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JP2557700B2 - レトロウイルスの感染性の改変剤として及び抗感染性物質としての、レトロウイルス性疾患の処置のためのブチルヒドロキシアニソール - Google Patents
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JP2557700B2 - レトロウイルスの感染性の改変剤として及び抗感染性物質としての、レトロウイルス性疾患の処置のためのブチルヒドロキシアニソール - Google Patents

レトロウイルスの感染性の改変剤として及び抗感染性物質としての、レトロウイルス性疾患の処置のためのブチルヒドロキシアニソール

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JP2557700B2 JP63503347A JP50334788A JP2557700B2 JP 2557700 B2 JP2557700 B2 JP 2557700B2 JP 63503347 A JP63503347 A JP 63503347A JP 50334788 A JP50334788 A JP 50334788A JP 2557700 B2 JP2557700 B2 JP 2557700B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ヒト又は動物の治療処置に適した薬剤と
してのブチルヒドロキシアニソール及びそれらの塩から
成る化合物に関する。化合物(I)と示される本発明の
化合物は、特に、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニ
ソール(II)、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソ
ール(III)及びこれら2種の化合物の各種割合の混合
物(IV)(この混合物はBHAという用語で称されること
がある)のようなt−ブチルヒドロキシアニソールを含
む。
本発明の主題は、特に、レトロウイルスに起因する疾
患の処置、例えばエイズ(AIDS)の処置のための化合物
(I)の使用にある。この場合、この処置は、予防的処
置又は治療的処置であることができる。
本発明の化合物及びそれらのアルカリ金属塩のような
塩は、以前から既知の化合物である。化合物(II)及び
(III)並びにそれらの混合物、特にBHAとして知られて
いる化合物(IV)は非常に有利な酸化防止特性を有し、
一方でヒト及び動物に対してほとんど毒性を持たない。
特にこれらの研究は、アカゲザルにおいて500mg/kg/日
までで1か月間、マカクザルにおいて400mg/kg/日まで
で3か月間、豚において400mg/kg/日までで4か月間及
びビーグル犬において220mg/kg/日までで6か月間にわ
たる経口投与の有害作用がないことを示している。この
理由のために、これら、例えばBHAは食用油脂及びヒト
が消費する他の多くの食料品の保存のための食品添加剤
として広く用いられている。また、これらは薬剤化合物
の製造における保存剤としても用いられる。しかしなが
ら、これらの化合物はヒト又は動物についての治療の目
的のための活性成分としては決して用いられていないと
認められる。
さらに、エイズウイルス(H.I.V.又はH.T.L.V.III又
はL.A.V.)が属するレトロウイルスは外被ウイルスであ
ることが知られている。ここで、一般的知識に従えば、
エイズウイルスは下記の二段階機構の結果として病原と
なると見なされよう; ・第1の段階において、レトロウイルスの表面膜がT4リ
ンパ球のような細胞の膜受容体に付着する。
・第2の段階においてレトロウイルスがこの細胞内に入
り込み、逆トランスクリプターゼの結果としてそのRNA
がDNAに転写され、これが感染した細胞のゲノム中に組
込まれ、これが結果としてウイルスの増殖をもたらし得
る。
これまで、エイズに関する治療の研究は主として上記
の機構の第2段階に関するものであり、特に逆トランス
クリプターゼ又は核酸の複製、転写及びトランスレーシ
ョンに関与する他の酵素の抑止剤が用いられていた。
他方、エイズレトロウイルスの作用の推定機構の第1
段階についてはこれまで詳細な研究が為されていないと
思われる。特に、エイズ予防及び(又は)治療処置の進
展に向けての研究において、本出願人はこの機構の第1
段階に、即ち細胞受容体へのウイルス表面膜の付着、そ
の機構、その生化学的基質及びその改変手段に着目し
た。この表面膜の重要性は、対応する転写単位(即ち遺
伝子又は「オープン・リーディング・フレーム」=or
f)のサイズによって裏付けられる。実際、H.I.V.は少
なくとも6のorf:逆トランスクリプターゼのための最も
大きい(即ち「pol」)コード、並びに先駆体糖タンパ
ク質(g Pr 160){これは異例の寸法のエクスターナル
糖タンパク質(gp 120)とトランスメンブレン糖タンパ
ク質(gp 41)とに分解する}のための次に大きい(即
ち「env」)コードを有する。
この場合に、前記の化合物(I)がエイズウイルスの
感染力を消失、低減又は改変させる作用を有する優れた
驚くべき特性を示すということが示され、これが本発明
の主たる主題を形成する。この作用は恐らくこのレトロ
ウイルスの表面膜の変化によるものであり、従って、こ
の仮定の上で、この作用は上記の機構の第1段階に参画
することができる。
最近、関連した作用が2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール即ちBHTについて一般的にもくろまれて
いる。しかしながら、これは作業仮説に関するのみであ
る。さらに、BHA及びBHTについて、より特定的には後者
の化合物について以前に実施された研究は、レトロウイ
ルスの範疇に属さないウイルスに関連し、真っ先に潜在
的使用を示唆している。従って、鶏のニューカッスル病
の予防処置及びヘルペスの治療処置へのBHTの適用が試
験されているがしかし全く期待に反すると認められてい
る{「サイエンス(Science)」、第187巻(1975年)、
第64頁、スナイプス(Snipes)、パーソン(Person)、
ケイス(Keith)、カップ(Cupp);「アンチミクロバ
イアル・エンジャンツ・アンド・ケモセラピー(Antimi
crobial Agents and Chemotherapy)」、第10巻(1976
年)、第96頁、ワンダ(Wanda)、カップ、スナイプス
ら;「サイエンス」、第197巻(1977年)、第1291〜129
2頁、M.ブラフ(Brugh);「Clin.Pharmacol.Thera
p.」、第38巻(1985年)、第56〜59頁、D.F.フリーマン
(Freeman)、G.ウェナーストローム(Wenerstrom)、
S.L.スプランス(Spruance)を参照されたい}。
従って、本発明の主題は、抗ウイルス及び(又は)抗
感染若しくは殺菌剤としての化合物(I)の使用であ
る。
本発明の化合物(I)、特に化合物(II)の抗ウイル
ス活性が、H.I.V.ウイルスを連続的に産生する細胞の培
養上層物から生じるこのウイルスについて示された。こ
れは後記の実験の部に例示する。
本発明に従う式(I)の化合物は、それらの抗ウイル
ス及び(又は)抗感染特性並びにそれらのヒトに対する
認められた安全性のために、例えばレトロウイルス性疾
患、特にエイズの予防処置又は治療処置における医薬品
としての用途を見出す。この種の治療用途のための、活
性成分としての化合物(II)のような化合物(I)又は
化合物(I)の混合物と製薬上不活性な賦形剤とを含有
する製薬組成物は、慣用の方法に従って製造され、この
組成物もまた本発明の主題である。
最良の予防処置を提供するのに適した慣用の製薬的形
態の中では、クリーム、軟膏、ゲル剤、ローション、粉
末、エマルジョン及びエアロゾルを挙げることができ
る。エアロゾルの中では、生殖器エアロゾル、口腔エア
ロゾル及び塗布装置を有する膣用ゲル剤が特に推奨され
る。これら組成物中に用いられる賦形剤は、活性成分を
可能な接種部位に保持させることのできる粘性賦形剤が
好ましいであろう。
このような賦形剤の中では、 (A)植物を起源とするC8〜C12の飽和脂肪酸のトリグ
リセリドを含むタイプの天然オイル(Ca++イオンを持つ
もの又は持たないもの) (B)0.10〜0.20%のセルロースエステルを含有しCa++
イオンを含有する又はしない90〜97%強度のエタノール を挙げることができる。
これら組成物中の化合物(I)の薬量は、用いられる
形態に依存し得る。この薬量は特に活性成分0.01%〜1
%の範囲、好ましくは約0.02%であろう。活性成分の1
日の最大薬量は治療すべき患者に応じて変化するが、約
30mgであり、これは例えば口腔エアロゾルについて約30
回の噴霧に相当し得る。
また、本発明の範囲において、化合物(II)及び(I
V)のような化合物(I)がHIV 1ウイルスの感染力を完
全に不活性にする能力のために、そして毒物学及び薬物
動態学的研究によって支持されているこれら分子の安全
性及び取扱いやすさの観点から、本発明の化合物
(I)、特に化合物(II)はHIV 1ウイルス及び関連ウ
イルスに起因する感染の治療処置においてもしかるべき
役割を果たすであろう。この治療上の使用は、単純な血
清反応陽性、ARC(エイズ関連症候群)と称される症候
群又はエイズ疾患に適用することができる。この種の治
療処置において、化合物(II)は特に経口又は非経口
で、特に遅い静脈内経路で投与することができる。
薬量は投与経路、治療すべき症状及び対象とする患者
に応じて変化し得る。例えば、この薬量は経口で50〜10
0mg/kg/日の範囲、非経口で1〜10mg/kg/日の範囲で変
化するであろう。
(II)のような本発明の化合物は単独で若しくは混合
物として又は、エイズ治療処置用に示されている、化合
物(I)と同じ感染現象に対しては作用しないような他
の医薬品との組合せとしてさえ使用することができる。
可能な組合せの中では、例えばアジドチミジン、ジデ
オキシシチジン、HPA−23及びAL−721との組合せを挙げ
ることができる。
従って、本発明の主題はまた、エイズのようなレトロ
ウイルス性疾患の予防又は治療処置に意図される医薬品
の製造並びにエイズウイルス及び関連ウイルスに対する
抗ウイルス及び(又は)抗感染活性を有する医薬品の製
造への化合物(I)の使用でもある。
化合物(I)について示された、エイズの原因となる
ウイルスの感染力に対して作用する性質は、さらに、本
発明の化合物、、特に化合物(II)及び(IV)を慣用の
ワクチン製造方法に従った抗エイズワクチンの製造に用
いることを可能にする。この用途(これもまた本発明の
主題である)において、化合物(I)はエイズレトロウ
イルスの感染力を改変し一方でその物理的及び抗原的特
性を破壊しない薬剤として作用する。この作用の結果と
して、これらは、低減した感染力及び持続する抗原性を
有し従ってワクチン源になり得るレトロウイルスを製造
することを可能にする。
同様に、化合物(I)の特性、特にそれらの抗感染及
び(又は)殺菌特性を考慮して、本発明の手段はまた、
抗感染及び(又は)殺菌性製品としてのこれら化合物並
びにこれら製品を含有する組成物でもある。これら組成
物は、エイズウイルスのようなレトロウイルスをそれら
の感染力を消失又は低減させることによって局所的に撲
滅することを意図される。ヒトに用いることを意図され
るこのような組成物は、それらの形態及び目的を考える
と、製薬組成物とは見なされないであろうし、又は見な
されないかもしれない。可能な使用形態の中では、特に
チューインガム、唇用軟膏、石鹸、乳液、シャワーゲル
剤及び口腔洗浄剤を挙げることができる。これらの配合
物は慣用の方法に従って製造される。
上記のこれら抗感染及び(又は)殺菌性製品並びにそ
れらを含有する組成物は、エイズウイルスで汚染される
恐れのある物品又は建物に適用される用途にもまた好適
である。
この種の用途について可能な組成物の中では、エアロ
ゾル、ワックス及び被覆を挙げることができる。
以下の実施例では、本発明を限定することなく例示す
るものである。
例1 95%強度のエタノール中に0.5Mの濃度の3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシアニソールの原液を調製し、それ
の、ウシの胎児の血清(10%)、インターロイキン−II
(10%)及び抗ヒトインターフェロン血清を添加してあ
るRPMI 1640培地との適合性を試験した。
10-5〜10-3Mの濃度の化合物(II)がTリンパ球に対
して直接及び洗浄後に毒性がないということが証明され
る。
10-5〜10-3Mの化合物(II)の濃度で37℃において
5、10、30又は60分間インキュベートしたH.I.V.ウイル
ス(105cpm/mlより大きい逆トランスクリプターゼ活性
力価の、H.I.V.ウイルスを連続的に産生する細胞の上層
物から得られるもの)を、次いで、正常提供者のTリン
パ球と接触させた(PHA−Pで3日間刺戟し、次いでIL
−II及び抗ヒトインターフェロン血清を添加してある培
地中で培養した)。これら製剤の感染力を、培地の上層
物中における感染したT細胞のウイルス産生を各細胞経
過毎(3又は4日毎)に1か月間追跡することによって
測定した。
未処理対照例又は10-5若しくは10-4M濃度の化合物
(II)で処理した対照例においてはH.I.V.ウイルスの感
染力が維持される。化合物(II)を10-3Mの最終濃度に
おいて用いた場合にはこの感染力が消失する。
しかして、エイズウイルスの感染力を完全に不活性に
するためには、この濃度において、光から遮断し且つ37
℃の温度において、化合物(II)とHIV 1との30分間の
最低インキュベーションで充分である。
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール即ちBHT
と共に実施した比較研究は、D+4において下記の結果
を与える: 化合物(II): 355 BHT: 113,624 (数字は逆トランスクリプターゼ活性、即ちウイルス産
生を示し、cpm/mlで表わされる) これはまた、密接に関連した誘導体に抗エイズ活性がな
いということも示す。
例2:生殖器エアロゾル 生殖器エアロゾルは、(A)又は(B)タイプの賦形
剤中の10-3Mの化合物(II)の溶液から成る。
この粘性溶液は、汚染される恐れのある生殖領域を被
覆することを可能にすることを予定される。1回の噴霧
は5ml(これは活性成分0.9mgに等しい)に相当し、従っ
て、経口投与について許容される最大薬量を越えること
なく、1日につき30回の噴霧を可能にする。
例3:口腔エアロゾル 口腔エアロゾルは、(A)又は(B)タイプの賦形剤
中の10-3Mの化合物(II)のメントールを加えた溶液か
ら成る。
この粘性溶液は、汚染される恐れのある口腔内粘膜を
被覆することを可能にすることを予定される。1回の噴
霧または5mlに相当し、これは活性成分0.9mgに等しい。
例4:塗布装置を備えた膣用ゲル剤 膣用ゲル剤は化合物(II)10-3Mのゲルから成り、膣
粘膜を被覆することを可能にすることを予定される。単
位薬量は5mlであり、これは活性成分0.9mgに等しい。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブチルヒドロキシアニソール及びそれらの
    塩から選択される少なくとも1種の化合物から成る、レ
    トロウイルス性疾患の予防又は治療処置用薬剤。
  2. 【請求項2】抗ウイルス及び(又は)抗感染剤として用
    いられる、請求の範囲第1項記載の薬剤。
  3. 【請求項3】単独又は2−t−ブチル−4−ヒドロキシ
    アニソールと混合された3−t−ブチル−4−ヒドロキ
    シアニソールから成る、請求の範囲第1項記載の薬剤。
  4. 【請求項4】レトロウイルス性疾患がエイズである、請
    求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の薬剤。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の
    薬剤を活性成分として含有する製薬組成物。
JP63503347A 1987-04-10 1988-04-08 レトロウイルスの感染性の改変剤として及び抗感染性物質としての、レトロウイルス性疾患の処置のためのブチルヒドロキシアニソール Expired - Lifetime JP2557700B2 (ja)

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