JP2018044194A - 還元鉄ペレットおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粉化や破損のおそれを低減した還元鉄ペレットを提供する。【解決手段】還元鉄ペレットは、鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することにより生成されたペレット粒が焼成され、当該焼成されたペレット粒である焼結ペレットが加熱還元された還元鉄ペレットであって、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、下記式(1)で表されるX値が4以下となることを特徴とする還元鉄ペレット。X=L/S・・・(1)【選択図】図1
Description
本発明は、還元鉄ペレットおよびその製造方法に関する。
従来、鉄鉱石と副原料とを含むペレット粒を焼成することによって焼結ペレットを生成し、当該焼結ペレットを還元炉に投入して還元することにより、当該焼結ペレットから還元鉄ペレットを生成する方法が知られている。例えば、特許文献1には、還元炉による酸化金属の還元方法が記載されている。
特許文献1の酸化金属の還元方法では、まず、酸化鉄などの酸化金属および炭素を含む粉体の混合物に対して、酸化カルシウムおよび酸化アルミニウムを含む添加物を加えた成形体が生成される。ついで、前記成形体中の水分が0.1〜2質量%になるように当該成形体が焼成され、原料ペレット(すなわち、焼結ペレット)が生成される。そのため、焼成後の原料ペレットは還元炉内に供給される前に備蓄していても粉化しにくくなっている。
原料ペレットは、還元炉内に供給されて、還元炉内で加熱され、当該原料ペレットに含まれる酸化鉄が還元されて還元鉄ペレットが生成される。
上記の特許文献1の酸化金属の還元方法では、還元工程前において、成形体中の水分が0.1〜2質量%になるように当該成形体が焼成することによって原料ペレットを生成することにより、還元工程前における当該原料ペレットの粉化を防止している。しかし、原料ペレットが還元炉内で加熱されることによって生成された還元鉄ペレットについての粉化の防止については何も考慮されていない。したがって、生成された還元鉄ペレットによっては、粉化や破損しやすいものが含まれるおそれがある。そのため、還元鉄ペレットの還元炉からの排出時、または後工程の設備への搬出時および運搬時などにおいて、当該還元鉄ペレットの粉化・破損が生じるおそれがある。その結果、後工程の高炉や電気炉などへの鉄原料として使用する際に粒状の還元鉄ペレットの安定供給が阻害されるおそれがある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、粉化や破損のおそれを低減した還元鉄ペレットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明の還元鉄ペレットは、鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することにより生成されたペレット粒が焼成され、当該焼成されたペレット粒である焼結ペレットが加熱還元された還元鉄ペレットであって、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、下記式(1)で表されるX値が4以下となることを特徴とする。
X=L/S・・・(1)
本発明者は、還元工程によって生成された還元鉄ペレットの粉化および破損のし易さについての原因を調べた結果、還元鉄ペレットの強度は、気孔形態と密接に関係していることを種々の実験によって確認することができた。
本発明者は、還元工程によって生成された還元鉄ペレットの粉化および破損のし易さについての原因を調べた結果、還元鉄ペレットの強度は、気孔形態と密接に関係していることを種々の実験によって確認することができた。
具体的には、本発明者は、還元鉄ペレット断面における気孔の周囲長の総距離、すなわち全気孔周囲長をL(μm)、還元鉄ペレット断面における気孔の総面積、すなわち全気孔面積S(μm2)とした場合における、全気孔面積Sに対する全気孔周囲長Lの比率X(=L/S)という新規な評価基準を導出した。本発明者はこのX値が4以下である条件を満たす還元鉄ペレットは粉化や破損をしにくいことを実験により確認した。
本発明者は、このX値と還元鉄ペレットの強度との関係は以下の通りになると考えた。
すなわち、X値が小さいということは、気孔表面が凹凸しておらず、その場合、還元ペレット内部の金属鉄同士、あるいは金属鉄とスラグ相同士が強固に結合しており、強度が高い(すなわち、製品歩留が高い)と、本発明者は考えた。一方、X値が大きいということは、気孔が凹凸しており、その場合、金属鉄同士、あるいは金属鉄とスラグ相同士が強固に結合しておらす、強度が低く、粉化や破損しやすい(すなわち、製品歩留が低い)と本発明者は考えた。このような観点から、本発明では、上記のX値で表される還元鉄ペレット断面における気孔単位面積当たりの気孔周囲長であるX値に着目して、還元鉄ペレットの製品歩留を評価した結果、X値が4以下であれば、還元鉄ペレットが粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることを見出した。
本発明の還元鉄ペレットの製造方法は、鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することによりペレット粒を生成する混合造粒工程と、前記ペレット粒を焼成することにより前記焼結ペレットを生成する焼成工程と、前記焼結ペレットを加熱還元して還元鉄ペレットを生成する還元工程とを含む還元鉄ペレットの製造方法であって、前記混合造粒工程において、前記還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、下記式(1)で表されるX値が4以下となるように、前記鉄鉱石の種類の選択および/または前記副原料の配合割合の調整を行うことを特徴とする。
X=L/S・・・(1)
上記の製造方法では、鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することによりペレット粒を生成する混合造粒工程において、前記X値が4以下となるように、前記鉄鉱石の種類の選択および/または前記副原料の配合割合の調整を行うので、還元鉄ペレットが粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることが可能になる。
上記の製造方法では、鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することによりペレット粒を生成する混合造粒工程において、前記X値が4以下となるように、前記鉄鉱石の種類の選択および/または前記副原料の配合割合の調整を行うので、還元鉄ペレットが粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることが可能になる。
前記還元鉄ペレットおよびその製造方法において、前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率1000倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約120μm×90μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が4以下となるのが好ましい。
かかる特徴によれば、還元鉄ペレットの断面が倍率1000倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ1視野当たりの視野範囲が約120μm×90μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合においては、観察対象となる気孔面積0.002μm2以上の気孔を観察することが可能になる。その場合において、前記X値が4以下となる場合には、還元鉄ペレットは、粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることが可能になる。
前記還元鉄ペレットおよびその製造方法において、前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率200倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約600μm×450μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が0.7以下であってもよい。
かかる特徴によれば、還元鉄ペレットの断面が倍率200倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ1視野当たりの視野範囲が約600μm×450μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合においては、観察対象となる気孔面積10μm2以上の気孔を観察することが可能になる。その場合において、前記Xが0.7以下となる場合には、還元鉄ペレットは、粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることが可能になる。
以上説明したように、本発明の還元鉄ペレットおよびその製法によれば、還元鉄ペレットの粉化や破損のおそれを低減することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の還元鉄ペレットの実施形態についてさらに詳細に説明する。以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の還元鉄ペレットは、鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することにより生成されたペレット粒が焼成され、当該焼成されたペレット粒である焼結ペレットが加熱還元されたものである。この還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、下記式(1)で表されるX値が4以下となることを特徴とする。
X=L/S・・・(1)
このような還元鉄ペレットは、例えば、図1に示される構成を有する製造システムによって製造される。
このような還元鉄ペレットは、例えば、図1に示される構成を有する製造システムによって製造される。
図1に示される還元鉄ペレットの製造システムは、焼結ペレットを製造する焼結ペレット製造部X1と、当該焼結ペレットを加熱還元することにより還元鉄ペレットを生成するする還元炉Y1とを備える。
焼結ペレット製造部X1は、副原料ホッパ10と、鉄鉱石ホッパ20と、ペレタイザ30と、予熱部40と、ロータリーキルン50と、クーラー60とを備えている。
副原料ホッパ10は、焼結ペレットの原料の一部である副原料を貯留する。副原料は、副原料ホッパ10からペレタイザ3へ送られる。副原料は、例えば、石灰などを含む。
鉄鉱石ホッパ20は、焼結ペレットの原料の一部である鉄鉱石を貯留する。鉄鉱石は、鉄鉱石ホッパ20からペレタイザ3へ送られ、上記の副原料と混合される。鉄鉱石は、酸化鉄を主成分としており、二酸化ケイ素などの不純物を含む。
ペレタイザ30は、鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することによりペレット粒を生成する。具体的には、ペレタイザ30は、鉄鉱石ホッパ20から投入された鉄鉱石と副原料ホッパ10から投入された副原料とを収容した状態で回転し、これによって鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することにより、鉄鉱石および副原料を含むペレット粒を生成する。
予熱部40は、ペレット粒を加熱することにより、当該ペレット粒を乾燥させるとともに、焼成の前段階における当該ペレット粒の固さを調整する。予熱部40は、ペレット粒を加熱した後、当該ペレット粒をロータリーキルン50に送る。
ロータリーキルン50は、図示されていないが、例えば、中心軸回りに回転可能な円筒状の炉本体と、炉本体の内部に配置されたキルンバーナとを有している。ロータリーキルン50では、炉本体にペレット粒を収容した状態で当該炉本体を回転しながら、キルンバーナから噴射される火炎によって当該ペレット粒を焼成することにより、焼結ペレットを生成する。ロータリーキルン50の炉本体は、予熱部40に繋がる流入口と、クーラー60に繋がる流出口と、を有しており、当該流入口から流出口に向けて下方に傾斜するように配置されている。
クーラー60は、ロータリーキルン50で生成された焼結ペレットを所定の温度まで冷却する。クーラー60は、ロータリーキルン50の流出口に繋がっており、当該流出口を通じてロータリーキルン50から流出した焼結ペレットがクーラー60において冷却される。
還元炉Y1は、還元ガスと焼結ペレットとを反応させることにより当該焼結ペレットを還元鉄に還元する。還元炉Y1は、還元炉本体71を有している。還元炉本体71は、水平面に対して交差する方向(例えば、垂直方向)に延びる中空状の筒体である。還元炉本体71は、当該還元炉本体71の上端から下端に向けて、当該還元炉本体71の内部空間が狭くなるように構成されている。
還元炉本体71は、供給口71aと、導出口71bと、ガス流入口71cと、を有している。
供給口71aは、還元炉本体71の上端に設けられている。供給口71aは、当該供給口71aを通じて還元炉本体71の外部空間から内部空間へ焼結ペレットを供給可能なように、当該外部空間と内部空間とを連通している。
導出口71bは、還元炉本体71の下端に設けられている。導出口71bは、当該導出口71bを通じて還元炉本体71の内部空間から外部空間へ還元鉄を導出可能なように、当該内部空間と外部空間と内部空間とを連通している。
ガス流入口71cは、還元炉本体71の中間部分に設けられている。ガス流入口71cは、当該ガス流入口71cを通じて還元炉本体71の外部空間から内部空間へ流入する還元ガスが、供給口71aを通じて当該内部空間に供給された複数の焼結ペレットの間を通って上方へ流れるように、当該外部空間と内部空間とを連通している。
なお、図1に示される製造システムは、上記の説明の便宜上、本実施形態に係る還元鉄ペレットを製造可能な構成を簡略化して示したものであり、他の構成要素を付加的に備えていてもよい。
上記のように構成された図1に示される製造システムを用いて、本実施形態の還元鉄ペレットは、以下の手順で製造される。すなわち、
本実施形態の還元鉄ペレットの製造方法は、
鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することによりペレット粒を生成する混合造粒工程と、
前記ペレット粒を焼成することにより前記焼結ペレットを生成する焼成工程と、
前記焼結ペレットを加熱還元して還元鉄ペレットを生成する還元工程と
を含む。
本実施形態の還元鉄ペレットの製造方法は、
鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することによりペレット粒を生成する混合造粒工程と、
前記ペレット粒を焼成することにより前記焼結ペレットを生成する焼成工程と、
前記焼結ペレットを加熱還元して還元鉄ペレットを生成する還元工程と
を含む。
具体的には、各工程は、以下の手順で行われる。
1)混合造粒工程
まず、鉄鉱石ホッパ20に鉄鉱石を投入するとともに、副原料ホッパ10に副原料を投入する。そして、鉄鉱石ホッパ20に投入された鉄鉱石を当該鉄鉱石ホッパ20の底からペレタイザ30へと流入させ、副原料ホッパ10に投入された副原料を当該副原料ホッパ10の底からペレタイザ30へと流入させる。その後、ペレタイザ30を回転させることにより、当該ペレタイザ30内において鉄鉱石と副原料とを混合させ、これにより鉄鉱石と副原料とを有する複数のペレット粒を生成する。
まず、鉄鉱石ホッパ20に鉄鉱石を投入するとともに、副原料ホッパ10に副原料を投入する。そして、鉄鉱石ホッパ20に投入された鉄鉱石を当該鉄鉱石ホッパ20の底からペレタイザ30へと流入させ、副原料ホッパ10に投入された副原料を当該副原料ホッパ10の底からペレタイザ30へと流入させる。その後、ペレタイザ30を回転させることにより、当該ペレタイザ30内において鉄鉱石と副原料とを混合させ、これにより鉄鉱石と副原料とを有する複数のペレット粒を生成する。
本実施形態では、この混合造粒工程において、前記還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、上記の式(1)(X=L/S)で表されるX値が4以下となるように、前記鉄鉱石の種類の選択および/または前記副原料の配合割合の調整を行う。
2)予熱工程
次に、複数のペレット粒を図略のシードスクリーンによってスクリーニングし、所定の外径範囲の外径を有するペレット粒のみを予熱部40に投入する。これにより、予熱部40に複数のペレット粒を加熱させ、当該複数のペレット粒に含まれる水分を蒸発させた後、当該複数のペレット粒を所定の固さに調整する。
次に、複数のペレット粒を図略のシードスクリーンによってスクリーニングし、所定の外径範囲の外径を有するペレット粒のみを予熱部40に投入する。これにより、予熱部40に複数のペレット粒を加熱させ、当該複数のペレット粒に含まれる水分を蒸発させた後、当該複数のペレット粒を所定の固さに調整する。
3)焼成工程
そして、予熱部40に加熱させた複数のペレット粒をロータリーキルン50の炉本体へ流入させることにより、当該複数のペレット粒をロータリーキルン50の炉本体の内部において転動させつつ、当該複数のペレット粒にキルンバーナの火炎を噴射する。これによって、複数のペレット粒を焼成し、複数の焼結ペレットを生成する。
そして、予熱部40に加熱させた複数のペレット粒をロータリーキルン50の炉本体へ流入させることにより、当該複数のペレット粒をロータリーキルン50の炉本体の内部において転動させつつ、当該複数のペレット粒にキルンバーナの火炎を噴射する。これによって、複数のペレット粒を焼成し、複数の焼結ペレットを生成する。
4)冷却工程
そして、ロータリーキルン50において生成された複数の焼結ペレットをクーラー60に流入させる。これにより、当該クーラー60に複数の焼結ペレットを所定温度まで冷却させる。これにより、焼結ペレット製造部X1を用いた焼結ペレットの製造が完了する。
そして、ロータリーキルン50において生成された複数の焼結ペレットをクーラー60に流入させる。これにより、当該クーラー60に複数の焼結ペレットを所定温度まで冷却させる。これにより、焼結ペレット製造部X1を用いた焼結ペレットの製造が完了する。
5)還元工程
その後、焼結ペレット製造部X1を用いて製造した複数の焼結ペレットを還元炉本体71の供給口71aを通じて当該還元炉本体71の内部空間に供給する。これにより、還元炉本体71の内部空間に供給された複数の焼結ペレットは、自重に従って導出口71bに向けて流れ落ちる。このとき、ガス流入口71cを通じて還元炉本体71の内部空間に還元ガスを流入させることにより、当該内部空間において複数の焼結ペレットの流れ方向とは反対方向に還元ガスを流す。これによって、還元ガスが複数の焼結ペレットの間を通って供給口71aへと流れる。この際に、複数の焼結ペレットと還元ガスとが反応することにより、当該複数の焼結ペレットが複数の還元鉄に還元され、当該複数の還元鉄が導出口71bを通じて還元炉本体71の外部空間へと導出される。これにより、還元炉Y1を用いた還元鉄の製造が完了する。
その後、焼結ペレット製造部X1を用いて製造した複数の焼結ペレットを還元炉本体71の供給口71aを通じて当該還元炉本体71の内部空間に供給する。これにより、還元炉本体71の内部空間に供給された複数の焼結ペレットは、自重に従って導出口71bに向けて流れ落ちる。このとき、ガス流入口71cを通じて還元炉本体71の内部空間に還元ガスを流入させることにより、当該内部空間において複数の焼結ペレットの流れ方向とは反対方向に還元ガスを流す。これによって、還元ガスが複数の焼結ペレットの間を通って供給口71aへと流れる。この際に、複数の焼結ペレットと還元ガスとが反応することにより、当該複数の焼結ペレットが複数の還元鉄に還元され、当該複数の還元鉄が導出口71bを通じて還元炉本体71の外部空間へと導出される。これにより、還元炉Y1を用いた還元鉄の製造が完了する。
以上の本実施形態に係る還元鉄ペレットの製造方法では、混合造粒工程において前記鉄鉱石の種類の選択および/または前記副原料の配合割合の調整を行うことにより、還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、上記の式(1)(X=L/S)で表されるX値が4以下となる特徴を有する還元鉄ペレット製造される。この還元鉄ペレットは、上記の特徴を有することにより、還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損を抑制ないし防止することが可能である。これにより、製造された還元鉄ペレットを高い歩留を維持した状態で後工程の高炉や転炉、電気炉などへの鉄原料として、当該還元鉄ペレットを使用することが可能である。
以下、上記のX値と特徴についてさらに詳細に説明する。
本発明者は、還元炉Y1から排出、搬出および運搬される還元鉄ペレットの粉化・破損を抑制ないし防止できるための指標として、上述した還元鉄ペット断面における気孔単位面積当たりの気孔周囲長Xに着目し、当該X値が4以下であれば、還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損を抑制ないし防止することで、高い歩留を維持した状態で高炉や転炉、電気炉などへの鉄原料として、当該還元鉄ペレットを使用することができることを見出した。
還元鉄ペレット断面の任意の観察視野において存在する気孔の総面積を「Sμm2」とし、その気孔と基質との界面の総距離(気孔周囲長)を「Lμm」としたとき、還元鉄ペレット断面における気孔単位面積当たりの気孔周囲長X(μm/μm2)は、上記の式(1)のようにX=L/Sで表すことができる。
還元鉄ペレットの強度は、気孔形態と密接に関係しており、気孔単位面積当たりの気孔周囲長Xが小さいということは、気孔が凹凸しておらず、金属鉄同士、あるいは金属鉄とスラグ相同士が強固に結合しており、強度が高い(製品歩留が高い)といえる。一方、気孔単位面積当たりの気孔周囲長Xが大きいということは、気孔が凹凸しており、金属鉄同士、あるいは金属鉄とスラグ相同士が強固に結合しておらす、強度が低い(製品歩留が低い、すなわち、粉化・破損しやすい)といえる。このようなことから、本実施形態では、「X=L/S」で表される還元鉄ペレット断面における気孔単位面積当たりの気孔周囲長Xに着目して、還元鉄ペレットの製品歩留を評価している。そして、その評価の結果、X値が4以下であれば、還元鉄ペレットが粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることを見出した。
そこで、本実施形態の製造方法では、混合造粒工程において、上記のX値が4以下となるように、前記鉄鉱石の種類の選択および/または前記副原料の配合割合の調整を行うことにより、還元鉄ペレットが粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることを可能にする。
なお、本実施形態に係る還元鉄の製造方法では、還元炉Y1内において複数の焼結ペレット間を通過する還元ガスを当該複数の焼結ペレットと反応させることにより、当該複数の焼結ペレットを還元鉄に還元したが、還元炉Y1内における焼結ペレットの還元方法は特に限定されない。例えば、還元炉Y1内に焼結ペレットとコークス等の還元材料とを投入し、当該還元炉内に加熱空気を流入させることによって還元材料を燃焼させることにより、焼結ペレットを還元鉄に還元してもよい。
また、本実施形態に係る還元鉄の製造方法では、焼結ペレットの製造工程において、ロータリーキルン50を用いてペレット粒を焼成したが、ペレット粒の焼成方法は特に限定されない。例えば、ロータリーキルン50以外の焼成炉を用いてペレット粒を焼成してもよい。この場合、ロータリーキルン50前後の構成要素についても、焼結ペレットの製造工程に応じて適宜変更され得る。
還元鉄ペレットの気孔単位面積当たりの気孔周囲長であるX値を求めるにあたっては、還元鉄ペレット断面の任意の観察視野をとり、各視野の気孔周囲長を合計したものを気孔周囲長Lμmとし、各視野の気孔面積を合計したものを気孔面積Sμm2として、還元鉄ペレットの気孔単位面積当たりの気孔周囲長Xを求めることが好ましい(X=ΣL/ΣS)。還元鉄ペレット断面を調査する手法としては、SEM(走査型電子顕微鏡)や光学顕微鏡などによる断面観察が採用可能である。
本実施形態の還元鉄ペレットおよびその製造方法では、前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率1000倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約120μm×90μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が4以下となるのが好ましい。この条件下においては、観察対象となる気孔面積0.002μm2以上の気孔を観察することが可能になる。その場合において、前記X値が4以下となる場合には、還元鉄ペレットは、粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることが可能になる。
なお、気孔単位面積当たりの気孔周囲長Xの理論限界値を考えてみると、気孔面積Sが同じであれば、Sが円形であるときが最も小さく、円形の場合は理論限界値がX=4/Dとなる(Dは気孔面積の直径)。ここで、上記の条件下においては気孔面積0.002μm2以上の気孔を観察することが可能であるので、例えば、円形の気孔に関して、気孔面積が1μm2のときには、X値の下限値は3.5になる。同様に、気孔面積が10μm2のときには、X値の下限値は1.1になる。また、気孔面積が100μm2のときには、X値の下限値は0.4になる。
また、前記還元鉄ペレットおよびその製造方法において、前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率200倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約600μm×450μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が0.7以下であってもよい。
かかる特徴によれば、還元鉄ペレットの断面が倍率200倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ1視野当たりの視野範囲が約600μm×450μmの断面画像であるという条件下においては、観察対象となる気孔面積10μm2以上の気孔を観察することが可能になる。その場合において、前記Xが0.7以下となる場合には、還元鉄ペレットは、粉化や破損をせずに所定以上の外径の大きさをとどめることが可能になる。
なお、前記断面を倍率200倍で観察する場合も、上記の倍率1000倍で観察する場合と同様に、気孔が円形の場合は理論限界値がX=4/Dとなる。したがって、前記断面を倍率200倍で観察する場合には上記の条件下においては気孔面積10μm2以上の気孔を観察することが可能であるので、例えば、円形の気孔に関して、気孔面積が100μm2のときには、X値の下限値は0.4になる。同様に、気孔面積が1000μm2のときには、X値の下限値は0.1になる。また、気孔面積が10000μm2のときには、X値の下限値は0.04になる。
以下の実施例では、倍率1000倍のSEM画像(視野範囲:約120μm×90μm)および倍率200倍のSEM画像(視野範囲:約600μm×450μm)を用いてそれぞれの条件において、異なるX値の還元鉄ペレットについての粉化の評価を行った。
還元炉Y1から排出、搬出および運搬される還元鉄ペレットの粉化および破損を抑制ないし防止可能な還元鉄ペレットの適切なX値を調査するため、I型ドラムを用いた粉体発生試験を行い、製品歩留の評価を行った。具体的には以下のとおりである。
まず、ISO11257の規格に従ったリンダ―炉の試験装置を用いて、図2に示されペレットNо.1〜9の焼結ペレットをそれぞれ還元して、ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットの試験体を製造した。
ペレットNо.1〜9の焼結ペレットをそれぞれ還元する際における各種の還元条件は、実機(すなわち、実際の還元炉)における代表的な炉内条件を模擬して決定されたものである。具体的に、ペレットNо.1〜9の焼結ペレットは、鉄鉱石と石灰を含む副原料とを混合した直径11〜16mmの焼結ペレットを500gだけ上記のリンダ―炉の試験装置に投入し、当該試験装置を10rpmで回転させつつ、実機を模擬した代表的な滞留時間に従って実機を模擬した代表的なガス組成およびガス温度の還元ガスを試験装置内に流すことによって、生成した。
図2には、ペレットNо.1〜9の焼結ペレットの生成に用いた鉄鉱石の種別と、ペレットNо.1〜9の焼結ペレットの焼成温度と、ペレットNo.1〜9の焼結ペレットの成分(wt%)と、倍率1000倍の場合および倍率200倍の場合のそれぞれのペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットのX値とを示している。
図2に示されるように、ペレットNо.1〜7の焼結ペレットは、図3に示される比率の成分を含む鉄鉱石Aより生成される。また、ペレットNо.8の焼結ペレットは、鉄鉱石Aとは異なる比率の成分を含む鉄鉱石Bより生成されており、ペレットNо.9の焼結ペレットは、鉄鉱石Aおよび鉄鉱石Bとは異なる比率の成分を含む鉄鉱石Cより生成されている。
次に、リンダ―炉の試験装置を用いてペレットNо.1〜9を図4に示されるI型ドラム100に投入し、製品歩留の評価試験を行った。I型ドラム100は、中空状の円筒体であるドラム本体110と、当該ドラム本体110内に各ペレットNо.1〜7の還元鉄ペレットを投入するための投入部120と、ドラム本体110の長手方向に直交するとともに当該ドラム本体110の回転中心となる回転軸130とを有している。そして、I型ドラム100は、投入部120を通じて投入された各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットをドラム本体110内に収容した状態で、回転軸130を中心に回転することにより、実機である還元炉Y1内において焼結ペレットを還元する際に加わる衝撃を模擬した力を各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットに加える。本実施例では、各ペレットNо.1〜9の焼結ペレットをリンダ―試験において還元してペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットを製造した後、各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットから直径6.7mm以上の還元鉄ペレットのみをふるいなどを用いて取り出す。ついで、各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットのうちの直径6.7mm以上のペレットのみをI型ドラム100に投入し、当該I型ドラム100を10分間に300回転させることにより、実機の炉壁において加わる衝撃を模擬した力を各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットに加えた。
(倍率1000倍による断面観察の場合)
ここで、図5には、倍率1000倍によって還元鉄ペレットの断面を観察した場合において、I型ドラム100による粉体発生試験の後における各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットに関するX値と製品歩留との関係を示すグラフが示される。なお、製品歩留とは、ペレットの全量に対する直径6.7mm以上のペレットの割合を指す。さらに詳しく言えば、図5のグラフは、還元鉄ペレットの断面が倍率1000倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ1視野当たりの視野範囲が約120μm×90μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、縦軸に当該還元鉄ペレットのうち径が6.7mm以上の粒体の含有割合を示し、横軸に当該還元鉄ペレットの断面における気孔単位面積当たりの気孔周囲長に相当するX値を示す。
(倍率1000倍による断面観察の場合)
ここで、図5には、倍率1000倍によって還元鉄ペレットの断面を観察した場合において、I型ドラム100による粉体発生試験の後における各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットに関するX値と製品歩留との関係を示すグラフが示される。なお、製品歩留とは、ペレットの全量に対する直径6.7mm以上のペレットの割合を指す。さらに詳しく言えば、図5のグラフは、還元鉄ペレットの断面が倍率1000倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ1視野当たりの視野範囲が約120μm×90μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、縦軸に当該還元鉄ペレットのうち径が6.7mm以上の粒体の含有割合を示し、横軸に当該還元鉄ペレットの断面における気孔単位面積当たりの気孔周囲長に相当するX値を示す。
鉄鉱石Aを原料とするペレットNо.1〜7の還元鉄ペレットにおけるI型ドラム100による粉体発生試験の結果は、図5に示されるように、X値が小さいほど直径6.7mm以上のペレットの含有割合が高く、すなわち製品歩留が高い傾向にあることが確認された。これは、本実施例のペレットNо.1〜7の還元鉄ペレットを製造する過程において、混合造粒工程において、図2の表に示されるペレットNо.1〜7の焼結ペレットを製造する場合に、鉄鉱石と混合される副原料(石灰など)の配合割合を調整することにより、当該焼結ペレットの成分割合を調整することによって、X値を小さくすることを可能にしたものである。
また、鉄鉱石Aとは異なる鉄鉱石B,Cを原料とするペレットNо.8〜9の還元鉄ペレットにおけるI型ドラム100による粉体発生試験の結果は、図5に示されるように、ペレットNо.5〜7の還元鉄ペレットと同等の製品歩留であった。すなわち、上記のNо.1〜7の還元鉄ペレットのように、鉄鉱石と混合される副原料(石灰など)の配合割合を調整するだけでなく、ペレットNо.8〜9の還元鉄ペレットのように鉄鉱石の種類を選択することによっても、当該還元鉄ペレットのX値を小さくすることが可能になり、製品歩留が高くなることが確認された。
前述したとおり、鉄鉱石の種類の選択や副原料の配合割合調整などによって、還元鉄おペレットのX値を低下させることにより、還元鉄ペレットの内部の気孔の凹凸は小さくなり、金属鉄同士、あるいは金属鉄とスラグ相同士が強固に結合すると考えられる。金属鉄同士の結合が強固になる要因としては、焼成段階での温度が考えられ、例えば、焼成温度が他よりも低いペレットNo.3の還元鉄ペレットは金属鉄同士の結合が弱く、X値が大きくなっている。また、スラグ相は焼成段階で一部が融液となっていると考えられるが、融液生成にはCaOのような副原料の添加が有効であり、例えばCaOを意図的に増量して製造されたペレットNo.5〜7の還元鉄ペレットはその効果によりX値が小さな値となっている。
なお、図5に示されるように、ペレットNо.4の還元鉄ペレットでは、I型ドラム100による粉体発生試験によってペレットの全量に対して製品歩留が70%程度と低くなっている。これは、明らかに粉体が多く発生していると認識できるレベルであり、I型ドラム100による粉体発生試験が還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時における粉体の発生を模擬できていることがわかる。
以上の試験結果より、X値が小さい還元鉄ペレットほど還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損が抑制ないし防止できることがわかった。そして、少なくともX値が3.45であるペレットNо.8の還元鉄ペレットは、実機の代表的な還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損が抑制ないし防止できていることが確認されている。このため、還元鉄ペレット断面におけるX値が4以下であれば、実機の代表的な還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損が抑制ないし防止でき、高い歩留を維持した状態で高炉や転炉、電気炉などへの鉄原料として、当該還元鉄ペレットを提供できることがわかった。
実際の製造現場では、X値が4.48であるペレットNо.2の還元鉄ペレットを還元炉Y1から排出、搬出および運搬される際、直径6.7mm以下の粉体が明らかに多く発生することが確認されており、還元鉄ペレットの粉化・破損を抑制ないし防止できていないことが確認されている。一方、X値が3.45であるペレットNо.8の還元鉄ペレットを還元炉Y1から排出、搬出および運搬される際、直径6.7mm以下の粉体が明らかに少ないことが確認されており、還元鉄ペレットの粉化・破損を抑制ないし防止できていることがわかっている。
(倍率200倍による断面観察の場合)
上記の例では、倍率1000倍によって還元鉄ペレットの断面を観察した場合に得られるX値を用いて還元鉄ペレットの製造歩留を評価しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の倍率、例えば、倍率200倍によって還元鉄ペレットの断面を観察した場合でも、X値を用いて還元鉄ペレットの製造歩留を評価することが可能である。
(倍率200倍による断面観察の場合)
上記の例では、倍率1000倍によって還元鉄ペレットの断面を観察した場合に得られるX値を用いて還元鉄ペレットの製造歩留を評価しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の倍率、例えば、倍率200倍によって還元鉄ペレットの断面を観察した場合でも、X値を用いて還元鉄ペレットの製造歩留を評価することが可能である。
ここで、図6には、倍率200倍によって還元鉄ペレットの断面を観察した場合のI型ドラム100による粉体発生試験の後における各ペレットNо.1〜9の還元鉄ペレットに関するX値と製品歩留との関係を示すグラフが示される。さらに詳しく言えば、図6のグラフは、還元鉄ペレットの断面が倍率200倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ1視野当たりの視野範囲が約600μm×450μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、縦軸に当該還元鉄ペレットのうち径が6.7mm以上の粒体の含有割合を示し、横軸に当該還元鉄ペレットの断面における気孔単位面積当たりの気孔周囲長に相当するX値を示す。
鉄鉱石Aを原料とするペレットNо.1〜7の還元鉄ペレットにおけるI型ドラム100による粉体発生試験の結果は、図6に示される結果になる。この図6に示される結果も、上記の図5に示される結果と同様に、X値が小さいほど直径6.7mm以上のペレットの含有割合が高く、すなわち製品歩留が高い傾向にあることが確認された。
また、鉄鉱石Aとは異なる鉄鉱石B,Cを原料とするペレットNо.8〜9の還元鉄ペレットにおけるI型ドラム100による粉体発生試験の結果についても、図6に示されるように、上記の図5に示される結果と同様になる。すなわち、図6に示されるように、ペレットNо.8〜9の還元鉄ペレットペレットもNо.5〜7の還元鉄ペレットと同等の製品歩留であった。
以上の試験結果より、倍率200倍による断面観察の場合の図6に示される結果においても、X値が小さい還元鉄ペレットほど還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損が抑制ないし防止できることがわかった。そして、少なくともX値が0.52であるペレットNо.8の還元鉄ペレットは、還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損が抑制ないし防止できていることが確認されている。このため、還元鉄ペレット断面におけるX値が0.7以下であれば、実機の代表的な還元炉Y1からの排出時、搬出時および運搬時において、還元鉄ペレットの粉化・破損が抑制ないし防止でき、高い歩留を維持した状態で高炉や転炉、電気炉などへの鉄原料として、当該還元鉄ペレットを提供できることがわかった。
実際の製造現場では、X値が0.74であるペレットNо.2の還元鉄ペレットを還元炉Y1から排出、搬出および運搬される際、直径6.7mm以下の粉体が明らかに多く発生することが確認されており、還元鉄ペレットの粉化・破損を抑制ないし防止できていないことが確認されている。一方、X値が0.52であるペレットNо.8の還元鉄ペレットを還元炉Y1から排出、搬出および運搬される際、直径6.7mm以下の粉体が明らかに少ないことが確認されており、還元鉄ペレットの粉化・破損を抑制ないし防止できていることがわかっている。
10 副原料ホッパ
20 鉄鉱石ホッパ
30 ペレタイザ
40 予熱部
50 ロータリーキルン
60 クーラー
71 還元炉本体
71c 供給口
71b 導出口
71c ガス流入口
X1 焼結ペレット製造部
Y1 還元炉
20 鉄鉱石ホッパ
30 ペレタイザ
40 予熱部
50 ロータリーキルン
60 クーラー
71 還元炉本体
71c 供給口
71b 導出口
71c ガス流入口
X1 焼結ペレット製造部
Y1 還元炉
Claims (6)
- 鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することにより生成されたペレット粒が焼成され、当該焼成されたペレット粒である焼結ペレットが加熱還元された還元鉄ペレットであって、
当該還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、下記式(1)で表されるX値が4以下となることを特徴とする還元鉄ペレット。
X=L/S・・・(1)
- 前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率1000倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約120μm×90μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が4以下となる請求項1に記載の還元鉄ペレット。
- 前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率200倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約600μm×450μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が0.7以下となる請求項1に記載の還元鉄ペレット。
- 鉄鉱石と副原料とを混合して造粒することによりペレット粒を生成する混合造粒工程と、
前記ペレット粒を焼成することにより前記焼結ペレットを生成する焼成工程と、
前記焼結ペレットを加熱還元して還元鉄ペレットを生成する還元工程と
を含む還元鉄ペレットの製造方法であって、
前記混合造粒工程において、前記還元鉄ペレットの断面における気孔の周囲長の総距離L(μm)、当該還元鉄ペレットの断面における気孔の総面積S(μm2)としたときに、下記式(1)で表されるX値が4以下となるように、前記鉄鉱石の種類の選択および/または前記副原料の配合割合の調整を行う、
ことを特徴とする還元鉄ペレットの製造方法。
X=L/S・・・(1)
- 前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率1000倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約120μm×90μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が4以下となる請求項4に記載の還元鉄ペレットの製造方法。
- 前記還元鉄ペレットの前記断面が倍率200倍の走査型電子顕微鏡または光学顕微鏡によって観察され、かつ、1視野当たりの視野範囲が約600μm×450μmの断面画像であるという条件下で前記気孔を観察した場合において、前記X値が0.7以下となる請求項4に記載の還元鉄ペレットの製造方法。
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