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JP2680175B2 - 光学素子の製造方法 - Google Patents
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JP2680175B2 - 光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子の製造方法

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JP2680175B2 JP2257252A JP25725290A JP2680175B2 JP 2680175 B2 JP2680175 B2 JP 2680175B2 JP 2257252 A JP2257252 A JP 2257252A JP 25725290 A JP25725290 A JP 25725290A JP 2680175 B2 JP2680175 B2 JP 2680175B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、樹脂、ゴム等の流動性のある原料を型内に
流し込んで成形品母材の表面に所望の形状を形成するレ
プリカ成形法に使用する型を用いたガラス母材上に紫外
線硬化樹脂層を有する光学素子の製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、上記のような成形法に利用される型の材料とし
て、金属、ガラス、プラスチック、ゴム等が用いられて
いたが、型内で樹脂モノマーを重合、硬化させてから離
型する際、樹脂が型表面に密着あるいは接着してしまい
成形品を離型することが容易でないため、熱ショック
法、超音波脱型法や機械による引き離し、また型への離
型剤の塗布等の方法が用いられてきた。
また、従来、ガラス母材上に紫外線硬化樹脂よりなる
樹脂層を有する光学素子の製造には、有機官能基あるい
は反応基を持つシランカップリング剤をガラス母材に塗
布し処理して、ガラス母材表面に結合または吸着してい
る水水子の存在により、ガラス母材表面にシラノール基
を介して有機物被覆膜を形成することにより、ガラス母
材と樹脂層との接着性を向上させる方法が用いられてい
た。
また、樹脂層と接する成形型は、石英ガラス、鋼鉄等
の酸化物あるいは鉄系合金を材料として作られている。
また、これらの成形型の表面は空気中では酸化物で被わ
れており、その上に水分子が結合・吸着していると考え
られている。そして、この水分子が樹脂層中にあるカル
ボキシル基、アミノ基、シアノ基などの極性基と水素結
合を形成するため、成形型と樹脂層の接着力は大きく、
従って成形型への樹脂残りによる不良品の発生を引き起
こしていた。そこで、成形型と樹脂層の接着力を弱め離
型性を向上させるため、エステル系の界面活性剤やフッ
素樹脂系の離型剤を塗布していた。
[発明が解決しようとしている課題] しかしながら、熱ショック法では、冷却加熱を繰り返
すため成形品の変形、変質、割れ等の問題があった。ま
た、超音波脱型法では、成形品の割れがしばしば生じ良
品率が低いという問題があった。機械的な引き離しで
は、成形品の一部に大きな力がかかるため成形品に変形
が生じたり、また成形品を型から取り出し易いように成
形品にテーパー形状をつけなければならず、成形品形状
に制約を受けるという問題があった。
また、ガラス母材のカップリング処理では、スピンコ
ート、ディッピング等の塗布方法におけるカップリング
剤の濃度、ガラス母材の回転または引き上げ速度等の条
件出しが困難であり、また専用の設備も必要であった。
また、樹脂層と接する成形型にフッ素樹脂、シリコー
ン樹脂、脂肪酸エステル、リン酸エステル等の離型剤を
ディッピング等により塗布して離型性を向上させる方法
は、成形品表面が汚れたり、成形回数が増えるに従い離
型剤が型表面より失しなわれ離型効果が減少するので度
々離型剤を塗布しなければならない等の問題があった。
従って、本発明の第1の目的は、離型剤を使用するこ
となく離型性を向上させた光学素子成形用型を用いた光
学素子の製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、ガラス母材にカップリング処
理をすることなくガラス母材と樹脂層との接着性が向上
した光学素子の製造方法、を提供することにある。
[課題を解決するための手段] すなわち、光学素子成形用型により紫外線硬化樹脂組
成物を用いてガラス母材上に樹脂層を形成する光学素子
の製造方法において、前記型の樹脂層と接する部分が炭
化物結晶粒および窒化物結晶粒から選ばれる1種または
2種の焼結体からなり、前記樹脂組成物が該組成物100
重量部に対し1〜7重量部のシランカップリング剤を含
有し、かつ前記ガラス母材が27重量%以上のSiO2を含有
することを特徴とする光学素子の製造方法 本発明で用いる光学素子成形用型においては、炭化物
結晶粒、窒化物結晶粒の焼結体からなる成形型により離
型性を向上させている。
本発明の光学素子の製造方法においては、ガラス母材
として27重量%以上のSiO2を含有するガラスを用い、か
つ樹脂層の形成に用いる紫外線硬化樹脂組成物に1〜7
重量部のシランカップリング剤を含有させることによ
り、ガラス母材にシランカップリング処理を施すことな
くガラス母材と樹脂層との密着性を向上させている。ま
た、シランカップリング剤に対する反応性が低いという
特性、すなわち表面に結合・吸着する水分子が少ないた
めシランカップリング剤を含有する樹脂層に対する接着
力が小さいという特性を有する材料である炭化物結晶
粒、窒化物結晶粒の焼結体からなる成形型を用いること
により、成形型に離型処理を施すことなく樹脂層との離
型性を向上させている。
本発明において炭化物の成形型としては、WC,TiC,Ta
C,VC,ZrC,NbC,B4C,SiC,Mo2C等の粉体をホットプレス法
により成形・焼結したもの、またはこれらの炭化物粉体
に焼結助剤としてCo,Ni,Cr,Nb等の金属を5〜20重量%
加えてホットプレス法により成形・焼結したものなどが
用いられる。離型性の点で好ましいのはWC,TiC,B4C,SiC
である。窒化物の成形型としては、BN,Si3N4等の粉体を
ホットプレスで成形・焼結したものなどが用いられる。
また、成形型として上記炭化物や窒化物と同様にSi3N4
−SiCの焼結体も用いられる。
本発明において紫外線硬化樹脂としては、エポキシ、
ウレタン、ポリエステル、ビニル、シリコン、ポリエン
等のアクリレートなど、及びエポキシ、ポリイミド、不
飽和ポリエステル等のモノマー又はオリゴマーと重合開
始剤の組み合わせが用いられる。
本発明においてシランカップリング剤としては、エポ
キシ系シラン、メタクリロキシ系シラン、イソシアネー
ト系シラン、アミノ系シラン、メルカプト系シラン等が
用いられる。これらシランカップリング剤は前記紫外線
硬化樹脂を含む組成物100重量部に対し1〜7重量部含
有させる。好ましくは2〜5重量部である。シランカッ
プリング剤が1重量部未満であるとガラス母材と樹脂層
の密着性が低下し、7重量部を越えると樹脂層と成形型
との離型性が低下する。
本発明においてガラス母材としては、樹脂層との密着
性を良好なものにするためSiO2を27重量%以上含有する
ガラスを用いる。好ましくはSiO2含有量が40重量%以上
である。ガラス母材として具体的にはBK1,BK7等の光学
ガラスが用いられる。
また、本発明における光学素子は、非球面レンズ、フ
レネルレンズ、カメラのピント板、ビームスプリッター
素子に見られるような山形状のくり返し形状、回折格
子、リニアエンコーダーのような凹凸形状のくり返し等
を成形する用途に応用が可能である。
[実施例] 次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明す
る。
実施例1 第1図は、ガラス表面に非球面樹脂層を形成するレプ
リカ法を示す模式断面図である。1は型ホルダー、2は
炭化物焼結体からなる成形型、3はガスケットであり、
成形型1とガラスレンズ5の空隙部に樹脂を注入し、レ
ンズ側から光を照射して樹脂を硬化させレンズ5上に樹
脂層4を形成する。その製造工程を第3図に示した。本
発明の光学素子成形用型を用いた製造工程では型の離型
処理は不要である。
焼結WC(住友電工製H1)を型材として、直径20mm、参
照曲率半径45mm、最大偏差70μmの非球面凹状に鏡面加
工して成形型を作成した。次いで、型上にジシクロペン
チルオキシエチルアクリレート40重量部、トリス(2−
アクリロキシ)イソシアネート20重量部、ポリウレタン
アクリレート40重量部、紫外線硬化剤としてヒドロキシ
ヘキシルフェニルケトン2重量部からなる紫外線硬化樹
脂組成物をディスペンサーにより滴下し、その上にガラ
ス母材として光学ガラスレンズSK12(SiO243%含有)、
直径22mm、曲率半径15.8mm、光線有効径20mmの凸レンズ
を載せて固定した。次いで、ガラス母材側より20Wのケ
ミカルランプ(0.65mW/cm2)で10分間照射し、更に40W/
cm2の高圧水銀灯で7分間照射して、ガラス母材の片側
に非球面樹脂層を有するレンズを成形した。
成形後のレンズの離型性は非常に良く、型への樹脂残
りはなく、型表面は成形前の状態を保っていた。また、
レンズ表面からの樹脂剥離は起きなかった。引き続き1
か月間成形を繰り返しても、レンズ表面は充分な光学精
度を保っており、型表面に樹脂残りは認められなかっ
た。更に、レンズのガラス母材と樹脂層との密着性をテ
ープ剥離試験(1mm間隔、10×10の基盤目状にカミソリ
でカット)で評価したところ、レンズからの樹脂剥離は
認められなかった。
また、ガラス母材としてシランカップリング処理を施
したものを用いた他は、上記と同様にして樹脂層を形成
し、JIS K6849により樹脂層とWC成形型との接着破壊力
を測定したところ、3.1kg/cm2であった。
比較例1 型材をSUS AISI420(商品名スタバック、大同製鋼
製)とした他は、実施例1と同じ条件で成形を行ったと
ころ、3回目に型表面への樹脂残りが発生し、また10回
成形を行った後に型表面を顕微鏡で観察すると、無数の
キズが型表面に存在した。更に、成形を続けると、型表
面のキズへの樹脂残りのため型表面の再研磨が必要とな
った。
また、ガラス母材としてシランカップリング処理を施
したものを用いた他は、上記と同様にして樹脂層を形成
し、JIS K6849により樹脂層とSUS型との接着破壊力を測
定したところ、19.2kg/cm2であった。
比較例2 型材をSUS AISI420(商品名スタバック、大同製鋼
製)とし、更に型材上に離型剤としてフッ素樹脂をディ
ッピングにより塗布した他は、実施例1と同じ条件で成
形を行ったところ、12回目に型への樹脂残りが発生し、
成形品表面の光学精度が低下した。また、成形を行う毎
に離型剤の塗布を行うと、離型剤の型表面の濃度分布に
起因して、成形品の光学精度が低下した。
また、JIS K6849により樹脂層とフッ素樹脂系離型剤
が塗布されたSUS型との接着破壊力を測定したところ、
1回目は4.8kg/cm2とかなり低い値を示したが、離型剤
を再塗布せずに成形を続けると10回目には17.8kg/cm2
離型剤の効果がなくなった。
実施例2 光学ガラスレンズをBK7(SiO269%含有)とし、さら
に紫外線硬化樹脂組成物にシランカップリング剤として
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを5重
量部加えた他は、実施例1と同じ条件で成形を行なっ
た。その製造工程を第4図に示し、比較のため従来の製
造工程を第2図に示した。本発明の製造工程では型の離
型処理、ガラス母材のシランカップリング剤処理は不要
である。
成形後のレンズの離型性は非常によく、型表面への樹
脂残り、レンズ表面からの樹脂剥離は起きなかった。引
き続き1か月間成形を繰り返しても、レンズ表面は充分
な光学精度を保っており、型表面に樹脂残りは認められ
なかった。更に、実施例1と同様にテープ剥離試験によ
りレンズのガラス母材と樹脂層の密着性を評価したとこ
ろ、レンズ表面からの樹脂剥離は認められなかった。
また、JIS K6849により樹脂層とWC型との接着破壊力
を測定したところ、3.1kgf/cm2であった。
実施例3 焼結BN(信越科学製)を直径20mm、参照曲率半径45m
m、最大偏差70μmの非球面凹状に鏡面加工した型母材
上に、光硬化性ウレタンアクリレート(日本化薬製)10
0重量部に対してシランカップリング剤としてγ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランカップリング剤
を2重量部加えた紫外線硬化樹脂組成物をディスペンサ
ーで滴下し、その上に光学ガラスレンズSF6(SiO227%
含有)、直径22mm、曲率半径15.8mm、光線有効径20mmの
凸レンズを載せて固定した。次いで、ガラスレンズ側よ
り20Wのケミカルランプ(0.65mW/cm2)で10分間照射
し、更に40W/cm2の高圧水銀灯で7分間照射して成形を
行い、ガラス母材の片側に非球面樹脂層を成形した。
成形後のレンズの離型性は良好で、離型後の型表面に
樹脂残り、キズ等の問題はなく、成形品の非球面もレン
ズとして充分な光学精度を持っていた。引き続き1か月
間成形を繰り返しても、レンズ表面は充分な光学精度を
保っており、型表面に樹脂残りは認められなかった。
[発明の効果] 以上、詳細に説明したようにレプリカ法に用いる型
に、樹脂層に接する部分が炭化物結晶粒子、窒化物結晶
粒子の1種または2種の焼結体からなる型を用いること
により、 成形品を変形させずに、容易に離型することが可能と
なり、 離型が容易であるため型の耐久性が向上し、 離型剤を使用することなく離型するため、型及び成形
品の洗浄工程が省略できる。
また、ガラス母材上に紫外線硬化樹脂層を有する光学
素子の製造方法において、樹脂層に1〜7重量部のシラ
ンカップリング剤を配合し、ガラス母材として27%以上
のSiO2を含有するガラスを用い、樹脂層に接する型材
が、樹脂層に対して離型性を有する炭化物、窒化物の1
種または2種からなる焼結体である成形型を用いること
により、 ガラス母材にカップリング処理をすることなく、ガラ
ス母材と樹脂層の密着性を向上させることができる。
成形型に離型処理を施さなくとも成形品の離型が容易
になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、レンズ上に樹脂層を形成する際の状態を示す
模式断面図である。第2図は従来の光学素子製造工程図
である。第3図は本発明の光学素子成形用型を用いた製
造工程図である。第4図は本発明の光学素子製造工程図
である。 1.型ホルダー、2.型、3.ガスケット、4.樹脂層、5.ガラ
スレンズ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学素子成形用型により紫外線硬化樹脂組
    成物を用いてガラス母材上に樹脂層を形成する光学素子
    の製造方法において、前記型の樹脂層と接する部分が炭
    化物結晶粒および窒化物結晶粒から選ばれる1種または
    2種の焼結体からなり、前記樹脂組成物が該組成物100
    重量部に対し1〜7重量部のシランカップリング剤を含
    有し、かつ前記ガラス母材が27重量%以上のSiO2を含有
    することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記炭化物が、WC,TiC,TaC,VC,ZrC,NbC,B4
    C,SiCおよびMo2Cから選ばれる1種または2種以上であ
    る請求項1記載の光学素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記窒化物が、BNおよびSi3N4から選ばれ
    る1種または2種である請求項1記載の光学素子の製造
    方法。
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