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JP2583382B2 - スベリヒユを含有する家畜、家禽用の飼料 - Google Patents
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JP2583382B2 - スベリヒユを含有する家畜、家禽用の飼料 - Google Patents

スベリヒユを含有する家畜、家禽用の飼料

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JP2583382B2
JP2583382B2 JP4315865A JP31586592A JP2583382B2 JP 2583382 B2 JP2583382 B2 JP 2583382B2 JP 4315865 A JP4315865 A JP 4315865A JP 31586592 A JP31586592 A JP 31586592A JP 2583382 B2 JP2583382 B2 JP 2583382B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はスベリヒユを含有する
家畜、家禽用の飼料に関し、詳しくは、家畜家禽の免疫
機能を増強しかつ体重を増加させ得る飼料に係わるもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、家畜、家禽類の幼齢期は免疫臓
器、免疫機能の働きが弱く、いわゆる免疫不全の状態に
あり、更に飼育環境変化のストレスが加わると、消化器
または呼吸器系の感染症が発生しやすい。そのため抗生
物質、サルファ剤等の抗菌剤を与えているが、疾病の発
生を抑えることはかなり困難であった。しかもこれら抗
菌剤は畜産物への残留や、薬剤耐性菌の出現という問題
があった。抗菌剤以外の家畜、家禽の白痢・下痢の予
防、治療剤として生菌剤も開発されている。一方、家畜
の有用微生物といわれているビフィドバクテリウム・サ
ーモフィラム(Bifidobacterium thermophilum) の細胞
壁の酵素消化物を有効成分とする家畜、家禽の白痢・下
痢の予防、治療剤が提案され、この有効成分がペプチド
グリカンであることが報告されている。その作用メカニ
ズムは家畜の感染防御能を高めると考えられていること
から従来の生菌剤とはまったく作用機作が異なるもので
ある。
【0003】また、動物飼料にα−トコフェロール(ビ
タミンE)、あるいは、きのこの真正担子菌(単体)を
添加すると、動物の液性免疫抗体を上昇させたり、白血
球の食菌能を増加させるなどの免疫能が増加することが
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビフィ
ドバクテリウム・サーモフィラムは偏性嫌機性細菌であ
って、培地となる細菌細胞の培養には嫌気操作が必要と
なり繁雑であり、しかも成育には高価な原料を必要と
し、検体収量も低く、コスト高となる問題点を有する。
そして、前記した生菌剤を利用するものは、いまだ生菌
剤として安定性に優れたものが少なく、効果メカニズム
が有害菌との拮抗による有害菌の排除であることにより
その効果は緩慢なものである。また、α−トコフェロー
ルを添加した飼料の場合は発育効果が遅い問題点があ
り、きのこの真正担子菌を単体で飼料に添加する場合は
コスト高となる問題があった。
【0005】そこで、本発明者は上記した問題点を解決
せんと鋭意研究の結果、スベリヒユ、あるいはスベリヒ
ユと食用きのこを混合した飼料が家畜家禽の下痢等の疾
病の防止に良好であること、及びこれに基づき、良好な
体重増加をなし得ること、の成果を得て本発明を達成し
たものである。
【0006】すなわち、本発明の課題は、本発明者のこ
の成果を利用して前記した問題点を解決せんとしたもの
であって、家畜家禽の下痢等の疾病を防止し得て、体重
増加を良好にし、かつ従来より安価な有効成分の配合に
てなる家畜家禽用の飼料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1の発明の飼料はスベリヒユを含有すること
を特徴とする。そして、上記課題を達成するための請求
項2の発明の飼料は、食用きのこのうちの真正担子菌か
ら選ばれる少くとも一種と、スベリヒユとを含有するこ
とを特徴とする。
【0008】スベリヒユ、真正担子菌は家畜、家禽用の
飼料すなわちその基礎飼料に対して配合し混合して所定
の飼料とすることができる。基礎飼料は家畜家禽用の通
常のものが使用可能である。前記家畜は牛、羊、豚が主
体とされ、前記家禽は鶏、鶉が主とされる。
【0009】前記スベリヒユ(別名イハイズルまたはト
ンボグサ)はスベリヒユ科スベリヒユ属の学名 Portula
ca oleracea L.と云われ、多肉質で茎が赤褐色を呈する
1年生の草花植物であり、畑地や路傍の日当りの良いと
ころに広く分布していて入手の容易なものである。食用
きのこの真正担子菌としては、ハラタケ目ヒラタケ科の
ヒラタケ、シイタケ、キシメジ科のブナシメジ、マツタ
ケ、エノキタケ、ハラタケ科のツクリタケ、ヒメマツタ
ケ、モエキタケ科のナメコ、ベニタケ科のハツタケ、ヒ
ダナシタケ目のタコウキン科のマイタケがあり、生の子
実体と乾燥の子実体があるが、乾燥粉末の子実体は取扱
いやすい。なお生の子実体は60℃の熱風で10数時間
乾燥し粉砕した粉末を用いることが望ましい。
【0010】飼料の配合割合は、対象とする家畜、家禽
の種類、年齢、各原料の組合せ方、各原料の成分によっ
て種々に変更することができる。スベリヒユ及び/また
は食用きのこの真正担子菌の添加量は、基礎飼料(飼料
の基本成分配合)100wt%(以下、単に%と略記す
る。)に対し、(イ)スベリヒユを0.01〜0.20
%、あるいは、(ロ)真正担子菌0.01〜0.20%
及びスベリヒユ0.01〜0.20%とすることが望ま
しい。前記(イ)及び(ロ)において、スベリヒユ、真
正担子菌が0.01より少ない場合は効果がなく、0.
20%より多い場合はこれ以上の効果の上昇がない。な
お、スベリヒユ、真正担子菌の添加、混合は、通常の公
知の手段にてなし得る。
【0011】
【作用】スベリヒユ、真正担子菌の作用の詳細はなお明
らかではないが、大体は以下の如くと考えられる。スベ
リヒユの成分、特にエタノールエキスは大腸菌、チフス
菌、赤痢菌に対して顕著な抗菌作用を有し、カリ塩は、
利尿作用を有する。きのこにはβ 1−3グルカン等が
含まれる。β 1−3グルカンは真菌一般の菌体表層に
存在する多糖体(ヘミセルロース等)であり、人、動物
に対し多様な生物生理活性が知られている。この活性は
抗腫瘍の作用を有する。食用きのこにはヘミセルロー
ス、セルロースを主とする食物繊維が40〜55%が含
まれ、効果は腸内の有用菌の増殖を助ける。有害菌の増
殖を抑える。その結果、腸蠕動が刺激されて、排便を促
進する。また腸内の有害物質の生産が抑制される。スベ
リヒユ、あるいはスベリヒユと前記真正担子菌を添加し
た飼料の場合は家畜、家禽の糞の状態が良好となる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。 実施例 1 28日令の仔豚を、対照区と試験区と参考区に分け、1
区6頭として21日間飼育した。対照区には表1に示す
ほ乳期仔豚育成用の基礎飼料を給与した。試験区には対
照飼料100重量部(以下、単に部と略記する。)に乾
燥スベリヒユ0.1部を混合した飼料を用い、参考区は
対照飼料100部に表2の各粉末の成分を0.1部及び
対照飼料100部にαトコフェロール0.01部とアス
コルビン酸(ビタミンC)0.01部とをそれぞれ均一
に混合した飼料を用いた。飼料は不断給与とし、水は自
由に摂取させた。
【0013】 なお、基礎飼料中のビタミンはα−トコフェロール(ビ
タミンE)を通常の必要量として基礎飼料kg当り15
〜20mg含有させてあり、ビタミンCは含ませてな
い。以下、表7、表10の基礎飼料についても同様であ
る。
【0014】
【0015】各区の飼育結果は表3に示す通りであっ
た。なお、表3中、「糞の状態」は、次のように表わし
た。 0・・・固い 1・・・軟便 2・・・下痢 糞の状態は試験開始時と14日後と試験28日後の3日
間、個体別に行なった。
【0016】
【表3】
【0017】表3から明らかのように、参考区の飼料を
給与した豚は、糞の状態が改善され、シイタケ区、マイ
タケ区、及びスベリヒユ区の増体量は対照区に比べて良
好であった。
【0018】次に、仔豚の腹腔内に鶏赤血球を1頭当り
0.2ml注射し、一定日後に採血して赤血球凝集反応
により抗体価を測定した。初回の仔豚への赤血球注射は
28日令、2回目は42日令に行なった。仔豚の抗体価
は表4に示す通りであった。
【0019】
【表4】
【0020】表4から明らかのように、試験区及び対照
区の飼料を給与した豚の2回目の抗体価は、対照区の抗
体価より高く、抗体産生能は対照区にくらべて上昇し
た。
【0021】実施例 2 28日令の仔豚を、対照区と試験区に分け、1区6頭と
して21日間飼育した。対照区には、ほ乳期仔豚育成用
の基礎飼料を給与した。試験区には対照飼料100部に
乾燥シイタケ0.05部と乾燥スベリヒユ0.05部
と、対照飼料100部に乾燥シイタケ0.1部と乾燥ス
ベリヒユ0.1部と、対照飼料100部に乾燥シイタケ
0.2部と乾燥スベリヒユ0.2部とをそれぞれ均一に
混合した飼料を用いた。飼料は不断給与とし、水は自由
摂取させた。「糞の状態」は、前記した実施例1と同様
に表わした。飼育結果は表5に示す通りであった。
【0022】
【表5】
【0023】表5から明らかのように、シイタケとスベ
リヒユを両者混合、添加した飼料を給与した豚は、糞の
状態が改善され、スベリヒユとシイタケを両者混合した
0.1%区の増体量は対照にくらべて良好であった。
【0024】次に仔豚の腹腔内に鶏赤血球を1頭当り
0.2ml注射して、一定日後に採血して赤血球凝集反
応により、抗体価を測定した。初回の仔豚への赤血球注
射は28日令、2回目は42日令に行なった。仔豚の抗
体価は表6に示す通りであった。
【0025】
【0026】表6から明らかのように、試験区のシイタ
ケ、スベリヒユを混合して添加した飼料を給与した豚の
2回目の抗体価は、対照区の抗体価より高く、抗体産生
能は対照にくらべて上昇した。
【0027】実施例 3 28日令のブロイナーヒナ100羽を、対照区と試験区
と参考区に分け、1区20羽として28日間飼育した。
対照区には、表7に示すブロイラー肥育後期用の基礎飼
料を給与した。
【0028】
【0029】試験区には対照飼料1000部に乾燥スベ
リヒユ1部を混合した飼料と、対照飼料1000部に乾
燥シイタケ0.5部と乾燥スベリヒユ0.5部とを混合
した飼料、及び対照飼料1000部に乾燥シイタケ1部
と乾燥スベリヒユ1部とを混合した飼料を用いた。参考
区は対照飼料1000部に乾燥シイタケ1部を混合した
飼料を用いた。飼料は不断給与とし、水は自由摂取させ
た。
【0030】飼育結果は表8に示す通りであった。な
お、糞水分含量は試験開始時と試験14日後と試験28
日後の3日間、一日の全量を均一に混ぜ一部を測定し
た。
【0031】
【表8】
【0032】表8にて明らかのように、参考区または試
験区の飼料を給与したブロイラーは、糞の状態が改善さ
れ、また試験区の増体量も対照区にくらべて良好であっ
た。
【0033】次にブロイラーのヒナの翼下静脈に牛赤血
球を1羽当り0.2ml注射して、一定日後に採血して
赤血球凝集反応により、抗体価を測定した。初回のブロ
イラーヒナへの赤血球注射は29日令、2回目は43日
令に行なった。ブロイラーヒナの抗体価は表9に示す通
りであった。
【0034】
【表9】
【0035】表9にて明らかのように、参考区、及びス
ベリヒユを単独または両者混合して添加した飼料を給与
した試験区のブロイラーは抗体価が高く、抗体産生能は
対照にくらべて上昇し持続した。
【0036】実施例 4 28日令のレイヤーヒナ180羽を、対照区と試験区と
参考区に分け、1区20羽として28日間飼育した。対
照区には、表10に示す中すう育成用の基礎飼料を給与
した。
【0037】
【0038】試験区には対照飼料1000部に乾燥スベ
リヒユ1部を混合した飼料を用い、参考区は対照飼料1
000部に表11の各品の1種を1部、及びαトコフェ
ロール0.1部をそれぞれ均一に混合した飼料を用い
た。飼料は不断給与とし、水は自由摂取させた。
【0039】
【0040】各区の飼育結果は表12に示す通りであっ
た。糞水分含量は試験開始時と試験14日後と試験28
日後の3日間、一日の糞全量を均一にまぜ一部を測定し
た。
【0041】
【表12】
【0042】表12にて明らかなように、試験区はシイ
タケ等の真正担子菌の各区には及ばないが、トコフェロ
ール区と同等の体重増が認められた。試験区の糞状態は
真正担子菌の各区には及ばないが、トコフェロール区と
ほぼ同等であり、ほぼ良好と認められた。
【0043】次にレイヤーヒナの翼下静脈に牛赤血球を
1羽当り0.2ml注射して、一定日後に採血して赤血
球凝集反応により、抗体価を測定した。初回のレイヤー
ヒナへの注射は28日令、2回目は42日令に行なっ
た。レイヤーヒナの抗体価は表13に示す通りであっ
た。
【0044】
【表13】
【0045】表13から明らかのように、試験区、参考
区の飼料を給与したレイヤーヒナの抗体価は対照区にく
らべて高く持続し、これらのヒナの抗体産生能は上昇し
た。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明は、スベリヒユを含有さ
せた飼料であるので、家畜家禽に与えた場合は、スベリ
ヒユを含有させない飼料に較べ、家畜家禽の下痢、軟
便、その他の疾病発生に対して高い予防効果を示し、家
畜家禽の発育を促進させ、体重を増加させ得る。そし
て、請求項2の発明は、食用きのこのうちの真正担子菌
から選ばれる少なくとも1種と、スベリヒユとを含有さ
せた飼料であるので、前記した請求項1の発明と全く同
様に、家畜家禽の下痢、軟便、その他の疾病発生に対し
て高い予防効果を示し、家畜家禽の発育を促進させ、体
重を増加させ得る。請求項1及び請求項2の発明の飼料
は、通常の家畜又は家禽用の飼料を主体とし、これにス
ベリヒユ、あるいはスベリヒユと食用きのこの真正担子
菌を少量混合するものであるから、有害性の心配がな
く、家畜、家禽の嗜好性が高く、家畜家禽にとっても、
ひいては動物の肉、卵、乳等を飲食する人間にとっても
安全であり、また動物の休薬期間中でも家畜家禽に与え
ることができて都合がよい。そして、請求項1及び請求
項2の発明の飼料は、トコフェロールを添加した飼料の
場合よりも体重増加の効果が早く現れる利点がある。ま
た、請求項1及び請求項2の各飼料は、有効成分として
極く通常に入手し得る、スベリヒユあるいはスベリヒユ
と食用きのこの真正担子菌を配合するものであるから、
有効成分は安価であり、有効成分を加えたことによっ
て、飼料原価を高くすることはなく、飼料を安価になし
得る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スベリヒユを含有することを特徴とする
    家畜、家禽用の飼料。
  2. 【請求項2】 食用きのこのうちの真正担子菌から選ば
    れる少なくとも1種とスベリヒユとを含有することを特
    徴とする家畜、家禽用の飼料。
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