JP2703166B2 - アンチロックブレーキ - Google Patents
アンチロックブレーキInfo
- Publication number
- JP2703166B2 JP2703166B2 JP4340392A JP34039292A JP2703166B2 JP 2703166 B2 JP2703166 B2 JP 2703166B2 JP 4340392 A JP4340392 A JP 4340392A JP 34039292 A JP34039292 A JP 34039292A JP 2703166 B2 JP2703166 B2 JP 2703166B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brake
- axle
- pressure
- hydraulic
- caliper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Regulating Braking Force (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二輪車においてブレー
キ動作時に車輪がロックしないようにブレーキ圧力を調
整するアンチロック機構の改良に関する。
キ動作時に車輪がロックしないようにブレーキ圧力を調
整するアンチロック機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】二輪車においてブレーキ動作時に車輪が
ロックしないようにブレーキ圧力を調整するアンチロッ
ク機構として例えば特開昭64−90857号、特開平
1−94056号及び特開昭2−127155号が知ら
れている。
ロックしないようにブレーキ圧力を調整するアンチロッ
ク機構として例えば特開昭64−90857号、特開平
1−94056号及び特開昭2−127155号が知ら
れている。
【0003】これらのアンチロック機構においては、ブ
レーキディスクを制動するブレーキキャリパがリンクを
介して車軸に揺動自由に支持され、このリンクに加わる
トルクに応動するトルク検出ロッドがブレーキ圧力を調
整するレギュレータに機械的に連結されている。
レーキディスクを制動するブレーキキャリパがリンクを
介して車軸に揺動自由に支持され、このリンクに加わる
トルクに応動するトルク検出ロッドがブレーキ圧力を調
整するレギュレータに機械的に連結されている。
【0004】ブレーキキャリパにはブレーキペダルの踏
込量に応じてマスターシリンダから圧油が供給される。
また、レギュレータ内部にはトルク検出ロッドの変位に
応じて拡縮する油室が形成され、この油室がマスターシ
リンダからブレーキキャリパに至る油圧回路に連通する
ことで、油室の拡縮に応じてブレーキ圧力が調整され
る。
込量に応じてマスターシリンダから圧油が供給される。
また、レギュレータ内部にはトルク検出ロッドの変位に
応じて拡縮する油室が形成され、この油室がマスターシ
リンダからブレーキキャリパに至る油圧回路に連通する
ことで、油室の拡縮に応じてブレーキ圧力が調整され
る。
【0005】例えば、制動により車輪が路面に対してス
リップすると、路面と車輪間に発生する制動トルクが減
少し、これに伴ってトルク検出ロッドの変位量が減少す
るのに応じて、レギュレータがブレーキ圧力を低下さ
せ、車輪がロックするのを防止するのである。
リップすると、路面と車輪間に発生する制動トルクが減
少し、これに伴ってトルク検出ロッドの変位量が減少す
るのに応じて、レギュレータがブレーキ圧力を低下さ
せ、車輪がロックするのを防止するのである。
【0006】
【発明の課題】これらアンチロック機構は構造は比較的
簡単であるが、機械的なリンクのみでブレーキ圧力を制
御しているため、スリップ状態の変化に対してブレーキ
圧力を適確に制御することが難しいという問題があっ
た。また、特開平3−22056号、特開平3−215
726号、特開平3−273948号及び特開平4−3
9151号には、アンチロックブレーキ装置として歪ゲ
ージを用いて前後制動力を検出するようにしたものが提
案されている。しかし、これらの歪ゲージの取付けは、
全てホイール、ディスクプレートキャリパ取付部を含め
た支持部材側であるため、説明ではタイヤに作用する前
後方向力を検出するとあるが、いずれの方式でも、全て
タイヤ、ホイールを含む制動慣性力がキャリパに作用
し、キャリパを支持する支持部材は当然その支持反力を
含めた力を検出するため、全く純粋にタイヤに作用する
前後方向力のみを検出することは不可能である。例え
ば、タイヤを回転させ空中に支持(タイヤ接地力ゼロ)
した場合でも、キャリパに加圧制動を与えれば、タイ
ヤ、ホイールは減速し、その慣性トルクはキャリパ支持
部材に伝達され、歪ゲージに制動出力を発生させること
は明白で、このように上記公報に開示された方式では正
確な制動力(タイヤに作用する前後方向力)を検出する
ことは困難であった。
簡単であるが、機械的なリンクのみでブレーキ圧力を制
御しているため、スリップ状態の変化に対してブレーキ
圧力を適確に制御することが難しいという問題があっ
た。また、特開平3−22056号、特開平3−215
726号、特開平3−273948号及び特開平4−3
9151号には、アンチロックブレーキ装置として歪ゲ
ージを用いて前後制動力を検出するようにしたものが提
案されている。しかし、これらの歪ゲージの取付けは、
全てホイール、ディスクプレートキャリパ取付部を含め
た支持部材側であるため、説明ではタイヤに作用する前
後方向力を検出するとあるが、いずれの方式でも、全て
タイヤ、ホイールを含む制動慣性力がキャリパに作用
し、キャリパを支持する支持部材は当然その支持反力を
含めた力を検出するため、全く純粋にタイヤに作用する
前後方向力のみを検出することは不可能である。例え
ば、タイヤを回転させ空中に支持(タイヤ接地力ゼロ)
した場合でも、キャリパに加圧制動を与えれば、タイ
ヤ、ホイールは減速し、その慣性トルクはキャリパ支持
部材に伝達され、歪ゲージに制動出力を発生させること
は明白で、このように上記公報に開示された方式では正
確な制動力(タイヤに作用する前後方向力)を検出する
ことは困難であった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決すべくなされ
たもので、簡単な構造を維持しつつ、スリップ状態に対
応してブレーキ圧力を精度良く制御することを目的とす
る。
たもので、簡単な構造を維持しつつ、スリップ状態に対
応してブレーキ圧力を精度良く制御することを目的とす
る。
【0008】
【課題を達成するための手段】本発明は、支持部材を介
して車体に支持された車軸を支点に車輪と一体に回転す
るブレーキディスクと、供給される油圧に応じてブレー
キディスクを制動するブレーキキャリパと、ブレーキ操
作手段の操作量に応じた油圧を発生させるマスターシリ
ンダと、マスターシリンダとブレーキキャリパを接続す
る油圧回路と、ブレーキキャリパを車軸に揺動自由に支
持するリンクと、前記油圧回路に連通すると共にリンク
の揺動に応じて拡縮する油室及びこの油室を制動力に対
抗して拡大方向に付勢するばね部材とを持ちリンクと支
持部材間に装着されるレギュレータとを備えたアンチロ
ックブレーキにおいて、前記油圧回路を開閉する電磁弁
と、前記油圧回路の圧力を検出する手段と、タイヤ、ホ
イールを介して車軸に作用する前後方向の荷重のみをキ
ャリパ支持力が作用しない車軸部で検出する手段と、各
検出手段が検出した油圧回路圧力とタイヤ、ホイールを
介して車軸に作用する前後方向荷重から演算されるこれ
らの変化率の比が所定の範囲から外れた時に前記電磁弁
を閉鎖する手段とを備えている。
して車体に支持された車軸を支点に車輪と一体に回転す
るブレーキディスクと、供給される油圧に応じてブレー
キディスクを制動するブレーキキャリパと、ブレーキ操
作手段の操作量に応じた油圧を発生させるマスターシリ
ンダと、マスターシリンダとブレーキキャリパを接続す
る油圧回路と、ブレーキキャリパを車軸に揺動自由に支
持するリンクと、前記油圧回路に連通すると共にリンク
の揺動に応じて拡縮する油室及びこの油室を制動力に対
抗して拡大方向に付勢するばね部材とを持ちリンクと支
持部材間に装着されるレギュレータとを備えたアンチロ
ックブレーキにおいて、前記油圧回路を開閉する電磁弁
と、前記油圧回路の圧力を検出する手段と、タイヤ、ホ
イールを介して車軸に作用する前後方向の荷重のみをキ
ャリパ支持力が作用しない車軸部で検出する手段と、各
検出手段が検出した油圧回路圧力とタイヤ、ホイールを
介して車軸に作用する前後方向荷重から演算されるこれ
らの変化率の比が所定の範囲から外れた時に前記電磁弁
を閉鎖する手段とを備えている。
【0009】
【作用】ブレーキ動作に伴い車軸にはタイヤに作用する
制動力による荷重が作用する。この荷重はブレーキが効
果的に作用している場合は大きく、車輪が路面に対して
スリップすると小さくなる。したがって、ブレーキ圧力
の変化率と車軸に作用する荷重の変化率との比が所定範
囲を下回ることでスリップを精度良く検出できる。ま
た、これに対して電磁弁を閉鎖することにより、マスタ
ーシリンダからブレーキキャリパへの油圧供給が遮断さ
れ、ブレーキ圧力はリンクの揺動に応じた油室の圧力調
整機能によりスリップに対応して制御される。
制動力による荷重が作用する。この荷重はブレーキが効
果的に作用している場合は大きく、車輪が路面に対して
スリップすると小さくなる。したがって、ブレーキ圧力
の変化率と車軸に作用する荷重の変化率との比が所定範
囲を下回ることでスリップを精度良く検出できる。ま
た、これに対して電磁弁を閉鎖することにより、マスタ
ーシリンダからブレーキキャリパへの油圧供給が遮断さ
れ、ブレーキ圧力はリンクの揺動に応じた油室の圧力調
整機能によりスリップに対応して制御される。
【0010】
【実施例】図1〜図7に本発明の実施例を示す。
【0011】図1に示すブレーキ装置は、ブレーキ操作
手段であるブレーキレバー48の操作によりマスターシ
リンダ5が加圧され、この油圧が油圧回路6を介してブ
レーキキャリパ2に供給され、ブレーキディスク23を
制動するもので、ブレーキディスク23はフロントフォ
ーク22に支持された車軸21により車輪と一体に回転
自由に支持される。ブレーキキャリパ2には図5に示す
ようにブレーキディスク23に臨んでブレーキパッド2
Aが収装され、油圧回路6の圧力に応じてブレーキパッ
ド2Aがブレーキディスク23に押し付けられる。
手段であるブレーキレバー48の操作によりマスターシ
リンダ5が加圧され、この油圧が油圧回路6を介してブ
レーキキャリパ2に供給され、ブレーキディスク23を
制動するもので、ブレーキディスク23はフロントフォ
ーク22に支持された車軸21により車輪と一体に回転
自由に支持される。ブレーキキャリパ2には図5に示す
ようにブレーキディスク23に臨んでブレーキパッド2
Aが収装され、油圧回路6の圧力に応じてブレーキパッ
ド2Aがブレーキディスク23に押し付けられる。
【0012】ブレーキキャリパ2は図2に示すように車
軸21に一端を揺動自由に連結したリンク3の中間部に
固定される。
軸21に一端を揺動自由に連結したリンク3の中間部に
固定される。
【0013】リンク3のもう一端とフロントフォーク2
2の中間部とをレギュレータ12が連結する。これによ
り、リンク3とレギュレータ12とフロントフォーク2
2が略三角形を構成する。したがって、ホイール慣性力
を含む制動力は直接フロントフォーク22が支持し、車
軸にはタイヤに作用する前後方向力のみが作用する。
2の中間部とをレギュレータ12が連結する。これによ
り、リンク3とレギュレータ12とフロントフォーク2
2が略三角形を構成する。したがって、ホイール慣性力
を含む制動力は直接フロントフォーク22が支持し、車
軸にはタイヤに作用する前後方向力のみが作用する。
【0014】レギュレータ12はシリンダ26と、シリ
ンダ26から摺動自由に突出するトルク検出ロッド28
とを備える。シリンダ26の基端はフロントフォーク2
2に形成されたブラケット25に連結する。シリンダ2
6から突出するトルク検出ロッド28の端部はリンク3
の端部に連結する。なお、トルク検出ロッド28は図1
に示す支持ばね4により伸長方向に付勢される。
ンダ26から摺動自由に突出するトルク検出ロッド28
とを備える。シリンダ26の基端はフロントフォーク2
2に形成されたブラケット25に連結する。シリンダ2
6から突出するトルク検出ロッド28の端部はリンク3
の端部に連結する。なお、トルク検出ロッド28は図1
に示す支持ばね4により伸長方向に付勢される。
【0015】シリンダ26の内部にはトルク検出ロッド
28に結合したピストン8が摺動自由に収装され、ピス
トン8の摺動に応じて拡縮する油室33が油圧回路6に
連通する。
28に結合したピストン8が摺動自由に収装され、ピス
トン8の摺動に応じて拡縮する油室33が油圧回路6に
連通する。
【0016】油圧回路6の途中には電磁カット弁7が設
けられる。この電磁カット弁7はコントローラ11から
入力される信号に応じて油圧回路6を開閉する。油圧回
路6にはまた油圧センサ9が介装される。油圧センサ9
はブレーキキャリパ2に供給される油圧を検出してコン
トローラ11に油圧信号を入力する。
けられる。この電磁カット弁7はコントローラ11から
入力される信号に応じて油圧回路6を開閉する。油圧回
路6にはまた油圧センサ9が介装される。油圧センサ9
はブレーキキャリパ2に供給される油圧を検出してコン
トローラ11に油圧信号を入力する。
【0017】さらに、油圧回路6には電磁カット弁7と
ブレーキキャリパ2の間にアキュームレータ51と、コ
ントロールピストン52が設けられる。アキュームレー
タ51はバネ54の圧力に応じて、油圧回路の油量変動
量と圧力変動量との関係を調整する。また、コントロー
ルピストン52はソレノイド53により駆動され、増減
圧の過不足を補償する。
ブレーキキャリパ2の間にアキュームレータ51と、コ
ントロールピストン52が設けられる。アキュームレー
タ51はバネ54の圧力に応じて、油圧回路の油量変動
量と圧力変動量との関係を調整する。また、コントロー
ルピストン52はソレノイド53により駆動され、増減
圧の過不足を補償する。
【0018】車軸21とフロントフォーク22の間には
荷重センサ62が介装される。この荷重センサ62はタ
イヤ、ホイールを介して車軸21に加わる前後方向の制
動荷重のみを検出してコントローラ11に荷重信号を入
力する。なお、図2に示すようにフロントフォーク22
の車軸支持部66を前後方向の長孔に形成し、車軸21
を長孔の前部に支持する支持部材64をフロントフォー
ク22に取り付けるとともに、この支持部材64と車軸
21との間に荷重センサ62を介装するようにすれば、
従来の車軸支持構造を大きく変えずに荷重の測定が行え
る。
荷重センサ62が介装される。この荷重センサ62はタ
イヤ、ホイールを介して車軸21に加わる前後方向の制
動荷重のみを検出してコントローラ11に荷重信号を入
力する。なお、図2に示すようにフロントフォーク22
の車軸支持部66を前後方向の長孔に形成し、車軸21
を長孔の前部に支持する支持部材64をフロントフォー
ク22に取り付けるとともに、この支持部材64と車軸
21との間に荷重センサ62を介装するようにすれば、
従来の車軸支持構造を大きく変えずに荷重の測定が行え
る。
【0019】コントローラ11は油圧センサ9から入力
される圧力信号と、荷重センサ62から入力される荷重
信号とからこれらの変化率を比較し、変化率の比があら
かじめ定めた所定の範囲にないと、車輪がスリップして
いると判定し、電磁カット弁7に信号を出力して電磁カ
ット弁7を閉鎖する。
される圧力信号と、荷重センサ62から入力される荷重
信号とからこれらの変化率を比較し、変化率の比があら
かじめ定めた所定の範囲にないと、車輪がスリップして
いると判定し、電磁カット弁7に信号を出力して電磁カ
ット弁7を閉鎖する。
【0020】次に作用を説明する。
【0021】通常走行時においては、電磁カット弁7は
開いており、この状態でブレーキレバー48を操作する
と、マスターシリンダ5からブレーキキャリパ2に供給
される油圧が上昇し、ブレーキキャリパ2は油圧でブレ
ーキパッド2Aをブレーキディスク23に押し付けてブ
レーキディスク23を制動する。
開いており、この状態でブレーキレバー48を操作する
と、マスターシリンダ5からブレーキキャリパ2に供給
される油圧が上昇し、ブレーキキャリパ2は油圧でブレ
ーキパッド2Aをブレーキディスク23に押し付けてブ
レーキディスク23を制動する。
【0022】その結果、車輪と路面の間に制動力Fが発
生する。この制動力Fは車輪、ブレーキディスク23、
ブレーキキャリパ2及びリンク3を介してトルク検出ロ
ッド28にトルクとして伝達され、トルク検出ロッド2
8は支持ばね4に抗してシリンダ26に侵入する。そし
て支持ばね4の弾性復元力と釣り合う位置でトルク検出
ロッド28の侵入は停止する。ブレーキ圧力や制動力が
変動するとトルク検出ロッド28は新たなストローク位
置に変位する。
生する。この制動力Fは車輪、ブレーキディスク23、
ブレーキキャリパ2及びリンク3を介してトルク検出ロ
ッド28にトルクとして伝達され、トルク検出ロッド2
8は支持ばね4に抗してシリンダ26に侵入する。そし
て支持ばね4の弾性復元力と釣り合う位置でトルク検出
ロッド28の侵入は停止する。ブレーキ圧力や制動力が
変動するとトルク検出ロッド28は新たなストローク位
置に変位する。
【0023】一方、走行中は油圧センサ9からの油圧信
号と荷重センサ62からの荷重信号とがコントローラ1
1に入力され、コントローラ11はこれらの信号から油
圧Pの変化率ΔPと制動力Fの変化率ΔFを計算する。
制動力Fはブレーキ動作により路面が摩擦により車輪に
及ぼす抵抗力であり、ブレーキパッド2Aに作用する油
圧Pが増加すると制動力Fも増加し、車体の慣性力によ
り車軸21とフロントフォーク22の間に作用する圧縮
荷重もこれに比例して増加する。しかしながら、車輪が
スリップし始めると、車輪と路面との間に作用する制動
力が減少するためにこの圧縮荷重も減少する。そして、
制動力の減少が続くとやがて車輪はロック状態となる。
号と荷重センサ62からの荷重信号とがコントローラ1
1に入力され、コントローラ11はこれらの信号から油
圧Pの変化率ΔPと制動力Fの変化率ΔFを計算する。
制動力Fはブレーキ動作により路面が摩擦により車輪に
及ぼす抵抗力であり、ブレーキパッド2Aに作用する油
圧Pが増加すると制動力Fも増加し、車体の慣性力によ
り車軸21とフロントフォーク22の間に作用する圧縮
荷重もこれに比例して増加する。しかしながら、車輪が
スリップし始めると、車輪と路面との間に作用する制動
力が減少するためにこの圧縮荷重も減少する。そして、
制動力の減少が続くとやがて車輪はロック状態となる。
【0024】ここで、車輪がロックする際の制動力Fと
ブレーキ圧力Pとの関係は図4に示される。すなわち、
油圧Pの増加に対して制動力Fの増加が鈍化し、この変
化の割合が傾きS1を下回ると急激に制動力Fが減少し
てロックの危険状態が進行する。
ブレーキ圧力Pとの関係は図4に示される。すなわち、
油圧Pの増加に対して制動力Fの増加が鈍化し、この変
化の割合が傾きS1を下回ると急激に制動力Fが減少し
てロックの危険状態が進行する。
【0025】このときの制動力Fの変化率ΔFと油圧P
の変化率ΔPとの関係は図3に示される。図中斜線で囲
まれた領域A,B,Cが車輪のロック状態またはロック
しそうな状態を示す。
の変化率ΔPとの関係は図3に示される。図中斜線で囲
まれた領域A,B,Cが車輪のロック状態またはロック
しそうな状態を示す。
【0026】勾配S1以下の領域Aは上昇する油圧Pの
変化率ΔPに対して制動力の変化率ΔFの上昇が鈍化す
る領域で、領域Bは路面の摩擦係数の急激な減少や車輪
の接地荷重の急激な減少によって車輪がロックして制動
力Fの変化率ΔFが負となる領域を示し、領域Cは凍結
路等でブレーキレバー48の操作力を低減したにもかか
わらず車輪のロックが継続するような領域で油圧と制動
力の変化率ΔP,ΔFがともに負となる。なお、図のε
pとεfは不感帯を示す。
変化率ΔPに対して制動力の変化率ΔFの上昇が鈍化す
る領域で、領域Bは路面の摩擦係数の急激な減少や車輪
の接地荷重の急激な減少によって車輪がロックして制動
力Fの変化率ΔFが負となる領域を示し、領域Cは凍結
路等でブレーキレバー48の操作力を低減したにもかか
わらず車輪のロックが継続するような領域で油圧と制動
力の変化率ΔP,ΔFがともに負となる。なお、図のε
pとεfは不感帯を示す。
【0027】コントローラ11は演算した変化率ΔFと
ΔPがあらかじめ内部に設定された不感帯範囲になく、
かつ変化率の比ΔF/ΔPがあらかじめ設定された値S
1以下であれば図のAの領域に相当すると判断する。ま
た、制動力Fの変化率ΔFが不感帯εfを下回る場合は
図のBの領域にあると判断する。
ΔPがあらかじめ内部に設定された不感帯範囲になく、
かつ変化率の比ΔF/ΔPがあらかじめ設定された値S
1以下であれば図のAの領域に相当すると判断する。ま
た、制動力Fの変化率ΔFが不感帯εfを下回る場合は
図のBの領域にあると判断する。
【0028】これらの場合には、コントローラ11は電
磁カット弁7へ信号を出力して電磁カット弁7を閉鎖す
る。この結果、ブレーキキャリパ2は高圧状態で油圧供
給を遮断される。この状態で車輪がさらにスリップする
と、制動力Fの減少に伴って支持ばね4がトルク検出ロ
ッド28を伸長側へと押し戻し、油室33の容積拡大に
よりブレーキキャリパ2の圧力を一時的に低下させ、車
輪が完全にロックするのを防止する。
磁カット弁7へ信号を出力して電磁カット弁7を閉鎖す
る。この結果、ブレーキキャリパ2は高圧状態で油圧供
給を遮断される。この状態で車輪がさらにスリップする
と、制動力Fの減少に伴って支持ばね4がトルク検出ロ
ッド28を伸長側へと押し戻し、油室33の容積拡大に
よりブレーキキャリパ2の圧力を一時的に低下させ、車
輪が完全にロックするのを防止する。
【0029】なお、車軸21とフロントフォーク22と
の間に発生する前後方向の荷重は車輪やブレーキディス
ク23の慣性モーメントの影響を受けず、制動力Fの変
化に直接的に追随する。したがって、この荷重信号に基
づくスリップの判定は極めて正確であり、高い精度のア
ンチロック制御が可能である。
の間に発生する前後方向の荷重は車輪やブレーキディス
ク23の慣性モーメントの影響を受けず、制動力Fの変
化に直接的に追随する。したがって、この荷重信号に基
づくスリップの判定は極めて正確であり、高い精度のア
ンチロック制御が可能である。
【0030】図5は車軸21に加わる前後方向の荷重検
出手段に関する本発明の第2の実施例を示す。この図に
おいて、70はホイールであり、ホイール70とフロン
トフォーク22の間において車軸21に歪センサ65を
取り付ける。ブレーキ動作により制動された車輪と引き
続き前進しようとする車体との間に発生する荷重はホイ
ール70とフロントフォーク22の双方に結合する車軸
21に歪みをもたらす。したがって、この歪みを歪セン
サ65が検出することにより、制動力Fを検出すること
ができる。荷重検出手段をこのように構成することによ
り、フロントフォーク22の車軸支持部66を特殊な構
造にする必要がなくなる。
出手段に関する本発明の第2の実施例を示す。この図に
おいて、70はホイールであり、ホイール70とフロン
トフォーク22の間において車軸21に歪センサ65を
取り付ける。ブレーキ動作により制動された車輪と引き
続き前進しようとする車体との間に発生する荷重はホイ
ール70とフロントフォーク22の双方に結合する車軸
21に歪みをもたらす。したがって、この歪みを歪セン
サ65が検出することにより、制動力Fを検出すること
ができる。荷重検出手段をこのように構成することによ
り、フロントフォーク22の車軸支持部66を特殊な構
造にする必要がなくなる。
【0031】図6は本発明の第3の実施例を示す。ここ
では、歪センサ65を車軸21の中央部に設けている。
制動時には図5に示すように、車軸21のホイール70
を支持する2箇所の軸受67に制動力FがF/2ずつ作
用し、これに対して左右の車軸支持部66に反力R1と
R2が作用する。この結果車軸21に図7のような曲げ
モーメントが作用する。この曲げモーメントの大きさは
軸受67の間では一定である。したがって、この曲げモ
ーメントによる軸受67の間の車軸21の歪みを歪セン
サ65により検出することにより、制動力Fをばらつき
なく高精度に検出することができる。
では、歪センサ65を車軸21の中央部に設けている。
制動時には図5に示すように、車軸21のホイール70
を支持する2箇所の軸受67に制動力FがF/2ずつ作
用し、これに対して左右の車軸支持部66に反力R1と
R2が作用する。この結果車軸21に図7のような曲げ
モーメントが作用する。この曲げモーメントの大きさは
軸受67の間では一定である。したがって、この曲げモ
ーメントによる軸受67の間の車軸21の歪みを歪セン
サ65により検出することにより、制動力Fをばらつき
なく高精度に検出することができる。
【0032】なお、上記実施例はいずれも前輪ブレーキ
について説明したが、本発明は後輪ブレーキにももちろ
ん適用可能である。
について説明したが、本発明は後輪ブレーキにももちろ
ん適用可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明は、支持部材を介し
て車体に支持された車軸を支点に車輪と一体に回転する
ブレーキディスクと、供給される油圧に応じてブレーキ
ディスクを制動するブレーキキャリパと、ブレーキ操作
手段の操作量に応じた油圧を発生させるマスターシリン
ダと、マスターシリンダとブレーキキャリパを接続する
油圧回路と、ブレーキキャリパを車軸に揺動自由に支持
するリンクと、リンクの揺動に応じて拡縮する前記油圧
回路に連通する油室を備えリンクと支持部材間に装着さ
れるレギュレータとを備えたアンチロックブレーキにお
いて、マスターシリンダからブレーキキャリパに至る油
圧通路を開閉する電磁弁と、油圧回路の圧力を検出する
手段と、車軸に作用する前後方向の荷重を検出する手段
とを備え、油圧回路の圧力の変化率と車軸に作用する前
後方向荷重の変化率との比が所定の範囲から外れた時に
前記電磁弁を閉鎖するようにしたので、車輪の慣性力を
含まずにタイヤと路面間の制動力のみを精度良く検出す
ることができ、タイヤスリップに対する正確なアンチロ
ック制御が行える。
て車体に支持された車軸を支点に車輪と一体に回転する
ブレーキディスクと、供給される油圧に応じてブレーキ
ディスクを制動するブレーキキャリパと、ブレーキ操作
手段の操作量に応じた油圧を発生させるマスターシリン
ダと、マスターシリンダとブレーキキャリパを接続する
油圧回路と、ブレーキキャリパを車軸に揺動自由に支持
するリンクと、リンクの揺動に応じて拡縮する前記油圧
回路に連通する油室を備えリンクと支持部材間に装着さ
れるレギュレータとを備えたアンチロックブレーキにお
いて、マスターシリンダからブレーキキャリパに至る油
圧通路を開閉する電磁弁と、油圧回路の圧力を検出する
手段と、車軸に作用する前後方向の荷重を検出する手段
とを備え、油圧回路の圧力の変化率と車軸に作用する前
後方向荷重の変化率との比が所定の範囲から外れた時に
前記電磁弁を閉鎖するようにしたので、車輪の慣性力を
含まずにタイヤと路面間の制動力のみを精度良く検出す
ることができ、タイヤスリップに対する正確なアンチロ
ック制御が行える。
【図1】本発明の第1の実施例を示すアンチロックブレ
ーキの構成図である。
ーキの構成図である。
【図2】図1に示されたブレーキキャリパとレギュレー
タの拡大側面図である。
タの拡大側面図である。
【図3】制動力Fの変化率ΔFと油圧Pの変化率ΔPの
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図4】制動力Fと油圧Pの関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施例を示す二輪車前輪の横断
面図である。
面図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す二輪車前輪の横断
面図である。
面図である。
【図7】制動時に車軸に加わる荷重と曲げモーメントを
説明する模式図である。
説明する模式図である。
2 ブレーキキャリパ 3 リンク 5 マスターシリンダ 6 油圧通路 7 電磁カット弁 9 油圧センサ 11 コントローラ 21 車軸 22 フロントフォーク 23 ブレーキディスク 33 油室 48 ブレーキレバー 62 荷重センサ
Claims (1)
- 【請求項1】 支持部材を介して車体に支持された車軸
を支点に車輪と一体に回転するブレーキディスクと、供
給される油圧に応じてブレーキディスクを制動するブレ
ーキキャリパと、ブレーキ操作手段の操作量に応じた油
圧を発生させるマスターシリンダと、マスターシリンダ
とブレーキキャリパを接続する油圧回路と、ブレーキキ
ャリパを車軸に揺動自由に支持するリンクと、前記油圧
回路に連通すると共にリンクの揺動に応じて拡縮する油
室及びこの油室を制動力に対抗して拡大方向に付勢する
ばね部材とを持ちリンクと支持部材間に装着されるレギ
ュレータとを備えたアンチロックブレーキにおいて、前
記油圧回路を開閉する電磁弁と、前記油圧回路の圧力を
検出する手段と、タイヤ、ホイールを介して車軸に作用
する前後方向の荷重のみをキャリパ支持力が作用しない
車軸部で検出する手段と、各検出手段が検出した油圧回
路圧力とタイヤ、ホイールを介して車軸に作用する前後
方向荷重から演算されるこれらの変化率の比が所定の範
囲から外れた時に前記電磁弁を閉鎖する手段とを備えた
ことを特徴とするアンチロックブレーキ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4340392A JP2703166B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | アンチロックブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4340392A JP2703166B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | アンチロックブレーキ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06183325A JPH06183325A (ja) | 1994-07-05 |
| JP2703166B2 true JP2703166B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=18336516
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4340392A Expired - Lifetime JP2703166B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | アンチロックブレーキ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2703166B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-21 JP JP4340392A patent/JP2703166B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06183325A (ja) | 1994-07-05 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0548985B1 (en) | Antilock mechanims for motorcycle brakes | |
| JPH0737225B2 (ja) | 液圧2回路制動装置 | |
| US4743074A (en) | Anti-squeal braking system for automotive vehicle | |
| US5257856A (en) | Method of and system for controlling brakes | |
| JPH0662079B2 (ja) | 自動車用ブレーキシステム | |
| EP1549536A1 (en) | Vehicle stability control enhancement using tire force characteristics | |
| JP3115052B2 (ja) | 車体状態検出方法および装置 | |
| JPH03504706A (ja) | 車輪の非ロックおよび非スキッド制動/トラクションのための方法およびシステム | |
| JPH0667719B2 (ja) | 液圧2回路制動装置 | |
| JP5207573B2 (ja) | 自動車制動装置 | |
| JP2703166B2 (ja) | アンチロックブレーキ | |
| JP4427931B2 (ja) | ブレーキ制御装置 | |
| JP2795472B2 (ja) | ブレーキ制御システム | |
| JP3694036B2 (ja) | 車輪接地荷重調整方法および装置 | |
| JP4740061B2 (ja) | バーハンドル車両用ブレーキ制御装置 | |
| JPH06270783A (ja) | アンチロックブレーキ | |
| US20010053953A1 (en) | Antilock braking control method and system | |
| JP2908917B2 (ja) | ブレーキ制御方法 | |
| JPH0687423A (ja) | アンチロックブレーキ装置 | |
| JPH04507074A (ja) | 車両の制御システム | |
| KR100382679B1 (ko) | 급제동시 차량 회전방지장치 | |
| KR20250145118A (ko) | 차량 정지 거리 최소화를 위한 잠김 방지 브레이크 시스템 | |
| JPH0659180U (ja) | アンチロックブレーキ装置 | |
| JP3698751B2 (ja) | ロードセンシングプロポーショニングバルブにおける荷重検知装置 | |
| JPH01266010A (ja) | 車両のサスペンション制御装置 |