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JP2574582B2 - 連続鋳造における鋳片ストランドの偏析調整方法 - Google Patents
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JP2574582B2 - 連続鋳造における鋳片ストランドの偏析調整方法 - Google Patents

連続鋳造における鋳片ストランドの偏析調整方法

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JP2574582B2
JP2574582B2 JP3319316A JP31931691A JP2574582B2 JP 2574582 B2 JP2574582 B2 JP 2574582B2 JP 3319316 A JP3319316 A JP 3319316A JP 31931691 A JP31931691 A JP 31931691A JP 2574582 B2 JP2574582 B2 JP 2574582B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続鋳造によって得
られる鋳片ストランドに不可避に生成する中心偏析を、
その全長にわたってすべて適正範囲に抑えた安定した品
質になる連鋳鋳片を得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連鋳鋳片の中心偏析は、連続鋳造用
鋳型より引き抜いた鋳片ストランドの最終凝固部となる
厚み中心部で、C、S、P等の溶鋼成分が濃化して正偏
析となって現れるもので、従来の連続鋳造法では避け難
い品質欠陥の一つであった。
【0003】中心偏析の生成機構は、連続鋳造で得られ
た鋳片ストランドの凝固先端部の凝固収縮の他に、凝固
シェルのバルジングなどによって生じる空疎の真空吸引
力も加わり該凝固先端部に濃化溶鋼を吸い込み鋳片スト
ランドの厚み中心部に正偏析となって残るものと考えら
れている。例えば厚さ400 mm,幅560 mmになる硬鋼線材
用ブルームの連続鋳造では、鋳片ストランドの軸心近傍
に著しいV偏析、断続的なキャビティーが生成する。か
かるV偏析は鋳片ストランドの軸心を中心にして幅100
mm程度の領域に発生し、これに隣接した領域では負偏析
帯が鮮明に認められていて、ストランドの軸心を中心に
して約100 mmの幅で溶質濃化溶鋼の移動のあることがわ
かっている。
【0004】連続鋳造により得られるスラブやブルーム
等における中心偏析の軽減対策としては、溶鋼の過熱度
を低下させたり、鋳型内溶鋼へ線材片を添加して鋳片ス
トランドの内部に等軸晶からなる凝固組織を形成する方
法や、鋳型内溶鋼もしくは鋳片ストランド内の未凝固溶
鋼を電磁攪拌することにより等軸晶を得る方法が知られ
ている。これらの方法は、いずれも等軸晶からなる凝固
組織を得ることによって溶質の微細分散化を図り、中心
偏析を軽減しようとするものである。しかしながら、こ
の方法は何れも一長一短があり、広く普及しているとは
いえ偏析改善効果についても必ずしも十分ではない。
【0005】また中心偏析の軽減対策としてはこの他、
特開昭52-104220 号公報や特開昭54-107831 号公報に見
られるように、ロールによって軽圧下を施す方法も知ら
れているが、これらの方法では、ロールによる圧下量が
小さい場合に、バルジングや凝固収縮によって生ずる濃
化溶鋼の下方への移動(凝固完了点へ向けての移動)を
阻止するのが不十分であり、逆に、圧下量が大きすぎる
場合には凝固界面で割れが生じると言う致命的な欠点が
あり、圧下量の調整が非常に難しい。
【0006】この点に関する問題の解決をも含めた鋳片
ストランドの中心偏析軽減手法としては特開昭63-18376
5 号公報が参照される。ここで提案されている方法は、
連続鋳造にて得られた鋳片ストランドの凝固完了点前
の、とくに固相率が0.5 〜0.9になる位置で、δ/D≧
0.5(ここにδ:鍛圧加工による総圧下量(mm)、D:
鍛圧位置における未凝固厚み(mm))を満足するような
鍛圧加工を施そうとするものであって、この方法によれ
ば、内部割れや著しい負偏析の発生なしに中心偏析を効
果的に軽減し得ることが確認された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如き
鍛圧加工を利用する方法では、鋳片ストランドの厚さ中
心部に残存する溶質濃度の高い未凝固溶鋼が鋳片ストラ
ンドのトップ側へ向けて強制的に搾り出され、この未凝
固溶鋼とそれよりも上流に位置する溶鋼とが混合した状
態になり、このような状況を繰返す長時間にわたる操業
のもとでは、得られた鋳片の中心部における溶質濃度が
鋳片ストランドの長手方向に沿って変化していて、場合
によっては鋳片の品質に悪影響を及ぼすおそれがあっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、かかる問題
点を解決するために成されたもので、その要旨構成は次
のとおりである。
【0009】すなわち、この発明は、連続鋳造用鋳型よ
り引き抜いた鋳片ストランドの引抜き移動中に、それを
両側に挟む金敷にて該鋳片ストランドの凝固完了点近傍
域に鍛圧加工を施すに当たり、鋳片ストランドの鋳造速
度もしくは冷却速度を調整して鍛圧加工点における鋳片
ストランドの固相率を、鍛圧加工の進行に合わせて順次
に増大させていくか、または減少させていくことを特徴
とする連続鋳造におけ鋳片ストランドの偏析調整方法で
ある。
【0010】さて、図1にこの発明を実施するのに用い
て好適な連続鋳造機を示し、図における番号1は連続鋳
造用鋳型、2は鋳型1より引き抜かれた鋳片ストラン
ド、3a,3bは鋳片ストランド2の両側に挟む一対で
一組になる金敷であって、この金敷3a,3bは鋳片ス
トランド2の凝固完了点近傍域に配置され、駆動手段D
の駆動による相互接近離隔を繰り返す(駆動機構は図示
省略)ことによって該ストランド2に鍛圧加工を施す。
また、4は電磁攪拌装置、5は鋳片ストランド1の引抜
き用ピンチロールである。
【0011】
【作用】金敷3a, 3bによる鍛圧加工を施すことによ
って鋳片ストランド2の中心偏析の軽減を図るには、鋳
造速度や冷却速度を調整して鍛圧加工点における鋳片ス
トランド2の固相率をほぼ一定になるような操業を行う
のが有効である。しかしながら、かかる鍛圧加工方式で
は、前述したように、鋳片ストランドの厚さ中心部に残
存する溶質濃度の高い未凝固溶鋼がストランドのトップ
側へ向けて強制的に搾り出され、それよりも上流の健全
な溶鋼と混ざりあうため、これが原因となって鋳片スト
ランドの中心部の溶質濃度がその長手方向において不均
一となる不具合があったのである。
【0012】この発明は、上記の鍛圧加工方式にさらに
改良を加え、鍛圧加工点における鋳片ストランドの固相
率を、中心偏析が軽減できる許容範囲内で適宜変化させ
ることによって鋳片ストランドの全ての領域おける品質
の均一化を図ったものである。
【0013】鋳片ストランドの鍛圧加工点における固相
率の許容範囲は0.5〜0.95が好適であり、鋳造時間の経
過とともに固相率を徐々に高めていくか、あるいは低く
していくような手法が有効である。鍛圧加工によって搾
り出される未凝固溶鋼の量は固相率によって変化し、同
じ鍛圧量の場合、搾り出される量は固相率の高い場合に
は少なく、固相率の低い場合に多くなり、一方、未凝固
溶鋼中の溶質濃度は固相率の高い場合に高く固相率の低
い場合に低くなる。このように、鍛圧加工点の固相率を
変えることにより搾り出される溶質量をコントロールす
ることによって溶質濃度の高い溶鋼を鋳片ストランドの
長手方向において分散、凝固させることができる。
【0014】鍛圧加工点における鋳片ストランドの固相
率を鋳造時間の経過とともに変化させるには、連続鋳造
用鋳型より引き抜かれた鋳片ストランドが鍛圧加工点に
到達するまでの時間を変化させるのが最も効果的であ
り、具体的には鋳造速度を順次変化させることによって
達成できるが、2次冷却における冷却水量を変化させる
ようにしてもよい。
【0015】
【実施例】上掲図1に示したような連続鋳造機を適用
し、C:0.64wt%、Si:0.23wt%、Mn:0.73wt%、P:
0.010 wt%、S:0.010 wt%及びAl:0.025 wt%を含有
し残部が実質的にFeの組成になる厚さ270 mm, 幅340 mm
の線棒用ブルームを得るべく、鋳造速度:0.85〜1.10m/
min 、鍛圧加工点における鋳片ストランドの中心部の固
相率:0.75〜0.95 (鍛圧によって中心部が完全固相にな
るように加工) の条件のもとで連続鋳造し、得られた鋳
片の長手方向における内部品質を中心偏析指数で評価し
た。その結果を図2に示す。なお、上記の中心偏析指数
とは、鋳片の厚み方向中心部より5mmφのドリルを用い
て分析試料を30mm間隔で鋳造方向に20点採取し、C(炭
素)分析を行い、タンディッシュ内溶鋼のC濃度
(C0 )で除して平均値を取って指数化したものであ
る。
【0016】図2中、実施例1は、鍛圧加工開始時にお
ける鋳片ストランドの加工点の固相率を0.95とし、以降
鋳造時間の経過とともにこの固相率を0.75まで順次変化
させた場合であり、このように固相率を変化させること
によりC/C0が鋳片の長手方向においてほぼ0.98〜1.0 で
あって、品質についても安定していることが確かめられ
た。
【0017】図2中、実施例2は、鍛圧加工開始時にお
ける鋳片ストランドの加工点の固相率を0.75とし、以降
鋳造時間の経過とともにこの固相率を0.95まで順次変化
させ、鋳片の中心部に負偏析を積極的に作った場合であ
り、このような操作を行うことにより、鋳片の長手方向
おけるC/C0がほぼ0.92〜0.93であって、安定した値が得
られている。
【0018】図2における比較例1は、鍛圧加工を施さ
ずに通常の連続鋳造を行った場合であり、比較例2は、
鋳造速度を0.98m/min 、鍛圧加工点における鋳片ストラ
ンドの固相率を0.85のほぼ一定として連続鋳造を行った
場合である。比較例1の場合では鋳片の中心部における
中心偏析が非常に大きく、比較例2においては中心偏析
の軽減効果はあるものの、鋳造初期における中心偏析指
数の変化が大きいのが明らかである。
【0019】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、中心偏析が
軽減されかつ長手方向において安定した品質になる連続
鋳造鋳片を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明を実施するのに用いて好適な
連続鋳造機の構成説明図である。
【図2】図2は、ブルーム鋳片の長手方向における中心
偏析指数を調査した結果を示したグラフである。
【符号の説明】
1 連続鋳造用鋳型 2 鋳片ストランド 3a 金敷 3b 金敷 4 電磁攪拌装置 5 鋳片ストランドの引抜き用ピンチロール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造用鋳型より引き抜いた鋳片スト
    ランドの引抜き移動中に、それを両側に挟む金敷にて該
    鋳片ストランドの凝固完了点近傍域に鍛圧加工を施すに
    当たり、 鋳片ストランドの鋳造速度もしくは冷却速度を調整して
    鍛圧加工点における鋳片ストランドの固相率を、鍛圧加
    工の進行に合わせて順次に増大させていくか、または減
    少させていくことを特徴とする、連続鋳造における鋳片
    ストランドの偏析調整方法。
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