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JP2637678B2 - セラミック筒状成形体の乾燥方法 - Google Patents
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JP2637678B2 - セラミック筒状成形体の乾燥方法 - Google Patents

セラミック筒状成形体の乾燥方法

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JP2637678B2
JP2637678B2 JP5129058A JP12905893A JP2637678B2 JP 2637678 B2 JP2637678 B2 JP 2637678B2 JP 5129058 A JP5129058 A JP 5129058A JP 12905893 A JP12905893 A JP 12905893A JP 2637678 B2 JP2637678 B2 JP 2637678B2
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市朗 松浦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寸法精度の優れたセラ
ミック筒状成形体を得るための乾燥方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】セラミック筒状体を製造するのに際して
は、従来より、セラミック杯土を押し出し成形し、成形
体を支持台上に載置し、大気中で2─3日放置して自然
乾燥し、この乾燥体を焼成することが多い。しかし、押
し出し成形直後のセラミック筒状成形体は、いまだ軟弱
であるため、セラミック筒状成形体を支持台上に載置
し、自然乾燥した場合、水平方向の寸法が垂直方向の寸
法より大きくなり、楕円形状に変形することがあった。
この場合には、後の焼成工程においても、この寸法の歪
みは修正されず、楕円形状に変形した焼成体ができるた
め、問題になっていた。セラミック筒状成形体を乾燥す
る際に、このような変形を防止するため、成形体を支持
台上に載置した後、温度、湿度が調節された乾燥機内
で、調温度、調湿度乾燥する方法があった。また、押し
出し成形直後のセラミック筒状成形体の下側から空気を
吹きつけて浮上させ、これと同時に筒状成形体の内側空
間に空気を流しながら、乾燥する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、杯土の粒度分
布、杯土の水分含有量、セラミックスの種類等によって
は、セラミック筒状成形体を支持台に載置し、自然乾燥
した場合、垂直方向の寸法が水平方向の寸法より大きく
なり、縦長の楕円形状に変形することを、本発明者が初
めて発見した。また、本発明者は、成形体を支持台に載
置した後、温度、湿度が調節された乾燥機内で、調温
度、調湿度乾燥してみたが、やはり上記の変形は防止で
きず、断面が真円形状の乾燥体を得ることはできなかっ
た。
【0004】また、本発明者は、上記のセラミック筒状
成形体について、筒状成形体の下側から空気を吹きつけ
て浮上させ、これと同時に筒状成形体の内側空間に空気
を流しながら、乾燥を行ってみた。しかし、やはり上記
の変形は防止できず、断面が真円形状の乾燥体を得るこ
とはできなかった。しかも、筒状成形体の下側から空気
を吹きつけて浮上させる乾燥方法は、大量生産には全く
適しておらず、実用的ではない。
【0005】本発明の課題は、多数のセラミック筒状成
形体を乾燥する際に、水平方向の寸法と垂直方向の寸法
との間に差が生じ、所定の寸法から変形するのを防止で
きる、効率的な乾燥方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るセラミック
筒状成形体の乾燥方法は、セラミック筒状成形体を支持
台の上に載置し、セラミック筒状成形体の内面側が外面
側と同等以上に早く乾燥するようにこのセラミック筒状
成形体の少なくとも内側空間に10m/秒以上の流速で
気体を流すことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明者は、セラミック筒状成形体を支持台に
載置し、自然乾燥した場合や調温度、調湿度乾燥した場
合に、垂直方向の寸法が水平方向の寸法より大きくな
り、縦長の楕円形状に変形する現象を発見した。まず、
この現象について説明する。図3の模式図においては、
支持台の各突起3cに、それぞれ傾斜面4が形成されて
おり、一対の互いに対向する傾斜面4の間に、セラミッ
ク円筒状成形体1が載置されている。この円筒状成形体
1を幅方向に切ったとき、水平方向の寸法をaとし、垂
直方向の寸法をbとする。
【0008】この円筒状成形体1を乾燥すると、図4に
示すように、乾燥体11が得られる。ここで、杯土の粒
度分布、杯土の水分含有量、セラミックスの種類等によ
っては、乾燥体11の垂直方向の寸法bが水平方向の寸
法aより大きくなり、縦長の楕円形状に変形した。しか
も、本発明者は、平坦な支持面の上でも円筒状成形体1
の乾燥実験を行ったが、やはり縦長の楕円形状に変形し
た。こうした変形は、重力の方向にも反するものであ
る。
【0009】ここで本発明者は、筒状成形体を支持台の
上に載置し、筒状成形体の少なくとも内側空間に、10
m/秒以上の流速で気体を流し、筒状成形体の内面側が
外面側と同等以上に早く乾燥するようにしたところ、上
記のような変形が顕著に抑えられることを見いだした。
この原因は明らかではないが、水分量がまだ多い段階で
筒状成形体の内表面の乾燥を促進させておくことで、不
均一な収縮を抑制できるものと考えられる。また、本発
明の乾燥方法によれば、多数の筒状成形体を同時に処理
できるので、量産に極めて適している。
【0010】筒状成形体の内側空間に流す気体を空気と
すると、最もコストを低減できる。また、ボンベから気
体を供給してもよい。気体の温度は、10〜80℃でよ
く、20〜60℃が好ましい。気体を室温よりも加熱す
ると、乾燥時間を短縮しうる。
【0011】また、筒状成形体を乾燥する際、乾燥後の
乾燥体の水分含有量が9重量%以下になるまで乾燥を行
うと、乾燥体の変形量が一層小さくなる。この際の水分
含有量が9重量%を越えると、乾燥体を空気中に放置し
たとき、乾燥体の変形が多少進行する。
【0012】また、本発明によって筒状成形体を一次乾
燥した後、一次乾燥体を更に二次乾燥すると、焼成時の
クラック防止の点で、一層好ましい。
【0013】特に、寸法精度の厳しい下記のセラミック
スについて、乾燥体の垂直方向の寸法が水平方向の寸法
より大きくなり、縦長の楕円形状に変形することが判明
した。
【0014】安定化または部分安定化ジルコニア粉末、
種々の添加物を加えたまたは加えないLaMnO3 ,L
aCrO3 等のペロブスカイト系複合酸化物粉末、アル
ミナ粉末、ムライト粉末とバインダーを混練し、成形し
て得た筒状成形体。特に、イットリア安定化または部分
安定化ジルコニア粉末、La(Sr)MnO3 、La
(Ca)MnO3 粉末とバインダーを混練し、成形して
得た筒状成形体。
【0015】また、杯土の粒度分布を0.1〜20μm
とし、杯土の水分含有量を5〜15%としたとき、乾燥
体の垂直方向の寸法が水平方向の寸法より大きくなり、
縦長の楕円形状に変形することが判明した。
【0016】
【実施例】本発明で用いる支持台は、複数の細長い溝が
設けられているものが好ましく、この溝にセラミック筒
状成形体を載置できるように、溝の寸法と形状とを選択
できる。溝の幅方向輪郭は、円弧状、三角形等であって
よい。また、表面が平坦な支持台も使用できる。
【0017】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。平均粒径D50=5μmのイットリア安定化ジルコニ
ア粉末100重量部に対し、3重量部のポリビニルアル
コールを主バインダーとして加え、混練し、水分量が1
2重量%の混練物を得た。これを真空土練機に入れ、外
径が直径20mm、肉厚2mm、長さ1500mmの円筒
状成形体を押出成形した。
【0018】次いで、図1、図2、図3に模式的に示す
方法で円筒状成形体1を支持台3上に載置し、円筒状成
形体1の乾燥を行った。支持台3の平板3aは略長方形
であり、平板3aの下側に脚部3bが設けられる。平板
3aの上側面に、細長い、幅方向断面が三角形の突起3
cが、互いにほぼ平行に複数本設けられている。
【0019】各突起3cにはそれぞれ傾斜面4が形成さ
れており、一対の互いに対向する傾斜面4の間に、上記
の円筒状成形体1が載置されている。なお、傾斜面4が
水平面となす角度は、15〜75度とすると好ましく、
30〜45度とすると更に好ましい。本実施例では、こ
の角度を45度とした。
【0020】下記の表1に示すようにして、円筒状成形
体1の内面側及び/又は外面側に空気を流し、乾燥を行
った。即ち、表1に示す本発明例1─4、比較例5、8
においては、円筒状成形体1の内側空間5に空気を流し
た。この際の流速(m/秒)も表1に示す。本発明例4
及び比較例7、8においては、円筒状成形体1の外面側
に空気を流した。この際の流速(m/秒)も表1に示
す。
【0021】また、表1に、空気を流す時間(分)を示
した。ただし、比較例6においては3日間空気を流し、
比較例7においては1日間空気を流した。
【0022】そして、乾燥後の乾燥体11(図4参照)
の水分含有量を、乾燥体11の内面側、外面側及び乾燥
体の全体について、それぞれ測定した。また、乾燥体1
1の水平方向の寸法aと、垂直方向の寸法bの差(乾燥
体の変形量)b−a(mm)を測定した。各例について
の測定個数はそれぞれ10個とし、その平均値を表1に
示した。
【0023】ここで、円筒状成形体1の内側空間5に空
気を流した実験例においては、次のようにして空気を供
給した。図2に示すように円筒状成形体1を支持台3上
に載置した直後に、円筒状成形体1の内側に空気を流し
た。このとき、図1に模式的に示すように、送風機6の
吹出口にフレキシブルチューブ7の一端を取り付け、フ
レキシブルチューブ7の他端を分配機8に取り付けた。
【0024】分配機8には複数本のノズル9が設けられ
ている。円筒状成形体1の押出し後方部1b側の開口2
Bに、それぞれノズル9を挿入した。そして、各ノズル
9から空気を吹き出させると、この空気は円筒状成形体
1の内側空間5を流れ、押出し前方部1a側の開口2A
から吹き出した。本実施例では、空気の温度を30℃と
した。
【0025】
【表1】
【0026】表1から判るように、本発明例1〜4で
は、円筒状成形体1の少なくとも内側空間5に空気を流
し、円筒状成形体1の内面側が外面側と同等以上に早く
乾燥するようにしたところ、乾燥体11の変形量(b−
a)が顕著に小さくなり、0.15mm以下になった。
一方、比較例5では、空気の流速が5mm/秒である
が、乾燥体11の変形量(b−a)は0.18mmにな
った。
【0027】一方、比較例6では、円筒状成形体1を自
然乾燥しているが、乾燥体11の変形量が大きいし、乾
燥に3日も時間がかかるので、大量生産には向かない。
比較例7では、円筒状成形体1の外面側に空気を流し、
内側空間5には空気を流していないが、乾燥体11の変
形量が大きいし、乾燥にも時間がかかるので、大量生産
には向かない。
【0028】比較例8では、円筒状成形体1の外面側及
び内側空間5に空気を流しているが、乾燥体11におい
て、外面側の方が内面側の方よりも、水分含有量が小さ
くなり、乾燥が進んでいる。この結果、乾燥体11の変
形量は、0.35mmに達する。
【0029】なお、La(Ca)MnO3 粉末、La
(Sr)MnO3 粉末、LaCrO3粉末又はアルミナ
粉末とバインダーとをそれぞれ混練した。そして、これ
らの各混練物を成形して得た各円筒状成形体について、
それぞれ上記の実験と同様の実験結果を得た。また、本
発明は、乾燥体11の水平方向の寸法aが垂直方向の寸
法bより大きくなり、横長の楕円形状に変形するような
場合にも、効果があった。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、セ
ラミック筒状成形体を乾燥する際に、乾燥体の水平方向
の寸法と垂直方向の寸法との間に差が生じ、所定の寸法
から変形するのを防止できる。しかも、本発明の乾燥方
法によれば、多数の筒状成形体を同時に乾燥処理できる
ので、量産に極めて適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒状成形体1の内側空間5に気体を供給し、
乾燥している状態を模式的に示す平面図である。
【図2】複数の円筒状成形体1を支持台3の上に載置し
ている状態を示す斜視図である。
【図3】複数の円筒状成形体1を支持台3の上に載置し
ている状態を、模式的に示す正面図である。
【図4】乾燥体11を支持台3の上に載置している状態
を、模式的に示す正面図である。
【符号の説明】
1 円筒状成形体 2A,2B 開口 3 支持台 5 円筒状成形体の内側 11 乾燥体 a 乾燥体11の水平方向の寸法 b 乾燥体11の垂直方向の寸法

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック筒状成形体を支持台の上に載
    置し、前記セラミック筒状成形体の内面側が外面側と同
    等以上に早く乾燥するようにこのセラミック筒状成形体
    の少なくとも内側空間に10m/秒以上の流速で気体を
    流すことを特徴とする、セラミック筒状成形体の乾燥方
    法。
  2. 【請求項2】 前記セラミック筒状成形体が、安定化ジ
    ルコニア粉末、部分安定化ジルコニア粉末、ランタンマ
    ンガネート粉末、ランタンクロマイト粉末、アルミナ粉
    末およびムライト粉末からなる群より選ばれた一種以上
    のセラミック粉末とバインダーとを混練し、成形して得
    たセラミック筒状成形体であることを特徴とする、請求
    項1記載のセラミック筒状成形体の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記セラミック筒状成形体を構成する杯
    土の粒度分布が0.1〜20μmであり、前記杯土の水
    分含有量が5〜15%であることを特徴とする、請求項
    1または2記載のセラミック筒状成形体の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 セラミック筒状成形体を支持台の上に載
    置し、前記セラミック筒状成形体の内面側が外面側と同
    等以上に早く乾燥するようにこのセラミック筒状成形体
    の少なくとも内側空間に10m/秒以上の流速で気体を
    流すことによって、一次乾燥体を得、次いで、この一次
    乾燥体を二次乾燥する、セラミック筒状成形体の乾燥方
    法。
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JP2000043024A (ja) * 1998-07-29 2000-02-15 Ibiden Co Ltd セラミック成形体の切断処理方法及び切断処理装置
JP6954746B2 (ja) * 2017-02-20 2021-10-27 三菱パワー株式会社 セラミック成形体の製造方法及びセラミック成形体の製造装置

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