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JP2689565B2 - シリコン結晶の評価方法 - Google Patents
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JP2689565B2 - シリコン結晶の評価方法 - Google Patents

シリコン結晶の評価方法

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JP2689565B2 JP1016687A JP1668789A JP2689565B2 JP 2689565 B2 JP2689565 B2 JP 2689565B2 JP 1016687 A JP1016687 A JP 1016687A JP 1668789 A JP1668789 A JP 1668789A JP 2689565 B2 JP2689565 B2 JP 2689565B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 半導体基板として広く使用されているシリコン結晶の
不純物酸素の評価方法に関し、 波数1106cm-1に吸収が現われる従来の孤立格子間型酸
素濃度の情報に加えて、集合状態にある酸素の濃度に関
する情報を得ることを目的とし、 シリコン結晶に赤外光を透過させて透過光の波数740
〜810cm-1の波数領域に現れる赤外吸収ピーク強度を測
定して、集合状態にある酸素原子の相対濃度を求めるよ
うに構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明はシリコン結晶の評価方法、特にシリコン結晶
中の不純物酸素の評価方法に関する。
半導体基板として広く用いられているシリコン(Si)
結晶はチョクラルスキー法(czochralski法(CZ法);
引上げ法)により高純度な結晶として作成されている
が、実際には1018/cm3程度の酸素を含んでおり、この酸
素はイントリンシックゲッタリング(intrinsic getter
ing)作用をおこなう等の重要な役割を果たしている。
従って、シリコン結晶中の不純物酸素量を正確に把握す
ることは極めて大切である。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
シリコン結晶中の不純物酸素は結晶製造時での熱履歴
などの違いによつて様々な形態で結晶中に存在してい
る。これらの酸素はデバイス製造工程時の熱処理により
析出物などを形成し、デバス特性に顕著な影響を及ぼし
ているが、熱処理時の酸素の挙動はデバイス工程投入前
の酸素の存在形態に依存しており、このため、半導体基
板として用いるシリコン結晶に対して酸素の挙動を制御
したり、適切な酸素量の結晶を選別したりすることが大
切で、そのためには結晶中の酸素の存在形態を明らかに
する必要がある。特に、いくつかが集合した状態にある
酸素は、その後の熱処理で析出物を形成しやすいため
に、そのような集合状態にある酸素の量を見積もること
が重要である。
さて、従来よりシリコン結晶中の酸素測定法として、
酸素の結晶中での不純物格子振動を利用した赤外吸収法
(IR法)が知られている。それは赤外光を被測定シリコ
ン結晶に透過させる方式で、第4図に示すように、厚さ
t=1〜2mm程度のシリコン結晶Wに強度I0の赤外光
(波数180〜300cm-1)を照射させると、 I0(1−R)2e-t 但し,Rは反射係数,αは吸収係数 の強度の透過光が得られ、その差が吸収になつて、特定
不純物のもつ特定波長の吸収強度から不純物濃度が特定
できるというもので、この特定不純物のもつ特定波長と
はシリコン結晶中の酸素の場合は1106cm-1(波長9μm
程度)で吸収が現れ、その吸収強度から含有濃度が決定
できるというものである(ASTM F121−80,ASTM F123
−81参照)。
ところが、波数1106cm-1に吸収ピーク強度が現れるの
は、孤立した格子間型酸素原子の振動によるもので、前
記した析出や集合状態にある酸素原子では波数1106cm-1
に吸収は現われない。
このため、現在、析出した酸素量を求めるには、析出
前に結晶中に含まれている孤立格子間型酸素の濃度を測
定し、次に、これを熱処理した後、再び孤立格子間型酸
素の濃度を測定して、その差から析出酸素量を求める方
法が採られている。即ち、析出前後の孤立格子間型酸素
の濃度差を赤外吸収法を用いて定量する方法である。し
かし、この方法では孤立格子間型酸素以外の全酸素濃度
が間接的に判るだけで、析出あるいは集合形態にあるも
のの直接的な測定ではない。また、この方法は析出前の
格子間型酸素濃度が未知の場合には定量できない。
従って、現在、集合状態にある酸素に関する情報を直
接得る方法はこれまでに未だ知られておらず、そのた
め、熱処理時における酸素の挙動を制御することは極め
て不十分である。
本発明はこのような問題点を解明して、従来の波数11
06cm-1に吸収が現われる孤立格子間型酸素濃度の情報に
加えて、酸素の存在形態を知るための新たな因子とし
て、集合状態にある酸素の濃度に関する情報を得ること
を目的としたシリコン結晶の評価方法を提案するもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
その課題は、シリコン結晶に赤外光を透過させて透過
光の波数740〜810cm-1の波数領域に現れる赤外吸収ピー
ク強度を測定して、集合状態にある酸素原子の相対濃度
を求めるようにしたシリコン結晶の評価方法によつて解
決される。
〔作 用〕
即ち、本発明は、孤立格子間型酸素原子の格子振動
(主として酸素原子自身の振動)による赤外吸収が波数
1106cm-1における吸収ピーク強度となつて現われるが、
集合状態にある酸素の回りで起こる振動(主として酸素
原子と繋がるシリコン原子による振動)は740〜810cm-1
の波数領域に現れるために、その波数領域におけるピー
ク強度を相対的に調べて、シリコン結晶中の酸素の集合
状態を評価するものである。
この740〜810cm-1の波数領域には孤立格子間型酸素原
子に起因する吸収ピークは現われず、酸素が2原子以上
集合したものに起因する吸収が現われる。クラスターモ
デルを用いて分子軌道法による量子力学的計算をおこな
うと、孤立格子間型酸素には局在格子励起が存在し、そ
のエネルギーは波数610cm-1程度にあり、これは実験的
にも確かめられている。
[参考文献] (1)C.Kaneda et al,International Conference on D
efects in Semiconductors,Budapest(1988) (2)金田他,第49回応用物理学会学術講演会 (3)B.Pajot et al,Material Research Society Symp
osia Proceedings Vol.49(1985) このエネルギーのモード自体はラマン活性(ラマン散
乱を生じること)であつて赤外活性(赤外吸収が起きる
こと)ではないが、格子間型酸素が2ケ以上寄り集まる
と酸素の回りの原子配置の対称性が変化して赤外活性に
なる。また、このとき、酸素の回りには酸素が集合した
ことにより圧縮性の力が働くために振動数は高振動数側
へシフトして、740〜810cm-1の波数領域に赤外吸収ピー
クを生じるようになる。しかし、他方、析出が進行した
状態では酸素およびシリコンからなる原子配列は大きく
変化してしまうので、このような吸収ピークは生じない
ので、この波数領域に現われるのは重合状態にある酸素
のみに関している。
従って、この領域の吸収ピーク強度を測定すれば集合
状態にある酸素濃度の違いによつてシリコン中の酸素に
関する評価をおこなうことができるというものである。
〔実 施 例〕
以下に図面を参照して詳細に説明すると、第1図は孤
立格子間型酸素に起因する局在格子励起を示す図で、●
が酸素原子,○がシリコン原子である。この酸素原子●
に結合したシリコン原子○の振動が励起(矢印で示して
いる))され、ラマン活性となる。これは量子力学計算
では波数610cm-1程度に吸収エネルギーが現れるが、こ
のような酸素が2個以上集合すると、近傍にある集合状
態の酸素による圧縮力の影響を受けて振動数が高振動数
側にシフトし、また、酸素の回りの原子配置の対称性が
変化するために赤外活性になり、740〜810cm-1の波数領
域に赤外級終ピークが生じる。一方、析出物になつた酸
素にはこのような波数領域に吸収ピークが現われない。
また、酸素が集合状態ではなく、1原子のみ孤立して存
在する孤立格子間型酸素では第1図に示すような局在格
子励起は赤外活性にはならず、主としてその孤立格子間
型酸素自体が振動する振動タイプが強い赤外活性をも
ち、1106cm-1の吸収ピークを生じる。
次いで、測定した実施例結果を説明すると、第2図は
酸素濃度33.5ppmを含む酸素量既知のシリコン結晶を温
度10Kで測定した赤外吸収スペクトル(I)図を示して
いる。縦軸は吸収係数,横軸は波数で、矢印で示す波数
位置、770cm-1と786cm-1との位置に鮮明な吸収ピークが
現われており、これが集合状態にある酸素によつて生じ
た赤外吸収の結果である。
第3図は酸素濃度29ppmを含む酸素量既知のシリコン
結晶を温度10Kで測定した赤外吸収スペクトル(II)図
を示している。第3図と同様に、縦軸は吸収係数,横軸
は波数であるが、740〜810cm-1の波数領域には吸収ピー
クが現われず、これは集合状態の酸素が殆ど存在してい
ないためである。
このようなデータと同様にして、多くの酸素濃度既知
のシリコン結晶による赤外吸収スペクトルのデータを作
成して分類すれば、集合状態にある酸素量を比較して評
価することができ、従来は不明確であつた結晶中の集合
状態の酸素濃度を明らかにすることができる。
〔発明の効果〕
以上の説明から判るように、本発明にかかる酸素濃度
の評価方法によれば集合状態にある酸素量が解明され
て、その結果、シリコン結晶中の酸素挙動の制御や適量
の酸素濃度を有するシリコン結晶の選別に大きく役立
ち、IC,LSIなどの半導体装置の性能・品質の向上に貢献
するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は孤立格子間型酸素に起因する局在格子励起を示
す図、 第2図は赤外吸収スペクトル(I)図、 第3図は赤外吸収スペクトル(II)図、 第4図は赤外吸収法を説明する図である。 図において、 Wはシリコン結晶、 ○はシリコン原子、 ●は酸素原子 を示している。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン結晶に赤外光を透過させて透過光
    の波数740〜810cm-1の波数領域に現れる赤外吸収ピーク
    強度を測定して、集合状態にある酸素原子の相対濃度を
    求めるようにしたことを特徴とするシリコン結晶の評価
    方法。
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