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JP2737288B2 - フレネルゾーンプレート - Google Patents
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JP2737288B2 - フレネルゾーンプレート - Google Patents

フレネルゾーンプレート

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JP2737288B2
JP2737288B2 JP21560589A JP21560589A JP2737288B2 JP 2737288 B2 JP2737288 B2 JP 2737288B2 JP 21560589 A JP21560589 A JP 21560589A JP 21560589 A JP21560589 A JP 21560589A JP 2737288 B2 JP2737288 B2 JP 2737288B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はX線顕微鏡などにおける幅射波の集光、結像
などに用いるゾーンプレートに関するものである。
〔従来の技術〕
近年軟X線領域の光源の開発は著しくSOR光をはじ
め、レーザープラズマX線源などの強力な軟X線源が比
較的手軽に利用できるようになり、軟X線領域における
分光学や半導体産業におけるX線リソグラフィー、生
物、医学の分野におけるX線顕微鏡など新しい領域を招
くものとして種々の応用が試みられている。
しかし、X線領域では通常の可視光線のように簡単に
はコリメーションや結像はできず、超精密加工を要する
X線用ゾーンプレートがX線光学素子として注目されて
いる。
X線用ゾーンプレートは、遮光輪帯または透過輪帯を
設けたフレネルゾーンプレートなどがあり、該プレート
の概略上面図を第6図(a)に、概略断面図を第6図
(b)に示す。
第6図(b)の如く、円環状のシリコンウェハ1上に
透明基板2を支持してその基板2上に遮光性薄膜3(ま
たは透過性薄膜)を形成し、次いでその薄膜3に、第6
図(a)に示す多数の輪帯3a〜3dを形成することによ
り、フレネルゾーンプレートが製作される。前記輪帯3a
〜3dの形成により、その同心部には前記基板2の透過領
域2aが円状に形成され、前記輪帯3a〜3dの各間には輪状
の透過領域2b〜2dが形成される。尚、多数の前記輪帯3a
〜3dは、半径方向に沿うそれぞれの幅が最外周の輪帯3d
に行くにつれて狭くなっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、多数の前記輪帯を形成する方法として
は、電子ビーム描画やホログラフィック露光が知られて
いる。
電子ビーム描画とは、遮光性薄膜3又は透過性薄膜の
上に設けたホトレジスト膜に電子ビームを照射して、電
子ビームの回転により前述の透過領域2a〜2dに対応する
円輪群のパターン溝を前記レジスト膜に描画するという
方法であり、該パターン溝により露出する前記薄膜の円
輪群の部分をエッチングし、最後に残存の前記レジスト
膜を取り除くことにより、前記プレートが製作される。
しかし、前記レジスト膜における電子の散乱に基づく近
接効果のために、パターン溝の間に位置する前記レジス
ト膜の凸部が幅50μmよりも小さく形成することができ
ず、その凸部に対応する前記薄膜の部分が前記輪帯とし
て形成されると、該輪帯の幅が50μmよりも小さく形成
できないという問題点が出てしまう。
ホログラフィック露光は、レーザの干渉により生じた
円輪群の干渉縞を前記レジスト膜に露光するという方法
であり、前記レジスト膜の不要となる円輪部分を例えば
現象により取り除き、これによって露出される前記薄膜
の部分をエッチングし、次いで残存の前記レジスト膜を
削除することにより前記プレートが製作される。
前記輪帯が遮光性薄膜からなる遮光輪帯3a〜3dである
とき、それを上述のホログラフィック露光で形成するに
は、前記プレートの分解能との関係に以下の問題点があ
り、まず前記プレートの分解能について説明する。
フレネルゾーンプレートに入射されたX線はそれぞれ
の遮光輪帯3a〜3dによって分解され、各透過領域2a〜2d
を透過して前記輪帯3a〜3dにより回折し、光軸上の焦点
に集光される。このように、それぞれの遮光輪帯3a〜3d
によりX線を分解させるという前記プレートの分解能
は、第6図(a)に示す構成では最外周の輪帯3dの幅に
よって決められている。
前述のホログラフィック露光では、フレネルゾーンプ
レートの性能(分解能または効率)に対応させるべく、
レーザの波長に制約があり、このために最外周の前記輪
帯3dは幅64nmよりも狭く形成することができない。最外
周の前記輪帯3dを幅狭く形成するには、前記干渉縞の形
状により、他の輪帯3a〜3cも幅が狭くなると共に各透過
領域2a〜2dの幅が広がり、上述の制約に関係なく、最外
周の前記輪帯3dを幅64nmよりも狭く形成すると、各透過
領域2a〜2dの幅広がりにより、前記プレートしては使え
なくなってしまう。また、最外周の輪帯3dを幅広く形成
するには、他の輪帯3a〜3cも幅が広くなると共に、各透
過領域2a〜2dの幅が小さくなり、前記輪帯3dを幅64nmよ
りも広く形成すると、各透過領域2a〜2dが幅狭くなっ
て、前記プレートの分解能が高くなるが、その反面、前
記プレートの効率が下がってしまう。
そこで、これらの問題点に鑑み、前記プレートの分解
能を高める際、効率をなるべく低下させないようにした
フレネルゾーンプレートを得ることを、本発明の第1目
的とする。
又、Au(金)やTa(タンタル)などの遮光性薄膜3か
らなる遮光輪帯3a〜3dの代わりに、Cr(クロム)やTi
(チタン)等の透過性薄膜からなる透過輪帯を前記基板
2上に形成し、ここで波長2.5nmのX線を用いて、一つ
の透過輪帯を通るX線が該輪帯と隣接する前記基板2の
透過領域を透過した同X線に対して±π/2の位相をずら
すように、透過輪帯の厚さを0.5μmに形成すれば、前
記プレートの効率が前述の遮光輪帯よりも2〜6倍に向
上することができる。しかし、前述の遮光性薄膜からな
る遮光輪帯3a〜3dの厚さは通常0.1〜0.2μmであるのに
対し、CrやTiなどの透過性薄膜からなる透過輪帯は0.5
μmの厚さであるために、最外周の透過輪帯の幅が32nm
では、厚さと幅とのアスペクト比が約16(≒0.5×103/3
2)と高くなり、アスペクト比が高いゾーンプレートの
加工が難しくなってしまう。
以上より、この問題点に鑑み、前記効率を高めるに当
たってアスペクト比を小さくし、これによって加工しや
すくしたフレネルゾーンプレートを得ることを本発明の
第2目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前述の第1目的の如く、分解能を高めるに当たって、
効率をなるべく下げないようにするためには、本発明の
第1実施例に対応する第1図により、 遮光性を有し且つ径の異なるそれぞれの遮光輪帯(3a
〜3d)を、透明基板(2)の表面に同心円状に形成し、
前記輪帯(3a〜3d)以外に位置する前記表面の円輪群の
領域をX線の透過領域(2a〜2d)として設けたフレネル
ゾーンプレートに於いて、 前記円輪群の透過領域(2a〜2d)に対向する基板裏面
の円輪群の領域のそれぞれに、その一つの領域の径方向
に沿う幅よりも小さい幅で前記一つの領域内に収まるよ
うに、遮光輪帯(3e〜3h)を形成し、 上述の第2目的の如く、アスペクト比を小さくして加
工しやすくした高効率のフレネルゾーンプレートを得る
ためには、本発明の第2実施例に対応する第4図によ
り、 前記基板(2)の表面に、透過性を有し且つ径の異な
るそれぞれの透過輪帯(9a〜9d)を同心円状に形成し、
該多数の透過輪帯(9a〜9d)と対向する前記裏面の円輪
群の領域のそれぞれにも透過輪帯(9e〜9h)を形成する
ことにより、表面及び裏面の各透過輪帯を通るX線に、
該輪帯と接続する基板の透過領域を通るX線に対してそ
れぞれπ/2の位相差を持たせるとともに、前記表面及び
裏面の透過輪帯の厚さを、基板表面だけに透過輪帯を設
けて、一つの透過輪帯を通るX線に、該輪帯と接続する
基板の透過領域を通るX線に対してπの位相差を持たせ
る場合の透過輪帯の厚さの半分としたことを技術的要点
としている。
〔作用〕
第1図の如く、前記裏面のそれぞれの前記領域内にも
前述の遮光輪帯(3e〜3h)を形成したために、前記表面
の各透過領域(2a〜2d)を通るX線は基板(2)裏面の
遮光輪帯(3e〜3h)のそれぞれによって分解され、この
ために分解能を高めることができる。このことは、前記
表面の各透過領域(2a〜2d)をそれぞれ幅狭くすること
はなく、該透過領域(2a〜2d)に対向する前記裏面の前
記領域内にも遮光輪帯(3e〜3h)を形成したために、前
記効率をなるべく低下させないようにしたまま、分解能
を高めることができる。
第4図の如く透明基板(2)の表面にそれぞれの透過
輪帯(9a〜9d)を、例えば、前述の0.5μmの半分であ
る0.25μmの厚さで同心円状に形成し、前記表面の各透
過輪帯(9a〜9d)と対向する前記裏面の各領域にも厚さ
0.25μmの透過輪帯(9e〜9h)を形成したために、最外
周の透過輪帯(9d、9h)の各幅が32nmでも、アスペクト
比は約8(≒0.25×103/32)と前述よりも小さくなり、
また別の透過輪帯(9a〜9c、9e〜9g)の各幅が上述の32
nmよりも大きくなるために、これらのアスペクト比も小
さくなり、基板(2)の片面だけに厚さ0.5μmの透過
輪帯を設けたときよりもアスペクト比が低くなる。この
ために加工しやすくなり、この状態で前記効率を高めた
フレネルゾーンプレートを得ることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
〔第1実施例〕 第1図は、本発明の第1実施例に係るフレネルゾーン
プレートの概略断面図である。この第1図中、第6図中
と同一符号の薄膜は同一薄膜である。
第1図に示す透明基板2の表面には、遮光性薄膜3か
らなる多数の遮光輪帯3a〜3dが、また基板2の裏面には
多数の遮光輪帯3e〜3hが形成されており、ホログラフィ
ック露光により、第1A図ないし第1C図の順序に形成され
る。
第1A図に示す透明基板2の両面のそれぞれに、Au
(金)の遮光性薄膜3およびホトレジスト膜4を順次形
成して、ホログラフィック露光によりレーザの干渉によ
る円輪群の干渉縞を基板2表面側のホトレジスト膜4に
露光し、次いで裏面側のホトレジスト膜4にも露光す
る。その後に、現像により、ホトレジスト膜4の例えば
未露光部分4a〜4jを取り除くための溶解液を用いて未露
光部分4a〜4jを取り除き、これによって基板2両面のホ
トレジスト膜4には、第1B図に示す多数の輪状部分4k〜
4rが形成される。これらの輪状部分4k〜4r以外に位置す
る遮光性薄膜3の部分を、例えばCF4とO2との混合ガス
によりドライエッチングし、これによって前記薄膜3に
は、第1C図に示す多数の遮光輪帯3a〜3hが形成される。
最後に、遮光輪帯3a〜3hの上に位置するレジスト膜4の
輪状部分4k〜4rを溶解液により取り除き、これによって
第1図示のフレネルゾーンプレートが完成される。この
図中、最内周の遮光輪帯3a、3eの内部には、透明基板2
の円状の透過領域2a、2eが形成され、遮光輪帯3a〜3dお
よび3e〜3hの各間には、輪状の透過領域2b〜2d、2f〜2h
が形成される。
前述の如く基板2両面のホトレジスト膜4に円輪群の
干渉縞を露光する際、該干渉縞の形状又は位置を予め決
めなければならず、それについて説明する。
第2図は、第1図に示す透明基板2を挟んで、表面側
の透過領域2dおよび裏面側の遮光輪帯3hを形成した周辺
の状態を示す拡大断面図である。この第2図に示す
「B」は干渉縞の周期を示し、ホログラフィック露光に
使用するレーザの波長をλとすれば、遮光輪帯3dが円輪
群の干渉縞の最外周に対応するために、その位置におけ
る周期Bは前記波長λの1/2に等しくなり、最外周の遮
光輪帯3dの幅をbとし、また透過領域2dの幅をb0とすれ
ば、上述の周期Bおよび幅b、b0の関係は下式で表され
る。
b=B−b0=(1/2)λ−b0 ここで256nmの波長λからなるレーザをホログラィッ
ク露光に使用して前述の基板2表面のホトレジスト膜4
に円輪群の干渉縞を露光するとき、前述の周期Bは128n
mとなり、上式により透過領域2dの幅b0を96nmに、遮光
輪帯3dの幅bを32nmに算定し、これらの幅に応じた円輪
群の干渉縞の形状または位置を予め決めて前述のホトレ
ジスト膜に露光する。また基板2の裏面側にも、幅32nm
の遮光輪帯3hを、基板2を挟んで表面側の遮光輪帯3c、
3dからそれぞれ32nm離れたところに位置させると共に、
第1図に示す表面側の各透過領域2a〜2dに対応する裏面
の各領域内にも遮光輪帯3e〜3hを位置させるように、前
述のレジスト膜4への干渉縞の形状および位置を予め決
めている。
このように干渉縞の形状またはその位置を予め決めて
ホトレジスト膜4に露光し、その後に第1B図および第1C
図の工程を経て、基板2表面上の最外周の輪帯3dが前述
の64nmよりも狭く32nmの幅に、また透過領域2dが96nmの
幅に形成されても、透過領域2dを通るX線は基板2裏面
の遮光輪帯3hによって幅32nmの輪状に分解され、また第
1図に示す他の透過領域2a〜2cを通るX線もそれぞれの
遮光輪帯3e〜3gによって分解され、そのためにフレネル
ゾーンプレートの分解能を高めることができる。
尚、基板2の表面だけに遮光輪帯3a〜3dを設けたと
き、最外周の遮光輪帯3dを前述の64nmよりも広く96nmの
幅に、また透過領域2dを32nmの幅に形成すれば、その透
過領域2dを通るX線は32nmの幅になるが、前述したよう
に他の輪帯3a〜3cも幅広くなると共に、透過領域2a〜2d
の幅が狭くなって前記プレートの効率が一段と低下して
しまい、それに対して本実施例では表面上の遮光輪帯3a
〜3dを幅広くさせることなく、透過領域2a〜2dのそれぞ
れを通るX線が基板2裏面の各遮光輪帯によって分解さ
れ、このために効率をなるべく低下させない状態を保っ
て、分解能を高めることができる。
前記プレートはホログラフィック露光により形成され
ることを述べたが、電子ビーム描画による形成もでき、
この形成について、第3図(a)ないし第3図(e)に
より説明する。
第3図(a)〜第3図(e)は電子ビーム描画による
形成の順序を示す概略断面図である。
まず第3図(a)に示す透明基板2の両面に、ポリイ
ミド膜5、Au(金)の遮光性薄膜6、ホトレジスト膜7
を順次形成し、基板2の表面側に位置するホトレジスト
膜7に電子ビームを照射する。このときは、電子ビーム
に当てられる円輪群のパターン溝7a〜7dにおいて、最も
外側に位置する第1パターン溝7aが第1図中の輪帯3dと
同値で32nmの幅に形成されるようにし、また円輪群の中
心部の方に前述の50nmよりも広い96nmの間隔をあけて、
第2パターン溝7bを第1図中の輪帯3cと同じ幅に形成さ
せるようにし、さらに第1図中に示す透過領域2c、2bの
幅に対応するそれぞれの間隔の毎に、遮光輪帯3b、3aの
幅と等しいパターン溝7c、7dを形成させるようにし、以
上の各幅に対応するために、ホトレジスト膜7への照射
に伴って電子ビームの回転を制御する。
今度は第3図(a)中の基板2裏面側に位置するホト
レジスト膜7に電子ビームを照射し、このときも同図の
如く電子ビームに当てられる円輪群のパターン溝7e〜7h
において、遮光性薄膜6、ポリイミド膜5、基板2、ポ
リイミド膜5及び遮光性薄膜6を介して、表面側の第1
パターン溝7aの内周から32nm離れたところに、裏面側の
第1パターン溝7eを第1図中の輪帯3hと同じ32nmの幅で
形成させると共に、第1図に示す透過領域2h、2g、2fの
幅に対応するそれぞれの間隔の毎に遮光輪帯3g、3f、3e
の幅と等しい第3図(a)中のパターン溝7f、7g、7hを
形成させるようにするために、前述と同様に電子ビーム
の回転を制御する。
以上の電子ビームの照射および回転制御が終わった
後、円輪群のパターン溝7a〜7hより露出する遮光性薄膜
6の部分を例えばCF4とO2との混合ガスによりドライエ
ッチングし、このエッチングをした後の状態を第3図
(b)に示す。
この図に示す如く、ホトレジスト膜7および遮光性薄
膜6をマスクとして、上述のドライエッチングにより露
出されたポリイミド5の部分5a〜5hにO2イオンビームで
第3図(c)示のパターン溝5i〜5pを形成する。そして
第3図(c)中の遮光性薄膜6やホトレジスト膜7を、
例えば別々の溶解液により取り除いて第3図(d)に示
す状態にさせ、同図に示すパターン溝5i〜5pに、第3図
(e)の如く遮光性を有するAu液体8a〜8hをメッキして
それぞれを固体化させ、最後にエッチングなどによりポ
リイミド膜5を取り除く。これによって前述のAu8a〜8h
が第1図に示す円輪群の遮光輪帯3a〜3hとして形成され
る。ここで、基板2表面の最外周となる輪帯3dは、第3
図(a)中の第1パターン溝7aに対応して形成された為
に幅が32nmとなり、第1図中の透過領域2dも前述の間隔
より96nmの幅に形成され、また前述の電子ビーム回転制
御により、基板2裏面の輪帯3hも、基板2を挟んで各輪
帯3d、3cからそれぞれ32nmの離れたところに32nmの幅で
形成され、他の輪帯3a〜3c、3e〜3gも前述のホログラフ
ィック露光のときと同位置に形成されている。
従って、基板2表面上の透過領域2dを通るX線が基板
2裏面の遮光輪帯3hによって幅32nmの輪状に分解され、
また他の透過領域2a〜2cを通るX線もそれぞれの遮光輪
帯3e〜3gによって分解されるために、前述のホログラフ
ィック露光で形成されたフレネルゾーンプレートと同様
に、効率をなるべく低下させない状態を保って分解能を
高めることができる。
〔第2実施例〕 第4図は、本発明の第2実施例に係るフレネルゾーン
プレートの概略断面図で、前記効率を上げるために製作
されたものである。
透明基板2の両面には、CrまたはTiなどの透過性薄膜
9からなる多数の透過輪帯9a〜9hが形成されており、そ
の形成は、まず透明基板2の両面にそれぞれ厚さ0.25nm
の透過性薄膜9を形成し、次いで基板2両面のそれぞれ
の透過性薄膜9にホトレジスト膜を形成し、ホログラフ
ィック露光による円輪群の干渉縞を基板2両面のそれぞ
れのホトレジスト膜に露光する。このときは、第4図に
示す基板2表面の透過輪帯9a〜9dおよび裏面の透過輪帯
9e〜9hのそれぞれが、基板2を挟んで同位置に形成され
るように、ホトレジスト膜への干渉縞の位置を予め決め
ておき、干渉縞の露光後に、第1A図ないし第1C図と同様
に、エッチングすることにより、第4図示のフレネルゾ
ーンプレートが形成される。
また電子ビーム描画で形成するには、第3図(a)に
示す構成と同様に、基板2両面のそれぞれに厚さ0.25nm
のポリイミド膜5を形成してそれぞれのポリイミド膜5
に遮光性薄膜6およびホトレジスト膜7を順次形成し、
電子ビームをホトレジスト膜7に照射する際、第4図中
の輪帯9a〜9hに対応する円輪群のパターン溝を遮光性薄
膜6、ポリイミド膜5および基板2を介して基板両面に
同位置に形成させるように、電子ビームの回転を制御す
る。その後は、第3図(b)ないし第3図(d)の工程
を経て、第3図(e)と同様に、ポリイミド膜5に設け
た円輪群のパターン溝に透過性を有するCr液体を装入
し、それを硬化してポリイミド膜を取り除くことによ
り、第4図に示すフレネルゾーンプレートが形成され
る。
透明基板2の厚さは0.05μmという薄さであるために
その厚さを無視してもよく、透明基板2の両面に設けた
透過輪帯9a〜9hのそれぞれの厚さt1は前述より、0.25μ
mであるために、基板2表面および裏面の透過輪帯の合
計厚さが0.5μmとなり、これにより透過輪帯を通るX
線が、該輪帯と隣接する透過領域を通る光に対して±π
/2の位相をずらすことができ、そのために前記効率が向
上することができる。また透過輪帯9a〜9hのそれぞれの
厚さt1が0.25μmであるために、最外周の透過輪帯9d、
9hの幅が32nmでも、アスペクト比は約8(≒0.25×103/
32)となり、また基板2上の透過輪帯9a〜9c、9e〜9gの
幅が上述の32nmよりも大きくなるために、各輪帯9a〜9
c、9e〜9gのアスペクト比も小さくなり、前述すなわち
基板の片面だけに厚さ0.5μmの透過輪帯を設けたとき
よりもアスペクト比が小さくなる。そのためにアスペク
ト比を下げたフレネルゾーンプレートを加工しやすくな
り、その加工で効率の高い前記プレートを得ることがで
きる。
〔第3実施例〕 第5図は本発明の第3実施例に係るゾーンプレートの
概略断面図であり、このプレートは、基板2表面および
裏面にそれぞれ厚さ0.16μmの透過性薄膜、ホトレジス
ト膜を順次形成し、前述のホログラフィック露光によ
り、円輪群の干渉縞を基板2両面のホトレジスト膜に露
光する。このときは第5図の如く、基板2裏面の一つの
透過輪帯(例えば10g)の外周が基板表面上の透過輪帯
(10c)の外周と同一位置に、また幅はその輪帯(10g)
と対向する基板表面上の透過輪帯(10c)の2倍になる
ように、さらに透過輪帯の間(例えば10fと10gとの間)
に位置する輪状の透過領域の幅が、それと対向する基板
表面上の透過領域(10bと10cとの間)の1/2倍になるよ
うにそれぞれの幅を設定し、これらの幅に応じてホトレ
ジスト膜への干渉縞の形状またはその位置を予め決め
る。その後は第1B図及び第1C図と同様に経てエッチング
することにより、第5図の如く形成される。
また電子ビーム描画では、第3図(a)と同様に、基
板2両面のそれぞれに厚さ0.16nmのポリイミド膜を形成
してそれぞれのポリイミド膜に遮光性薄膜およびホトレ
ジスト膜を順次形成し、電子ビームをホトレジスト膜に
照射する際、第5図中の輪帯10a〜10hの幅およびその位
置に対応する円輪群のパターン溝をホトレジスト膜に形
成させるように、電子ビームの回転を制御する。その後
は、第3図(b)ないし第3図(d)の工程を経て、第
3図(e)と同様に、ポリイミド膜に設けた円輪群のパ
ターン溝に透過性を有するCr液体を装入し、それを硬化
してポリイミド膜を取り除くことにより、第5図に示す
フレネルゾーンプレートが形成される。
以上の第5図に示すフレネルゾーンプレートにおい
て、基板2を挟んで裏面の透過輪帯、例えば第5図中の
輪帯10gを経てそれに対向する表面の透過輪帯10cを透過
したX線が、裏面の透過輪帯10gを経て表面上の各輪帯1
0b、10c間の透過領域を透過したX線に対してπ/3の位
相差を持つように、基板2両面のそれぞれの透過輪帯の
厚さを波長2.5nmのX線に対応して0.16μmに設定し、
ホログラフィック露光では前述のホトレジスト膜を積層
する前に、透明基板2の両面のそれぞれに厚さ0.16μm
の透過性薄膜を形成し、電子ビーム描画では0.16μmの
ポリイミド膜を形成する。
従って、第4図に示すフレネルゾーンプレートよりも
効率を高めることができ、第5図示の透過輪帯10a〜10h
の厚さは前述より0.16μmであるために、最も狭い透過
輪帯6dの幅が32nmでもアスペクト比は5(=0.16×103/
32)となり、他の輪帯も幅が32nmよりも広くなるため
に、これらのアスペクト比が一段と低くなり、アスペク
ト比の低い加工で前記効率の高いフレネルゾーンプレー
トを得ることができる。
〔発明の効果〕
以上の本発明によれば、透明基板の表面に多数の遮光
輪帯を同心円状に形成し、該多数の遮光輪帯以外の各間
領域に対向する前記裏面の領域内に遮光輪帯を形成した
ために、基板表面側の各透過領域を幅狭くすることはな
く、これらの透過領域を通るX線は基板裏面側の遮光輪
帯によって分解され、このために効率をなるべく低下さ
せない状態を保って前記プレートの分解能を高めること
ができる。
また、透明基板の表面に多数の透過輪帯を例えば、0.
25μmまたは0.16μmの厚さで同心円状に形成し、前記
表面の各透過輪帯と対向する前記裏面の各領域にも厚さ
0.25μmまたは0.16μmの透過輪帯を形成したために、
最外周の透過輪帯の各幅が32nmでも、アスペクト比は約
(≒0.25×103/32)又は5(≒0.16×103/32)となり、
また別の透過輪帯の各幅が上述の32nmよりも大きくなる
ために、これらのアスペクト比も小さくなり、基板の片
面だけに厚さ0.5μmの透過輪帯を設けたときよりもア
スペクト比が低くなる。このために、アスペクト比を下
げた加工で前記効率の高いフレネルゾーンプレートを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例にかかるフレネルゾーン
プレートの概略断面図で、分解能を高めるためのもので
ある。 第1A図ないし第1C図は、ホログラフィック露光により第
1図示のフレネルゾーンプレートを形成したときの製作
順序を示す概略断面図である。 第2図は、第1図中左方向の周辺状態を示す拡大断面図
である。 第3図(a)ないし第3図(e)は、電子ビーム描画に
より第1図示のフレネルゾーンプレートを形成したとき
の製作順序を示す概略断面図である。 第4図は、本発明の第2実施例にかかるフレネルゾーン
プレートの概略断面図で、効率を高めるためのものであ
る。 第5図は、本発明の第3実施例にかかるフレネルゾーン
プレートの概略断面図で、第4図に示す構成よりも効率
を高めるためのものである。 第6図は、従来によるフレネルゾーンプレートで、第6
図(a)は概略上面図、第6図(b)は概略断面図であ
る。 〔主要部分の符号の説明〕 2……透明基板、2a〜2h……透過領域 3……遮光性薄膜、3a〜3h……遮光輪帯 4……ホトレジスト膜 5……ポリイミド膜、6……遮光性薄膜 7……ホトレジスト膜 8a〜8h……遮光輪帯 9a〜9h、10a〜10h……透過輪帯

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遮光性を有し且つ径の異なるそれぞれの遮
    光輪帯を、透明基板の表面に同心円状に形成し、前記輪
    帯以外に位置する前記表面の円輪群の領域をX線の透過
    領域として設けたフレネルゾーンプレートに於いて、 前記円輪群の透過領域に対向する基板裏面の円輪群の領
    域のそれぞれに、その一つの領域の径方向に沿う幅より
    も小さい幅で前記一つの領域内に収まるように、遮光輪
    帯を形成したことを特徴とするフレネルゾーンプレー
    ト。
  2. 【請求項2】透過性を有し且つ径の異なるそれぞれの透
    過輪帯を透明基板の表面に同心円状に形成し、該多数の
    透過輪帯と対向する基板裏面の円輪群の領域にもそれぞ
    れ透過輪帯を形成することにより、表面及び裏面の各透
    過輪帯を通るX線に、該輪帯と接続する基板の透過領域
    を通るX線に対してそれぞれπ/2の位相差を持たせると
    ともに、 前記表面及び裏面の透過輪帯の厚さを、基板表面だけに
    透過輪帯を設けて、一つの透過輪帯を通るX線に、該輪
    帯と接続する基板の透過領域を通るX線に対してπの位
    相差を持たせる場合の透過輪帯の厚さの半分としたこと
    を特徴とするフレネルゾーンプレート。
  3. 【請求項3】透過性を有し且つ径の異なるそれぞれの透
    過輪帯を透明基板の表面に同心円状に形成し、基板裏面
    には、透過輪帯の外周が基板表面上の透過輪帯の外周と
    同一位置に、幅はその輪帯と対向する基板表面上の透過
    輪帯の2倍となるように、また透過輪帯の間に位置する
    輪状の透過領域の幅が、それと対向する基板表面上の透
    過領域の1/2倍となるように、多数の透過輪帯を形成す
    ることにより、 前記基板を介して前記裏面の一つの透過輪帯及びその一
    部と対向する前記表面の透過輪帯を通るX線に、前記裏
    面の一つの透過輪帯及びその他部と対向する前記表面の
    透過領域を通るX線に対してπ/3の位相差を持たせるこ
    とを特徴とするフレネルゾーンプレート。
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