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JP2681735B2 - 地質の調査方法 - Google Patents
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JP2681735B2 - 地質の調査方法 - Google Patents

地質の調査方法

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JP2681735B2
JP2681735B2 JP34784592A JP34784592A JP2681735B2 JP 2681735 B2 JP2681735 B2 JP 2681735B2 JP 34784592 A JP34784592 A JP 34784592A JP 34784592 A JP34784592 A JP 34784592A JP 2681735 B2 JP2681735 B2 JP 2681735B2
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道直 寺田
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調査対象の地盤に調査
孔を掘削することによって、当該地盤の地質を調査する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、地盤の地質を調査する方法と
しては、地盤を直接観察する方法と地盤の一部を切り出
してサンプルを採取し、このサンプルを観察する方法と
があった。トンネル掘削工事等においては、事前に調査
対象の地盤を直接目視観察することは不可能であるの
で、対象地盤をボーリング機械でボーリングして、棒状
のボーリングコアを採取し、このコアを観察することに
よって、地質を調べる先進ボーリング調査が採用される
ことが多かった。例えば、鳥海勲著「新しい建築工学6
地盤工学」(1979年2月28日第1版第5刷発
行)には、ボーリングを一つの敷地で何本か行い、その
土質柱状図を所定の位置に配置することによって、地盤
断面図を得る技術が記載されている。
【0003】しかし、上述したようなボーリング調査に
は、以下の問題があった。 調査対象の地盤の地質が悪ければ悪いほど、観察可
能なボーリングコアの採取は困難となり、断層や破砕帯
等のように、施工上に本当に知りたい部分のボーリング
コアの採取が困難となって地質の情報が得られないとい
う問題があった。 ボーリングコアを得るには専用のボーリング機械を
要するので、そのような専用の機械を、トンネル工事の
切羽へ搬入したり削孔の準備作業をしたりすることは、
時間と労力を要するという問題がある。 ボーリング作業中は、トンネル自体の掘削工事は中
断を余儀無くされるので、一般的に調査費用が嵩むとい
う問題がある。 サンプルとしてのボーリングコアのサイズは、調査
対象の地盤に比して小さいため、信頼性の高い地質調査
ができないという問題がある。
【0004】そこで、ボーリングコアを採取して観察す
る代わりに、ボーリングした調査孔の内壁面をボアホー
ルカメラで撮像する方法がある。これは、ボーリングし
た調査孔の中に、ボアホールカメラを挿入して周囲の壁
面を撮像し、得られた画像の濃淡や色調等を肉眼で観察
して、地質の分類・同定あるいは亀裂等の走向傾斜の解
析が行われている。
【0005】そして、得られた画像から亀裂の面や異な
る地質の境界面等の不連続面の走向傾斜を解析するとき
は、得られた画像上における亀裂等の不連続面をひとつ
ずつ手作業でトレースして、手計算によって走向傾斜を
求めていた。しかし、このようなボアホールカメラを用
いた従来の地質の調査方法では、判断基準が曖昧で、観
察者の主観に左右されやすく、観察者の個人差が介入し
やすく、再現性が低いという問題がある。
【0006】また、同一人による観察の場合でも、判断
基準が曖昧でばらつきがあるため、再現性が低いという
問題がある。また、観察による地質の分類・同定には、
ある程度の経験と専門的知識が必要となるという問題が
ある。また、亀裂の面や異なる地質の境界面等の不連続
面の走向傾斜を解析するには、手作業によるトレースと
手計算による走向傾斜の解析を要するので、時間と労力
を要するという問題がある。特に、亀裂等の不連続面が
多いほど解析により多くの時間と労力が必要となるとい
う問題がある。なお、観察結果の再現性が低いという問
題や、経験と専門知識が必要であるという問題を改善す
るために、コンピュータ利用の画像認識技術(例とし
て、鉱物質の同定を画像処理により行う技術である特開
平1−307638号公報や、画像中の特定領域を同定
するための技術である特開昭62−80780号公報お
よび特開平4−290186号公報)が知られている。
この技術は、調査対象である鉱物質や地質を同定するた
めの技術であり、調査対象の画像データを基準データと
比較して同定するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のようにボアホー
ルを掘削するためにコアボーリング機械を使用すると、
前述したように、コアボーリング機械のような専用の機
械を、トンネル工事の切羽へ搬入したり削孔の準備作業
をしたりすることは、時間と労力を要するという問題
は、未だ解決できないとともに、ボアホールを削孔する
作業は、トンネル自体の掘削工事とは別であり、ボーリ
ング作業中は、トンネル自体の掘削工事が中断され、施
工の能率が悪いという問題も、未だ解決できない。
【0008】そこで、本発明においては、爆破孔の削孔
作業と同様にボアホールとなる小径の調査孔を削孔する
ことによって、コアボーリング機械を不要にできる地質
の調査方法を提供することを目的としている。なお、地
質の観測手法としてはコンピュータ利用の画像認識技術
を用いることとした。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の地質の調査方
法は、調査対象の地盤に、所定間隔隔てて少なくとも2
本の小径の筒状の調査孔を穿ち、前記各調査孔の内壁面
を、軸に平行に設定した一本の計測線に沿って連続的に
撮像して画像データを得て、前記各画像データを上記計
測線上の所定の範囲で1画素ずつシフトしながら比較
し、各画像データが最もよく一致するときのシフト量を
算出し、算出したシフト量と各調査孔間の間隔とに基づ
いて、各調査孔間における地層の境界面の傾きを二次元
的,三次元的に求めることを特徴とするものである。
【0010】請求項2の地質の調査方法は、調査対象の
地盤に、所定間隔隔てて少なくとも2本の小径の筒状の
調査孔を穿ち、前記各調査孔の内壁面を、軸に平行に設
定した一本の計測線に沿って連続的に撮像して画像デー
タを得て、前記各画像データを上記計測線上の所定の範
囲で1画素ずつシフトしながら比較し、各画像データが
最もよく一致するときのシフト量を算出し、算出したシ
フト量と各調査孔間の間隔とに基づいて、各調査孔間に
おける亀裂の面の傾きを二次元的,三次元的に求めるこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明では、調査対象の地盤に、所定
間隔隔てて少なくとも2本の小径の筒状の調査孔を穿
ち、前記各調査孔の内壁面を、軸に平行に設定した一本
の計測線に沿って連続的に撮像することによって、計測
線に沿った内壁面の画像データが得られる。このような
画像データを各調査孔からそれぞれ得る。そして、各調
査孔から得られた各画像データ同士を以下の要領で比較
する。即ち、前記各画像データをそれぞれの計測線上の
所定の範囲で1画素ずつ相対的にシフトしながら比較
し、各画像データが最もよく一致するときが、それぞれ
の画像データは対応した特徴を持っていると判断する。
そして、その状態における相対的なシフト量を算出する
ことによって、対応した特徴を持っている地層同士が、
各調査孔間でどれだけ調査孔の軸方向にずれているかを
得る。このずれと、各調査孔間の間隔とに基づいて、対
応した特徴を持っている地層の境界面の各調査孔間にお
ける傾きを二次元的,三次元的に求めるのである。2本
の調査孔の場合には、各調査孔間での地層の傾きを二次
元的に求めることができ、3本以上の調査孔の場合に
は、各調査孔間での地層の境界面の傾きを三次元的に求
めることができるのである。なお、前記調査孔は、小径
でありトンネル掘削用の機械を利用することができ、コ
アボーリング専用の機械を要しない。
【0012】そして、請求項2の発明では、請求項1の
場合と異なることは、地層の傾きではなく、亀裂の面の
傾きを求めるという点のみであって、他は請求項1と同
様である。
【0013】
【実施例】以下に本発明の地質の調査方法を、その実施
例を示した図面に基づいて詳細に説明する。図1は前記
実施例の構成を示すブロック図、図2は同実施例の画像
処理装置のブロック図である。
【0014】図1,2に示したように、トンネル工事用
の削孔機械を用いて爆破孔を削孔する作業と並行して、
同削孔機械を用いて簡易ボアホールとして適用可能な小
口径の3本の調査孔11A,11B,11Cを削孔す
る。
【0015】撮像装置としてのボアホールカメラ12を
前記各調査孔に挿入して内壁面を撮像し、展開処理装置
14に入力し、内壁面の展開画像を得て、一端磁気テー
プ等に保存する。このとき、前記削孔作業における削孔
速度、音、トルク等の削孔情報も、画像データと対応さ
せて記録する。なお、前記展開処理装置14における展
開処理の具体的な技術の一つは、出願人が特開平3−1
32590号において既に詳細に示した。
【0016】このようにして得た磁気テープに記録され
た展開画像の画像データを、画像処理装置10に入力す
る。前記削孔情報は削孔情報部16に入力する。画像処
理装置10においては、画像量子化処理、フィルタ処
理、特徴量抽出処理等の前処理を行うとともに数値化さ
れた画像データを出力する前処理部13と、数値化され
た画像データに基づいて亀裂のパラメータを抽出するパ
ラメータ抽出処理、走向傾斜を算出する傾斜算出処理、
RQDの算出、岩質や風化度の判定処理等の画像処理を
行う画像処理部15と、この画像処理部15において得
られた結果と前記削孔情報部16の削孔情報とに基づい
て、地質構造予測処理、岩盤等級予測処理、湧水状況判
定処理等の前方予測処理を行う前方予測部17とを備え
ている。
【0017】なお、ボアホールカメラによって調査孔の
内壁面を全面撮像しなくても、各調査孔の軸に平行な計
測線を内壁面に沿って設定し、この計測線上の画像デー
タを数値化して得られた画像データにおける輝度分布を
測定する。このような計測線上の輝度分布を、図3に示
すように、3本の各調査孔について得て、これらの輝度
分布間のシフト量を算出して、対応する地層の走向傾斜
を求めることができる。この処理の具体的な方法の一つ
は、出願人が先に提案した特願平4−296048号に
おいて詳細に示した。
【0018】特願平4−296048号においては、調
査対象の地盤に筒状の孔を穿ち、前記孔の内壁面に、孔
の軸に平行な少なくとも二本の計測線を設定し、少なく
とも前記計測線上における内壁面を撮像装置によって連
続的に撮像し、前記両計測線に相当する画像における計
測線上の画像データから数値化された画像データを得
て、得られたそれぞれの画像データを所定の範囲で1画
素ずつシフトしながら両計測線上の画像データ同士で比
較し、両計測線の画像データが最もよく一致する状態を
探す。そして、最もよく一致するようにシフトさせたと
き、両計測線上の地質同士は対応した特徴を持つ同じ地
質と判定できる。そこで、最もよく一致した状態でのシ
フト量を算出すると、このシフト量は、両計測線上の地
層の境界面のずれを示していることになる。この地層の
境界面のずれを軸方向のずれとする。
【0019】また、調査対象の地盤に筒状の孔を穿ち、
前記孔の内壁面に、孔の軸に平行な少なくとも二本の計
測線を設定し、少なくとも前記計測線上における内壁面
を撮像装置によって連続的に撮像し、前記両計測線に相
当する画像における計測線上の所定の範囲の画像データ
に基づいて得られた数値化された画像データを1画素ず
つシフトしながら、両計測線間の画像データの差の平方
和を算出し、その平方和が最小となるシフト量を求め、
前記シフト量ずれた両計測線間の地質を同じ地質と判定
してもよい。このようにして、両計測線上の地層の境界
面の軸方向のずれを求めることができる。
【0020】また、調査対象の地盤に筒状の孔を穿ち、
前記孔の内壁面に、孔の軸に平行な第1と第2の計測線
を設定し、前記第1と第2の計測線上における内壁面を
撮像装置によって連続的に撮像し、前記第1の計測線に
相当する画像における第1の計測線上に調べたい範囲を
設定し、第2の計測線に相当する画像における第2の計
測線上に前記範囲に対応する範囲とその前後に前記範囲
と同じ範囲を設定し、前記第1の計測線上の数値化され
た画像データと第2の計測線上の数値化された画像デー
タとの差の平方和を、前記第1の範囲の3倍の範囲で、
1画素ずつシフトしながら算出し、その平方和が最小と
なるシフト量を求め、前記シフト量ずれた両計測線間の
地質を同じ地質と判定してもよい。このようにして、両
計測線上の地層の境界面の軸方向のずれを求めることが
できる。
【0021】また、調査対象の地質に筒状の孔を穿ち、
前記孔の内壁面に、孔の軸に平行な少なくとも三本の計
測線を設定し、少なくとも前記各計測線上における内壁
面を撮像装置によって連続的に撮像し、前記各計測線に
相当する画像における計測線上の所定の範囲で数値化さ
れた画像データを1画素ずつシフトしながら、計測線間
の数値化された画像データの差の平方和を算出し、その
平方和が最低となる状態を探す。そして、最もよく一致
するようにシフトさせたとき、両計測線上の地質同士は
対応した特徴を持つ同じ地質と判定できる。そこで、最
もよく一致した状態でのシフト量を算出すると、このシ
フト量は、両計測線上の地質のずれを示していることに
なる。このようにして、各画像データ間での地層の境界
面の軸方向のずれを求めることができるのである。
【0022】なお、前記出願においては、単一の調査孔
の内壁面に、3本の計測線を設定し、それぞれの計測線
上における輝度分布を処理したが、本実施例において
は、3本の調査孔を削孔し、各調査孔にそれぞれ1本の
計測線を設定し、これらの計測線上における画像データ
を数値化して画像データを得て、その画像データに基づ
いて輝度分布を処理するものである。外径が25mm〜
30mm程度のボアホールカメラを使用するには、調査
孔の口径は36mm〜42mm程度でよいので、専用の
ボーリング機械は不要であって、トンネルの掘削と共用
できるというメリットがある。
【0023】各画像データの各画素をR,G,Bの各波
長帯域別に分解してA/D変換を行うことにより、原画
像の持つ輝度,色相,彩度等の情報を失うことなく抽出
して数値化された画像データに変換する。この数値化さ
れた画像データは、一旦磁気ディスク等の記憶媒体に記
憶させておいてもよい。 なお、数値化された画像デー
タとしては、輝度情報のみを輝度分布曲線として利用し
てもよい。
【0024】なお、輝度分布曲線と実際の地質の分布と
を比較すると、調査孔の内壁面に亀裂等の不連続部が存
在すると、その部分の輝度は他の部分の輝度より低くな
ることが判明しているので、輝度分布曲線における落ち
込んだ部分が亀裂に対応していることが判る。
【0025】また、地質によって光学的な性質(屈折率
や反射率)に特有な色情報を持っており、カラー画像に
おけるR(赤),G(緑),B(青)成分と地質とは相
関関係がある。よって、各画素におけるR,G,B成分
と地質との相関データを別途準備しておくことにより、
輝度の高い部分が花崗岩に、低い部分がひん岩に対応し
ていることを知ることができる。
【0026】例えば、石英や長石を主要鉱物とする花崗
岩は一般的に優白色を示し、一方、その中にしばしば貫
入岩体として存在するひん岩は角閃石や輝石などの有色
鉱物を含んでいるため、暗緑色を示すことが多い。
【0027】上記数値化された画像データに基づいて亀
裂を判断するプロセスを、図3に基づいて以下に説明す
る。図3は、各孔の内壁面において設定した計測線に対
応する画像データ上の計測線上における輝度分布を、画
像データを数値化して得られた画像データに基づいて抽
出した輝度分布曲線である。図3の〔A〕は孔11A、
図3の〔B〕は孔11B、図3の〔C〕は孔11Cの輝
度分布曲線である。
【0028】まず、輝度が落ち込んだ部分のある深度を
中心にしたn画素分の深度の範囲を解析対象のウインド
ウWとして設定する。そして、R,G,B何れかの画像
について、2本の孔、例えば孔11A,11Bの間で、
孔11Aの計測線上における深度dに存在する輝度分布
曲線の落ち込みの部分を基準にして、両孔の計測線間の
対応する画素の数値化された画像データを1画素分ずつ
シフトさせながら、両計測線の画素間の輝度の差の平方
和S12を順次計算して、平方和S12(0)〜S12
(n−1)を求める。このとき、ある亀裂に対応した画
素間で計算した値は、他画素間で計算した値に比較して
最小となるので、計算値が最小となったときのシフト量
δ12を求めることにより、孔11A,11B間での亀
裂の相対位置を確定することができる。
【0029】同様に、孔11A,11C間でのシフト量
δ13を求める。以上の計算式は、数式1に示したよう
に、平方和S12の最小値からシフト量を求めてもよい
が、数式2に示したように、平均で除して無次元化して
から差の平方和S12’の最小値からシフト量を求めて
もよく、または、数式3に示したように、平均値との偏
差に基づいて平方和S12”を求めてその最小値からシ
フト量を求めてもよい。さらに、輝度分布の対応程度を
平方和によって求めることなく、相関係数や共分散を求
める方法によって求めてもよい。
【0030】
【数1】
【0031】
【数2】
【0032】
【数3】
【0033】ここで、孔11Aの計測線上の位置dと、
前記シフト量δ12,δ13とに基づいて、亀裂面と各
孔11A,11B,11Cとの交点の3次元座標を確定
することができる。例えば、各孔が水平方向に穿たれて
いる場合では、孔の軸方向をX軸、X軸に直交する水平
軸をY軸、垂直軸をZ軸と設定するとよい。そして、各
孔11A,11B間の間隔と前記シフト量δ12とか
ら、2本の孔11A,11Bを含んだ平面上における亀
裂の面の傾きを二次元的に求めることができるのであ
る。同様に、孔11A,11C間の間隔と前記シフト量
δ13とから、孔11A,11C間での亀裂の面の傾斜
を求めることができるのである。そして、3本の孔で特
定された亀裂面の法線ベクトルから、当該亀裂の面の走
向傾斜も求められる。このようにして、3本の孔11
A,11B,11Cで囲まれた空間における、前記亀裂
の面の傾きを三次元的に求めることができるのである。
以上の処理は、画像処理部15における傾斜算出処理機
能によって実現されている。
【0034】なお、画素間の数値化された輝度の差の平
方和S12,S23,S31の計算は、それぞれの孔の
計測線毎に数値化された輝度をその平均値で除して無次
元化したデータを使用するか、あるいは平均値との差を
とったデータを使用するかすることにより、ばらつきの
少ないより安定した計算結果を得ることができる。
【0035】以上の説明は、地層の境界面もしくは亀裂
の面等の傾きを二次元的,三次元的に求める場合の説明
である。以下においては、上記数値化された画像データ
に基づいて地質を同定するプロセスを説明する。R,
G,Bの何れかの画像について、上記同様に、2本の孔
11A,11Bにおける計測線間で、孔11Aの計測線
上における深度dに存在する数値化された画像データに
基づいた輝度分布曲線の落ち込みの部分を基準にして、
両孔の計測線間の対応する画素の数値化された画像デー
タを1画素分ずつシフトさせながら、孔11A,11B
の計測線間の画素間の数値化された輝度の差の平方和S
12を求める。同様に、孔11B,11Cの計測線間の
画素間の数値化された輝度の差の平方和S23,孔11
C,11Aの計測線間の画素間の数値化された輝度の差
の平方和S31を計算して、それぞれの値が最小となる
ときのシフト量を求めることにより、地質の同定を定量
的に行うことができる。
【0036】さらに、各孔の計測線における数値化され
た画像データのR,G,B成分の比の値の分布を求め、
二つの孔の計測線間で数値化された画像データを1画素
ごとシフトさせながら、対応する画素間で比の値の差の
平方和を求め、それらの値が最小となる時のシフト量を
求めることにより、光量の変動やばらつきによる画像デ
ータ(輝度,色相,彩度等)の変化を最小限に抑えて地
質の同定を行うことができる。
【0037】なお、結晶性の岩石では、それを構成する
結晶の種類により光学的性質が異なる上、結晶の粒内と
粒界で光学的性質が異なるため、R,G,Bの各画像に
ついて数値化された画像データに基づいて輝度分布の細
かな特性を調べることによって、岩石の種類や性質をよ
り詳細に分類することができる。このような処理によっ
て、同一の調査対象の地盤内における同一種類の岩石で
あるか否かの同定ができる。即ち、同一種類の岩石の分
布が把握できる。
【0038】このようにして得た情報に、削孔作業にお
ける削孔速度や削孔音やトルク等の削孔情報を合わせて
判断することによって、切羽前方の地盤の様子をかなり
詳細に予測するすることが可能になる。例えば、地質構
造や岩盤の等級を予測することも可能であり、また、湧
水の状況も予測できるのである。
【0039】
【発明の効果】請求項1によれば、調査対象の地盤に小
径の調査孔を、少なくとも2本削孔して、各調査孔の内
壁面の画像を撮像装置で撮像して、その画像データを数
値化した画像データに基づいて解析することにより、地
質の境界面の傾きを得て、調査対象の地盤の状態を調査
者の主観や経験によらずに機械的に高い再現性で判定す
ることができる。
【0040】そして、2本の調査孔の画像データをシフ
トさせることで、調査孔間での対応する特徴を持つ地質
の境界面のずれを知ることができる。このずれと、2本
の調査孔間の間隔とに基づいて、調査対象の地盤におけ
る地層の境界面の傾きを二次元的に求めることができる
のである。また、3本以上の調査孔の画像データを合わ
せることによって、調査対象の地盤における地層の境界
面の傾きを三次元的に求めることができるのである。
【0041】また、小径の調査孔は、専用のボーリング
機械を要せずトンネル掘削用の機械を利用することがで
きるので、爆破孔の削孔と並行してボアホールとしての
調査孔を削孔でき、トンネル掘削の工事自体を中断する
ことなく、短時間に調査用の画像を得ることができると
いう効果が得られる。
【0042】そして、請求項2によれば、調査対象の地
盤における亀裂の面の傾きを二次元的,三次元的に求め
ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地質調査方法に用いる調査装置のブロ
ック構成を示す図である。
【図2】前記調査装置の画像処理装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】各調査孔にて撮像した画像データの計測線上に
おける輝度分布曲線を示す図である。
【符号の説明】
11A,11B,11C 調査孔 12 ボアホールカメラ(撮像装置) 15 画像処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−132590(JP,A) 特開 昭64−39492(JP,A) 特開 平1−307638(JP,A) 鳥海勲著.「新しい建築工学6 地盤 工学」,第1版第5刷,森北出版株式会 社,1979年2月28日,P.6−7

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調査対象の地盤に、所定間隔隔てて少なく
    とも2本の小径の筒状の調査孔を穿ち、前記各調査孔の
    内壁面を、軸に平行に設定した一本の計測線に沿って連
    続的に撮像して画像データを得て、前記各画像データを
    上記計測線上の所定の範囲で1画素ずつシフトしながら
    比較し、各画像データが最もよく一致するときのシフト
    量を算出し、算出したシフト量と各調査孔間の間隔とに
    基づいて、各調査孔間における地層の境界面の傾きを二
    次元的,三次元的に求めることを特徴とする地質の調査
    方法。
  2. 【請求項2】調査対象の地盤に、所定間隔隔てて少なく
    とも2本の小径の筒状の調査孔を穿ち、前記各調査孔の
    内壁面を、軸に平行に設定した一本の計測線に沿って連
    続的に撮像して画像データを得て、前記各画像データを
    上記計測線上の所定の範囲で1画素ずつシフトしながら
    比較し、各画像データが最もよく一致するときのシフト
    量を算出し、算出したシフト量と各調査孔間の間隔とに
    基づいて、各調査孔間における亀裂の面の傾きを二次元
    的,三次元的に求めることを特徴とする地質の調査方
    法。
JP34784592A 1992-12-28 1992-12-28 地質の調査方法 Expired - Fee Related JP2681735B2 (ja)

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