JP2553955B2 - 培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法 - Google Patents
培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法Info
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Landscapes
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は血液寒天培地、組織培地又は合成培地等の培
地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法に関するものであ
る。
地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法に関するものであ
る。
(従来の技術及びその課題) 培地用合成樹脂製シャーレに関する従来の滅菌方法と
してはエチレンオキサイドガス(以下「EOG」と称す
る)によるEOG滅菌や、放射線の一種であるY線による
Y線滅菌等がある。
してはエチレンオキサイドガス(以下「EOG」と称す
る)によるEOG滅菌や、放射線の一種であるY線による
Y線滅菌等がある。
培地に関して、殊に血液寒天培地は、寒天培地中に血
液を添加・混合することにより調製されるものであり、
これはシャーレに分注され、凝固させて保管される。こ
の血液寒天培地は、培地中に懸濁された赤血球が細菌の
培養時に溶血を生じるか否かを調べるために使用され、
従って、細菌培養に先立つ保管中に赤血球が溶血し或い
は培地が変色したのでは血液寒天培地としての価値が損
われてしまう。
液を添加・混合することにより調製されるものであり、
これはシャーレに分注され、凝固させて保管される。こ
の血液寒天培地は、培地中に懸濁された赤血球が細菌の
培養時に溶血を生じるか否かを調べるために使用され、
従って、細菌培養に先立つ保管中に赤血球が溶血し或い
は培地が変色したのでは血液寒天培地としての価値が損
われてしまう。
従来のEOG滅菌は、滅菌用ガスがシャーレ中に僅かな
りとも残留することがある点及び処理後において微生物
等の残存する場合がある点に課題があり、しかも血液寒
天培地に用いるシャーレを対象とする場合には培地の経
時的溶血・変色等の劣化が生じると共に、培地の経時的
発育支持能低下を招く点に課題があった。
りとも残留することがある点及び処理後において微生物
等の残存する場合がある点に課題があり、しかも血液寒
天培地に用いるシャーレを対象とする場合には培地の経
時的溶血・変色等の劣化が生じると共に、培地の経時的
発育支持能低下を招く点に課題があった。
一方、Y線滅菌はシャーレ自体の物性面に与える影響
が大きくて着色を招き、線源の管理・維持が面倒であ
り、滅菌に要する時間が長く、シールドの必要性があ
り、更にコスト高である点に課題がある。
が大きくて着色を招き、線源の管理・維持が面倒であ
り、滅菌に要する時間が長く、シールドの必要性があ
り、更にコスト高である点に課題がある。
本発明は従来技術における上記の課題を解消するため
になされたものであり、その目的は確実に滅菌でき、培
地の経時的変化及び経時的発育支持能低下を防止乃至抑
制すると共に、低コストで実施し得る、培地用合成樹脂
製シャーレの滅菌方法を提供することにある。
になされたものであり、その目的は確実に滅菌でき、培
地の経時的変化及び経時的発育支持能低下を防止乃至抑
制すると共に、低コストで実施し得る、培地用合成樹脂
製シャーレの滅菌方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段及び作用) 本発明によれば、包装容器内に積み重ねられ且つ所定
数収納された培地用合成樹脂製シャーレに、包装容器の
外部から電子線を実質的吸収線量で10kGy以上照射する
ことを特徴とする、培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方
法により、上記の課題が解決されると共に、上記の目的
が達成される。
数収納された培地用合成樹脂製シャーレに、包装容器の
外部から電子線を実質的吸収線量で10kGy以上照射する
ことを特徴とする、培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方
法により、上記の課題が解決されると共に、上記の目的
が達成される。
即ち、本発明方法を利用することにより合成樹脂製シ
ャーレに付着している雑菌、微生物等が極めて強力な電
子線の照射により短時間で死滅し、照射された電子線が
残留せず且つ照射処理が合成樹脂製シャーレ自体の物性
面に与える影響が少ないのである。
ャーレに付着している雑菌、微生物等が極めて強力な電
子線の照射により短時間で死滅し、照射された電子線が
残留せず且つ照射処理が合成樹脂製シャーレ自体の物性
面に与える影響が少ないのである。
本発明において用いる培地用合成樹脂製シャーレの素
材としては透明性を有する合成樹脂であれば格別の限定
はなく、例えばポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、メチルペンテン
ポリマー、ポリスルホン、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリエステル、塩化ビニル樹脂等であることができ
る。
材としては透明性を有する合成樹脂であれば格別の限定
はなく、例えばポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、メチルペンテン
ポリマー、ポリスルホン、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリエステル、塩化ビニル樹脂等であることができ
る。
これらの合成樹脂製シャーレは、EOG滅菌の場合と同
様に、JIS規格の丸シャーレ(本体部の直径90mm、高さ:
15mm、壁厚:0.8−1.0mm)であれば、通例20組(1組:
本体部+蓋体)を積み重ね、これを縦・横5列宛、即ち
合計500組がポリエチレン製の袋に収められ、これがダ
ンボール箱等の包装容器内に収納され、当該容器が封緘
された荷姿状態で滅菌処理に付される。
様に、JIS規格の丸シャーレ(本体部の直径90mm、高さ:
15mm、壁厚:0.8−1.0mm)であれば、通例20組(1組:
本体部+蓋体)を積み重ね、これを縦・横5列宛、即ち
合計500組がポリエチレン製の袋に収められ、これがダ
ンボール箱等の包装容器内に収納され、当該容器が封緘
された荷姿状態で滅菌処理に付される。
本発明における電子線の照射は電子線加速装置を用い
て行われる。該電子線加速装置としては、高エネルギー
の電子線を発するものであれば特に限定されず、例えば
住友重機械工業株式会社製の「ダイナミトロン(標
章)」が使用される。該電子線加速装置は、0.5MeV−5M
eV迄無段階に加速エネルギーを設定でき、カートコンベ
アにより搬送されてくる被処理物に対して上記エネルギ
ーの電子線を照射するようになされているものである。
上記荷姿の培地用合成樹脂製シャーレの滅菌に最適な電
子線の吸収線量としては、150kGyまでが好ましく、150k
Gy以上の吸収線量に設定すると合成樹脂製シャーレに変
形・変色が起こるので好ましくない。尚、合成樹脂製シ
ャーレに付着している雑菌、微生物等が少ない場合に
は、1kGyの吸収線量でも滅菌が可能であるが、実際上は
既述のように実質的吸収線量で10kGy以上にする必要性
がある。尚、この「実質的吸収線量」とは包装容器内に
収容されているシャーレの内で吸収線量が最も少なかっ
たシャーレが受けるべき線量を意味する。
て行われる。該電子線加速装置としては、高エネルギー
の電子線を発するものであれば特に限定されず、例えば
住友重機械工業株式会社製の「ダイナミトロン(標
章)」が使用される。該電子線加速装置は、0.5MeV−5M
eV迄無段階に加速エネルギーを設定でき、カートコンベ
アにより搬送されてくる被処理物に対して上記エネルギ
ーの電子線を照射するようになされているものである。
上記荷姿の培地用合成樹脂製シャーレの滅菌に最適な電
子線の吸収線量としては、150kGyまでが好ましく、150k
Gy以上の吸収線量に設定すると合成樹脂製シャーレに変
形・変色が起こるので好ましくない。尚、合成樹脂製シ
ャーレに付着している雑菌、微生物等が少ない場合に
は、1kGyの吸収線量でも滅菌が可能であるが、実際上は
既述のように実質的吸収線量で10kGy以上にする必要性
がある。尚、この「実質的吸収線量」とは包装容器内に
収容されているシャーレの内で吸収線量が最も少なかっ
たシャーレが受けるべき線量を意味する。
(実施例) 次に、比較試験例としての実施例により本発明を更に
詳細に説明する。尚、本比較試験例においては、培地と
して血液寒天培地を使用した場合について述べるが、組
織培地、合成培地等についても同様に適用できるもので
あることに留意されたい。
詳細に説明する。尚、本比較試験例においては、培地と
して血液寒天培地を使用した場合について述べるが、組
織培地、合成培地等についても同様に適用できるもので
あることに留意されたい。
比較試験例1 本発明による電子線滅菌シャーレと従来技術によるEO
G滅菌シャーレとを使用して血液寒天培地の保存性への
影響について試験した。
G滅菌シャーレとを使用して血液寒天培地の保存性への
影響について試験した。
(1)滅菌方法 電子線滅菌シャーレ ポリスチレン製シャーレをダンボール箱[JIS規格の
丸シャーレ(直径:90mm、高さ:15mm、壁厚:1.0mm)を50
0組収納]に収納し、該ダンボール箱を封緘し、電子線
加速装置(「ダイナミトロン」標章)を用い電子線の加
速エネルギーを5MeV × 16mMに且つカートコンベアの速
度を5m/minに設定してダンボール箱の外側から且つその
上部から1回、次いで該箱の天地を代えて1回電子線を
照射した。電子線の吸収線量は、ダンボール箱内の辺部
のシャーレでは65.8kGyであり、ダンボール箱中心部の
シャーレでは13.9kGyであった。
丸シャーレ(直径:90mm、高さ:15mm、壁厚:1.0mm)を50
0組収納]に収納し、該ダンボール箱を封緘し、電子線
加速装置(「ダイナミトロン」標章)を用い電子線の加
速エネルギーを5MeV × 16mMに且つカートコンベアの速
度を5m/minに設定してダンボール箱の外側から且つその
上部から1回、次いで該箱の天地を代えて1回電子線を
照射した。電子線の吸収線量は、ダンボール箱内の辺部
のシャーレでは65.8kGyであり、ダンボール箱中心部の
シャーレでは13.9kGyであった。
EOG滅菌シャーレ 電子線滅菌用シャーレと同様に、ポリスチレン製シャ
ーレを収容しているダンボール箱をガラス処理室内に載
置し、常法によりEOG20%及び炭酸ガス80%の混合ガス
を0.35kg/cm2の圧力条件下でガス処理室内に送り、温度
35−50℃で4.5−5.0時間処理し、次いでエアレーション
を15−20分間に亘り3回行った。
ーレを収容しているダンボール箱をガラス処理室内に載
置し、常法によりEOG20%及び炭酸ガス80%の混合ガス
を0.35kg/cm2の圧力条件下でガス処理室内に送り、温度
35−50℃で4.5−5.0時間処理し、次いでエアレーション
を15−20分間に亘り3回行った。
(2)試験方法 上記の滅菌方法により処理した電子線滅菌シャーレと
EOG滅菌シャーレとを使用して下記に記載の性能試験及
び外観試験を行った。
EOG滅菌シャーレとを使用して下記に記載の性能試験及
び外観試験を行った。
性能試験 電子線滅菌シャーレ及びEOG滅菌シャーレをダンボー
ル箱からそれぞれ12個取出し、その内で、それぞれ5個
の滅菌シャーレに羊血液寒天培地を、又それぞれ残りの
7個の滅菌シャーレには馬血液寒天培地を分注した。次
いで、それぞれのシャーレに収納された各血液寒天培地
を10℃に保持しながら2ケ月+3週間保管し、血液寒天
培地の経時的変化を調べた。
ル箱からそれぞれ12個取出し、その内で、それぞれ5個
の滅菌シャーレに羊血液寒天培地を、又それぞれ残りの
7個の滅菌シャーレには馬血液寒天培地を分注した。次
いで、それぞれのシャーレに収納された各血液寒天培地
を10℃に保持しながら2ケ月+3週間保管し、血液寒天
培地の経時的変化を調べた。
尚、上記それぞれ5個の羊血液寒天培地入りシャーレ
の内4個には、ストレプトコッカスA群の菌株を植菌
し、残り1個のシャーレにはストレプトコッカス・ニュ
ーモニアの菌株を植菌した。また、前記それぞれ7個の
馬血液寒天培地入りシャーレの内5個には、上記と同様
にストレプトコッカス属の菌株を植菌し、残り2個のシ
ャーレにヘモフィルス・インフルエンザの菌株を植菌し
た(上記夫々の菌株は、37℃で20−22時間培養したもの
である)。結果は下記の第1表及び第2表に示されてい
る通りであった。
の内4個には、ストレプトコッカスA群の菌株を植菌
し、残り1個のシャーレにはストレプトコッカス・ニュ
ーモニアの菌株を植菌した。また、前記それぞれ7個の
馬血液寒天培地入りシャーレの内5個には、上記と同様
にストレプトコッカス属の菌株を植菌し、残り2個のシ
ャーレにヘモフィルス・インフルエンザの菌株を植菌し
た(上記夫々の菌株は、37℃で20−22時間培養したもの
である)。結果は下記の第1表及び第2表に示されてい
る通りであった。
6−7;ヘモフィルス・インフルエンザ 性能試験結果に関する考察 上記第1表及び第2表に示されている結果から明らか
なように、本発明方法により電子線滅菌されたシャーレ
と従来方法であるEOG滅菌されたシャーレとでは、血液
寒天培地の最も大きな特徴であり且つ重要である「スト
レプトコッカスA群のβ溶血性能」及び「ストレプトコ
ッカス・ニューモニアのα溶血性能」の維持に及ぼす影
響において有意差が認められた。
なように、本発明方法により電子線滅菌されたシャーレ
と従来方法であるEOG滅菌されたシャーレとでは、血液
寒天培地の最も大きな特徴であり且つ重要である「スト
レプトコッカスA群のβ溶血性能」及び「ストレプトコ
ッカス・ニューモニアのα溶血性能」の維持に及ぼす影
響において有意差が認められた。
即ち、製造直後では両方法により滅菌されたシャーレ
使用血液寒天培地に性能上の差はなかったが、培地収容
シャーレを2ケ月+3週間保管した後に上記の菌株を植
菌・培養すると、EOG滅菌シャーレ使用血液寒天培地で
は対照培地である製造直後の血液寒天培地とこのストレ
プトコッカスA群のβ溶血がY溶血化(非溶血)した
り、溶血環が小さくなったり、又集落が小さくなったり
していた。同様に、ストレプトコッカス・ニューモニア
の場合にもα溶血環が小さくなったり、集落が小さくな
ったりしていた。更に、ヘモフィルス・インフルエンザ
の集落も小さくなっていた。これに対して、電子線滅菌
シャーレを用いた場合には、上記の期間に亘り保管した
場合にも、製造直後の血液寒天培地と性能が余り変わら
なかった。従って、本発明による電子線滅菌方法は従来
技術によるEOG滅菌方法よりも有意に優れていることが
判明した。
使用血液寒天培地に性能上の差はなかったが、培地収容
シャーレを2ケ月+3週間保管した後に上記の菌株を植
菌・培養すると、EOG滅菌シャーレ使用血液寒天培地で
は対照培地である製造直後の血液寒天培地とこのストレ
プトコッカスA群のβ溶血がY溶血化(非溶血)した
り、溶血環が小さくなったり、又集落が小さくなったり
していた。同様に、ストレプトコッカス・ニューモニア
の場合にもα溶血環が小さくなったり、集落が小さくな
ったりしていた。更に、ヘモフィルス・インフルエンザ
の集落も小さくなっていた。これに対して、電子線滅菌
シャーレを用いた場合には、上記の期間に亘り保管した
場合にも、製造直後の血液寒天培地と性能が余り変わら
なかった。従って、本発明による電子線滅菌方法は従来
技術によるEOG滅菌方法よりも有意に優れていることが
判明した。
外観試験 上記滅菌方法により得た電子線滅菌シャーレ及びEOG
滅菌シャーレをそれぞれ4個用意し、その内、それぞれ
2個のシャーレには羊血液寒天培地を分注して10℃と15
℃に保持し、又残り2個のシャーレには馬血液寒天培地
を分注し10℃と15℃に保持して保管し、これらのシャー
レ内の血液寒天培地の経時的な色調変化を色差計(ミノ
ルタ株式会社製のCM1000)により測定した。この測定
は、各血液寒天入りシャーレを保存温度から室温に戻
し、それを37℃で24時間放置した後に行った。
滅菌シャーレをそれぞれ4個用意し、その内、それぞれ
2個のシャーレには羊血液寒天培地を分注して10℃と15
℃に保持し、又残り2個のシャーレには馬血液寒天培地
を分注し10℃と15℃に保持して保管し、これらのシャー
レ内の血液寒天培地の経時的な色調変化を色差計(ミノ
ルタ株式会社製のCM1000)により測定した。この測定
は、各血液寒天入りシャーレを保存温度から室温に戻
し、それを37℃で24時間放置した後に行った。
上記の該色差計は、反射光の分析を行い色調を数値化
するものであり、血液寒天培地の測定に関しては「L*
値(明度)及びa*値(赤色度)」が重要であり、共に
溶血の度合と黒色化の指標となるものである(溶血或い
は黒色化により上記のL*値及びa*値が低下する)。
するものであり、血液寒天培地の測定に関しては「L*
値(明度)及びa*値(赤色度)」が重要であり、共に
溶血の度合と黒色化の指標となるものである(溶血或い
は黒色化により上記のL*値及びa*値が低下する)。
上記色差計により測定した各シャーレ入り血液寒天培
地の経時的な色調変化が横軸に経過月数、縦軸にa*値
として、図面第1図−第4図に示されている。
地の経時的な色調変化が横軸に経過月数、縦軸にa*値
として、図面第1図−第4図に示されている。
外観試験結果に関する考察 第1図及び第2図に示されているように電子線滅菌し
たシャーレに収納された羊血液寒天培地は10℃又は15℃
において3ケ月間に亘り保管しても溶血・変色を殆ど生
じないことが判明し、一方EOG滅菌を施したシャーレに
収納された羊血液寒天培地の場合には10℃保管において
約2ケ月後から、又15℃保管においては約1ケ月後から
比較的急速に溶血・変色が生じ、殊に保管温度が高い程
急激に溶血の生じることが判明した。
たシャーレに収納された羊血液寒天培地は10℃又は15℃
において3ケ月間に亘り保管しても溶血・変色を殆ど生
じないことが判明し、一方EOG滅菌を施したシャーレに
収納された羊血液寒天培地の場合には10℃保管において
約2ケ月後から、又15℃保管においては約1ケ月後から
比較的急速に溶血・変色が生じ、殊に保管温度が高い程
急激に溶血の生じることが判明した。
馬血液寒天培地に関しては、第3図及び第4図に示さ
れるように、第1図及び第2図に示されている羊血液寒
天培地の場合と比較して溶血・変色は早期に生じるが、
電子線滅菌したシャーレに収容された培地はEOG滅菌し
たシャーレに収容された培地と比較して経時的溶血・変
色の度合が有意に低く、且つ保管温度に殆んど存在しな
いが、EOG滅菌シャーレに収容された培地においては保
管温度が高いと経時的に溶血・変色の度合が著しく高く
なることが判明した。
れるように、第1図及び第2図に示されている羊血液寒
天培地の場合と比較して溶血・変色は早期に生じるが、
電子線滅菌したシャーレに収容された培地はEOG滅菌し
たシャーレに収容された培地と比較して経時的溶血・変
色の度合が有意に低く、且つ保管温度に殆んど存在しな
いが、EOG滅菌シャーレに収容された培地においては保
管温度が高いと経時的に溶血・変色の度合が著しく高く
なることが判明した。
尚、図面には示されていないが、L*値もa*値とほ
ぼ同様に推移した。
ぼ同様に推移した。
総合評価 培地用合成樹脂製シャーレの滅菌法を従来のEOG滅菌
から本発明による電子線滅菌に変更すれば、羊血液寒天
培地及び馬血液寒天培地の保管期間を有効に延長するこ
とができる。
から本発明による電子線滅菌に変更すれば、羊血液寒天
培地及び馬血液寒天培地の保管期間を有効に延長するこ
とができる。
(発明の効果) 本発明方法によれば下記の通りの効果がもたらされ
る。
る。
(1)本発明方法は電子線により合成樹脂製シャーレの
滅菌を行うものであり、この電子線は電圧及び電流の値
を設定することにより加速エネルギーを管理することが
できるために滅菌管理が容易であり、滅菌時間も従来の
Y線滅菌の場合と比較して大幅に短縮し、しかも低コス
トで培地用合成樹脂製シャーレを滅菌することができ
る。
滅菌を行うものであり、この電子線は電圧及び電流の値
を設定することにより加速エネルギーを管理することが
できるために滅菌管理が容易であり、滅菌時間も従来の
Y線滅菌の場合と比較して大幅に短縮し、しかも低コス
トで培地用合成樹脂製シャーレを滅菌することができ
る。
(2)本発明方法によれば、当該滅菌シャーレを用いて
培地を保管する場合に従来のEOG滅菌したものと比較し
て経時的変化等(色調変化乃至劣化)は著しく少なく、
従って、経時的発育支持能低下を防止乃至抑制すること
ができる。
培地を保管する場合に従来のEOG滅菌したものと比較し
て経時的変化等(色調変化乃至劣化)は著しく少なく、
従って、経時的発育支持能低下を防止乃至抑制すること
ができる。
第1図−第4図は、電子線滅菌又はEOG滅菌された合成
樹脂製シャーレに収容された羊血液寒天培地及び馬血液
寒天培地の経時的な色調変化を示すグラフである。
樹脂製シャーレに収容された羊血液寒天培地及び馬血液
寒天培地の経時的な色調変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−226528(JP,A) 特開 昭58−11623(JP,A) 特開 昭57−142821(JP,A) 特開 昭49−117181(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】包装容器内に積み重ねられ且つ所定数収納
された培地用合成樹脂製シャーレに、包装容器の外部か
ら電子線を実質的吸収線量で10kGy以上照射することを
特徴とする、培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2208011A JP2553955B2 (ja) | 1990-08-08 | 1990-08-08 | 培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2208011A JP2553955B2 (ja) | 1990-08-08 | 1990-08-08 | 培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0492671A JPH0492671A (ja) | 1992-03-25 |
| JP2553955B2 true JP2553955B2 (ja) | 1996-11-13 |
Family
ID=16549195
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2208011A Expired - Lifetime JP2553955B2 (ja) | 1990-08-08 | 1990-08-08 | 培地用合成樹脂製シャーレの滅菌方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2553955B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS49117181A (ja) * | 1973-03-10 | 1974-11-08 | ||
| JPS57142821A (en) * | 1981-02-28 | 1982-09-03 | Dainippon Printing Co Ltd | Method and device for sterilizing packing material through electron ray |
| JPS6050648B2 (ja) * | 1981-06-30 | 1985-11-09 | 大日本印刷株式会社 | 電子線殺菌装置 |
| JPH01226528A (ja) * | 1988-02-26 | 1989-09-11 | Toppan Printing Co Ltd | 包装材料の殺菌方法 |
-
1990
- 1990-08-08 JP JP2208011A patent/JP2553955B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0492671A (ja) | 1992-03-25 |
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