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JP2502080B2 - 水産及び畜産練製品用デンプン - Google Patents
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JP2502080B2 - 水産及び畜産練製品用デンプン - Google Patents

水産及び畜産練製品用デンプン

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JP2502080B2 JP62053020A JP5302087A JP2502080B2 JP 2502080 B2 JP2502080 B2 JP 2502080B2 JP 62053020 A JP62053020 A JP 62053020A JP 5302087 A JP5302087 A JP 5302087A JP 2502080 B2 JP2502080 B2 JP 2502080B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は水産及び畜産練製品用デンプンに関するもの
である。さらに詳しくいえば、本発明は、弾力補強効果
が良好である上に、水伸ばしや耐老化性などに優れた、
リン酸エステル化度が特定範囲の水産及び畜産練製品用
の変性デンプンに関するものである。
従来の技術 従来、かまぼこ、ちくわ、揚げかまぼこなどの水産練
製品には、通常単なる増量剤としてだけでなく、水産練
製品独特の歯切れの良い弾力に富んだ食感、いわゆる
“あし”を向上させるために、デンプンが使用されてお
り、またミートボールやハンバーグなどの畜産練製品に
おいては、つなぎ肉にデンプンを配合し、製品の弾力性
や結着性を高めることが行われている。
このような練製品用デンプンとしては、これまで、主
としてバレイシヨデンプンと小麦デンプンが使用されて
いる。しかしながら、前者のバレイシヨデンプンは、水
伸ばしが良く、弾力補強効果が高いという長所を有して
いるが、時間の経過とともに製品が硬くなりやすい上
に、製品表面に水が遊離してくる現象、すなわち、老化
現象の進行が速いという欠点を有している。これに対
し、小麦デンプンは、未変性デンプンとしては耐老化性
に優れているが、水伸ばしや弾力補強効果に劣るという
欠点がある。
一方、デンプンの1種類として、コーンスターチは広
く知られており、安価でしかも安定した品質を有してい
るにもかかわらず、前記の練製品に用いた場合には、十
分に膨潤せず、このため他のデンプンに比べて弾力補強
効果や耐老化性に劣るので、用途の限定を免れず、限ら
れた練製品分野にしか使用できないという致命的な欠陥
を有している。
このように、練製品に用いられている未変性デンプン
は、弾力補強効果や水伸ばしが良ければ耐老化性に劣る
とか、あるいは耐老化性に優れていれば、弾力補強効果
や水伸ばしが劣るというように一長一短を有しており、
特にコーンスターチに至つては、前記の理由で通常の練
製品に対して使用することができず、ごく限られた練製
品分野にしか使用できないなど、種々の問題を有してい
る。
このため、前記デンプンに対して、高度の化学処理を
施してその物性を改良し、この変性デンプンを練製品に
用いることがこれまで種々試みられており、例えば変性
デンプンとして、オキシエーテル化デンプン(特公昭45
−31347号公報)、油脂加工デンプン(特公昭45−32898
号公報、同56−1920号公報、同56−46387号公報)、あ
るいは置換度0.005〜0.3のデンプンリン酸エステルやデ
ンプンオクテニルコハク酸ナトリウムやデンプンオクテ
ニルコハク酸アンモニウム(特公昭61−36897号公報)
などを使用する方法が提案されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、これらの変性デンプンは練製品用とし
て、耐老化性、水伸ばし及び弾力補強効果のすべてを必
ずしも十分に満足しうるものとはいえず、また、その加
工処理に手間がかかり、経済的にも不利である、などの
問題を有している。
本発明は、このような問題を解決し、加工処理が簡単
である上に、良好な弾力補強効果を有し、かつ水伸ばし
や耐老化性にも優れた水産及び畜産練製品用の変性デン
プンを提供することを目的としてなされたものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、このような優れた特徴を有する水産及
び畜産練製品用の変性デンプンを開発するために鋭意研
究を重ねた結果、リン酸エステル化度が特定の範囲にな
るように変性したデンプンが、前記目的に適合しうるこ
とを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至つた。
すなわち、本発明は、リン酸エステル化度が0.001以
上0.005未満の範囲になるように変性したことを特徴と
する水産及び畜産練製品用デンプンを提供するものであ
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の練製品用デンプンの原料として用いられる未
変性デンプンとしては、例えば小麦デンプン、コーンス
ターチ、ワキシーコーンスターチ、米デンプン、甘藷デ
ンプン、タピオカデンプン、サゴデンプンなどが挙げら
れ、これらのデンプンは1種用いてもよいし、2種以上
を混合して用いてもよい。
本発明の練製品用デンプンは、これらの未変性デンプ
ンを、リン酸エステル化度が0.001以上0.005未満、好ま
しくは0.0015〜0.004の範囲になるように変性したもの
であつて、弾力補強効果、水伸ばし及び耐老化性が著し
く改善されたものである。ここでいうリン酸エステル化
度とは、デンプン中のグルコース残基1個当りの置換さ
れたリン酸基の数の平均値を示すものであり、例えばリ
ン酸エステル化度0.001は、グルコース1000個に対し、
置換リン酸基が1個あることを意味する。
このリン酸エステル化度が0.001未満では、本発明の
目的である弾力補強効果や水伸ばし、耐老化性が十分に
改善されず、一方0.005以上になると変性デンプンの色
調が茶色味を帯びるようになつたり、この変性デンプン
を練製品に使用した場合に、製品の切断面に糸を引くよ
うなねばりが生じたり、あるいは練製品独特の歯切れの
良い食感をむしろ失う傾向が現われるので、練製品用デ
ンプンとして好ましくない。
本発明の練製品用デンプンは、前記未変性デンプンに
対して特定の割合でリン酸エステル化剤を添加混合した
のち、特定の温度条件下に加熱処理することにより製造
される。すなわち、原料の未変性デンプンを水と接触さ
せてスラリー状にしてからリン酸エステル化剤を添加混
合する。次いで脱水乾燥したのち、100〜170℃好ましく
は120〜150℃の範囲の温度で加熱処理する。この場合、
原料デンプンのスラリー濃度は特に限定されないが、混
合性、作業性などを考慮して通常35〜45重量%の範囲か
ら選ばれる。
一方、リン酸エステル化剤添加後におけるデンプンス
ラリーのpH値は用いられる原料デンプンの種類、品質あ
るいはリン酸エステル化剤の種類などに応じて変化させ
ることが必要であつて、通常6〜8の範囲から選ばれ
る。この際使用されるリン酸エステル化剤としては、例
えばリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ポリリン酸ナ
トリウム、ポリリン酸カリウムなどのリン酸塩が挙げら
れる。
本発明によると、これまで安価で品質的に安定してい
るにもかかわらず、使用困難であつたコーンスターチも
練製品用デンプンとして使用することができる。未変性
コーンスターチ又は未変性コーンスターチを主体とする
他の未変性デンプンとの混合物を原料デンプンとして使
用する場合には、リン酸エステル化度が0.001以上0.005
未満、好ましくは0.0015〜0.004の範囲になるように変
性することが基本要件であるが、このように変性された
デンプンの中で、特に、その糊化粘度特性がデンプン濃
度8重量%(乾物換算)で測定したアミログラムにおい
て、(1)アミロ粘度が20BUを示すときの温度が68〜75
℃の範囲、(2)80℃の温度におけるアミロ粘度が300
〜1450BUの範囲、(3)アミロ最高粘度が650〜1450BU
の範囲、(4)アミロ最高粘度を示すときの温度が80〜
90℃の範囲、にあるもの、すなわち、そのアミログラム
が添付図面に示すようなハツチング範囲内にあるものが
好適である。該アミログラムが図に示すハツチング範囲
内にあるデンプンは、ハツチング範囲内にないデンプン
に比べて弾力補強効果や水伸ばし、耐老化性がより優れ
ている。具体的には、リン酸エステル化度が0.001以上
0.005未満の範囲にあつて、そのアミログラムが、該図
に示すハツチング範囲の左側にはずれるデンプンは、耐
老化性が改善され実用的ではあるものの、弾力補強効果
の改善は十分でなく、一方右側にはずれるデンプンは、
弾力補強効果、水伸ばし、耐老化性ともにその改良程度
は実用的ではあるものの、ハツチング範囲内にあるデン
プンに比べて改良レベルが低い。
なお、該アミログラムは、ブラベンダー社製アミログ
ラフを用い、昇温速度1.5℃/分、回転速度75rpm、1000
ブラベンダーユニツト(BU)=700cm・gの条件で測定
を行つた。
本発明の水産及び畜産練製品用デンプンは、単独で用
いてもよいし、またバレイシヨデンプン、小麦デンプ
ン、甘藷デンプン、タピオカデンプン、米デンプン、コ
ーンスターチ、ワキシーコーンスターチなどの未変性デ
ンプンと併用することも可能であり、この際にもその効
果を十分に発揮することができる。
発明の効果 本発明の水産及び畜産練製品用デンプンは、リン酸エ
ステル化度が特定の範囲にある変性デンプンであつて、
弾力補強効果が良好である上に、水伸ばしや耐老化性に
も優れた商品価値の高いものである。
また本発明の練製品用デンプンは、原料の未変性デン
プンとして、前記のようにコーンスターチ以外のデンプ
ンはもとより、安価で品質的に安定しているにもかかわ
らず、練製品用として使用が困難であつたコーンスター
チも使用することができるというメリツトを有してい
る。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によつてなんら限定されるものでは
ない。
実施例1 コーンスターチ1000重量部を水1200重量部中にかきま
ぜながら分散させたのち、これにポリリン酸ナトリウム
5重量部を添加溶解し、デンプンスラリーのpH調整を行
つた。この際のデンプンスラリーのpH値は6.9であつ
た。
次に、このデンプンスラリーを脱水乾燥し、次いで得
られたデンプンを100メツシユに粉砕したのち、140℃に
保たれた熱風循環乾燥機中で2時間加熱処理をした。こ
のときのリン酸エステル化度は0.0021であつた。このリ
ン酸エステル化度は次の方法により測定した。すなわち
製造した水産、畜産練製品用デンプンを希塩酸水溶液で
洗浄後、水洗し、脱水乾燥して試料とした。この試料約
1gを精秤して分解フラスコに取り、硫酸10ml及び過酸化
水素水6mlを加え液が透明になるまで加熱する。冷後水4
4mlを加えて再び静かに煮沸する。冷後アンモニア水で
中和し、水を加えて100mlとした。この液を10ml取り、
これに10N硫酸1ml、モリブデン酸アンモニウム試液2m
l、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸試液1
ml及び水を加えて25mlとし、30分間放置したのち、波長
740mμにおける吸光度を測定して、結合リンの含有量を
求める。この結合リンの含有量からリン酸エステル化度
の値を得た。
なお、モリブデン酸アンモニウム試液及び1−アミノ
−2−ナフトール−4−スルホン酸試液の調製は第四版
食品添加物公定書解説書に従つた。
このようにして得られた試作品のアミログラムを求
め、原料の未変性コーンスターチのアミログラムとの比
較を第1表に示した。
実施例2 スケトウタラ冷凍すり身A級100重量部を解凍後、擂
潰機を用いて荒摺を5分間行い、次いで食塩3重量部を
添加して塩摺を15分間行つた。さらにグルタミン酸ナト
リウム1重量部、砂糖2重量部、ミリン3重量部、氷水
45重量部及び実施例1で得た試作品10重量部を添加し、
混合を10分間行つたのち、サランケーシングチユーブに
充填し、両端を結束した。この充填物を90℃にて30分間
湯煮後、冷却してケーシングかまぼこを得た。
また、比較品として、本発明の試作品に代えて、原料
コーンスターチを用い、同様に操作してケーシングかま
ぼこを得た。
これらのかまぼこの経時による物性変化を求め、その
結果を第2表に示した。
なお、各物性は次のようにして求めた。
(1) 押込み強度、凹みの大きさ 直径3cmのケーシングかまぼこを厚さ3cmの円柱状に切
り、この試料をレオメーター〔(株)サン科学製〕を用
いて直径5.0mmのプランジヤーにて6cm/分の速度で荷重
をかけ、押込み強度及び凹みの大きさを測定した。
(2) ゼリー強度 次の式によりゼリー強度を求めた。
ゼリー強度=押込み強度×凹みの大きさ (3) 安定性 5℃にて貯蔵した試料について、1日後のゼリー強度
を1.00としたときの7日後及び14日後のゼリー強度の変
化率で表わした。
第2表の結果から本発明の試作品を用いた場合、押込
み強度並びに凹みの大きさが大きいこと、すなわち弾力
補強効果が高いことが認められた。また安定性が高く耐
老化性に優れていることが認められた。
また、パネル20名による官能試験を実施した。その結
果を第3表に示す。
この結果より、本発明の試作品を用いたかまぼこは原
料の未変性コーンスターチを用いたものに比べて、明ら
かに弾力及び歯切れの良さにおいて優れていることが認
められた。
実施例3 塩漬した畜肉100重量部をひき肉としたのち、実施例
1で得た試作品5重量部と香辛料を添加し、ミキサーを
用いて5分間混合したのち、これをサランケーシングチ
ユーブに充填し両端を結束した。この充填物を78℃にて
2時間湯煮したのち、冷却してソーセージを得た。
また、比較品として、本発明の試作品に代えて、変性
前の原料コーンスターチを用いて同様に操作し、ソーセ
ージを得た。
これらのソーセージについて、パネル20名により官能
試験を実施した。その結果を第4表に示す。
この表から、本発明の試作品を用いたソーセージは、
未変性コーンスターチを用いたものに比較して優れてい
ることが認められた。
実施例4 ポリリン酸ナトリウムの添加量を変える以外は実施例
1と同様に処理し、リン酸エステル化度が0.0008,0.001
4,0.0028,0.0041,0.0057の各デンプンを作成した。この
他にリン酸エステル化度が0.0014であるが、80℃におけ
る8%アミロ粘度が120BUのデンプンを調製した。
次に、このようにして得られた各デンプン及び未変性
コーンスターチを用いて第5表の配合に従つて、実施例
2と同様に荒摺を5分間、塩摺を15分間、混合を10分間
行い、成形後、160〜170℃の油槽中で3分間揚げること
により揚げかまぼこを得た。
市販小麦デンプンを用いる以外は、同様に操作して得
られた揚げかまぼこを対照として、パネル20名により官
能試験を実施した。その評価方法は対照の評価を3点と
し、非常に良いものは5点、良いものは4点、同等のも
のは3点、悪いものは2点、非常に悪いものは1点の5
段階評価にて、その平均点で表わした。
得られた揚げかまぼこは使用したデンプンにより、次
に示すように略記し、官能試験の結果を第6表に示し
た。
A;未変性コーンスターチ B;リン酸エステル化度0.0008のデンプン C;リン酸エステル化度が0.0014であり、かつ80℃におけ
る8%アミロ粘度が120BUのデンプン D;リン酸エステル化度が0.0014のデンプン E;リン酸エステル化度が0.0028のデンプン F;リン酸エステル化度が0.0041のデンプン G;リン酸エステル化度が0.0057のデンプン
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の練製品用デンプンの中で、特に好ましい
ものの糊化粘度領域を示すアミログラムである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リン酸エステル化度が0.001以上0.005未満
    の範囲になるように変性したことを特徴とする水産及び
    畜産練製品用デンプン。
  2. 【請求項2】リン酸エステル化度が0.0015〜0.004であ
    る特許請求の範囲第1項記載のデンプン。
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