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JP2559933B2 - 極低温冷凍装置 - Google Patents
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JP2559933B2 - 極低温冷凍装置 - Google Patents

極低温冷凍装置

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JP2559933B2
JP2559933B2 JP3324146A JP32414691A JP2559933B2 JP 2559933 B2 JP2559933 B2 JP 2559933B2 JP 3324146 A JP3324146 A JP 3324146A JP 32414691 A JP32414691 A JP 32414691A JP 2559933 B2 JP2559933 B2 JP 2559933B2
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義久 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極低温冷凍装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、超電導装置においては、超電導マ
グネット部分を極低温に冷却する必要があり、超電導マ
グネット部分を、例えば密封された液体ヘリウム槽内に
設け、該液体ヘリウム槽内に収容された液体ヘリウムに
よって約4.2°Kに冷却している。そして、更に上記
液体ヘリウム槽を断熱ケースによって包囲し、該断熱ケ
ース内を真空に維持して断熱ケースの外側の大気中の熱
が進入しないようにしている。
【0003】この場合、上記超電導マグネットには断熱
ケースを介して大気中の熱が輻射熱となって進入するた
め、その分上記液体ヘリウムが気化してしまう。そのた
め、ヘリウムガスを回収して再び液体ヘリウムにするた
めに極低温冷凍装置が使用される。上記極低温冷凍装置
は、吸着剤、向流型熱交換器及びJ−T膨張弁から成る
同一の冷凍サイクルを複数段直列に接続して極低温状態
を形成するようにしている。
【0004】この場合、冷凍サイクルにおいては、吸着
剤の冷却と加熱を交互に行い、吸着剤から放出された冷
媒をJ−T膨張弁に送って膨張させ、この時のジュール
・トムソン効果を利用して冷媒の温度を降下させるよう
になっている。そして、前段の冷凍サイクルの冷媒を利
用して、次段の冷凍サイクルの吸着剤を冷却することに
よって極低温状態が形成されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の極低温冷凍装置においては、複数段の同一の冷凍サ
イクルにおいて吸着剤をすべて同じように使用している
ため、装置が大型化してしまう。また、冷媒を吸着剤に
吸着させる場合には前段の冷媒を使用して吸着剤が冷却
され、冷媒を吸着剤から放出する場合には適宜加熱流体
を使用して吸着剤が加熱される。したがって、前段の冷
媒及び加熱流体を間歇的に吸着剤に供給する必要があ
り、冷媒や加熱流体が流れる流路に電磁弁などの制御弁
を用いたサーマルスイッチを配設しなければならない。
【0006】上記サーマルスイッチを使用する場合は、
極低温状態において精度良く電磁的制御を行うためにソ
レノイド部分を常温下に置く必要がある。その場合、常
温下のソレノイド部分と極低温下のアクチュエータ部分
が離れた場所に置かれ、制御性が低下するだけでなく、
電磁弁の寸法が大きくなってしまう。また、常温下のソ
レノイド部分と極低温下のアクチュエータ部分を連結す
る部材を介して外部熱が進入して効率が低下してしま
う。
【0007】本発明は、上記従来の極低温冷凍装置の問
題点を解決して、装置を大型化することなく、温度制御
を精度良く行うことができ、しかも高効率で運転するこ
とができる極低温冷凍装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の極
低温冷凍装置においては、吸着剤と、該吸着剤を加熱す
る加熱手段と、熱伝導性の高い材料によって形成される
とともに、上記吸着剤及び加熱手段を収容し、内部に第
1の冷媒室を形成する内槽と、該内槽を収容し、内槽と
の間に第2の冷媒室を形成する外槽と、上記第1の冷媒
室から第1の冷媒を排出するための第1の一方向弁と、
該第1の一方向弁を介して上記第1の冷媒室に接続さ
れ、第1の冷媒を膨張させる膨張弁と、該膨張弁に接続
され、被冷却物を冷却する負荷冷却器と、該負荷冷却器
と上記第1の冷媒室との間に接続され、第1の冷媒室に
第1の冷媒を帰還させるための第2の一方向弁と、上記
第2の冷媒室に第2の冷媒を常時供給する手段と、上記
加熱手段を間歇的に作動させ、加熱手段を作動させるこ
とによって上記第1の冷媒室から第1の冷媒を排出し、
加熱手段を停止させることによって上記第1の冷媒室に
第1の冷媒を帰還させる手段とを有する。
【0009】本発明の他の極低温冷凍装置においては、
複数の吸着剤と、該各吸着剤にそれぞれ配設され、各吸
着剤を独立して加熱する複数の加熱手段と、熱伝導性の
高い材料によって形成されるとともに、上記各吸着剤及
び各加熱手段を独立して収容し、内部に第1の冷媒室を
形成する複数の内槽と、該複数の内槽を収容し、内槽と
の間に共通の第2の冷媒室を形成する一つの外槽と、上
記各第1の冷媒室から第1の冷媒を独立して排出するた
めの複数の第1の一方向弁と、該各第1の一方向弁を介
して上記各第1の冷媒室に接続され、第1の冷媒を膨張
させる膨張弁と、該膨張弁に接続され、被冷却物を冷却
する負荷冷却器と、該負荷冷却器と上記各第1の冷媒室
との間に接続され、各第1の冷媒室に第1の冷媒を独立
して帰還させるための複数の第2の一方向弁と、上記第
2の冷媒室に第2の冷媒を常時供給する手段と、上記複
数の加熱手段を交互に間歇的に作動させ、加熱手段を作
動させることによって上記各第1の冷媒室から第1の冷
媒を排出し、加熱手段を停止させることによって上記各
第1の冷媒室に第1の冷媒を帰還させる手段とを有す
る。
【0010】本発明の更に他の極低温冷凍装置において
は、さらに、上記加熱手段は、吸着剤に隣接して配設さ
れたヒータと、該ヒータに電流を流す電源回路から成
る。
【0011】本発明の更に他の極低温冷凍装置において
は、さらに、上記加熱手段は、吸着剤に取り付けられた
一対の電極と、該電極に接続され、吸着剤に電流を流す
電源回路から成る。
【0012】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、上記のように
極低温冷凍装置においては、吸着剤と、該吸着剤を加熱
する加熱手段と、熱伝導性の高い材料によって形成され
るとともに、上記吸着剤及び加熱手段を収容し、内部に
第1の冷媒室を形成する内槽と、該内槽を収容し、内槽
との間に第2の冷媒室を形成する外槽と、上記第1の冷
媒室から第1の冷媒を排出するための第1の一方向弁
と、該第1の一方向弁を介して上記第1の冷媒室に接続
され、第1の冷媒を膨張させる膨張弁と、該膨張弁に接
続され、被冷却物を冷却する負荷冷却器と、該負荷冷却
器と上記第1の冷媒室との間に接続され、第1の冷媒室
に第1の冷媒を帰還させるための第2の一方向弁と、上
記第2の冷媒室に第2の冷媒を常時供給する手段と、上
記加熱手段を間歇的に作動させ、加熱手段を作動させる
ことによって上記第1の冷媒室から第1の冷媒を排出
し、加熱手段を停止させることによって上記第1の冷媒
室に第1の冷媒を帰還させる手段とを有する。
【0013】この場合、上記加熱手段を作動させると、
上記第1の冷媒室から第1の冷媒が排出され、膨張弁に
よって膨張させられる。その後、上記第1の冷媒は、負
荷冷却器によって被冷却物が冷却され、上記加熱手段が
停止するのに伴って上記第1の冷媒室に帰還させられ
る。
【0014】また、上記第2の冷媒室には第2の冷媒が
常時供給されるので、吸着剤を冷却するために電磁弁等
の制御弁を用いたサーマルスイッチを使用して、第2の
冷媒を供給したり停止したりする必要がなくなる。した
がって、電磁弁を介して外部熱が進入することがなくな
り、熱効率を向上させることができる。また、電磁弁を
用いる場合、電磁弁の可動部分を常温に近い位置に配置
し、作動の確実性を図る必要があるが、上記第2の冷媒
室に常温近傍部から制御弁の一部を延長させる必要がな
いので、極低温冷凍装置を小型化することができる。
【0015】本発明の他の極低温冷凍装置においては、
複数の吸着剤と、該各吸着剤にそれぞれ配設され、各吸
着剤を独立して加熱する複数の加熱手段と、熱伝導性の
高い材料によって形成されるとともに、上記各吸着剤及
び各加熱手段を独立して収容し、内部に第1の冷媒室を
形成する複数の内槽と、該複数の内槽を収容し、内槽と
の間に共通の第2の冷媒室を形成する一つの外槽と、上
記各第1の冷媒室から第1の冷媒を独立して排出するた
めの複数の第1の一方向弁と、該各第1の一方向弁を介
して上記各第1の冷媒室に接続され、第1の冷媒を膨張
させる膨張弁と、該膨張弁に接続され、被冷却物を冷却
する負荷冷却器と、該負荷冷却器と上記各第1の冷媒室
との間に接続され、各第1の冷媒室に第1の冷媒を独立
して帰還させるための複数の第2の一方向弁と、上記第
2の冷媒室に第2の冷媒を常時供給する手段と、上記複
数の加熱手段を交互に間歇的に作動させ、加熱手段を作
動させることによって上記各第1の冷媒室から第1の冷
媒を排出し、加熱手段を停止させることによって上記各
第1の冷媒室に第1の冷媒を帰還させる手段とを有す
る。この場合、内槽が複数個配設され、該各内槽に上記
吸着剤及び加熱手段が独立して収容されるので、加熱さ
れた吸着剤からだけ第1の冷媒が放出される。また、上
記複数の内槽は一つの外槽に収容され、各内槽と外槽と
の間に共通の第2の冷媒室が形成される。したがって、
上記各内槽は第2の冷媒によって常時冷却されるので、
加熱手段が作動していない吸着剤には、第1の冷媒が吸
着される。
【0016】また、上記各第1の冷媒室から第1の冷媒
を独立して排出するための複数の一方向弁と、上記各第
1の冷媒室に第1の冷媒を独立して帰還させるための複
数の一方向弁が設けられるので、各一方向弁を介して第
1の冷媒が選択的に内槽から排出され、内槽に帰還す
る。そして、上記第2の冷媒室に第2の冷媒が常時供給
され、上記複数の加熱手段は交互に間歇的に作動させら
れる。
【0017】本発明の更に他の極低温冷凍装置において
は、さらに、上記加熱手段は、吸着剤に隣接して配設さ
れたヒータと、該ヒータに電流を流す電源回路から成
る。この場合、電源回路からヒータに電流を流すことに
よって、上記第1の冷媒室から第1の冷媒が排出され、
電源回路からヒータに電流を流すのを停止すると、上記
第1の冷媒室に第1の冷媒が帰還させられる。本発明の
更に他の極低温冷凍装置においては、さらに、上記加熱
手段は、吸着剤に取り付けられた一対の電極と、該電極
に接続され、吸着剤に電流を流す電源回路から成る。こ
の場合、ヒータを内槽の中に配設する必要がないので、
極低温冷凍装置を小型化することができるとともに、吸
着剤以外の部材を加熱することがないので、熱効率を更
に向上させることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例を
示す極低温冷凍装置の概略図である。図において、11
は熱負荷を冷却するための第1冷凍サイクル、12は該
第1冷凍サイクル11の低温源を構成し、第1冷凍サイ
クル11の吸着剤を冷却する第2冷凍サイクルである。
上記第1冷凍サイクル11及び第2冷凍サイクル12を
2段連結することによって、約4.2°Kの極低温状態
が形成される。本実施例においては、上記第1冷凍サイ
クル11は冷媒としてヘリウム(He)を使用し、吸着
物質として吸着剤を使用する冷凍サイクルで構成され、
第2冷凍サイクル12は冷媒として水素(H2 )を使用
し、吸着物質として水素吸蔵合金を使用する冷凍サイク
ルで構成される。
【0019】13はヘリウムガスを吸着するとともに放
出するための吸着装置である。該吸着装置13は、吸着
物質として活性炭やゼオライトなどの吸着剤14、該吸
着剤14を加熱するためのヒータ15、及び冷却器16
から成る。上記吸着剤14の温度をヒータ15によって
強制的に上昇させると、吸着されていたヘリウムが吸着
剤14から放出される。また、上記吸着剤14の温度を
冷却器16によって強制的に低下させると、ヘリウムが
吸着剤14に吸着される。
【0020】上記吸着剤14を備えた吸着装置13は、
接続管17を介してループ状の冷媒管路18に接続され
ていて、吸着剤14を加熱することによって発生したヘ
リウムガスは上記冷媒管路18に供給され、該冷媒管路
18に配設されるJ−T膨張弁19で膨張させられ、ジ
ュール・トムソン効果によって少なくとも一部が液化さ
せられ、ミスト状の冷媒となる。そして、ミスト状の冷
媒は熱負荷となる負荷冷却器20に送られ、該負荷冷却
器20において本実施例では被冷却物をほぼ4.2°K
に冷却するとともに気化し、ヘリウムガスとなる。
【0021】続いて、上記吸着剤14を冷却することに
よって、上記冷媒管路18内のヘリウムガスを上記吸着
剤14に吸着させることができる。上記J−T膨張弁1
9においてジュール・トムソン効果によって冷媒を液化
させるためには、高圧で所定温度以下の冷媒をJ−T膨
張弁19に供給して、該J−T膨張弁19から低圧側に
吐出する必要がある。
【0022】そこで、上記冷媒管路18におけるJ−T
膨張弁19の上流側の高圧側冷媒管路18aに一方向弁
22を、J−T膨張弁19の下流側の低圧側冷媒管路1
8bに一方向弁23を配設し、冷媒を一方向に流すとと
もに高圧側冷媒管路18aにおいて高圧を形成してい
る。この場合、上記一方向弁22はヘリウムガスの圧力
が例えば14atm.の設定圧力になるまでは開放され
ない構造になっていて、上記高圧側冷媒管路18a内に
おいてヘリウムガスは例えば14〜18atm.の圧力
に維持される。
【0023】このようにして、吸着剤14を加熱するこ
とによって発生したヘリウムガスは一方向弁22を介し
て高圧側冷媒管路18aに送られ、上記J−T膨張弁1
9から低圧側冷媒管路18bに吐出される。上述したよ
うに、ヘリウムガスはJ−T膨張弁19から吐出されて
少なくとも一部が液化させられるが、該J−T膨張弁1
9の上流側のヘリウムガスの温度が低温であればあるほ
ど吐出後の温度は低下し、液化する量が増加する。そこ
で、上記J−T膨張弁19の上流側の高圧側冷媒管路1
8aに、ヘリウムガスを冷却するための第1、第2熱交
換器25,26と該第1、第2熱交換器25,26間に
第3熱交換器27が配設される。
【0024】上記第1熱交換器25及び第2熱交換器2
6は、向流型熱交換器が採用され、上記負荷冷却器20
において被冷却物を冷却した後の低圧側冷媒管路18b
内のヘリウムガスの冷熱を利用して高圧側冷媒管路18
a内のヘリウムガスを冷却するようにしている。また、
第3熱交換器27は、第2冷凍サイクル12において冷
却器16で吸着剤14を冷却した後の水素ガスの冷熱を
利用している。
【0025】このようにして、少なくとも一部が液化さ
せられてヘリウムガスと液体ヘリウムの混合物になった
冷媒は負荷冷却器20に送られ、該負荷冷却器20で被
冷却物を冷却する。上記液体ヘリウムの沸点は約4.2
°Kであり、負荷冷却器20は約4.2°Kで被冷却物
を冷却することができる。したがって、上記負荷冷却器
20を超電導モータの液体ヘリウム槽に配設すれば、超
電導マグネットを冷却して気化したヘリウムガスを再び
液化することができる。
【0026】なお、この場合、超電導マグネットを冷却
して気化したヘリウムガスを負荷冷却器20の被冷却物
としているが、例えば負荷冷却器20を液体ヘリウム槽
で構成し、被冷却物としての超電導マグネットを直接冷
却するようにしてもよい。上述したように、吸着装置1
3には、吸着剤14を加熱するためにヒータ15が設け
られている。該ヒータ15は電源回路31に接続され、
図示しない制御装置によって制御され、間歇的に上記吸
着剤14を加熱する。また、上記吸着剤14には冷却器
16が配設されていて、該冷却器16内を流れる水素ガ
スと液化水素の混合物から成る冷媒によって上記吸着剤
14は常時22°Kに冷却されている。
【0027】次に、第2冷凍サイクル12について説明
する。33は冷却することによって水素ガスを吸蔵し、
加熱することによって水素ガスを放出するための吸蔵装
置である。該吸蔵装置33は、LaNi5 などの水素吸
蔵合金から成る吸蔵物質34、該吸蔵物質34を選択的
に加熱・冷却するためのペルチェ素子35から成る。該
ペルチェ素子35は上記電源回路31に接続されるとと
もに、図示しない制御装置によって制御され、接続され
る極性を切り替えることによって雰囲気温度に対して±
60°Cの加熱・冷却を行う。すなわち、雰囲気温度を
例えば0°Cに維持した場合、加熱時には60°Cの加
熱を、冷却時には−60°Cの冷却を行うことができ
る。
【0028】したがって、例えば上記吸蔵物質34とし
て−60°C程度の低温下で吸蔵を行うことができるも
のを使用すると、上記吸蔵装置33をほぼ0°Cの雰囲
気下に置くことができ、吸蔵装置33を極低温状態から
分離して断熱構造内に収容すると、装置の熱効率を向上
させることができる。上記構成の吸蔵装置33におい
て、吸蔵物質34の温度をペルチェ素子35によって強
制的に上昇させると、吸蔵されていた水素が気化し水素
ガスとなって吸蔵物質34から放出される。また、上記
ペルチェ素子35を切り替え、上記吸蔵物質34の温度
をペルチェ素子35によって強制的に低下させると、水
素ガスが吸蔵物質34に吸蔵される。
【0029】上記吸蔵物質34を備えた吸蔵装置33は
接続管37を介してループ状の冷媒管路38に接続され
ていて、吸蔵物質34を加熱することによって発生した
水素ガスは上記冷媒管路38に供給され、該冷媒管路3
8に配設されるJ−T膨張弁39で膨張させられ、ジュ
ール・トムソン効果によって少なくとも一部が液化させ
られ、ミスト状の冷媒となる。そして、ミスト状の冷媒
は上記冷却器16に送られ、該冷却器16において上記
吸着剤14を約22°Kに冷却するとともに一部が気化
し、水素ガスとなる。上記冷却器16の下流側には第3
熱交換器27が配設されていて、吸着剤14を冷却した
後の冷媒は更に第3熱交換器27に送られ、該第3熱交
換器27においてヘリウムガスを冷却する。
【0030】続いて、上記ペルチェ素子35を切り替
え、吸蔵物質34を冷却することによって、上記冷媒管
路38内の水素ガスを上記吸蔵物質34に吸蔵させるこ
とができる。上記J−T膨張弁39においてジュール・
トムソン効果によって冷媒を液化させるためには、高圧
で所定温度以下の冷媒をJ−T膨張弁39に供給して、
該J−T膨張弁39から低圧側に吐出する必要がある。
【0031】そこで、上記冷媒管路38におけるJ−T
膨張弁39の上流側の高圧側冷媒管路38aに一方向弁
42を、J−T膨張弁39の下流側の低圧側冷媒管路3
8bに一方向弁43を配設し、冷媒を一方向に流すとと
もに高圧側冷媒管路38aにおいて高圧を形成してい
る。このようにして、吸蔵物質34を加熱することによ
って発生した水素ガスは一方向弁42を介して高圧側冷
媒管路38aに送られ、上記J−T膨張弁39から低圧
側冷媒管路38bに吐出される。上述したように、水素
ガスはJ−T膨張弁39から吐出されて少なくとも一部
が液化させられるが、該J−T膨張弁39の上流側の水
素ガスの温度が低温であればあるほど吐出後の温度は低
下し、液化する量が増加する。そこで、上記J−T膨張
弁39の上流側の高圧側冷媒管路38aに、水素ガスを
冷却するための第1、第2熱交換器45,46と該第
1、第2熱交換器45,46間に第3熱交換器47が配
設される。
【0032】上記第1熱交換器45及び第2熱交換器4
6は、向流型熱交換器が採用され、第1冷凍サイクル1
1の第3熱交換器27においてヘリウムガスを冷却した
後の低圧側冷媒管路38b内の水素ガスの冷熱を利用し
て高圧側冷媒管路38a内の水素ガスを冷却するように
している。また、第3熱交換器47は、液化ガス、例え
ば液体窒素(N2 )を冷熱源とする液化ガス式冷却器で
構成される。そのため、液化ガス供給手段が設けられ、
上記第3熱交換器47は液体窒素管路51を介して液体
窒素槽52に接続されている。
【0033】液体窒素は沸点が77°Kであり、単位重
量当たりの蒸発潜熱が比較的高く、冷却効果が大きい。
したがって、わずかな量の液体窒素を上記第3熱交換器
47に供給するだけで、高圧側冷媒管路38a内の水素
ガスを十分に冷却することができる。なお、図示されて
いないが、上記液体窒素管路51には、供給される液体
窒素の量を調節するための調節弁が設けられる。上記第
3熱交換器47において水素ガスを冷却し、気化した窒
素ガスは回収されることなく放出され、その後断熱ケー
ス55内を冷却する。
【0034】上記第3熱交換器47は、液体窒素を利用
して水素ガスを冷却するため、水素ガスの冷却が促進さ
れ、ジュール・トムソン効果を十分に機能させることが
可能となる。したがって、第2冷凍サイクル12で吸蔵
装置33による冷凍サイクルを使用してもJ−T膨張弁
39から吐出された後の冷媒中の液体水素の量が多くな
り、第2冷凍サイクル12が小型化する分だけ装置を小
型化することができる。
【0035】このようにして、水素ガスと液体水素の混
合物になった冷媒は、冷却器16に送られ、該冷却器1
6で吸着剤14を冷却するが、冷媒内の液体水素の量が
多いので、上記冷却器16において吸着剤14を十分に
冷却することができる。したがって、吸着剤14の加熱
時に冷却器16への冷媒の供給を停止する必要がない。
【0036】さらに、上記冷却器16への冷媒の供給を
停止する必要がないので、電磁弁などの制御弁を用いた
サーマルスイッチが不要となる。したがって、極低温状
態において温度を検出する必要がなくなり制御性が向上
するだけでなく、制御弁の電磁石などを介した熱侵入が
ないため装置の熱効率の向上を図ることができる。ま
た、電磁弁を用いる場合、電磁弁の可動部分を常温に近
い位置に配置し、作動の確実性を図る必要があるが、上
記水素冷媒室72aに常温近傍部から制御弁の一部を延
長させる必要がないため装置を小型化することができ
る。
【0037】上記冷媒は冷却器16を出た後、第1冷凍
サイクル11の第3熱交換器27に送られ、該第3熱交
換器27においてヘリウムガスを冷却する。液体水素の
沸点は約22°Kであり、冷却器16は約22°Kで吸
着剤14を冷却することができ、また、第3熱交換器2
7は約22°Kでヘリウムガスを冷却することができ
る。
【0038】ところで、上記第1冷凍サイクル11にお
いては、約22°Kの冷媒を使用して負荷冷却器20に
おいて約4.2°Kの極低温状態を形成する。したがっ
て、上記第1冷凍サイクル11の各構成要素、すなわち
吸着装置13、冷媒管路18、J−T膨張弁19、負荷
冷却器20、一方向弁22,23、第1熱交換器25、
第2熱交換器26及び第3熱交換器27が常温から隔離
される。また、第2冷凍サイクル12においては、約0
°Cの雰囲気を使用して冷却器16において約22°K
の低温状態を形成する。したがって、第2冷凍サイクル
12の吸蔵装置33以外の構成要素、すなわち冷媒管路
38、J−T膨張弁39、一方向弁42,43、第1熱
交換器45、第2熱交換器46及び第3熱交換器47が
常温から隔離される。さらに、液体窒素によって上記第
3熱交換器47を冷却するための液体窒素槽52及び液
体窒素管路51も常温から隔離される。
【0039】そのため、図1の破線で示すように断熱ケ
ース55が設けられていて、常温から上記各構成要素を
隔離するようになっている。そして、上記第3熱交換器
47において水素ガスを冷却することによって気化した
後の窒素ガスを、上記断熱ケース55内に放出して上記
窒素ガスの冷熱を利用している。この場合、上記吸蔵装
置33はペルチェ素子35を動作させるために、断熱ケ
ース55の外側に配設される。
【0040】上述したように、上記ペルチェ素子35を
動作させる場合の雰囲気温度を、この場合0°Cに維持
する必要があるため、上記吸蔵装置33を一点鎖線で示
すように副断熱ケース56で包囲し、常温から隔離して
いる。したがって、大気中には電源回路31のみが配設
されることになる。このように構成することによって、
断熱ケース55内と大気間はa点において電気配線58
を介してのみ接続され、断熱ケース55内と副断熱ケー
ス56内の間はb点において吸蔵物質34と一方向弁4
2,43を連結する接続管37を介してのみ接続され、
副断熱ケース56内と大気間はc点において電気配線6
1を介してのみ接続されることになり、断熱性が高くな
る。
【0041】次に、吸着装置13について説明する。図
2は本発明の実施例における吸着装置の概念図、図3は
本発明の実施例における吸着装置の動作を示すタイムチ
ャートである。図3の(a)は外槽温度の変化を、
(b)はヒータ電流の変化を、(c)は内槽温度の変化
を、(d)はヘリウムガスの吸着量の変化を示してい
る。
【0042】図2において、13は吸着装置、14は吸
着剤、15は該吸着剤14を加熱するためのヒータであ
る。上記吸着剤14及びヒータ15は内槽71に包囲さ
れ、該内槽71はさらに外槽72に包囲されていて、内
槽71によって吸着剤14にヘリウムガスを吸着させた
り、吸着剤14からヘリウムガスを放出させたりするた
めのヘリウム冷媒室71aが形成され、上記内槽71と
外槽72間に水素ガスと液体水素の混合物を送る水素冷
媒室72aが形成される。上記ヘリウム冷媒室71a、
水素冷媒室72a及び内槽71によって冷却器16が構
成される。したがって、上記内槽71は熱伝導性の高い
材料によって形成される。
【0043】上記水素冷媒室72a内の水素ガスと液体
水素の混合物は、内槽71を介してヘリウム冷媒室71
a内のヘリウムガス及び吸着剤14を冷却する。上記水
素冷媒室72a内に熱が進入しないように外槽72は断
熱性の高い材料で形成される。上記水素冷媒室72aに
水素ガスと液体水素の混合物を供給し、吸着剤14を冷
却して気化した後の水素ガスを吸蔵装置33(図1)に
戻すため、上記外槽72に低圧側冷媒管路38bが接続
される。そして、外槽72の上流側の低圧側冷媒管路3
8bにはJ−T膨張弁39が配設され、下流側の低圧側
冷媒管路38bには一方向弁74が配設される。
【0044】また、上記ヘリウム冷媒室71aにおいて
発生したヘリウムガスをJ−T膨張弁19に供給するた
めに接続管17aが、負荷冷却器20で被冷却物を冷却
した後のヘリウムガスをヘリウム冷媒室71aに戻すた
めに接続管17bが設けられる。そして、接続管17a
に第1の一方向弁76が、接続管17bに第2の一方向
弁77が配設されている。
【0045】なお、図1においては、説明の便宜上、吸
着剤14と一方向弁22,23は1本の接続管17によ
って接続されているが、図2に示すように各一方向弁7
6,77ごと配設した接続管17a,17bによって接
続するとよい。また、上記吸着剤14は隣接して配設さ
れたヒータ15によって加熱される。そして、該ヒータ
15はコネクタ78を介して電源回路31に接続され、
図示しない制御装置によって制御されるようになってい
る。
【0046】次に、図3に基づいて上記吸着装置13の
動作について説明する。なお、図3は模式的に各値を示
しており、実際の推移と異なる。第2冷凍サイクル12
(図1)のJ−T膨張弁39で形成された水素ガスと液
体水素の混合物は、定常的に低圧側冷媒管路38bを介
して上記水素冷媒室72a(図2)に供給される。そし
て、混合物のうち液体水素が吸着剤14を冷却するた
め、水素冷媒室72aの温度すなわち外槽温度T1は図
の(a)に示すように一定である。
【0047】そして、上記ヒータ15は図示しない制御
装置によって制御され、間歇的にオン・オフを繰り返
す。したがって、ヒータ電流は図の(b)に示すように
推移する。上記ヒータ15によって間歇的に加熱が行わ
れると、ヘリウム冷媒室71aの温度はヒータ15がオ
ンになっている間だけ上昇してT2になる。そして、ヒ
ータ15がオフになると、上記水素冷媒室72aの温度
すなわち外槽温度T1に下降する。したがって、ヘリウ
ム冷媒室71aの温度すなわち内槽温度は図の(c)に
示すように推移する。
【0048】そして、上記ヘリウム冷媒室71aの温度
が上昇と下降を繰り返すと、その温度に対応して吸着剤
14に対するヘリウムガスの吸着量が変化し、ヘリウム
冷媒室71aの温度が上昇するのに伴いヘリウムガスを
放出して吸着量を減少させ、ヘリウム冷媒室71aの温
度が下降するのに伴いヘリウムガスを吸着して吸着量を
増加させる。
【0049】図4は本発明の実施例における吸着装置の
断面図である。図において、13は吸着装置、81は該
吸着装置13を収容する吸着装置ケースである。該吸着
装置ケース81は断熱材で形成されていて、外槽72と
の間に断熱室81aを形成し、該断熱室81aに一方向
弁76,77を収容している。上記外槽72の内側には
熱伝導性の高い材料で形成された内槽71が配設され、
両者間に水素冷媒室72aが形成される。上記内槽71
は、円筒形状を有しており、水素冷媒室72a側に径方
向に突出する環状のフィン82が複数形成されていて、
水素ガスと液体水素の混合物との熱伝達を良好にしてい
る。
【0050】上記内槽71の内部にはヘリウム冷媒室7
1aが形成され、該ヘリウム冷媒室71aに円筒形の吸
着剤14が配設されている。該吸着剤14は内槽71に
沿ってほぼ全域に延び、内側にヒータ15が配設され
る。該ヒータ15は一面に多孔を形成した筒状の支持体
15aの周囲に配設される。上記吸着剤14は円筒形状
を有している。また、ヒータ15は吸着剤14の内周面
に沿って配設されるため、加熱効率が良好になる。
【0051】上記内槽71及び外槽72の左端(図にお
いて左端)には接続管17aが貫通して配設され、上記
ヒータ15の支持体15a内に開口している。また、上
記内槽71及び外槽72の右端(図において右端)には
接続管17bが貫通して配設され、同様に上記ヘリウム
冷媒室71a内に開口している。したがって、吸着剤1
4を加熱することによって発生したヘリウムガスは左端
から排出され、吸着剤14を冷却することによって吸着
されるヘリウムガスは右端から進入させられ、上記支持
体15aの多孔を介して吸着剤14の内側に噴射され
る。
【0052】上記接続管17a,17bの他端側には、
それぞれ一方向弁76,77が接続され、該一方向弁7
6,77の更に他端側には第1冷凍サイクル11(図
1)の高圧側冷媒配管18a及び低圧側冷媒配管18b
が接続される。該高圧側冷媒配管18a及び低圧側冷媒
配管18bは、上記吸着装置ケース81を貫通して延
び、第1熱交換器25に接続される。なお、上記低圧側
冷媒配管18bは、図に示すように左端から右端に延び
て一方向弁77に接続されるため、一部が水素冷媒室7
2a内を通るようになっている。したがって、配管用ス
ペースを少なくして吸着装置13を小型化することがで
きるだけでなく、吸着剤14に吸着される前のヘリウム
ガスを冷却することができ、吸着を促進させることがで
きる。
【0053】また、上記外槽72の左端には、第2冷凍
サイクル12(図1)の低圧側冷媒配管38bが接続さ
れ、水素冷媒室72aに開口するとともに、上記吸着装
置ケース81を貫通して延びて第3熱交換器27に接続
される。上記吸着剤14を冷却した後の水素冷媒室72
a内の水素ガスは、上記該低圧側冷媒配管38bを介し
て上記第3熱交換器27に送られる。そして、上記外槽
72の右端には高圧側冷媒配管38aが接続され、該高
圧側冷媒配管38aは水素冷媒室72aにJ−T膨張弁
39を介して開口するとともに、上記吸着装置ケース8
1を貫通して延び、第2熱交換器46に接続される。J
−T膨張弁39から吐出された水素ガスと液体水素の混
合物は、上記水素冷媒室72aに直接供給されるように
なっている。
【0054】上記吸着剤14の内周側に配設されたヒー
タ15は、電源回路31に接続され、制御装置によって
間歇的にオンにされ吸着剤14を加熱する。そのため、
上記ヒータ15は上記内槽71、外槽72及び吸着装置
ケース81を貫通して電源回路31と電気的に接続され
る。78a,78b,78cはそれぞれ内槽71、外槽
72、吸着装置ケース81に埋設されたコネクタであ
る。
【0055】次に、吸着装置13の冷却器16にヒート
パイプを使用した例について説明する。図5は本発明の
他の実施例における吸着装置の概念図である。図におい
て、72は外槽であり、該外槽72の中に内槽71が配
設され、両者間に水素冷媒室72aが形成される。そし
て、該水素冷媒室72aに液体水素84が収容され、該
液体水素84は内槽71全体を浸漬している。
【0056】85は液体水素槽であり、内部に液体水素
84が溜められる。該液体水素槽85はJ−T膨張弁3
9を介して高圧側冷媒配管38aに接続され、上記J−
T膨張弁39から水素ガスと液体水素の混合物が吐出さ
れる。そして、上記外槽72と液体水素槽85間にはヒ
ートパイプ16aが接続され、該ヒートパイプ16a、
水素冷媒室72a内の液体水素84及び内槽71によっ
て冷却器16を構成している。なお、上記J−T膨張弁
39からは、温度及び圧力の条件によって水素ガスのみ
又は液体水素のみが吐出されることもある。
【0057】内槽71は表面の全体が22°Kの液体水
素84によって覆われるため、水素冷媒室72aに水素
ガスと液体水素の混合物を供給する場合に比べて温度む
らがなくなり、内槽71全体が均一に冷却される。ま
た、内槽71の表面の全体において液体水素84を気化
させることができるため、冷却能力が向上し、ヒータ1
5をオフにした時に吸着剤14を速く冷却することがで
きる。
【0058】なお、上記J−T膨張弁39は液体水素槽
85内に開口して設けられているが、低圧側冷媒配管3
8bに接続させ、液体水素槽85内に収容された液体水
素84と間接的に熱交換するようにしてもよい。次に、
吸着剤14を複数個設け、それぞれを交互に加熱し、冷
却することによってヘリウムガスの発生量及び吸着量を
平滑化することができる実施例について説明する。な
お、本実施例においては、吸着剤14を3個設けた例に
ついて説明しているが、平滑化の程度に合わせ2個以上
の適宜個数が選択される。
【0059】図6は本発明の実施例における複式吸着装
置の概念図、図7は本発明の実施例における複式吸着装
置の断面図である。図6に示すように、複式吸着装置8
6は、3個の吸着装置13A,13B,13Cから成
り、一つの外槽72の中に3個の内槽71A,71B,
71Cを並列に収容して構成される。各内槽71A,7
1B,71C内には、吸着剤14A,14B,14C及
びヒータ15A,15B,15Cが配設され、該ヒータ
15A,15B,15Cは電源回路31に接続され、制
御回路87によって制御され交互にオンにされるように
なっている。
【0060】また、上記内槽71A,71B,71C
は、それぞれ第1の一方向弁76A,76B,76Cが
接続されていて、該一方向弁76A,76B,76Cを
介して共通の高圧側冷媒配管18aに接続される。同様
に、内槽71A,71B,71Cは、第2の一方向弁7
7A,77B,77Cを介して共通の低圧側冷媒配管1
8bに接続される。
【0061】そして、上記外槽72の水素冷媒室72a
には、J−T膨張弁39から吐出された水素ガスと液体
水素の混合物が供給され、上記内槽71A,71B,7
1Cを常時冷却する。したがって、上記ヒータ15A,
15B,15Cを交互にオンにして吸着剤14A,14
B,14Cを交互に加熱すると、加熱された吸着剤14
A,14B,14Cがヘリウムガスを発生し、高圧側冷
媒配管18aに供給する。加熱されていない吸着剤14
A,14B,14Cは、上記水素冷媒室72a内の水素
ガスと液体水素の混合物によって冷却され、低圧側冷媒
配管18bから供給されたヘリウムガスを吸着する。
【0062】上記一方向弁76A,76B,76Cは、
ヘリウムガスの圧力が例えば14atm.の設定圧力に
なるまでは開放されない構造になっている。したがっ
て、設定圧力に達した内槽71A,71B,71Cから
は自動的にヘリウムガスが排出される。次に、図7に基
づいて複式吸着装置86の構造について説明する。図に
おいては、3個の吸着装置13A,13B,13Cのう
ち吸着装置13A,13Bのみが示されているが、実際
は各吸着装置13A,13B,13Cが正三角形状に配
列されている。
【0063】複式吸着装置86を構成する3個の吸着装
置13A,13B,13Cは吸着装置ケース81に収容
される。該吸着装置ケース81は断熱材で形成されてい
て、外槽72との間に断熱室81aを形成し、該断熱室
81aに一方向弁76A,76B,76C,77A,7
7B,77Cを収容している。上記外槽72の内側には
熱伝導性の高い材料で形成された内槽71A,71B,
71Cが配設され、両者間に水素冷媒室72aが形成さ
れる。上記内槽71A,71B,71Cは、それぞれ円
筒形状を有しており、三角形状に配列され、水素冷媒室
72a側に径方向に突出する環状のフィン82が複数形
成されていて、水素ガスと液体水素の混合物との熱伝達
を良好にしている。該フィン82は、図の左側に位置す
るものほど三角形の中心側に迫り出す量が多くなってい
る。
【0064】上記内槽71A,71B,71Cの内部に
は円筒形の吸着剤14A,14B,14Cが配設され、
該吸着剤14A,14B,14Cの内側にヒータ15
A,15B,15Cが配設される。上記一方向弁76
A,76B,76Cには共通の高圧側冷媒配管18aが
接続され、上記一方向弁77A,77B,77Cには共
通の低圧側冷媒配管18bが接続される。一方向弁76
A,76B,76Cを高圧側冷媒配管18aに接続する
ための合流部88a及び一方向弁77A,77B,77
Cを低圧側冷媒配管18bに接続するための合流部88
bは上記断熱室81a内に配設される。
【0065】上記外槽72の左端には、第2冷凍サイク
ル12(図1)の低圧側冷媒配管38bが接続され、水
素冷媒室72aに開口する。上記外槽72の右端には、
高圧側冷媒配管38aが接続され、水素冷媒室72aに
J−T膨張弁39を介して開口する。該J−T膨張弁3
9は上記外槽72の右端の壁のほぼ中央に配設され、該
J−T膨張弁39から吐出された水素ガスと液体水素の
混合物は、上記水素冷媒室72aに直接供給され、各内
槽71A,71B,71Cのフィン82に当たる。この
時、フィン82は図の左側に位置するものほど三角形の
中心側に迫り出す量が多くなっているので、各内槽71
A,71B,71Cを長手方向において均一に冷却する
ことができる。
【0066】上記吸着剤14A,14B,14Cの内側
に配設されたヒータ15A,15B,15Cは、電源回
路31(図6)に接続され、制御装置87によって間歇
的にオンにされ吸着剤14A,14B,14Cを加熱す
る。そのため、上記ヒータ15A,15B,15Cは上
記内槽71A,71B,71C、外槽72及び吸着装置
ケース81を貫通して電源回路31と電気的に接続され
る。コネクタ78aは各内槽71A,71B,71Cご
とに必要とされるが、コネクタ78b,78cは各吸着
装置13A,13B,13Cに共通のものを使用してい
る。したがって、シール部分を少なくすることができ
る。
【0067】次に、吸着剤14にヒータ15を使用する
ことなく加熱することができるようにした実施例につい
て説明する。図8は本発明の他の実施例における吸着装
置の吸着剤の概念図である。図において、90は吸着
剤、91,92は該吸着剤90の両端に取り付けられる
電極である。上記吸着剤90は例えば活性炭で形成され
るため導体であり、電流を流すと発熱する。そこで、本
実施例においては、吸着剤90自体を電極91,92を
介して電源装置31に接続し、電流を流すことによって
吸着剤90を発熱させ、ヘリウムガスを発生させるよう
にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す極低温冷凍装置の
概略図である。
【図2】本発明の実施例における吸着装置の概念図であ
る。
【図3】本発明の実施例における吸着装置の動作を示す
タイムチャートである。
【図4】本発明の実施例における吸着装置の断面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例における吸着装置の概念図
である。
【図6】本発明の実施例における複式吸着装置の概念図
である。
【図7】本発明の実施例における複式吸着装置の断面図
である。
【図8】本発明の他の実施例における吸着装置の吸着剤
の概念図である。
【符号の説明】
14,14A,14B,14C,90 吸着剤 15,15A,15B,15C ヒータ(加熱手段) 31 電源回路 71 内槽 71a ヘリウム冷媒室(第1の冷媒室) 72 外槽 72a 水素冷媒室(第2の冷媒室) 76,76A,76B,76C,77,77A,77
B,77C 一方向弁 87 制御回路 91,92 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椎窓 利博 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株式会社エクォス・リサーチ内 (72)発明者 伊藤 義久 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株式会社エクォス・リサーチ内 (72)発明者 堀 孝二 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株式会社エクォス・リサーチ内 (56)参考文献 実開 平1−125974(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)吸着剤と、 (b)該吸着剤を加熱する加熱手段と、 (c)熱伝導性の高い材料によって形成されるととも
    に、上記吸着剤及び加熱手段を収容し、内部に第1の冷
    媒室を形成する内槽と、 (d)該内槽を収容し、内槽との間に第2の冷媒室を形
    成する外槽と、 (e)上記第1の冷媒室から第1の冷媒を排出するため
    第1の一方向弁と、 (f)該第1の一方向弁を介して上記第1の冷媒室に接
    続され、第1の冷媒を膨張させる膨張弁と、 (g)該膨張弁に接続され、被冷却物を冷却する負荷冷
    却器と、 (h)該負荷冷却器と上記第1の冷媒室との間に接続さ
    れ、第1の冷媒室に第1の冷媒を帰還させるための第2
    一方向弁と、(i) 上記第2の冷媒室に第2の冷媒を常時供給する手
    段と、(j) 上記加熱手段を間歇的に作動させ、加熱手段を作
    動させることによって上記第1の冷媒室から第1の冷媒
    を排出し、加熱手段を停止させることによって上記第1
    の冷媒室に第1の冷媒を帰還させる手段を有すること
    を特徴とする極低温冷凍装置。
  2. 【請求項2】 (a)複数の吸着剤と、 (b)該吸着剤それぞれれ、各吸着剤を独立
    して加熱する複数の加熱手段と、 (c)熱伝導性の高い材料によって形成されるととも
    に、上記吸着剤及び加熱手段を独立して収容し、内
    部に第1の冷媒室を形成する複数の内槽と、 (d)該複数の内槽を収容し、内槽との間に共通の第2
    の冷媒室を形成する一つの外槽と、 (e)上記各第1の冷媒室から第1の冷媒を独立して排
    出するための複数の第1の一方向弁と、 (f)該各第1の一方向弁を介して上記各第1の冷媒室
    に接続され、第1の冷媒を膨張させる膨張弁と、 (g)該膨張弁に接続され、被冷却物を冷却する負荷冷
    却器と、 (h)該負荷冷却器と上記各第1の冷媒室との間に接続
    され、各第1の冷媒室に第1の冷媒を独立して帰還させ
    るための複数の第2の一方向弁と、(i) 上記第2の冷媒室に第2の冷媒を常時供給する手
    段と、(j) 上記複数の加熱手段を交互に間歇的に作動させ
    加熱手段を作動させることによって上記各第1の冷媒室
    から第1の冷媒を排出し、加熱手段を停止させることに
    よって上記各第1の冷媒室に第1の冷媒を帰還させる手
    を有することを特徴とする極低温冷凍装置。
  3. 【請求項3】 上記加熱手段は、吸着剤に隣接して配設
    されたヒータと、該ヒータに電流を流す電源回路から成
    る請求項1又は2記載の極低温冷凍装置。
  4. 【請求項4】 上記加熱手段は、吸着剤に取り付けられ
    た一対の電極と、該電極に接続され、吸着剤に電流を流
    す電源回路から成る請求項1又は2記載の極低温冷凍
    装置。
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