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JP2701201B2 - 磁気共鳴診断装置 - Google Patents
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JP2701201B2 - 磁気共鳴診断装置 - Google Patents

磁気共鳴診断装置

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JP2701201B2
JP2701201B2 JP7235270A JP23527095A JP2701201B2 JP 2701201 B2 JP2701201 B2 JP 2701201B2 JP 7235270 A JP7235270 A JP 7235270A JP 23527095 A JP23527095 A JP 23527095A JP 2701201 B2 JP2701201 B2 JP 2701201B2
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pulses
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英宏 渡邊
和也 岡本
晃一 押尾
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技術研究組合医療福祉機器研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、 1Hから他核種、
例えば13Cに分極移動を生起させ、13CのスピンからM
R信号を高感度で観測する磁気共鳴診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴診断装置は、水分子の 1Hを検
出することによって、生体内の水の分布を非侵襲に画像
化することができる装置であり、臨床的に広く使われて
いる診断装置である。しかし、現状の水分子の画像で
は、形態学的な情報しか得ることができない。
【0003】これに対し例えば代謝物の 1H、13Cある
いは31Pを検出することによって、生体内の代謝情報を
得ることができるため、多種核のNMR(Nuclear Magn
eticResonance)の研究が数多くなされている。このう
ちで近年注目を集めているのが、13C−NMRである。
これは、13Cは天然存在比が1.1%と低いために13
標識物質投与後の代謝の様子を追跡することが可能で、
1Hや31Pとは異なる代謝情報を得ることができるため
である。
【0004】しかし、この13C−NMRには13Cの検出
感度が低いという問題があり、分析用のNMR装置にお
いて、デカップリングや分極移動といったS/N向上の
ための方法が開発されてきた。後者の分極移動法として
は、G.A.Morris等がJournalof the American Chemical
Society vol.101,p.760(1979)で発表したINEPT(I
nsensitive Nuclei Enhanced by Polarozation Transfe
r)、D.M.Doddrell等が Journal of Magnetic Resonanc
e vol.48,p.323(1982) で発表したDEPT(Distortio
nless Enhancement by Polarization Transfer )があ
る。
【0005】図10にINEPTのパルスシーケンスを
示すように、3つの 1Hパルスと2つの13Cパルスを印
加することにより、13Cの感度を向上させて、S/Nを
向上させることが可能である。なお、 1Hパルスとは、
1Hだけを選択的に励起する極短時間の高周波磁場のこ
とと定義し、また、13Cパルスとは、13Cだけを選択的
に励起する極短時間の高周波磁場のことと定義する。ま
た、3つの 1Hパルス各々を、それら印加順序にしたが
って、第1の 1Hパルス、第2の 1Hパルス、第3の 1
Hパルスと称する。また、2つの13Cパルス各々を、そ
れら印加順序にしたがって、第1の13Cパルス、第2の
13Cパルスと称する。
【0006】このINEPTのパルスシーケンスでは、
1Hの分極を受けたものではなく、2つの13Cパルスに
より13CからのMR信号(13C由来信号という)も同時
に観測される。この13C由来信号を除去するために、位
相サイクルという方法が開発されている。位相サイクル
法とは、図12に示したように、第3の 1Hパルスの位
相を+y、−yと交互に反転させるという方法である。
この第3の 1Hパルスの位相反転に応じて、分極移動に
よるMR信号(分極移動信号)の位相も反転する。これ
に対し、13C由来信号の位相は反転しない。したがっ
て、位相サイクルを行って得られたMR信号の差分をと
ることによって、分極移動信号だけを観測することがで
きる。同様の結果は、第1、第2の13Cパルスを位相サ
イクル法に適用することによっても得ることが可能であ
る。なお、この位相サイクル法は、図11に示すDEP
Tにも適用可能である。
【0007】分析用NMR装置のようにプローブの高周
波磁場分布がほぼ均一な場合、このような位相サイクル
法は、分極移動信号だけを観測するのに有用である。し
かし、上記分極移動法を生体に適用してin vivo での観
察を行う際には、上記位相サイクル法では不十分であ
る。つまり、in vivo での観測の場合、プローブの高周
波磁場の不均一分布や生体由来の不均一分布のために、
観測されるMR信号には、分極移動信号および13C由来
信号の以外に、他の信号成分が含まれてしまう。したが
って、S/Nの劣化が生ずるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高周
波磁場分布が不均一であっても、分極移動によるMR信
号だけを観測することのできる磁場共鳴診断装置を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1Hのスピン
を選択的に励起する高周波磁場としての少なくとも3つ
1Hパルスを順番に印加し、他核種のスピンを選択的
に励起する高周波磁場としての少なくとも2つの他核種
パルスを順番に印加するというパルスシーケンスを実行
することにより、上記 1Hから上記他核種への分極移動
を生起させ、上記他核種のスピンからMR信号を観測
し、上記MR信号に基づいて上記他核種のスペクトルを
求める磁気共鳴診断装置において、上記MR信号は、上
記分極移動による第1の成分と、上記 1Hパルスと上記
他核種スピンのフリップ角の不完全性に起因する第2の
成分と、上記2つの他核種スピンに由来して上記他核種
のスピンから直接的に生じる第3の成分とからなり、上
記第1の成分を抽出し、上記第2の成分及び上記第3の
成分を除去するように、上記3つの 1Hパルスの中の少
なくとも1つの 1Hパルスの位相が上記パルスシーケン
スの繰り返しの中で反転され、上記2つの他核種パルス
の中の少なくとも1つの他核種パルスの位相が上記パル
スシーケンスの繰り返しの中で反転され、上記パルスシ
ーケンスの繰り返しにより観測される複数のMR信号を
加減算し、加減算結果に基づいて上記他核種のスペクト
ルを求めることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、濃厚スピンと希釈スピンの
例として、 1Hと他の核種とが用いられる。他の核種と
しては、ここでは、13Cとして説明するが、勿論、
15N、その他であってもよい。
【0011】図1は、本発明の一実施の形態に関わる磁
気共鳴診断装置の構成を示すブロック図である。同図に
おいて、静磁場磁石1とその内側に設けられた勾配コイ
ル2及びシムコイル3により、図示しない被検体に一様
な静磁場と、互いに直交するx,y,z3方向に線形傾
斜磁場分布を持つ勾配磁場が印加される。勾配コイル2
は、勾配コイル電源5により駆動され、x,y,z各方
向に独立して勾配磁場を発生する。シムコイル3はシム
コイル電源6により駆動され、磁場均一性を向上させる
ための磁場を発生する。勾配コイル2の内側に設けられ
たプローブ4は、送信部7,8から高周波信号が供給さ
れることによって被検体に高周波磁場を印加し、被検体
からの磁場共鳴信号(MR信号)を受信する。プローブ
4は送受両用でも、送受別々に設けても良い。プローブ
4で受信されたMR信号は受信部9で検波された後、デ
ータ収集部11に転送され、ここでA/D変換されてか
ら計算器システム12に送られ、データ処理がなされ
る。送信部7,8、受信部9およびプローブ4は 1Hと
13Cとの両方の共鳴周波数で送受信することが可能とな
っている。
【0012】以上の勾配コイル電源5、シムコイル電源
6、受信部9およびデータ収集部11は、全て、シーケ
ンス制御部10によって制御され、またシーケンス制御
部120計算器システム12によって制御される。計算
器システム12はコンソール13からの指令により制御
される。データ収集部11から計算器システム12に入
力されたMR信号は、適当に加減算され、フーリエ変換
等が行われ、それに基づいて13Cのスペクトルが再構成
される。このスペクトルは画像ディスプレイ14に送ら
れ表示される。
【0013】図2は不完全なフリップ角のINEPTの
パルスシーケンスを示す図である。このパルスシーケン
スは、本実施の形態により、in vivo での観測におい
て、分極移動のみによる磁化成分(分極移動成分)だけ
を観測(検出)できるような有効的な位相サイクル法に
改良される。なお、以下の説明において、 1Hパルスと
は、 1Hだけを選択的に極短時間だけ励起するパルス状
の高周波磁場のことと定義し、また、13Cパルスとは、
13Cだけを選択的に極短時間だけ励起するパルス状の高
周波磁場のことと定義する。また、3つの 1Hパルス各
々を、それら印加順序にしたがって、第1の 1Hパル
ス、第2の 1Hパルス、第3の 1Hパルスと称する。ま
た、2つの13Cパルス各々を、それら印加順序にしたが
って、第1の13Cパルス、第2の13Cパルスと称する。
【0014】第1〜第3の 1Hパルスのフリップ角はそ
れぞれ計算上では、90°、 180°、90°に設定され、ま
た第1,第2の13Cパルスのフリップ角はそれぞれ計算
上では、 180°、90°に設定されるものであるが、in v
ivo での高周波磁場の不均一性に起因して、不完全なる
ものとして実際的には作用する。第1〜第3の 1Hパル
ス各々の不完全なるフリップ角を、b1,b2,b3と
表し、また第1,第2の13Cパルス各々の不完全なるフ
リップ角を、b4,b5と表するものとする。
【0015】化学シフトによるスピンの展開を無視する
と、INEPTパルスシーケンスによって収集されるM
R信号Eは、以下の(1)式に示されるように、A〜G
の7つの成分に展開できる。なお、 1HスピンをI、13
CスピンをSとして示し、さらに各スピンの状態をI0
、I+ 、I- 、S0 、S+ 、S- で示す。
【0016】 E=A+B+C+D+E+F+G …(1) ただし、 A=i/21/2 (I0 S+ +I0 S-)COS(b2)sin(b1)si
n(b3)sin(b5) B=i/21/2 (I0 S+ +I0 S+)COS(b4)sin(b1)si
n(b3)sin(b5) C=i( I0 S+ +I0 S-)COS(b5)sin(b1)sin(b3)sin
(b4) D=i( I0 S+ +I0 S-)COS(b1)sin(b2)sin(b3)sin
(b5) E=( −I0 S+ +I0 S-)COS(b3)sin(b4) F=i/2(−S+ −S- )cos(b5)sin(b4) G=i/21/2 (−S+ −S- )cos(b4)sin(b5) なお、AとBが、観測したい分極移動成分である。Cと
Dが、高周波磁場不均一によるフリップ角の不完全性に
起因する成分(フリップ角不完全成分)である。E〜G
が、分極移動によらず第1,第2の13Cパルスにより13
Cから本来的に発生する成分(13C由来成分)である。
フリップ角不完全成分と、13C由来成分とが、本発明に
よる位相サイクル法によって除去されるべき成分であ
る。
【0017】本発明は、C〜Gの成分を除去し、AとB
の分極移動成分だけを観測する、具体的には、位相サイ
クルをかけながら図2のパルスシーケンスを繰り返し実
行し、観測された複数のMR信号を加減算することによ
りAとBの分極移動成分だけを検出(抽出)することを
可能とする。
【0018】INPETシーケンスでは、第2の 1Hパ
ルスによって化学シフトによる展開を再結像することに
より、化学シフトの影響の無いスペクトルを得ることが
可能となる。図12に示すように、全てのパルスを各々
の軸の+位相でかける1回目のパルスシーケンス(図1
2(a))により収集されるMR信号と、第3の 1Hパ
ルスの位相だけを反転してかける2回目のパルスシーケ
ンス(図12(b))により収集されるMR信号との差
分をとる従来の位相サイクル法によると、13C由来成分
E〜Gを除去することができる。しかし、フリップ各不
完全性成分C,Dを除去することはできない。この原理
を以下に説明する。
【0019】ここで重要となるのが、上記A〜Gの各々
の中で、パルス位相の反転によってMR信号の極性の反
転に寄与するのは、sin 項である。図3に、A〜Gの各
々の成分で、位相反転によりMR信号の極性を反転させ
るパルス、つまりフリップ角がsin 項として現象するパ
ルスを印○で示している。ここで、第3の 1Hパルスの
位相を反転する従来の位相サイクル法を考えて見ると、
1回目のパルスシーケンスにより、A〜Gの全ての成分
が+極性で収集される。また、第3の 1Hパルスの位相
が1回目のパルスシーケンスに対して反転される2回目
のパルスシーケンスにより、A〜Dの各成分が+極性で
収集され、E〜Gの各成分は極性反転されて−極性とし
て収集される。つまり、1回目、2回目のパルスシーケ
ンスで収集されるMR信号E1 ,E2 はそれぞれ次の式
(2)で与えられる。
【0020】E1 =+A+B+C+D+E+F+G E2 =−A−B−C−D+E+F+G …(2) 両信号間の差分は、(3)式で与えられる。
【0021】 E1 −E2 =2・A+2・B+2・C+2・D…(3) したがって、E〜Gの各成分、つまり13C由来成分が除
去されることが理解されるであろう。また、CとDのフ
リップ角不完全性成分は除去できないことも理解されよ
う。
【0022】次に、本実施の形態の位相サイクル法を説
明する。フリップ角不完全性成分及び13C由来成分を除
去して、分極移動成分だけを抽出するためには、以下の
説明で理解されるように、第1〜第3の 1Hパルスの中
から少なくとも1つのパルスと、第1と第2の13Cパル
スの中から少なくとも一方のパルスとの最低2つのパル
スを、位相サイクルの対象として選定する必要があり、
且つパルスシーケンスを少なくとも4回繰り返し実行す
る必要がある。フリップ角不完全性成分及び13C由来成
分を除去して、分極移動成分だけを抽出するための位相
サイクルの対象とされるパルスの組み合わせ及びパルス
シーケンスの繰り返し回数については、複数あるが、こ
こでは2つのケースを代表例として説明する。 (第1のケース)第1のケースでは、位相反転(位相サ
イクル)の対象とするパルスとしては、第1の 1Hパル
ス(フィリプ角b1 )と、第1の13Cパルス(フィリプ
角b4 )を例に説明する。図2のようなパルスシーケン
スが、4回繰り返して実行される。図4(a)〜(d)
に、第1回目〜第4回目の各パルスシーケンスを示して
いる。ただし、これらパルスシーケンスの順番は順不同
である。なお、受信系9の位相をrで示す。+rとは受
信系9で受信されたMR信号はそのまま+位相として出
力されることを意味し、これは後述の計算器システム1
2での信号処理における加算処理に置換できる。−rと
は受信系9で受信されたMR信号は−位相に反転されて
出力されることを意味し、これは後述の計算器システム
12での信号処理における減算処理に置換できる。
【0023】第1回目のパルスシーケンスでは、全ての
パルスは、+位相(+X又は+Y)でかけられ、受信系
9は+の位相に設定される。したがって、この第1回目
のパルスシーケンスで収集されるMR信号E1 は、
(4)式で与えられる。 E1 =+(+A+B+C+D+E+F+G)…(4) 次に、第2回目のパルスシーケンスでは、第1の 1Hパ
ルスは−位相(−X)に反転して印加される。他のパル
スの位相は、第1回目と同じである。受信系9は−の位
相に設定される。したがって、この第2回目のパルスシ
ーケンスで収集されるMR信号E1 は、(5)式で与え
られる。 E2 =−(−A−B−C+D+E+F+G)…(5) そして、第3回目のパルスシーケンスでは、第1の13
パルスは−位相(−X)に反転してかけられる。他のパ
ルスの位相は、第1回目と同じである。受信系9は+の
位相に設定される。したがって、この第3回目のパルス
シーケンスで収集されるMR信号E3 は、(6)式で与
えられる。 E3 =+(+A+B−C+D−E−F+G)…(6) 最後に、第4回目のパルスシーケンスでは、第1の 1
パルスは−位相(−X)に反転してかけられ、また第1
13Cパルスも−位相(−X)に反転してかけられる。
他のパルスの位相は、第1回目と同じである。受信系9
は−の位相に設定される。したがって、この第4回目の
パルスシーケンスで収集されるMR信号E4 は、(7)
式で与えられる。 E4 =−(−A−B+C+D−E−F+G)…(7) E1 〜E4 のMR信号は、計算器システム12で加算さ
れる。この加算により得られるMR信号Eとしては、
(8)式で与えられる。
【0024】 E=4・A+4・B …(8) このように、分極移動成分A,Bだけを抽出することが
できる。 (第2のケース)第2のケースでは、位相反転(位相サ
イクル)の対象とするパルスとしては、第1の 1Hパル
ス(フィリプ角b1 )と、第2の13Cパルス(フィリプ
角b5 )を例に説明する。図2のようなパルスシーケン
スが、4回繰り返して実行される。図5(a)〜(d)
に、第1回目〜第4回目の各パルスシーケンスを示して
いる。ただし、これらパルスシーケンスの順番は順不同
である。
【0025】第1回目のパルスシーケンスでは、全ての
パルスは、+位相(+X又は+Y)でかけられ、受信系
9は+の位相に設定される。したがって、この第1回目
のパルスシーケンスで収集されるMR信号E1 は、
(9)式で与えられる。 E1 =+(+A+B+C+D+E+F+G)…(9) 次に、第2回目のパルスシーケンスでは、第2の13Cパ
ルスは−位相(−X)に反転して印加される。他のパル
スの位相は、第1回目と同じである。受信系9は−の位
相に設定される。したがって、この第2回目のパルスシ
ーケンスで収集されるMR信号E1 は、(10)式で与
えられる。 E2 =−(−A−B+C−D+E+F−G)…(10) そして、第3回目のパルスシーケンスでは、第1の13
パルスは−位相(−X)に反転してかけられる。他のパ
ルスの位相は、第1回目と同じである。受信系9は−の
位相に設定される。したがって、この第3回目のパルス
シーケンスで収集されるMR信号E3 は、(11)式で
与えられる。 E3 =−(−A−B−C+D+E+F+G)…(11) 最後に、第4回目のパルスシーケンスでは、第1の 1
パルスは−位相(−X)に反転してかけられ、また第1
13Cパルスも−位相(−X)に反転してかけられる。
他のパルスの位相は、第1回目と同じである。受信系9
は+の位相に設定される。したがって、この第4回目の
パルスシーケンスで収集されるMR信号E4 は、(1
2)式で与えられる。 E4 =+(+A+B−C−D+E+F−G)…(12) E1 〜E4 のMR信号は、計算器システム12で加算さ
れる。この加算により得られるMR信号Eとしては、
(13)式で与えられる。
【0026】 E=4・A+4・B …(13) このように、分極移動成分A,Bだけを抽出することが
できる。以上のように上述した位相サイクルによりMR
信号を観測し、MR信号を加算することにより分極移動
成分A,Bだけを抽出することができる。なお、位相サ
イクルの対象とされるパルス及びパルスシーケンスの繰
り返し回数は、上述に限定されることなく、フリップ角
不完全性成分及び13C由来成分を除去して、分極移動成
分だけを抽出できる限りにおいて、任意に変更可能であ
る。
【0027】なお、この位相サイクルは、いわゆる変形
INEPTパルスシーケンスにも適用可能である。図6
は、変形INEPTパルスシーケンスを示す図である。
変形INEPTパルスシーケンスは、第1の13Cパルス
と、第2の13Cパルスとの時間間隔が1/4・J(Jは
結合時定数)であれば、第2の 1Hパルスと第1の13
パルスとを同時に印加する必要はないとされるものであ
る。
【0028】図7に、図6の変形INEPTを局所化に
応用したパルスシーケンスを示す。このパルスシーケン
スにおいても上記位相サイクルは適用可能である。本発
明の位相サイクルの原理は、デカップリングパルスを加
えたINEPTにも適用できる。図8にデカップリング
パルスを加えたINEPTのパルスシーケンスを示す。
このパルスシーケンスは、CH2 系用のシーケンスを示
す。このパルスシーケンスでは、高周波磁場として、第
3の13Cパルスが図2に追加されている。このデカップ
リングパルスを加えたINEPTで、フリップ角不完全
性成分及び13C由来成分を除去して、分極移動成分だけ
を抽出できるような位相サイクルを適用するには、位相
サイクルの対象パルスとして少なくとも3つのパルスを
選定し、且つパルスシーケンスを少なくとも8回繰り返
す必要がある。 (第1のケース)第1のケースとしては、第1の 1Hパ
ルス、第1の13Cパルス、第3の13Cパルスが位相サイ
クルの対象パルスとして選定される。以下に、第1回目
から第8回目までの各パルスシーケンスでの対象パルス
の位相を示す。ただし、対象パルス以外のパルスは、全
パルスシーケンスで統一的に、+に印加される。
【0029】 1回目;(+b6,+b4,+b1,+r) 2回目;(+b6,+b4,+b1,−r) 3回目;(+b6,−b4,+b1,+r) 4回目;(+b6,−b4,−b1,−r) 5回目;(−b6,+b4,+b1,−r) 6回目;(−b6,+b4,−b1,−r) 7回目;(−b6,−b4,+b1,+r) 8回目;(−b6,−b4,−b1,−r) (第2のケース)第2のケースとしては、第1の 1Hパ
ルス、第2の13Cパルス、第3の13Cパルスが位相サイ
クルの対象パルスとして選定される。以下に、第1回目
から第8回目までの各パルスシーケンスでの対象パルス
の位相を示す。ただし、対象パルス以外のパルスは、全
パルスシーケンスで統一的に、+に印加される。
【0030】 1回目;(+b6,+b5,+b1,+r) 2回目;(+b6,+b5,−b1,−r) 3回目;(+b6,−b5,+b1,−r) 4回目;(+b6,−b5,−b1,+r) 5回目;(−b6,+b5,+b1,+r) 6回目;(−b6,+b5,−b1,−r) 7回目;(−b6,−b5,+b1,−r) 8回目;(−b6,−b4,−b1,+r) このように、デカップリングパルスを加えたINEPT
に対しては、上述の第1又は第2のケースで位相サイク
ルを行うことにより、分極移動成分だけを抽出できる。
勿論、分極移動成分だけを抽出できる限りにおいて、他
のケースであってもよい。なお、図9に改良された図8
のパルスシーケンスを示すが、この場合も、図8の場合
と同様に位相サイクルを実行することにより分極移動成
分だけを抽出できる。本発明は、上述した実施の形態に
限定されることなく種々変形して実施可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明は、 1Hのスピンを選択的に励起
する高周波磁場としての少なくとも3つの 1Hパルスを
順番に印加し、他核種のスピンを選択的に励起する高周
波磁場としての少なくとも2つの他核種パルスを順番に
印加するというパルスシーケンスを実行することによ
り、上記 1Hから上記他核種への分極移動を生起させ、
上記他核種のスピンからMR信号を観測し、上記MR信
号に基づいて上記他核種のスペクトルを求める磁気共鳴
診断装置において、上記MR信号は、上記分極移動によ
る第1の成分と、上記 1Hパルスと上記他核種スピンの
フリップ角の不完全性に起因する第2の成分と、上記2
つの他核種スピンに由来して上記他核種のスピンから直
接的に生じる第3の成分とからなり、上記第1の成分を
抽出し、上記第2の成分及び上記第3の成分を除去する
ように、上記3つの 1Hパルスの中の少なくとも1つの
1Hパルスの位相が上記パルスシーケンスの繰り返しの
中で反転され、上記2つの他核種パルスの中の少なくと
も1つの他核種パルスの位相が上記パルスシーケンスの
繰り返しの中で反転され、上記パルスシーケンスの繰り
返しにより観測される複数のMR信号を加減算し、加減
算結果に基づいて上記他核種のスペクトルを求めること
を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気共鳴診断装置の一実施の形態
の構成図。
【図2】フリップ角が不完全なINEPTのパルスシー
ケンスを示す図。
【図3】図2のパルスシーケンスの中で sin項として現
象するパルスを示す図。
【図4】本発明の位相サイクルを適用した第1回目から
第4回目までのパルスシーケンスを示す図。
【図5】本発明の位相サイクルを適用した第1回目から
第4回目までの他のパルスシーケンスを示す図。
【図6】本発明の位相サイクルを適用可能な変形INE
PTのパルスシーケンスを示す図。
【図7】図6のパルスシーケンスを局所励起化に応用し
たパルスシーケンスを示す図。
【図8】本発明の位相サイクルを適用可能なデカップリ
ングINEPTパルスシーケンスを示す図。
【図9】図8のデカップリングINEPTパルスシーケ
ンスの変形例を示す図。
【図10】INEPTパルスシーケンスを示す図。
【図11】DEPTパルスシーケンスを示す図。
【図12】従来の位相サイクル法を適用したINEPT
パルスシーケンスを示す図。
【符号の説明】
1…静磁場磁石、 2…勾配コイル、 3…シムコイル、 4…プローブ( 1H,13C)、 5…勾配コイル電源、 6…シムコイル電源、 7… 1H送信部、 8…13C送信部、 9…13C受信部、 10…シーケンス制御部、 11…データ収集部、 12…計算器システム、 13…コンソール、 14…画像ディスプレイ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1Hのスピンを選択的に励起する高周波
    磁場としての少なくとも3つの 1Hパルスを順番に印加
    し、他核種のスピンを選択的に励起する高周波磁場とし
    ての少なくとも2つの他核種パルスを順番に印加すると
    いうパルスシーケンスを実行することにより、前記 1
    から前記他核種への分極移動を生起させ、前記他核種の
    スピンからMR信号を観測し、前記MR信号に基づいて
    前記他核種のスペクトルを求める磁気共鳴診断装置にお
    いて、 前記MR信号は、前記分極移動による第1の成分と、前
    1Hパルスと前記他核種スピンのフリップ角の不完全
    性に起因する第2の成分と、前記2つの他核種スピンに
    由来して前記他核種のスピンから直接的に生じる第3の
    成分とからなり、前記第1の成分を抽出し、前記第2の
    成分及び前記第3の成分を除去するように、前記3つの
    1Hパルスの中の少なくとも1つの 1Hパルスの位相が
    前記パルスシーケンスの繰り返しの中で反転され、前記
    2つの他核種パルスの中の少なくとも1つの他核種パル
    スの位相が前記パルスシーケンスの繰り返しの中で反転
    され、前記パルスシーケンスの繰り返しにより観測され
    る複数のMR信号を加減算し、加減算結果に基づいて前
    記他核種のスペクトルを求めることを特徴とする磁気共
    鳴診断装置。
  2. 【請求項2】 前記3つの 1Hパルスと前記2つの他核
    種パルスの全てを+位相で印加する第1のパルスシーケ
    ンスと、前記3つの 1Hパルスの最初の 1Hパルスだけ
    を−位相に反転して印加する第2のパルスシーケンス
    と、前記2つの他核種パルスの最初の他核種パルスだけ
    を−位相に反転して印加する第3のパルスシーケンス
    と、前記最初の 1Hパルスと前記最初の他核種パルスだ
    けを−位相に反転して印加する第4のパルスシーケンス
    とを実行することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴
    診断装置。
  3. 【請求項3】 前記3つの 1Hパルスと前記2つの他核
    種パルスの全てを+位相で印加する第1のパルスシーケ
    ンスと、前記2つの他核種パルスの最後の他核種パルス
    だけを−位相に反転して印加する第2のパルスシーケン
    スと、前記3つの 1Hパルスの最初の 1Hパルスだけを
    −位相に反転して印加する第3のパルスシーケンスと、
    前記最初の 1Hパルスと前記最後の他核種パルスだけを
    −位相に反転して印加する第4のパルスシーケンスとを
    実行することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴診断
    装置。
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