JP2551491B2 - 低損失酸化物磁性材料 - Google Patents
低損失酸化物磁性材料Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,電源トランス等に用いられる低損失酸化物
磁性材料に関する。
磁性材料に関する。
[従来の技術] 従来のスイッチング電源用の変圧器においては,スイ
ッチング周波数として専ら10〜200kHz程度のものが使用
されており,これに対応すべき低損失酸化物磁性材料と
して,主成分として30〜40モル%の一酸化マンガン(Mn
O),5〜15モル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残部として,酸
化第二鉄(Fe2O3)を含み,副成分として,0.04〜0.15重
量%の酸化カルシウム(CaO)と0.010〜0.100重量%の
二酸化ケイ素(SiO2)とを含むMn−Zn系スピネル型フェ
ライトがすでに開発されている。
ッチング周波数として専ら10〜200kHz程度のものが使用
されており,これに対応すべき低損失酸化物磁性材料と
して,主成分として30〜40モル%の一酸化マンガン(Mn
O),5〜15モル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残部として,酸
化第二鉄(Fe2O3)を含み,副成分として,0.04〜0.15重
量%の酸化カルシウム(CaO)と0.010〜0.100重量%の
二酸化ケイ素(SiO2)とを含むMn−Zn系スピネル型フェ
ライトがすでに開発されている。
[発明が解決しようとする課題] 近年,スイッチング電源を小型・軽量化するために,
スイッチング周波数が100kHz以上の高周波で使用するの
が一般的となりつつある。
スイッチング周波数が100kHz以上の高周波で使用するの
が一般的となりつつある。
ところが従来の成分を有する低損失酸化物磁性材料を
スイッチング周波数が100kHz以上のスイッチング電源用
の変圧器の磁心材料として使用すると鉄損による電力損
失が大きく,それによる発熱のため許容温度以上に温度
が上昇し,トランス自体やその周辺部品を損ない使用に
耐えないという欠点があった。
スイッチング周波数が100kHz以上のスイッチング電源用
の変圧器の磁心材料として使用すると鉄損による電力損
失が大きく,それによる発熱のため許容温度以上に温度
が上昇し,トランス自体やその周辺部品を損ない使用に
耐えないという欠点があった。
そこで,本発明の技術的課題は周波数が100kHz以上の
高い周波数で使用しても鉄損を小さく,従って発熱を許
容温度以下に抑えて実用に供し得る低損失酸化物磁性材
料を提供することにある。
高い周波数で使用しても鉄損を小さく,従って発熱を許
容温度以下に抑えて実用に供し得る低損失酸化物磁性材
料を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば,主成分として30〜42.0モル%の一酸
化マンガン(MnO),4.0〜19モル%の酸化亜鉛(ZnO)及
び残部として酸化第二鉄(Fe2O3)を含み,副成分とし
て0.020〜0.15重量%の酸化カルシウム(CaO)と,0.005
〜0.10重量%の二酸化ケイ素(SiO2)とを含み,添加物
として1.00重量%以下の酸化ハフニウム(HfO2)を含む
ことを特徴とする低損失酸化物磁性材料が得られる。
化マンガン(MnO),4.0〜19モル%の酸化亜鉛(ZnO)及
び残部として酸化第二鉄(Fe2O3)を含み,副成分とし
て0.020〜0.15重量%の酸化カルシウム(CaO)と,0.005
〜0.10重量%の二酸化ケイ素(SiO2)とを含み,添加物
として1.00重量%以下の酸化ハフニウム(HfO2)を含む
ことを特徴とする低損失酸化物磁性材料が得られる。
本発明によれば,前記低損失酸化物磁性材料におい
て,添加物として,さらに0.30重量%以下の酸化ジルコ
ニウム(ZrO2),0.20重量%以下の酸化バナジウム(V2O
5)及び0.30重量%以下の酸化タンタル(Ta2O5)の少な
くとも一種を含むことを特徴とする低損失酸化物磁性材
料が得られる。
て,添加物として,さらに0.30重量%以下の酸化ジルコ
ニウム(ZrO2),0.20重量%以下の酸化バナジウム(V2O
5)及び0.30重量%以下の酸化タンタル(Ta2O5)の少な
くとも一種を含むことを特徴とする低損失酸化物磁性材
料が得られる。
本発明によれば,前記した,いずれかの低損失酸化物
磁性材料において,添加物としてさらに0.50重量%以下
のAl2O3,及び0.30重量%以下のTiO2の少なくとも一種を
含むことを特徴とする低損失酸化物磁性材料が得られ
る。
磁性材料において,添加物としてさらに0.50重量%以下
のAl2O3,及び0.30重量%以下のTiO2の少なくとも一種を
含むことを特徴とする低損失酸化物磁性材料が得られ
る。
ここで,本発明において,必須添加物として1.00重量
%以下の酸化ハフニウム(HfO2)としたのは,この元素
の上記適量は,粗大結晶粒成長の抑制を行うとともに,
結晶粒界に析出して,粒界の比抵抗を増加させる効果が
あるからである。
%以下の酸化ハフニウム(HfO2)としたのは,この元素
の上記適量は,粗大結晶粒成長の抑制を行うとともに,
結晶粒界に析出して,粒界の比抵抗を増加させる効果が
あるからである。
また,本発明において,任意添加物として0.30重量%
以下酸化ジルコニウム(ZrO2),0.20重量%以下酸化バ
ナジウム(V2O5),及び0.300重量%以下の酸化タンタ
ル(Ta2O3)の少なくとも一種としたのは,これらの元
素の上記適量は,酸化ハフニウム(HfO2)と同様に粗大
結晶粒成長の抑制を行うとともに,結晶粒界に析出し
て,粒界の比抵抗を増加させる効果があり,これら酸化
ハフニウム,酸化ジルコニウム,酸化バナジウム,及び
酸化タンタルの添加量は,それぞれの成分の上記した適
量の上限値を越えると著しい粒成長が生じ,経済的でな
く,また,電力損失特性が劣化するからである。
以下酸化ジルコニウム(ZrO2),0.20重量%以下酸化バ
ナジウム(V2O5),及び0.300重量%以下の酸化タンタ
ル(Ta2O3)の少なくとも一種としたのは,これらの元
素の上記適量は,酸化ハフニウム(HfO2)と同様に粗大
結晶粒成長の抑制を行うとともに,結晶粒界に析出し
て,粒界の比抵抗を増加させる効果があり,これら酸化
ハフニウム,酸化ジルコニウム,酸化バナジウム,及び
酸化タンタルの添加量は,それぞれの成分の上記した適
量の上限値を越えると著しい粒成長が生じ,経済的でな
く,また,電力損失特性が劣化するからである。
また,本発明において,上記必須添加物及び任意添加
物の他に,添加物としてさらに0.50重量%以下の酸化ア
ルミニウム(Al2O3),及び0.30重量%以下の二酸化チ
タン(TiO2)の少なくとも一種を含むとしたのは,酸化
アルミニウム(Al2O3),及び二酸化チタン(TiO2)
は,上記上限値内において,結晶内に固溶し,結晶粒内
の組織を均一にし,結晶内部の抵抗を増加させるからで
ある。
物の他に,添加物としてさらに0.50重量%以下の酸化ア
ルミニウム(Al2O3),及び0.30重量%以下の二酸化チ
タン(TiO2)の少なくとも一種を含むとしたのは,酸化
アルミニウム(Al2O3),及び二酸化チタン(TiO2)
は,上記上限値内において,結晶内に固溶し,結晶粒内
の組織を均一にし,結晶内部の抵抗を増加させるからで
ある。
しかし,この上限値を越えると著しい電力損失を増加
させる。
させる。
[実施例] 以下,本発明の実施例について,図面を参照して,説
明する。
明する。
(実施例1) 主成分として,53.0モル%の酸化第二鉄(Fe2O3),37
モル%の一酸化マンガン(MnO)及び10.0モル%の酸化
亜鉛(ZnO)を含有し,副成分として,0.025重量%の二
酸化ケイ素(SiO2)と0.043重量%の酸化カルシウム(C
aO)を含有し,添加成分として酸化ハフニウム(HfO2)
を添加し,これらを混合し,予焼し,微粉砕し,造粒
し,成形プレスした後,酸素分圧0.1at%,温度1150℃
において焼結し,酸化物磁性材料を得た。
モル%の一酸化マンガン(MnO)及び10.0モル%の酸化
亜鉛(ZnO)を含有し,副成分として,0.025重量%の二
酸化ケイ素(SiO2)と0.043重量%の酸化カルシウム(C
aO)を含有し,添加成分として酸化ハフニウム(HfO2)
を添加し,これらを混合し,予焼し,微粉砕し,造粒
し,成形プレスした後,酸素分圧0.1at%,温度1150℃
において焼結し,酸化物磁性材料を得た。
第1図は得られた酸化物磁性材料に対し酸化ハフニウ
ム(HfO2)の添加量をパラメータとした時の温度T
[℃]と電力損失PB[kW/m3]の関係を示した図であ
る。第1図においては電力損失はPB[kW/m3]は周波数
が1MHz,最大磁束密度Bmが500Gの場合を示している。ま
た,第1図において,曲線1は酸化ハフニウム(HfO2)
を添加しない場合,曲線2は0.20重量%の酸化ハフニウ
ム(HfO2)を添加した場合,曲線3は0.40重量%の酸化
ハフニウム(HfO2)を添加した場合,曲線4は0.60重量
%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加した場合,曲線5は
0.80重量%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加した場合,
曲線6は1.00重量%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加し
た場合,曲線7は1.20重量%の酸化ハフニウム(HfO2)
を添加した場合の特性をそれぞれ示している。第1図よ
り周波数1MHzの場合においては電力損失PBは酸化ハフニ
ウム(HfO2)を添加するか否かに無関係に温度が約60℃
の時最小値を有する。そして酸化ハフニウム(HfO2)の
添加量を増加していくにつれて,電力損失PBは小さくな
り添加量が0.60重量%の時が最も電力損失PBは小さくな
りそれよりも添加量を増加していくにつれて,電力損失
PBが増加していき,添加量が1.20重量%を越えると,添
加しない時よりも電力損失PBが大きくなる。
ム(HfO2)の添加量をパラメータとした時の温度T
[℃]と電力損失PB[kW/m3]の関係を示した図であ
る。第1図においては電力損失はPB[kW/m3]は周波数
が1MHz,最大磁束密度Bmが500Gの場合を示している。ま
た,第1図において,曲線1は酸化ハフニウム(HfO2)
を添加しない場合,曲線2は0.20重量%の酸化ハフニウ
ム(HfO2)を添加した場合,曲線3は0.40重量%の酸化
ハフニウム(HfO2)を添加した場合,曲線4は0.60重量
%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加した場合,曲線5は
0.80重量%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加した場合,
曲線6は1.00重量%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加し
た場合,曲線7は1.20重量%の酸化ハフニウム(HfO2)
を添加した場合の特性をそれぞれ示している。第1図よ
り周波数1MHzの場合においては電力損失PBは酸化ハフニ
ウム(HfO2)を添加するか否かに無関係に温度が約60℃
の時最小値を有する。そして酸化ハフニウム(HfO2)の
添加量を増加していくにつれて,電力損失PBは小さくな
り添加量が0.60重量%の時が最も電力損失PBは小さくな
りそれよりも添加量を増加していくにつれて,電力損失
PBが増加していき,添加量が1.20重量%を越えると,添
加しない時よりも電力損失PBが大きくなる。
以上から周波数1MHzにおいて酸化ハフニウム(HfO2)
を1.00重量%以下(0%を含まず)添加した方が,添加
しないものより電力損失PBが小さくなる事がわかる。
を1.00重量%以下(0%を含まず)添加した方が,添加
しないものより電力損失PBが小さくなる事がわかる。
第1表に,実施例1により得られた酸化物磁性材料
(副成分として,0.025重量%の二酸化ケイ素(SiO2),
0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)及び0.060重量%
の酸化ハフニウム(HfO2)を含有)と,従来の酸化物磁
性材料(副成分として0.025重量%の二酸化ケイ素(SiO
2)と0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有し,
酸化ハフニウム(HfO2)は添加しない)の諸特性(初透
磁率μi,飽和磁束密度B15(磁化力15[Oe]における磁
束密度)[G],残留磁束密度Br[G],保持力Hc[O
e]を示す。尚,主成分はいずれも酸化第二鉄(Fe2O3)
を53.0モル%,酸化マンガン(MnO)を37.0モル%及び
酸化亜鉛(ZnO)を10.0モル%含有している。
(副成分として,0.025重量%の二酸化ケイ素(SiO2),
0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)及び0.060重量%
の酸化ハフニウム(HfO2)を含有)と,従来の酸化物磁
性材料(副成分として0.025重量%の二酸化ケイ素(SiO
2)と0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有し,
酸化ハフニウム(HfO2)は添加しない)の諸特性(初透
磁率μi,飽和磁束密度B15(磁化力15[Oe]における磁
束密度)[G],残留磁束密度Br[G],保持力Hc[O
e]を示す。尚,主成分はいずれも酸化第二鉄(Fe2O3)
を53.0モル%,酸化マンガン(MnO)を37.0モル%及び
酸化亜鉛(ZnO)を10.0モル%含有している。
第1表より明らかな如く,本発明の実施例1のもの
は,スイッチング電源用磁心材料として求められる諸特
性,例えば初透磁率μiが1000以上,飽和磁束密度が50
00G以上等という特性を十分に満たしている。
は,スイッチング電源用磁心材料として求められる諸特
性,例えば初透磁率μiが1000以上,飽和磁束密度が50
00G以上等という特性を十分に満たしている。
以上のことより添加物として酸化ハフニウム(HfO2)
は,スイッチング電源用磁心材料として求められる諸特
性を十分に満たし,周波数が200kHz以上において,電力
損失PBを,例えば約0.60重量%添加した場合,添加しな
い場合に比較し,温度60℃で約500kW/m3改善できること
がわかる。
は,スイッチング電源用磁心材料として求められる諸特
性を十分に満たし,周波数が200kHz以上において,電力
損失PBを,例えば約0.60重量%添加した場合,添加しな
い場合に比較し,温度60℃で約500kW/m3改善できること
がわかる。
(実施例2) 酸化物粉末を混合,成形,焼成してなる酸化物磁性材
料を主成分として,53.0モル%の酸化第二鉄(Fe2O3),3
6.0モル%の一酸化マンガン(MnO),及び11.0モル%の
酸化亜鉛(ZnO)を含有し,副成分として酸化カルシウ
ム(CaO),及び二酸化ケイ素(SiO2)を従来の低損失
酸化物磁性材料の成分範囲(酸化カルシウム(CaO)が
0.02〜0.15重量%,二酸化ケイ素(SiO2)が0.005〜0.1
00重量%の範囲)で含有する従来の低損失酸化物磁性材
料に,さらに,酸化ジルコニウム(ZrO2),酸化アルミ
ニウム(Al2O3)及び酸化ハフニウム(HfO2)の添加物
を種々の割合で複合添加した複数の実施例2の低損失酸
化物磁性材料,上記添加物を添加しない従来例,及び比
較例2として上記添加物の単独または複合添加した複数
の低損失酸化物磁性材料を試作した。これらの実施例2,
従来例,及び比較例2の試作においては,それぞれの酸
化物原料を所定量秤量し混合した後,造粒,成形プレス
し,窒素ガス雰囲気中において,酸素分圧5.0at%以下
で,1100〜1300℃の温度で焼成して試料を得た。
料を主成分として,53.0モル%の酸化第二鉄(Fe2O3),3
6.0モル%の一酸化マンガン(MnO),及び11.0モル%の
酸化亜鉛(ZnO)を含有し,副成分として酸化カルシウ
ム(CaO),及び二酸化ケイ素(SiO2)を従来の低損失
酸化物磁性材料の成分範囲(酸化カルシウム(CaO)が
0.02〜0.15重量%,二酸化ケイ素(SiO2)が0.005〜0.1
00重量%の範囲)で含有する従来の低損失酸化物磁性材
料に,さらに,酸化ジルコニウム(ZrO2),酸化アルミ
ニウム(Al2O3)及び酸化ハフニウム(HfO2)の添加物
を種々の割合で複合添加した複数の実施例2の低損失酸
化物磁性材料,上記添加物を添加しない従来例,及び比
較例2として上記添加物の単独または複合添加した複数
の低損失酸化物磁性材料を試作した。これらの実施例2,
従来例,及び比較例2の試作においては,それぞれの酸
化物原料を所定量秤量し混合した後,造粒,成形プレス
し,窒素ガス雰囲気中において,酸素分圧5.0at%以下
で,1100〜1300℃の温度で焼成して試料を得た。
第2表は試作した実施例2の試料No.15〜17,No.19,2
0,22,23,25,26と,従来例として試料No.8,及び比較例2
の試料No.9〜No.14,No.18,21,24について,それぞれの
副成分及び添加成分の含有量と,周波数200kHzで最大磁
束密度Bmが1000Gの場合の電力損失PBの試料温度に対す
る最小値を示したものである。
0,22,23,25,26と,従来例として試料No.8,及び比較例2
の試料No.9〜No.14,No.18,21,24について,それぞれの
副成分及び添加成分の含有量と,周波数200kHzで最大磁
束密度Bmが1000Gの場合の電力損失PBの試料温度に対す
る最小値を示したものである。
第2表によれば,添加物である二酸化ジルコニウム
(ZrO2),酸化アルミニウム(Al2O3)及び酸化ハフニ
ウム(HfO2)の複合添加によって、従来例の試料No.8よ
り電力損失が減少していることがわかる。
(ZrO2),酸化アルミニウム(Al2O3)及び酸化ハフニ
ウム(HfO2)の複合添加によって、従来例の試料No.8よ
り電力損失が減少していることがわかる。
これは,これらの添加物において,ZrO2とHfO2は,低
損失酸化物磁性材料の粒界に析出して,粒界の抵抗率を
増大させ,Al2O3は結晶内に固溶して結晶内の抵抗率を増
大させ,且つ結晶組織を均一にする効果があったと考え
られ,これらの複合作用によって,組織内部の電磁気特
性の均一化と組織全体の抵抗率を増大せしめ,これが鉄
損失を減少せしめたものと,考えられる。
損失酸化物磁性材料の粒界に析出して,粒界の抵抗率を
増大させ,Al2O3は結晶内に固溶して結晶内の抵抗率を増
大させ,且つ結晶組織を均一にする効果があったと考え
られ,これらの複合作用によって,組織内部の電磁気特
性の均一化と組織全体の抵抗率を増大せしめ,これが鉄
損失を減少せしめたものと,考えられる。
また,第2表において,ZrO2を0.40%添加した試料No.
18,Al2O30.60%添加した試料No.21及びHfO21.10添加し
た試料No.24においては,異常粒の成長が認められ,そ
のため電力損失が大きくなったと考えられる。
18,Al2O30.60%添加した試料No.21及びHfO21.10添加し
た試料No.24においては,異常粒の成長が認められ,そ
のため電力損失が大きくなったと考えられる。
又,第2表の試料No.9〜14は,それぞれ添加物の単独
又は2つが0%であり,この場合も電力損失が大きく効
果が薄いことがわかる。
又は2つが0%であり,この場合も電力損失が大きく効
果が薄いことがわかる。
(実施例3) 実施例2と同様の主成分と従来の副成分範囲を含有す
る従来の低損失酸化物磁性材料に,さらに二酸化チタン
(TiO2),五酸化バナジウム(V2O5),及び酸化ハフニ
ウム(HfO2)の添加物を種々の割合で複合添加した複数
の実施例3の低損失酸化物磁性材料を各種試作し,この
比較例として,上記添加物を添加しない従来の低損失酸
化物磁性材料,及び比較例3として上記添加物を単独ま
たは複合添加した複数の低損失磁性材料を併せて各種試
作した。
る従来の低損失酸化物磁性材料に,さらに二酸化チタン
(TiO2),五酸化バナジウム(V2O5),及び酸化ハフニ
ウム(HfO2)の添加物を種々の割合で複合添加した複数
の実施例3の低損失酸化物磁性材料を各種試作し,この
比較例として,上記添加物を添加しない従来の低損失酸
化物磁性材料,及び比較例3として上記添加物を単独ま
たは複合添加した複数の低損失磁性材料を併せて各種試
作した。
実施例3,従来例,及び比較例3の試作においては,実
施例2と同様に,それぞれの酸化物原料を所定量秤量し
混合した後,造粒,成形プレスし,窒素ガス雰囲気中に
おいて,酸素分圧5.0at%以下で,1100〜1300℃の温度で
焼成して試料を得た。
施例2と同様に,それぞれの酸化物原料を所定量秤量し
混合した後,造粒,成形プレスし,窒素ガス雰囲気中に
おいて,酸素分圧5.0at%以下で,1100〜1300℃の温度で
焼成して試料を得た。
第3表は試作した実施例3の試料No.33〜35,37,38,4
0,41,43,44と,従来例として試料No.8,及び比較例3の
試料No.27〜32,No.36,39,42について,それぞれの副成
分及び添加物成分の含有量と,周波数200kHzで最大磁束
密度Bmが1000Gの場合の電力損失の試料温度に対する最
小値を示したものである。
0,41,43,44と,従来例として試料No.8,及び比較例3の
試料No.27〜32,No.36,39,42について,それぞれの副成
分及び添加物成分の含有量と,周波数200kHzで最大磁束
密度Bmが1000Gの場合の電力損失の試料温度に対する最
小値を示したものである。
第3表によれば,添加物である二酸化チタン(Ti
O2),五酸化バナジウム(V2O5),及び酸化ハフニウム
(HfO2)の複合添加によって,従来の比較例の試料No.2
8より電力損失が減少していることがわかる。これは,
添加物,V2O5及びHfO2が粒界に析出して粒界の抵抗率を
増大させ,且つ結晶組織を均一にする効果があったと考
えられ,これらの複合作用によって,実施例2と同様に
して,電力損失を減少せしめたものと考えられる。
O2),五酸化バナジウム(V2O5),及び酸化ハフニウム
(HfO2)の複合添加によって,従来の比較例の試料No.2
8より電力損失が減少していることがわかる。これは,
添加物,V2O5及びHfO2が粒界に析出して粒界の抵抗率を
増大させ,且つ結晶組織を均一にする効果があったと考
えられ,これらの複合作用によって,実施例2と同様に
して,電力損失を減少せしめたものと考えられる。
第3表において,TiO2を0.30重量%添加した試料No.39
及びHfO2を1.10重量%添加した試料No.42においては,
異常粒の成長が認められ,そのため電力損失が大きくな
ったと考えられる。
及びHfO2を1.10重量%添加した試料No.42においては,
異常粒の成長が認められ,そのため電力損失が大きくな
ったと考えられる。
第3表の試料No.27〜32は,それぞれ添加物の単独又
は2つが0%であり,この場合も電力損失が大きく効果
が薄いことがわかる。
は2つが0%であり,この場合も電力損失が大きく効果
が薄いことがわかる。
第4表は,従来の試料No.8と本発明の実施例2の試料
No.15について,第5表は,従来の試料No.8と,実施例
3の試料No.33について,それぞれの初透磁率μ,飽和
磁束密度B15,残留磁束密度Br,及び抵抗率ρの各電磁気
特性について比較したものである。
No.15について,第5表は,従来の試料No.8と,実施例
3の試料No.33について,それぞれの初透磁率μ,飽和
磁束密度B15,残留磁束密度Br,及び抵抗率ρの各電磁気
特性について比較したものである。
第4表及び第5表では,μ,B15,Brについては,試料N
o.8とNo.15,又は,試料No.33のいずれも遜色なく,抵抗
率のみが実施例2のNo.15又は実施例3のNo.33のそれぞ
れが,従来のNo.8の十倍以上の値を示している。この抵
抗率の格段の向上が,渦電流損失を減少せしめた主な原
因になっていることが理解される。
o.8とNo.15,又は,試料No.33のいずれも遜色なく,抵抗
率のみが実施例2のNo.15又は実施例3のNo.33のそれぞ
れが,従来のNo.8の十倍以上の値を示している。この抵
抗率の格段の向上が,渦電流損失を減少せしめた主な原
因になっていることが理解される。
以上,本発明の実施例2,3によって,100kHz以上の電力
損失の低減がなされ,100kHz以上の高周波におけるスイ
ッチング電源用トランスコア材料として優れた低損失酸
化物磁性材料が得られることが確認された。
損失の低減がなされ,100kHz以上の高周波におけるスイ
ッチング電源用トランスコア材料として優れた低損失酸
化物磁性材料が得られることが確認された。
(実施例4) 主成分として,53.0モル%の酸化第二鉄(Fe2O3),39.
0モル%の一酸化マンガン(MnO)及び8.0モル%の酸化
亜鉛(ZnO)に,副成分として,二酸化ケイ素(Si
O2),酸化カルシウム(CaO),酸化ハフニウム(Hf
O2),酸化ジルコニウム(ZrO2),三酸化アルミニウム
(Al2O3),五酸化バナジウム(V2O5)を単独または複
合添加し,混合し,造粒し,成形プレスした後,窒素ガ
ス雰囲気中において,酸素分圧5.0at%以下,各組成に
おいて,最適焼結温度である1100〜1300℃温度で焼結し
た。
0モル%の一酸化マンガン(MnO)及び8.0モル%の酸化
亜鉛(ZnO)に,副成分として,二酸化ケイ素(Si
O2),酸化カルシウム(CaO),酸化ハフニウム(Hf
O2),酸化ジルコニウム(ZrO2),三酸化アルミニウム
(Al2O3),五酸化バナジウム(V2O5)を単独または複
合添加し,混合し,造粒し,成形プレスした後,窒素ガ
ス雰囲気中において,酸素分圧5.0at%以下,各組成に
おいて,最適焼結温度である1100〜1300℃温度で焼結し
た。
第6表は,主成分として53.0モル%酸化第二鉄(Fe2O
3),39.0モル%の一酸化マンガン(MnO)及び8.0モル%
の酸化亜鉛(ZnO)を含有する高透磁率Mn−Znフェライ
トに,副成分として二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシ
ウム(CaO)を添加し,更に,酸化ハフニウム(HfO2)
と酸化ジルコニウム(ZrO2),及び選択成分として,酸
化アルミニウム(Al2O3),五酸化バナジウム(V2O5)
とを複合添加したときの,周波数が1MHz,最大磁束密度
Bの値が500G(ガウス)の場合の電力損失(鉄損)の60
℃付近に於ける夫々の組成に於ける値を示す。
3),39.0モル%の一酸化マンガン(MnO)及び8.0モル%
の酸化亜鉛(ZnO)を含有する高透磁率Mn−Znフェライ
トに,副成分として二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシ
ウム(CaO)を添加し,更に,酸化ハフニウム(HfO2)
と酸化ジルコニウム(ZrO2),及び選択成分として,酸
化アルミニウム(Al2O3),五酸化バナジウム(V2O5)
とを複合添加したときの,周波数が1MHz,最大磁束密度
Bの値が500G(ガウス)の場合の電力損失(鉄損)の60
℃付近に於ける夫々の組成に於ける値を示す。
本発明の組成と電力損失(鉄損)との値を示す第6表
を参照して説明する。
を参照して説明する。
第6表に,各副成分の添加量と,電力損失(鉄損)と
の関係を示す。
の関係を示す。
第6表より二酸化ハフニウム(HfO2),二酸化ジルコ
ニウム(ZrO2),酸化アルミニウム(Al2O3),五酸化
バナジウム(V2O5)の複合添加によって,電力損失の値
は,従来の低損失酸化物磁性材料の値に比べて低い値を
示し,特性値は,従来の値に比べてほぼ30%程向上して
いることがわかる。
ニウム(ZrO2),酸化アルミニウム(Al2O3),五酸化
バナジウム(V2O5)の複合添加によって,電力損失の値
は,従来の低損失酸化物磁性材料の値に比べて低い値を
示し,特性値は,従来の値に比べてほぼ30%程向上して
いることがわかる。
酸化ハフニウム(HfO2)1.10重量%添加(試料番号5
7),二酸化ジルコニウム(ZrO2)0.40重量%添加(試
料番号60),酸化アルミニウム(Al2O3)0.60重量%添
加(試料番号63),五酸化バナジウム(V2O5)0.25重量
%添加(試料番号66)においては,結晶粒に異常粒の成
長が認められ,比抵抗ρも劣化し,電力損失が大きくな
っている。
7),二酸化ジルコニウム(ZrO2)0.40重量%添加(試
料番号60),酸化アルミニウム(Al2O3)0.60重量%添
加(試料番号63),五酸化バナジウム(V2O5)0.25重量
%添加(試料番号66)においては,結晶粒に異常粒の成
長が認められ,比抵抗ρも劣化し,電力損失が大きくな
っている。
(実施例5) 実施例4と同様にして,主成分として,53.0モル%の
酸化第二鉄(Fe2O3),39.0モル%の一酸化マンガン(Mn
O)及び8.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)に,副成分とし
て,二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシウム(CaO),
酸化ハフニウム(HfO2),酸化ジルコニウム(ZrO2),
及び選択成分として酸化アルミニウム(Al2O3),二酸
化チタン(TiO2)を単独または複合添加し,混合し,造
粒し,成形プレスした後,窒素ガス雰囲気中において,
酸素分圧5.0at%以下,各組成において,最適焼結温度
である1100〜1300℃温度で焼結した。
酸化第二鉄(Fe2O3),39.0モル%の一酸化マンガン(Mn
O)及び8.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)に,副成分とし
て,二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシウム(CaO),
酸化ハフニウム(HfO2),酸化ジルコニウム(ZrO2),
及び選択成分として酸化アルミニウム(Al2O3),二酸
化チタン(TiO2)を単独または複合添加し,混合し,造
粒し,成形プレスした後,窒素ガス雰囲気中において,
酸素分圧5.0at%以下,各組成において,最適焼結温度
である1100〜1300℃温度で焼結した。
第7表は主成分として53.0モル%の酸化第二鉄(Fe2O
4)39.0モル%の一酸化マンガン(MnO)を含有し,副成
分として二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシウム(Ca
O)を基本とし,さらに酸化ハフニウム(HfO2)と酸化
ジルコニウム(ZrO2),及び選択成分として酸化アルミ
ニウム(Al2O3)と二酸化チタン(TiO2)とを複合添加
したときの,周波数が1MHz,動作磁束密度Bが500G(ガ
ウス)の場合の電力損失(鉄損)の60℃付近に於ける各
組成の於ける値を示す。
4)39.0モル%の一酸化マンガン(MnO)を含有し,副成
分として二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシウム(Ca
O)を基本とし,さらに酸化ハフニウム(HfO2)と酸化
ジルコニウム(ZrO2),及び選択成分として酸化アルミ
ニウム(Al2O3)と二酸化チタン(TiO2)とを複合添加
したときの,周波数が1MHz,動作磁束密度Bが500G(ガ
ウス)の場合の電力損失(鉄損)の60℃付近に於ける各
組成の於ける値を示す。
本発明の組成と,電力損失(鉄損)との値を示す第7
表について説明する。第7表は各副成分の添加量と電力
損失の関係を示す。第7表より,酸化ハフニウム(Hf
O2),酸化ジルコニウム(ZrO2),酸化アルミニウム
(Al2O3),二酸化チタン(TiO2)の複合添加によっ
て,電力損失が向上していることがわかる。又,電力損
失は,例として前述の通り周波数が1MHz,最大磁束密度5
00G(ガウス)での測定値を示すが,100kHz以上の周波数
において,すべて同様の電力損失が見られる。
表について説明する。第7表は各副成分の添加量と電力
損失の関係を示す。第7表より,酸化ハフニウム(Hf
O2),酸化ジルコニウム(ZrO2),酸化アルミニウム
(Al2O3),二酸化チタン(TiO2)の複合添加によっ
て,電力損失が向上していることがわかる。又,電力損
失は,例として前述の通り周波数が1MHz,最大磁束密度5
00G(ガウス)での測定値を示すが,100kHz以上の周波数
において,すべて同様の電力損失が見られる。
酸化ハフニウム(HfO2)1.10重量%添加(試料番号8
5),酸化ジルコニウム(ZrO2)0.40重量%添加(試料
番号88)酸化アルミニウム(Al2O3)0.60重量%添加
(試料番号91),二酸化チタン(TiO2)0.35重量%添加
(試料番号94)においては,結晶粒に異常粒の成長が認
められ比抵抗ρも劣化し,電力損失が大きくなってい
る。
5),酸化ジルコニウム(ZrO2)0.40重量%添加(試料
番号88)酸化アルミニウム(Al2O3)0.60重量%添加
(試料番号91),二酸化チタン(TiO2)0.35重量%添加
(試料番号94)においては,結晶粒に異常粒の成長が認
められ比抵抗ρも劣化し,電力損失が大きくなってい
る。
第8表は,実施例5に於ける試料番号83と,従来組成
(試料番号47,71)について,初透磁率μ,飽和磁束密
度B15,残留磁束密度Br,比抵抗ρの比較を示す。
(試料番号47,71)について,初透磁率μ,飽和磁束密
度B15,残留磁束密度Br,比抵抗ρの比較を示す。
第8表には,実施例4に於ける試料番号55と,従来組
成(試料番号44)について,初透磁率μ,磁化力が15Oe
に於ける飽和磁束密度B15,残留磁束密度Br,保持力Hc,比
抵抗ρの値を示すが,本発明による低損失磁性材料の比
抵抗の値は,従来の組成の低損失磁性材料に比べて,20
倍以上の高い値となっている。
成(試料番号44)について,初透磁率μ,磁化力が15Oe
に於ける飽和磁束密度B15,残留磁束密度Br,保持力Hc,比
抵抗ρの値を示すが,本発明による低損失磁性材料の比
抵抗の値は,従来の組成の低損失磁性材料に比べて,20
倍以上の高い値となっている。
また,第8表において,本発明による実施例5の試料
番号83と従来(試料番号72)について,諸特性を比較す
ると,比抵抗ρが約20倍以上となっていることがわか
る。
番号83と従来(試料番号72)について,諸特性を比較す
ると,比抵抗ρが約20倍以上となっていることがわか
る。
尚,実施例4,実施例5において,窒素ガス雰囲気中酸
素分圧0.5%における焼結温度は,1100〜1300℃の範囲に
おいて,最適温度で焼結した。
素分圧0.5%における焼結温度は,1100〜1300℃の範囲に
おいて,最適温度で焼結した。
(実施例6) 主成分として53.0モル%の酸化第二鉄(Fe2O3),39.0
モル%の一酸化マンガン(MnO),及び8.0モル%の酸化
亜鉛(ZnO)を含有し,副成分として,0.010〜0.040重量
%の二酸化ケイ素(SiO2),0.020〜0.15重量%の酸化カ
ルシウム(CaO)を含有し,添加成分として0.01〜0.80
重量%の酸化ハフニウム(HfO2),0.005〜0.300重量%
の酸化タンタル(Ta2O5)を添加し,これらをボールミ
ルにて混合した後,予焼し,粉砕し,造粒し,成形プレ
スした後,酸素分圧0〜3%(0を含まず),温度1100
〜1300℃で1〜4時間焼結し,酸化物磁性材料を得た。
モル%の一酸化マンガン(MnO),及び8.0モル%の酸化
亜鉛(ZnO)を含有し,副成分として,0.010〜0.040重量
%の二酸化ケイ素(SiO2),0.020〜0.15重量%の酸化カ
ルシウム(CaO)を含有し,添加成分として0.01〜0.80
重量%の酸化ハフニウム(HfO2),0.005〜0.300重量%
の酸化タンタル(Ta2O5)を添加し,これらをボールミ
ルにて混合した後,予焼し,粉砕し,造粒し,成形プレ
スした後,酸素分圧0〜3%(0を含まず),温度1100
〜1300℃で1〜4時間焼結し,酸化物磁性材料を得た。
第9表は各組成に於いて焼結条件を変化させて得られ
た酸化物磁性材料の中で最も優れたコアロス特性を示し
た試料について,二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシウ
ム(CaO),酸化ハフニウム(HfO2),酸化タンタル(T
a2O5)をパラメータとしたときの温度60℃,磁束度500G
としたときの電力損失PB(mW/cc)を示したものであ
る。
た酸化物磁性材料の中で最も優れたコアロス特性を示し
た試料について,二酸化ケイ素(SiO2),酸化カルシウ
ム(CaO),酸化ハフニウム(HfO2),酸化タンタル(T
a2O5)をパラメータとしたときの温度60℃,磁束度500G
としたときの電力損失PB(mW/cc)を示したものであ
る。
第9表において,試料番号106は主成分として53.0モ
ル%の酸化第二鉄(Fe2O3),39.0モル%の一酸化マンガ
ン(MnO),及び8.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し,
0.030重量%の二酸化ケイ素(SiO2),0.080重量%の酸
化カルシウム(CaO)を副成分とし,酸化ハフニウム(H
fO2),酸化タンタル(Ta2O5)を添加していない従来の
電源用Mn−Zn系フェライトである。
ル%の酸化第二鉄(Fe2O3),39.0モル%の一酸化マンガ
ン(MnO),及び8.0モル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し,
0.030重量%の二酸化ケイ素(SiO2),0.080重量%の酸
化カルシウム(CaO)を副成分とし,酸化ハフニウム(H
fO2),酸化タンタル(Ta2O5)を添加していない従来の
電源用Mn−Zn系フェライトである。
本発明における酸化物磁性材料は,いずれの場合も従
来のもの(試料106)より優れていることがわかる。ま
た,二酸化ケイ素(SiO2)が0.030重量%,酸化カルシ
ウム(CaO)が0.060重量%,酸化ハフニウム(HfO2)が
0.15重量%,酸化タンタル(Ta2O5)が0.05重量%を添
加して作製した試料番号102は,従来のフェライトと比
較して電力損失PBが約1/2程度になっており,著しい低
損失特性を実現している。
来のもの(試料106)より優れていることがわかる。ま
た,二酸化ケイ素(SiO2)が0.030重量%,酸化カルシ
ウム(CaO)が0.060重量%,酸化ハフニウム(HfO2)が
0.15重量%,酸化タンタル(Ta2O5)が0.05重量%を添
加して作製した試料番号102は,従来のフェライトと比
較して電力損失PBが約1/2程度になっており,著しい低
損失特性を実現している。
[発明の効果] 以上説明したように,本発明によれば,二酸化ケイ素
及び酸化カルシウムを含むZn−Mnフェライト系酸化物磁
性材料において,添加物として1.00重量%以下のHfO2ス
イッチング電源用トランスとして求められる諸特性を充
分満足するとともに,周波数が100kHz以上の高周波にお
いても従来ものよりも電力損失を低減でき,高周波磁心
用材料としてスイッチング電源の小型,軽量化に十分に
適合した材料を提供することができる。
及び酸化カルシウムを含むZn−Mnフェライト系酸化物磁
性材料において,添加物として1.00重量%以下のHfO2ス
イッチング電源用トランスとして求められる諸特性を充
分満足するとともに,周波数が100kHz以上の高周波にお
いても従来ものよりも電力損失を低減でき,高周波磁心
用材料としてスイッチング電源の小型,軽量化に十分に
適合した材料を提供することができる。
また,本発明によれば,このZn−Mnフェライト系酸化
物磁性材料において,添加物として,さらに,0.30重量
%以下の酸化ジルコニウム(ZrO2),0.30重量%以下の
酸化タンタル(Ta2O3)の少なくとも一種を含むことに
より,スイッチング電源用トランスとして求められる諸
特性を更に向上させることができる。
物磁性材料において,添加物として,さらに,0.30重量
%以下の酸化ジルコニウム(ZrO2),0.30重量%以下の
酸化タンタル(Ta2O3)の少なくとも一種を含むことに
より,スイッチング電源用トランスとして求められる諸
特性を更に向上させることができる。
更に,本発明によれば,これらZn−Mnフェライト系酸
化物磁性材料において,0.50重量%以下のAl2O3及び0.30
重量%以下のTiO2の少なくとも一種を含むことにより,
更に,電力損失等の諸特性を向上させることができる。
化物磁性材料において,0.50重量%以下のAl2O3及び0.30
重量%以下のTiO2の少なくとも一種を含むことにより,
更に,電力損失等の諸特性を向上させることができる。
第1図は本発明の実施例に係る低損失酸化物磁性材料の
温度と電力損失(PB)との関係を示す図で,比較例とし
て,酸化ハフニウム(HfO2)を添加しない材料(曲線
1)及び1.20重量%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加し
た材料(曲線7)を併せて示した。
温度と電力損失(PB)との関係を示す図で,比較例とし
て,酸化ハフニウム(HfO2)を添加しない材料(曲線
1)及び1.20重量%の酸化ハフニウム(HfO2)を添加し
た材料(曲線7)を併せて示した。
フロントページの続き (72)発明者 千葉 哲義 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号 株式会社トーキン内 (72)発明者 千葉 龍矢 宮城県仙台市太白区郡山6丁目7番1号 株式会社トーキン内
Claims (3)
- 【請求項1】主成分として30〜42.0モル%の一酸化マン
ガン(MnO),4.0〜19モル%の酸化亜鉛(ZnO),及び残
部として酸化第二鉄(Fe2O3)を含み,副成分として0.0
20〜0.15重量%の酸化カルシウム(CaO)と,0.005〜0.1
0重量%の二酸化ケイ素(SiO2)とを含み,添加物とし
て1.00重量%以下の酸化ハフニウム(HfO2)を含むこと
を特徴とする低損失酸化物磁性材料。 - 【請求項2】第1の請求項記載の低損失酸化物磁性材料
において,添加物としてさらに0.30重量%以下の酸化ジ
ルコニウム(ZrO2),0.20重量%以下の酸化バナジウム
(V2O5),及び0.30重量%以下の酸化タンタル(Ta
2O5)の少なくとも一種を含むことを特徴とする低損失
酸化物磁性材料。 - 【請求項3】第1又は第2の請求項記載の低損失酸化物
磁性材料において,添加物としてさらに0.50重量%以下
のAl2O3,及び0.30重量%以下のTiO2の少なくとも一種を
含むことを特徴とする低損失酸化物磁性材料。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| DE69020726T DE69020726T2 (de) | 1989-12-26 | 1990-08-09 | Oxid-magnetmaterial mit geringem verlust. |
| PCT/JP1990/001017 WO1991010241A1 (fr) | 1989-12-26 | 1990-08-09 | Materiau magnetique a base d'oxyde a faible perte |
| EP90912078A EP0460215B1 (en) | 1989-12-26 | 1990-08-09 | Low-loss oxide magnetic material |
Applications Claiming Priority (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1-24785 | 1989-02-04 | ||
| JP2478589 | 1989-02-04 | ||
| JP33935889 | 1989-12-26 | ||
| JP1-339358 | 1989-12-26 | ||
| JP34127789 | 1989-12-28 | ||
| JP1-341277 | 1989-12-28 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03224204A JPH03224204A (ja) | 1991-10-03 |
| JP2551491B2 true JP2551491B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=27284786
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2024364A Expired - Fee Related JP2551491B2 (ja) | 1989-02-04 | 1990-02-05 | 低損失酸化物磁性材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2551491B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3042627B2 (ja) * | 1990-02-26 | 2000-05-15 | 日立金属株式会社 | 低損失フェライト |
-
1990
- 1990-02-05 JP JP2024364A patent/JP2551491B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03224204A (ja) | 1991-10-03 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |