JP2624498B2 - Cr酸化物の溶融還元精錬法 - Google Patents
Cr酸化物の溶融還元精錬法Info
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、鉄浴を用いた上底吹き転炉によるCr鉱石
の如きCr酸化物の溶融還元精錬法に関し、とくに該Cr酸
化物の溶融還元精錬時において発生が避けられずCr歩留
りの低下原因となるダストの有利な低減を図ろうとする
ものである。
の如きCr酸化物の溶融還元精錬法に関し、とくに該Cr酸
化物の溶融還元精錬時において発生が避けられずCr歩留
りの低下原因となるダストの有利な低減を図ろうとする
ものである。
(従来の技術) 上底吹き転炉に収容した溶銑等の鉄浴中にCr鉱石等の
Cr酸化物を、熱源および還元剤として役立つ炭素源とと
もに添加し、酸素ジエットの上底吹きによりCを燃焼さ
せその鉄を利用してCr酸化物を溶融還元する手法は、例
えば特開昭54−158320号公報に開示された技術が知られ
ている。
Cr酸化物を、熱源および還元剤として役立つ炭素源とと
もに添加し、酸素ジエットの上底吹きによりCを燃焼さ
せその鉄を利用してCr酸化物を溶融還元する手法は、例
えば特開昭54−158320号公報に開示された技術が知られ
ている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記のような手法に従う溶融還元精錬で
は、精錬中転炉から多量のダストが発生し、これによる
溶鉄中のCr歩留りの低下は避けられなかった。表−1に
半還元クロムペレットを用いた溶融還元精錬における一
般的なCrバランスを示すが、Crロスのうち約31.9%はダ
ストとして系外に逃げている。
は、精錬中転炉から多量のダストが発生し、これによる
溶鉄中のCr歩留りの低下は避けられなかった。表−1に
半還元クロムペレットを用いた溶融還元精錬における一
般的なCrバランスを示すが、Crロスのうち約31.9%はダ
ストとして系外に逃げている。
従って溶融還元精錬時にダストを低減することはCr歩
留りの向上につながり、経済的に重要な意義があるが、
今までのところその対策に苦慮していたのが現状であっ
た。
留りの向上につながり、経済的に重要な意義があるが、
今までのところその対策に苦慮していたのが現状であっ
た。
上述した従来の問題を解消ししかも溶鉄中のCr歩留り
の向上を図ることができる新規な手法を与えることがこ
の発明の目的である。
の向上を図ることができる新規な手法を与えることがこ
の発明の目的である。
(課題を解決するための手段) 発明者らは、Cr酸化物の溶融還元精錬に当り、ダスト
の発生を極力抑制すべく種々実験と検討を重ねた結果、
転炉に予め所定量のスラグを収容しておくことが極めて
有効であることを突止めた。
の発生を極力抑制すべく種々実験と検討を重ねた結果、
転炉に予め所定量のスラグを収容しておくことが極めて
有効であることを突止めた。
この発明は上記の知見に立脚するものである。
すなわちこの発明は鉄浴を収容した上底吹き転炉内に
Cr酸化物を供給し該Cr酸化物を溶融還元精錬することに
よって含Cr溶鉄を製造するに当り、上記Cr酸化物の溶融
還元に先立ち、転炉内に少なくとも50kg/tのスラグを収
容しておくことを特徴とするCr酸化物の溶融還元精錬法
である。
Cr酸化物を供給し該Cr酸化物を溶融還元精錬することに
よって含Cr溶鉄を製造するに当り、上記Cr酸化物の溶融
還元に先立ち、転炉内に少なくとも50kg/tのスラグを収
容しておくことを特徴とするCr酸化物の溶融還元精錬法
である。
(作 用) Cr酸化物の溶融還元に当り、まず85t上底吹き転炉を
用い、溶融還元法により10〜20%の含Cr溶鉄を精錬した
際のダスト発生量およびその時の炉内スラグの生成量の
関係について調査した。吹錬時間とダスト発生速度の関
係を示す第1図より、ダストの発生速度はCr鉱石を添加
し始めるに従い急激に上昇するが、しばらくするとダス
ト発生速度が低下する。また吹錬時間と生成スラグ量の
関係を示す第2図より、生成スラグ量は吹錬時間の経過
とともに増大することが分かった。
用い、溶融還元法により10〜20%の含Cr溶鉄を精錬した
際のダスト発生量およびその時の炉内スラグの生成量の
関係について調査した。吹錬時間とダスト発生速度の関
係を示す第1図より、ダストの発生速度はCr鉱石を添加
し始めるに従い急激に上昇するが、しばらくするとダス
ト発生速度が低下する。また吹錬時間と生成スラグ量の
関係を示す第2図より、生成スラグ量は吹錬時間の経過
とともに増大することが分かった。
とくにダストの発生メカニズムはヒュームに起因する
ものやバブルバーストに起因するもの、あるいは添加物
の直接吸引等があるが、主要因は上記のヒュームおよび
バブルバーストであり、これらは共に転炉内の鉄浴上の
上吹き酸素による火点を起点とし、炉内の上昇気流とと
もに排ガスダクト内に吸引されていくものである。
ものやバブルバーストに起因するもの、あるいは添加物
の直接吸引等があるが、主要因は上記のヒュームおよび
バブルバーストであり、これらは共に転炉内の鉄浴上の
上吹き酸素による火点を起点とし、炉内の上昇気流とと
もに排ガスダクト内に吸引されていくものである。
ここに上吹き酸素は添加炭材の燃焼、昇熱、あるいは
投入鉱石の溶融、撹拌、滓化促進の面から極めて重要で
ある。
投入鉱石の溶融、撹拌、滓化促進の面から極めて重要で
ある。
そこで、ヒュームやバブルバーストの起点となる上吹
き酸素による火点を、上記の機能を損なうことなしに覆
いかくすべく、鉄浴上に予めスラグを存在させた転炉に
おいてCr酸化物の溶融還元精錬を行った。その結果炉内
スラグ量とダスト発生速度には第3図に示すような関係
があることが見い出された。
き酸素による火点を、上記の機能を損なうことなしに覆
いかくすべく、鉄浴上に予めスラグを存在させた転炉に
おいてCr酸化物の溶融還元精錬を行った。その結果炉内
スラグ量とダスト発生速度には第3図に示すような関係
があることが見い出された。
上記の調査結果からCr酸化物の溶融還元精錬に先立
ち、転炉内に少なくとも50kg/tのスラグを収容しておく
と、ダスト発生速度の最も高い時と比較し約30%まで減
少していることがわかる。
ち、転炉内に少なくとも50kg/tのスラグを収容しておく
と、ダスト発生速度の最も高い時と比較し約30%まで減
少していることがわかる。
この発明を実施するに当たっては、具体的に所定のプ
ロセスでCr鉱石の溶融還元精錬を行い、含Cr溶湯を出湯
した後、炉内のスラグのうち少なくとも50kg/tを残存さ
せたままで次の熔銑を装入し、再び所定のプロセスでCr
鉱石の溶融還元を行えば転炉内の浴上には常に50kg/t以
上のスラグを残存させておくことができ、その結果ダス
トの発生量は大幅に抑制されることになる。
ロセスでCr鉱石の溶融還元精錬を行い、含Cr溶湯を出湯
した後、炉内のスラグのうち少なくとも50kg/tを残存さ
せたままで次の熔銑を装入し、再び所定のプロセスでCr
鉱石の溶融還元を行えば転炉内の浴上には常に50kg/t以
上のスラグを残存させておくことができ、その結果ダス
トの発生量は大幅に抑制されることになる。
なお転炉内に残存もしくは装入しておくスラグの量が
多すぎると、炉体形状にもよるが、精錬中にスロッピン
グが発生し易くなり却ってCr歩留りが低下する。このた
めその上限は200kg/t以下とするのが好ましい。
多すぎると、炉体形状にもよるが、精錬中にスロッピン
グが発生し易くなり却ってCr歩留りが低下する。このた
めその上限は200kg/t以下とするのが好ましい。
(実施例) 転炉内に予めスラグを残存させない従来法(A)およ
びこの発明に従う手法(B)のそれぞれについて85トン
上底吹き転炉を使用してCr鉱石の融溶還元精錬を行い、
含Cr溶鉄を製造し、精錬中のダスト発生量、Cr歩留り等
について調査した。
びこの発明に従う手法(B)のそれぞれについて85トン
上底吹き転炉を使用してCr鉱石の融溶還元精錬を行い、
含Cr溶鉄を製造し、精錬中のダスト発生量、Cr歩留り等
について調査した。
まず最初は、(A)法に従い、温度1190℃になる溶銑
(C:4.20wt%、Si:tr、Mn:0.02wt%、P:0.009wt%、S:
0.021wt%、Cr:tr)58.8トンを用いた精錬を行った。
(C:4.20wt%、Si:tr、Mn:0.02wt%、P:0.009wt%、S:
0.021wt%、Cr:tr)58.8トンを用いた精錬を行った。
その結果を以下に記す。
1.イントップ銘柄・量 溶銑 :58.8トン コークス :25.58トン 軽焼ドロマイト:2.4トン 半還元クロムペレット(T.Cr:32.18%、T.Fe:22.23%、
Al2O3:17.28%、MgO:10.29%、還元率69.89)%:33.01
トン 焼石灰 :5.70トン 吹錬酸素 :19045Nm3(底吹き羽口:4.001Nm3) プロパン :301Nm3 吹錬時間 :66.7分 2.アウトプット銘柄・量 出湯クロム粗溶鋼:71.0トン 3.溶鋼温度(℃)、成分組成(wt%) 4.出鋼時のスラグ組成(%) 5.ダスト発生量:80kg/トン 6.出鋼歩留りおよびCr歩留り 次に、上記(A)法による吹錬に引き続き、(B)法
に従い、温度1200℃になる溶銑(C:4.20wt%、Si:tr、M
n:0.03wt%、P:0.012wt%、S:0.021wt%、Cr:tr)65.2
トンを用いた精錬を行った。その結果を以下に記す。な
お、(B)法では、(A)法にて得られた溶鋼を出鋼し
たのち、排滓を行う際に、転炉の排滓側の傾動角度を10
5゜(炉直立0゜)とし転炉内に53kg/tのスラグを残存
させた。
Al2O3:17.28%、MgO:10.29%、還元率69.89)%:33.01
トン 焼石灰 :5.70トン 吹錬酸素 :19045Nm3(底吹き羽口:4.001Nm3) プロパン :301Nm3 吹錬時間 :66.7分 2.アウトプット銘柄・量 出湯クロム粗溶鋼:71.0トン 3.溶鋼温度(℃)、成分組成(wt%) 4.出鋼時のスラグ組成(%) 5.ダスト発生量:80kg/トン 6.出鋼歩留りおよびCr歩留り 次に、上記(A)法による吹錬に引き続き、(B)法
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トンを用いた精錬を行った。その結果を以下に記す。な
お、(B)法では、(A)法にて得られた溶鋼を出鋼し
たのち、排滓を行う際に、転炉の排滓側の傾動角度を10
5゜(炉直立0゜)とし転炉内に53kg/tのスラグを残存
させた。
1.インプット銘柄・量 溶銑 :65.2トン コークス :25.55トン 軽焼ドロマイト:2.31トン 半還元クロムペレット:31.38トン 焼石灰 :5.70トン 吹錬酸素 :18667Nm3(底吹き羽口:4152Nm3) プロパン :311Nm3 吹錬時間 :69.5分 2.アウトプット銘柄・量 出湯クロム溶鋼:77.8トン 3.溶鋼温度(℃)、成分組成(wt%) 4.出鋼時のスラグ組成(%) 5.ダスト発生量:55kg/トン 6.出鋼歩留りおよびCr歩留り 出鋼歩留り :94.99% Cr歩留り :92.99% この例では、Cr鉱石として予め部分的に予備還元を行
った半還元クロムペレットを用いたが、上記の結果から
溶融還元精錬において、炉内の浴上に予めスラグを残存
させておく(B)法ではスラグ残しがない(A)法に比
べ、とくに吹錬初期に裸湯にジエットが作用することに
よる初期ダスト発生量が約36%程度低下し、トータルダ
スト発生量は約20kg/トン減少することが、そしてCr歩
留りは約1.0%上昇することが確かめられた。
った半還元クロムペレットを用いたが、上記の結果から
溶融還元精錬において、炉内の浴上に予めスラグを残存
させておく(B)法ではスラグ残しがない(A)法に比
べ、とくに吹錬初期に裸湯にジエットが作用することに
よる初期ダスト発生量が約36%程度低下し、トータルダ
スト発生量は約20kg/トン減少することが、そしてCr歩
留りは約1.0%上昇することが確かめられた。
第4図に吹錬時間とダスト発生速度の比較図を、第5
図に吹錬時間トータルとダスト発生量トータルの関係
を、また第6図にCrペレット投入量とCr歩留りの関係を
それぞれ示す。
図に吹錬時間トータルとダスト発生量トータルの関係
を、また第6図にCrペレット投入量とCr歩留りの関係を
それぞれ示す。
(発明の効果) この発明によれば、Cr酸化物の溶融還元精錬におい
て、含Cr溶鉄を製造する際、Cr歩留りの低下原因となる
ダストの発生を極力抑制することができるし、これに起
因したOGフード内のダスト詰まりやOG集塵水処理設備に
おけるトラブル等の操業上のトラブルも解消ないしは減
少できた。
て、含Cr溶鉄を製造する際、Cr歩留りの低下原因となる
ダストの発生を極力抑制することができるし、これに起
因したOGフード内のダスト詰まりやOG集塵水処理設備に
おけるトラブル等の操業上のトラブルも解消ないしは減
少できた。
第1図は、ダスト発生速度と吹錬時間の関係グラフ、 第2図は炉内生成スラグ量と吹錬時間の関係グラフ、 第3図は、ダスト発生速度と炉内生成スラグ量の関係グ
ラフ、 第4図はダスト発生速度と吹錬時間の関係グラフ、 第5図はトータルダスト量と吹錬時間トータルの関係グ
ラフ、 第6図はCr歩留りとCrペレット投入量の関係グラフであ
る。
ラフ、 第4図はダスト発生速度と吹錬時間の関係グラフ、 第5図はトータルダスト量と吹錬時間トータルの関係グ
ラフ、 第6図はCr歩留りとCrペレット投入量の関係グラフであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 田岡 啓造 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 馬田 一 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭63−28812(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】鉄浴を収容した上底吹き転炉内にCr酸化物
を供給し該Cr酸化物を溶融還元精錬することによって含
Cr溶鉄を製造するに当り、 上記Cr酸化物の溶融還元に先立ち、転炉内に少なくとも
50kg/tのスラグを収容しておくことを特徴とするCr酸化
物の溶融還元精錬法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63040601A JP2624498B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | Cr酸化物の溶融還元精錬法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63040601A JP2624498B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | Cr酸化物の溶融還元精錬法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01215949A JPH01215949A (ja) | 1989-08-29 |
| JP2624498B2 true JP2624498B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=12585033
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63040601A Expired - Fee Related JP2624498B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | Cr酸化物の溶融還元精錬法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2624498B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH079019B2 (ja) * | 1986-07-21 | 1995-02-01 | 日本鋼管株式会社 | 溶融還元法 |
-
1988
- 1988-02-25 JP JP63040601A patent/JP2624498B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01215949A (ja) | 1989-08-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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