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JP2583064B2 - 18−モリブド二リン酸の製造法 - Google Patents
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JP2583064B2 - 18−モリブド二リン酸の製造法 - Google Patents

18−モリブド二リン酸の製造法

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JP2583064B2
JP2583064B2 JP62167790A JP16779087A JP2583064B2 JP 2583064 B2 JP2583064 B2 JP 2583064B2 JP 62167790 A JP62167790 A JP 62167790A JP 16779087 A JP16779087 A JP 16779087A JP 2583064 B2 JP2583064 B2 JP 2583064B2
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reducing agent
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ドーソン(Dawson)構造のヘテロポリ酸と
して知られる18−モリブド二リン酸の効率的製造法に関
するもので、さらに詳しくは、12−モリブドリン酸とリ
ン酸の反応によって18−モリブド二リン酸を製造するに
際し、高純度に、かつ迅速に製造するための改良法に関
するものである。
(従来の技術) 18−モリブド二リン酸は一般式H6P2Mo18O62・nH2O
(nは33もしくは37、以後P2Mo18と略記する場合もあ
る)で表されるヘテロポリ酸である。これらは酸触媒と
して、また、酸化触媒あるいは導電体として、多く利用
されている。
その製造法は、古くから、モリブデン酸ソーダ等の水
溶液にリン酸と塩酸を加え還流条件で反応させたのち、
NH4CIを用いてアンモニウム塩として結晶を析出させ、
さらに、これを溶解させ、酸性条件で抽出するか、ある
いはイオン交換によってナトリウムを除去する方法であ
った。このため、工程が繁雑であり、ナトリウム除去等
の費用がかかっていた。ナトリウムの存在しない系での
方法としては、12−モリブドリン酸とリン酸から18−モ
リブド二リン酸を製造する方法も知られているが、この
反応は平衡反応であるため時間がかかり、しかも、純度
の低いものしか得られないという欠点があった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、ナトリウム等の存在しない簡素な系で、し
かも、収率よく高純度の18−モリブド二リン酸を得る方
法を提供することを目的としてなされたものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、ナトリウム等の存在しない系で18−モ
リブド二リン酸を得る方法を鋭意検討した結果、還元剤
の存在下に、12−モリブドリン酸とリン酸を水溶液中で
反応させ、しかも、12−モリブドリン酸を20%重量%以
上の濃度でリン酸と反応させることにより、高収率で18
−モリブド二リン酸が得られることを見出だし、本発明
をなすに至った。
すなわち、本発明は、12−モリブドリン酸とリン酸を
水溶液中で反応させるに際し、12−モリブドリン酸に対
し還元剤を4電子還元相当より少ない範囲で存在させ、
12−モリブドリン酸を20重量%以上の濃度でリン酸と反
応させることを特徴とする18−モリブド二リン酸の製造
法である。
還元剤が存在すると、反応速度が増加し、高収率とな
る。このような優れた効果がどのような作用機構に基づ
くか、その理由は明らかではないが、12−モリブドリン
酸とリン酸から18−モリブド二リン酸が生成する平衡反
応で、還元剤は18−モリブド二リン酸の生成を有利にし
ているものと考えられる。対象となる還元剤は12−モリ
ブドリン酸を還元できるものであればよく、ヒドラジ
ン、アスコルビン酸、亜硫酸ソーダ等があげられるが、
電解、水素還元でもよく、これらに限定されるものでは
ない。とくに精製による除去のいらないヒドラジン、電
解、水素による還元が望ましい。使用する還元剤の量
は、12−モリブドリン酸に対し4電子還元相当以上の還
元剤を加えると、還元剤の優れた効果がなくなるだけで
なく、12−モリブドリン酸はリン酸と反応しなくなるた
め、12−モリブドリン酸に対し4電子還元相当より少な
い範囲で使用する。好ましくは18−モリブド二リン酸の
生成と純度を高くする観点から、1電子還元以上4電子
還元相当より少ない範囲で選ばれる。
還元剤の添加は、12−モリブドリン酸とリン酸の水溶
液に調整時に加えることもできるし、また、反応時に回
分的に加えることもできる。
リン酸とは、メタリン酸、ピロリン酸、オルトリン
酸、三リン酸、四リン酸、五酸化リンであり、水中でリ
ン酸イオンを生じるものである。
12−モリブドリン酸とリン酸の比率は広く選択できる
が、12−モリブドリン酸100重量部に対し20〜100重量部
の範囲で行う。好ましくは12−モリブドリン酸300重量
部に対しリン酸100重量部の比率付近が、未反応物が少
なく有利である。
また、本発明を実施するには、12−モリブドリン酸の
濃度が水溶液中で20重量%以上で行う必要がある。還元
剤が存在する条件下では、12−モリブドリン酸の濃度が
20重量%未満では、リン酸との反応性が還元剤の存在に
より、むしろ低下する。したがって、水溶液の12−モリ
ブドリン酸の濃度は、20重量%以上、12−モリブドリン
酸の飽和溶解度(室温では約80重量%)以下の範囲内か
ら選ばれる。好ましくは反応速度の大きい飽和溶解度付
近の高濃度で行う。
本発明を実施するには、12−モリブドリン酸、リン
酸、水および還元剤を加えた溶液を撹拌しつつ行うこと
ができる。また、12−モリブドリン酸は酸化モリブデン
(VI)とリン酸を水溶液中で加熱、撹拌することで生成
することが知られており、酸化モリブデンとリン酸を反
応させ、12−モリブドリン酸を生成させつつ、12−モリ
ブドリン酸に対し4電子還元相当より少ない範囲の還元
剤を添加することで、本発明を実施することもできる。
反応温度は水溶液の凝固点以上の温度であればよく、加
圧して、100℃以上の温度で反応を行うこともできる
が、好ましくは室温から100℃以下の温度範囲で行う。
反応に要する時間は、反応温度、還元剤の量、溶液濃
度によって異なるが、通常、数時間から数十時間の範囲
で、90%以上の18−モリブド二リン酸が得られる。純度
をさらに高めるため数百時間に及ぶ場合もある。反応に
よって生成した18−モリブド二リン酸は、この純度で使
用が可能な場合、還元水溶液として、そのまま、各種用
途に、例えば、酸触媒として反応に用いることもできる
し、濃縮後、析出させ、固体として用いることもでき
る。酸化状態のものが望ましい場合は、水溶液の状態で
過酸化水素水で容易に酸化することができ、酸化状態の
水溶液あるいは濃縮後、晶析させ、固体として使用する
こともできる。さらに純度の高い18−モリブド二リン酸
とする場合、再結晶することで99%以上の純度のものを
得ることができる。
本法によれば、とくに反応に要する時間に制約がない
場合、例えば、12−モリブドリン酸に対し、2電子還元
相当程度の還元剤存在下で60〜100℃で数時間反応後、
さらに、還元剤を加え、4電子還元相当未満となるよう
に調整し、室温で保持することで、純度98%以上の18−
モリブド二リン酸を再結晶の操作なしに得ることも可能
である。
(発明の効果) 本法によれば、ナトリウム等が存在しない酸性条件で
反応することができ、直接酸型の18−モリブド二リン酸
を製造することができ、イオン交換等の設備、工程を省
略でき、簡素なプロセスとすることができる。また、生
成する18−モリブド二リン酸の純度も従来法に比べ極め
て高く、通常、そのまま触媒などに用いることもでき
る。さらに高純度の18−モリブド二リン酸とする場合で
も、再結晶等の操作コストを大きく低減できる。
(実施例および比較例) 実施例1 ガラス製反応器で12−モリブドリン酸(日本無機化学
工業(株):H3PMo12O40・30H2O)1000g、85%リン酸(H
3PO4)16.25gを水500mlに溶解し、98%抱水ヒドラジン
(和光純薬製)10.82g(2電子還元剤相当)を加え、70
℃で24時間反応後、12−モリブドリン酸の反応率、およ
び18−モリブド二リン酸の純度を測定するため、過酸化
水素水で酸化し、日本電子製FX−200を用い、31P−NMR
スペクトルを測定した。その結果、12−モリブドリン酸
(PMo12と略記する)およびリン酸の反応率は各90%
で、選択的に18−モリブドニリン酸(P2Mo18と略記す
る)が生成し、その純度は、ほぼ90重量%であった。
比較例1 ヒドラジンを添加せず実施例1と同様の操作で反応を
行った。反応後、過酸化水素水で酸化し、31P−NMRから
12−モリブドリン酸、リン酸の反応率、18−モリブド二
リン酸の純度を同様に測定した結果、12−モリブドリン
酸、リン酸の反応率39%、18−モリブド二リン酸純度は
39重量%であった。
比較例2 比較例1と反応時間をかえた他は、同様の操作で1000
時間反応を行った。反応後、過酸化水素水で酸化し、31
P−NMRにより純度を測定した結果、18−モリブド二リン
酸の純度は62重量%であった。
実施例2 実施例1と同様の操作で反応後、さらにヒドラジン9g
添加し、70℃で24時間反応後、室温で2週間放置した。
その後、実施例1と同様に過酸化水素水で酸化し、31P
−NMRを用い18−モリブド二リン酸の純度を測定したと
ころ、98重量%であった。
実施例3〜5、比較例3 ヒドラジンの添加量を変更した以外は、実施例1と同
様の操作で反応を行った。
31P−NMRから18−モリブド二リン酸(P2Mo18)の純度
を測定し、表1にまとめて示した。
比較例4 ガラス製反応器で12−モリブドリン酸1000g,リン酸1.
65gを水900mlに溶解し、ヒドラジン1.08gを添加し、70
℃で24時間反応を行った。反応後、31P−NMRから12−モ
リブドリン酸はほとんど反応していなかった。
実施例6 実施例2で得た18−モリブド二リン酸水溶液を過酸化
水素水で酸化後、常圧、40℃でイソブテンの水和反応触
媒として用いたところ、初期反応速度0.543moI/I・hで
t−BuOHを生成した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】12−モリブドリン酸とリン酸を水溶液中で
    反応させるに際し、12−モリブドリン酸に対し還元剤を
    4電子還元相当より少ない範囲で存在させ、12−モリブ
    ドリン酸を20重量%以上の濃度でリン酸と反応させるこ
    とを特徴とする18−モリブド二リン酸の製造法。
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