JP2542766B2 - 微生物の固定化法及び固定化微生物による非水系微生物変換反応法 - Google Patents
微生物の固定化法及び固定化微生物による非水系微生物変換反応法Info
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- JP2542766B2 JP2542766B2 JP4060892A JP4060892A JP2542766B2 JP 2542766 B2 JP2542766 B2 JP 2542766B2 JP 4060892 A JP4060892 A JP 4060892A JP 4060892 A JP4060892 A JP 4060892A JP 2542766 B2 JP2542766 B2 JP 2542766B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物の固定化法及び
固定化微生物を用いる水不溶性ないし難溶性の有機化合
物の微生物変換反応法に関する。
固定化微生物を用いる水不溶性ないし難溶性の有機化合
物の微生物変換反応法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、水不溶性の基質に酵素
または微生物菌体を作用させる場合、界面活性剤を用い
て酵素または微生物菌体分散液中に基質を乳化し、反応
系を液/液界面系であるエマルジョン状態となし反応を
行なうことが一般的であった。しかし、この場合には、
油滴と酵素または菌体との比重差が小さいことにより、
反応後の酵素または菌体の分離が困難であったり、酵素
または微生物に対する基質の毒性を回避するために、投
入基質量または基質濃度を低くする結果、小さい反応速
度、低収量を回避することができなかった。さらに、基
質分散性向上と酸素供給のために大きな通気量と撹拌力
を要するなどの多くの問題点があった。
または微生物菌体を作用させる場合、界面活性剤を用い
て酵素または微生物菌体分散液中に基質を乳化し、反応
系を液/液界面系であるエマルジョン状態となし反応を
行なうことが一般的であった。しかし、この場合には、
油滴と酵素または菌体との比重差が小さいことにより、
反応後の酵素または菌体の分離が困難であったり、酵素
または微生物に対する基質の毒性を回避するために、投
入基質量または基質濃度を低くする結果、小さい反応速
度、低収量を回避することができなかった。さらに、基
質分散性向上と酸素供給のために大きな通気量と撹拌力
を要するなどの多くの問題点があった。
【0003】一方、微生物にとって有害な水不溶性もし
く難溶性の有機化合物を微生物に接触させる際に発現す
る毒性を回避するために、二価のカチオンを添加する方
法(J.Gen.Microbiol.,Vol.11
9,155(1980)参照)、結晶発酵法(J.Ge
n.Appl.Microbiol.Vol.7,11
3(1961)参照)、有機溶媒耐性微生物を活用する
方法(NatureVol.338,264(198
9);特開昭63‐216473参照)などの方法が試
みられている。
く難溶性の有機化合物を微生物に接触させる際に発現す
る毒性を回避するために、二価のカチオンを添加する方
法(J.Gen.Microbiol.,Vol.11
9,155(1980)参照)、結晶発酵法(J.Ge
n.Appl.Microbiol.Vol.7,11
3(1961)参照)、有機溶媒耐性微生物を活用する
方法(NatureVol.338,264(198
9);特開昭63‐216473参照)などの方法が試
みられている。
【0004】しかしながら、二価のカチオンの添加はさ
ほどの効果はなく、また、結晶発酵法や有機溶媒耐性微
生物を活用する方法は適用できる微生物あるいは変換反
応の種類が限られるといった問題点があった。
ほどの効果はなく、また、結晶発酵法や有機溶媒耐性微
生物を活用する方法は適用できる微生物あるいは変換反
応の種類が限られるといった問題点があった。
【0005】さらに、微生物に対する有機化合物の毒性
を回避するために、微生物の包括固定化も試みられてい
る(Biocatalysis in Organic
Media P51,Elsevier,Amste
rdam(1986)参照)。微生物の固定化に関して
は 非水系の酵素反応または微生物変換反応に固定化酵
素または固定化微生物菌体を用いる方法も広く行なわれ
ており、酵素または微生物菌体の固定化方法も種々提案
されている。固定化酵素または固定化微生物菌体を用い
る反応は、高い反応速度と高収率で長期にわたる連続的
操業が可能なこと、高価な酵素をくりかえし使用できる
ことなど、コスト面での利点が多く、固定化酵素または
固定化菌体はバイオリアクター用触媒として注目されて
いる。
を回避するために、微生物の包括固定化も試みられてい
る(Biocatalysis in Organic
Media P51,Elsevier,Amste
rdam(1986)参照)。微生物の固定化に関して
は 非水系の酵素反応または微生物変換反応に固定化酵
素または固定化微生物菌体を用いる方法も広く行なわれ
ており、酵素または微生物菌体の固定化方法も種々提案
されている。固定化酵素または固定化微生物菌体を用い
る反応は、高い反応速度と高収率で長期にわたる連続的
操業が可能なこと、高価な酵素をくりかえし使用できる
ことなど、コスト面での利点が多く、固定化酵素または
固定化菌体はバイオリアクター用触媒として注目されて
いる。
【0006】しかしながら、包括固定化法では、固定化
担体内での該有機化合物およびその微生物変換産物の透
過拡散が悪いために毒性を発現する場合が多く、また、
微生物の増殖を阻害するため、非水系反応において、固
定化酵素を用いた例は多くみられるが、一方、固定化微
生物菌体を用いたものとして、非増殖菌体を固定化して
用いた例があるが(特公昭57−41918号公報参
照)、固定化菌体を増殖させて用いた例は見当らない。
固定化微生物菌体は、生物体から抽出、精製した酵素を
固定化した固定化酵素とは異なり、菌体固有の生理、代
謝等に基づく反応を利用することができるが、非増殖菌
体ではこれら菌体活性のごく一部しか利用できない。
担体内での該有機化合物およびその微生物変換産物の透
過拡散が悪いために毒性を発現する場合が多く、また、
微生物の増殖を阻害するため、非水系反応において、固
定化酵素を用いた例は多くみられるが、一方、固定化微
生物菌体を用いたものとして、非増殖菌体を固定化して
用いた例があるが(特公昭57−41918号公報参
照)、固定化菌体を増殖させて用いた例は見当らない。
固定化微生物菌体は、生物体から抽出、精製した酵素を
固定化した固定化酵素とは異なり、菌体固有の生理、代
謝等に基づく反応を利用することができるが、非増殖菌
体ではこれら菌体活性のごく一部しか利用できない。
【0007】したがって、微生物にとって毒性を有する
有機化合物に対し、その毒性から微生物を保護しつつ固
定化微生物菌体を増殖させる効果的な培養方法を開発す
ること、並びに非水系反応において固定化増殖菌体を用
いて、増殖菌体特有の活性を十分に利用できる非水系バ
イオリアクターを開発することが、近年、水不溶性の製
品を取り扱う産業分野で強く望まれており、特に固定化
増殖菌体を用いた非水系微生物変換反応方法の開発は、
次世代バイオリアクターとして強く望まれている。
有機化合物に対し、その毒性から微生物を保護しつつ固
定化微生物菌体を増殖させる効果的な培養方法を開発す
ること、並びに非水系反応において固定化増殖菌体を用
いて、増殖菌体特有の活性を十分に利用できる非水系バ
イオリアクターを開発することが、近年、水不溶性の製
品を取り扱う産業分野で強く望まれており、特に固定化
増殖菌体を用いた非水系微生物変換反応方法の開発は、
次世代バイオリアクターとして強く望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記したよ
うに、非水系反応において問題点となっている固定化微
生物菌体の増殖方法並びに固定化増殖菌体を用いた微生
物変換反応について鋭意検討を重ねた結果、微生物菌体
を付着固定化させた親水性担体を、栄養源を含む水性媒
体の存在下に、有機溶媒に接触させると、有機溶媒と固
定化担体との界面で微生物菌体が旺盛に増殖して担体上
に菌体相を形成し、この菌体相が菌体固有の微生物変換
反応を触媒し得ることを見出し、本発明を完成するに至
った。
うに、非水系反応において問題点となっている固定化微
生物菌体の増殖方法並びに固定化増殖菌体を用いた微生
物変換反応について鋭意検討を重ねた結果、微生物菌体
を付着固定化させた親水性担体を、栄養源を含む水性媒
体の存在下に、有機溶媒に接触させると、有機溶媒と固
定化担体との界面で微生物菌体が旺盛に増殖して担体上
に菌体相を形成し、この菌体相が菌体固有の微生物変換
反応を触媒し得ることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】かくして本発明の第一の態様に従えば、親
水性固定化担体に微生物を付着させ、該微生物の栄養源
を含む水性媒体の存在下に、実質的に水に不溶性ないし
難溶性の有機溶媒を該担体上の該微生物に接触させ、担
体と有機溶媒との接触界面で該微生物を増殖させ、該担
体上に固定化菌体相を形成させることを特徴とする微生
物の固定化法が提供される。
水性固定化担体に微生物を付着させ、該微生物の栄養源
を含む水性媒体の存在下に、実質的に水に不溶性ないし
難溶性の有機溶媒を該担体上の該微生物に接触させ、担
体と有機溶媒との接触界面で該微生物を増殖させ、該担
体上に固定化菌体相を形成させることを特徴とする微生
物の固定化法が提供される。
【0010】また、本発明の第二の態様に従えば、親水
性固定化担体に微生物を付着固定化し、基質としての実
質的に水に不溶性ないし難溶性の有機化合物を、該微生
物の栄養源を含む水性媒体の存在下に、該担体上の固定
化菌体相と接触せしめることを特徴とする有機化合物の
変換方法が提供される。
性固定化担体に微生物を付着固定化し、基質としての実
質的に水に不溶性ないし難溶性の有機化合物を、該微生
物の栄養源を含む水性媒体の存在下に、該担体上の固定
化菌体相と接触せしめることを特徴とする有機化合物の
変換方法が提供される。
【0011】本発明の前記第一の態様の特徴は、親水性
固定化担体に微生物を増殖可能な状態で付着させ、それ
に該微生物の栄養源を含む水性媒体(以下、培養液とい
う)を供給しつつ、実質的に水に不溶性ないし難溶性の
有機溶媒を担体上の微生物に接触させ、担体と有機溶媒
との界面で該微生物を増殖させて、担体上に固定化菌体
相を形成させる点にある。
固定化担体に微生物を増殖可能な状態で付着させ、それ
に該微生物の栄養源を含む水性媒体(以下、培養液とい
う)を供給しつつ、実質的に水に不溶性ないし難溶性の
有機溶媒を担体上の微生物に接触させ、担体と有機溶媒
との界面で該微生物を増殖させて、担体上に固定化菌体
相を形成させる点にある。
【0012】上記の担体上の微生物に接触させる有機溶
媒は、付着微生物菌体に対して実質的に毒性を示さない
ものが好ましいことはいうまでもないが、本発明の固定
化法によれば意外にも、該有機溶媒が微生物にとって有
害な有機化合物を含んでいても有機溶媒と担体との界面
で微生物菌体が旺盛に増殖することが明らかになり、そ
の結果、本発明の方法により、微生物にとっての有害物
質を微生物に接触させる際に発現する毒性を回避し、有
害物質の微生物阻害から微生物を保護することができる
ことが明らかになった。
媒は、付着微生物菌体に対して実質的に毒性を示さない
ものが好ましいことはいうまでもないが、本発明の固定
化法によれば意外にも、該有機溶媒が微生物にとって有
害な有機化合物を含んでいても有機溶媒と担体との界面
で微生物菌体が旺盛に増殖することが明らかになり、そ
の結果、本発明の方法により、微生物にとっての有害物
質を微生物に接触させる際に発現する毒性を回避し、有
害物質の微生物阻害から微生物を保護することができる
ことが明らかになった。
【0013】本発明の前記第二の態様の特徴は、例えば
前記第一の態様の方法の如くして、親水性固定化担体に
微生物を増殖可能な状態で付着固定化し、それに該微生
物の栄養源を含む水性媒体(培養液)を供給しつつ該担
体上に固定化菌体相を形成させ且つそこで該微生物を増
殖させ、該固定化菌体相に、基質としての実質的に水に
不溶性ないし難溶性の有機化合物又はその有機溶媒溶液
と接触させて、固定化菌体相と有機液相との界面で基質
の有機化合物を微生物的に変換する点にある。
前記第一の態様の方法の如くして、親水性固定化担体に
微生物を増殖可能な状態で付着固定化し、それに該微生
物の栄養源を含む水性媒体(培養液)を供給しつつ該担
体上に固定化菌体相を形成させ且つそこで該微生物を増
殖させ、該固定化菌体相に、基質としての実質的に水に
不溶性ないし難溶性の有機化合物又はその有機溶媒溶液
と接触させて、固定化菌体相と有機液相との界面で基質
の有機化合物を微生物的に変換する点にある。
【0014】本発明の方法によって形成される固定化菌
体相を用いれば、基質としての有機化合物が微生物によ
って毒性を示す場合であっても、前記のように、微生物
にとっての有害物質の毒性を回避することができ、有害
物質による微生物阻害から保護できるため、基質を固定
化菌体相に高濃度で接触させることが可能となることが
判明した。
体相を用いれば、基質としての有機化合物が微生物によ
って毒性を示す場合であっても、前記のように、微生物
にとっての有害物質の毒性を回避することができ、有害
物質による微生物阻害から保護できるため、基質を固定
化菌体相に高濃度で接触させることが可能となることが
判明した。
【0015】なお、これらの固定化菌体相に接触させる
有機溶媒及び基質又はその有機溶媒溶液を、以下、有機
液相ということがある。
有機溶媒及び基質又はその有機溶媒溶液を、以下、有機
液相ということがある。
【0016】固定化菌体への培養液の供給は、担体が例
えば寒天のように培養液を充分に含有保持しうるもので
あれば、担体に予め含ませておくことにより行うことが
でき、及び/又は例えば、上記有機液相に培養液を加
え、形成される有機液相と培養液相の界面に微生物固定
化担体を介在させることにより行なうこともできる。
えば寒天のように培養液を充分に含有保持しうるもので
あれば、担体に予め含ませておくことにより行うことが
でき、及び/又は例えば、上記有機液相に培養液を加
え、形成される有機液相と培養液相の界面に微生物固定
化担体を介在させることにより行なうこともできる。
【0017】本発明で使用可能な固定化担体は、親水性
のものであれば特に制約はなく、栄養源を含む水溶液を
含浸もしくは接触させて有機溶媒との界面に存在する微
生物にこれを供給することができるものであれば、いか
なる素材であっても使用可能であり、具体的には例え
ば、アルギン酸、カラギーナン、デンプンマトリック
ス、寒天、濾紙のようなセルロース材などの天然高分
子;ポリビニルアルコール、ウレタンポリマー、ポリア
クリルアミド、ポリアクリル酸などの合成高分子;泡ガ
ラス、シリカゲルなどの無機物などが挙げられる。
のものであれば特に制約はなく、栄養源を含む水溶液を
含浸もしくは接触させて有機溶媒との界面に存在する微
生物にこれを供給することができるものであれば、いか
なる素材であっても使用可能であり、具体的には例え
ば、アルギン酸、カラギーナン、デンプンマトリック
ス、寒天、濾紙のようなセルロース材などの天然高分
子;ポリビニルアルコール、ウレタンポリマー、ポリア
クリルアミド、ポリアクリル酸などの合成高分子;泡ガ
ラス、シリカゲルなどの無機物などが挙げられる。
【0018】これら固定化用担体の形状には特に制約は
なく、繊維状、膜状、粒状等の任意の形状に成形されて
いることができ、また布、不織布、紙、ボール紙等の形
態に成形されたものであってもよい。
なく、繊維状、膜状、粒状等の任意の形状に成形されて
いることができ、また布、不織布、紙、ボール紙等の形
態に成形されたものであってもよい。
【0019】上記固定化菌体相に接触する有機相におけ
る有機溶媒又は基質溶液調製用の有機溶媒は、付着微生
物菌体に対して実質的に毒性を示さないものが好まし
く、具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン等の炭素数6〜20のメタン系炭化水素に代
表されるノルマルパラフィン類又は流動パラフィン類;
イソオクタン等のイソパラフィン類;ペンチルベンゼ
ン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルペンゼン、オクチルベ
ンゼン等の脂肪族鎖の炭素数が5〜15のノルマルアル
キルベンゼン類;キユメン等のイソアルキルベンゼン
類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;ジエチルエ
ーテル等のエーテル類などを例示することができる。
る有機溶媒又は基質溶液調製用の有機溶媒は、付着微生
物菌体に対して実質的に毒性を示さないものが好まし
く、具体的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン等の炭素数6〜20のメタン系炭化水素に代
表されるノルマルパラフィン類又は流動パラフィン類;
イソオクタン等のイソパラフィン類;ペンチルベンゼ
ン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルペンゼン、オクチルベ
ンゼン等の脂肪族鎖の炭素数が5〜15のノルマルアル
キルベンゼン類;キユメン等のイソアルキルベンゼン
類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;ジエチルエ
ーテル等のエーテル類などを例示することができる。
【0020】上記固定化担体に付着させ、担体と有機液
相との界面で増殖させ得る微生物は、細菌類、カビ類、
酵母、放線菌類等のいずれの微生物であってもよくま
た、好気性、嫌気性のいずれでもよい。具体的には例え
ば、シュードモナス(Pseudomonas)属、グ
ルコノバクター(Gluconobacter)属、ア
セトバクター(Acetobacter)属、アリスロ
バクター(Arithrobactor)属、コリネバ
クテリウム(Corynebactrium)属、ロド
コッカス(Rhodococcus)属、アルカリゲネ
ス(Alcaligenes)属、カンジダ(Cand
ida)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、ア
スペルギルス(Aspergillus)属等に属する
微生物が挙げられる。
相との界面で増殖させ得る微生物は、細菌類、カビ類、
酵母、放線菌類等のいずれの微生物であってもよくま
た、好気性、嫌気性のいずれでもよい。具体的には例え
ば、シュードモナス(Pseudomonas)属、グ
ルコノバクター(Gluconobacter)属、ア
セトバクター(Acetobacter)属、アリスロ
バクター(Arithrobactor)属、コリネバ
クテリウム(Corynebactrium)属、ロド
コッカス(Rhodococcus)属、アルカリゲネ
ス(Alcaligenes)属、カンジダ(Cand
ida)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、ア
スペルギルス(Aspergillus)属等に属する
微生物が挙げられる。
【0021】本発明では、これらの微生物は接触する有
機溶媒が微生物にとっての有害物質を含む場合であって
も、担体と有機液相との界面で増殖させることができ
る。例えば、シュードモナス・フルオレッセンス(Ps
eudomonas fluorescens)やシュ
ードモナス・プチダ(Pseudomonas put
ida)では、ベンゼンのような強毒性有機化合物につ
いては、接触させる有機溶媒のノルマルパラフィンに対
して5%含まれていても増殖が可能である。また、四塩
化炭素やトルエン、スチレンのような中ないし強毒性有
機化合物については、10〜25%という高濃度であっ
ても増殖が可能である。更に、最も毒性の低い部類に入
る長鎖脂肪酸エステルや脂肪族炭化水素の場合には、1
00%濃度、つまりそれ自体が有機液相を形成する有機
溶媒として用いることができる。
機溶媒が微生物にとっての有害物質を含む場合であって
も、担体と有機液相との界面で増殖させることができ
る。例えば、シュードモナス・フルオレッセンス(Ps
eudomonas fluorescens)やシュ
ードモナス・プチダ(Pseudomonas put
ida)では、ベンゼンのような強毒性有機化合物につ
いては、接触させる有機溶媒のノルマルパラフィンに対
して5%含まれていても増殖が可能である。また、四塩
化炭素やトルエン、スチレンのような中ないし強毒性有
機化合物については、10〜25%という高濃度であっ
ても増殖が可能である。更に、最も毒性の低い部類に入
る長鎖脂肪酸エステルや脂肪族炭化水素の場合には、1
00%濃度、つまりそれ自体が有機液相を形成する有機
溶媒として用いることができる。
【0022】本発明の方法により、基質としての実質的
に水に不溶性ないしは難溶性の有機化合物又はその有機
溶媒溶液を有機液相として、固定化菌体相と有機液相と
の界面で基質の有機化合物を微生物変換する場合、上記
担体に付着固定化しうる微生物は、基質としての有機化
合物を所望の生成物に転換しうる能力を有するものであ
れば特に制約はなく、好気性、嫌気性のいずれでもよ
く、また、細菌類、カビ類、酵母、放線菌類等のいずれ
であってもよい。具体的には前述した属に属する微生
物、より具体的には有機カルボン酸エステルの加水分解
能をもつシュードモナス・フラジ(Ps.frag
i)、ミクロコッカス・バリアンス(Mi.varia
ns)、有機カルボン酸とアルコールとのエステル合成
能をもつシュードモナス・フルオレッセンス(Ps.f
luorescence)、カルビノール基をカルボキ
シル基へ酸化する酸化菌のグルコノバクター・オキシダ
ンス(Gl.oxydans)、シュードモナス・プチ
ダ (Ps.putida)、アルデヒド基のカルボキ
シル基への酸化反応を行なうグルコノバクター・グルコ
ニカス(Gl.gluconicus)、2級アルコー
ルの酸化反応が可能なアセトバクター・アセチゲナス
(Ac.acetigenus)、同じく、2級アルコ
ールの酸化反応を行ない得るアセトバクター・アセトサ
ス(Ac.acetosus)、グリコール類の1−位
の水酸基を選択的に酸化するアリスロバクター・パッセ
ンス(Ar.pascens)、同じく、グリコール類
の1−位の水酸基を選択的に酸化するアルカリゲネス・
フェカリス(Al.faecalis)、アルデヒド、
ケトンをアルコールに還元する還元能を有するカンジダ
・ウチリス(Ca.utilis)、アルデヒド、ケト
ンの還元能と二重結合の水素化能をもつハンゼヌラ・ア
ノマラ(Ha.anomala)、二重結合の水酸化が
可能なアスペルギルス・オリゼ(As.oryza
e)、コレステロールの酸化的側鎖切断能を有するアリ
スロバクター・シンプレックス(Ar.simple
x)、ロドコッカス・エクイ(Rh.equi)、ノカ
ルディア・トランスバレンシス(No.transba
lensis)等を挙げることができる。
に水に不溶性ないしは難溶性の有機化合物又はその有機
溶媒溶液を有機液相として、固定化菌体相と有機液相と
の界面で基質の有機化合物を微生物変換する場合、上記
担体に付着固定化しうる微生物は、基質としての有機化
合物を所望の生成物に転換しうる能力を有するものであ
れば特に制約はなく、好気性、嫌気性のいずれでもよ
く、また、細菌類、カビ類、酵母、放線菌類等のいずれ
であってもよい。具体的には前述した属に属する微生
物、より具体的には有機カルボン酸エステルの加水分解
能をもつシュードモナス・フラジ(Ps.frag
i)、ミクロコッカス・バリアンス(Mi.varia
ns)、有機カルボン酸とアルコールとのエステル合成
能をもつシュードモナス・フルオレッセンス(Ps.f
luorescence)、カルビノール基をカルボキ
シル基へ酸化する酸化菌のグルコノバクター・オキシダ
ンス(Gl.oxydans)、シュードモナス・プチ
ダ (Ps.putida)、アルデヒド基のカルボキ
シル基への酸化反応を行なうグルコノバクター・グルコ
ニカス(Gl.gluconicus)、2級アルコー
ルの酸化反応が可能なアセトバクター・アセチゲナス
(Ac.acetigenus)、同じく、2級アルコ
ールの酸化反応を行ない得るアセトバクター・アセトサ
ス(Ac.acetosus)、グリコール類の1−位
の水酸基を選択的に酸化するアリスロバクター・パッセ
ンス(Ar.pascens)、同じく、グリコール類
の1−位の水酸基を選択的に酸化するアルカリゲネス・
フェカリス(Al.faecalis)、アルデヒド、
ケトンをアルコールに還元する還元能を有するカンジダ
・ウチリス(Ca.utilis)、アルデヒド、ケト
ンの還元能と二重結合の水素化能をもつハンゼヌラ・ア
ノマラ(Ha.anomala)、二重結合の水酸化が
可能なアスペルギルス・オリゼ(As.oryza
e)、コレステロールの酸化的側鎖切断能を有するアリ
スロバクター・シンプレックス(Ar.simple
x)、ロドコッカス・エクイ(Rh.equi)、ノカ
ルディア・トランスバレンシス(No.transba
lensis)等を挙げることができる。
【0023】かかる微生物の前記担体への付着固定化
は、例えば、菌体分散液を予め栄養源を含む水性媒体を
含ませた担体に塗布 又は散布するか、担体を菌体
培養液中に浸漬するか、微生物菌体を適当な手段で担体
に付着させた後担体に栄養源を含む水性媒体を供給する
等の方法で担体上に微生物菌体を付着させた後、その担
体は予め栄養源を含む水性媒体中で培養することもでき
るが、通常、基質としての有機化合物を含むか又は含ま
ない有機溶媒と接触させた状態で培養し、付着した微生
物菌体を担体と該有機溶媒との界面で増殖させ、担体上
に固定化菌体相を形成させることにより行なうことがで
きる。この培養により微生物は担体表面に強固に付着
し、固定化菌体相が担体表面から剥落するようなことは
殆んどない。
は、例えば、菌体分散液を予め栄養源を含む水性媒体を
含ませた担体に塗布 又は散布するか、担体を菌体
培養液中に浸漬するか、微生物菌体を適当な手段で担体
に付着させた後担体に栄養源を含む水性媒体を供給する
等の方法で担体上に微生物菌体を付着させた後、その担
体は予め栄養源を含む水性媒体中で培養することもでき
るが、通常、基質としての有機化合物を含むか又は含ま
ない有機溶媒と接触させた状態で培養し、付着した微生
物菌体を担体と該有機溶媒との界面で増殖させ、担体上
に固定化菌体相を形成させることにより行なうことがで
きる。この培養により微生物は担体表面に強固に付着
し、固定化菌体相が担体表面から剥落するようなことは
殆んどない。
【0024】上記培養において使用しうる微生物の栄養
源は、使用菌体の種類に応じて、その菌体に最適のもの
を選択することができ、例えば、グルコース等の炭素
源、尿素等の窒素源、硫酸マグネシウム等の微量金属
塩、酵母エキス等の微量栄養源よりなる一般的なもので
あることができる。
源は、使用菌体の種類に応じて、その菌体に最適のもの
を選択することができ、例えば、グルコース等の炭素
源、尿素等の窒素源、硫酸マグネシウム等の微量金属
塩、酵母エキス等の微量栄養源よりなる一般的なもので
あることができる。
【0025】培養は一般に、恒温槽、インキュベーター
等の培養装置中で行なうことができ、或いは担体を基質
を含むか含まない有機溶媒中に浸漬し、場合によっては
さらに栄養源を含む水性媒体を加えた反応容器中で温度
調節しながら行なってもよい。培養温度、培養時間等の
培養条件は使用微生物の種類に応じて各微生物に適合し
た条件を選択することができる。
等の培養装置中で行なうことができ、或いは担体を基質
を含むか含まない有機溶媒中に浸漬し、場合によっては
さらに栄養源を含む水性媒体を加えた反応容器中で温度
調節しながら行なってもよい。培養温度、培養時間等の
培養条件は使用微生物の種類に応じて各微生物に適合し
た条件を選択することができる。
【0026】反応基質としての有機化合物は、上記培養
の初期から添加してもよく、又は微生物が十分に増殖し
て固定化菌体相を形成した後に添加してもよく、或いは
培養初期から固定化菌体相形成までの間の任意の時点で
加えてもよい。また、基質としての有機化合物が菌体に
対して実質的に毒性を示さない場合には、前記有機溶媒
の代りに該有機化合物を有機液相として使用することが
できる。
の初期から添加してもよく、又は微生物が十分に増殖し
て固定化菌体相を形成した後に添加してもよく、或いは
培養初期から固定化菌体相形成までの間の任意の時点で
加えてもよい。また、基質としての有機化合物が菌体に
対して実質的に毒性を示さない場合には、前記有機溶媒
の代りに該有機化合物を有機液相として使用することが
できる。
【0027】かくして、担体上の付着させた微生物菌体
を有機溶媒との接触状態培養を続けることにより、担体
上に固定化菌体相を形成することができる。
を有機溶媒との接触状態培養を続けることにより、担体
上に固定化菌体相を形成することができる。
【0028】また、担体上の固定化菌体相を、基質とし
ての有機化合物又はその有機溶媒溶液からなる有機液相
との接触状態で培養をつづけることにより、該有機化合
物の微生物変換反応を行なわせることができる。
ての有機化合物又はその有機溶媒溶液からなる有機液相
との接触状態で培養をつづけることにより、該有機化合
物の微生物変換反応を行なわせることができる。
【0029】この微生物変換反応に基質として供しうる
実質的に水に難溶性ないし不溶性の有機化合物として
は、固定化微生物の変換能力等に応じて各種のものが使
用することができ、特に制限はなく、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、
ナフタレン、フェナントレンなどの芳香族系炭化水素;
トリデカン、テトラデカンなどの脂肪族系炭化水素;シ
クロヘキサノール、シクロヘキサノンなどの脂環式系化
合物;メチルイミダゾール、コリジン、ピコリンなどの
複素環式系化合物;ラウリン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、リノール酸などの高級脂肪酸;オ
クチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコ
ール、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの
高級アルコール類;カプリル酸エチル、カプロン酸エチ
ルなどの脂肪酸エステル類等が挙げられる。
実質的に水に難溶性ないし不溶性の有機化合物として
は、固定化微生物の変換能力等に応じて各種のものが使
用することができ、特に制限はなく、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、
ナフタレン、フェナントレンなどの芳香族系炭化水素;
トリデカン、テトラデカンなどの脂肪族系炭化水素;シ
クロヘキサノール、シクロヘキサノンなどの脂環式系化
合物;メチルイミダゾール、コリジン、ピコリンなどの
複素環式系化合物;ラウリン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、リノール酸などの高級脂肪酸;オ
クチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコ
ール、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの
高級アルコール類;カプリル酸エチル、カプロン酸エチ
ルなどの脂肪酸エステル類等が挙げられる。
【0030】一方、これら有機化合物を溶解するための
有機溶媒は、付着菌体に対して実質的に毒性を示さない
ものが好ましく、具体的には、前記したノルマルパラフ
ィン類、アルキルベンゼン類、脂環式炭化水素類エーテ
ル類などが挙げられる。
有機溶媒は、付着菌体に対して実質的に毒性を示さない
ものが好ましく、具体的には、前記したノルマルパラフ
ィン類、アルキルベンゼン類、脂環式炭化水素類エーテ
ル類などが挙げられる。
【0031】有機溶媒中の基質濃度は特に制限されるも
のではなく、菌体に対する毒性に応じて決めることがで
きる。例えば基質が毒性の強い上記芳香族炭化水素類の
場合は炭素数10〜15のメタン系炭化水素であるノル
マルパラフィンに対して5%〜30%程度までの濃度で
添加することができる。また、基質が比較的毒性の弱い
脂肪酸エステル類の場合はノルマルパラフィンに対して
50%以上添加することができる。
のではなく、菌体に対する毒性に応じて決めることがで
きる。例えば基質が毒性の強い上記芳香族炭化水素類の
場合は炭素数10〜15のメタン系炭化水素であるノル
マルパラフィンに対して5%〜30%程度までの濃度で
添加することができる。また、基質が比較的毒性の弱い
脂肪酸エステル類の場合はノルマルパラフィンに対して
50%以上添加することができる。
【0032】基質の中でも特に毒性の弱い高級脂肪酸エ
ステル類はノルマルパラフィンと混和することなく、1
00%濃度、すなわち、それ自体が固定化担体上の菌体
相と接触させる有機溶媒かつ、変換基質として用いるこ
とができる。
ステル類はノルマルパラフィンと混和することなく、1
00%濃度、すなわち、それ自体が固定化担体上の菌体
相と接触させる有機溶媒かつ、変換基質として用いるこ
とができる。
【0033】脂肪族炭化水素も高級脂肪酸エステル類と
同様に基質として使用する場合特に毒性の弱い部類に入
り、それ自体が固定化担体上の菌体相と接触させる有機
溶媒かつ、変換基質として用いられる。
同様に基質として使用する場合特に毒性の弱い部類に入
り、それ自体が固定化担体上の菌体相と接触させる有機
溶媒かつ、変換基質として用いられる。
【0034】以上に述べた本発明の方法によれば、脂肪
族、芳香族、脂環式、複素環式化合物等の有機化合物の
エステル化、加水分解、エステル変換、酸化還元、アミ
ノ化、脱アミノ化反応等を、固定化微生物を用いて極め
て効率よく行なうことができる。その際、副反応が生ず
る可能性がある場合には、適当な代謝あるいは変換阻害
剤の添加によってそれを遮断するか、あるいはそのよう
な副反応が生じないように育種改良した微生物を用いる
ことができる。
族、芳香族、脂環式、複素環式化合物等の有機化合物の
エステル化、加水分解、エステル変換、酸化還元、アミ
ノ化、脱アミノ化反応等を、固定化微生物を用いて極め
て効率よく行なうことができる。その際、副反応が生ず
る可能性がある場合には、適当な代謝あるいは変換阻害
剤の添加によってそれを遮断するか、あるいはそのよう
な副反応が生じないように育種改良した微生物を用いる
ことができる。
【0035】本発明の方法により、親水性担体と有機液
相との接触界面で微生物菌体が旺盛に増殖して固定化増
殖菌体相が得られ、なおかつ、該微生物菌体固有の微生
物変換反応を行ない得る詳細な理由は不明であるが次の
ように考察される。すなわち、微生物に限らず、細胞の
培養増殖においては支持体に付着する方が、遊離なもの
に比べて旺盛に増殖することが知られている。また、固
体表面に付着した微生物は酸化反応、DNA合成を活発
化することも知られている。従って、本発明において微
生物を親水性担体に付着することによって、該微生物が
安定に増殖することが考えられる。これには、担体と有
機液相との界面に生ずる界面エネルギーが該微生物の安
定化に寄与している可能性もある。
相との接触界面で微生物菌体が旺盛に増殖して固定化増
殖菌体相が得られ、なおかつ、該微生物菌体固有の微生
物変換反応を行ない得る詳細な理由は不明であるが次の
ように考察される。すなわち、微生物に限らず、細胞の
培養増殖においては支持体に付着する方が、遊離なもの
に比べて旺盛に増殖することが知られている。また、固
体表面に付着した微生物は酸化反応、DNA合成を活発
化することも知られている。従って、本発明において微
生物を親水性担体に付着することによって、該微生物が
安定に増殖することが考えられる。これには、担体と有
機液相との界面に生ずる界面エネルギーが該微生物の安
定化に寄与している可能性もある。
【0036】また、エマルジョン系のような液/液界面
での微生物変換反応の場合と比較して、本発明における
担体と有機液相との界面に形成された固定化菌体相での
微生物変換反応では、有機液層での非常に高い濃度の変
換基質あるいは生成物の存在が可能であり、菌体に有害
な変換基質あるいは生成物を有機液層に存在させること
による菌体への毒性が軽減されることも考えられる。更
に、有機液相の酵素溶解度が水の数倍から10数倍大き
いために、増殖促進効果あるいは反応促進効果が生ずる
ことも考えられる。
での微生物変換反応の場合と比較して、本発明における
担体と有機液相との界面に形成された固定化菌体相での
微生物変換反応では、有機液層での非常に高い濃度の変
換基質あるいは生成物の存在が可能であり、菌体に有害
な変換基質あるいは生成物を有機液層に存在させること
による菌体への毒性が軽減されることも考えられる。更
に、有機液相の酵素溶解度が水の数倍から10数倍大き
いために、増殖促進効果あるいは反応促進効果が生ずる
ことも考えられる。
【0037】微生物変換反応の基質および生成物が疎水
性の場合、反応生成物は有機液層に高濃度に蓄積され
る。かくして、本発明の方法によれば、有機液層に蓄積
される反応生成物を回収し、基質を補充する等の方法を
行なうことにより、固定化菌体相と基質との接触頻度を
飛躍的に増加せしめることができ、反応速度と収率、収
量を大幅に同上させることが可能となり、連続操業も可
能になる。
性の場合、反応生成物は有機液層に高濃度に蓄積され
る。かくして、本発明の方法によれば、有機液層に蓄積
される反応生成物を回収し、基質を補充する等の方法を
行なうことにより、固定化菌体相と基質との接触頻度を
飛躍的に増加せしめることができ、反応速度と収率、収
量を大幅に同上させることが可能となり、連続操業も可
能になる。
【0038】一方、微生物変換反応の基質が疎水性で反
応生成物が親水性の場合は、反応生成物は親水性担体内
部の水層側に蓄積される。この場合、反応生成物が増殖
菌体に対して毒性を有すれば、生成物阻害を防ぐため、
水層側の蓄積生成物を回収する工夫、例えば、膜状担体
の片面のみに微生物菌体を増殖させ、増殖面を有機液層
側、反対面を水層側に接触させて、生成物を水層側より
回収する方法等を行なうことが望ましい。ただし、生成
物が毒性を有しない場合であっても、この方法で微生物
変換反応を行なってもよく、それにより生成物を水層側
から回収することができる。
応生成物が親水性の場合は、反応生成物は親水性担体内
部の水層側に蓄積される。この場合、反応生成物が増殖
菌体に対して毒性を有すれば、生成物阻害を防ぐため、
水層側の蓄積生成物を回収する工夫、例えば、膜状担体
の片面のみに微生物菌体を増殖させ、増殖面を有機液層
側、反対面を水層側に接触させて、生成物を水層側より
回収する方法等を行なうことが望ましい。ただし、生成
物が毒性を有しない場合であっても、この方法で微生物
変換反応を行なってもよく、それにより生成物を水層側
から回収することができる。
【0039】本発明に従う固定化増殖菌体相に基質とし
ての有機化合物を接触せしめる微生物変換反応は、従来
の基質をエマルジョン系にした微生物変換反応に比し、
基質濃度を10倍以上、場合によっては100倍以上に
設定することが可能であり、基質分散と酸素供給のため
にはげしい通気と撹拌を行なう必要もなく、高い反応速
度と高収量で反応生成物を得ることができる等、工業的
に有利な種々の利点が得られる。
ての有機化合物を接触せしめる微生物変換反応は、従来
の基質をエマルジョン系にした微生物変換反応に比し、
基質濃度を10倍以上、場合によっては100倍以上に
設定することが可能であり、基質分散と酸素供給のため
にはげしい通気と撹拌を行なう必要もなく、高い反応速
度と高収量で反応生成物を得ることができる等、工業的
に有利な種々の利点が得られる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
でない。なお、部及び%は重量基準である。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
でない。なお、部及び%は重量基準である。
【0041】実施例 1 密栓可能なガラスビン(20ml容)にポリプペトン1
%、酵母エキス0.2%、硫酸マグネシウム0.1%及
び寒天1.5%よりなる寒天培地(pH7.0)を8m
lづつ分注し、高圧蒸気滅菌、冷却して寒天平板を調製
した。これに下記表1に示すような各種微生物を爪楊枝
を用いて植菌し、5、10、15、20、25、30%
の各濃度の四塩化炭素/ノルマルパラフィン溶液を深さ
2〜3mmになるように重層し、30℃で3日間静置培
養した。培養後、重層していないものを比較として用
い、各四塩化炭素濃度での微生物の増殖による固定化菌
体層の形成の有無をコロニー形成で判定する方法によっ
て確認した。その結果を下記表1に示す。
%、酵母エキス0.2%、硫酸マグネシウム0.1%及
び寒天1.5%よりなる寒天培地(pH7.0)を8m
lづつ分注し、高圧蒸気滅菌、冷却して寒天平板を調製
した。これに下記表1に示すような各種微生物を爪楊枝
を用いて植菌し、5、10、15、20、25、30%
の各濃度の四塩化炭素/ノルマルパラフィン溶液を深さ
2〜3mmになるように重層し、30℃で3日間静置培
養した。培養後、重層していないものを比較として用
い、各四塩化炭素濃度での微生物の増殖による固定化菌
体層の形成の有無をコロニー形成で判定する方法によっ
て確認した。その結果を下記表1に示す。
【0042】表1に見られるように、シュードモナス属
では10〜25%、アリスロバクター属では10〜20
%、バチルス属では20%、その他の細菌群でも5〜1
5%という高い四塩化炭素濃度下で固定化菌体相の形成
が確認された。
では10〜25%、アリスロバクター属では10〜20
%、バチルス属では20%、その他の細菌群でも5〜1
5%という高い四塩化炭素濃度下で固定化菌体相の形成
が確認された。
【0043】
【表1】
【0044】実施例 2 実施例1と同じ方法で下記表2に示すような各種微生物
について、固/液界面におけるトルエンの毒性に対する
保護作用を検討した。その結果、シュードモナス属で1
0〜25%、アリスロバクター属で10〜20%、バチ
ルス属で10〜15%、その他の微生物でも5〜25%
という非常に高い濃度でトルエンが添加可能であること
が確認された。
について、固/液界面におけるトルエンの毒性に対する
保護作用を検討した。その結果、シュードモナス属で1
0〜25%、アリスロバクター属で10〜20%、バチ
ルス属で10〜15%、その他の微生物でも5〜25%
という非常に高い濃度でトルエンが添加可能であること
が確認された。
【0045】
【表2】
【0046】実施例 3 塩化カルシウム水溶液で凝固させたアルギン酸カルシウ
ム板を、実施例1で用いたと同じ培地組成に塩化カルシ
ウムを1%含む液体培地に浸漬してゲル内部を培地で置
換した後、下記表3に示す微生物を爪楊枝を用いて植菌
した。これに5、10、15、20、25、30%の各
濃度のスチレン/ノルマルパラフィン溶液を深さ2〜3
mmになるように重層し、30℃で5日間静置培養し
た。培養後、コロニー形成の判定によって微生物の増殖
による固定化菌体相の形成を確認した。その結果を下記
表3に示すが、シュードモナス属で10〜25%、アリ
スロバクター属で15〜25%、バチルス属で15〜3
0%、その他の微生物でも5〜25%のスチレンに対す
る耐性が確認された。
ム板を、実施例1で用いたと同じ培地組成に塩化カルシ
ウムを1%含む液体培地に浸漬してゲル内部を培地で置
換した後、下記表3に示す微生物を爪楊枝を用いて植菌
した。これに5、10、15、20、25、30%の各
濃度のスチレン/ノルマルパラフィン溶液を深さ2〜3
mmになるように重層し、30℃で5日間静置培養し
た。培養後、コロニー形成の判定によって微生物の増殖
による固定化菌体相の形成を確認した。その結果を下記
表3に示すが、シュードモナス属で10〜25%、アリ
スロバクター属で15〜25%、バチルス属で15〜3
0%、その他の微生物でも5〜25%のスチレンに対す
る耐性が確認された。
【0047】
【表3】
【0048】実施例 4 薄層クロマトグラフィー用のシリカゲルプレートの切片
に実施例1で用いたと同じ組成の液体培地を含浸させた
後、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus
equi)JCM 6817、バチルス・ズブチリス・
サブスピーシス・ニーガー(Bacillus sub
tilis subsp.niger)IFO3108
及びハンゼヌラ・サーチュールナス(Hansenul
a saturnus)IFO 0809の培養液を塗
沫し、これらに5、10、15、20、25、30%の
各濃度のエチルベンゼン/ノルマルパラフィン溶液を植
菌した。30℃にて7日間静培養した後、固定化菌体相
の形成をコロニー形成の有無で確認した。その結果、J
CM6817で20%、IF03108で30%IFO
0809で10%のエチルベンゼン濃度でコロニー形成
が確認された。
に実施例1で用いたと同じ組成の液体培地を含浸させた
後、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus
equi)JCM 6817、バチルス・ズブチリス・
サブスピーシス・ニーガー(Bacillus sub
tilis subsp.niger)IFO3108
及びハンゼヌラ・サーチュールナス(Hansenul
a saturnus)IFO 0809の培養液を塗
沫し、これらに5、10、15、20、25、30%の
各濃度のエチルベンゼン/ノルマルパラフィン溶液を植
菌した。30℃にて7日間静培養した後、固定化菌体相
の形成をコロニー形成の有無で確認した。その結果、J
CM6817で20%、IF03108で30%IFO
0809で10%のエチルベンゼン濃度でコロニー形成
が確認された。
【0049】比較例 1 実施例1で試験に供した微生物のうち、シュードモナス
属、(IFO 13696)、アリスロバクター属(J
CM 1363)、(IFO 12959)およびバチル
ス属(IFO 3108)、(IFO 14357)の計
5株について、エマルジョン系での四塩化炭素の毒性試
験を行った。実施例1で用いたと同じ組成の液体培地に
該微生物の1日培養液を1%レベルで植菌し、これに四
塩化炭素を0.5、1.0、1.5、2.0%となるように
添加して、30℃で2日間振盪培養した。培養後波長6
60nmの吸光度測定により、増殖の有無を確認した。
その結果、いずれの株においても、四塩化炭素濃度、
1.0%以上では増殖し得ないことが確認された。
属、(IFO 13696)、アリスロバクター属(J
CM 1363)、(IFO 12959)およびバチル
ス属(IFO 3108)、(IFO 14357)の計
5株について、エマルジョン系での四塩化炭素の毒性試
験を行った。実施例1で用いたと同じ組成の液体培地に
該微生物の1日培養液を1%レベルで植菌し、これに四
塩化炭素を0.5、1.0、1.5、2.0%となるように
添加して、30℃で2日間振盪培養した。培養後波長6
60nmの吸光度測定により、増殖の有無を確認した。
その結果、いずれの株においても、四塩化炭素濃度、
1.0%以上では増殖し得ないことが確認された。
【0050】比較例 2 実施例2で供した微生物のうち、シュードモナス属(I
FO 3238)、(IFO 13696),アリスロバ
クター属(JCM 1363)、(IFO 1295
9)、バチルス属(IFO 3108)、(IFO 14
357)コリネバクテリウム属(IFO 1268
4)、(IFO 14136)およびサッカロマイセス
属(IFO 1346))の計9株について、エマルジ
ョン系でのトルエンの毒性試験を行った。方法は比較例
1に準じた。その結果、いずれの微生物でもトルエン濃
度1.0%以上では増殖が確認されなかった。
FO 3238)、(IFO 13696),アリスロバ
クター属(JCM 1363)、(IFO 1295
9)、バチルス属(IFO 3108)、(IFO 14
357)コリネバクテリウム属(IFO 1268
4)、(IFO 14136)およびサッカロマイセス
属(IFO 1346))の計9株について、エマルジ
ョン系でのトルエンの毒性試験を行った。方法は比較例
1に準じた。その結果、いずれの微生物でもトルエン濃
度1.0%以上では増殖が確認されなかった。
【0051】実施例 5 リパーゼ生産菌のシュードモナス・フラジIFO 34
58を表面積38cm2の栄養寒天平板上にコンラージ
棒を用いて塗抹し、その上に40%のカプリル酸エチル
のノルマルパラフィン(炭素数10〜15のメタン系炭
化水素溶媒)溶液5mlを重層し、室温で5日間静置培
養し、寒天担体上に固定化菌体相を形成させ、カプリル
酸エチルの加水分解を行なった。培養後、ノルマルパラ
フィン層をガスクロマトグラフで分析し、4.9g/l
のカプリル酸の生成を確認した。
58を表面積38cm2の栄養寒天平板上にコンラージ
棒を用いて塗抹し、その上に40%のカプリル酸エチル
のノルマルパラフィン(炭素数10〜15のメタン系炭
化水素溶媒)溶液5mlを重層し、室温で5日間静置培
養し、寒天担体上に固定化菌体相を形成させ、カプリル
酸エチルの加水分解を行なった。培養後、ノルマルパラ
フィン層をガスクロマトグラフで分析し、4.9g/l
のカプリル酸の生成を確認した。
【0052】実施例 6 表面積1600cm2(20×40cm)のヒダ折濾紙
の折線を縦にして、反応槽(リアクター)に入れ、リパ
ーゼ生産菌のシュードモナス・フラジIFO12049
の1昼夜培養液200mlを注ぎ込み、5分間放置して
菌体を濾紙に付着させた。次に、培養液を除き、菌体を
含まない培地20mlを反応槽底部に入れ、上層にカプ
リル酸エチル150mlを注入し、反応槽に空気を導入
しながら30℃で3日間培養し、濾紙上に固定化菌体相
を形成させ、カプリル酸エチルの加水分解を行なった。
培養終了後カプリル酸エチル層を採集し、ガスクロマト
グラフでカプリル酸を定量した。結果を後記表4に示
す。
の折線を縦にして、反応槽(リアクター)に入れ、リパ
ーゼ生産菌のシュードモナス・フラジIFO12049
の1昼夜培養液200mlを注ぎ込み、5分間放置して
菌体を濾紙に付着させた。次に、培養液を除き、菌体を
含まない培地20mlを反応槽底部に入れ、上層にカプ
リル酸エチル150mlを注入し、反応槽に空気を導入
しながら30℃で3日間培養し、濾紙上に固定化菌体相
を形成させ、カプリル酸エチルの加水分解を行なった。
培養終了後カプリル酸エチル層を採集し、ガスクロマト
グラフでカプリル酸を定量した。結果を後記表4に示
す。
【0053】比較例 3 実施例6で用いた反応槽(ただし濾紙を除く)にリパー
ゼ生産菌シュードモナス・フラジIFO 12049の
1昼夜培養液200mlを入れ、カプリル酸エチルを基
質濃度5%となる様に加え、反応槽に空気を導入しなが
ら懸濁分散し、3日間培養した。培養後、カプリル酸エ
チル層を分離し、ガスクロマトグラフでカプリル酸の定
量を行なった。結果を下記表4に示す。
ゼ生産菌シュードモナス・フラジIFO 12049の
1昼夜培養液200mlを入れ、カプリル酸エチルを基
質濃度5%となる様に加え、反応槽に空気を導入しなが
ら懸濁分散し、3日間培養した。培養後、カプリル酸エ
チル層を分離し、ガスクロマトグラフでカプリル酸の定
量を行なった。結果を下記表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】実施例 7 中鎖脂肪族アルコールの酸化菌であるグルコノバクター
・オキシダンスIFO3189による末端カルビノール
基酸化反応を検討した。グルコノバクター・オキシダン
スIFO 3189の1昼夜培養液200ml中にアル
ギン酸カルシウムビーズ10gを投入し、5分間静置し
てビーズ表面に微生物菌体を付着させた。その後、ビー
ズを培養液から引き上げ、余分な水分を除いた後、ノル
マルパラフィン150mlの入った実施例2の反応槽
(ただし濾紙を除く)にビーズを投入し、1昼夜通気下
に培養して、ビーズ表面に固定化菌体相を形成させた。
次いでノルマルオクタノールを5%となる様に添加し、
通気を続けながら30℃で5日間培養し、オクタノール
の酸化反応を行なった。培養後、ノルマルパラフィン中
のオクチル酸濃度をガスクロマトグラフで分析した。結
果を後記表5に示す。 比較例 4 実施例7で用いた反応槽(ただし濾紙を除く)にグルコ
ノバクター・オキシダンスIFO 3189の1昼夜培
養液200mlを入れ、基質濃度が0.5%となる様に
10%ノルマルオクタノールを含むノルマルパラフィン
を添加して、反応槽に空気を導入しながら懸濁分散し、
30℃で5日間培養した。培養後、ノルマルパラフィン
層を分離し、ガスクロマトグラフでオクチル酸の分析を
行なった。結果を下記表5に示す。
・オキシダンスIFO3189による末端カルビノール
基酸化反応を検討した。グルコノバクター・オキシダン
スIFO 3189の1昼夜培養液200ml中にアル
ギン酸カルシウムビーズ10gを投入し、5分間静置し
てビーズ表面に微生物菌体を付着させた。その後、ビー
ズを培養液から引き上げ、余分な水分を除いた後、ノル
マルパラフィン150mlの入った実施例2の反応槽
(ただし濾紙を除く)にビーズを投入し、1昼夜通気下
に培養して、ビーズ表面に固定化菌体相を形成させた。
次いでノルマルオクタノールを5%となる様に添加し、
通気を続けながら30℃で5日間培養し、オクタノール
の酸化反応を行なった。培養後、ノルマルパラフィン中
のオクチル酸濃度をガスクロマトグラフで分析した。結
果を後記表5に示す。 比較例 4 実施例7で用いた反応槽(ただし濾紙を除く)にグルコ
ノバクター・オキシダンスIFO 3189の1昼夜培
養液200mlを入れ、基質濃度が0.5%となる様に
10%ノルマルオクタノールを含むノルマルパラフィン
を添加して、反応槽に空気を導入しながら懸濁分散し、
30℃で5日間培養した。培養後、ノルマルパラフィン
層を分離し、ガスクロマトグラフでオクチル酸の分析を
行なった。結果を下記表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】実施例 8 リパーゼ生産菌であるシュードモナス・フラジIFO
12049、シュードモナス・フルオレッセンスIFO
3903及びバチルス・ズブチリス・サブスピーシス
・ニーガーIFO 3108をそれぞれ密栓可能なガラ
スビン内で調製したポリペプトン10g、酵母エキス2
g、硫酸マグネシウム1g、寒天15g及び蒸留水1l
よりなる寒天平板150ml(pH7.0、表面積44
cm2)上にコンラージ棒を用いて植菌し、その上に酢
酸2‐エチルヘキシルを10ml重層して1日間静置培
養により増殖させ、寒天担体上に固定化菌体相を形成さ
せた。その後、30℃、70rpmで5日間振盪培養す
ることにより酢酸2‐エチルヘキシルの加水分解反応を
実施した。培養後、酢酸2‐エチルヘキシル層をガスク
ロマトグラフィーにより分析し、下記表6に示す結果を
得た。
12049、シュードモナス・フルオレッセンスIFO
3903及びバチルス・ズブチリス・サブスピーシス
・ニーガーIFO 3108をそれぞれ密栓可能なガラ
スビン内で調製したポリペプトン10g、酵母エキス2
g、硫酸マグネシウム1g、寒天15g及び蒸留水1l
よりなる寒天平板150ml(pH7.0、表面積44
cm2)上にコンラージ棒を用いて植菌し、その上に酢
酸2‐エチルヘキシルを10ml重層して1日間静置培
養により増殖させ、寒天担体上に固定化菌体相を形成さ
せた。その後、30℃、70rpmで5日間振盪培養す
ることにより酢酸2‐エチルヘキシルの加水分解反応を
実施した。培養後、酢酸2‐エチルヘキシル層をガスク
ロマトグラフィーにより分析し、下記表6に示す結果を
得た。
【0058】比較例 5 実施例8で用いたリパーゼ生産菌の1昼夜培養液を10
%レベルで実施例8と同様の組成(ただし寒天は除く)
の液体培地に植菌し、基質阻害を回避するために酢酸2
‐エチルヘキシルを10%レベルで添加した。これを3
0℃、120rpmで5日間振盪培養した後、有機溶媒
層をガスクロマトグラフィーにより分析した。その結果
を下位表6に示す。
%レベルで実施例8と同様の組成(ただし寒天は除く)
の液体培地に植菌し、基質阻害を回避するために酢酸2
‐エチルヘキシルを10%レベルで添加した。これを3
0℃、120rpmで5日間振盪培養した後、有機溶媒
層をガスクロマトグラフィーにより分析した。その結果
を下位表6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】実施例 9 各種アルコールの酸化能を有するシュードモナス・プチ
ダIFO 13696及びロドコッカス・ロドニーJC
M 3203そそれぞれ実施例8と同様の組成(ただし
寒天を除く)の液体培地を含浸させた濾過板(アドバン
テック製、厚さ3mm、44cm2)上に植菌し、これ
に10%2‐オクタノールを含むノルマパラフィン溶液
を10ml重層して、5日間30℃で静置培養し、濾過
板上に固定化菌体相を形成させた。培養後、ノルマルパ
ラフィン層をガスクロマトグラフィーによって分析し、
IFO 13696で4.4g/l、JMC 3203で
0.6g/lの2‐オクタノンの蓄積を確認した。
ダIFO 13696及びロドコッカス・ロドニーJC
M 3203そそれぞれ実施例8と同様の組成(ただし
寒天を除く)の液体培地を含浸させた濾過板(アドバン
テック製、厚さ3mm、44cm2)上に植菌し、これ
に10%2‐オクタノールを含むノルマパラフィン溶液
を10ml重層して、5日間30℃で静置培養し、濾過
板上に固定化菌体相を形成させた。培養後、ノルマルパ
ラフィン層をガスクロマトグラフィーによって分析し、
IFO 13696で4.4g/l、JMC 3203で
0.6g/lの2‐オクタノンの蓄積を確認した。
【0061】実施例 10 カルボニル基の還元能を有するサッカロマイセス・ユバ
リウムJFO0565及びロデロマイセス・エロンギス
ポラスIFO 1676をそれぞれ々ペプトン5g、酵
母エキス3g、麦芽エキス3g、グルコース10g及び
蒸留水11よりなる液体培地(pH6.0)を含浸させ
たシリカゲルプレート上に植菌し、これに10%2−オ
クタノンを含むイソオクタン溶液を10ml重層して、
5日間30℃で静置培養し、シリカゲルプレート上に固
体化菌体相を形成させた。培養後、イソオクタン層をガ
スクロマトグラフィーによって分析し、IFO 056
5で1.6g/1、1FO 1676 で1.5g/1
の2−オクタノールの蓄積を確認した。
リウムJFO0565及びロデロマイセス・エロンギス
ポラスIFO 1676をそれぞれ々ペプトン5g、酵
母エキス3g、麦芽エキス3g、グルコース10g及び
蒸留水11よりなる液体培地(pH6.0)を含浸させ
たシリカゲルプレート上に植菌し、これに10%2−オ
クタノンを含むイソオクタン溶液を10ml重層して、
5日間30℃で静置培養し、シリカゲルプレート上に固
体化菌体相を形成させた。培養後、イソオクタン層をガ
スクロマトグラフィーによって分析し、IFO 056
5で1.6g/1、1FO 1676 で1.5g/1
の2−オクタノールの蓄積を確認した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:06 1:15 1:365 1:05 1:72 1:78 1:66)
Claims (3)
- 【請求項1】 親水性固定化担体に微生物を付着させ、
該微生物の栄養源を含む水性媒体の存在下に、実質的に
水に不溶性ないし難溶性の有機溶媒を該担体上の該微生
物に接触させ、担体と有機溶媒との接触界面で該微生物
を増殖させ、該担体上に固定化菌体相を形成させること
を特徴とする微生物の固定化法。 - 【請求項2】 親水性固定化担体に微生物を付着固定化
し、基質としての実質的に水に不溶性ないし難溶性の有
機化合物を、該微生物の栄養源を含む水性媒体の存在下
に、該担体上の固定化菌体相と接触せしめることを特徴
とする有機化合物の変換方法。 - 【請求項3】 親水性固定化担体への微生物の付着固定
化を請求項1記載の方法により行なう請求項2記載の方
法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3-218042 | 1991-08-05 | ||
| JP21804291 | 1991-08-05 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0591878A JPH0591878A (ja) | 1993-04-16 |
| JP2542766B2 true JP2542766B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=16713740
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4060892A Expired - Lifetime JP2542766B2 (ja) | 1991-08-05 | 1992-01-31 | 微生物の固定化法及び固定化微生物による非水系微生物変換反応法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2542766B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6363358B2 (ja) * | 2014-02-28 | 2018-07-25 | 学校法人金沢工業大学 | 胞子または芽胞を用いた非水系物質変換方法およびバイオリアクター |
| JP6579544B2 (ja) * | 2015-07-02 | 2019-09-25 | 学校法人金沢工業大学 | 物質変換方法、バイオリアクターの製造方法、バイオリアクター |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP4060892A patent/JP2542766B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0591878A (ja) | 1993-04-16 |
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