JP2026009624A - 銅部材、積層体、銅張積層板、および配線基板 - Google Patents
銅部材、積層体、銅張積層板、および配線基板Info
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Abstract
【課題】伝送損失を低減することが可能な銅部材を提供する。【解決手段】表面に凹凸形状を有する銅部材1であって、前記凹凸形状の凸部1bが、略庇のない形状を有する、銅部材を提供する。【選択図】図1
Description
本開示は、銅部材、積層体、銅張積層板、および配線基板に関する。
配線基板においては、配線材料として銅箔が好適に用いられている。配線基板においては、信頼性を確保するために、樹脂部材と銅箔との密着性を高めることが望まれている。従来、樹脂部材との密着性を向上させるために、銅箔を粗化処理することが知られている。粗化処理方法としては、主にめっき法が適用されている。
ところで、現在、携帯電話端末に代表される移動通信システムは、第4世代(4G)から第5世代(5G)へ移行しつつある。第5世代移動通信システムでは、第4世代移動通信システムに比べて高い周波数帯が用いられる。周波数が高くなるに従い、高周波回路での伝送損失も大きくなることから、第5世代移動通信システム用の配線基板に対して、高周帯域の周波数に対応する優れた電気特性が求められている。伝送損失抑制のためには、銅箔の表面は低粗度であることが望まれている。
一般に、導体に交流電流を流したとき、周波数が高くなるほど、導体の中心部分には電流が流れにくくなり、導体の表面を電流が流れるようになる。これは、表皮効果と呼ばれる。
上述したように、従来、銅箔の粗化処理方法としては、主にめっき法が適用されている。例えば特許文献1に記載されているように、めっき法の場合、銅箔の表面に銅粒子が析出され、銅箔の表面にコブ状の凸部が形成される。このような場合、表皮効果によって銅箔の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が長くなる。そのため、伝送損失が増大しやすい。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、伝送損失を低減することが可能な銅部材を提供することを主目的とする。
本開示の一実施形態は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記凹凸形状の凸部が、略庇のない形状を有する、銅部材を提供する。
本開示の他の実施形態は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記凹凸形状の凸部が、略先細り形状を有する、銅部材を提供する。
本開示の他の実施形態は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい、銅部材を提供する。
本開示の他の実施形態は、基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材である、積層体を提供する。
本開示の他の実施形態は、樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている、銅張積層板を提供する。
本開示の他の実施形態は、樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている、配線基板を提供する。
本開示においては、伝送損失を低減できるという効果を奏する。
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。ただし、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、下記に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表わされる場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定しない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」あるいは「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含む。また、本明細書において、ある部材の面に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「面側に」または「面に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含む。
以下、本開示における銅部材、積層体、銅張積層板、および配線基板について、詳細に説明する。
A.銅部材
本開示における銅部材は、3つの実施形態を有する。以下、各実施形態に分けて説明する。
本開示における銅部材は、3つの実施形態を有する。以下、各実施形態に分けて説明する。
A-1.銅部材の第1実施形態
本実施形態の銅部材は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記凹凸形状の凸部が、略庇のない形状を有する。
本実施形態の銅部材は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記凹凸形状の凸部が、略庇のない形状を有する。
図1(a)および図1(b)は、本実施形態の銅部材を例示する概略断面図であり、図1(b)は図1(b)の部分拡大図である。図1(a)および図1(b)に示すように、銅部材1は、表面S1に凹凸形状1aを有する。凹凸形状1aの凸部1bは、略庇のない形状を有する。
上述したように、従来、銅箔の粗化処理方法としては、主にめっき法が適用されている。めっき法の場合、通常、銅箔の表面に銅粒子が析出され、図2(a)および図2(b)に示すような、銅箔100の表面に、コブ状の凸部100bを有する凹凸形状100aが形成される。コブ状の凸部100bでは、凸部100bの中央部がくびれて、中央部に庇形状が形成されたり、凸部100bの根元がくびれて庇形状になったりする。
上述したように、一般に、導体に交流電流を流したとき、周波数が高くなるほど、導体の中心部分には電流が流れにくくなり、導体の表面を電流が流れるようになる。これは、表皮効果と呼ばれる。
図2(a)および図2(b)に示すように、凸部100bが庇のある形状を有する場合、表皮効果によって銅箔100の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が長くなる。そのため、伝送損失が増大しやすい。
これに対し、本実施形態においては、図1(a)および図1(b)に示すように、凸部1bが略庇のない形状を有する。この場合、表皮効果によって銅部材1の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路を短くすることができる。よって、伝送損失を低減できる。
また、本実施形態においては、銅部材1は表面に凹凸形状1aを有するため、銅部材1の凹凸形状1aを有する表面に樹脂部材を配置した場合、銅部材と樹脂部材との密着性を高めることができる。
以下、本実施形態の銅部材について詳細に説明する。
1.凹凸形状
銅部材は、表面に凹凸形状を有し、凹凸形状の凸部は、略庇のない形状を有する。
銅部材は、表面に凹凸形状を有し、凹凸形状の凸部は、略庇のない形状を有する。
本明細書において、「略庇のない形状」とは、凹凸形状において、凸部の頂部から凹部の底部までの間に、空間を有する張り出した構造がないことをいう。
また、本明細書において、「凹凸形状の凸部が、略庇のない形状を有する」とは、凹凸形状の凸部のうち、庇のない形状を有する凸部の割合が、80%以上であることをいう。上記の割合は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。すなわち、凹凸形状は、庇のある形状を有する凸部を含んでいてもよい。後述するように、本実施形態においては、銅箔の表面をエッチングにより粗化処理することにより、庇のない形状を有する凸部を形成できる。エッチングの場合、庇のない形状を有する凸部が形成されやすいが、庇のある形状を有する凸部が形成されてしまう場合もあり得る。
上記の割合は、銅部材の厚さ方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察することにより求める。上記の割合は、倍率10000倍のSEM画像において、無作為に選択した10個の凸部に対する、庇のない形状を有する凸部の割合である。SEMの観察条件は、凹凸形状のサイズに応じて適宜選択される。
凸部の頂部は、尖っていてもよく、丸みを有していてもよい。中でも、図1(b)に示すように、凸部1bの頂部は、尖っていることが好ましい。凸部の頂部が尖っている場合、凸部の頂部が丸みを有する場合と比較して、表皮効果によって銅部材の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が短くなる傾向がある。よって、伝送損失をより低減できる。また、銅部材の凹凸形状を有する表面に樹脂部材を配置した場合において、樹脂部材を構成する樹脂の流動性が低い場合には、凸部の頂部が尖っていることにより、銅部材と樹脂部材との密着性をより高めることができることがある。
凹凸形状は、銅部材の表面の少なくとも一部に配置されていればよい。銅部材の表面において、凹凸形状は、全面に配置されていてもよく、一部に配置されていてもよい。また、銅部材の凹凸形状を有する表面において、一部に平坦な部分があってもよい。
2.銅部材の表面性状
(1)クルトシスSku
Skuは、ISO25178-2:2012に規定される三次元表面性状パラメータの一つであり、平均面からの高さ分布の尖りの度合いを示す指標である。Sku=3の場合、高さ分布が正規分布であることを示す。Sku>3の場合、高さ分布が尖っていることを示し、表面に鋭い山または谷が存在する傾向があることを表している。Sku<3の場合、高さ分布がつぶれた形状であることを示し、表面になだらかな山または谷が存在する傾向がある、あるいは表面が平坦である傾向があることを表している。
(1)クルトシスSku
Skuは、ISO25178-2:2012に規定される三次元表面性状パラメータの一つであり、平均面からの高さ分布の尖りの度合いを示す指標である。Sku=3の場合、高さ分布が正規分布であることを示す。Sku>3の場合、高さ分布が尖っていることを示し、表面に鋭い山または谷が存在する傾向があることを表している。Sku<3の場合、高さ分布がつぶれた形状であることを示し、表面になだらかな山または谷が存在する傾向がある、あるいは表面が平坦である傾向があることを表している。
本実施形態においては、銅部材の凹凸形状を有する表面のSkuは、3.5より大きいことが好ましく、3.7以上がより好ましく、3.9以上がさらに好ましい。上記Skuが上記範囲であると、銅部材の表面に鋭い凸部が存在する傾向があるということである。このような場合、表皮効果によって銅部材の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が短くなる傾向がある。よって、伝送損失をより低減できる。一方、上記Skuの上限は、伝送損失の点では、特に限定されない。銅部材の凹凸形状を有する表面に樹脂部材を配置する場合、上記Skuの上限は、樹脂部材の物性または材料、あるいは銅部材および樹脂部材の積層方法に応じて好ましい範囲が異なる。例えば、上記Skuは、4.9以下であってもよく、4.6以下であってもよく、4.3以下であってもよい。樹脂部材の物性または材料、あるいは銅部材および樹脂部材の積層方法にもよるが、上記Skuが大きすぎると、凸部が鋭くなりすぎて、凹凸形状によるアンカー効果が低下する場合がある。具体的には、上記Skuは、3.5より大きく、4.9以下であることが好ましく、3.7以上4.6以下であってもよく、3.9以上4.3以下であってもよい。
上記Skuは、例えば、銅部材の粗化処理の方法または条件を調整することにより、調整できる。具体的には、銅部材の表面をエッチングにより粗化処理すると、Skuが比較的大きくなる傾向がある。
Skuは、ISO25178-2:2012に準拠し、レーザー顕微鏡を用いて測定する。Skuの測定は、ガウシアンフィルターのSフィルター、Lフィルターは用いずに行う。また、Skuは、任意の5箇所における測定値の平均値とする。
(2)最大高さSz
本実施形態において、銅部材の凹凸形状を有する表面の最大高さSzは、2.0μm以上が好ましく、3.5μm以上がより好ましく、4.0μm以上がさらに好ましい。上記Szが上記範囲であることにより、銅部材と樹脂部材との密着性を向上できる。一方、上記Szの上限は、形成可能であれば特に限定されないが、5.0μm以下が好ましく、4.8μm以下がより好ましく、4.6μm以下がさらに好ましい。上記Szが上記範囲であれば、凹凸形状による伝送損失を抑制できる。具体的には、上記Szは、2.0μm以上5.0μm以下が好ましく、3.5μm以上4.8μm以下がより好ましく、4.0μm以上4.6μm以下がさらに好ましい。
本実施形態において、銅部材の凹凸形状を有する表面の最大高さSzは、2.0μm以上が好ましく、3.5μm以上がより好ましく、4.0μm以上がさらに好ましい。上記Szが上記範囲であることにより、銅部材と樹脂部材との密着性を向上できる。一方、上記Szの上限は、形成可能であれば特に限定されないが、5.0μm以下が好ましく、4.8μm以下がより好ましく、4.6μm以下がさらに好ましい。上記Szが上記範囲であれば、凹凸形状による伝送損失を抑制できる。具体的には、上記Szは、2.0μm以上5.0μm以下が好ましく、3.5μm以上4.8μm以下がより好ましく、4.0μm以上4.6μm以下がさらに好ましい。
上記Szは、例えば、銅部材の粗化処理の方法または条件を調整することにより、調整できる。具体的には、銅箔の表面をエッチングにより粗化処理する場合、エッチングの条件を調整することにより、Szを所定の値以上にすることができる。
Szは、ISO25178-2:2012に準拠し、レーザー顕微鏡を用いて測定する。Szの測定にあたり、Skuの測定はガウシアンフィルターのSフィルター、Lフィルターは用いずに行う。また、Szは、任意の5箇所における測定値の平均値とする。
3.銅部材
銅部材は、銅または銅合金を含む。銅合金としては、銅部材を製造可能な銅合金であれば特に限定されない。
銅部材は、銅または銅合金を含む。銅合金としては、銅部材を製造可能な銅合金であれば特に限定されない。
銅部材の形態は、特に限定されず、銅部材の用途および製造方法等に応じて適宜選択される。銅部材は、シート状であってもよく、その他の形状であってもよい。銅部材としては、銅箔、銅板等が挙げられる。中でも、銅部材は、銅箔であることが好ましい。
銅部材の厚さは、特に限定されず、銅部材の用途および製造方法等に応じて適宜選択される。銅部材が銅箔であって、後述するように、銅部材が、キャリア基材および銅箔を有する積層体から得られる場合、銅箔の厚さは、例えば、0.4μm以上35μm以下であり、0.6μm以上18μm以下であってもよく、0.8μm以上12μm以下であってもよく、1μm以上5μm以下であってもよい。銅箔の厚さが上記範囲のように薄い場合には、微細な配線の形成に好適である。一方、銅部材が銅箔であって、自己支持性を有する場合、銅箔の厚さは、例えば、5μm以上35μm以下であり、6μm以上18μm以下であってもよく、8μm以上12μm以下であってもよい。
銅箔としては、例えば、圧延銅箔、電解銅箔を用いることができる。
4.表面部
銅部材の凹凸形状を有する表面には、セレンを含む表面部が配置されていてもよい。本願の発明者らが検討したところ、銅部材に対して、セレンを用いて表面処理を行った場合は、ジルコニウム、ニッケル、銀等の他の金属を用いて表面処理を行った場合と比較して、樹脂層との密着性が良好になることを見出した。また、セレンを用いた表面処理は、無機物による表面処理であるため、耐熱性を高めることができ、高温高湿環境でも樹脂層との密着性を維持できる。また、他の金属を用いた表面処理としては、錫を用いた表面処理も考えられるが、錫と比較して、セレンは、環境面における負荷が少ない。また、セレンは、40℃程度の低温、かつ短時間で、銅表面に皮膜を形成できるという利点や、硫黄と同族元素であり、-2から+6までの酸化数をとることができるため、化学的な表面反応性が高いという利点も有する。
銅部材の凹凸形状を有する表面には、セレンを含む表面部が配置されていてもよい。本願の発明者らが検討したところ、銅部材に対して、セレンを用いて表面処理を行った場合は、ジルコニウム、ニッケル、銀等の他の金属を用いて表面処理を行った場合と比較して、樹脂層との密着性が良好になることを見出した。また、セレンを用いた表面処理は、無機物による表面処理であるため、耐熱性を高めることができ、高温高湿環境でも樹脂層との密着性を維持できる。また、他の金属を用いた表面処理としては、錫を用いた表面処理も考えられるが、錫と比較して、セレンは、環境面における負荷が少ない。また、セレンは、40℃程度の低温、かつ短時間で、銅表面に皮膜を形成できるという利点や、硫黄と同族元素であり、-2から+6までの酸化数をとることができるため、化学的な表面反応性が高いという利点も有する。
表面部がセレンを含むことは、X線光電子分光法(XPS)により分析する。
表面部は、銅部材の凹凸形状を有する表面に部分的に配置されていることが好ましい。より具体的には、表面部は、銅部材の凹凸形状を有する表面に点在していることが好ましい。
表面部は、セレンを含む粒子を複数有することが好ましい。
なお、銅部材の凹凸形状を有する表面に、セレンを含む表面部が配置されている場合、凹凸形状の凸部のサイズに対して、セレンを含む粒子のサイズが非常に小さいため、表面部は、凸部の形状にはほとんど影響しないと考えられる。
表面部の形成方法としては、銅部材に表面処理を施す方法が挙げられる。表面処理方法としては、例えば、電解めっき法や無電解めっき法等のめっき処理、化成処理、真空蒸着法やスパッタリング法等のPVD法が挙げられる。
中でも、化成処理が好ましく、化成処理の場合は常温黒染処理が望ましい。常温黒染処理は、銅部材に黒染剤を塗布する方法、銅部材を黒染剤に浸漬する方法、または、スプレー塗布する方法により、短時間で表面部を形成することが可能である。
常温での化成処理の場合、セレン化合物を含有する常温黒染剤を用いることが好ましい。セレン化合物を含む常温黒染剤は、浸漬もしくはスプレー塗布することで、容易にセレンを含む表面部を形成できる。セレン化合物としては、例えば、亜セレン酸(H2SeO3)が挙げられる。
また、セレンを含む表面部は、銅部材の最表面に位置していることが好ましい。
5.用途
本実施形態の銅部材の用途としては、例えば、キャリア付き銅箔、樹脂付き銅箔(RCC)、銅張積層板(CCL)、配線基板、アンテナインパッケージ(AiP)が挙げられる。
本実施形態の銅部材の用途としては、例えば、キャリア付き銅箔、樹脂付き銅箔(RCC)、銅張積層板(CCL)、配線基板、アンテナインパッケージ(AiP)が挙げられる。
A-2.銅部材の第2実施形態
本実施形態の銅部材は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記凹凸形状の凸部が、略先細り形状を有する。
本実施形態の銅部材は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記凹凸形状の凸部が、略先細り形状を有する。
図1(a)および図1(b)は、本実施形態の銅部材を例示する概略断面図であり、図1(b)は図1(b)の部分拡大図である。図1(a)および図1(b)に示すように、銅部材1は、表面S1に凹凸形状1aを有する。凹凸形状1aの凸部1bは、略先細り形状を有する。
上述したように、従来、銅箔の粗化処理方法としては、主にめっき法が適用されている。めっき法の場合、通常、銅箔の表面に銅粒子が析出され、図2(a)および図2(b)に示すような、銅箔100の表面に、コブ状の凸部100bを有する凹凸形状100aが形成される。コブ状の凸部100bでは、凸部100bの中央部がくびれて、中央部に庇形状が形成されたり、凸部100bの根元がくびれて庇形状になったりする。
図2(a)および図2(b)に示すように、凸部100bが庇のある形状を有する場合、表皮効果によって銅箔100の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が長くなる。そのため、伝送損失が増大しやすい。
これに対し、本実施形態においては、図1(a)および図1(b)に示すように、凸部1bが略先細り形状を有する。この場合、表皮効果によって銅部材1の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路を短くすることができる。よって、伝送損失を低減できる。
また、本実施形態においては、銅部材1は表面に凹凸形状1aを有するため、銅部材1の凹凸形状1aを有する表面に樹脂部材を配置した場合、銅部材と樹脂部材との密着性を高めることができる。
銅部材は、表面に凹凸形状を有し、凹凸形状の凸部は、略先細り形状を有する。
本明細書において、「略先細り形状」とは、凸部の断面形状において、凸部の底部から頂部に向かって徐々に細くなる形状をいう。
また、本明細書において、「凹凸形状の凸部が、略先細り形状を有する」とは、凹凸形状の凸部のうち、先細り形状を有する凸部の割合が、80%以上であることをいう。上記の割合は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。すなわち、凹凸形状は、庇のある形状を有する凸部、または、凸部の底部から頂部に向かって徐々に太く先太り形状を有する凸部を含んでいてもよい。後述するように、本実施形態においては、銅箔の表面をエッチングにより粗化処理することにより、先細り形状を有する凸部を形成できる。エッチングの場合、先細り形状を有する凸部が形成されやすいが、庇のある形状を有する凸部、または、先太り形状を有する凸部が形成されてしまう場合もあり得る。
上記の割合は、銅部材の厚さ方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察することにより求める。上記の割合は、倍率10000倍のSEM画像において、無作為に選択した10個の凸部に対する、先細り形状を有する凸部の割合である。SEMの観察条件は、凹凸形状のサイズに応じて適宜選択される。
凸部の頂部は、尖っていてもよく、丸みを有していてもよい。中でも、図1(b)に示すように、凸部1bの頂部は、尖っていることが好ましい。凸部の頂部が尖っている場合、凸部の頂部が丸みを有する場合と比較して、表皮効果によって銅部材の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が短くなる傾向がある。よって、伝送損失をより低減できる。また、銅部材の凹凸形状を有する表面に樹脂部材を配置した場合において、樹脂部材を構成する樹脂の流動性が低い場合には、凸部の頂部が尖っていることにより、銅部材と樹脂部材との密着性をより高めることができることがある。
銅部材のその他の点については、上記の「A-1.銅部材の第1実施形態」の項に記載した内容と同様である。
A-3.銅部材の第3実施形態
本実施形態の銅部材は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい。
本実施形態の銅部材は、表面に凹凸形状を有する銅部材であって、上記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい。
図1(a)および図1(b)は、本実施形態の銅部材を例示する概略断面図であり、図1(b)は図1(b)の部分拡大図である。図1(a)および図1(b)に示すように、銅部材1は、表面S1に凹凸形状1aを有する。銅部材1の表面S1のSkuは所定の範囲である。
上述したように、Skuは、ISO25178-2:2012に規定される三次元表面性状パラメータの一つであり、平均面からの高さ分布の尖りの度合いを示す指標である。Sku=3の場合、高さ分布が正規分布であることを示す。Sku>3の場合、高さ分布が尖っていることを示し、表面に鋭い山または谷が存在する傾向があることを表している。Sku<3の場合、高さ分布がつぶれた形状であることを示し、表面になだらかな山または谷が存在する傾向がある、あるいは表面が平坦である傾向があることを表している。
本実施形態においては、銅部材の凹凸形状を有する表面のSkuは、3.5より大きい。そのため、銅部材の表面に鋭い凸部が存在する傾向があるといえる。このような場合、表皮効果によって銅部材の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が短くなる傾向がある。よって、伝送損失を低減できる。
上述したように、従来、銅箔の粗化処理方法としては、主にめっき法が適用されている。めっき法の場合、通常、銅箔の表面に銅粒子が析出され、図2(a)および図2(b)に示すような、銅箔100の表面に、コブ状の凸部100bを有する凹凸形状100aが形成される。コブ状の凸部100bは丸みを有するため、銅箔100のコブ状の凸部100bを有する表面のSkuは、比較的小さくなる傾向がある。
また、本実施形態においては、銅部材1は表面に凹凸形状1aを有するため、銅部材1の凹凸形状1aを有する表面に樹脂部材を配置した場合、銅部材と樹脂部材との密着性を高めることができる。
本実施形態においては、銅部材の凹凸形状を有する表面のSkuは、3.5より大きく、3.7以上が好ましく、3.9以上がより好ましい。上記Skuが上記範囲であると、銅部材の表面に鋭い凸部が存在する傾向があるということである。このような場合、表皮効果によって銅部材の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が短くなる傾向がある。よって、伝送損失を低減できる。一方、上記Skuの上限は、伝送損失の点では、特に限定されない。銅部材の凹凸形状を有する表面に樹脂部材を配置する場合、上記Skuの上限は、樹脂部材の物性または材料、あるいは銅部材および樹脂部材の積層方法に応じて好ましい範囲が異なる。例えば、上記Skuは、4.9以下であってもよく、4.6以下であってもよく、4.3以下であってもよい。樹脂部材の物性または材料、あるいは銅部材および樹脂部材の積層方法にもよるが、上記Skuが大きすぎると、凸部が鋭くなりすぎて、凹凸形状によるアンカー効果が低下する場合がある。具体的には、上記Skuは、3.5より大きく、4.9以下であることが好ましく、3.7以上4.6以下であってもよく、3.9以上4.3以下であってもよい。
上記Skuは、例えば、銅部材の粗化処理の方法または条件を調整することにより、調整できる。具体的には、銅部材の表面をエッチングにより粗化処理すると、Skuが比較的大きくなる傾向がある。
Skuの測定方法については、上記の「A-1.銅部材の第1実施形態」の項に記載した方法と同様である。
銅部材の凹凸形状を有する表面の最大高さSzについては、上記の「A-1.銅部材の第1実施形態」の項に記載した内容と同様である。
銅部材は、表面に凹凸形状を有する。凹凸形状は、上記Skuを満たしていれば特に限定されず、中でも、上記Szを満たすことが好ましい。
凹凸形状の凸部の頂部は、尖っていてもよく、丸みを有していてもよい。中でも、図1(b)に示すように、凸部1bの頂部は、尖っていることが好ましい。凸部の頂部が尖っている場合、凸部の頂部が丸みを有する場合と比較して、表皮効果によって銅部材の表面を電流が流れるとき、電流が流れる経路が短くなる傾向がある。よって、伝送損失をより低減できる。また、銅部材の凹凸形状を有する表面に樹脂部材を配置した場合において、樹脂部材を構成する樹脂の流動性が低い場合には、凸部の頂部が尖っていることにより、銅部材と樹脂部材との密着性をより高めることができることがある。
銅部材のその他の点については、上記の「A-1.銅部材の第1実施形態」の項に記載した内容と同様である。
B.積層体
本開示における積層体は、基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材である。
本開示における積層体は、基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材である。
本開示における積層体は、2つの実施形態を有する。以下、各実施形態に分けて説明する。
B-1.積層体の第1実施形態
本実施形態の積層体は、基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記基材層が、キャリア基材であり、上記銅箔が、上記表面形状を有する表面とは反対側の面が上記基材層側となるように配置されている。
本実施形態の積層体は、基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記基材層が、キャリア基材であり、上記銅箔が、上記表面形状を有する表面とは反対側の面が上記基材層側となるように配置されている。
図3および図4は、本実施形態の積層体を例示する概略断面図である。図3および図4に示すように、積層体10Aは、基材層12と、基材層12の一方の面に配置された銅箔11と、を有する。銅箔11は上述の銅部材であり、基材層12はキャリア基材12Aである。銅箔11は、凹凸形状1aを有する表面S1とは反対側の面S2が基材層12側となるように配置されている。
本実施形態の積層体は、銅箔の転写に用いられる。例えば、積層体と樹脂層とを積層した後、積層体からキャリア基材を剥離することによって、樹脂層の一方の面に銅箔を転写する。本実施形態の積層体は、銅箔として上述の銅部材を有することにより、伝送損失を低減することが可能である。
以下、本実施形態の積層体の各構成について説明する。
1.銅箔
銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述した「A.銅部材」に記載した内容と同様である。銅箔は、凹凸形状を有する表面とは反対側の面が基材層側となるように配置される。
銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述した「A.銅部材」に記載した内容と同様である。銅箔は、凹凸形状を有する表面とは反対側の面が基材層側となるように配置される。
2.基材層
基材層は、キャリア基材である。キャリア基材は、上記銅箔を支持する部材である。キャリア基材は、上記銅箔を支持できれば特に限定されず、少なくとも支持層を有する。支持層としては、例えば、金属基材、樹脂基材、ガラス基材、セラミック基材、シリコンウェハが用いられる。また、支持層は、剛性を有していてもよく、可撓性を有していてもよい。
基材層は、キャリア基材である。キャリア基材は、上記銅箔を支持する部材である。キャリア基材は、上記銅箔を支持できれば特に限定されず、少なくとも支持層を有する。支持層としては、例えば、金属基材、樹脂基材、ガラス基材、セラミック基材、シリコンウェハが用いられる。また、支持層は、剛性を有していてもよく、可撓性を有していてもよい。
キャリア基材の層構成は、特に限定されない。例えば、キャリア基材は、銅箔側から順に、粘着層と支持層とを有していてもよく、剥離層と支持層とを有していてもよい。以下、具体例として、キャリア基材が、銅箔側から順に、粘着層と支持層とを有し、支持層が樹脂基材である場合(第1例)、および、キャリア基材が、銅箔側から順に、剥離層と支持層とを有し、支持層が金属基材であり、金属基材がキャリア銅箔である場合(第2例)について説明する。
(1)第1例
本態様のキャリア基材は、銅箔側から順に、粘着層と樹脂基材とを有する。
本態様のキャリア基材は、銅箔側から順に、粘着層と樹脂基材とを有する。
図3は、本実施形態の積層体を例示する概略断面図である。図3における積層体10Aは、樹脂基材2、および樹脂基材2の一方の面に配置された粘着層3を有するキャリア基材12Aと、キャリア基材12Aの粘着層3側の面に配置された銅箔11と、を有する。銅箔11は、上述の銅部材1である。銅箔11は、凹凸形状1aを有する表面S1とは反対側の面S2がキャリア基材12A側となるように配置されている。
本態様においては、キャリア基材に樹脂基材を用いることにより、キャリア銅箔を用いる場合に比べて、コストを削減することが可能である。特に、安価な樹脂基材を用いることにより、コストを大幅に削減することができる。
また、本態様においては、キャリア基材に樹脂基材を用いることにより、キャリア基材を透明にすることもできる。キャリア基材が透明性を有する場合、積層体において、キャリア基材側から観察することで、銅箔のキャリア基材側の面の欠陥を検査することができる。よって、歩留まりを高めることができる。
なお、キャリア基材にキャリア銅箔を用いた場合、銅箔のキャリア基材側の面の欠陥を確認することは困難である。
上述したように、本実施形態の積層体は、銅箔の転写に用いられる。例えば図5(a)~図5(b)に示すように、積層体10Aと樹脂層21とを積層した後、積層体10Aからキャリア基材12Aを剥離することによって、樹脂層21の一方の面に銅箔11を転写する。上述したように、積層体が銅箔として上記銅部材を有することにより、伝送損失を低減できる。
(a)樹脂基材
樹脂基材は、粘着層および銅箔を支持する部材である。樹脂基材を構成する樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンズオキサゾール樹脂、アラミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが挙げられる。
樹脂基材は、粘着層および銅箔を支持する部材である。樹脂基材を構成する樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンズオキサゾール樹脂、アラミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが挙げられる。
中でも、樹脂基材は、耐熱性を有することが好ましい。本実施形態の積層体を用いて銅箔を樹脂層に転写する際、積層体と樹脂層とを加熱する場合がある。樹脂基材が耐熱性を含有することにより、加熱工程が可能である。
樹脂基材が耐熱性を有する場合、樹脂基材を構成する樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンズオキサゾール樹脂、アラミド樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂が挙げられる。
樹脂基材は、透明性を有することが好ましい。樹脂基材が透明性を有する場合、積層体において、樹脂基材側から観察することで、銅箔の樹脂基材側の面の欠陥を検査することができる。よって、歩留まりを高めることができる。
樹脂基材が透明性を有する場合、樹脂基材の全光線透過率は、例えば、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。樹脂基材の全光線透過率は、JIS K7361-1:1997に準拠して測定する。
樹脂基材の厚さは、例えば、12.5μm以上250μm以下が好ましく、12.5μm以上100μm以下がより好ましく、12.5μm以上50μm以下がさらに好ましい。樹脂基材の厚さが所定の値以上であれば、積層体の取扱い性が良くなる。また、樹脂基材の厚さが上記範囲内であることにより、積層体からキャリア基材を容易に剥離できる。さらに、樹脂基材の厚さが所定の値以下であれば、十分な透明性が得られる。
(b)粘着層
粘着層は、樹脂基材と銅箔との間に配置される部材である。本実施形態の積層体を用いて銅箔を樹脂層に転写する際、粘着層と銅箔との界面で剥離する。
粘着層は、樹脂基材と銅箔との間に配置される部材である。本実施形態の積層体を用いて銅箔を樹脂層に転写する際、粘着層と銅箔との界面で剥離する。
粘着層は、樹脂基材および銅箔を密着させることができ、かつ、再剥離性を有する粘着層であれば特に限定されない。粘着層に使用される粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を挙げることができる。
中でも、粘着層は、耐熱性を有することが好ましい。本実施形態の積層体を用いて銅箔を樹脂層に転写する際、積層体と樹脂層とを加熱する場合がある。粘着層が耐熱性を有することにより、加熱工程が可能である。
粘着層に使用される粘着剤としては、再剥離性、耐熱性、透明性等の観点から、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。アクリル系粘着剤としては、公知のアクリル系粘着剤の中から適宜選択して用いることができる。例えば、粘着層は、主剤であるアクリルポリマーと、架橋剤とを含有する粘着剤組成物の架橋物を含有していてもよい。
粘着層の厚さは、例えば、3μm以上20μm以下が好ましく、4μm以上15μm以下がより好ましく、5μm以上10μm以下がさらに好ましい。粘着層の厚さが所定の値以上であれば、樹脂基材と銅箔との密着性を確保できる。また、粘着層の厚さが所定の値以下であれば、十分な再剥離性が得られる。
(c)キャリア基材の物性
本態様のキャリア基材は、透明性を有することが好ましい。キャリア基材が透明性を有する場合、積層体において、キャリア基材側から観察することで、銅箔のキャリア基材側の面の欠陥を検査することができる。よって、歩留まりを高めることができる。
本態様のキャリア基材は、透明性を有することが好ましい。キャリア基材が透明性を有する場合、積層体において、キャリア基材側から観察することで、銅箔のキャリア基材側の面の欠陥を検査することができる。よって、歩留まりを高めることができる。
キャリア基材が透明性を有する場合、キャリア基材の全光線透過率は、例えば、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。キャリア基材の全光線透過率は、JIS K7361-1:1997に準拠して測定する。
(d)積層体の製造方法
本実施形態の積層体が本態様のキャリア基材を有する場合、積層体の製造方法は、例えば、キャリア基材の粘着層側の面に銅箔を配置する配置工程と、銅箔をエッチングすることにより、銅箔の厚さを薄くするエッチング工程と、を有することができる。エッチングによって銅箔の厚さを薄くすることにより、銅箔の厚さを、微細な配線の形成に適した厚さとすることができる。さらに、銅箔のキャリア基材とは反対側の面に凹凸形状を形成できる。
本実施形態の積層体が本態様のキャリア基材を有する場合、積層体の製造方法は、例えば、キャリア基材の粘着層側の面に銅箔を配置する配置工程と、銅箔をエッチングすることにより、銅箔の厚さを薄くするエッチング工程と、を有することができる。エッチングによって銅箔の厚さを薄くすることにより、銅箔の厚さを、微細な配線の形成に適した厚さとすることができる。さらに、銅箔のキャリア基材とは反対側の面に凹凸形状を形成できる。
配置工程においては、粘着層によってキャリア基材と銅箔とを貼り合わせることができる。この際、銅箔としては、厚さの厚い電解銅箔や圧延銅箔を用いることができる。
エッチング工程において、銅箔のエッチング方法としては、一般的な銅箔のエッチング方法を用いることができる。
また、エッチング工程後に、銅箔にエッチングによる粗化処理を施す粗化処理工程をさらに行うことが好ましい。これにより、銅箔の表面の凹凸形状および表面性状をさらに調整できる。粗化処理工程において、銅箔のエッチング方法としては、一般的な銅箔のエッチング方法を用いることができる。例えば、エッチング液の濃度や温度を調整することにより、凹凸形状および表面性状を制御できる。
また、エッチング工程後に、銅箔の凹凸形状を有する表面に、セレンを含む表面部を形成す表面部形成工程を行ってもよい。表面部形成工程における表面部の形成方法としては、上述したとおりである。
(2)第2例
本態様のキャリア基材は、銅箔側から順に、剥離層とキャリア銅箔とを有する。
本態様のキャリア基材は、銅箔側から順に、剥離層とキャリア銅箔とを有する。
図4は、本実施形態の積層体を例示する概略断面図である。図4における積層体10Aは、キャリア銅箔4、およびキャリア銅箔4の一方の面に配置された剥離層5を有するキャリア基材12Aと、キャリア基材12Aの剥離層5側の面に配置された銅箔11と、を有する。銅箔11は、上述の銅部材1である。銅箔11は、凹凸形状1aを有する表面S1とは反対側の面S2がキャリア基材12A側となるように配置されている。
(a)キャリア銅箔
キャリア銅箔は、剥離層および銅箔を支持する部材である。取り扱い性が良好である観点から、キャリア銅箔の厚さは、例えば、5μm以上30μm以下が好ましく、10μm以上20μm以下がより好ましい。キャリア箔としては、電解銅箔でも圧延銅箔でも使用可能である。
キャリア銅箔は、剥離層および銅箔を支持する部材である。取り扱い性が良好である観点から、キャリア銅箔の厚さは、例えば、5μm以上30μm以下が好ましく、10μm以上20μm以下がより好ましい。キャリア箔としては、電解銅箔でも圧延銅箔でも使用可能である。
キャリア銅箔は、銅の単金属からなる箔を用いてもよく、銅と他の金属との合金からなる箔を用いてもよい。他の金属としては、例えば、スズ、クロム、銀、マグネシウム、ニッケル、ジルコニウム、ケイ素、チタンが挙げられる。
(b)剥離層
剥離層は、銅箔とキャリア銅との剥離を容易にする目的、または弱接着性を与える目的で設けられる部材である。剥離層としては、特に限定されず、一般的に積層体に用いられる剥離層を適用できる。剥離層は、単層であってもよく、多層であってもよい。
剥離層は、銅箔とキャリア銅との剥離を容易にする目的、または弱接着性を与える目的で設けられる部材である。剥離層としては、特に限定されず、一般的に積層体に用いられる剥離層を適用できる。剥離層は、単層であってもよく、多層であってもよい。
B-2.積層体の第2実施形態
本実施形態の積層体は、基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記基材層が、樹脂層であり、上記銅箔が、上記表面形状を有する表面が上記基材層側となるように配置されている。
本実施形態の積層体は、基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記基材層が、樹脂層であり、上記銅箔が、上記表面形状を有する表面が上記基材層側となるように配置されている。
図6は、本実施形態の積層体を例示する概略断面図である。図6に示すように、積層体10Bは、基材層12と、基材層12の一方の面に配置された銅箔11と、を有する。銅箔11は上述の銅部材であり、基材層12は樹脂層12Bである。銅箔11は、凹凸形状1aを有する表面S1が基材層12側となるように配置されている。
本実施形態の積層体は、例えば、上記の銅部材の凹凸形状を有する表面に樹脂組成物を塗布して、樹脂層(基材層)を形成することにより得ることができる。また、本実施形態の積層体は、例えば、上記の積層体の第1実施形態を用い、上記の積層体の第1実施形態と樹脂層(基材層)とを積層した後、上記の積層体の第1実施形態からキャリア基材を剥離することによって、樹脂層(基材層)の一方の面に銅箔を転写することにより得られる。本実施形態の積層体は、銅箔として上述の銅部材を有することにより、伝送損失を低減することが可能である。
以下、本実施形態の積層体の各構成について説明する。
1.銅箔
銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述した「A.銅部材」に記載した内容と同様である。銅箔は、凹凸形状を有する表面が基材層側となるように配置される。銅箔は、基材層と接していることが好ましい。
銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述した「A.銅部材」に記載した内容と同様である。銅箔は、凹凸形状を有する表面が基材層側となるように配置される。銅箔は、基材層と接していることが好ましい。
2.基材層
本実施形態において、基材層は、樹脂層である。樹脂層としては、例えば、配線基板に用いられる樹脂層を適用できる。樹脂層に含有される樹脂は、熱硬化性樹脂であってもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。一例として、液晶ポリマーが挙げられる。樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、樹脂層は、単層であってもよく、多層であってもよい。
本実施形態において、基材層は、樹脂層である。樹脂層としては、例えば、配線基板に用いられる樹脂層を適用できる。樹脂層に含有される樹脂は、熱硬化性樹脂であってもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。一例として、液晶ポリマーが挙げられる。樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、樹脂層は、単層であってもよく、多層であってもよい。
3.他の構成
本実施形態の積層体は、銅箔と樹脂層とを有していればよく、必要に応じて、任意の層を有していてもよい。
本実施形態の積層体は、銅箔と樹脂層とを有していればよく、必要に応じて、任意の層を有していてもよい。
C.銅張積層板
本開示における銅張積層板は、樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている。
本開示における銅張積層板は、樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置された銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている。
図7(a)および図7(b)は、本開示における銅張積層板を例示する概略断面図である。図7(a)に示す銅張積層板30は、樹脂層31と、樹脂層31の片面に配置された銅箔11とを有する。図7(b)に示す銅張積層板30は、樹脂層31と、樹脂層31の両面に配置された銅箔11とを有する。銅箔11は、上述の銅部材である。銅箔11は、凹凸形状を有する表面S1が樹脂層31側となるように配置されている。
本開示における銅張積層板は、銅箔として上述の銅部材を有することにより、伝送損失を低減することが可能である。
以下、本開示における銅張積層板の各構成について説明する。
1.銅箔
銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述の「A.銅部材」で詳述した内容と同様である。銅箔は、樹脂層の片面に配置されていてもよく、樹脂層の両面に配置されていてもよい。銅箔は、樹脂層と接していることが好ましい。
銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述の「A.銅部材」で詳述した内容と同様である。銅箔は、樹脂層の片面に配置されていてもよく、樹脂層の両面に配置されていてもよい。銅箔は、樹脂層と接していることが好ましい。
2.樹脂層
樹脂層は、樹脂成分および繊維基材を含む。樹脂層としては、複数のプリプレグを積層してなる積層体を使用できる。プリプレグは、繊維基材に樹脂成分を含浸させた複合材料である。プリプレグとしては、一般に銅張積層板に用いられるプリプレグを使用できる。
樹脂層は、樹脂成分および繊維基材を含む。樹脂層としては、複数のプリプレグを積層してなる積層体を使用できる。プリプレグは、繊維基材に樹脂成分を含浸させた複合材料である。プリプレグとしては、一般に銅張積層板に用いられるプリプレグを使用できる。
3.銅張積層板
本開示における銅張積層板は、樹脂層と、樹脂層の片面または両面に配置された銅箔とを有していればよく、銅張積層板の層構成としては、公知の層構成を適用することができる。
本開示における銅張積層板は、樹脂層と、樹脂層の片面または両面に配置された銅箔とを有していればよく、銅張積層板の層構成としては、公知の層構成を適用することができる。
銅張積層板は、銅張積層板の層構成に応じて適宜選択される。例えば、上記のプリプレグを複数枚重ねた積層体の両面または片面に、上述の積層体を重ね、必要に応じて加熱加圧することにより、プリプレグの積層体である樹脂層の片面または両面に銅箔を転写し、銅張積層板を製造することができる。加熱加圧条件は、銅張積層板の厚さや樹脂層の種類等により適宜設定することができる。
D.配線基板
本開示における配線基板は、樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている。
本開示における配線基板は、樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔と、を有し、上記銅箔が、上述の銅部材であり、上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている。
図8(a)および図8(b)は、本開示における配線基板を例示する概略断面図である。図8(a)に示す配線基板50は、樹脂層51と、樹脂層51の片面に配置されたパターン状の銅箔11とを有する。図8(b)に示す配線基板50は、樹脂層51と、樹脂層51の両面に配置されたパターン状の銅箔11とを有する。銅箔11は、上述の銅部材である。銅箔11は、凹凸形状を有する表面S1が樹脂層51側となるように配置されている。
本開示における配線基板は、銅箔として上述の銅部材を有することにより、伝送損失を低減することが可能である。
以下、本開示における配線基板の各構成について説明する。
1.銅箔
本開示における銅箔は、パターン状である。銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述の「A.銅部材」で記載した内容と同様である。
本開示における銅箔は、パターン状である。銅箔は、上述の銅部材である。銅部材については、上述の「A.銅部材」で記載した内容と同様である。
銅箔は、樹脂層の片面に配置されていてもよく、樹脂層の両面に配置されていてもよい。銅箔は、樹脂層と接していることが好ましい。
2.樹脂層
樹脂層は、上記銅張積層板における樹脂層と同様である。
樹脂層は、上記銅張積層板における樹脂層と同様である。
3.配線基板
本開示における配線基板は、樹脂層と、樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔とを有していればよく、配線基板の層構成としては、公知の層構成を適用することができる。
本開示における配線基板は、樹脂層と、樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔とを有していればよく、配線基板の層構成としては、公知の層構成を適用することができる。
配線基板としては、片面または両面配線基板、多層配線基板、フレキシブル配線基板、フレキシブル配線基板等が挙げられる。また、配線基板は、ビルドアップ配線基板であってもよい。
配線基板の製造方法は、配線基板の層構成に応じて適宜選択される。
例えば、上述の積層体を用いて、プリプレグである樹脂層の片面または両面に銅箔を転写して銅張積層板を作製した後、銅箔をパターニングして回路を形成することにより、片面または両面配線基板を製造することができる。
また、上記の片面または両面配線基板を多層化することによって、多層配線基板を製造することができる。
また、例えば、上述の積層体を用いて、樹脂フィルムの片面に銅箔を転写した後、銅箔をパターニングして回路を形成することにより、フレキシブル配線基板を製造することができる。
また、ビルドアップ配線基板の製造方法は、特に限定されないが、モディファイド・セミアディティブ(MSAP)法であることが好ましい。MSAP法は、微細配線形成に適している。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本開示をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
キャリア基材として、厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製 カプトン)と、厚さ6μmのアクリル系粘着層と、剥離フィルムとをこの順に有する、粘着フィルム(ソマール社製「ソマタック EXP12.5PI1-200(6μm)」)を用いた。上記キャリア基材の粘着層上に、厚さ8μmの銅箔(古河電気工業社製「NC-WS」)を貼合した。次いで、塩化第二鉄ベースのエッチング液を用いて、銅箔の厚さが3μmになるまで、銅箔をエッチングした。次に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を4Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理した。これにより、キャリア付き銅箔を得た。
キャリア基材として、厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製 カプトン)と、厚さ6μmのアクリル系粘着層と、剥離フィルムとをこの順に有する、粘着フィルム(ソマール社製「ソマタック EXP12.5PI1-200(6μm)」)を用いた。上記キャリア基材の粘着層上に、厚さ8μmの銅箔(古河電気工業社製「NC-WS」)を貼合した。次いで、塩化第二鉄ベースのエッチング液を用いて、銅箔の厚さが3μmになるまで、銅箔をエッチングした。次に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を4Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理した。これにより、キャリア付き銅箔を得た。
[実施例2]
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を8Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を8Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
[実施例3]
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を14Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を14Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
[実施例4]
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を15Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を15Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
[実施例5]
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を17Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を17Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
[実施例6]
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を20Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
銅箔のエッチング後に、塩化第二鉄溶液を用い、塩化第二鉄溶液の比重を20Bh、温度を40℃とし、銅箔を粗化処理したこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
[実施例7]
銅箔のエッチング後に粗化処理を実施しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
銅箔のエッチング後に粗化処理を実施しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、キャリア付き銅箔を作製した。
[比較例1]
三井金属鉱業社製のキャリア付き銅箔「Microthin-Ex」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
三井金属鉱業社製のキャリア付き銅箔「Microthin-Ex」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
[比較例2]
三井金属鉱業社製のキャリア付き銅箔「Microthin-FL」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
三井金属鉱業社製のキャリア付き銅箔「Microthin-FL」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
[比較例3]
JX金属社製の圧延銅箔「JXHLP-II」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
JX金属社製の圧延銅箔「JXHLP-II」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
[比較例4]
古河電気工業社製の銅箔「F2-WS」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
古河電気工業社製の銅箔「F2-WS」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
[比較例5]
古河電気工業社製の銅箔「FV-WS」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
古河電気工業社製の銅箔「FV-WS」を用いた。銅箔は、めっきにより粗化処理されたものである。
[比較例6]
古河電気工業社製の銅箔「NC-WS」を用いた。銅箔は、両面平滑銅箔である。
古河電気工業社製の銅箔「NC-WS」を用いた。銅箔は、両面平滑銅箔である。
[比較例7]
福田金属箔粉工業社製の銅箔「LB9」を用いた。銅箔は、両面平滑銅箔である。
福田金属箔粉工業社製の銅箔「LB9」を用いた。銅箔は、両面平滑銅箔である。
[評価]
(1)凹凸形状
SEMにより銅箔の断面を観察した。実施例1~7および比較例1~7のSEM像をそれぞれ図9~図22に示す。実施例の積層体については、銅箔の凹凸形状を有する面を観察した。比較例1~5の銅箔については、銅箔の粗化処理面を観察した。
(1)凹凸形状
SEMにより銅箔の断面を観察した。実施例1~7および比較例1~7のSEM像をそれぞれ図9~図22に示す。実施例の積層体については、銅箔の凹凸形状を有する面を観察した。比較例1~5の銅箔については、銅箔の粗化処理面を観察した。
(2)SkuおよびSz
銅箔の表面について、キーエンス社製の形状解析レーザー顕微鏡「VK-X250(制御部))および「VK-X260(測定部)」を用いて、ISO25178-2:2012に準拠し、共焦点顕微鏡法により、下記条件にて、SkuおよびSzを測定した。実施例の積層体については、銅箔の凹凸形状を有する面に対して測定を行った。比較例1~5の銅箔については、銅箔の粗化処理面に対して測定を行った。
銅箔の表面について、キーエンス社製の形状解析レーザー顕微鏡「VK-X250(制御部))および「VK-X260(測定部)」を用いて、ISO25178-2:2012に準拠し、共焦点顕微鏡法により、下記条件にて、SkuおよびSzを測定した。実施例の積層体については、銅箔の凹凸形状を有する面に対して測定を行った。比較例1~5の銅箔については、銅箔の粗化処理面に対して測定を行った。
<測定条件>
・測定領域:278μm×208μm
・対物レンズ:50倍
・レーザー波長:661nm
・測定モード:表面形状モード
・測定ピッチ:0.13μm
・測定品質:高精度モード
・測定領域:278μm×208μm
・対物レンズ:50倍
・レーザー波長:661nm
・測定モード:表面形状モード
・測定ピッチ:0.13μm
・測定品質:高精度モード
(3)伝送損失
プリプレグとして、三菱ガス化学社製「GHPL-830 SH73 0.01mmt」を用いた。実施例および比較例のキャリア付き銅箔については、2枚のキャリア付き銅箔の間にプリプレグを挟み、60Torr以下の真空度で真空加熱プレスを行った。0.5MPaの加圧状態で常温から110℃まで昇温し、110℃で30分保持後に220℃まで昇温した。220℃昇温後に圧力を3.0MPaに上げ、この加圧および温度状態で105分間保持した後、加圧を維持した状態で冷却し、キャリア付き銅箔およびプリプレグの積層体を作製した。また、比較例の銅箔については、上記と同様にして、銅箔およびプリプレグの積層体を作製した。
プリプレグとして、三菱ガス化学社製「GHPL-830 SH73 0.01mmt」を用いた。実施例および比較例のキャリア付き銅箔については、2枚のキャリア付き銅箔の間にプリプレグを挟み、60Torr以下の真空度で真空加熱プレスを行った。0.5MPaの加圧状態で常温から110℃まで昇温し、110℃で30分保持後に220℃まで昇温した。220℃昇温後に圧力を3.0MPaに上げ、この加圧および温度状態で105分間保持した後、加圧を維持した状態で冷却し、キャリア付き銅箔およびプリプレグの積層体を作製した。また、比較例の銅箔については、上記と同様にして、銅箔およびプリプレグの積層体を作製した。
次に、キャリア付き銅箔およびプリプレグの積層体からキャリア基材を剥離した。次いで、銅箔の厚さが12μmに満たない場合は、電解メッキにより12μmの厚さになるまで銅箔をメッキアップした。
次に、上記積層体における銅箔をパターニングし、配線長さ100mm、インピーダンス50Ω回路となるマイクロストリップラインを作製した。測定周波数を1GHz以上70GHz以下とし、伝送損失S21パラメータをネットワークアナライザ(Keysight Technologies社製 E8363B PNAシリーズ)で測定した。結果を図23に示す。
(4)密着性
銅箔と樹脂層との密着性の指標として、銅箔とプリプレグとの間の剥離強度を測定した。プリプレグは、三菱ガス化学社製「GHPL-830 SH73 0.01mmt」を用いた。
銅箔と樹脂層との密着性の指標として、銅箔とプリプレグとの間の剥離強度を測定した。プリプレグは、三菱ガス化学社製「GHPL-830 SH73 0.01mmt」を用いた。
実施例の積層体とプリプレグとを重ね合わせ、真空加熱プレスを行った。その後、キャリア基材を剥離することによって、プリプレグの一方の面に銅箔を転写した。次に、感光性樹脂(ドライフィルム)を貼合し、露光および現像し、銅箔をエッチングした後に、感光性樹脂を剥離して、1cm幅のパターンを形成した。次に、電解メッキにより、12μmの厚さまで銅箔をメッキアップした。これにより、試験片を得た。
フォースゲージ(イマダ社製「ZTS-50N」)、電動計測スタンド(イマダ社製「MX2-500N」)、90度剥離試験治具(イマダ社製「P900-200N」)を用い、剥離速度300mm/sec、剥離角度90°、剥離長さ80mm条件で、剥離試験を行った。イマダ社製のソフトウェア「Force Recorder Standard」で、時間-荷重曲線を取得し、時間-荷重曲線の安定部の平均値から、銅箔とプリプレグとの間の剥離強度を測定した。
表1および図23より、実施例1~6のように、銅箔における凹凸形状の凸部が、庇のない形状および先細り形状を有する場合は、比較例1~5のように、銅箔における凹凸形状の凸部が、庇のある形状を有する場合と比較して、伝送損失が低減することが確認された。また、実施例1~6のように、Skuが3.5よりも大きい場合は、比較例1~5のように、Skuが3.5以下の場合と比較して、伝送損失が低減することが確認された。
また、表1より、実施例2~5は、Szが比較的大きいため、実施例1、6と比較して、銅箔と樹脂層との密着性が向上することが確認された。
本開示は、以下の発明を提供する。
[1]
表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
上記凹凸形状の凸部が、略庇のない形状を有する、銅部材。
[2]
上記凹凸形状の凸部のうち、庇のない形状を有する凸部の割合が、80%以上である、[1]に記載の銅部材。
[3]
表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
上記凹凸形状の凸部が、略先細り形状を有する、銅部材。
[4]
上記凹凸形状の凸部のうち、先細り形状を有する凸部の割合が、80%以上である、[3]に記載の銅部材。
[5]
上記凸部の頂部が尖っている、[1]から[4]までのいずれかに記載の銅部材。
[6]
上記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい、[1]から[5]までのいずれかに記載の銅部材。
[7]
上記銅部材の表面の最大高さSzが、2.0μm以上である、[1]から[6]に記載の銅部材。
[8]
表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
上記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい、銅部材。
[9]
上記銅部材の表面の最大高さSzが、2.0μm以上である、[8]に記載の銅部材。
[10]
上記銅部材が、銅箔である、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材。
[11]
基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、
上記銅箔が、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材である、積層体。
[12]
上記基材層が、キャリア基材であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面とは反対側の面が上記基材層側となるように配置されている、[11]に記載の積層体。
[13]
上記キャリア基材が、上記銅箔側から順に、粘着層と、樹脂基材とを有する、[12]に記載の積層体。
[14]
上記キャリア基材が、上記銅部材側から順に、剥離層と、金属箔とを有する、[13]に記載の積層体。
[15]
上記基材層が、樹脂層であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記基材層側となるように配置されている、[11]に記載の積層体。
[16]
樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置された銅箔と、を有し、
上記銅箔が、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている、銅張積層板。
[17]
樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔と、を有し、
上記銅箔が、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている、配線基板。
[1]
表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
上記凹凸形状の凸部が、略庇のない形状を有する、銅部材。
[2]
上記凹凸形状の凸部のうち、庇のない形状を有する凸部の割合が、80%以上である、[1]に記載の銅部材。
[3]
表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
上記凹凸形状の凸部が、略先細り形状を有する、銅部材。
[4]
上記凹凸形状の凸部のうち、先細り形状を有する凸部の割合が、80%以上である、[3]に記載の銅部材。
[5]
上記凸部の頂部が尖っている、[1]から[4]までのいずれかに記載の銅部材。
[6]
上記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい、[1]から[5]までのいずれかに記載の銅部材。
[7]
上記銅部材の表面の最大高さSzが、2.0μm以上である、[1]から[6]に記載の銅部材。
[8]
表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
上記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい、銅部材。
[9]
上記銅部材の表面の最大高さSzが、2.0μm以上である、[8]に記載の銅部材。
[10]
上記銅部材が、銅箔である、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材。
[11]
基材層と、上記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、
上記銅箔が、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材である、積層体。
[12]
上記基材層が、キャリア基材であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面とは反対側の面が上記基材層側となるように配置されている、[11]に記載の積層体。
[13]
上記キャリア基材が、上記銅箔側から順に、粘着層と、樹脂基材とを有する、[12]に記載の積層体。
[14]
上記キャリア基材が、上記銅部材側から順に、剥離層と、金属箔とを有する、[13]に記載の積層体。
[15]
上記基材層が、樹脂層であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記基材層側となるように配置されている、[11]に記載の積層体。
[16]
樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置された銅箔と、を有し、
上記銅箔が、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている、銅張積層板。
[17]
樹脂層と、上記樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔と、を有し、
上記銅箔が、[1]から[9]までのいずれかに記載の銅部材であり、
上記銅箔が、上記凹凸形状を有する表面が上記樹脂層側となるように配置されている、配線基板。
1 … 銅部材
1a … 凹凸形状
1b … 凸部
2 … 樹脂基材
3 … 粘着層
4 … キャリア銅箔
5 … 剥離層
10A、10B … 積層体
11 … 銅箔
12 … 基材層
12A … キャリア基材
12B … 樹脂層
21、31、51 … 樹脂層
30 … 銅張積層板
50 … 配線基板
1a … 凹凸形状
1b … 凸部
2 … 樹脂基材
3 … 粘着層
4 … キャリア銅箔
5 … 剥離層
10A、10B … 積層体
11 … 銅箔
12 … 基材層
12A … キャリア基材
12B … 樹脂層
21、31、51 … 樹脂層
30 … 銅張積層板
50 … 配線基板
Claims (17)
- 表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
前記凹凸形状の凸部が、略庇のない形状を有する、銅部材。 - 前記凹凸形状の凸部のうち、庇のない形状を有する凸部の割合が、80%以上である、請求項1に記載の銅部材。
- 表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
前記凹凸形状の凸部が、略先細り形状を有する、銅部材。 - 前記凹凸形状の凸部のうち、先細り形状を有する凸部の割合が、80%以上である、請求項3に記載の銅部材。
- 前記凸部の頂部が尖っている、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の銅部材。
- 前記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の銅部材。
- 前記銅部材の表面の最大高さSzが、2.0μm以上である、請求項6に記載の銅部材。
- 表面に凹凸形状を有する銅部材であって、
前記銅部材の表面のクルトシスSkuが、3.5より大きい、銅部材。 - 前記銅部材の表面の最大高さSzが、2.0μm以上である、請求項8に記載の銅部材。
- 前記銅部材が、銅箔である、請求項1から請求項4までのいずれか、請求項8または請求項9に記載の銅部材。
- 基材層と、前記基材層の一方の面に配置された銅箔と、を有し、
前記銅箔が、請求項1から請求項4までのいずれか、請求項8または請求項9に記載の銅部材である、積層体。 - 前記基材層が、キャリア基材であり、
前記銅箔が、前記凹凸形状を有する表面とは反対側の面が前記基材層側となるように配置されている、請求項11に記載の積層体。 - 前記キャリア基材が、前記銅箔側から順に、粘着層と、樹脂基材とを有する、請求項12に記載の積層体。
- 前記キャリア基材が、前記銅部材側から順に、剥離層と、金属箔とを有する、請求項12に記載の積層体。
- 前記基材層が、樹脂層であり、
前記銅箔が、前記凹凸形状を有する表面が前記基材層側となるように配置されている、請求項11に記載の積層体。 - 樹脂層と、前記樹脂層の片面または両面に配置された銅箔と、を有し、
前記銅箔が、請求項1から請求項4までのいずれか、請求項8または請求項9に記載の銅部材であり、
前記銅箔が、前記凹凸形状を有する表面が前記樹脂層側となるように配置されている、銅張積層板。 - 樹脂層と、前記樹脂層の片面または両面に配置されたパターン状の銅箔と、を有し、
前記銅箔が、請求項1から請求項4までのいずれか、請求項8または請求項9に記載の銅部材であり、
前記銅箔が、前記凹凸形状を有する表面が前記樹脂層側となるように配置されている、配線基板。
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