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AlbaLinkは6月27日、賃貸住宅の「前の住人の痕跡に関する意識調査」の結果を発表した。調査は賃貸物件に住んだ経験のある人を対象に5月下旬に行われ、500人から有効回答を得た。(文:長田コウ)
「賃貸物件で前の住人の痕跡が気になるか」という問いには、「とても気になる」(34.6%)、「やや気になる」(46.4%)と合わせて81%が気になっているという結果になった。
「ベッドのフレームだけ部屋に残されていました」(20代 女性)
気になる痕跡で最多回答だったのは、「壁の傷み」(27.0%)だった。次いで、「床の傷み」(19.2%)、「前住人の忘れ物」(13.0%)と続いた。視覚的に分かりやすい痕跡が上位を占めていることが分かる。
1位の「壁の傷み」について気になる人からはこんな声があがった。
「寝室の壁に何かを置いていてできたらしき跡があり、消えません。布団が触れてしまうのでかなり気になります」(20代 女性)
「壁にあった謎の茶色いシミが不気味でした。あった場所がクローゼットの中だったので、不気味というか怖かったです」(30代 男性)
なぜ付いたのか、正体不明の汚れや傷には怖さや不気味さを感じてしまうのだろう。
2位の「床の傷み」について、「フローリングの傷と、家具が置いてあったところのへこみ」があることを気にする人もおり、前住人の生活感が分かることが違和感につながっているのだろう。
3位の「前住人の忘れ物」については、人によって様々な回答が寄せられた。
「ベッドのフレームだけ部屋に残されていました」(20代 女性)
「ベランダに前住人の物干しやハンガーなどが大量に放置されたままになっていた。まだ使えるものばかりだったが、薄気味悪いので使う気にはなれなかった」(40代 男性)
果たしてこれらは、意図的なのかそうでないのか、元の住人にしか答えは分からない。処分の手間がかかるので、新しい住人にとっては不快だろう。
「風呂場の落ちない汚れというか、変色」(50代以上 男性)
4位は「室内の臭い」(11.0%)、5位は「お風呂の傷み」(8.8%)だった。
臭いについて、「風通しを良くしても取れない異臭」という声もあり、これもまた新しい住人を不快にさせる。お風呂も毎日使うものだから、元住人の痕跡があっては使いづらいだろう。
「前の住人があまり掃除をしていなかったのか、浴槽内に落ちたヘアピンの跡が錆びて残っていた」(40代 女性)
「風呂場の落ちない汚れというか、変色」(50代以上 男性)
6位は「髪の毛が残っている」(7.4%)で、「長年そこにあったのであろう髪の毛が、床と一体化して取れない」(30代 男性)と未だに葛藤している様子を綴る人もいた。
様々な痕跡に悩まされている住人の声をみてきたが、「前の住人の痕跡が気になったときの対処法」はどのようなものなのか。最も多かった回答は「管理会社に連絡をした」(32.4%)だった。
「傷・シミや歪みは管理会社に連絡して、ひどい場合は対処をお願いしました。臭いについては消臭剤を設置し、管理会社にも改善をお願いしました」(20代 男性)
「照明器具が破損しており、さらに破損が進むと怖いので管理会社に変えてもらいました。ただ気づかず引き渡しをする管理会社に不信感を抱いたきっかけになりました」(50代以上 女性)
やはりプロに依頼するのが手っ取り早いのだろう。
2位は「とくに対処していない」(30.6%)、次いで「自分で掃除した」(30.2%)と我慢したり、自力でなんとかしたりする人もいるようだ。とくに対処していない人の中には、「生活に支障はない」「格安で住まわせてもらっていた」「痕跡から前住人の人となりを想像してほっこりするタイプ」と各々理由があるようだ。
自分で掃除するタイプの人からは、こんな声が寄せられた。
「自分で掃除はしましたが、不快な気持ちになりました」(30代 女性)
「管理会社に連絡しても対応してくれないと思ったので、自分で掃除しました」(40代 男性)
それ以降は4位「写真を撮った」(8.6%)、5位「傷や汚れを隠した」(8.2%)、6位「残置物を捨てた」(4.4%)という結果になった。多くの人が前住人の痕跡が気になる、と答えたが対処法は人それぞれ。自身が気持ちよく生活できるような手段がいち早く見つかると良い。
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