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JP2552730B2 - Ic収納用金属ケース - Google Patents
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JP2552730B2 - Ic収納用金属ケース - Google Patents

Ic収納用金属ケース

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JP2552730B2
JP2552730B2 JP1162867A JP16286789A JP2552730B2 JP 2552730 B2 JP2552730 B2 JP 2552730B2 JP 1162867 A JP1162867 A JP 1162867A JP 16286789 A JP16286789 A JP 16286789A JP 2552730 B2 JP2552730 B2 JP 2552730B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、IC収納用金属ケース、さらに詳しくはICを
含むエレクトロニクス部品を収納するための薄厚の金属
ケースに関するものである。このような金属ケースはカ
ード型エレクトロニクス製品に代表されるような薄厚品
に適用されるものであり、たとえばICカード、カード型
電卓が挙げられる。本明細書では、代表例としてICカー
ドについて説明するが、薄厚の板状エレクトロニクス製
品で、ICその他のエレクトロニクス部品を収納するもの
であれば、いずれにも適用可能であることは言うまでも
ない。
(従来の技術) いわゆるカード時代といわれる今日、コンピュータ機
器の発展、普及に伴い、従来の磁気テープを貼りつけた
磁気カードに代わって、データ記憶部およびデータ処理
部を含むICを内臓したICカードの実用化が検討されてい
る。このICカードは磁気カードに比較して格段に大きな
記憶容量を有することから、たとえば、銀行関係では預
金通帳に替わるもの、医療関係ではカルテに替わるもの
としての利用が期待され、その他多くの利用分野での研
究も行われている。
ところで、ICカードは、基本的には従来の磁気カード
と同等の0.7mm程度の厚さにする必要があり、ICチップ
を内臓したプラスチック製の板状基板だけでは、曲げに
よってICチップのボンディング部に断線が生じ、データ
破壊や機能停止に至る可能性がある。
そこで、ICチップその他のエレクトロニクス部品を金
属ケースに収納し、曲げ剛性を向上させたICカードの利
用が検討されている。このICカードは、摺動や汚れに対
する耐久性にも優れており、金属ケースにステンレス鋼
系あるいはチタン系等の材料を使用すれば、発錆などの
心配もない。
このような金属ケースは金属容器と金属蓋とから成
り、本明細書では、金属容器と金属蓋とが一体的に接合
されたものを金属ケースと称する。もちろん、両者の接
合は、ICチップその他のエレクトロニクス部品が収納さ
れた後に行われることはいうまでもまい。
第9図は、このような金属ケースを使用したICカード
の一例を示し、第9図(イ)は平面図、同図(ロ)は第
9図(イ)におけるA−A断面図である。l1、l2は、従
来のプラスチック製の磁気カードと同一で、規格によれ
ば、l1=85.60mm、l2=54.00mmである。コーナ半径は、
たとえばR=3.0mmである。全厚Tは、従来の磁気カー
ドと同一で、国際規格によれば0.76mmである。
ICチップその他のエレクトロニクス部品は浅底の容器
状の金属容器2と金属蓋3とで形成される空間1に収納
される。板状の金属蓋3の周縁部3′は金属容器2に溶
接されて金属ケース4を構成しており、その内部の空間
1は密閉状態となる。金属蓋3には記憶内容の表示窓5
と、電源スイッチ、入力ボタンなどのキー用の透孔6と
が備えられている。金属蓋3は厚さ50〜100μmの平板
状のものであり、表示部5、キー6の部分には透孔があ
いている。
第10図に金属容器2だけを示す。第10図(イ)は平面
図、同図(ロ)は第10図(イ)におけるB−B断面図で
ある。前述したように、金属容器2はICチップその他の
エレクトロニクス部品を収納するための空間1を形成す
る凹み部7を有する浅底の容器状のものである。凹み部
7の周囲には額縁状の側壁面2bが設けられており、その
幅は、たとえばb1=2mm、b2=3mmである。
厚さについて云えば、側壁面2bの板厚tbは0.6mm程
度、底面2aの板厚taは0.1mm程度である。
tbに比してtaが極端に小さいため、金属容器2の凹み
部7を機械加工あるいはエッチングによって形成するこ
とは極めて非能率であり、工業的とは言い難い。
そこで、金属容器2の製造方法としては、第11図に示
すように、額縁状のフレーム8と底板9の周縁部とを溶
接する方法が考えられる。なお、第11図(イ)は平面
図、同図(ロ)は第11図(イ)のC−C断面図、および
同図(ハ)は部分拡大図である。ただしこの方法では、
第11図(ハ)に示すように溶接ビード11をなめらかに研
磨加工し、金属容器2の角部2fにも丸味をつけ、カード
としての手ざわりの良さを確保する必要があり、手間が
かかる。
(発明が解決しようとする課題) そこで、角部2fに丸味を有する金属容器2として、特
願昭63−174598号、あるいは特願昭63−230509号に記載
されているものがある。これは、第12図(イ)ないし第
12図(ニ)に示すように、平板を絞り加工して得た金属
容器2にフレーム13をはめこみ、接合したものであり、
その角部2fには曲げによる丸味がつく。なお、第12図
(イ)は平面図、同図(ロ)は第12図(イ)のD−D断
面図、第12図(ハ)および第12図(ニ)は、部分拡大図
である。
しかし、第12図(イ)ないし第12図(ニ)に示す金属
容器2を使用して、第9図(イ)および第9図(ロ)に
示す金属ケース4を製作する場合には次の4つの問題が
ある。
まず、第1の問題は、開口部側の角部の手ざわりおよ
び外観である。すなわち、第12図(ハ)の部分拡大図に
示すように金属容器2の側壁面2bの端面2cとフレーム13
の端部とが面位置となって一致する場合には、エッジ部
2dに丸味をもたせることが望ましいが、金属容器2の側
壁面2bの板厚は0.1mm程度以下の薄いものであるので、
研磨などによる丸め加工が困難である。また、第12図
(ニ)の部分拡大図のように端面2cの位置がフレーム13
の上面より低い場合には、エッジ部2d以外にフレーム13
のエッジ部13dの丸め加工も必要となる。
次に、第2の問題は、金属容器2の側壁面2bとフレー
ム13とを溶接する場合に、溶接部が露出するので、その
外観品質に細心の注意を払わねばならないことである。
第13図(イ)の部分拡大図は金属容器2の側壁面2bの端
面2cとフレーム13とをレーザ溶接する場合を示し、角部
に位置するビード11を周方向になめらかに仕上げる必要
がある。また、第13図(ロ)は金属容器2の側壁面2bと
フレーム13とをスポット溶接する場合であるが、溶接部
の圧痕16、16′の手ざわり、外観が問題となる場合には
研磨修正する必要がある。特にICカードの場合には、自
動読取機にかける場合に長辺の圧痕16が読取機のガイド
を摩耗させるため問題となる。なお、第13図(ハ)に示
すように、コーナ部のみを溶接すれば圧痕16″は障害と
ならないが、金属容器2とフレーム13との接合強度が低
下するという問題がある。
次に、第3の問題は、金属容器2の側壁面2bとフレー
ム13との界面17に接合力の向上、水密性の向上等を目的
として接着樹脂を存在せしめた場合、第13図(イ)のよ
うに溶接すると溶接時の熱によって樹脂の燃焼ガスが発
生し、溶接部にブローホールと呼ばれる孔が発生するこ
とである。最悪の場合は全く溶接できない事態にもな
る。これは第14図の部分拡大図にも示すように、金属蓋
3の周縁部3′を界面17の近傍で金属容器2に溶接する
場合にも問題となる。
さらに、第4の問題は、第14図の部分拡大図に示すよ
うに、金属蓋3の周縁部3′を金属ケース2に溶接した
場合のビード11の強度である。前述したように、金属ケ
ース4は内部に装入されたIC他のエレクトロニクス部分
を保護することが役割の一つである。したがって、曲げ
変形やねじり変形に対して必要な強度を有していなけれ
ばならない。ところで、第9図に示すように、金属蓋3
には多くの場合表示部5やキー用の透孔6があけられて
いるので、金属容器2の底面よりも剛性が低い。したが
って、金属ケース4の曲げ中立面は厚さ中心よりも金属
容器2の底面2aに近い側に存在することになる。その結
果、金属ケース4に曲げ変形が加わったときには、金属
蓋3と金属容器2との溶接ビード11付近に最も大きな伸
びあるいは縮み変形が生ずる。これが繰り返されると溶
接ビード11に亀裂がはいる恐れがあり、亀裂が生ずると
水等が金属ケース内に侵入し、装入物のICその他のエレ
クトロニクス部品の機能が損なわれることとなってしま
う。
ここに、本発明の目的は、上記の4つの問題を解決す
ることができるIC収納用金属ケースを提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記課題を解決するために種々検討を
重ねた結果、次に列記する知見を得た。
第1に金属ケースの外観と角部の手ざわりの確保につ
いてであるが、このためにケース材料にステンレス鋼や
チタン等を使用し、溶接部の露出を最小限度にし、さら
に溶接部を手に触れない部位とする。
第2に金属容器の側壁面とフレームとを溶接する場合
に溶接部(たとえばスポット溶接)が露出するが、この
部分は金属蓋に側壁面を設け、この側壁面で覆う構造を
採る。
第3に金属容器の側壁面とフレームとを接着した場合
には金属蓋の溶接による接着障害が考えられるが、溶接
部位を接着面から離すか、または金属蓋をも接着する。
第4に、IC収納用金属ケースで機能的には一番重要な
曲げやねじり剛性の向上についてであるが、これは板厚
が0.1mm程度以下の材料しか使えないので解決が容易で
はない問題であるが、金属容器の側壁面と金属蓋の側壁
面とを嵌合・固着させることである程度向上させ得る。
さらに、金属容器の側壁面の内部に凹み部の深さとほぼ
同一厚さのフレーム(金属リング)を嵌合・固着させれ
ば曲げ剛性は大幅に増大する。
これらの知見に基いて、本発明者らはさらに検討を重
ねた結果、本発明を完成するに至った。
ここに、本発明の要旨とするところは、ICを含むエレ
クトロニクス部品を収納するための空間を内臓する金属
ケースであって、 (i)底面および底面の全周から立上がる側壁面からな
り、底面から側壁面への角部が丸みをもった、前記空間
を形成する金属容器と、 (ii)所望により、前記側壁面の内側において側壁面に
嵌合されるフレームと、 (iii)前記金属容器の側壁面の外周全周に密着嵌合し
得る形状の側壁面と天部面とからなり、天部面から側壁
面への角部が丸みをもった、側壁面の内周が前記金属容
器に接合される金属蓋と からなるIC収納用金属ケースである。
このIC収納用金属ケースにおいては、前記金属容器と
前記金属蓋との接合は溶接あるいは接着によって行われ
ることが望ましく、また前記金属容器が、前記底面の厚
さに等しい板厚の金属板を成形して得た、前記空間の深
さに等しい高さの側壁面を有する成形品であることが望
ましい。
また、上記の発明において、前記金属蓋は、その天部
面の厚さに等しい板厚の金属板を成形して得た、前記金
属容器の全高よりも小さい深さの側壁面を有する成形品
であることが望ましい。
以上の本発明においては、表示窓あるいは、キー用の
透孔は、前記金属容器の底面または前記金属蓋の天部面
に設けてもよく、これらの本発明により得られたIC収納
用金属ケースは、ICカード又はカード型電卓に用いるこ
とが好適である。
かかるIC収納用金属ケースはカード型エレクトロニク
ス製品に代表されるようなICを利用した薄い厚さの製品
のICその他のエレクトロニクス部品の収納用に適用され
るものである。
本明細書において、その代表例としてICカードを用い
て説明するが、薄厚の板状エレクトロニクス製品で、IC
その他のエレクトロニクス部品を収納するものであれば
どのような製品に対しても適用可能であることは云うま
でもない。
(作用) 次に、添付図面を参照しながら、本発明にかかるIC収
納用金属ケースについて、いくかの例をもとにさらに詳
しく説明する。なお、これらはあくまでも本発明の例示
であり、これにより本発明が限定的に解釈されるもので
はない。
第1図(イ)ないし第1図(ハ)は、本発明の金属ケ
ースの第1の例であり、第1図(イ)は平面図、同図
(ロ)は第1図(イ)のE−E断面図、同図(ハ)はそ
の部分拡大図である。金属容器2は第14図に示すものと
同一構造であり、金属容器2には金属蓋18がかぶせられ
て空間1を形成している。本発明の場合、金属容器、金
属蓋のいずれにあっても側壁面は底面または天部面の全
周から立上がっており、そして底面または天部面から側
壁面への角部が丸みをもって構成される。
なお、本明細書においては、説明の便宜上、以下の金
属ケースの例においても、側壁面において金属容器2の
内側に位置するものを金属容器、外側に位置するものを
金属蓋と称することにするが、特にこのような態様に限
定されるものではなく、逆に側壁面において外側に位置
するものを金属容器、内側に位置するものを金属蓋と称
することにしても、本発明は等しく適用することができ
ることは、当業者であれば容易に想到するところであ
る。
第1図(イ)において、金属ケース10の外径寸法l
1l2、コーナ丸味内径Rは、第9図に示すl1、l2、Rと
それぞれ同一である。また、金属蓋18には、第9図と同
様に、表示部5やキー用の透孔6が開けられている。ま
た第1図(ロ)において、金属容器2の側壁面2bの内周
には、フレーム13が嵌合されて接合されている。このフ
レーム13の厚さは、同図においては空間1の高さと同一
である。そして、金属容器2と金属蓋18とで囲まれた空
間1には、第9図と同様、ICその他のエレクトロニクス
部品が収納される。
すなわち、第9図(イ)および第9図(ロ)に示す従
来のIC収納用金属ケースと、本発明にかかるIC収納用金
属ケースとの主たる相違点は、金属蓋の構造にある。し
たがって、以下、本発明にかかるIC収納用金属ケースに
おいて用いる金属蓋について説明する。
第2図(イ)および第2図(ロ)は金属蓋18だけを示
す説明図であり、第2図(イ)は平面図、同図(ロ)は
第2図(イ)のF−F断面図である。金属蓋18は周囲に
側壁面18bを有する。なお、18aは上面に相当する天部面
である。外形寸法l1′、l2′、コーナ丸味半径R′およ
び側壁面18bの厚みtd′は、第1図(ロ)、同図(ハ)
に示すように金属容器2の側壁面2bの外面に密着して嵌
合したときに、第1図(イ)の外径寸法l1、l2、コーナ
丸味半径Rが得られるように決定する。すなわち、第3
図に示す金属容器2の外径寸法l1″、l2″、R″はtd
を見込んで、第12図に示す従来の金属容器2よりも小さ
くしておく。
また、第2図(ロ)に示す金属蓋18の高さtcは、第1
図(ハ)の部分拡大図に示すように、金属容器底面2aの
角部2fの近傍の所定位置に溶接ビード11が形成されるよ
うに決定する。金属蓋18は第2図(ロ)に示すようにそ
の天部面18aの厚さtdに等しい金属薄板から一体的に、
例えばプレス成形されたものである。厚さtdは、第9図
(ロ)に示す金属蓋3の厚さtdと同一でよく、第1図に
示す金属ケース10の全厚Tは、第9図(ロ)に示す厚さ
Tと同一である。
第1図の金属ケース10において、同図(ハ)の部分拡
大図に示すように、金属蓋18の側壁面18bの端面18cと金
属容器2の側壁面2bとが接合、例えば溶接される。
このような箱形の金属蓋18を使用した金属ケース10の
利点について述べる。
まず、第1の利点は、研磨仕上工程の省略が可能とな
ることである。すなわち、金属蓋18の角部18fには、金
属容器2の底面2aの角部2fと同様に成形加工によって丸
味が与えられており、かつ金属容器2の開口部周縁が金
属蓋18でカバーされているので、第12図(ハ)に示す金
属容器2のエッジ角部2d、第12図(ニ)に示すフレーム
13の角部13dの丸め加工は不要となる。また、第1図
(ハ)の部分拡大図に示すように、金属蓋18の側壁面18
bの端面18cの溶接ビード11は、金属容器2の底面2aの角
部2fの丸味となめらかにつながるように位置させること
により、ビード11の研磨仕上を省略することも可能であ
る。
第2の利点は、金属容器2の側壁面2bが金属蓋18でカ
バーされているので、金属容器2とフレーム13の溶接
部、すなわち第13図(イ)の溶接ビード11、第13図
(ロ)のスポット溶接圧痕16、16′さらには第13図
(ハ)のスポット溶接圧痕16″の外観品質が全く問題に
ならないことである。その結果として、接合強度がすぐ
れた金属容器2を使用できる。
第3の利点は、第1図(ハ)に示すように、溶接ビー
ド11が金属容器2とフレーム13の界面17から離れている
ので、界面17に接着樹脂が存在していても溶接に何らの
支障もないことである。
第4の利点は、金属ケース10に曲げが加えられた時に
溶接ビード11に生ずる伸びあるいは縮み変形が第14図の
金属ケース4の溶接ビード11よりも小さく、亀裂が生じ
にくいことである。これは、第1図(ハ)に示すよう
に、溶接ビード11が金属容器2の底面側に位置している
ので、曲げの中立面に近いことによる。
第5の利点は、金属蓋18と金属容器2とが溶接される
ので、曲げ剛性を満足すれば、フレーム13と金属容器2
との接合を省略することも可能であることである。この
場合には金属容器2の製造工程が簡略化される。
以上五つの利点により、前述の第10図に示す金属ケー
ス4の弱点がすべてカバーされている。なお、第1図お
よび第2図の金属ケース10においては、金属蓋18の天部
面18aに表示窓5、キー用の透孔6が設けられている
が、金属容器2の底面にこれらを設けてもよい。第4図
の金属ケース10′はその一例で、第4図(イ)は平面
図、同図(ロ)は第4図(イ)のH−H断面図、同図
(ハ)はその部分拡大図である。
第1図と同様に、金属蓋18′の側壁面18′bの端面1
8′cが金属容器2′の側壁面2′bに溶接されてお
り、金属容器2′の外形寸法は、金属ケース10′の外形
寸法l1、l2(第1図と同一)に金属蓋18′の側壁面18′
bの厚さを見込んで製作される。
ところで、第12図の金属容器2におけるフレーム13の
役割は2つある。第1の役割は金属容器2の曲げ剛性の
確保である。すなわち、第14図に示す金属ケース4で
は、平板状の金属蓋3の剛性が小さいので、金属容器2
の剛性を上げて、金属ケース4の剛性のほとんどをカバ
ーするためである。
第2の役割は、第14図に示すように、金属蓋3を溶接
する相手材としての役目である。これは、金属蓋3の周
縁部3′を狭い金属容器2の側壁面2bの端面2cに溶接す
るには極めて高度の位置決め精度が必要であり、また溶
接時の熱によって端面2cに波うちが生じたり、界面17に
接着樹脂が存在する場合には発生ガスが溶接部に混入し
易いことになる。すなわち、第1の役割とは別にフレー
ム13を使用せざるを得ないのである。剛性さえ満足でき
れば、第14図に示す金属ケース4の内部の空間1の平面
寸法、すなわち第12図(イ)に示す金属容器2のフレー
ム13の内部寸法l01、l02が大きい方がより多くのICその
他のエレクトロニクス部品を余裕をもって配置できるこ
とは云うまでもない。そのためには第12図(イ)に示す
金属容器2のフレーム13の幅b1′、b2′を小さくすれば
よいが、第14図のように金属蓋3を溶接するには、少な
くとも1mm程度の幅は必要である。また、フレーム13は
板厚0.5mm程度の板材から打抜き加工で製作するのが能
率的であるが、打抜工具の強度、寿命の点からも、フレ
ーム13の幅は少なくとも1mm程度は必要である。すなわ
ち、第14図のような構造の金属ケース4ではフレーム13
を使用せざるを得ないため、内部スペース1の平面寸法
が制約を受けるのである。
一方、本発明にかかる金属ケースの第2の例は、第5
図(イ)ないし第5図(ハ)に示すフレーム13なしの金
属ケース20である。第5図(イ)は平面図、同図(ロ)
は第5図(イ)のI−I断面図、同図(ハ)はその部分
拡大図である。金属ケース20は、浅底パネル状の金属容
器2に金属蓋19をかぶせた構造である。外形寸法l1″、
l2″、コーナ丸味半径R″は第3図と同一であり、それ
ぞれl1、l2、Rである。第6図(ロ)に示す側壁面22b
の厚みta′は底面の厚さtaと同一かそれ以上であり、第
6図(イ)に示す金属容器2の内郭寸法l01′、l02′は
第3図の金属容器2の内郭寸法よりも大きくとれる。そ
して、金属容器2により形成される空間1にICその他の
エレクトロニクス部品を収納した後、第5図(ハ)に示
すように金属蓋19の側壁面19bの端面19c全周が金属容器
2の側壁面22bに溶接される。なお、11は溶接ビードで
ある。
この第5図に示す実施例において用いた金属容器の単
体の平面図および断面図を第6図(イ)および第6図
(ロ)に示す。
第5図の金属ケース20では、金属蓋19に表示窓5、キ
ー用の透孔6が設けられているが、これらを金属容器2
の平面部に設けてもよいことは、いうまでもない。
第7図の金属ケース20′はこの一例であり、第7図
(イ)は平面図、同図(ロ)は側面断面図、同図(ハ)
はその部分拡大図、である。第5図に示す本発明にかか
るIC収納用金属ケースと同様に、金属蓋19′の側壁面1
9′bの端面19′cが金属容器2′の側壁面22′bに溶
接されている。
ところで、第1図、第4図、第5図、第7図の金属ケ
ース10、10′、20、20′では、金属蓋18、18′、19、1
9′と金属容器2、2′とがそれぞれ溶接で一体化され
ているが、溶接にかえて、接着剤で接合してもよいこと
はいうまでもない。
第8図(イ)は、第1図の金属ケース10を接着で組立
てた例で、金属蓋18と金属容器2の接触面に接着層23を
設けている。同図(ロ)は第5図の金属ケース20を接着
で組立てた例で、金属蓋19の側壁面19bと金属容器2の
側壁面22bの接触面に接着層24を設けている。
なお、金属蓋端面角部18d、19dは手ざわりをなめらか
にするため、必要に応じて、研磨加工などで丸めてもよ
い。
このようにして得られる、本発明にかかるIC収納用金
属ケースは、ICを含むエレクトロニクス部品を収納する
ことが可能であるが、とりわけ近年その需要が著しく増
大しているICカード、またはカード型電卓に用いるには
極めて好適なものである。
(実施例) 次に実施例を示す。
〔実施例1〕 本例は第1図の金属ケース10の製作例を示す。
SUS304Gステンレス鋼製の薄板をプレスして得た板厚
0.1mm、深さ0.5mmの金属容器2に、板厚0.5mmのSUS304
ステンレス製のフレーム13を嵌合接着せしめ、当該接着
品の側壁面を第13図(ロ)のようにピッチ約5mmでスポ
ット溶接接合し、第3図に示すl1″=85.5mm、l2″=5
3.9mm、R″=2.95mm、l01=81.5mm、l02=49.9mm、tb
=0.6mmの金属容器2を得た。当該容器2の凹み部にIC
その他のエレクトロニクス部品を収納した後、表示部
5、キー用の透孔6を有する板厚0.05mm、深さ0.5mmのS
US304Gステンレス鋼製の金属蓋18をかぶせ、第1図
(ハ)のように金属蓋側壁端面18c全周を容器2との側
壁面2bにレーザ溶接して蓋18と容器2とを一体化せし
め、第1図に示すl1=85.6mm、l2=54.0mm、R=3.0m
m、T=0.65mmのICカード金属ケース10とした。
〔実施例2〕 実施例1の金属容器2において、金属容器2とフレー
ム13とのスポット溶接を省略して、実施例1と同一寸
法、同一構造のICカード金属ケースを得ることができ
た。
〔実施例3〕 本例は第4図の金属ケース10′の製作例を示す。
表示部5、キー用の透孔6を有する板厚0.05mm、深さ
0.5mmのSUS304Gステンレス鋼製の薄板をプレスして得た
金属容器2′に、板厚0.5mmのSUS304ステンレス鋼系の
フレーム13′を嵌合接着せしめ、当該接着品の側壁面を
第13図(ロ)のようにピッチ約5mmでスポット溶接接合
した金属容器2′の凹み部にICその他のエレクトロニク
ス部品を収納接着した後、これに板厚0.1mm、深さ0.5mm
のSUS304Gステンレス鋼製の金属蓋18′をかぶせ、第4
図(ハ)のように金属蓋側壁端面18′c全周を容器2′
の金属容器の側壁面2′bにレーザ溶接して蓋18′と容
器2′を一体化せしめ、第4図に示すl1=85.6mm、l2
54.0mm、R=3.0mm、T=0.65mmのICカード金属ケース1
0′とした。
〔実施例4〕 実施例3の金属容器2′において金属容器2′とフレ
ーム13′のスポット溶接を省略して、実施例3と同一寸
法、同一構造のICカード金属ケースを得ることができ
た。
〔実施例5〕 本例は第5図の金属ケースの製作例を示す。
板厚0.1mmのSUS304Gステンレス鋼板から製作した、第
6図に示すl1″=85.5mm、l2″=53.9mm、R″=2.95m
m、l01′=85.3mm、l02′=53.8mm、tb=0.6mmの金属容
器2の凹み部7にICその他のエレクトロニクス部品を収
納した後、表示部5、キー用の透孔6を有する板厚0.05
mm、深さ0.5mmのSUS304Gステンレス鋼製の金属蓋19をか
ぶせ、第5図(ハ)に示すように金属蓋側壁端面19c全
周を容器側壁面22bにレーザ溶接して蓋19と容器2を一
体化せしめ、第5図に示すl1=85.6mm、l2=54.0mm、R
=3.0mm、T=0.65mmのICカード金属ケース20とした。
〔実施例6〕 実施例1において、金属容器2と金属蓋18の接合を接
着にて実施して第8図(イ)に示すICカード金属ケース
を得た。
〔実施例7〕 実施例5において、金属容器2と金属蓋19の接合を接
着にて実施して第8図(ロ)に示すICカード金属ケース
を得た。
(発明の効果) 以上のように、本発明の金属ケースは、金属容器の外
周部に密着して嵌合しうる側壁面を有する金属蓋をかぶ
せて接合した構造に特徴があり、金属容器としては、浅
底容器に矩形リング状のフレームを組み合わせたもの、
あるいは浅底の容器単体が使用される。前者の場合に
は、金属容器の側壁面が露出しないので、浅底容器とフ
レームの側壁面をスポット溶接等で接合する場合、外観
品質に格別の注意を払う必要がなく、強固な溶接が可能
となる。また、浅底容器と金属蓋とが接合されるので、
浅底容器とフレームの接合を逆に簡略化したり、場合に
よっては省略することも可能である。
また、フレームを省略し、浅底の形状の金属容器に金
属蓋をかぶせた構造とすることもできるので、金属容器
の製造が簡単になり、軽量化もはかられることになる。
また、本発明にかかる金属ケースでは、金属容器の開
口端角部が金属蓋でカバーされるので、当該角部の丸め
加工が不要である。また、金属蓋の天部面と側壁面の境
界角部には丸味が形成されているので、従来の平板状金
属蓋の周縁部を金属容器のフレームに溶接する方式では
不可欠であった周縁部の研磨仕上が不要となる。すなわ
ち、本発明の金属ケースは金属容器の底面、金属蓋の天
部面と側壁面がなめらかに連続するので、外観品質と手
ざわりがすぐれ、ICカードなどのIC収納金属ケースに適
している。
さらに、本発明の金属ケースは曲げまたはねじれ剛性
で従来品より優れており、IC収納金属ケースとして機能
上も向上している。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)、第1図(ロ)および第1図(ハ)は、そ
れぞれ、本発明にかかるIC収納用金属ケースの平面図、
断面図および部分拡大図; 第2図(イ)および第2図(ロ)は、それぞれ本発明に
かかるIC収納用金属ケースにおいて用いる金属蓋の平面
図および断面図; 第3図(イ)および第3図(ロ)は、それぞれ本発明に
かかるIC収納用金属ケースにおいて用いる金属容器の平
面図および断面図; 第4図(イ)、第4図(ロ)および第4図(ハ)は、本
発明にかかる他のIC収納用金属ケースの平面図、断面図
および部分拡大図; 第5図(イ)、第5図(ロ)および第5図(ハ)は、そ
れぞれフレームを用いない、本発明にかかる他のIC収納
用金属ケースの平面図、断面図および部分拡大図; 第6図(イ)および第6図(ロ)は、本発明にかかる他
のIC収納用金属ケースにおいて用いる金属容器の平面図
および断面図; 第7図(イ)、第7図(ロ)および第7図(ハ)は、金
属容器の底面に表示窓と透孔とを設けた、本発明にかか
る他のIC収納用金属ケースの平面図、断面図および部分
断面図; 第8図(イ)は、溶接ではなく接着により組立てた本発
明にかかるIC収納用金属ケース、および第8図(ロ)
は、接着により組立てたIC収納用金属ケースの部分断面
図; 第9図(イ)および第9図(ロ)は、それぞれ、従来の
IC収納用金属ケースの平面図および断面図; 第10図(イ)および第10図(ロ)は、それぞれ、従来の
金属容器の平面図および断面図; 第11図(イ)、第11図(ロ)および第11図(ハ)は、そ
れぞれ、従来の他の金属容器の平面図、断面部および部
分拡大図; 第12図(イ)、第12図(ロ)、第12図(ハ)および第12
図(ニ)は、それぞれ、従来のフレーム付き金属容器の
平面図、断面図、部分拡大図; 第13図(イ)、第13図(ロ)および第13図(ハ)は、そ
れぞれ、フレームを溶接した金属容器の部分拡大図、略
式斜視図および略式斜視図;および 第14図は、金属蓋を金属容器に溶接した部分拡大図であ
る。 1:空間、2,2′:金属容器 2a,22a:底面、2b,2′b,22b,22′b:側壁面 2c:端面、2d:エッジ部 2f:角部、3,18,18′,19,19′:金属蓋 3′:周縁部、18a,18′a:天部面 18b,18′b,19b,19′b:側壁面 18c,18′c,19c,19′c:端面 18d,18f,18′f,19d:角部 4,10,10′,20,20′:金属ケース 5:表示窓、6:透孔 7:凹み部、8,13:フレーム 13d:エッジ部 11:溶接ビード、16,16′,16″:圧痕 17:界面、23,24:接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−258798(JP,A) 特開 昭62−214698(JP,A) 実開 昭62−94064(JP,U) 実開 昭58−95680(JP,U)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ICを含むエレクトロニクス部品を収納する
    ための空間を内蔵する金属ケースであって、 (i)底面および底面の全周から立上がる側壁面からな
    り、底面から側壁面への角部が丸みをもった、前記空間
    を形成する金属容器と、 (ii)前記金属容器の側壁面の外周全周に密着嵌合し得
    る形状の側壁面と天部面とからなり、天部面から側壁面
    への角部が丸みをもった、側壁面の内周が前記金属容器
    に接合される金属蓋と からなるIC収納用金属ケース。
  2. 【請求項2】ICを含むエレクトロニクス部品を収納する
    ための空間を内蔵する金属ケースであって、 (i)底面および底面の全周から立上がる側壁面からな
    り、底面から側壁面への角部が丸みをもった、前記空間
    を形成する金属容器と、 (ii)前記側壁面の内部において側壁面に嵌合されるフ
    レームと、 (iii)前記金属容器の側壁面の外周全周に密着嵌合し
    得る形状の側壁面と天部面とからなり、天部面から側壁
    面への角部が丸みをもった、側壁面の内周が前記金属容
    器に接合される金属蓋と からなるIC収納用金属ケース。
  3. 【請求項3】前記金属容器と前記金属蓋との接合は溶接
    あるいは接着によって行なわれる請求項1または2記載
    のIC収納用金属ケース。
  4. 【請求項4】前記金属容器は、前記底面の厚さに等しい
    板厚の金属板を成形して得た、前記空間の深さに等しい
    高さの側壁面を有する成形品である請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載のIC収納用金属ケース。
  5. 【請求項5】前記金属蓋は、その天部面の厚さに等しい
    板厚の金属板を成形して得た、前記金属容器の全高より
    も小さい深さの側壁面を有する成形品である請求項1な
    いし請求項4のいずれかに記載のIC収納用金属ケース。
  6. 【請求項6】前記金属容器は、その底面に表示窓あるい
    はキー用の透孔を有する請求項1ないし請求項5のいず
    れかに記載のIC収納用金属ケース。
  7. 【請求項7】前記金属蓋は、その天部面に表示窓あるい
    はキー用の透孔を有する請求項1ないし請求項5のいず
    れかに記載のIC収納用金属ケース。
  8. 【請求項8】ICカードに用いることを特徴とする請求項
    1ないし請求項7のいずれかに記載のIC収納用金属ケー
    ス。
  9. 【請求項9】カード型電卓に用いることを特徴とする請
    求項6あるいは請求項7記載のIC収納用金属ケース。
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