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JP2619755B2 - ピッチの連続溶融紡糸方法及びその装置 - Google Patents
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JP2619755B2 - ピッチの連続溶融紡糸方法及びその装置 - Google Patents

ピッチの連続溶融紡糸方法及びその装置

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JP2619755B2
JP2619755B2 JP3294730A JP29473091A JP2619755B2 JP 2619755 B2 JP2619755 B2 JP 2619755B2 JP 3294730 A JP3294730 A JP 3294730A JP 29473091 A JP29473091 A JP 29473091A JP 2619755 B2 JP2619755 B2 JP 2619755B2
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恵 木部
和夫 田井
正則 大岩
謙育 藤井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピッチの連続溶融紡糸
方法及び装置とピッチの紡糸性を低下させる原因となる
低沸点物質の捕捉方法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】一般にピッチ繊維シートは、
賦活化処理することにより活性炭素繊維として溶媒、悪
臭物質等の吸着材に利用されたり、炭素化処理すること
により高弾性・高強度の繊維機能を有する炭素繊維とし
て補強材料に利用される等、産業上幅広く活用されてお
り、現在でもその用途は増えつつある。
【0003】現在までに紡糸プロセスに関し、ピッチ繊
維集合体シートの製造法の各工程において種々の提案が
されている。例えば、タール留出分の重縮合からなる原
料調製プロセスを経たピッチを繊維化する紡糸プロセス
において、その主なプロセスとしては(ピッチ原料を)
搬送、貯蔵、溶融、繊維化、配置及びシート化するプロ
セスがある。上記のピッチ繊維集合体シートを有効に製
造するための (a)上記貯蔵法としては実願平1−923
317号公報に貯槽間に粉体分級防止用通気管を設ける
ことを特徴とする方法、 (b)上記溶融法としては特開昭
62−268822号公報に溶融後低沸点物質を除去後
口金に供給することを特徴とする方法、(c)上記繊維化
としては特開平1−239117号公報に紡糸口金面を
酸化防止用過熱蒸気雰囲気下とすることを特徴とする方
法、 (d)上記配置法としては特開平1−314770号
公報に吸引ガン直下に開繊筒を設けることを特徴とする
方法、 (e)上記シート化としては特開平2−16096
62号公報及び特開平2−160967号公報に吸引ガ
ンと綾振筒をシート方向に複数設置する方法等の各種技
術が開示されている。
【0004】しかしながら、これら別個の技術を単に組
み合わせるだけでは、長期間に亘って安定したピッチ紡
糸が実施できるものではない。まして斯かる紡糸プロセ
スに加え、後工程である不融化及び賦活化(又は炭素
化)プロセスを含む全プロセスを考慮すると長期の安定
した実施などは到底不可能である。これは紡糸/不融化
/賦活化又は炭素化という各プロセスごとの制御だけで
なく、目的とする最終製品に応じたプロセス全体として
の制御が非常に困難なためであり、特にピッチ(本発明
では石炭系又は石油系原料から調製された繊維形成原料
をピッチと定義する)を原料とする場合においては上記
制御は一層困難となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ピッチ
を原料としてピッチ繊維を製造する場合の上記の操作条
件等に係る問題は、主にピッチのもつ特有の性質及び得
られるピッチ繊維シートに要求される特性に基づくもの
との見地より検討を行なった。
【0006】その結果、ピッチは、特に1)脆い、2)
温度に対する溶融粘度勾配が大きい、及び3)溶融状態
で多量の低沸点物質(ベーパ)を発生すること、並びに
ピッチ繊維シートは、4)通気抵抗が均一で、及び5)
通気抵抗が小さくなければならないことに着目し、鋭意
研究を重ねた。
【0007】これによると、まず上記の1)ピッチの脆
さについては、溶融紡糸に用いられるピッチ形状は円筒
形状が好ましく、通常直径が2〜10mm程度であり、長
さは直径の1〜5倍程度とするのが良い。このような形
状のピッチは押出機に供給されるのに最も適している。
しかし、一般にバケット等による搬送では一回の積載量
が非常に多く、しかもピッチを連続して溶融するための
貯槽は押出機の上部位置に設けられ、貯槽へのピッチ仕
込み位置は通常では垂直距離で約10m以上にも達す
る。従って、ピッチの搬送時におけるピッチの自重及び
貯槽に仕込む際の落下衝撃によってピッチ同志或いはピ
ッチと貯槽壁との衝突が起こり、ピッチが粉砕され、粉
化されてしまう。このため、粉化したピッチ粒相互の滑
りが非常に悪くなり、貯槽内での自重による移送時や押
出機のピッチ供給口の直前で「詰まり現象(ブリッ
ジ)」が発生して溶融安定性を低下させるだけでなく、
押出機へのピッチ供給が頻繁に絶たれてしまうという重
大な問題が生じる。しかも、押出機直上管内での粉化ピ
ッチの移送方向と押出機から発生する気体の脱気方向と
が逆方向となるために上記現象はさらに助長されてしま
うことになる。
【0008】次に上記2)の温度に対する溶融粘度勾配
が大きいことについては、上記1)記載のピッチの脆さ
に起因するものである。即ちピッチの形状、特に粒径の
相違が熱伝導率のムラとなって溶融時押出機内における
溶融位置の変動を惹き起こす。そして斯かる変動は溶融
中の気泡の巻き込みや低沸点物質の偏在を発生させるた
め、ピッチ溶融体中の気泡混入或いは異なった粘度融体
の偏在部分が生じ、紡糸時の吐出量異常、糸切れ等の原
因となる。
【0009】また、上記のピッチ溶融体中の気泡混入
は、押出機に導入する際の減圧度の急激な圧力変化によ
っても惹き起こされる。従って、ピッチ溶融時には脱泡
を行なうことが必要となり、斯かる脱泡法としてはピッ
チ溶融後に溶融体を減圧した脱泡室にて行なう方法、或
いはベント型の押出機において溶融直後に脱泡室にて行
なう方法が知られている。しかし、前者の方法では低沸
点物質が脱泡室壁に付着・堆積し、その堆積物が剥離し
て溶融体中に混入するという問題があり、後者の方法で
は低沸点物質が脱泡室に通じる排気管内壁に付着し、排
気管を閉塞してしまうという問題があり、いずれの方法
においても長期間安定したピッチ繊維を供給することは
困難乃至不可能である。
【0010】上記3)に係るピッチから発生する気体の
ベーパは、吐出直後から固化するまで発生し続け、周囲
装置だけでなく糸束吸引装置や糸道装置に付着・堆積
し、その堆積物が塊状となって繊維に付着すると後工程
である不融化反応時に繊維間の相互融着やシート燃焼の
原因となる。また、ベーパの周囲への飛散は、作業環境
上だけでなく周囲環境保全上の問題にもなる。また一
方、このベーパを除去しようとすると大がかりな装置が
必要となり、コスト的にも非常に不利となる。
【0011】さらに、上記4)及び5)の事項としてピ
ッチ繊維シートの通気抵抗が均一で小さいことは、不融
化反応時における該シートの重要な要件である。これは
通気抵抗がシート幅方向又は流れ方向に大きく変化する
とシートが破れたり、目付量が不均一となるばかりでな
く、熱ごもりや繊維間相互の融着又は該融着部が着火点
となり、シートの燃焼が発生する。たとえ燃焼しなくて
も操業性を悪化させたり、最終製品の品質を著しく損な
うこととなる。また通気抵抗が大きい場合にも上記と同
様の支障が発生する。このため、これらの支障を避ける
ため、製造時の目付量を小さくするか又は処理速度を遅
くして製造せざるを得なくなるので製造コストが高くな
ってしまう。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明は、長期間に亘
って安定して高品質のピッチ繊維を提供することを目的
とする。更に溶融紡糸の際に発生する低沸点物質を有効
に取り除く方法を提供することをも目的とする。
【0013】本発明者らは、上記1)〜3)の問題に鑑
み、鋭意検討した結果、一定量のピッチを積載して、こ
れを貯槽に搬送し、2基以上の減圧貯槽を介して押出機
に導入し、気泡混入することなく均整に溶融し、紡糸し
た後、ベーパの捕捉を行ないながら開繊する場合には、
ピッチ形状等に由来する問題を解消し、溶融紡糸及び紡
糸後の後処理が容易に且つ確実に実施でき、結果として
高品質のピッチ繊維を長期間に亘り安定して提供できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】即ち本発明は、ピッチの溶融紡糸方法に於
いて、ピッチを、(i) 積載重量1kg以下でバケットユ
ニットに積載し、(ii) 内圧200Torr以下に減圧さ
れ、仕切弁を介して直列に連結されている2基以上貯槽
の一端の貯槽に該ピッチを搬送し、(iii) 次いで他の貯
槽に順次導入し、(iV) 押出機にて該ピッチを気泡混入
することなく均整に溶融し、(v) 該ピッチを溶融後紡糸
口金から吐出させ吸引ガンで細化させ、開繊してシート
状に堆積しながら低沸点物質を捕捉することを特徴とす
るピッチの連続溶融紡糸方法に係るものである。
【0015】以下、本発明について図1に従い説明す
る。
【0016】本発明では貯槽に搬送する手段としてバケ
ットコンベア(3)を用いる。ピッチはバケットコンベ
ア(3)のピッチ仕込口(2)から計量仕込機(1)で
一定量ずつ計量されながらバケットユニット(4)中に
積載される。バケットユニットは、バケットユニット軸
(5)を介して連結されているために連続的に搬送され
ながら、仕込弁(6)から中間槽(7)へ仕込まれる。
この場合、バケットユニット(4)への積載重量は通常
1kg、好ましくは800g、より好ましくは600g
を超えないようにする。該重量が1kgを超えると貯槽
に自由落下させた場合、落下の衝撃によるピッチの破砕
が激しくなる。このために粉化したピッチ粒相互の滑り
が非常に悪くなり、貯槽内での自重による移送時や押出
機のピッチ供給口の直前でブリッジが発生して溶融を不
安定なものにするだけでなく、押出機へのピッチ供給が
途絶えるたりするので好ましくない。
【0017】次いで、上記ピッチをバケットコンベア
(3)から、仕込弁の真下に設置されている貯槽である
中間槽(7)に供給する。貯槽のうちの一つである中間
槽は仕込弁と貯槽(9)の間の位置に仕切弁(8)を介
して直列に設けられている。一方、直列の他端である貯
槽(9)は押出機(12)に連結されている。この場
合、中間槽は配管によって開閉弁(10)を介して減圧
装置(11)と連結されていて貯槽及び中間槽が減圧下
に保持される。このように実質上形状が保持されたピッ
チを減圧下で2基の貯槽を通過させることによって、原
料仕込時も貯槽の減圧度が一定に保持できるため、特殊
な押出機等を用いなくても気泡混入することなく均整に
溶融が行なえ、これにより糸切れの発生ばかりでなく原
料の断続も解消されるため、長期にわたって安定した紡
糸が可能となる。また、貯槽及び中間槽の槽内は200
Torr以下、好ましくは100Torr以下、より好ましくは
5Torr以下の減圧下に維持する。その内圧が200Torr
を上回る場合には、前記のようにピッチ粘度、ピッチ形
状等の溶融紡糸性能に及ぼす影響が大きくなるため、紡
糸調子が不安定となり、しかも糸切れや口金汚れが発生
して長期の安定した紡糸が阻害されるので好ましくな
い。貯槽の減圧度は高真空にするほど良いが設備費やラ
ンニングコスト面から実用上1/100Torr以上にすれ
ば本発明の効果は達成される。本発明の装置において減
圧貯槽(又は中間槽)は2基以上設置しても良い。ま
た、必要に応じて常時常圧に保持された原料受入槽を上
記貯槽直上に仕切弁を介して設置するとより一層円滑な
連続紡糸を行なうことができる。上記減圧装置は所望の
減圧度が達成できるものであれば油回転式、水封式等の
公知のものが使用でき、ピッチを中間槽に仕込む際には
仕切弁と開閉弁とを閉じてから仕込弁を開放して中間槽
を常圧にすれば良い。
【0018】押出機(12)において任意量ずつピッチ
を溶融、脱泡された後、紡糸頭(13)に送られ、常法
に従い紡糸を行なう。溶融ピッチの紡糸頭(13)及び
紡糸口金(15)は、常用の紡糸頭(最高温度400℃
程度)及び紡糸口金(孔径0.2〜0.6mm程度)が使
用でき、これにより紡糸を行ない、吸引ガン(17)で
糸条(Y)を任意の繊維径に牽引細化する。上記吸引ガ
ンは一般に汎用されているものが使用できる。また吸引
ガン直下に開繊筒を弾性体で接続し、該接続部が減圧下
に保持できるように通糸径比又は相互位置を調整するこ
とにより繊維シートの嵩密度が任意に調整することがで
きる。吸引ガンと開繊筒との間に連結具(20)は、空
気漏れ防止及び開繊筒の自在性を保つために設けられ、
連結具を貫通して空気導入調整弁(18)をもつ空気導
入管(19)を有する。
【0019】開繊されたピッチ繊維は、失速しながら吐
出される。この際の吸引ガンと開繊筒における通糸部直
径は空気流体の消費量に関係している。糸束牽引及び開
繊は、それぞれ吸引ガン及び開繊筒での空気摩擦により
行なわれ、通糸部を通過する空気流体速度と糸との速度
比は、吸引ガンでは10〜40倍程度、開繊筒では1.
1〜2倍程度であることから各通糸部直径は小さいほう
が良いが、吸引ガンにおいては低沸点物質を糸条に随伴
させるため及び細化冷却と直後の開繊を効果的に行なう
ためにその直径は通常10〜30mm程度とするのが好ま
しい。一方、開繊筒においては上記吸引ガンの通糸部直
径の2〜5倍程度、長さは通糸部直径の3〜10倍程度
とする。これは上記空気導入調整弁の開度を吸引ガンへ
の空気供給量の1/10以下にすることにより調整す
る。また開繊筒では糸条の吐出口がシートの幅又は幅方
向と斜め方向に綾振することによってシート目付量が均
整化される。このときの綾振角度は通常5度程度以下と
するのが好ましい。
【0020】続いてピッチ繊維は、開繊筒直下に設置さ
れているシート形成装置(30)の金網(23)上に堆
積され、金網下部にある減圧室(22)によって開繊筒
から吐出される空気流体が、開繊部の綾振領域全体に亘
り吸引される。これにより吐出後のピッチ繊維集合体は
金網上に吸引固定されながらシート形成される。この場
合、ピッチ繊維集合体を金網上に固定堆積するために開
繊筒に供給される空気量の2〜10倍量の空気が吸引さ
れる。上記シート形成装置には低沸点捕捉装置(24)
が吸気管(25)と連結されており、該装置(24)、
吸気ブロワー(26)及び排気管(27)を通じてベー
パを含む上記吸引空気流体の濾過及び排気が行なわれ
る。尚、上記シート形成装置は公知のものが使用でき、
通常開繊筒直下1〜3m付近の位置に設置するのが良
い。
【0021】上記吸引空気流体は多量のベーパを含んで
おり、これを取り除くために上記の低沸点捕捉装置を設
ける。一般にベーパの性状は狭い温度範囲内で大きく変
化し、使用するピッチの軟化点等によって若干異なるも
のの、通常50℃付近を境に固体から液体に変化し始
め、約150℃以上で気化し易い状態となる。また一旦
固化しても温度変化により経時的に粘凋状となる性質も
有する。この場合、ベーパを液体乃至粘凋状の状態で捕
捉するとフィルターの目詰まりが発生し易くなり、長期
に亘る連続濾過が困難となるので50℃以下、好ましく
は40℃以下でベーパを捕捉する。依って、低沸点捕捉
装置は、減圧室から吸気されたベーパが吸気管を経て冷
却しながら固化する50℃以下になる地点に設ける。上
記温度は50℃以下であれば特に限定されることなく、
どの温度域でも低沸点物質を有効に捕捉することはでき
るが、冷却コスト面や操業面から通常は室温(18℃)
程度までとするのが好ましい。50℃以下に冷却された
ベーパはほぼ完全に固化しているので布フィルターを用
いることにより容易に空気と分離でき、しかもフィルタ
ーに付着したベーパは例えばたたき落とすだけで除去で
きるのでフィルター性能を損なうことなく再利用するこ
とが可能である。尚、上記布フィルターは、そのままで
も使用できるが、フィルター表層を予め炭酸カルシウ
ム、珪素等の無機質粉末でコーティングすることによっ
てフィルター性能及び寿命の向上が図れ、これにより約
100%のベーパを捕捉することができる。
【0022】このようにピッチ繊維はベーパが捕捉され
ながら開繊され、ピッチ繊維シートとして堆積される。
斯かるピッチ繊維シートは常法に従い不融化され、次い
で炭素化又は賦活化することにより最終製品が得られ
る。この場合、本発明方法により得られるピッチ繊維シ
ートは容易に且つ確実に上記後処理を行なうことができ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明のピッチの連続溶融紡糸方法によ
れば、1)原料ピッチの形状を溶融するまでの間、実質
的に粉砕させることなく、2)減圧下に保持された2基
以上の貯槽を通じ、気泡混入することなく均整に溶融
し、ピッチ形状等に由来する溶融紡糸の不安定化を低減
し、3)低沸点物質を有効且つ容易に取り除くことがで
きるので長期間に亘って安定して高品質のピッチ繊維を
提供することができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例及び試験例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明瞭にする。実施例及び試験
例ではメトラー法測定による軟化点280℃の石炭系ピ
ッチを使用し、長期ランニング試験を行なった。ここで
使用したピッチは円筒粒状で粒径2〜10mm、長さ4〜
15mmのものが81重量%、残部が粒径2mm以下の粒状
のものを使用した。
【0025】尚、使用装置の諸元及び実施方法は以下の
通りである。
【0026】(a)原料搬送…バケットコンベアー(2
kg/バケットユニット容量、垂直揚程距離15m) (b)貯槽…2基(張り込み量0.5及び0.1t)用
い、両槽間に仕切弁を設置して油回転式真空ポンプと減
圧ラインを接続 (c)押出機…単軸スクリュー、径40mm、L/D=2
0、設定温度供給部250℃、計量部330℃ (d)紡糸頭…錘数2、口金径105mm、孔数10,孔
径0.4mm、孔L/D=2、設定温度330℃、冷却開
始位置;口金直下5cm、過熱蒸気200℃,1.5kg
/hr (e)吸引ガン…吸引部内径25mm、供給空気量35m
3 /hr (f)開繊筒…内径120mm、長さ1m、綾振方向はシ
ート幅方向綾角度3度で一定とする (g)シート形成装置…シート幅1.6m、吸引部はシ
ートの全幅方向と流れ方向に2mを金網60#、金網面
風速1.5m/sec で吸引 (h)低沸点物質捕捉装置…濾過面積100m2 のバッ
グフィルター濾過表面に炭酸カルシウムを厚さ50μm
でコーティングしたもの 試験例1 搬送時のバケット積載量と得られる溶融ピッチの状態と
の関係を調べた。第1表に示す操作条件(試験No1〜
4)でピッチ貯槽減圧度を10Torr一定として連続して
48時間吐出面下10cmで流水中に吐出させ、10分毎
にピッチの水中沈降状況を観察した。その結果を第1表
に示す。表中、◎は全て沈降したもの、○は一部が浮上
したもの、×はほとんど浮上したものを示す。尚、比較
のため、比較試験1及び2を行なった結果も第1表に併
記する。
【0027】
【表1】
【0028】第1表から試験No1〜4は溶融吐出量の
変化にかかわらず、ピッチ中に気泡を含まないことがわ
かる。比較試験1はバケットの積載量が多いために仕込
み時にピッチの粉砕が発生し、水中浮上した部分は気泡
を内包するピッチであった。また比較試験2は押出機へ
の供給が断続し、吐出が不連続となり水中浮上した。 試験例2 貯槽数及び貯槽減圧度と得られる溶融ピッチの状態との
関係を調べた。試験例1の試験No3と同様の条件で貯
槽まで搬送し、第2表に示すように貯槽数と貯槽減圧度
を変更した(試験No5〜9)。溶融ピッチの評価は試
験例1と同様の方法で行なった。その結果を第2表に示
す。尚、比較のため、比較試験3及び4を行なった結果
も第1表に併記する。
【0029】
【表2】
【0030】第2表から試験No5〜9は本発明要件の
減圧度及び貯槽数を満足しているため、良好な吐出状態
であった。これに対し、比較試験3は、貯槽内の減圧度
は要件を満足しているが、貯槽数が1つであるために貯
槽に仕込み時に気泡が内包された状態となり、ピッチが
水中に浮上した。また比較試験4は充分に減圧されてい
ないために比較試験3と同様に気泡を含んだ状態であっ
た。
【0031】実施例1 溶融までは試験No6と同様の操作条件とし、ノズルを
取付け、溶融紡糸、開繊(開繊筒空気量11.7Nm3
/h、開繊筒空気供給量/吸引部空気供給量=1/3)
し、次いでシートを形成し、引き続き不融化処理(15
0℃から最終400℃、昇温速度5℃/分)と賦活化処
理(炉温度900℃、水蒸気賦活40分間処理)を連続
して行ない、活性炭繊維を10日間に亘って連続製造し
た。その際、バグフィルター部分での吸気温度を45℃
にしたものはフィルター詰まりを3時間ごとにたたき落
とし再生と再使用のサイクル運転が可能であったが、5
5℃の場合はフィルターへの付着ベーパが粘凋状とな
り、再生が困難でフィルターを交換しながら運転する必
要があった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピッチの連続溶融紡糸装置の概略図で
ある。
【符号の説明】
1…計量仕込器 2…ピッチ仕込口 3…バケットコンベア 4…バケットユニット 5…バケットユニット軸 6…仕込弁 7…中間槽 8…仕切弁 9…ピッチ貯槽 10…開閉弁 11…減圧装置 12…押出機 13…紡糸頭 14…口金パック 15…紡糸口金 Y…糸条 16…空気供給管 17…吸引ガン 18…空気導入調整弁 19…空気導入管 20…連結具 21…開繊筒 22…減圧室 23…金網 24…低沸点捕捉装置 25…吸気管 26…吸気ブロワー 27…排気管 28…紡糸室 29…空気導入口 30…シート形成室
フロントページの続き (72)発明者 木部 恵 奈良県橿原市見瀬町38橿原神宮前スカイ ハイツ203 (72)発明者 田井 和夫 京都府宇治市宇治野神1−162 (72)発明者 大岩 正則 愛知県岡崎市板屋町224番地 (72)発明者 藤井 謙育 京都府八幡市男山雄徳7男山団地10棟 302号 (56)参考文献 特開 平2−160965(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピッチの溶融紡糸方法に於いて、ピッチを (i)積載重量1kg以下のバケットユニットに積載し、 (ii)内圧200Torr以下に減圧され、仕切弁を介し
    て直列に連結されている2基以上の貯槽の一端の貯槽に
    該ピッチを搬送し、 (iii)次いで他の貯槽に順次導入し、 (iv)押出機にて該ピッチを気泡混入することなく均整に
    溶融し、 (v)該ピッチを溶融後紡糸口金から吐出させ吸引ガンで
    細化させ、開繊してシート状に堆積しながら低沸点物質
    を捕捉することを特徴とするピッチの連続溶融紡糸方
    法。
  2. 【請求項2】ピッチの溶融紡糸装置に於いて、 (i)バケットコンベアに備えられている仕込弁の真下に
    ある貯槽を一端とし、 (ii)該貯槽には仕切弁を介して直列に接続する2基以上
    の貯槽が設けられていて、 (iii)貯槽の少なくとも2基が内圧200Torr以下
    に減圧され、 (iv)上記直列する2基以上の貯槽の他端に紡糸頭に接続
    する押出機が直結し、 (v)紡糸室に隣接するシート形成室中に設置された開繊
    筒直下に備えられた減圧室から導入されている吸気管に
    低沸点物質捕捉装置が連結していて、その連結位置が、
    低沸点物質の温度が該減圧室から50℃以下になる位置
    であることを特徴とするピッチの連続溶融紡糸装置。
  3. 【請求項3】低沸点物質の捕捉を、布フィルターを介し
    て50℃以下の温度下で固化し、濾過して行う請求項1
    記載のピッチの連続溶融紡糸方法。
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