JP2024073819A - 保護システムおよび保護方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】母線保護機能が不動作となった場合に、簡便な方法で母線保護機能を代替する。
【解決手段】電力系統4の保護システム1において、複数の送電線保護リレーTPRの各々は、互いに同期してサンプリングした交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線TLの事故判定を行う。母線保護装置BPDは、複数の送電線保護リレーTPRの各々から受信した上記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により母線BLの事故判定を行う。複数の送電線保護リレーTPRの各々は、母線保護装置BPDが故障の場合に、電力系統4での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定を行う。マスタ局の送電線保護リレーTPR1は、複数の送電線保護リレーTPRの方向判定の結果が全て母線側である場合に、母線BLで事故が発生していると判定する。
【選択図】図1
【解決手段】電力系統4の保護システム1において、複数の送電線保護リレーTPRの各々は、互いに同期してサンプリングした交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線TLの事故判定を行う。母線保護装置BPDは、複数の送電線保護リレーTPRの各々から受信した上記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により母線BLの事故判定を行う。複数の送電線保護リレーTPRの各々は、母線保護装置BPDが故障の場合に、電力系統4での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定を行う。マスタ局の送電線保護リレーTPR1は、複数の送電線保護リレーTPRの方向判定の結果が全て母線側である場合に、母線BLで事故が発生していると判定する。
【選択図】図1
Description
本開示は、電力系統を保護する保護システムおよび保護方法に関する。
電力系統を構成する母線に事故が発生した場合には、母線保護リレーが主保護装置として動作し、遮断器を開放することで事故箇所を電力網から切り離す。母線保護リレーが不動作の場合には、たとえば、母線に接続された送電線の相手端の距離リレーが後備保護装置として動作する。しかし、後備保護装置が動作する場合には、一般に事故除去が遅れるために、停電範囲が拡大してしまう。
特開2015-035860号公報(特許文献1)は、母線保護リレーが不動作の場合に、送電線の相手端に設けられた方向距離リレーと送電線に設けられたPCM(Pulse Code Modulation)電流差動リレーとを用いることにより、早期に事故発生を判定して停電範囲を抑える技術を開示する。しかしながら、電気所間に保護リレー専用の通信設備が必要であり、保護システム全体が高コスト化するという問題がある。
本開示は、上記の背景技術を鑑みてなされたものであり、その目的は、母線保護機能が不動作となった場合に、簡便な方法で母線保護機能を代替することが可能な保護システムおよび保護方法を提供することである。
ある態様の保護システムは、母線および母線から引き出された複数の送電線を含む電力系統を保護する。保護システムは、複数の送電線にそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーと、母線保護装置とを備える。複数の送電線保護リレーの各々は、対応する送電線の交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線の事故判定を行う。母線保護装置は、複数の送電線保護リレーの各々から受信した交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により母線の事故判定を行う。複数の送電線保護リレーの各々は、母線保護装置が故障の場合に、電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行う。複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーは、複数の送電線保護リレーの方向判定の結果が全て母線側である場合に、母線で事故が発生していると判定する。
上記の態様によれば、複数の送電線保護リレーの各々は、母線保護装置が故障の場合に、電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行い、複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーは、複数の送電線保護リレーの方向判定の結果に基づいて母線の事故判定を行う。これにより、母線保護装置による母線保護機能が不動作となった場合に、簡便な方法で母線保護機能を代替できる。
以下、実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない。
実施の形態1.
[保護システムの全体構成]
図1は、本実施形態の保護システムの全体構成の一例を示すブロック図である。保護システム1は、母線BLとこの母線BLに接続された複数の送電線TLを含む電力系統4を保護する。図1には、一例として母線BLに接続された4本の送電線TL1~TL4が示されている。
[保護システムの全体構成]
図1は、本実施形態の保護システムの全体構成の一例を示すブロック図である。保護システム1は、母線BLとこの母線BLに接続された複数の送電線TLを含む電力系統4を保護する。図1には、一例として母線BLに接続された4本の送電線TL1~TL4が示されている。
図1に示すように、保護システム1は、複数の送電線TLの各々に個別に対応する電流変成器CT、電圧変成器VT、遮断器CB、および送電線保護リレーTPRと、母線保護装置BPDと、母線BLに接続された電圧変成器VT0とを備える。図1の場合、送電線TL1~TL4にそれぞれ対応して、電流変成器CT1~CT4、電圧変成器VT1~VT4、遮断器CB1~CB4、および送電線保護リレーTPR1~TPR4が設けられている。
送電線保護リレーTPR、電圧変成器VT、電流変成器CT、および遮断器CBは、対応する送電線TLと母線BLとの接続部付近に設けられる。以下、各送電線TLの母線BL側の端部を自端と称し、反対側の端部を相手端と称する。各電圧変成器VTおよび各電流変成器CTによって検出された送電線TLの自端側の交流電圧および交流電流は、当該送電線TLに対応する送電線保護リレーTPRに入力される。
また、電圧変成器VT0によって検出された母線BLの交流電圧は、送電線保護リレーTPR1に入力される。母線BLの交流電圧の検出値は、複数の送電線保護リレーTPRがそれぞれ取り込むようにしてもよい。
複数の送電線保護リレーTPRと母線保護装置BPDとは、情報通信ネットワークICNを介して相互に接続される。図1では、情報通信ネットワークICNの一例として、イーサネットスイッチ2を介したイーサネット(登録商標)が示されているが、情報通信ネットワークICNの方式は、イーサネットに限定されない。
さらに、図1に示す例では、情報通信ネットワークICNには、時刻同期サーバ3が接続されている。各送電線保護リレーTPRおよび母線保護装置BPDは、時刻同期サーバ3から出力された時刻同期信号に基づいて、内蔵するタイマを同期する。
以下、各送電線保護リレーTPRおよび母線保護装置BPDの動作の概要について説明する。
各送電線保護リレーTPRは、対応する電圧変成器VTおよび電流変成器CTによって検出された送電線TLの自端側の交流電圧および交流電流を、他の送電線保護リレーTPRと同期してサンプリングする。各送電線保護リレーTPRは、サンプリングされた交流電圧および交流電流をアナログデジタル(A/D)変換することにより、交流電圧および交流電流の時系列データを生成する。各送電線保護リレーTPRは、生成された送電線TLの自端側の交流電圧および交流電流の時系列データに基づいて保護リレー演算を実行する。保護リレー演算は、たとえば、距離リレー演算および方向リレー演算付きの過電流リレー演算などである。各送電線保護リレーTPRは、保護制御演算の結果に基づいて対応する送電線TLに事故が発生していると判定した場合には、対応する遮断器CBを開放するためにトリップ信号を出力する。
母線保護装置BPDは、複数の送電線保護リレーTPRの各々から情報通信ネットワークICNを介して交流電流の時系列データを受信する。母線保護装置BPDは、受信した交流電流の時系列データに基づいて電流差動リレー方式により、母線BLに事故が発生しているか否かを判定する。母線保護装置BPDは、母線BLに事故が発生していると判定した場合には、遮断器CBの開放指令を各送電線保護リレーTPRに情報通信ネットワークICNを介して出力する。各送電線保護リレーTPRは、母線保護装置BPDからの指令に基づいて、対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。
さらに、複数の送電線保護リレーTPRは、母線保護装置BPDが故障の場合に代替して母線保護を行う代替母線保護機能を有している。代替母線保護機能の概略は次のとおりである。各送電線保護リレーTPRは、交流電圧および交流電流の時系列データに基づいて電力系統4の事故と判定した場合には、事故点が母線BL側か対応する送電線TL側かを判定する方向判定を行う。複数の送電線保護リレーTPRのうち、予め定められたマスタ局の送電線保護リレーTPR1は、自身の送電線保護リレーTPR1の方向判定の結果と、情報通信ネットワークICNを介して受信した他のスレーブ局の送電線保護リレーTPRの方向判定の結果とに基づいて、母線BLに事故が発生しているか否かを判定する。マスタ局の送電線保護リレーTPR1は、母線BLに事故が発生していると判定した場合には対応する遮断器CBにトリップ信号を出力するとともに、遮断器CBの開放指令を、他の送電線保護リレーTPRに情報通信ネットワークICNを介して出力する。他のスレーブ局の送電線保護リレーTPRは、マスタ局の送電線保護リレーTPR1からの指令に基づいて、対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。
[送電線保護リレーTPRおよび母線保護装置BPDのハードウェア構成]
図2は、送電線保護リレーTPRのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、送電線保護リレーTPRは、いわゆるデジタルリレーと同様の構成を有している。具体的に、送電線保護リレーTPRは、入力変換部10と、A/D変換部20と、演算処理部30と、I/O(Input and Output)部40とを備える。
図2は、送電線保護リレーTPRのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、送電線保護リレーTPRは、いわゆるデジタルリレーと同様の構成を有している。具体的に、送電線保護リレーTPRは、入力変換部10と、A/D変換部20と、演算処理部30と、I/O(Input and Output)部40とを備える。
入力変換部10は、各入力チャンネルごとに補助変成器11_1,11_2,…を備える。入力変換部10は、図1の対応する電流変成器CTおよび対応する電圧変成器VTによって検出された信号を、補助変成器11を介して相ごとに個別に取り込む。各補助変成器11は、これらの入力信号をA/D変換部20および演算処理部30での信号処理に適した電圧レベルの信号に変換する。
A/D変換部20は、アナログフィルタ(AF:Analog Filter)21_1,21_2,…と、サンプルホールド回路(S/H:Sample Hold Circuit)22_1,22_2,…と、マルチプレクサ(MPX:Multiplexer)23と、A/D変換器24とを含む。アナログフィルタ21およびサンプルホールド回路22は、入力変換部10のチャンネルごとに設けられる。
各アナログフィルタ21は、A/D変換の際の折返し誤差を除去するために設けられたローパスフィルタまたはバンドパスフィルタである。各サンプルホールド回路22は、対応のアナログフィルタ21を通過した信号を規定のサンプリング周波数でサンプリングして保持する。前述のように送電線保護リレーTPRごとのサンプリングタイミングは同期している。マルチプレクサ23は、サンプルホールド回路22_1,22_2,…に保持された電圧信号を順次選択する。A/D変換器24は、マルチプレクサ23によって選択された信号をデジタル値に変換する。
演算処理部30は、CPU(Central Processing Unit)31と、RAM(Random Access Memory)32と、ROM(Read Only Memory)33と、タイマ34と、これらを接続するバス35とを含む。CPU31は、プログラムに従って動作することにより、送電線保護リレーTPRの全体の動作を制御する。RAM32およびROM33は、CPU31の主記憶として用いられる。ROM33の記憶媒体として、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)およびフラッシュメモリなどの電気的に書き換え可能な不揮発性メモリを用いることにより、プログラムおよび信号処理用の設定値などを収納できる。
I/O部40は、通信装置41と、デジタル入力(D/I:Digital Input)回路42と、デジタル出力(D/O:Digital Output)回路43とを含む。通信装置41は、情報通信ネットワークICNによる情報通信に用いられる通信端末である。デジタル入力回路42およびデジタル出力回路43は、CPU31と外部装置との間でデジタル信号の入出力を行う際のインターフェース回路である。たとえば、デジタル出力回路43は、CPU31の指令に従ってトリップ信号を、関係する遮断器に出力する。
なお、演算処理部30の機能の少なくとも一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの電子回路として実現されていてもよいし、CPU、ASIC、およびFPGAのうち2つ以上を組み合わせて実現されてもよい。
図3は、母線保護装置BPDのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、母線保護装置BPDは、ネットワークを介した情報通信機能を有するコンピュータと同様の構成を有している。具体的に、母線保護装置BPDは、演算処理部50と、I/O部60とを備える。
演算処理部50は、CPU51と、RAM52と、ROM53と、タイマ54と、これらを接続するバス55とを含む。CPU51は、プログラムに従って動作することにより、母線保護装置BPDの全体の動作を制御する。RAM52およびROM53は、CPU51の主記憶として用いられる。ROM53の記憶媒体として、EEPROMおよびフラッシュメモリなどの電気的に書き換え可能な不揮発性メモリを用いることにより、プログラムおよび信号処理用の設定値などを収納できる。
I/O部60は、通信装置61を含む。通信装置61は、情報通信ネットワークICNによる情報通信に用いられる通信端末である。
なお、演算処理部50の機能の少なくとも一部は、ASICまたはFPGAなどの電子回路として実現されていてもよいし、CPU、ASIC、およびFPGAのうち2つ以上を組み合わせて実現されてもよい。
[送電線保護リレーTPRおよび母線保護装置BPDの機能の概要]
図4は、図1の送電線保護リレーTPRおよび母線保護装置BPDの有する機能の概要を説明するための図である。図4を参照して、送電線保護リレーTPRは、送電線保護機能71、母線保護のためのMU(Merging Unit)機能72、代替母線保護機能73、タイマの同期機能74、トリップ信号出力機能75などを有する。また、母線保護装置BPDは、母線保護のためのIED(Intelligent Electronic Device)機能76などを有する。
図4は、図1の送電線保護リレーTPRおよび母線保護装置BPDの有する機能の概要を説明するための図である。図4を参照して、送電線保護リレーTPRは、送電線保護機能71、母線保護のためのMU(Merging Unit)機能72、代替母線保護機能73、タイマの同期機能74、トリップ信号出力機能75などを有する。また、母線保護装置BPDは、母線保護のためのIED(Intelligent Electronic Device)機能76などを有する。
(1.送電線保護機能)
送電線保護機能71では、送電線保護リレーTPRは、送電線の自端側の交流電圧および交流電流をサンプリングし、サンプリング値をA/D変換することにより交流電圧および交流電流の時系列データを生成する。送電線保護リレーTPRは、生成した時系列データに基づいて、対応する送電線に事故が発生しているか否かを判定する。事故判定には、距離リレー要素、方向リレー要素付きの過電流リレー要素などが用いられる。
送電線保護機能71では、送電線保護リレーTPRは、送電線の自端側の交流電圧および交流電流をサンプリングし、サンプリング値をA/D変換することにより交流電圧および交流電流の時系列データを生成する。送電線保護リレーTPRは、生成した時系列データに基づいて、対応する送電線に事故が発生しているか否かを判定する。事故判定には、距離リレー要素、方向リレー要素付きの過電流リレー要素などが用いられる。
(2.母線保護のためのMU機能)
母線保護のためのMU機能72では、各送電線保護リレーTPRは、保護リレー間で同期したタイミングで対応する送電線TLの自端側の電流値をサンプリングする。各送電線保護リレーTPRは、サンプリングした自端側の交流電流値をA/D変換し、A/D変換によって得られた自端側の交流電流の時系列データを、情報通信ネットワークICNを介して母線保護装置BPDに送信する。したがって、各送電線保護リレーTPRは、送電線保護機能71に関しては従来のデジタル形保護リレーとして動作するのに対し、母線保護に関しては国際標準規格であるIEC61850のMUとして動作する。
母線保護のためのMU機能72では、各送電線保護リレーTPRは、保護リレー間で同期したタイミングで対応する送電線TLの自端側の電流値をサンプリングする。各送電線保護リレーTPRは、サンプリングした自端側の交流電流値をA/D変換し、A/D変換によって得られた自端側の交流電流の時系列データを、情報通信ネットワークICNを介して母線保護装置BPDに送信する。したがって、各送電線保護リレーTPRは、送電線保護機能71に関しては従来のデジタル形保護リレーとして動作するのに対し、母線保護に関しては国際標準規格であるIEC61850のMUとして動作する。
(3.タイマの同期機能)
なお、サンプリング同期を実現するために、各送電線保護リレーTPRは、米国電気電子学会の規格であるIEEE1588に規定されているように、時刻同期サーバ3からの時刻同期信号に基づいて演算処理部30のタイマ34を同期させるタイマの同期機能74を有している。なお、各送電線保護リレーTPRが測位衛星からの測位信号に基づいて時刻同期を行ってもよい。
なお、サンプリング同期を実現するために、各送電線保護リレーTPRは、米国電気電子学会の規格であるIEEE1588に規定されているように、時刻同期サーバ3からの時刻同期信号に基づいて演算処理部30のタイマ34を同期させるタイマの同期機能74を有している。なお、各送電線保護リレーTPRが測位衛星からの測位信号に基づいて時刻同期を行ってもよい。
(4.母線保護のためのIED機能)
母線保護のためのIED機能76では、母線保護装置BPDは、送電線保護リレー間で同期したタイミングで検出された交流電流の時系列データを、各送電線保護リレーTPRから情報通信ネットワークICNを介して受信する。母線保護装置BPDは、各送電線保護リレーTPR受信した交流電流の時系列データに基づいて、電流差動リレー方式により、母線BLに事故が生じているか否かを判定する。母線保護装置BPDは、母線BLに事故が発生していると判定した場合には、遮断器CBの開放指令を複数の送電線保護リレーTPRに情報通信ネットワークICNを介して出力する。このように母線保護装置BPDは、国際標準規格であるIEC61850のIEDとして動作する。
母線保護のためのIED機能76では、母線保護装置BPDは、送電線保護リレー間で同期したタイミングで検出された交流電流の時系列データを、各送電線保護リレーTPRから情報通信ネットワークICNを介して受信する。母線保護装置BPDは、各送電線保護リレーTPR受信した交流電流の時系列データに基づいて、電流差動リレー方式により、母線BLに事故が生じているか否かを判定する。母線保護装置BPDは、母線BLに事故が発生していると判定した場合には、遮断器CBの開放指令を複数の送電線保護リレーTPRに情報通信ネットワークICNを介して出力する。このように母線保護装置BPDは、国際標準規格であるIEC61850のIEDとして動作する。
(5.代替母線保護機能)
代替母線保護機能73は、母線保護装置BPDの故障時に、複数の送電線保護リレーTPRが協同して母線保護を実行する機能である。具体的に、各送電線保護リレーTPRは、交流電圧および交流電流の時系列データに基づいて電力系統4で事故発生と判定した場合には、事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定を行う。通常、送電線保護リレーTPRは、距離リレー要素または方向リレー要素の判定結果に基づいて方向判定を行うことができる。対応する送電線TLに電源が接続されていない(負荷のみが接続されている)場合において、距離リレー要素および方向リレー要素を用いた方向判定ができないほど電流が小さい場合には、送電線保護リレーTPRは母線側の事故であると判定してよい。負荷のみが接続された送電線TLにおけるより正確な方向判定の方法については、図9を参照して後述する。
代替母線保護機能73は、母線保護装置BPDの故障時に、複数の送電線保護リレーTPRが協同して母線保護を実行する機能である。具体的に、各送電線保護リレーTPRは、交流電圧および交流電流の時系列データに基づいて電力系統4で事故発生と判定した場合には、事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定を行う。通常、送電線保護リレーTPRは、距離リレー要素または方向リレー要素の判定結果に基づいて方向判定を行うことができる。対応する送電線TLに電源が接続されていない(負荷のみが接続されている)場合において、距離リレー要素および方向リレー要素を用いた方向判定ができないほど電流が小さい場合には、送電線保護リレーTPRは母線側の事故であると判定してよい。負荷のみが接続された送電線TLにおけるより正確な方向判定の方法については、図9を参照して後述する。
上記の方向判定の結果は、複数の送電線保護リレーTPRのうちマスタ局として機能する送電線保護リレーTPR1に送信される。マスタ局の送電線保護リレーTPR1は、自身の方向判定の結果と、情報通信ネットワークICNを介して受信した他のスレーブ局の送電線保護リレーTPRの方向判定の結果とに基づいて、母線BLに事故が発生しているか否かを判定する。具体的に、マスタ局の送電線保護リレーTPR1は、全ての送電線保護リレーTPRが母線側の事故であると判定した場合に、母線側の事故であると確定する。この場合、マスタ局の送電線保護リレーTPR1は、対応する遮断器CBにトリップ信号を出力するとともに、遮断器CBの開放指令を、他のスレーブ局の送電線保護リレーTPRに情報通信ネットワークICNを介して出力する。
(6.トリップ信号出力機能)
トリップ信号出力機能75では、上記の送電線保護機能71、母線保護機能72,76、および代替母線保護機能73において、各送電線保護リレーTPRが対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する機能である。各送電線保護リレーTPRは、自身の判断に基づいてまたは母線保護装置BPDもしくはマスタ局の送電線保護リレーTPRからの指令に基づいて、対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。
トリップ信号出力機能75では、上記の送電線保護機能71、母線保護機能72,76、および代替母線保護機能73において、各送電線保護リレーTPRが対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する機能である。各送電線保護リレーTPRは、自身の判断に基づいてまたは母線保護装置BPDもしくはマスタ局の送電線保護リレーTPRからの指令に基づいて、対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。
以下、上記の母線保護機能72,76、送電線保護機能71、および代替母線保護機能73について、図5~図9のフローチャートを参照してさらに詳しく説明する。
[母線保護機能]
図5は、図1の保護システム1による母線保護機能を説明するためのフローチャートである。前述のように、各送電線保護リレーTPRは国際標準規格であるIEC61850のMUとして機能し、母線保護装置BPDは同規格のIEDとして機能する。
図5は、図1の保護システム1による母線保護機能を説明するためのフローチャートである。前述のように、各送電線保護リレーTPRは国際標準規格であるIEC61850のMUとして機能し、母線保護装置BPDは同規格のIEDとして機能する。
図5のステップS100において、各送電線保護リレーTPRは、保護リレー間で同期したタイミングで、対応する電流変成器CTで検出された交流電流をサンプリングする。
次のステップS101で、各送電線保護リレーTPRは、サンプリングした交流電流値をA/D変換する。
その次のステップS102で、各送電線保護リレーTPRは、情報通信ネットワークICNを介して、A/D変換された交流電流値を母線保護装置BPDに送信する。なお、各送電線保護リレーTPRは、交流電流のA/D変換値の複数サンプルをまとめて送信してもよい。上記のステップS100~S102は、繰り返し実行される。
ステップS200において、母線保護装置BPDは、各送電線保護リレーTPRから受信した交流電流の時系列データを用いて、電流差動リレー演算を実行する。なお、電流差動リレー演算として、差動量と抑制量とを用いる比率差動リレー方式による電流差動リレー演算を実行してもよい。
次のステップS201において、母線保護装置BPDは、上記の電流差動リレー演算に基づいて母線で事故が発生したか否かを判定する。この結果、母線で事故が発生したと判定した場合には(ステップS201でYES)、母線保護装置BPDは、次のステップS202において、遮断器CBの開放指令を各送電線保護リレーTPRに送信する。各送電線保護リレーTPRは、ステップS103において、母線保護装置BPDからの遮断器CBの開放指令を受信すると、対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。
一方、ステップS201において、母線BLで事故が発生していないと判定した場合には(ステップS201でNO)、母線保護装置BPDはステップS200に処理を戻す。上記のステップS200,S201は、母線BLで事故が発生するまで(ステップS201でYESとなるまで)繰り返される。
[送電線保護機能]
図6は、図1の保護システム1による送電線保護機能を説明するためのフローチャートである。各送電線TLの保護は、当該送電線TLに対応する送電線保護リレーTPRによって実行される。
図6は、図1の保護システム1による送電線保護機能を説明するためのフローチャートである。各送電線TLの保護は、当該送電線TLに対応する送電線保護リレーTPRによって実行される。
図6のステップS110で、各送電線保護リレーTPRは、送電線保護リレー間で同期したタイミングで、対応する電流変成器CTおよび電圧変成器VTで検出された自端側の交流電流および交流電圧をサンプリングする。次のステップS111で、各送電線保護リレーTPRは、サンプリングした自端側の交流電圧および交流電流の検出値をA/D変換することにより、交流電圧および交流電流の時系列データを生成する。
なお、送電線保護のためにはサンプリング同期は必要ではない。しかし、上記のステップS110およびS111は、図5のステップS100,S101に対応しており、母線保護のために使用する交流電流のサンプリング値は、送電線保護にも使用される。このため、送電線保護の場合にも、保護リレー間で同期したタイミングで、交流電圧および交流電流の両方がサンプリングされる。
その次のステップS112で、各送電線保護リレーTPRは、生成された送電線TLの自端側の交流電圧および交流電流の時系列データに基づいて保護リレー演算を実行する。保護リレー演算として、たとえば、距離リレー要素を用いてもよいし、方向リレー要素と過電流リレー演算または不足電圧リレー要素などとを組み合わせて用いてもよい。
その次のステップS113で、各送電線保護リレーTPRは、保護リレー演算の結果に基づいて、対応する送電線TLで事故が発生しているか否かを判定する。送電線保護リレーTPRは、対応する送電線TLで事故が発生していると判定した場合には(ステップS113でYES)、ステップS114で対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。一方、各送電線保護リレーTPRは、対応する送電線TLで事故が発生していないと判定した場合には(ステップS113でNO)、処理をステップS110に戻す。
[代替母線保護機能]
以下では、まず母線保護装置BPDによる通常の母線保護機能から代替母線保護機能へ移行する手順について説明し、次に代替母線保護機能について具体的に説明する。
以下では、まず母線保護装置BPDによる通常の母線保護機能から代替母線保護機能へ移行する手順について説明し、次に代替母線保護機能について具体的に説明する。
(1.通常の母線保護機能から代替母線保護機能への移行手順)
図7は、代替母線保護機能の使用開始手順を示すフローチャートである。図7では、簡単のために母線保護装置BPDと2台の送電線保護リレーTPR1,TPR2とが設けられている場合について説明するが、より多くの送電線保護リレーTPRが設けられている場合も同様である。
図7は、代替母線保護機能の使用開始手順を示すフローチャートである。図7では、簡単のために母線保護装置BPDと2台の送電線保護リレーTPR1,TPR2とが設けられている場合について説明するが、より多くの送電線保護リレーTPRが設けられている場合も同様である。
図7を参照して、母線保護装置BPDと送電線保護リレーTPR1,TPR2とは、予め定められた時間間隔で情報通信ネットワークICNを介して健全性情報を相互に送信し合う。健全性情報とは、ハードウェアおよびソフトウェアの状態について異常の有無を表すステータス情報である。
具体的に図7の場合には、予め定められた送信タイミングで、母線保護装置BPDが健全性情報を送信する(S210)。送電線保護リレーTPR1,TPR2は、母線保護装置BPDから送信された健全性情報を受信することによって、母線保護装置BPDが正常であることを確認する(S120,S300)。
同様に、次の送信タイミングで送電線保護リレーTPR1が健全性情報を送信し(S121),母線保護装置BPDおよび送電線保護リレーTPR2がその健全性情報を受信することによって送電線保護リレーTPR1が正常であることを確認する(S211,S301)。さらに、その次の送信タイミングで送電線保護リレーTPR2が健全性情報を送信し(S302),母線保護装置BPDおよび送電線保護リレーTPR1がその健全性情報を受信することによって送電線保護リレーTPR1が正常であることを確認する(S212,S122)。
ところが、その次の送信タイミングで、母線保護装置BPDが健全性情報を不送信であったとする(S213)。この結果、送電線保護リレーTPR1,TPR2は、母線保護装置BPDから健全性情報を受信しない(S123,S303)。
この不受信に基づいて、次の送信タイミングで、送電線保護リレーTPR1は、母線保護装置BPDが異常であるという健全性情報を送信する(S124)。この異常情報は他の送電線保護リレーTPR2によって確認される(S304)。なお、母線保護装置BPDは、送電線保護リレーTPR1からの健全性情報を受信できない(S214)。
同様に、母線保護装置BPDからの健全性情報の不受信に基づいてその次の送信タイミングで、送電線保護リレーTPR2は、母線保護装置BPDが異常であるという健全性情報を送信する(S305)。この異常情報は他の送電線保護リレーTPR1によって確認される(S125)。なお、母線保護装置BPDは、送電線保護リレーTPR2からの健全性情報を受信できない(S215)。
代替母線保護機能においてマスタ局として機能する送電線保護リレーTPR1は、全ての送電線保護リレーTPRによって母線保護装置BPDの異常と判定された場合に、母線保護装置BPDの故障を確定する(S126)。そして、送電線保護リレーTPR1は、スレーブ局である他の送電線保護リレーTPR2に対して、代替母線保護機能への切り替えを要求する(S127)。
この切り替え要求に基づいて、他の送電線保護リレーTPR2は、代替母線保護機能への切り替えを完了し、切り替え完了をマスタ局である送電線保護リレーTPR1に報告する(S306)。
マスタ局である送電線保護リレーTPR1は、全てのスレーブ局の送電線保護リレーTPRから切替完了の報告を受けると、代替母線保護機能の使用を開始する(S128)。以上により、母線保護装置BPDによる母線保護機能から代替母線保護機能への移行が完了する。
(2.代替母線保護機能の詳細な手順)
図8は、図1の保護システム1による代替母線保護機能を説明するためのフローチャートである。代替母線保護は、マスタ局である送電線保護リレーTPR1と他の全てのスレーブ局の送電線保護リレーTPR2によって実行される。図8では簡単のために、1台のスレーブ局の送電線保護リレーTPR2の場合について説明するが、より多くのスレーブ局の送電線保護リレーTPRが設けられている場合も同様である。なお、各送電線保護リレーTPRは、代替母線保護機能に並行して送電線保護機能も実行している。
図8は、図1の保護システム1による代替母線保護機能を説明するためのフローチャートである。代替母線保護は、マスタ局である送電線保護リレーTPR1と他の全てのスレーブ局の送電線保護リレーTPR2によって実行される。図8では簡単のために、1台のスレーブ局の送電線保護リレーTPR2の場合について説明するが、より多くのスレーブ局の送電線保護リレーTPRが設けられている場合も同様である。なお、各送電線保護リレーTPRは、代替母線保護機能に並行して送電線保護機能も実行している。
ステップS130,S310において、各送電線保護リレーTPRは、保護リレー演算周期ごとに、対応する電圧変成器VTおよび電流変成器CTの検出値に基づいて、次の判定(1)~(3)を行う。
(1)各送電線保護リレーTPRは、電力系統4(送電線TLおよび母線BL)での事故の有無を判定する。この判定には、距離リレー要素を用いてもよいし、不足電圧リレー要素または過電流リレー要素などを用いてもよい。
(2)各送電線保護リレーTPRは、事故電流の有無を判定する。この判定には、過電流リレー要素などを用いる。
(3)各送電線保護リレーTPRは、事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定を行う。対応する送電線TLに電源が接続されている場合には、各送電線保護リレーTPRは、距離リレー要素または方向リレー要素の判定結果に基づいて方向判定を行うことができる。なお、対応する送電線TLに電源が接続されていない(負荷のみが接続されている)場合において、距離リレー要素または方向リレー要素を用いた方向判定ができないほど電流が小さい場合には、送電線保護リレーTPRは母線側の事故であると判断する。負荷のみが接続された送電線TLにおけるより精度の高い方向判定の方法については、図9を参照して後述する。
次のステップS311で、スレーブ局である送電線保護リレーTPR2は、ステップS310での判定結果を、情報通信ネットワークICNを介してマスタ局の送電線保護リレーTPR1に送信する。上記のステップS310,S311は、母線事故が発生するまで繰り返して実行される。
その次のステップS132において、マスタ局である送電線保護リレーTPR1は、各スレーブ局の送電線保護リレーTPRから受信した方向判定の結果に基づいて、全てのスレーブ局の送電線保護リレーTPRが母線側の事故と判定している場合に(ステップS132でYES)、処理をステップS133およびS134に進める。ステップS133において、マスタ局である送電線保護リレーTPR1は、各スレーブ局の送電線保護リレーTPRに遮断器CBの開放指令を送信する。ステップS134において、マスタ局である送電線保護リレーTPR1は、自身が対応する送電線TLに設けられた遮断器CB1にトリップ信号を出力する。
スレーブ局の送電線保護リレーTPR2は、マスタ局の送電線保護リレーTPR1から遮断器CBの開放指令を受信した場合には(ステップS312でYES)、次のステップS313で対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。
一方、全てのスレーブ局の送電線保護リレーTPRが母線側の事故と判定していない場合には(ステップS132でNO)、マスタ局の送電線保護リレーTPR1は、処理をステップS130に戻す。
なお、各送電線保護リレーTPRにおいて送電線保護機能は、上記の代替母線保護機能と並行して実行される。したがって、各送電線保護リレーTPRは、対応する送電線TLで事故が発生したことを検知した場合には、対応する遮断器CBにトリップ信号を出力する。
(3.電源が接続されていない送電線における方向判定)
次に、電源が接続されていない送電線(負荷のみが接続された送電線)における方向判定の手順について説明する。電源が接続された送電線の場合には、距離リレー要素または方向リレー要素を用いることにより、事故点が送電線側か負荷側かを判定できる。これに対して、電源が接続されていない送電線(負荷のみが接続された送電線)場合において、母線側で事故が生じた場合には、距離リレー要素および方向リレー要素を用いた方向判定ができないほど電流が小さくなる。このように電力系統の事故発生時に対応する送電線の電流が小さい場合には、母線側の故障であると判定するのが簡便である。以下では、より精度の高い方向判定の方法について説明する。
次に、電源が接続されていない送電線(負荷のみが接続された送電線)における方向判定の手順について説明する。電源が接続された送電線の場合には、距離リレー要素または方向リレー要素を用いることにより、事故点が送電線側か負荷側かを判定できる。これに対して、電源が接続されていない送電線(負荷のみが接続された送電線)場合において、母線側で事故が生じた場合には、距離リレー要素および方向リレー要素を用いた方向判定ができないほど電流が小さくなる。このように電力系統の事故発生時に対応する送電線の電流が小さい場合には、母線側の故障であると判定するのが簡便である。以下では、より精度の高い方向判定の方法について説明する。
図9は電源が接続されていない送電線における方向判定の手順を示すフローチャートである。図9において、ステップS400,S401は、対応する送電線TLで短絡事故が生じているか否かを判定する方法を示し、ステップS403,S404は、対応する送電線TLで地絡事故が生じているか否かを判定する方法を示している。
図9を参照して、各送電線保護リレーTPRは、線間電圧Vab,Vbc,Vca(Δ結線時の相電圧)のいずれかについて不足電圧リレー要素が動作し(ステップS400でYES)、かつ、Δ結線時の相電流Iab,Ibc,Icaのいずれについても過電流リレー要素が不動作の場合(ステップS401でYES)、母線側の事故(短絡事故)と判定する(S402)。一方、各送電線保護リレーTPRは、線間電圧Vab,Vbc,Vca(Δ結線時の相電圧)のいずれかについて不足電圧リレー要素が動作し(ステップS400でYES)、かつ、Δ結線時の相電流Iab,Ibc,Icaのいずれかについて過電流リレー要素が動作した場合(ステップS401でNO),対応する送電線側の事故(短絡事故)と判定する(S405)。
次に、各送電線保護リレーTPRは、零相過電圧リレー要素が動作し(ステップS403でYES)、かつ、零相間電流リレー要素が不動作の場合(ステップS404でYES)、母線側の事故(地絡事故)と判定する(S402)。一方、各送電線保護リレーTPRは、零相過電圧リレー要素が動作し(ステップS403でYES)、かつ、零相間電流リレー要素が動作した場合(ステップS404でNO)、対応する送電線側の事故(地絡事故)と判定する(S405)。
なお、線間電圧Vab,Vbc,Vca(Δ結線時の相電圧)のいずれについても不足電圧リレー要素が不動作であり(ステップS400でNO)、かつ、零相過電圧リレー要素が不動作(ステップS403でNO)の場合、電力系統4で事故は発生していない(ステップS406)。
[実施の形態1の効果]
上記のとおり実施の形態1の保護システム1は、母線BLおよび母線BLから引き出された複数の送電線TLを含む電力系統4を保護する。保護システム1は、複数の送電線TLにそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーTPRと、母線保護装置BPDとを備える。複数の送電線保護リレーTPRの各々は、対応する送電線TLの交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線TLの事故判定を行う。母線保護装置BPDは、複数の送電線保護リレーTPRの各々から受信した交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により母線BLの事故判定を行う。複数の送電線保護リレーTPRは、母線保護装置BPDが故障の場合に代替母線保護機能を実行する。具体的に、複数の送電線保護リレーTPRの各々は、代替母線保護機能として、電力系統4での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行う。複数の送電線保護リレーTPRのうちのマスタ局の送電線保護リレーTPR1は、複数の送電線保護リレーTPRの方向判定の結果が全て母線側である場合に、母線で事故が発生していると判定する。これにより、母線保護装置BPDによる母線保護機能が不動作となった場合に、簡便な方法で母線保護機能を代替できる。
上記のとおり実施の形態1の保護システム1は、母線BLおよび母線BLから引き出された複数の送電線TLを含む電力系統4を保護する。保護システム1は、複数の送電線TLにそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーTPRと、母線保護装置BPDとを備える。複数の送電線保護リレーTPRの各々は、対応する送電線TLの交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線TLの事故判定を行う。母線保護装置BPDは、複数の送電線保護リレーTPRの各々から受信した交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により母線BLの事故判定を行う。複数の送電線保護リレーTPRは、母線保護装置BPDが故障の場合に代替母線保護機能を実行する。具体的に、複数の送電線保護リレーTPRの各々は、代替母線保護機能として、電力系統4での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行う。複数の送電線保護リレーTPRのうちのマスタ局の送電線保護リレーTPR1は、複数の送電線保護リレーTPRの方向判定の結果が全て母線側である場合に、母線で事故が発生していると判定する。これにより、母線保護装置BPDによる母線保護機能が不動作となった場合に、簡便な方法で母線保護機能を代替できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この出願の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
母線および前記母線から引き出された複数の送電線を含む電力系統を保護するための保護システムであって、
前記複数の送電線にそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーと、
母線保護装置とを備え、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、対応する送電線の交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線の事故判定を行い、
前記母線保護装置は、前記複数の送電線保護リレーの各々から受信した前記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により前記母線の事故判定を行い、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記母線保護装置が故障の場合に、前記電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行い、前記複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーは、前記複数の送電線保護リレーの前記方向判定の結果が全て母線側である場合に、前記母線で事故が発生していると判定する、保護システム。
(付記2)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、
距離リレー要素によって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、
前記距離リレー要素によって事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記距離リレー要素による計算ができないほど前記交流電流のサンプリング値の大きさが小さい場合には、前記事故点は前記母線側であると判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記3)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、
過電流リレー要素または不足電圧リレー要素と方向リレー要素との組み合わせによって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、
前記方向リレー要素によって前記事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記方向リレー要素による計算ができないほど前記交流電流のサンプリング値の大きさが小さい場合には、前記事故点は前記母線側であると判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記4)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されている場合には、距離リレー要素によって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、前記距離リレー要素によって事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されていない場合には、少なくとも1つの線間電圧について不足電圧リレー要素が動作すると共にΔ結線の全ての相電流について過電流リレー要素が不動作の場合、または、零相過電圧リレー要素が動作すると共に零相過電流リレー要素が不動作の場合に、前記母線側の事故と判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記5)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されている場合には、過電流リレー要素または不足電圧リレー要素と方向リレー要素との組み合わせによって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、前記方向リレー要素によって前記事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されていない場合には、少なくとも1つの線間電圧について不足電圧リレー要素が動作すると共にΔ結線の全ての相電流について過電流リレー要素が不動作の場合、または、零相過電圧リレー要素が動作すると共に零相過電流リレー要素が不動作の場合に、前記母線側の事故と判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記6)
前記複数の送電線の各々には遮断器が設けられ、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記母線保護装置からの前記遮断器の開放指令に応答して、対応する送電線に設けられた前記遮断器にトリップ信号を出力することにより、前記対応する遮断器を開放するように構成され、
前記母線保護装置は、前記母線で事故発生と判定した場合に、前記複数の送電線保護リレーの各々に前記遮断器の前記開放指令を出力する、付記1~5のいずれか1項に記載の保護システム。
(付記7)
前記複数の送電線保護リレーのうち前記マスタ局の送電線保護リレーを除く各スレーブ局の送電線保護リレーは、前記マスタ局からの前記遮断器の開放指令に応答して、対応する送電線に設けられた前記遮断器にトリップ信号を出力することにより、前記対応する遮断器を開放するように構成され、
前記マスタ局の送電線保護リレーは、前記母線で事故発生と判定した場合に、各前記スレーブ局の送電線保護リレーに前記遮断器の前記開放指令を出力する、付記6に記載の保護システム。
(付記8)
前記複数の送電線保護リレーと前記母線保護装置とは、情報通信ネットワークを介して互いに接続され、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記情報通信ネットワークに接続された時刻同期サーバからの時刻同期信号に基づいて内蔵のタイマの時刻同期を行う、付記1~7のいずれか1項に記載の保護システム。
(付記9)
母線および前記母線から引き出された複数の送電線を含む電力系統を保護する保護方法であって、
前記複数の送電線にそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーと母線保護装置とが設けられ、
前記複数の送電線保護リレーの各々が、対応する送電線の交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線の事故判定を行うステップと、
前記母線保護装置が、前記複数の送電線保護リレーの各々から受信した前記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により前記母線の事故判定を行うステップと、
前記母線保護装置が故障の場合に、前記複数の送電線保護リレーの各々が、前記電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行うステップと、
前記複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーが、前記複数の送電線保護リレーの前記方向判定の結果が全て母線側である場合に、前記母線で事故が発生していると判定するステップとを備える、保護方法。
(付記1)
母線および前記母線から引き出された複数の送電線を含む電力系統を保護するための保護システムであって、
前記複数の送電線にそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーと、
母線保護装置とを備え、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、対応する送電線の交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線の事故判定を行い、
前記母線保護装置は、前記複数の送電線保護リレーの各々から受信した前記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により前記母線の事故判定を行い、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記母線保護装置が故障の場合に、前記電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行い、前記複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーは、前記複数の送電線保護リレーの前記方向判定の結果が全て母線側である場合に、前記母線で事故が発生していると判定する、保護システム。
(付記2)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、
距離リレー要素によって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、
前記距離リレー要素によって事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記距離リレー要素による計算ができないほど前記交流電流のサンプリング値の大きさが小さい場合には、前記事故点は前記母線側であると判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記3)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、
過電流リレー要素または不足電圧リレー要素と方向リレー要素との組み合わせによって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、
前記方向リレー要素によって前記事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記方向リレー要素による計算ができないほど前記交流電流のサンプリング値の大きさが小さい場合には、前記事故点は前記母線側であると判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記4)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されている場合には、距離リレー要素によって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、前記距離リレー要素によって事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されていない場合には、少なくとも1つの線間電圧について不足電圧リレー要素が動作すると共にΔ結線の全ての相電流について過電流リレー要素が不動作の場合、または、零相過電圧リレー要素が動作すると共に零相過電流リレー要素が不動作の場合に、前記母線側の事故と判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記5)
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されている場合には、過電流リレー要素または不足電圧リレー要素と方向リレー要素との組み合わせによって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、前記方向リレー要素によって前記事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されていない場合には、少なくとも1つの線間電圧について不足電圧リレー要素が動作すると共にΔ結線の全ての相電流について過電流リレー要素が不動作の場合、または、零相過電圧リレー要素が動作すると共に零相過電流リレー要素が不動作の場合に、前記母線側の事故と判定する、付記1に記載の保護システム。
(付記6)
前記複数の送電線の各々には遮断器が設けられ、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記母線保護装置からの前記遮断器の開放指令に応答して、対応する送電線に設けられた前記遮断器にトリップ信号を出力することにより、前記対応する遮断器を開放するように構成され、
前記母線保護装置は、前記母線で事故発生と判定した場合に、前記複数の送電線保護リレーの各々に前記遮断器の前記開放指令を出力する、付記1~5のいずれか1項に記載の保護システム。
(付記7)
前記複数の送電線保護リレーのうち前記マスタ局の送電線保護リレーを除く各スレーブ局の送電線保護リレーは、前記マスタ局からの前記遮断器の開放指令に応答して、対応する送電線に設けられた前記遮断器にトリップ信号を出力することにより、前記対応する遮断器を開放するように構成され、
前記マスタ局の送電線保護リレーは、前記母線で事故発生と判定した場合に、各前記スレーブ局の送電線保護リレーに前記遮断器の前記開放指令を出力する、付記6に記載の保護システム。
(付記8)
前記複数の送電線保護リレーと前記母線保護装置とは、情報通信ネットワークを介して互いに接続され、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記情報通信ネットワークに接続された時刻同期サーバからの時刻同期信号に基づいて内蔵のタイマの時刻同期を行う、付記1~7のいずれか1項に記載の保護システム。
(付記9)
母線および前記母線から引き出された複数の送電線を含む電力系統を保護する保護方法であって、
前記複数の送電線にそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーと母線保護装置とが設けられ、
前記複数の送電線保護リレーの各々が、対応する送電線の交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線の事故判定を行うステップと、
前記母線保護装置が、前記複数の送電線保護リレーの各々から受信した前記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により前記母線の事故判定を行うステップと、
前記母線保護装置が故障の場合に、前記複数の送電線保護リレーの各々が、前記電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行うステップと、
前記複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーが、前記複数の送電線保護リレーの前記方向判定の結果が全て母線側である場合に、前記母線で事故が発生していると判定するステップとを備える、保護方法。
1 保護システム、2 イーサネットスイッチ、3 時刻同期サーバ、4 電力系統、10 入力変換部、11 補助変成器、20 A/D変換部、21 アナログフィルタ、22 サンプルホールド回路、23 マルチプレクサ、24 A/D変換器、30,50 演算処理部、31,51 CPU、32,52 RAM、33,53 ROM、34,54 タイマ、35,55 バス、40,60 I/O部、41,61 通信装置、42 デジタル入力回路、43 デジタル出力回路、BL 母線、BPD 母線保護装置、CB 遮断器、CT 電流変成器、ICN 情報通信ネットワーク、TL 送電線、TPR 送電線保護リレー、VT 電圧変成器。
Claims (9)
- 母線および前記母線から引き出された複数の送電線を含む電力系統を保護するための保護システムであって、
前記複数の送電線にそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーと、
母線保護装置とを備え、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、対応する送電線の交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線の事故判定を行い、
前記母線保護装置は、前記複数の送電線保護リレーの各々から受信した前記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により前記母線の事故判定を行い、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記母線保護装置が故障の場合に、前記電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行い、前記複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーは、前記複数の送電線保護リレーの前記方向判定の結果が全て母線側である場合に、前記母線で事故が発生していると判定する、保護システム。 - 前記複数の送電線保護リレーの各々は、
距離リレー要素によって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、
前記距離リレー要素によって事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記距離リレー要素による計算ができないほど前記交流電流のサンプリング値の大きさが小さい場合には、前記事故点は前記母線側であると判定する、請求項1に記載の保護システム。 - 前記複数の送電線保護リレーの各々は、
過電流リレー要素または不足電圧リレー要素と方向リレー要素との組み合わせによって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、
前記方向リレー要素によって前記事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記方向リレー要素による計算ができないほど前記交流電流のサンプリング値の大きさが小さい場合には、前記事故点は前記母線側であると判定する、請求項1に記載の保護システム。 - 前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されている場合には、距離リレー要素によって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、前記距離リレー要素によって事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されていない場合には、少なくとも1つの線間電圧について不足電圧リレー要素が動作すると共にΔ結線の全ての相電流について過電流リレー要素が不動作の場合、または、零相過電圧リレー要素が動作すると共に零相過電流リレー要素が不動作の場合に、前記母線側の事故と判定する、請求項1に記載の保護システム。 - 前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されている場合には、過電流リレー要素または不足電圧リレー要素と方向リレー要素との組み合わせによって対応する送電線で事故が発生しているか否かを判定し、前記方向リレー要素によって前記事故点が前記母線側か前記対応する送電線側かを判定し、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記対応する送電線に電源が接続されていない場合には、少なくとも1つの線間電圧について不足電圧リレー要素が動作すると共にΔ結線の全ての相電流について過電流リレー要素が不動作の場合、または、零相過電圧リレー要素が動作すると共に零相過電流リレー要素が不動作の場合に、前記母線側の事故と判定する、請求項1に記載の保護システム。 - 前記複数の送電線の各々には遮断器が設けられ、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記母線保護装置からの前記遮断器の開放指令に応答して、対応する送電線に設けられた前記遮断器にトリップ信号を出力することにより、前記対応する遮断器を開放するように構成され、
前記母線保護装置は、前記母線で事故発生と判定した場合に、前記複数の送電線保護リレーの各々に前記遮断器の前記開放指令を出力する、請求項1に記載の保護システム。 - 前記複数の送電線保護リレーのうち前記マスタ局の送電線保護リレーを除く各スレーブ局の送電線保護リレーは、前記マスタ局からの前記遮断器の開放指令に応答して、対応する送電線に設けられた前記遮断器にトリップ信号を出力することにより、前記対応する遮断器を開放するように構成され、
前記マスタ局の送電線保護リレーは、前記母線で事故発生と判定した場合に、各前記スレーブ局の送電線保護リレーに前記遮断器の前記開放指令を出力する、請求項6に記載の保護システム。 - 前記複数の送電線保護リレーと前記母線保護装置とは、情報通信ネットワークを介して互いに接続され、
前記複数の送電線保護リレーの各々は、前記情報通信ネットワークに接続された時刻同期サーバからの時刻同期信号に基づいて内蔵のタイマの時刻同期を行う、請求項1に記載の保護システム。 - 母線および前記母線から引き出された複数の送電線を含む電力系統を保護する保護方法であって、
前記複数の送電線にそれぞれ対応する複数の送電線保護リレーと母線保護装置とが設けられ、
前記複数の送電線保護リレーの各々が、対応する送電線の交流電圧および交流電流を互いに同期してサンプリングし、交流電圧および交流電流のサンプリング値に基づいて対応する送電線の事故判定を行うステップと、
前記母線保護装置が、前記複数の送電線保護リレーの各々から受信した前記交流電流のサンプリング値に基づいて、電流差動リレー方式により前記母線の事故判定を行うステップと、
前記母線保護装置が故障の場合に、前記複数の送電線保護リレーの各々が、前記電力系統での事故の有無の判定と事故点が母線側か対応する送電線側かを判定する方向判定とを行うステップと、
前記複数の送電線保護リレーのうちのマスタ局の送電線保護リレーが、前記複数の送電線保護リレーの前記方向判定の結果が全て母線側である場合に、前記母線で事故が発生していると判定するステップとを備える、保護方法。
Priority Applications (1)
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| JP2022184734A JP2024073819A (ja) | 2022-11-18 | 2022-11-18 | 保護システムおよび保護方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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