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JP2672773B2 - 軸芯の振動検出方法及びその軸芯の振動を用いた回転軸の異常判定方法 - Google Patents
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JP2672773B2 - 軸芯の振動検出方法及びその軸芯の振動を用いた回転軸の異常判定方法 - Google Patents

軸芯の振動検出方法及びその軸芯の振動を用いた回転軸の異常判定方法

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JP2672773B2 JP21307993A JP21307993A JP2672773B2 JP 2672773 B2 JP2672773 B2 JP 2672773B2 JP 21307993 A JP21307993 A JP 21307993A JP 21307993 A JP21307993 A JP 21307993A JP 2672773 B2 JP2672773 B2 JP 2672773B2
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文夫 兵頭
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転する軸の軸芯振
動を検出するための検出方法と、その軸芯振動に基づい
て回転軸の異常を判定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電機などの回転機械は、軸を中心とし
て高速な回転運動を行なっているが、この種の回転機械
では、軸を支持する軸受の損傷や潤滑油不足等の異常事
態に対処するため、運転中の軸の振動を検出し、その振
動の変化により異常発生を監視する手段が装備されてい
る。
【0003】従来の軸振動の検出は、距離センサー等に
より軸表面の変位量を測定し、その測定値を軸の振動変
位量として異常の判定を行なう方法をとっている。すな
わち、従来の方法では、軸断面の形状が真円であると仮
定し、軸表面の変位量の測定値をそのまま軸芯の振動変
位量とするものであり、それを用いて振動特性等を求め
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際の軸断
面の形状が真円であることはなく、このことが、変位量
の測定値と軸芯の振動変位量に差を生じさせる要因とな
っている。
【0005】例えば、軸の断面上の中心と、軸の回転中
心すなわち軸芯とがずれている場合、軸表面の変位量の
時間的変化をとると、図13aに示すように、時間的変
化曲線に軸の回転周期Tの基本波が現われる(ここで、
図中の1は軸、2は軸芯、3は距離測定器とする。)。
また、軸の断面が楕円形、三角形、多角形状である場合
は、それぞれ図13のb、c、dに示すように基本波の
整数倍の周波数をもつ高調波が現われる。このように軸
芯のずれや軸表面に任意の凹凸がある場合、軸表面の各
点は軸芯を中心としてそれぞれ固有の円周上を回転する
ことになり、その軸表面の変位量を測定した場合、上記
ずれや凹凸がそのまま測定値に出ることになる。
【0006】このため、従来の軸振動の検出では、見か
けの軸芯振動が現れるため、正確な軸芯の振動を検出
することができず、軸振動から回転軸の異常を判定する
上で十分に満足のいく精度が得られない問題がある。
【0007】この発明は、上記の問題を解決するために
なされたもので、その第1の目的は、軸表面の変位量か
ら正確な軸芯の振動変位量を求めることができる検出方
法を提供することである。
【0008】また、この発明の第2の目的は、回転軸の
振動の測定値から高い精度で回転軸の異常判定を行なう
ことができる判定方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の軸芯の振動検出方法は、回転する軸表面
の複数の点と軸外部の基準位置との間の距離を時間を追
って測定し、この測定値より同一点の複数回転にわたる
測定値を上記各点ごとに平均して平均距離を求め、同一
点の複数回転にわたる測定値の上記平均距離に対する
差を求め、時間を追って並べた上記偏差の値を軸芯の振
動変位量とする方法を採用したのである。
【0010】また、上記の検出方法において、軸表面の
1ケ所以上の点にマークを付け、軸表面と基準位置間の
最短距離を周期的に測定し、マークが基準位置を通過す
る時刻に基づいて軸表面の複数の点が基準位置を通過す
る時刻を求め、この時刻と上記測定値から軸表面の各点
と基準位置間の距離を求めることができる。
【0011】一方、この発明の回転軸の異常判定方法
は、上記の検出方法で求めた軸芯の振動変位量又はその
軸芯振動から求めた振動特性値と任意に設定した許容値
とを比較し、振動変位量又は振動特性値が許容値を越え
たとき異常と判定する方法としたのである。
【0012】
【作用】軸芯が同じ位置に固定して回転していると仮定
すると、軸芯のずれや軸表面の凹凸のために軸表面の各
点は、軸芯を中心としてそれぞれ固有の円周上を回転す
る。この状態からいま、軸芯がある範囲内の振幅で振動
しているとすると、軸表面の各点は、上記円周の内外を
同じ振幅で振動しながら回転することになる。したがっ
て、上記円周に対する各点の変位量の偏差は、軸芯のず
れや軸表面の凹凸の影響を除去した軸芯の振動値にな
る。
【0013】この発明の検出方法では、基準位置に対す
る軸表面の各点の変位量の平均距離を求めて、上記各点
固有の円周を求め、その平均距離に対する各点の変位量
の偏差を求めることにより、正確な軸芯の振動変位量を
算出する。
【0014】具体的には、軸の外部に設けた距離検出器
の検出位置を基準位置とし、一定時間の間、軸表面と基
準位置間の最短距離を周期的に測定し、その測定値と、
軸表面の複数の点が基準位置を通過する時刻とから上記
各点と基準位置間の距離を算出する。次に、この算出し
た距離から各点ごとの基準位置に対する平均距離を算出
して各点に固有な回転軌跡を求め、この軌跡からの各点
の偏差を各通過時刻ごとに算出して軸芯振動を検出す
る。
【0015】また、この発明の異常判定方法では、上記
のように検出された軸芯振動に基づいて判定を行なうの
で、回転軸の異常の判定を軸芯のずれや軸表面の凹凸に
影響されずに正確に行なうことができ、回転機械の異常
検知の精度を著しく向上させることができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は軸芯の振動を検出するための測定構
造を示しており、1は軸芯2を中心に回転する軸、3は
光センサ等の非接触タイプの距離測定器である。この距
離測定器3は軸1の表面近傍の定位置に配置され、距離
測定器3と軸1の表面との隙間の距離を測定し、信号と
して出力する。
【0017】この距離測定器3の出力信号は、AD変換
器4に入力され、ディジタル信号に変換されてコンピュ
ータ等の演算装置5に入力される。また、演算装置5
は、距離測定器3の出力に基づき、軸芯振動の検出処理
を行なうように構成されている。
【0018】次に、上記の測定構造を用いて行なう軸芯
振動の検出手順について説明する。なお、距離を周期的
に測定した場合、一般的には、軸表面の複数の点が距離
測定器3の直下を通過する時刻と測定時刻にずれが生じ
るため、ここでは、軸の回転速度が一定である場合と、
回転速度が変化する場合とに分けて処理手順を説明す
る。
【0019】 (I) 軸の回転速度が一定である場合の処理手順 図2は、軸表面の1ケ所の点にマークとしてくぼみを付
け、このマークと軸芯2を直線で結び、この直線を基準
として角度θ=2π/Mごとに等角度で軸芯2を通る直
線を引き、軸表面にM個の点Pi(i=1、2、……、
M)を設定したものである。ここでP1をマーク点とす
る。
【0020】軸の回転周期をTとした時、マーク点が距
離測定器3の直下を通過した時刻からT/Mの周期で距
離を測定すれば、回転速度が一定であり、かつ、M個の
点Piが角度θで等角度間隔であることから、必然的
に、各点Piが距離測定器3の直下を通過した時刻に距
離を測定することになる。
【0021】図3は、点Piが距離測定器3の直下を通
過した時刻のj回転目の測定距離値をxij(j=1、
2、……、N)として、xijの時間変化を模式的に示
したものである。
【0022】図4(a)、(b)は、図3の距離値xi
jをそれぞれ線で結び、距離値の時間変化を見やすくし
たものである。また、図5は、軸芯が同じ位置に固定さ
れて回転している場合、点P1、P2がそれぞれ距離値
H1、H2なる円周上を回転する様子を模式的に示した
ものである。
【0023】軸芯がこの位置を中心に振動している場合
には、図4(a)に示すように点P1の距離値x1j
(j=1、2、……、N)は、平均距離H1を中心に値
が変化することになる。同様に、図4(b)に示すよう
に点P2の距離値x2j(j=1、2、……、N)も、
平均距離H2を中心に値が変化する。
【0024】ここで、M個の点Piのそれぞれの平均距
離Hiは、次の式(1)より得られる。
【0025】
【数1】
【0026】図4(c)は、それぞれの平均距離Hiを
距離が零の位置となるように平行移動し、M個の各点ご
とにこの平均距離Hiからの距離値xijの偏差(xi
j−Hi)をグラフ上にプロットしたものである。
【0027】この偏差が、軸芯のずれ及び軸表面の凹凸
に起因する見かけの値を除去した軸芯振動値となる。
【0028】 (II) 軸の回転速度が変化する場合の処理手順 図6(a)は、図2と同様にM個の点Piを設定した軸
について、等時間間隔で距離を測定した時の測定時刻に
おける瞬間の状態を示したものである。この図に示され
るように、回転速度が変化し、かつ、測定周期が等時間
間隔である場合、距離測定器3は点Piと点Pi+1の
中間の点の距離を測定することになる。
【0029】したがって、各点Piが距離測定器3の直
下を通過する時刻、及びこの時刻における距離を算出す
る必要があり、以下にその算出の方法を述べる。
【0030】(II-i) マーク点が距離測定器の直下を通
過する時刻の算出方法 図6(b)は、回転速度が変化し、かつ、測定周期が等
時間間隔である場合に測定した距離値の時間変化を模式
的に示したものである。ここで、軸表面のくぼみをマー
ク点としているので、測定距離値の極大点がマーク点に
対応すると考えてよい。そこで、測定時刻t1、t2、
t3における測定距離値をそれぞれx1、x2、x3と
し、マーク点が距離測定器3の直下を通過する時刻をT
1、この時刻における距離をXとして、放物線による内
挿法を用いて、測定値(t1、x1)、(t2、x
2)、(t3、x3)から(T1、X)を算出すること
を考える。
【0031】図6(c)は、3点(t1、x1)、(t
2、x2)、(t3、x3)を通り極大点の座標が(T
1、X)である放物線を示したものであり、次の式
(2)が成り立つ。
【0032】
【数2】
【0033】式(2)を用いることにより、マーク点が
距離測定器3の直下を通過する時刻T1の近似値を算出
することができる。
【0034】(II−ii) マーク点が距離測定器の直下
を通過してから次に通過するまでの1回転の間は軸の回
転速度が一定であると仮定した軸芯振動の算出方法 ここでは、1回転の間は回転速度が一定であると仮定し
て、M個の点Piがそれぞれ距離測定器3の直下を通過
する時刻及びこの時刻における距離を算出する方法を述
べる。
【0035】図7(a)は、回転速度f(t)が時間と
ともに連続的に変化する様子を模式的に示したものであ
る。この図において、(II-i)で算出したマーク点の通
過時刻をT1、T2、T3としたとき、回転周期はそれ
ぞれ(T2−T1)、(T3−T2)となり、1回転ご
とに回転周期が変化する様子が示されている。
【0036】ここで、時間とともに変化する回転速度f
(t)の区間〔T1、T2〕における平均回転速度を直
線ABで表わし、区間〔T1、T2〕の1回転の間は回
転速度が一定であると仮定し、回転速度f(t)を直線
ABで近似することを考える。
【0037】△t1=(T2−T1)/Mとすると、こ
の仮定により、(e+1)、(e+2)番目の点
e+1 、Pe+2 が距離測定器3の直下を通過する時刻は
それぞれ(T1+e△t1)、(T1+(e+1)△t
1)となる。
【0038】図7(b)は、等時間間隔の測定時刻tk
−1、tk、tk+1におけるそれぞれの測定距離値x
k−1、xk、xk+1に基づいて、直線による内挿法
を用いて、時刻(T1+e△t1)および(T1+(e
+1)△t1)における距離値x’e 、x’e+1 を算出
する方法を示している。したがって、距離値x’e
x’e+1 は次の式(3)によって算出できる。
【0039】
【数3】
【0040】このようにして、M個の点Piがそれぞれ
距離測定器3の直下を通過する時刻及びこの時刻におけ
る距離を算出した後、前記(I)と同様の手順に従い、
これらの各点ごとに平均距離及びこの平均距離からの距
離の偏差を算出し、軸芯のずれ及び軸表面の凹凸に起因
する見かけの値を除去した軸芯振動値を得る。
【0041】しかしながら、このようにして算出された
軸芯振動値は、図7(a)及び(c)に示すように区間
〔T1、T2〕では△t1=(T2−T1)/Mの時間
間隔で、区間〔T2、T3〕では△t2=(T3−T
2)/Mの時間間隔で値が得られるため、この軸芯振動
値を周波数分析する際には具合が悪い。したがって、等
時間間隔の軸芯振動値を算出する必要がある。
【0042】図7(b)に、時刻(T1+e△t1)お
よび(T1+(e+1)△t1)における軸芯振動値
y’e 、y’e+1 に基づいて、直線による内挿法を用い
て、測定時刻tkにおける軸芯振動値y''kを算出する
方法を示す。したがって、軸芯振動値y''kは次の式
(4)によって算出できる。
【0043】
【数4】
【0044】このようにして、等時間間隔の測定時刻t
kにおける軸芯振動値を得る。
【0045】この算出方法は、回転速度の変化が小さい
場合に適した方法であり、少ない計算量で高精度の結果
が得られる。
【0046】(II-iii) マーク点が距離測定器の直下
を通過してから次に通過するまでの1回転の間は軸の回
転速度が等加速すると仮定した軸芯振動の算出方法 ここでは、1回転の間は回転速度が等加速すると仮定し
て、M個の点Piがそれぞれ距離測定器3の直下を通過
する時刻及びこの時刻における距離を算出する方法を述
べる。
【0047】図8(a)は、回転速度f(t)が時間と
ともに連続的に変化する様子を模式的に示したものであ
る。この図において、(II-i)で算出したマーク点の通
過時刻をT1、T2、T3としたとき、回転周期はそれ
ぞれ(T2−T1)、(T3−T2)となり、1回転ご
とに回転周期が変化する様子が示されている。
【0048】ここで、時間とともに変化する回転速度f
(t)の区間〔T1、T2〕及び区間〔T2、T3〕に
おける平均回転速度をそれぞれ直線AB、直線CDで表
わし、点Bと点Cの中点をGとする。同様に、区間〔T
1、T2〕の前の区間における平均回転速度から点Eを
求め、点Aと点Eの中点をFとし、直線FGを得る。
【0049】図8(b)は、図8(a)で得た直線FG
に基づいて、M個の点Piがそれぞれ距離測定器3の直
下を通過する時刻を算出する方法を示している。この図
において、直線HJは直線ABの中点Iを通り直線FG
と同じ傾きをもつ直線である。ここで、区間〔T1、T
2〕の1回転の間は回転速度が等加速すると仮定して回
転速度f(t)を直線HJで近似することを考える。
【0050】M個の点Piは角度θごとに等角度で軸表
面に設定されたものであるので、台形HKML、台形L
MON、台形NOQPのそれぞれの面積S1、S2、S
3はすべて等しく、かつ、台形HKRJの面積SのM分
の1に等しい。すなわち、次の式(5)が成り立つ。
【0051】
【数5】
【0052】この式(5)の条件より、(e+1)番目
の点Pe+1 が距離測定器3の直下を通過する時刻をT1
+t(e)、直線HK及び直線JRの長さをそれぞれf
1、f2とすると、次の式(6)が得られる。
【0053】
【数6】
【0054】したがって、(e+1)番目の点Pe+1
距離測定器3の直下を通過する時刻は式(6)によって
算出できる。
【0055】次に、(II−ii)と同様に、等時間間隔の
測定時刻におけるそれぞれの測定距離値に基づいて、直
線による内挿法を用いて、M個の点Piがそれぞれ距離
測定器3の直下を通過する時刻における距離を算出した
後、これらの各点ごとに平均距離及びこの平均距離から
の距離の偏差を算出する。これにより、軸芯のずれ及び
軸表面の凹凸に起因する見かけの値を除去した軸芯振動
値を得る。
【0056】また、(II−ii)と同様に、M個の点Pi
がそれぞれ距離測定器3の直下を通過する時刻における
軸芯振動値に基づいて、直線による内挿法を用いて、等
時間間隔の測定時刻tkにおける軸芯振動値を得ること
ができる。
【0057】この算出方法は、回転速度の変化が大きい
場合に適した方法であり、計算量がやや多いが高精度の
結果を得ることができる。
【0058】以上で軸芯振動の検出方法を述べたが、次
にこれらの方法を用いて、水車と発電機とを接続する回
転軸の軸芯振動を検出する一例を示す。
【0059】図9に、上記回転軸の軸芯振動を検出する
ための測定ブロック図を示す。この図において、軸芯2
を中心に回転する軸1の表面近傍の2箇所に距離測定器
3X、3Yを配置し、X方向及びY方向の2方向につい
て、それぞれ距離測定器3X、3Yと軸1の表面との隙
間の距離を測定する。距離測定器3X、3Yの出力信号
は、それぞれAD変換器4X、4Yに入力され、AD変
換器4Xと4Yは、この信号を同時刻に、かつ周期的に
ディジタル信号に変換し、演算装置5’に入力する。こ
の演算装置5’においては、距離測定器3X、3Yの出
力に基づき、軸芯振動の検出処理を行なう。
【0060】図10は、水車と発電機とを接続する回転
軸について、図9の測定方法により得たX方向及びY方
向の測定距離値の時間変化のグラフである。この図によ
ると、測定距離値をそのまま軸芯振動値とした場合に
は、軸芯のずれや軸表面の凹凸に起因した見かけの軸芯
振動が現われている。特に、図中の矢印は、軸表面上の
深いくぼみ(きず)によって測定距離値の波形に鋭いピ
ークが現われたものである。
【0061】図11は、図10の矢印で示す軸表面のく
ぼみをマーク点とし、(II-i)及び(II-iii)の方法を
用いて、図10に示す測定距離値に基づきX方向とY方
向それぞれ別々に算出処理を行なって得た軸芯振動の時
間波形である。この図によれば、図10の矢印の波形は
消えており、軸芯のずれ及び軸表面の凹凸に起因する見
かけの値を除去した軸芯振動の時間波形が得られてい
る。
【0062】また、図12は、図11に示したX方向及
びY方向の軸芯振動の時間波形に基づき作図した軸芯振
動リサージュのグラフである。
【0063】なお、前記の実施例は、1つのマーク点が
1つの距離測定器の直下を通過してから次に通過するま
での1回転の間は軸の回転速度が一定である、または、
等加速すると仮定して軸芯振動を算出したものであった
が、複数のマーク点を用いて時々刻々の回転速度を算出
し、M個の点Piがそれぞれ距離測定器の直下を通過す
る時刻及びこの時刻における距離を算出してもよい。
【0064】また、軸表面のM個の点Piのそれぞれに
光の反射器を設け、光の反射を検出した時刻に距離を測
定すれば、点Piがそれぞれ距離測定器の直下を通過す
る時刻及びこの時刻における距離算出にともなう誤差が
なくなるため、回転速度の変化が大きい場合でも軸芯振
動の検出をより高精度に行なうことができる。
【0065】
【効果】以上のように、この発明の軸芯の振動検出方法
では、軸表面と基準位置間の距離から基準位置に対する
軸表面の各点ごとの平均距離を求め、その各点に固有の
回転軌跡に基づいて軸芯の振動変位量を算出するので、
軸芯のずれや軸表面の凹凸に起因した見かけの軸芯振動
を除去することができ、正確な軸芯の振動値を得ること
ができる。
【0066】また、この発明の回転軸の異常判定方法で
は、正確な軸芯の振動値に基づいて異常の判定を行なう
ので、判定の基準が信頼性の高いものとなり、回転機械
の異常検知の精度を著しく向上できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の振動測定構造を示すブロック図
【図2】実施例の検出方法を示す図
【図3】測定距離値を示す図表
【図4】(a)(b)はそれぞれ距離値の変化を示す図
表、(c)は平均距離からの偏差を示す図表
【図5】マーク点の回転軌跡を示す図
【図6】(a)は検出方法を示す図、(b)(c)はマ
ーク点が距離測定器の直下を通過する時刻の算出方法を
示す図
【図7】(a)(b)(c)は軸芯振動の算出方法の一
例を示す図
【図8】(a)(b)は軸芯振動の算出方法の他の例を
示す図
【図9】X方向とY方向の軸芯振動を検出する測定構造
を示すブロック図
【図10】(a)(b)は水車と発電機とを接続する回
転軸の測定距離値の時間的変化を示す図表
【図11】(a)(b)は同上の回転軸の軸芯振動の時
間波形を示す図表
【図12】同上の回転軸の軸芯振動リサージュの図表
【図13】(a)は軸芯のずれ、(b)(c)(d)は
それぞれ軸表面の凹凸に起因する見かけの軸芯振動波形
を示す図表
【符号の説明】
1 軸 2 軸芯 3、3X、3Y 距離測定器 4、4X、4Y AD変換器 5、5’ 演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 文夫 香川県三豊郡高瀬町大字上高瀬2002番地 2 (72)発明者 兵頭 文夫 香川県高松市上之町2丁目12の26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する軸表面の複数の点と軸外部の基
    準位置との間の距離を時間を追って測定し、この測定値
    より同一点の複数回転にわたる測定値を上記各点ごと
    平均して平均距離を求め、同一点の複数回転にわたる測
    定値の上記平均距離に対する偏差を求め、時間を追って
    並べた上記偏差の値を軸芯の振動変位量とする軸芯の振
    動検出方法。
  2. 【請求項2】 軸表面の1ケ所以上の点にマークを付
    け、軸表面と基準位置間の最短距離を周期的に測定し、
    マークが基準位置を通過する時刻に基づいて軸表面の複
    数の点が基準位置を通過する時刻を求め、この時刻と上
    記測定値から軸表面の各点と基準位置間の距離を求める
    請求項1に記載の軸芯の振動検出方法。
  3. 【請求項3】 上記請求項1又は2に記載の検出方法で
    求めた軸芯の振動変位量又はその軸芯振動から求めた振
    動特性値と任意に設定した許容値とを比較し、振動変位
    量又は振動特性値が許容値を越えたとき異常と判定する
    回転軸の異常判定方法。
JP21307993A 1993-08-27 1993-08-27 軸芯の振動検出方法及びその軸芯の振動を用いた回転軸の異常判定方法 Expired - Fee Related JP2672773B2 (ja)

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