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JP2736951B2 - 屋根構造 - Google Patents
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JP2736951B2 - 屋根構造 - Google Patents

屋根構造

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JP2736951B2
JP2736951B2 JP20448693A JP20448693A JP2736951B2 JP 2736951 B2 JP2736951 B2 JP 2736951B2 JP 20448693 A JP20448693 A JP 20448693A JP 20448693 A JP20448693 A JP 20448693A JP 2736951 B2 JP2736951 B2 JP 2736951B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、それぞれ金属板で構成
されている吊り子と屋根板材と屋根板材用キャップとで
構成されており、葺き上げられた形状が瓦葺きされた状
態に近似しており、しかも外面に固定用の釘やネジ等の
固定手段が露出しない耐漏水性に優れた施工性の極めて
良好な屋根構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属板で製作されている屋根板材を使用
する屋根構造としては種々のものが存在するが、近年葺
き上げられた形状が瓦葺きされた状態に近似した形状と
なる屋根構造が日本人の意匠感覚に向いている関係から
多用されるようになってきている。この葺き上げられた
形状が瓦葺きされた状態に近似した形状となる屋根構造
は、棟から軒先に至る雨水の流れ方向と平行に一定間隔
で波付けが成され且つ雨水の流れ方向に対して直角方向
に段差部を設けた屋根板材をそれぞれその上下及び左右
の端部において重ねて下地材上に設置し、屋根板材の山
の頂部において釘やネジ等の固定手段を貫通させて下地
材に固定させる構造が一般的である。
【0003】しかしながら、このような固定方法を採用
している従来の屋根板構造においては、以下に列挙する
ような種々の欠点があった。 屋根面に釘やネジ等の固定手段が露出するために外観
が悪い。 露出した釘やネジ等の固定手段が腐食するので強度上
問題がある他、この固定手段が錆が発生する素材から成
っている場合にはその錆が屋根面を汚して屋根板材の耐
久性や外観を低下させることがあり、またこの固定手段
を貫通させるために屋根板材に穿設された穴周りからの
雨水の漏水の危険性が高い。 屋根葺き作業を効率化するために1枚の金属板で多数
の瓦状部を構成すると、その位置決めに2名以上の作業
員を要すると共に、前記固定手段の使用箇所が増えて、
前記,の欠点が助長される。 棟から軒先に平行に多数の段差部が設けれている屋根
板材であってその段差部が幅方向に連続して全域に形成
されているものは、棟から軒先への方向と直角方向に損
傷し易く、面外方向から僅かな衝撃が付与されても屋根
板材がその段差部で損傷することがあり、取扱いが非常
に面倒である。 屋根板材の端部同士を重ねて順次葺いていく構造であ
るので、葺き進むに従って屋根板材の板厚分だけ順次ズ
レていくため、軒先を直線状に揃えるには若干斜めにし
て葺く必要があるなど、熟練を要する。 屋根板材の端部同士を重ねて順次葺いていく構造であ
るので、片側から順次葺いていかなければならないた
め、大面積を葺くのに時間を要する。 屋根板材の端部同士を重ねて順次葺いていく構造であ
るので、重ね部分を充分に取らないと雨水の侵入を防止
することができず、重ね部分を充分に取ると材料面で不
経済である。 屋根板材の端部同士を重ねて順次葺いていく構造であ
るので、部分的な修理を行う際に隣合う屋根板材を剥が
さなければならず、手間がかかる。 葺き上がった状態では一体になるので、熱膨張等の影
響が蓄積されて、変形や雨水の漏水の危険がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を解消して、葺き上げられた形状が瓦葺きされ
た状態に近似しているにも拘らず、外面に固定用の釘や
ネジ等の固定手段が露出せず、しかも屋根板材の端部同
士を重ねて順次葺いていく構造ではない耐漏水性に優れ
た施工性の極めて良好な屋根構造を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決すべく種々検討した結果、上部が開口している略
コ字状を成しており両側上端に後述する屋根板材の両側
に形成されている円弧状係合片が密着して係合される円
弧状係合片がそれぞれ全長に亘って形成されている長尺
状の吊り子を屋根の下地材上に棟から軒先に至る雨水の
流れ方向と平行に一定間隔でその底部において固定手段
により固定し、次いで幅方向中央に山部が形成されてい
ると共に施工された際に屋根面に露出する部分に雨水の
流れ方向に一定間隔で段差部が形成されている長尺状の
屋根板材の前記施工された際に屋根面に露出する部分の
両側に連続する僅かに上方に傾斜した平面部に連続して
形成されている円弧状係合片を前記吊り子の両側上端に
形成されている円弧状係合片にそのバネ作用によって密
着して係合させ、しかる後に前記屋根板材の段差部と同
一間隔で段差部が形成されている中央部の両側に連続し
て内面側に全長に亘って僅かに上方に傾斜した状態に折
曲されて平面部が形成されている長尺状の屋根板材用キ
ャップの該平面部に連続して屋根板材の側端に形成され
ている円弧状係合片に沿う形状に全長に亘って上方に湾
曲されて形成されている両側の円弧状押圧片を前記屋根
板材の円弧状係合片にそのバネ作用によって密着して押
圧させれば、葺き上げられた形状は屋根板材と屋根板材
用キャップとに設けられた段差部により瓦葺きされた状
態に近似し、外面に固定用の釘やネジ等の固定手段が露
出せず、しかも屋根板材の端部同士を重ねて葺くのでは
なくて上方より押し込んで係合させるだけであるので、
作業性が良くしかも耐漏水性に優れた屋根構造となるこ
とを究明して本発明を完成したのである。
【0006】そして更に、屋根板材用キャップの円弧状
押圧片を屋根板材の円弧状係合片にそのバネ作用によっ
て密着して押圧させた際に、屋根板材用キャップの幅方
向の両側に連続して内面側に全長に亘って僅かに上方に
傾斜した状態に折曲されて形成されている平面部と屋根
板材の施工された際に屋根面に露出する部分の両側に連
続する僅かに上方に傾斜した平面部との間に僅かな空間
部が形成される形状にすると、この空間部が等圧空間の
作用を成すので、屋根板材用キャップの円弧状押圧片と
屋根板材の円弧状係合片との密着部分に至る雨水の量が
減少して耐漏水性が更に向上することも究明したのであ
る。
【0007】また、屋根板材の両側に形成されている円
弧状係合片の側端に吊り子の両側上端に形成されている
円弧状係合片の側縁より突出させて上方に開口している
溝状部を形成しておくと、屋根板材の両側に形成されて
いる円弧状係合片に沿って侵入して来た雨水がこの溝状
部に沿って軒先まで案内されるので、耐漏水性が更に向
上することも究明したのである。
【0008】そして更に、吊り子の底部に、屋根の下地
材上に吊り子を固定する釘やネジ等の固定手段が貫通さ
れる部分を挟んで上方に突出するリブを全長に亘って設
けたり、前記固定手段の頭部を底部より上方で支持でき
るように上方に突出させた張出し部をそれぞれ設けてお
くと、屋根板材の両側に形成されている円弧状係合片に
沿って侵入して来て吊り子の底部に落下した水が前記固
定手段の貫通孔部分から屋根の下地材に侵入することも
防止できて更に耐久性が向上することも究明したのであ
る。
【0009】以下、図面により本発明に係る屋根構造の
実施例について詳細に説明する。図1は本発明に係る屋
根構造の1実施例を示す斜視図、図2は図1におけるA
−A線拡大断面説明図、図3は本発明に係る屋根構造の
他の実施例の図2に相当する部分の拡大断面説明図であ
る。
【0010】図面中、1は屋根の下地材、2は上部が開
口している略コ字状を成しており両側上端に後述する屋
根板材4の両側上端に形成されている円弧状係合片4aが
密着して係合される円弧状係合片2aがそれぞれ全長に亘
って形成されている長尺状の吊り子であり、屋根の下地
材1上に棟から軒先に至る雨水の流れ方向と平行に一定
間隔Wでその底部2bにおいて釘やネジ等の固定手段3に
より固定される。この吊り子2の底部2bには、屋根の下
地材1上に吊り子2を固定する釘やネジ等の固定手段3
が貫通される部分を挟んで上方に突出するリブ2cが設け
られているか、屋根の下地材1上に吊り子2を固定する
釘やネジ等の固定手段3の頭部を底部2bより上方で支持
できるように上方に突出させた張出し部2dがそれぞれ設
けられていることが好ましい。
【0011】4は幅方向中央に山部4bが形成されている
と共に施工された際に屋根面に露出する部分に雨水の流
れ方向に一定間隔Lで段差部4cが形成されている長尺状
の屋根板材であり、施工された際に屋根面に露出する部
分の両側に連続して僅かに上方に傾斜した平面部4dが形
成されていてこの平面部4dに連続して円弧状係合片4aが
前記吊り子2の両側上端に形成されている円弧状係合片
2aにそのバネ作用によって密着して係合される形状に形
成されている。この屋根板材4の両側に形成されている
円弧状係合片4aの側端は、吊り子2の両側上端に形成さ
れている円弧状係合片2aにそのバネ作用によって密着し
て係合された際に吊り子2の両側上端に形成されている
円弧状係合片2aの側縁より突出されていて上方に開口し
ている溝状部4eが形成されていることが好ましい。
【0012】5は前記屋根板材4の段差部4cと同一間隔
Lで段差部5bが形成されている中央部の両側に連続して
内面側に全長に亘って僅かに上方に傾斜した状態に折曲
されて形成されている平面部5cに連続して側端部を屋根
板材4の側端に形成されている円弧状係合片4aに沿う形
状に全長に亘って上方に湾曲されて両側の円弧状押圧片
5aが形成されている長尺状の屋根板材用キャップであ
り、この円弧状押圧片5aは屋根板材用キャップ5を屋根
板材4に装着した際に屋根板材4の円弧状係合片4aにそ
のバネ作用によって密着して押圧される。そして、この
屋根板材用キャップ5は、屋根板材用キャップ5を屋根
板材4に装着した際に屋根板材用キャップ5の幅方向の
両側に連続して内面側に全長に亘って僅かに上方に傾斜
した状態に折曲されて形成されている平面部5cと屋根板
材4の施工された際に屋根面に露出する部分の両側に連
続する僅かに上方に傾斜した平面部4dとの間に等圧空間
の作用を成す僅かな空間部Sが形成される形状であるこ
とが好ましい。
【0013】
【作用】このような構成部材により本発明に係る屋根構
造を構成するには、先ず屋根の下地材1上に棟から軒先
に至る雨水の流れ方向と平行に、上部が開口している略
コ字状を成しており両側上端に屋根板材4の両側に形成
されている円弧状係合片4aが密着して係合される円弧状
係合片2aがそれぞれ全長に亘って形成されている長尺状
の吊り子2を、前記屋根板材4の円弧状係合片4aが吊り
子2の円弧状係合片2aに丁度密着して係合する一定間隔
Wでその底部2bにおいて固定手段3により固定する。次
いで、幅方向中央に山部4bが形成されていると共に施工
された際に屋根面に露出する部分に雨水の流れ方向に一
定間隔Lで段差部4cが形成されている長尺状の屋根板材
4の両側に形成されている円弧状係合片4aを一定間隔W
で固定されている隣接する吊り子2の上端に形成されて
いる円弧状係合片2aにそれぞれそのバネ作用によって密
着して係合させる。しかる後に、屋根板材4の段差部4c
と同一間隔Lで段差部5bが形成されている中央部の両側
に連続して内面側に全長に亘って僅かに上方に傾斜した
状態に折曲されて形成されている平面部5cに連続して屋
根板材4の側端に形成されている円弧状係合片4aに沿う
形状に全長に亘って上方に湾曲されて両側の円弧状押圧
片5aが形成されている長尺状の屋根板材用キャップ5の
円弧状押圧片5aを前記屋根板材4の円弧状係合片4aにそ
のバネ作用によって密着して押圧させれば、葺き上げら
れた形状は屋根板材4と屋根板材用キャップ5とそれぞ
れに設けられた段差部4c,5bにより瓦葺きされた状態に
近似し、外面に固定用の釘やネジ等の固定手段3が露出
せず、しかも屋根板材の端部同士を重ねて葺くのではな
くて屋根板材4も屋根板材用キャップ5も上方より押し
込んで係合させるだけで、作業性が良くしかも耐漏水性
に優れた屋根構造が完成するのである。
【0014】このように本発明に係る屋根構造は、先ず
屋根の下地材1上に棟から軒先に至る雨水の流れ方向と
平行に吊り子2を一定間隔Wで固定手段3により固定す
る工程と、この吊り子2の上端に形成されている円弧状
係合片2aに屋根板材4の側端に形成されている円弧状係
合片4aを上方より押し込んでそのバネ作用によって密着
して係合させる工程と、その屋根板材4の円弧状係合片
4aに屋根板材用キャップ5の円弧状押圧片5aを上方より
押し込んでそのバネ作用によって密着して押圧させる工
程との3つの工程により構成することができ、これらの
各工程はこの順序に行うことさえ守ればそれぞれ全く独
自に行うことができて、従来の屋根構造のように屋根板
材の端部同士を重ね合わせる作業が必要ではないので、
作業性が非常に良好なのである。
【0015】そして、このように構成された本発明に係
る屋根構造においては、屋根面に吹き付けられた雨水で
あって屋根の下地材1上に漏水する可能性があるのは、
屋根板材用キャップ5の幅方向の施工された際に屋根面
に露出する部分の両側に連続して内面側に全長に亘って
僅かに上方に傾斜した状態に折曲されて形成されている
平面部5cと屋根板材4の施工された際に屋根面に露出す
る部分の両側に連続する僅かに上方に傾斜した平面部4d
との間から侵入する雨水だけであるが、この雨水は屋根
板材用キャップ5の平面部5cと屋根板材4の平面部4dと
の間の最奥部まで侵入した後に屋根板材用キャップ5の
円弧状押圧片5aと屋根板材4の円弧状係合片4aとの密着
部分に沿って毛細管現象により上方に侵入しても、屋根
板材用キャップ5の円弧状押圧片5aと屋根板材4の円弧
状係合片4aとの密着部分は屋根板材4の円弧状係合片4a
の途中までしか存在していないのでこの部分で毛細管現
象が遮断されて屋根板材用キャップ5の平面部4dの上面
に落下して軒先部に向けて流下するので、屋根板材4の
円弧状係合片4aの頂部にまで至ることがないのである。
【0016】特に、屋根板材用キャップ5の平面部5cと
屋根板材4の平面部4dとの間に僅かな空間部Sが形成さ
れる形状に屋根板材用キャップ5と屋根板材4とが形成
されていると、この空間部Sが屋根外面と同じ圧力の等
圧空間を形成するので、屋根板材用キャップ5の円弧状
押圧片5aと屋根板材4の円弧状係合片4aとの密着部分に
まで雨水が侵入する現象も大幅に減少するのである。
【0017】そして更に、仮りに何らかの施工上の欠陥
があったり、寒冷地等で軒先部分で積雪した雪が凍結し
てその凍結部分より棟側に溜った水が屋根板材用キャッ
プ5の平面部5cと屋根板材4の平面部4dとの間から内部
に侵入してきたりして、屋根板材4の両側に形成されて
いる円弧状係合片4aの頂部を越えて侵入してきても、屋
根板材4の両側に形成されている円弧状係合片4aの側端
に、吊り子2の両側上端に形成されている円弧状係合片
2aの側縁より突出されて上方に開口している溝状部4eを
形成されている場合には、侵入してきた水はこの溝状部
4eで軒先部に向けて流下するので吊り子2の上部が開口
している略コ字状を成している底部2bにまで雨水が落下
することがないのである。
【0018】また、上記した屋根板材4の両側に形成さ
れている円弧状係合片4aの側端に上記溝状部4eが形成さ
れていない場合には、屋根板材4の両側に形成されてい
る円弧状係合片4aの頂部を越えて侵入してきた水が屋根
板材4の円弧状係合片4aの頂部の部分から円弧状係合片
4aに沿って吊り子2の上部が開口している略コ字状を成
している底部2bに落下しても、屋根の下地材1上に吊り
子2を固定する釘やネジ等の固定手段3が貫通された穴
から屋根の下地材1に侵入することを防止するために、
吊り子2の底部2bに屋根の下地材1上に吊り子2を固定
する固定手段3が貫通される部分を挟んで上方に突出す
るリブ2cが設けられていたり、屋根の下地材1上に吊り
子2を固定する固定手段3の頭部を底部2bより上方で支
持できるように上方に突出させた張出し部2dが設けられ
ていたりすれば、より耐水性を向上させることができる
のである。
【0019】
【発明の効果】以上に詳述した如く本発明に係る屋根構
造は、屋根の下地材上に棟から軒先に至る雨水の流れ方
向と平行に一定間隔で吊り子を固定手段により固定する
工程と、この吊り子の両側上端に形成されている円弧状
係合片に屋根板材の両側に形成されている円弧状係合片
を上方より押し込んでそのバネ作用によって密着して係
合させる工程と、その屋根板材の円弧状係合片に屋根板
材用キャップの円弧状押圧片を上方より押し込んでその
バネ作用によって密着して押圧させる工程との3つの工
程により構成することができ、これらの各工程はこの順
序に行うことさえ守ればそれぞれ全く独自に行うことが
できて、従来の屋根構造のように屋根板材の端部同士を
重ね合わせる作業が必要ではないばかりか、屋根板材の
端部同士を重ねて順次葺いていく構造の如く葺き進むに
従って屋根板材の板厚分だけ順次ズレていって軒先を直
線状に揃えるのに熟練を要することもないので、作業性
が非常に良好である。
【0020】そして、上記3つの工程において釘やネジ
等の固定手段を使用するのは、最初の屋根の下地材上に
吊り子を固定するだけであって、完成された状態では屋
根面に釘やネジ等の固定手段が露出することがないの
で、外観が良いばかりでなく、固定手段が腐食して強度
上の問題が生じたり固定手段から発生する錆が屋根面を
汚したり固定手段を貫通させるために穿設された穴周り
からの屋根の下地材への雨水の漏水の危険が生じたりす
ることも無いのである。そして、プレハブ住宅のように
規格化された部材を使用して建築物を建造するシステム
を採用している場合には、屋根の下地材上に一定間隔で
吊り子を固定する作業も予め工場で行っておけば、現場
で固定手段を一切使用せずに屋根葺き作業を施工するこ
とも可能である。
【0021】更に、上記3つの工程はそれぞれ長尺状の
部材を使用することによって少ない作業員で屋根葺き作
業を短時間に行うことができ、また段差部を形成されて
いる部材が屋根板材と屋根板材用キャップとに分割され
ていて且つこれらの部材にはその両側に段差部が存在せ
ず、しかも屋根板材にあっては円弧状係合片がまた屋根
板材用キャップにあっては円弧状押圧片がそれぞれ全長
に亘り形成されているので長さ方向に補強されてこれら
の部材が損傷することが無い。
【0022】また、屋根面を構成する屋根板材と屋根板
材用キャップとは固定手段により固定されていないの
で、部分的な修理を行う際に屋根板材と屋根板材用キャ
ップと取り外して、新品の屋根板材や屋根板材用キャッ
プに交換したり、修理を行う必要のある屋根板材や屋根
板材用キャップの修理を簡単に行うことができる。
【0023】そしてこのように屋根面を構成する屋根板
材と屋根板材用キャップとは固定手段により固定されて
いないにも拘らず、屋根板材が負圧等で持ち上げられて
屋根面から外れようとしても、屋根板材の施工された際
に屋根面に露出する部分の両側に連続する平面部が屋根
板材用キャップの幅方向の両側の内面側に連続する平面
部を押圧することになって、屋根板材用キャップの円弧
状押圧片が屋根板材の円弧状係合片をより強固に押圧す
ることになるので、屋根板材が屋根板材用キャップと共
に屋根面から外れるというような現象が発生しない。
【0024】隣合う屋根板材は吊り子の位置で縁が切れ
ているので、熱膨張等による板伸びは円弧状係合片の部
分で吸収されて変形が生じることもなく、その結果雨水
の漏水の危険も無い。
【0025】屋根板材用キャップの幅方向の両側に連続
して内面側に全長に亘って僅かに上方に傾斜した状態に
折曲されて形成されている平面部と屋根板材の施工され
た際に屋根面に露出する部分の両側に連続して僅かに上
方に傾斜した平面部との間に等圧空間を形成する僅かな
空間部が形成されていると耐漏水性が更に向上する。
【0026】また、屋根板材の両側に形成されている円
弧状係合片の側端に吊り子の両側上端に形成されている
円弧状係合片の側縁より突出されて上方に開口している
溝状部が形成されていたり、吊り子の底部に屋根の下地
材上に吊り子を固定する固定手段が貫通される部分を挟
んで上方に突出するリブが設けられていたり、この固定
手段の頭部を底部より上方で支持できるように上方に突
出させた張出し部が設けられていたりすれば、屋根板材
の両側に形成されている円弧状係合片の頂部を越えて侵
入してきた水が吊り子の上部が開口している略コ字状を
成している底部に落下しても吊り子の底部の固定手段が
貫通された穴から屋根の下地材に侵入することが防止で
きて、より耐水性が向上する。
【0027】このように種々の効果を奏する本発明に係
る屋根構造の工業的価値は、非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る屋根構造の1実施例を示す斜視図
である。
【図2】図1におけるA−A線拡大断面説明図である。
【図3】本発明に係る屋根構造の他の実施例の図2に相
当する部分の拡大断面説明図である。
【符号の説明】
1 屋根の下地材 2 吊り子 2a 円弧状係合片 2b 底部 2c リブ 2d 張出し部 3 固定手段 4 屋根板材 4a 円弧状係合片 4b 山部 4c 段差部 4d 平面部 4e 溝状部 5 屋根板材用キャップ 5a 円弧状押圧片 5b 段差部 5c 平面部 L 屋根板材と屋根板材用キャップとに形成されている
と段差部の間隔 S 空間部 W 吊り子の設置間隔

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が開口している略コ字状を成してお
    り両側上端に円弧状係合片(2a)がそれぞれ全長に亘って
    形成されている長尺状の吊り子(2)が屋根の下地材(1)
    上に棟から軒先に至る雨水の流れ方向と平行に一定間隔
    (W)でその底部(2b)において固定手段(3)により固定さ
    れており、幅方向中央に山部(4b)が形成されていると共
    に施工された際に屋根面に露出する部分に雨水の流れ方
    向に一定間隔(L)で段差部(4c)が形成されている長尺状
    の屋根板材(4)の前記施工された際に屋根面に露出する
    部分の両側に連続する僅かに上方に傾斜した平面部(4d)
    に連続して形成されている円弧状係合片(4a)が前記吊り
    子(2)の両側上端に形成されている円弧状係合片(2a)に
    そのバネ作用によって密着して係合されており、前記屋
    根板材(4)の段差部(4c)と同一間隔(L)で段差部(5b)が
    形成されている中央部の両側に連続して内面側に全長に
    亘って僅かに上方に傾斜した状態に折曲されて平面部(5
    c)が形成されている長尺状の屋根板材用キャップ(5)の
    その平面部(5c)に連続して屋根板材(4)の側端に形成さ
    れている円弧状係合片(4a)に沿う形状に全長に亘って上
    方に湾曲されて形成されている両側の円弧状押圧片(5a)
    が前記屋根板材(4)の円弧状係合片(4a)にそのバネ作用
    によって密着して押圧されていることを特徴とする屋根
    構造。
  2. 【請求項2】 屋根板材用キャップ(5)の幅方向の両側
    に連続して内面側に全長に亘って僅かに上方に傾斜した
    状態に折曲されて形成されている平面部(5c)と屋根板材
    (4)の施工された際に屋根面に露出する部分の両側に連
    続して僅かに上方に傾斜した平面部(4d)との間に僅かな
    空間部(S)が形成されている請求項1に記載の屋根構
    造。
  3. 【請求項3】 屋根板材(4)の両側に形成されている円
    弧状係合片(4a)の側端に、吊り子(2)の両側上端に形成
    されている円弧状係合片(2a)の側縁より突出されて上方
    に開口している溝状部(4e)を形成されている請求項1又
    は2に記載の屋根構造。
  4. 【請求項4】 吊り子(2)の底部(2b)に、屋根の下地材
    (1)上に吊り子(2)を固定する固定手段(3)が貫通され
    る部分を挟んで上方に突出するリブ(2c)が全長に亘って
    設けられている請求項1又は2に記載の屋根構造。
  5. 【請求項5】 吊り子(2)の底部(2b)に、屋根の下地材
    (1)上に吊り子(2)を固定する固定手段(3)の頭部を底
    部(2b)より上方で支持できるように上方に突出させた張
    出し部(2d)がそれぞれ設けられている請求項1又は2に
    記載の屋根構造。
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