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JP2746525B2 - 生分解性高分子量ポリエステルの製造方法 - Google Patents
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JP2746525B2 - 生分解性高分子量ポリエステルの製造方法 - Google Patents

生分解性高分子量ポリエステルの製造方法

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JP2746525B2
JP2746525B2 JP5236391A JP23639193A JP2746525B2 JP 2746525 B2 JP2746525 B2 JP 2746525B2 JP 5236391 A JP5236391 A JP 5236391A JP 23639193 A JP23639193 A JP 23639193A JP 2746525 B2 JP2746525 B2 JP 2746525B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形品、フィルム、繊
維等の従来ポリマーが用いられていた各分野に有用な生
分解性高分子量ポリエステルの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術および課題】生分解性、すなわち土中ある
いは水中で微生物の作用を受け崩壊するポリマーは、生
分解性ポリマーとして近年のプラスチック廃棄物問題を
解決する手段の一つとして注目されており、その登場は
強く望まれている。
【0003】然しながら、現段階において、完全に生分
解するポリマーは、天然物は別にして、ただ脂肪族ポリ
エステルのみ、といっても過言ではない。然し、脂肪族
ポリエステルは熱安定性が十分ではなく、高分子量で有
用なポリマーとはなし難い、というのが一般通念であっ
た。
【0004】本発明者らは、脂肪族ポリエステルを高分
子量化する方法について研究を重ね、幾つかの知見を開
示した(例えば特開平第4-189822号公報参照)。この方
法は、高分子量の脂肪族ポリエステルに特定量のジイソ
シアナートをさらに反応させ、分子量を実用に耐え得る
高分子領域にまで高める方法である。この方法は有用で
あり、実用性のある物性を示し、生分解性であることも
確認された。
【0005】然し、その後開発が進展をみるにつれて、
当初予期しなかった実用上のトラブルの発生が見出され
た。例えば、フィルム成形、並びにブロー成形の一部で
要求されたように、分子量分布を拡げること、すなわち
数平均分子量と重量平均分子量との比を高めるために、
とくに重量平均分子量の増大をはかる多価イソシアナー
トを増量することや、ポリエステルの構成成分に多官能
のアルコールまたは酸を併用することは有効ではある
が、同時にミクロゲルが発生し易い傾向がみられた。
【0006】本発明は、数平均分子量を30,000前
後の比較的低いレベルに止めながら重量平均分子量を極
力高くし、同時にミクロゲル発生の抑制を実現すること
のできる生分解性高分子量ポリエステルの製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、 [I](1) 一般式
【0008】
【化3】HO−(CH2n−OH
【0009】(式中、nは2〜10の偶数である)で示
されるグリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールからなる群から選ばれた少なくとも1種のグリコ
ール成分と、(2) 一般式
【0010】
【化4】HOOC−(CH2n−COOH
【0011】(式中、nは2〜10の偶数である)で示
されるジカルボン酸またはその無水物の少なくとも一種
の酸成分と、を反応させ、重量平均分子量30,000
以上の脂肪族ポリエステルを得、 [II] 該脂肪族ポリエステルのヒドロキシル基1当量に対し、
不飽和基およびイソシアナート基を同一分子中に有する
不飽和イソシアナートを該不飽和イソシアナート中のイ
ソシアナート基として0.1〜1当量分および飽和イソ
シアナートを該飽和イソシアナート中のイソシアナート
として0.1〜0.9当量分を加え反応させ、次いで [III] 反応生成物100重量部に対し、有機過酸化物を0.1
〜5重量部反応させることにより、ポリエステルの重量
平均分子量を50,000以上とすることを特徴とす
る、生分解性高分子量ポリエステルの製造方法を提供す
るものである。
【0012】また本発明は、脂肪族ポリエステルを合成
する際、合成原料として、グリコール成分とジカルボン
酸またはその無水物成分のほかに、3官能以上の多価ア
ルコール、3官能以上の多価カルボン酸(またはその無
水物)および3官能以上のオキシカルボン酸からなる群
から選ばれた少なくとも一種の化合物を用いる、前記の
方法を提供するものである。
【0013】本発明は、イソシアナート基および重合可
能な不飽和基とを同一分子中に有する不飽和イソシアナ
ートおよび飽和イソシアナートのイソシアナート基を、
脂肪族ポリエステルに付加反応させ、次いで不飽和基を
重合させることにより、とくに、得られるポリエステル
の重量平均分子量を増大することよりなるものである。
【0014】本発明の[I]段階において合成される脂
肪族ポリエステルは、末端基が実質的にヒドロキシル基
である。この脂肪族ポリエステルは、グリコールおよび
ジカルボン酸(またはその無水物)共に脂肪族のものを
原料として用いる。
【0015】本発明に用いられるグリコール成分は、例
えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、
1,10−デカンジオール等のヒドロキシル基間のメチ
レン基数の偶数のタイプが、得られる脂肪族ポリエステ
ルの融点を高くするために望ましく、とくに市販といっ
た点からエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオールが好適である。
【0016】その他に、環状構造をもった1,4−シク
ロヘキサンジメタノールも本発明に有用である。
【0017】本発明においてグリコール成分と併用する
ジカルボン酸(またはその無水物)成分は、例えば、コ
ハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、無水アジピン酸、
スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等のカルボキシ
ル間のメチレン基数の偶数のタイプが、得られる脂肪族
ポリエステルの融点を高くするために望ましい。勿論グ
リコール成分同様相互の併用も可能である。
【0018】グリコール成分およびジカルボン酸または
その無水物成分の使用割合は、ジカルボン酸成分または
その無水物1モルに対して、グリコール成分1.05〜
1.2モル位が好適である。
【0019】本発明においては、エステル化の際に目的
を損なわない範囲内の3官能以上の多価アルコール、3
官能以上の多価カルボン酸またはその無水物および3官
能以上のオキシカルボン酸からなる群から選ばれた少な
くとも1種の多官能化合物を併用すれば、例えば分枝が
導入されてその分子量分布が広がり、その結果優れた物
性を有するフィルムやシート等に成形可能となるため好
ましい。
【0020】3官能以上の多価アルコールの例として
は、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリット、トリアリルイソシアヌレートエチレンオキシ
ド付加物などが挙げられる。また、脱水した形のモノエ
ポキシ化合物であるグリシドールも使用し得る。
【0021】3官能以上の多価オキシカルボン酸または
その無水物としては、市販品がいずれも利用可能ではあ
るが、低コストで入手できるといった点からは、リンゴ
酸、酒石酸並びにクエン酸が好適である。
【0022】3官能以上の多価カルボン酸またはその無
水物の例としては、トリメシン酸、プロパントリカルボ
ン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸無水物、シクロペンテニル
テトラカルボン酸無水物などが挙げられる。とくに無水
トリメリット酸、無水ピロメリット酸が好適である。
【0023】上記の多官能化合物の各成分は、必要に応
じて混合して用いることができる。多官能化合物の使用
量は、ジカルボン酸またはその無水物成分全体100モ
ル%に対して、合計0.1〜5モル%であり、エステル
化の当初から加えることができる。多官能化合物の使用
量が0.1モル%未満では、添加する意味が乏しく、5
モル%より多い場合は、反応中でのゲル化の危険性が増
大する。
【0024】本発明においては、[I]段階により得ら
れる脂肪族ポリエステルの重量平均分子量(以下、単に
分子量という)30,000以上とすることが必要であ
るが、そのためには、上記に示した各原料をエステル化
し、続いて脱グリコール反応を行うことにより達成する
ことができる。なお、この[I]段階において得られる
脂肪族ポリエステルの分子量が30,000未満の場合
は、その後の[II]、[III]段階で分子量を高めたと
しても、必要とする物性を有する成形品を得ることがで
きない。また、[I]段階で得られる脂肪族ポリエステ
ルの融点は、70℃以上であることが好ましい。融点が
70℃未満では、その後の各段階で分子量を高めたとし
ても、ポリエチレンなどのポリオレフィンの成形機を使
用して成形品の製造が困難となる。本発明でとくに重量
平均分子量を規定した理由は、それが成形性、熔融粘度
に支配的であるからに他ならない。
【0025】エステル化反応は、160〜230℃、5
〜16時間、好ましくは不活性ガス雰囲気下で実施する
ことができる。この温度より低温では反応速度が遅く実
用性に乏しい。またこの温度より高温では分解の危険性
が高くなり避けたほうがよい。従って180〜220℃
の間の温度で第1段のエステル化反応を実施することが
好ましい。エステル化反応は、脂肪族ポリエステルの酸
価が30以下、好ましくは15以下、さらに好適には1
0以下に達するまで実施される。この場合、分子量が大
きい程脱グリコール反応による分子量増大が円滑に行え
るので、高分子量のものが望ましい。
【0026】脱グリコール反応は、5Torr以下の減圧
下、170〜230℃で2〜16時間実施される。より
好適には、1Torr以下の高真空下、180〜210℃で
実施することが、反応速度および分解防止の点から望ま
しい。得られるポリエステルは、末端基が実質的にヒド
ロキシル基であり、酸価はゼロとなる。脱グリコール反
応の際は、触媒を併用する必要がある。それらの例に
は、チタン、錫、アンチモン、セリウム、ゲルマニウ
ム、亜鉛、コバルト、マンガン、鉄、アルミニウム、マ
グネシウム、カルシウムおよびストロンチウムからなる
群から選ばれた、少なくとも一種の金属の有機または無
機の金属化合物があげられ、使用量としては、生成する
脂肪族ポリエステル100重量部に対し、0.001〜
0.5重量部である。金属化合物触媒の使用量が0.00
1重量部未満では、脱グリコール反応が遅くなって実用
的ではなくなり、0.5重量部より多く用いても逆に分
解反応を強める結果となり好ましくない。望ましい使用
量は、金属の種類によっても異なるが、0.005〜0.
2重量部である。金属化合物触媒としては、例えば金属
のアルコキサイド、有機酸塩、キレート、酸化物等が用
いられ、とくにチタンの有機化合物例えばチタン酸アル
キルエステル、チタンオキシアセチルアセトネート、シ
ュウ酸チタンなどの化合物が有用である。いわゆる生分
解性ポリエステルは土中で微生物崩壊を受けるが、金属
触媒または金属は土中に残留するとみられるので、安全
なタイプでなければならない。そのような観点からすれ
ば、望ましい金属としては、チタン、ゲルマニウム、亜
鉛、マグネシウム、カルシウムなどがあげられる。
【0027】本発明は、実質的に末端基がヒドロキシル
基である分子量30,000以上の脂肪族ポリエステル
に、不飽和イソシアナートおよび飽和イソシアナートを
反応させて、末端ヒドロキシル基にウレタン結合を介し
て不飽和基あるいは飽和基を結合させ、その後不飽和基
を重合させることにより分子量50,000以上とする
ことよりなるものであるが、そのために用いられる不飽
和イソシアナートには、例えば次の種類があげられる。
【0028】(i) 一分子中に1個のイソシアナート
基と重合可能な不飽和基とを有する不飽和イソシアナー
ト。代表的にはイソシアナートエチルメタクリレートが
挙げられ、本発明の目的には十分である。 (ii) 多価イソシアナート、望ましくはジイソシアナ
ートに不飽和アルコールを反応させ、一分子中にイソシ
アナート基と不飽和基とを共有させた不飽和イソシアナ
ート。この場合はイソシアナート残基は1分子中に1当
量である必要はなく、目的とする生分解性高分子量ポリ
エステルの分子量、その分子量分布に応じて0.1〜1.
9当量、望ましくは0.5〜1.5当量以下とすることが
できる。
【0029】上記(ii)で用いられる多価イソシアナー
トとしては、例えば次の種類が挙げられる。2,4−ト
リレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシア
ナートと2,6−トリレンジイソシアナートとの混合の
イソシアナート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソ
シアナート、1,5−ナフチレンジイソシアナート、パ
ラフェニレンジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水
素化キシリレンジイソシアナートが例示される。
【0030】また、上記(ii)の不飽和イソシアナート
を合成するために用いられる不飽和アルコールとして
は、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4
−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチ
ルメタクリレート等のアクリロイル基またはメタクリロ
イル基を有するモノアルコール類が好適であり、アリル
アルコール、アリルセロソルブ、トリメチルプロパンジ
アリルエーテル等のアリル基を有するモノアルコール類
等も使用できる。
【0031】本発明は、前記の不飽和イソシアナートと
飽和イソシアナートとを併用することを一つの特徴とし
ているが、このために利用される飽和イソシアナート
は、1価のイソシアナートが望ましい。例えば、フェニ
ルイソシアナート、ベンジルイソシアナートのようなモ
ノイソシアナートも利用可能であるが、市販品を用いる
実用的な立場からは、前記のジイソシアナート類に飽和
モノアルコールを反応させたタイプが好適である。飽和
イソシアナートの併用は、脂肪族ポリエステルの末端ヒ
ドロキシル基を処理するために用いるものであり、この
処理を行わないと、脂肪族ポリエステルの熱安定性が損
なわれる。
【0032】上記のように飽和イソシアナートを合成す
るために、ジイソシアナートと反応させる飽和モノアル
コールとしては、とくに制限されないが、例えばメタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、sec−ブタノール、イソブタノール、ベンジルア
ルコール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
【0033】不飽和イソシアナートと飽和イソシアナー
トの使用割合は、目的とする分子量、分子量分布によっ
ても相違するが、脂肪族ポリエステルのヒドロキシル基
1当量に対して、不飽和イソシアナート中のイソシアナ
ート基は0.1〜1当量、飽和イソシアナート中のイソ
シアナート基は0.1〜0.9当量適用することができ
る。不飽和イソシアナート中のイソシアナート基が0.
1当量未満では不飽和イソシアナート利用の効果に乏し
く、1当量を超えて用いてもゲル化の危険性が増大する
のみで増量の意味がない。より望ましくは0.3〜1当
量である。また、飽和イソシアナート中のイソシアナー
ト基が0.1当量未満では、その利用の効果に乏しく、
逆に0.9当量を超えて用いても、未反応成分の残留が
懸念されるため好ましくない。また、必要に応じての多
価イソシアナートの併用は差し支えない。脂肪族ポリエ
ステルとイソシアナートの反応は、脂肪族ポリエステル
の融点以上の熔融状態で行うことが好ましい。
【0034】さらに本発明においては、不飽和イソシア
ナートに含まれる不飽和基を重合させ、分子量を50,
000以上とすることが必要であるが、そのためには有
機過酸化物の如きラジカル発生剤を使用するのがよい。
このために用いる有機過酸化物は、とくに制限されない
が、反応系における添加温度が高いことから高温分解型
のタイプが望ましく、例えば、ジクミルパーオキサイド
等のジアルキルパーオキサイド類や、t−ブチルパーベ
ンゾエート等のパーオキシエステル類が好適である。
【0035】有機過酸化物の使用量は、脂肪族ポリエス
テルと不飽和および飽和イソシアナートとの反応生成物
100重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは
0.5〜3重量部である。有機過酸化物の使用量が0.1
重量部未満では、実際問題として添加の効果が乏しく、
また5重量部を超えて使用してもとくに効果の向上が望
まれない。
【0036】有機過酸化物の脂肪族ポリエステルと不飽
和および飽和イソシアナートとの反応生成物への添加
は、反応生成物の熔融状態で行うことが好ましい。これ
によって、反応生成物中の不飽和基同士が重合し、分子
量を50,000以上とすることができる。ここで分子
量が50,000未満であると、所望の成形品を得るた
めの熔融粘度が十分でなくなる。
【0037】本発明による高分子量ポリエステルは、フ
ィルム、ブロー成形品、射出成形品、発泡等の各種成形
品の製造に有用であるが、その際、無機あるいは有機の
フィラー、補強材、滑剤、安定剤、消色剤等を必要に応
じて併用出来る事は勿論である。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例 1 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルセパラブルフラスコに、1,4−ブタンジ
オール300g、コハク酸320g、アジピン酸44
g、チタンイソプロポキサイド0.06gを仕込み、2
00〜205℃、窒素気流下にエステル化して酸価8.
1とした後、最終的には215〜220℃、0.4Torr
の減圧下で7時間脱グリコール反応を行い、数平均分子
量16,800、重量平均分子量45,400、淡いアイ
ボリーを帯びた白色ワックス状、融点約105℃の脂肪
族ポリエステル(a)が得られた。続いて、ポリエステ
ル(a)340gを窒素気流下190℃に熔融し、イソ
シアナートエチルメタクリレート3.5g(OH/NC
O=1/0.6)、飽和イソシアナート(イソホロンジ
イソシアナート222gとエタノール46gの付加物)
5.5gを加え(OH/NCO=1/0.5)を加え、更
に30分間同温度で反応させた。計算上は、ポリエステ
ルの一方のヒドロキシル基は、ウレタン結合を介して不
飽和化され、他の一方は、単にウレタン化された形とな
る。数平均分子量17,900、重量平均分子量55,8
00のポリエステル(b)が得られた。ポリエステル
(b)300gを窒素気流下160℃に再熔融し、ジク
ミルパーオキシド1.8gを加えた。約10分後に粘度
が上昇し、撹拌が困難となったので、ステンレス製バッ
トに注入、冷却した。得られたポリエステル(A)はア
イボリー色ワックス状で、融点約108℃、数平均分子
量28,100、重量平均分子量209,000、数平均
分子量と比較すると、著しく重量平均分子量が増大して
いた。ポリエステル(A)を180℃、圧力100kg/
cm2でプレス成形した後、さらに3倍に一軸延伸して得
られた透明フィルムは、10cm×10cmの面積でミクロ
ゲルは3個と少なく、引張強さは12.1kg/mm2と頗る
強靭であった。
【0039】なお、GPC測定条件は以下に依った。 GPC測定条件 Shodex GPC SYSTEM−11(昭和電工社製) 溶離液 CF3COONa 5m mol/ヘキサフ
ルオロイソプロピルアルコール(HFIP)(1リット
ル) カラム サンプルカラム HFIP−800P HFIP−80M×2本 リファレンスカラム HFIP−800R×2本 カラム温度 40℃ 流量 1.0ml/分 検出器 Shodex RI STD: PMMA(Shodex STANDARD M−7
5)
【0040】実施例 2 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルセパラブルフラスコに、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール300g、コハク酸189g、セバ
シン酸91g、イソプロポキシチタン0.06gを仕込
み、195〜200℃、窒素気流下にエステル化して酸
価9.9とした後、最終的には215〜220℃、0.5
Torrの減圧下で7時間脱グリコール反応を行い、数平均
分子量15,600、重量平均分子量40,200、淡ア
イボリー色を帯びた白色ワックス状、融点約110℃の
脂肪族ポリエステル(c)が得られた。次に、窒素ガス
気流中、脂肪族ポリエステル(c)320gを190℃
に熔融し、不飽和イソシアナートとして2−ヒドロキシ
エチルアクリレート116gとイソホロンジイソシアナ
ート222gの付加物を8g(OH/NCO=1/0.
7)、飽和イソシアナートとして実施例1で使用したも
のを6g(OH/NCO=1/0.3)それぞれ加え、
30分同温度で反応させた。得られたポリエステル
(d)は、やや濃味を帯びたアイボリー色のワックス
状、数平均分子量16,800、重量平均分子量51,0
00であった。さらに、温度を160℃に下げ、ジクミ
ルパーオキシド1.8gを加えた。約8分後に粘度が増
大して撹拌が困難になったので、ステンレス製バットに
注入、冷却した。得られたポリエステル(B)は、濃い
アイボリー色ワックス状で、融点約112℃、数平均分
子量28,400、重量平均分子量217,000であっ
た。ポリエステル(B)を実施例1と同様に製造した厚
さ約50μmの延伸フィルムは、10cm×10cmの面積
でミクロゲルは2個と少なく、10.9kg/mm2の引張強
さを有し、頗る強靭であった。さらにこのフィルムを、
土中下20cmに6ケ月埋没して生分解テストを行なっ
た所、ボロボロになって原形をまったく止めず、生分解
性であることが認められた。
【0041】実施例 3 撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1リットルセパラブルフラスコに、エチレングリコー
ル145g、1,6−ヘキサンジオール35g、コハク
酸354g、チタンイソプロポキシド0.06gを仕込
み、195〜200℃、窒素気流下にエステル化して酸
価9.4とした後、最終的には218〜225℃、0.4
Torrの減圧下で8時間脱グリコール反応を行い、数平均
分子量19,100、重量平均分子量53,700、淡い
アイボリーを帯びた白色ワックス状、融点約97℃の脂
肪族ポリエステル(e)が得られた。ポリエステル
(e)200gを窒素気流中190℃に熔融した後、不
飽和イソシアナートとして2,4−トリレンジイソシア
ナート174gと2−ヒドロキシエチルメタクリレート
130gとの付加物2.5g(OH/NCO=1/0.
8)および飽和イソシアナートとして2,4−トリレン
ジイソシアナート174gとベンジルアルコール108
gの付加物2.5g(OH/NCO=1/0.9)を加え
た。30分撹拌後に得られたポリエステル(f)は、黄
褐色ワックス状、融点約99〜100℃、数平均分子量
21,400、重量平均分子量65,100であった。さ
らに、温度を160℃に下げ、ジクミルパーオキシド1
gを加えた。約10分後に撹拌困難となったので、ステ
ンレス製バットに注入、冷却した。得られたポリエステ
ル(D)は、濃黄褐色ワックス状で、融点約100℃、
数平均分子量29,600、重量平均分子量225,00
0であった。ポリエステル(D)を150℃、150kg
/cm2でプレスして3倍に延伸したフィルムの引張強さ
は、15.1kg/mm2と頗る高い値を示した。10cm×1
0cmのフィルム中、ミクロゲルは5個であった。
【0042】
【発明の効果】数平均分子量を30,000前後の比較
的低いレベルに止めながら重量平均分子量を極力高く
し、同時にミクロゲル発生の抑制を実現することのでき
る生分解性高分子量ポリエステルの製造方法が提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 63/91 ZAB C08G 63/91 ZAB

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[I] (1) 一般式 〔化1〕 HO−(CH2n−OH (式中、nは2〜10の偶数である)で示されるグリコ
    ールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールからな
    る群から選ばれた少なくとも1種のグリコール成分と、 (2) 一般式 〔化2〕 HOOC−(CH2n−COOH (式中、nは2〜10の偶数である)で示されるジカル
    ボン酸またはその無水物の少なくとも一種の酸成分と、
    を反応させ、重量平均分子量30,000以上の脂肪族
    ポリエステルを得、 [II] 該脂肪族ポリエステルのヒドロキシル基1当量に対し、
    不飽和基およびイソシアナート基を同一分子中に有する
    不飽和イソシアナートを該不飽和イソシアナート中のイ
    ソシアナート基として0.1〜1当量分および飽和イソ
    シアナートを該飽和イソシアナート中のイソシアナート
    として0.1〜0.9当量分を加え反応させ、次いで [III] 反応生成物100重量部に対し、有機過酸化物を0.1
    〜5重量部反応させることにより、ポリエステルの重量
    平均分子量を50,000以上とすることを特徴とす
    る、生分解性高分子量ポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリエステルを合成する際、合成
    原料として、グリコール成分とジカルボン酸またはその
    無水物成分のほかに、3官能以上の多価アルコール、3
    官能以上の多価カルボン酸(またはその無水物)および
    3官能以上のオキシカルボン酸からなる群から選ばれた
    少なくとも一種の化合物を用いる、請求項1に記載の方
    法。
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