JP2551983B2 - 化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作成方法 - Google Patents
化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作成方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [概要] 化学気相成長を用いた超伝導体の薄膜の作成方法に関
し、 均一な膜厚を有する酸化物超伝導膜を容易に形成する
ことのできる化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作
成方法を提供することを目的とし、 化学気相成長を用いて酸化物超伝導膜を基板上に作成
する方法において、所定の温度で基板上に超伝導膜を成
長した後、引き続き酸素もしくは酸素と不活性ガスの混
合ガス中に成長膜を置いて、保持し、降温するように構
成する。
し、 均一な膜厚を有する酸化物超伝導膜を容易に形成する
ことのできる化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作
成方法を提供することを目的とし、 化学気相成長を用いて酸化物超伝導膜を基板上に作成
する方法において、所定の温度で基板上に超伝導膜を成
長した後、引き続き酸素もしくは酸素と不活性ガスの混
合ガス中に成長膜を置いて、保持し、降温するように構
成する。
[産業上の利用分野] 本発明は、超伝導体の薄膜の形成方法、特に化学気相
成長を用いた超伝導体の薄膜の作成方法に関する。
成長を用いた超伝導体の薄膜の作成方法に関する。
近年、Y-Ba-Cu-O系セラミックスに代表される酸化物
高温超伝導体の研究開発が各方面で活発に行われてい
る。液体窒素の沸点(77K)以上の比較的高温でも超伝
導状態になるので、ICなどの半導体デバイス内の配線、
超伝導磁石装置やジョセフソン装置等の部品、高速度の
電気信号を伝送させる各種装置内の配線等応用範囲が広
く、期待も大きい。これらの期待に答えるためには品質
の良い薄膜を効率良く作成する必要がある。
高温超伝導体の研究開発が各方面で活発に行われてい
る。液体窒素の沸点(77K)以上の比較的高温でも超伝
導状態になるので、ICなどの半導体デバイス内の配線、
超伝導磁石装置やジョセフソン装置等の部品、高速度の
電気信号を伝送させる各種装置内の配線等応用範囲が広
く、期待も大きい。これらの期待に答えるためには品質
の良い薄膜を効率良く作成する必要がある。
例えば、ジョセフソン接合を含め半導体、集積回路の
配線層等は薄膜から形成される。このため、薄膜の表面
状態、均一性、再現性等が超伝導装置の歩留まり、信頼
性の重要な因子となる。
配線層等は薄膜から形成される。このため、薄膜の表面
状態、均一性、再現性等が超伝導装置の歩留まり、信頼
性の重要な因子となる。
[従来の技術] 従来、Y-Ba-Cu-O系、Bi-Sr-Ca-Cu-O系等の酸化物超伝
導体の薄膜を形成する方法としては、スパッタ法、蒸着
法などが用いられている。スパッタ法では、成長を行う
物質と同程度の組成のターゲットを用い、これをアルゴ
ン(Ar)等のイオンのスパッタリングにより気化し基板
上に膜を成長させている。また、蒸着法では薄膜を形成
する物質(蒸発源)を加熱して蒸発させ、基板上に膜を
蒸着させている。
導体の薄膜を形成する方法としては、スパッタ法、蒸着
法などが用いられている。スパッタ法では、成長を行う
物質と同程度の組成のターゲットを用い、これをアルゴ
ン(Ar)等のイオンのスパッタリングにより気化し基板
上に膜を成長させている。また、蒸着法では薄膜を形成
する物質(蒸発源)を加熱して蒸発させ、基板上に膜を
蒸着させている。
しかし、複雑な化合物では、物質によりスパッタ率が
異なるため、組成の制御が難しく化合物の薄膜が形成さ
れにくい。一方、蒸着法でも多元の化合物を蒸着する
と、蒸発しやすい物質が先に蒸着され、蒸発しにくい物
質が後に残り、均一な組成の膜が得られにくい。
異なるため、組成の制御が難しく化合物の薄膜が形成さ
れにくい。一方、蒸着法でも多元の化合物を蒸着する
と、蒸発しやすい物質が先に蒸着され、蒸発しにくい物
質が後に残り、均一な組成の膜が得られにくい。
これらの方法では大面積、多数枚の基板上に同時に超
伝導膜を成長する場合、希望する組成を実現ないし維持
し難く、面内分布や基板間のバラツキが大きい。このた
め、希望する組成、均一な膜厚、特性を持つ超伝導膜を
得ることが困難であり、歩留りが低下する傾向がある。
伝導膜を成長する場合、希望する組成を実現ないし維持
し難く、面内分布や基板間のバラツキが大きい。このた
め、希望する組成、均一な膜厚、特性を持つ超伝導膜を
得ることが困難であり、歩留りが低下する傾向がある。
これらの方法の問題点を解決する方法として、本発明
者らはY-Ba-Cu-O系やBi-Sr-Ca-Cu-O系等の酸化物超伝導
体をハロゲン化物を利用したソースから化学気相成長す
る方法を提案した。
者らはY-Ba-Cu-O系やBi-Sr-Ca-Cu-O系等の酸化物超伝導
体をハロゲン化物を利用したソースから化学気相成長す
る方法を提案した。
すなわち、酸化物超伝導材料を形成する出発材料とし
て希土類又はV族元素、アルカリ土類、銅の元素もしく
はハロゲン化合物などを用い、これらの蒸気を気相中な
いし基板表面上で化学反応させて、化学気相成長によ
り、超伝導材料を前記基板上に形成する方法を提案し
た。この化学気相方法を以下参考例として言及する。
て希土類又はV族元素、アルカリ土類、銅の元素もしく
はハロゲン化合物などを用い、これらの蒸気を気相中な
いし基板表面上で化学反応させて、化学気相成長によ
り、超伝導材料を前記基板上に形成する方法を提案し
た。この化学気相方法を以下参考例として言及する。
参考例の化学気相成長方法は、スパッタ法や蒸着法の
問題点を大きく改善した。すなわち、均一性、再現性、
薄膜の性質が改善した。
問題点を大きく改善した。すなわち、均一性、再現性、
薄膜の性質が改善した。
[発明が解決しようとする課題] 上述の参考例のY-Ba-Cu-O系、Bi-Sr-Ca-Cu-O系等の酸
化物超伝導材料の化学気相成長方法では、酸化物の膜が
粒状に成長し、表面状態の凹凸が激しいものであった。
化物超伝導材料の化学気相成長方法では、酸化物の膜が
粒状に成長し、表面状態の凹凸が激しいものであった。
また、成長したままの薄膜は超伝導を示さず、成長後
に酸素を含む雰囲気中でアニールを行なって初めて超伝
導を示すようになるものであった。
に酸素を含む雰囲気中でアニールを行なって初めて超伝
導を示すようになるものであった。
また、Bi-Sr-Ca-Cu-O系の超伝導体には高臨界温度(T
c=約110K)を示す高Tc相と低臨界温度(Tc=約80K)を
示す低Tc相とが有る。参考例の化学気相成長では、成長
後のアニールによって低Tc相または高Tc相と低Tc相との
混合相が得られるが、純粋な高Tc相は得られにくい。回
路中の1部を低Tc相が占めると、その部分が全体の特性
を左右してしまう。実用的見地からは、より高い温度で
も超伝導になる高Tc相の方が当然応用範囲が広く有利で
ある。そこで、全体が高Tc相である超伝導膜が望まれ
る。
c=約110K)を示す高Tc相と低臨界温度(Tc=約80K)を
示す低Tc相とが有る。参考例の化学気相成長では、成長
後のアニールによって低Tc相または高Tc相と低Tc相との
混合相が得られるが、純粋な高Tc相は得られにくい。回
路中の1部を低Tc相が占めると、その部分が全体の特性
を左右してしまう。実用的見地からは、より高い温度で
も超伝導になる高Tc相の方が当然応用範囲が広く有利で
ある。そこで、全体が高Tc相である超伝導膜が望まれ
る。
本発明の目的は、均一な膜厚を有する酸化物超伝導膜
を容易に形成することのできる酸化物超伝導膜の気相成
長方法を提供することである。
を容易に形成することのできる酸化物超伝導膜の気相成
長方法を提供することである。
本発明の他の目的は、とくにアニールを行わなくても
高Tc相を示す超伝導を示す酸化物超伝導膜を容易に形成
することのできる酸化物超伝導膜の気相成長方法を提供
することである。
高Tc相を示す超伝導を示す酸化物超伝導膜を容易に形成
することのできる酸化物超伝導膜の気相成長方法を提供
することである。
[課題を解決するための手段] 化学気相成長は、通常、昇温、成長、降温の3工程を
含む。第1図(A)、(B)に参考例と比較して本発明
の原理図を示す。参考例の化学気相成長方法では、第1
図(B)に示すように不活性ガス雰囲気を流して炉を昇
温した後、基板および各ソースを所定温度として原料ガ
スを発生させ、酸素を含むガス、不活性ガスのキャリア
ガスと共に流し、基板上に成長を行う。ここで酸素を含
むガスとしては炭酸ガスや酸素を用いる。この成長工程
によりY-Ba-Cu-O系やBi-Sr-Ca-Cu-O系等の酸化物が基板
上に成長する。所望の膜厚を成長した後、酸素を含む成
長用の原料ガスの供給を止め、キャリアガスであった不
活性ガスのみを流しつつ降温を行う。
含む。第1図(A)、(B)に参考例と比較して本発明
の原理図を示す。参考例の化学気相成長方法では、第1
図(B)に示すように不活性ガス雰囲気を流して炉を昇
温した後、基板および各ソースを所定温度として原料ガ
スを発生させ、酸素を含むガス、不活性ガスのキャリア
ガスと共に流し、基板上に成長を行う。ここで酸素を含
むガスとしては炭酸ガスや酸素を用いる。この成長工程
によりY-Ba-Cu-O系やBi-Sr-Ca-Cu-O系等の酸化物が基板
上に成長する。所望の膜厚を成長した後、酸素を含む成
長用の原料ガスの供給を止め、キャリアガスであった不
活性ガスのみを流しつつ降温を行う。
本発明によれば、第1図(A)に示すように、不活性
ガス中で基板、ソースの昇温を行い、他の原料ガスと酸
素を不活性キャリアガスと共に流して所定の温度で成長
を行う点は参考例と同様であるが、成長後他の原料ガス
は止めるが、酸素ないし酸素を含む混合ガスは引き続き
流し続けながら降温する。
ガス中で基板、ソースの昇温を行い、他の原料ガスと酸
素を不活性キャリアガスと共に流して所定の温度で成長
を行う点は参考例と同様であるが、成長後他の原料ガス
は止めるが、酸素ないし酸素を含む混合ガスは引き続き
流し続けながら降温する。
[作用] Bi-Sr-Ca-Cu-O系等の酸化物は成長後のアニールの条
件によって超伝導性になる場合とならない場合とがあ
り、また一旦超伝導性になってもアニールで超伝導を失
うこともあることが発明者らの実験によって判ってい
る。
件によって超伝導性になる場合とならない場合とがあ
り、また一旦超伝導性になってもアニールで超伝導を失
うこともあることが発明者らの実験によって判ってい
る。
また成長したままの成長膜は酸素雰囲気中でアニール
を行わないと超伝導にならない。さらに、本発明者らの
研究の結果、酸素雰囲気中でアニールした時には溶融し
ない温度領域であっても不活性ガス中でアニールすると
溶融してしまうことが分かってきた。
を行わないと超伝導にならない。さらに、本発明者らの
研究の結果、酸素雰囲気中でアニールした時には溶融し
ない温度領域であっても不活性ガス中でアニールすると
溶融してしまうことが分かってきた。
参考例の成長方法では成長後に短期間とはいえ成長膜
は不活性ガス中でアニールされるため成長膜は溶融し、
その後降温により固化する際に粒状に成長するものと考
えられる。
は不活性ガス中でアニールされるため成長膜は溶融し、
その後降温により固化する際に粒状に成長するものと考
えられる。
本発明では、酸化物超伝導膜の成長後も成長膜を酸素
を含む雰囲気中に維持するため、上記のような溶融−固
化の現象は生じない。
を含む雰囲気中に維持するため、上記のような溶融−固
化の現象は生じない。
このため、均一な膜厚の酸化物超伝導膜が形成でき
る。
る。
また、成長後特にアニールしなくても高Tc相の超伝導
を示す酸化物超伝導膜を形成することができる。
を示す酸化物超伝導膜を形成することができる。
[実施例] 第1図(A)の工程にしたがって化学気相成長法によ
って酸化物超伝導膜の成長を行う。
って酸化物超伝導膜の成長を行う。
第1図(A)に示すように、まず不活性ガスをキャリ
アガスとして流しながら加熱炉によってソースと成長用
の下地基板を昇温する。不活性ガスは、He、Ar等であ
る。基板および酸化物超伝導体と反応を起こさなければ
N2を使える可能性もある。
アガスとして流しながら加熱炉によってソースと成長用
の下地基板を昇温する。不活性ガスは、He、Ar等であ
る。基板および酸化物超伝導体と反応を起こさなければ
N2を使える可能性もある。
成長用の下地基板としては、まず化学的に安定で原料
ガス、成長物質とは反応しないことが望まれる。できれ
ば成長物質と格子整合できることが望ましい。実際に使
用してよい結果を得たのは、MgO基板である。イットリ
ウム(Y)安定化ジルコニア基板も条件によっては使用
できる可能性がある。
ガス、成長物質とは反応しないことが望まれる。できれ
ば成長物質と格子整合できることが望ましい。実際に使
用してよい結果を得たのは、MgO基板である。イットリ
ウム(Y)安定化ジルコニア基板も条件によっては使用
できる可能性がある。
所定温度に加熱された後、原料ガスを供給して成長を
行う。ここで原料ガス中酸素の原料となるものは酸素ガ
スや炭酸ガス等室温で気体である物質である。他の原料
ガスは構成元素ないしそのハロゲン化物であり、室温で
は固体のものを加熱することによって気化し、原料ガス
を作り出している。原料ガス中の1つ例えば酸素、が供
給されないときは未だ原料ガスが供給されているとは言
えない。
行う。ここで原料ガス中酸素の原料となるものは酸素ガ
スや炭酸ガス等室温で気体である物質である。他の原料
ガスは構成元素ないしそのハロゲン化物であり、室温で
は固体のものを加熱することによって気化し、原料ガス
を作り出している。原料ガス中の1つ例えば酸素、が供
給されないときは未だ原料ガスが供給されているとは言
えない。
所定温度で原料ガスが供給されると、化学反応が生
じ、化学気相成長によって基板上に酸化物超伝導膜が成
長する。
じ、化学気相成長によって基板上に酸化物超伝導膜が成
長する。
酸化物超伝導物質は代表的にはBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化
物であり、実験的に本発明の効果が確認された。他に、
高Tc相を得易くするためにPbを追加したPb-Bi-Sr-Ca-Cu
-O系酸化物、Biの代わりにTl、Srの代わりにBaを用いた
Tl-Ba-Ca-Cu-O系酸化物も同等に本発明の化学気相成長
方法の対象になると考えられる。さらに、希土類元素−
アルカリ土類元素−Cu-O系の組成を有する層状ペロブス
カイト型酸化物超伝導物質に有効であろう。
物であり、実験的に本発明の効果が確認された。他に、
高Tc相を得易くするためにPbを追加したPb-Bi-Sr-Ca-Cu
-O系酸化物、Biの代わりにTl、Srの代わりにBaを用いた
Tl-Ba-Ca-Cu-O系酸化物も同等に本発明の化学気相成長
方法の対象になると考えられる。さらに、希土類元素−
アルカリ土類元素−Cu-O系の組成を有する層状ペロブス
カイト型酸化物超伝導物質に有効であろう。
酸化物超伝導膜の成長が終わったら、酸素ないし酸素
を含む混合ガスは止めることなく、他の原料ガスの供給
を止める。これは炉の降温、原料ガス用のキャリアガス
の供給停止等により実行できる。酸素以外の原料ガスの
供給を止め、成長膜を不活性ガスと酸素の雰囲気中に保
って降温する。降温は化学的、結晶的に効果のある温
度、例えば400℃まで行えばよい。なお、降温中不活性
ガスは止めてもよい。但し、酸素を含むガスは止めては
ならない。
を含む混合ガスは止めることなく、他の原料ガスの供給
を止める。これは炉の降温、原料ガス用のキャリアガス
の供給停止等により実行できる。酸素以外の原料ガスの
供給を止め、成長膜を不活性ガスと酸素の雰囲気中に保
って降温する。降温は化学的、結晶的に効果のある温
度、例えば400℃まで行えばよい。なお、降温中不活性
ガスは止めてもよい。但し、酸素を含むガスは止めては
ならない。
このようにして得る酸化物超伝導膜は厚さが均一であ
る。
る。
第2図(A)、(B)は抵抗炉を用いた化学気相成長
装置の縦方向断面と横方向断面とを概略的に示す。以
下、高Tc相を有し、良質の超伝導膜が得られるBi-Sr-Ca
-Cu-O系酸化物超伝導膜の成長を例として説明する。
装置の縦方向断面と横方向断面とを概略的に示す。以
下、高Tc相を有し、良質の超伝導膜が得られるBi-Sr-Ca
-Cu-O系酸化物超伝導膜の成長を例として説明する。
円筒状反応管10内には、矩形断面のソースチェンバ11
(第2図(B)参照)が設置され、その中に第2図
(A)に示すように、SrI2を入れたソースボート12a、C
aI2を入れたソースボート12b,CuIを入れたソースボート
12c、BiCl3を入れたソースボート12dがそれぞれ抵抗加
熱炉13b、13c、13d、13eに対応して置かれる。ソースボ
ート用抵抗加熱炉は右の13eから左の13bに向かうに従っ
て次第に温度が上がるように加熱される。抵抗加熱炉に
より加熱されると、それぞれのボートから原料ガスSr
I2、CaI2CuI、BiCl3が発生する。反応管10、ソースチェ
ンバ11にはそれぞれ右側にガス導入口14b,14aが設けら
れている。ガス導入口14aより導入されたキャリアガスH
eによりソースチェンバ11内に発生したそれぞれの原料
ガスは左側の成長下地基板16上にと送られる。適当に分
離壁を設けてもよい。また、ガス導入口14bよりキャリ
アガスHeと共に導入されたO2,H2Oはソースチェンバ11の
外側を通り成長基板16上に送られる。ここで、O2は原料
ガスの1つであり、H2Oは成長速度を調整する役割を果
たす。
(第2図(B)参照)が設置され、その中に第2図
(A)に示すように、SrI2を入れたソースボート12a、C
aI2を入れたソースボート12b,CuIを入れたソースボート
12c、BiCl3を入れたソースボート12dがそれぞれ抵抗加
熱炉13b、13c、13d、13eに対応して置かれる。ソースボ
ート用抵抗加熱炉は右の13eから左の13bに向かうに従っ
て次第に温度が上がるように加熱される。抵抗加熱炉に
より加熱されると、それぞれのボートから原料ガスSr
I2、CaI2CuI、BiCl3が発生する。反応管10、ソースチェ
ンバ11にはそれぞれ右側にガス導入口14b,14aが設けら
れている。ガス導入口14aより導入されたキャリアガスH
eによりソースチェンバ11内に発生したそれぞれの原料
ガスは左側の成長下地基板16上にと送られる。適当に分
離壁を設けてもよい。また、ガス導入口14bよりキャリ
アガスHeと共に導入されたO2,H2Oはソースチェンバ11の
外側を通り成長基板16上に送られる。ここで、O2は原料
ガスの1つであり、H2Oは成長速度を調整する役割を果
たす。
成長用下地基板16は抵抗加熱炉13aにより加熱され
る。基板16は例えば(100)面MgO単結晶板であり、ソー
スチェンバ11の開口から所定距離を隔てて、基板支持台
15上に配置されている。
る。基板16は例えば(100)面MgO単結晶板であり、ソー
スチェンバ11の開口から所定距離を隔てて、基板支持台
15上に配置されている。
1例として、反応管10の大径部は直径約10cm、長さ約
2mであり、ソースチェンバ11は幅約7cm、高さ約3cm、長
さ約1.2mである。反応反応管10の他端側には排気口14c
が設けられ、反応ガスを排出する。
2mであり、ソースチェンバ11は幅約7cm、高さ約3cm、長
さ約1.2mである。反応反応管10の他端側には排気口14c
が設けられ、反応ガスを排出する。
このようにして、成長用下地基板16上に化学反応によ
りBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物が成長する。
りBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物が成長する。
Bi-Sr-Ca-Cu-O系の高温超伝導体をMgO結晶上に薄膜状
に成長させるために用いた諸条件の例は下記の通りであ
る。
に成長させるために用いた諸条件の例は下記の通りであ
る。
成長基板温度(Tsub) :700〜900℃ ストロンチウムソース (SrI2)温度(TSr) :700〜900℃ カルシウムソース (CaI2)温度(TCa) :650〜850℃ 銅ソース (CuI)温度(TCu) :400〜700℃ ビスマスソース (BiCl3)温度(TBi) :150〜350℃ ソースチェンバ11中への Heキャリアガス流量:10〜20l/分 反応管10中へのHeキャリア ガス流量:10〜20l/分 全Heキャリアガス流量 :20〜40l/分 酸素(O2)ガス流量 :10〜4000cc/分 水濃度 : 0〜3200ppm 成長基板 :(100)MgO 成長速度 :10〜300Å/分 成長膜厚 :0.1〜10μm 例えば、以下でサンプルとするBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化
物超伝導膜の成長の条件の1例は以下のようである。
物超伝導膜の成長の条件の1例は以下のようである。
成長基板温度(Tsub) : 850℃ SrI2温度(TSr) : 850℃ CaI2温度(TCa) : 840℃ CuI温度(TCu) : 425℃ BiCl3温度(TBi) : 150℃ 全He流量 : 40l/分 O2濃度(対He) : 10% H2O濃度 : 1500ppm 成長基板 : (100)面MgO 成長速度 : 1.5nm/min 成長膜厚 : 0.2μm 成長後のO2濃度(対He) :10% 以上の成長条件で成長したBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物薄
膜の電気抵抗の温度依存性を測定した結果の1例を第3
図の曲線aに示す。
膜の電気抵抗の温度依存性を測定した結果の1例を第3
図の曲線aに示す。
第3図曲線aより明らかなように115Kより電気抵抗が
急速に低下し、約100Kで抵抗が0になり高Tc相が得られ
ることがわかる。
急速に低下し、約100Kで抵抗が0になり高Tc相が得られ
ることがわかる。
第3図曲線bは参考例により作製したBi-Sr-Ca-Cu-O
系酸化物薄膜を400〜850℃でアニールして得た超伝導膜
の特性で低Tc相が支配的であることを示している。高Tc
相は特性上は認められない。
系酸化物薄膜を400〜850℃でアニールして得た超伝導膜
の特性で低Tc相が支配的であることを示している。高Tc
相は特性上は認められない。
第4図(A)、(B)は成長膜の表面状態を概略的に
示すスケッチであり、(A)は、本発明の実施例により
得られた薄膜、(B)は参考例により得た薄膜の表面を
概略的に示すスケッチである。顕微鏡写真を基にして作
製したものである。参考例では粒子成長が明らかであ
る。2000〜3000Å程度の膜中に2−3μm程もある粒子
も成長する。これは、その後のホトプロセス等の微細加
工を不可能ないし極めて困難とする面の凹凸である。ま
た、この状態では超伝導を示さない。
示すスケッチであり、(A)は、本発明の実施例により
得られた薄膜、(B)は参考例により得た薄膜の表面を
概略的に示すスケッチである。顕微鏡写真を基にして作
製したものである。参考例では粒子成長が明らかであ
る。2000〜3000Å程度の膜中に2−3μm程もある粒子
も成長する。これは、その後のホトプロセス等の微細加
工を不可能ないし極めて困難とする面の凹凸である。ま
た、この状態では超伝導を示さない。
本発明の例では第4図(A)に示されるように表面状態
が非常に平坦である。膜全体としては多結晶であるが10
0μm平方程度のグレインがc軸を基板と垂直にして配
向した。また、本発明による成長方法では成長後のアニ
ールを行わなくても超伝導を示す酸化物超伝導膜が得ら
れる。
が非常に平坦である。膜全体としては多結晶であるが10
0μm平方程度のグレインがc軸を基板と垂直にして配
向した。また、本発明による成長方法では成長後のアニ
ールを行わなくても超伝導を示す酸化物超伝導膜が得ら
れる。
上記例では、成長後のO2濃度を10%として行ったが、
O2濃度1〜100%の混合ガスないし酸素ガスを用いて有
効であった。
O2濃度1〜100%の混合ガスないし酸素ガスを用いて有
効であった。
[発明の効果] 参考例の酸化物超伝導膜の化学気相成長方法では、成
長膜が粒状に成長し易かったが本発明によると表面が平
坦な膜が得られる。
長膜が粒状に成長し易かったが本発明によると表面が平
坦な膜が得られる。
また、参考例では超伝導を得るには、成長後酸素中で
アニールする必要があったが、本発明では成長後のアニ
ールを行わなくても超伝導を示すとともに、参考例では
得ることが困難であった全体的高Tc相を得ることができ
る。
アニールする必要があったが、本発明では成長後のアニ
ールを行わなくても超伝導を示すとともに、参考例では
得ることが困難であった全体的高Tc相を得ることができ
る。
第1図(A)(B)は参考例と比較して示す本発明の原
理図、 第2図(A)、(B)はBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物の化学
気相成長装置の縦方向と横方向の概略断面図、 第3図は成長したBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物の電気抵抗の
温度依存性を示し、本発明の例による結果と参考例の結
果を対比して示すグラフ、 第4図(A),(B)は本発明の例による成長膜の表面
と参考例の成長膜の表面とを比較して示すスケッチであ
る。 図中、 10は反応管、11はソースチェンバ、12a、12b、12c、12d
はソースボート、13a、13b、13c、13d、13eは抵抗加熱
炉、14a、14bはガス導入口、14cはガス排出口、15は基
板支持台、16は成長用の下地基板 を示す。
理図、 第2図(A)、(B)はBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物の化学
気相成長装置の縦方向と横方向の概略断面図、 第3図は成長したBi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物の電気抵抗の
温度依存性を示し、本発明の例による結果と参考例の結
果を対比して示すグラフ、 第4図(A),(B)は本発明の例による成長膜の表面
と参考例の成長膜の表面とを比較して示すスケッチであ
る。 図中、 10は反応管、11はソースチェンバ、12a、12b、12c、12d
はソースボート、13a、13b、13c、13d、13eは抵抗加熱
炉、14a、14bはガス導入口、14cはガス排出口、15は基
板支持台、16は成長用の下地基板 を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 16/30 ZAA C23C 16/30 ZAA 16/56 ZAA 16/56 ZAA H01L 39/24 ZAA H01L 39/24 ZAAB
Claims (2)
- 【請求項1】化学気相成長を用いて酸化物超伝導膜を基
板上に作成する方法において、少なくとも酸素ガスを含
む原料ガスを基板上に供給して所定の温度で基板上に超
伝導膜を化学気相成長した後、酸素ガス以外の原料ガス
の供給を停止し、前記所定の温度を保持したまま、O2濃
度が1〜100%の酸素ガスもしくは酸素ガスと不活性ガ
スの混合ガスを供給し、その後、酸素ガスもしくは酸素
ガスと不活性ガスの混合ガスを供給したまま降温するこ
とを特徴とする化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の
作成方法。 - 【請求項2】前記酸化物超伝導膜がBi-Sr-Ca-Cu-O系物
質で形成されたことを特徴とする特許請求の範囲(1)
に記載の化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作成方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63241803A JP2551983B2 (ja) | 1988-09-27 | 1988-09-27 | 化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63241803A JP2551983B2 (ja) | 1988-09-27 | 1988-09-27 | 化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0288773A JPH0288773A (ja) | 1990-03-28 |
| JP2551983B2 true JP2551983B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=17079741
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63241803A Expired - Lifetime JP2551983B2 (ja) | 1988-09-27 | 1988-09-27 | 化学気相成長を用いた酸化物超伝導膜の作成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2551983B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10233541B2 (en) * | 2012-06-29 | 2019-03-19 | Applied Materials, Inc. | Deposition of films containing alkaline earth metals |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01208327A (ja) * | 1988-02-15 | 1989-08-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 薄膜超電導体の製造方法 |
| JPH0297426A (ja) * | 1988-06-04 | 1990-04-10 | Riken Corp | 超電導薄膜の製造方法 |
| JPH0288426A (ja) * | 1988-09-22 | 1990-03-28 | Riken Corp | 超電導薄膜の製造方法 |
-
1988
- 1988-09-27 JP JP63241803A patent/JP2551983B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0288773A (ja) | 1990-03-28 |
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