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JP2769828B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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JP2769828B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2769828B2
JP2769828B2 JP1002025A JP202589A JP2769828B2 JP 2769828 B2 JP2769828 B2 JP 2769828B2 JP 1002025 A JP1002025 A JP 1002025A JP 202589 A JP202589 A JP 202589A JP 2769828 B2 JP2769828 B2 JP 2769828B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、静電荷像を顕像化し、しかも転写材の表裏
に連続して或いは転写材の片面に重複または合成して二
度画像を形成する画像形成方法に関する。
[従来の技術] 静電潜像をトナーを用いて可視像化する方式には大別
して、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を分散させ
た現像剤を用いる液体現像方式と、樹脂中に着色剤等を
分散させたトナーを単独で、或いはキャリアと混合した
現像剤として用いる乾式現像方式がある。本発明はこの
中で乾式現像方式により、転写材の両面に画像を形成せ
しめるか、又は該転写材の片面に多重コピーにより画像
を形成する方法に関する。
この場合の多重コピーとは、転写材の片面に一旦コピ
ーをとって定着画像を形成し、その後で原稿をかえて再
度同一転写材の面にコピーをとり定着画像を得る方法
で、例えば原稿にもう1枚の原稿をはめ込んで1枚にま
とめた画像を得たい場合、或いは同一コピー面上にカラ
ートナーでカラー画像を得たい場合等に使用される。
従来の技術によって転写材の両面に、又は片面に多重
コピーで画像を形成する場合、転写材上に転写されたト
ナー画像を、熱・圧力等を加えることによって、一旦定
着画像を得たのちに、その定着画像の裏面或いは同一面
に新たなトナー画像を転写し、再度、熱・圧力等を加え
て定着を行なう。
このため、最初に形成されたトナー画像は、複数回、
熱・圧力等が加えられることになり、ライン画像のつぶ
れ、飛び散りおよびカブリが強調される等の不都合を生
ずる。
また、転写材の両面に、又は片面に多重コピーで連続
的に画像を形成する場合、転写材の片面にトナー画像が
転写された転写材の複数枚が、再給紙台上に載置され、
再給紙ローラーによって圧着され、再給紙ローラーの回
転によって、順次転写材が送り出される。
この場合、再給紙ローラーによる圧着によって、トナ
ー付着面と転写材との摩擦に起因する転写材の汚れを生
ずる。
また、再給紙ローラーと、トナー付着面が接触する場
合には、ローラー汚れを生じ、これが転写材に転移し転
写材に汚れを発生させる不都合がある。
一方、従来、磁性トナーを使用する現像方法として
は、米国特許第3,909,258号明細書等に開示されている
導電性磁性トナーによる現像方法が知られており、また
広く用いられている。
しかし、かかる現像方法においては、トナーは本質的
に導電性であることが必要であり、導電性トナーは潜像
保持体上のトナー像を最終画像支持部材(例えば普通紙
等)に電界を利用して転写することが(その原因は充分
に解明されていないのであるが)困難であった。
本出願人は、先に従来の一成分磁性トナーによる現像
方法の、かかる問題点を解消する新規な現像方法を提案
した(例えば特開昭55−18656号公報及び特開昭55−186
59号公報)。これは内部に磁石を有する円筒状のトナー
担持体上に絶縁性磁性トナーを均一に塗布し、これを潜
像保持体に接触させることなく対向せしめ、現像するも
のである。トナー担持体上にトナー層を形成する方法と
しては、トナー容器出口に塗布用のブレードを用いる方
法があり、トナー担持体に内装された固定磁石の1つの
磁極に対向する位置に、磁性体より成るブレードを設
け、該磁極と磁性体ブレード間の磁力線に沿ってトナー
を穂立させ、これをブレード先端のエッジ部で切ること
により磁力の作用を利用して、トナー層の厚みを規制す
るものである(例えば特開昭54−43037号公報参照)。
これを現像時に、トナー担持体と潜像保持体の基盤導
体との間に低周波交番電圧を印加し、トナーをトナー担
持体と潜像保持体の間で往復運動させることにより地カ
ブリのないかつ階調性の再現にすぐれ、画像端部の細り
のない良好な現像を行うことができる。この現像方法で
トナーは絶縁体であるため静電気的転写が容易である。
このような画像形成プロセスに於いて、転写後・定着
前でのオナーの載り量を規制する因子としては、現像段
階に於いては、 (1)静電荷潜像担持体に対向するトナー担持体の現像
位置での磁極の強さ、 (2)静電荷潜像担持体上の潜像電位と、トナー担持体
の電位とのコントラスト、 (3)現像時に静電荷潜像担持体とトナー担持体の間に
振動電界を付与する現像プロセスにおいては、振動電界
の強さ、周波数、波形、 (4)静電荷潜像担持体とトナー担持体との間隔、 (5)静電荷潜像担持体の移動速度とトナー担持体の移
動速度との比率、 などが考えられるが、これらの条件を転写後・定着前の
転写材上でのトナーの載り量を低く抑えるように設定す
ることは全般に、高画像濃度を得られにくい方向であ
り、不都合である。
転写後・定着前の転写材上でのトナーの載り量には、
転写条件も大きく寄与するが、転写効率を調節して、転
写材上のトナーの載り量を抑えることは鮮明な画像が得
られず、高濃度の画像が得られにくいばかりでなく、静
電荷潜像担持体のクリーニング工程に於いて不都合を生
ずることになりかねない。
このように従来の磁性トナーでは、画像形成プロセス
を選択しても転写材上のトナーの載り量を1cm2当り1.2m
g以下で0.3mg以上に規制しつつ、充分な高画像濃度と鮮
明な画質を得ることが困難であった。
[発明が解決しようとしている課題] 本発明の目的は、上述の如く転写材の両面に、又は片
面に多重コピーで画像を形成する場合のライン画像のつ
ぶれ、転写材汚れ等の問題点を解決した画像形成方法を
提供することにある。
また、本発明の目的は、上述の如き問題点を解決しつ
つ、少ないトナー消費量で高画像濃度を得ることの可能
な画像形成方法を提供することにある。
更に本発明の目的は、上述の如き問題点を解決しつ
つ、細線の再現性、階調再現性に優れ、鮮鋭な画質を得
ることの可能な画像形成方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、少ないトナーの載り量で高画像濃度を
得るために、従来と異なる特定の粒度分布を有する磁性
トナーを用い、転写紙上のトナー量を規制することに着
目し、鋭意検討の末、本発明に到達したものである。
即ち、本発明は、静電荷潜像を担持する静電荷像担持
体を磁性トナーで現像し、該静電荷像担持体上のトナー
像を転写材へ転写し、該転写材上のトナー像を定着した
後、該転写材のトナー像のある面に多重に、或いは該転
写材のトナー像のある面の裏面に、上記と同様の工程を
1回もしくは2回以上繰り返すことによって、該転写材
の片面に多重に画像を形成するか、又は、該転写材の両
面に画像を形成する画像形成方法に於いて、該磁性トナ
ーは5μm以下の粒径を有するトナー粒子が12〜60個数
%含有され、16μm以上の粒径を有するトナー粒子が2.
0体積%以下で含有され、該磁性トナーが体積平均粒径
で5〜10μmの範囲内にあり、該磁性トナーの粒度分布
が下記一般式(1)を満たし、転写後・定着前に於ける
転写材上のトナーの載り量が1cm2当り1.2mg以下で0.3mg
以上であることを特徴とする画像形成方法に関する。
従来の磁性トナーによれば、高濃度の画像を得るため
には、転写材上でのトナーの重なり方が粗であったた
め、載り量を多くし、崇高くせねばならなかった。一般
に、静電荷潜像担持体上の潜像に於いて、潜像周囲のエ
ッジ部の電界強度が潜像の中央部よりも高く、そのため
潜像内部がエッジ部よりトナーの載り量がうすくなり易
い。このため環境変動や長時間の使用によるトナーの現
像性の僅かな低下によっても、潜像内部へのトナーの載
りがうすくなる所謂中抜けを生じ、画像濃度がうすく見
えることがある。これを防止するために、転写紙上のト
ナーの載り量をさらに多くせねばならず、このことは、
定着ローラーによるつぶれによる汚れや、さらに、崇高
いことによる定着不良、さらに、特に正荷電トナーの場
合、負荷電された定着ローラーに付着し、ローラーを汚
す、所謂オフセット現像による画像欠陥を生じ易い。
本発明に於いては、転写材上でのトナーの載り量が1c
m2当り1.2mg以下で0.3mg以上、好ましくは1.0mg以下で
0.4mg以上、さらに好ましくは0.8mg以下で0.4mg以上と
することで、複数回の定着によってもライン画像のつぶ
れが極めて少なく、ライン再現性に優れた画像を得るこ
とを可能とし、再給紙時の転写紙の汚れ、再給紙ローラ
ーの汚れを改善することを可能とした。
転写材上のトナーの載り量が1cm2当り1.2mgより多く
なると、例えば両面コピーの場合、1面目が、一度熱ロ
ール定着された後、2面目が再給紙され2面目にトナー
像が転写され熱ロール定着される工程で、1面目は二度
熱ロール定着を経ることとなり、1面目のライン画像に
顕著なつぶれを生ずることになる。また、連続して複数
枚の両面或いは多重コピーを得ようとする場合、1面目
の熱ロール定着を経た転写材が再給紙台上にストックさ
れ、再給紙ローラーの圧着・回転によって、2面目が再
給紙されるが、トナーの載り量が多いため、1面目の熱
ロール定着後のライン画像は転写材上で顕著なトナーの
凹凸を生じ、これが再給紙時の転写材および再給紙ロー
ラーの汚れ発生の誘因となる。
また、転写材上のトナーの載り量が1cm2当り0.3mgよ
り少ないと高濃度の画像が得られにくい。
本発明を具現化するためには、転写材上に、できるだ
け均一かつ単一層にトナー粒子を被覆し、かつ、定着に
より、乱れたり、変形したりすることを防止することが
重要である。しかしながら、かかる目的を達成できるト
ナー及び画像形成方法は従来なかった。本発明者らは転
写材上のトナーの載り量を1cm2当り1.2mg以下に規制し
つつ、高画像濃度を得、本発明の目的を達成するため
に、従来多く用いられてきた磁性トナーよりも粒径の小
さな磁性トナーを用いることを発想し、鋭意検討の結
果、5μm以下の粒径を有するトナー粒子が12〜60%含
有され、16μm以上の粒径を有するトナー粒子が2.0体
積%以下で含有され、体積平均粒径が5〜10μmの範囲
内であり、粒度分布が一般式0.25≦S/▲▼≦0.45
(但し、S:磁性トナーの個数分布の標準偏差,▲
▼:磁性トナーの個数平均粒径(μm))を満たす磁性
トナーを用いることで、高画像濃度、鮮鋭な画質、優れ
た転写性を示しつつ、多重・両面コピーにおいてもライ
ン画像のつぶれ、飛び散り、カブリの強調、再給紙時の
転写材の汚れ等を克服できることを知見した。
上述の粒度分布を有する本発明中の磁性トナーが、転
写紙上のトナーの載り量を低く抑えているにもかかわら
ず、高濃度かつ鮮鋭で、細線再現性、階調性の優れた画
像を与える理由については、本発明者らは、鋭意研究の
上、次のように考えている。
本発明中の磁性トナーに於ては、体積平均粒径が5〜
10μmと、これまでに用いられてきた多くのトナーに比
し、粒径が小さいことが一つの特徴である。従来の多く
の磁性トナーの粒径(体積平均粒径10〜15μ)と本発明
中の磁性トナーの粒径とを比較すると、第1図及び第2
図に示すように、同じ画像濃度を得ようとする時粒径の
大きいトナー2ではトナー粒子間のすき間を埋めるた
め、かさ高くトナーを載せなければならず、転写材1上
でのトナーの載り量が大きくなる(厚みW1)のに対し、
粒径が小さな本発明中のトナー3では、少ない載り量で
トナー粒子がすき間なく、転写材4上で薄く均一なトナ
ー層(厚みW2)を形成する。
従って、本発明中の磁性トナーは、従来の多くの磁性
トナーよりも転写材上でより薄層で、均一に極めて密に
覆うことができ、高濃度の画像を得るとともに、定着ロ
ーラーや、静電気力等の外圧によるトナー層の乱れも少
ない。
また本発明中のトナーにおいては、5μm以下の粒径
を有するトナー粒子が12〜60個数%含有されることが一
つの特徴である。従来5μm以下のトナー粒子は、帯電
量コントロールが困難であり、トナーの流動性を損な
い、画像のカブリを生ずる成分として積極的に減少する
ことが必要と考えられてきた。しかしながら、本発明者
らの検討によれば、5μm以下のトナー粒子は、非常に
現像性に富んでおり、この5μm以下のトナー粒子が静
電荷潜像担持体の潜像の現像に円滑に供給される場合に
潜像に忠実であり、潜像からはみ出すことなく、真に再
現性の優れた画像が得られるものである。
ここで、5μm以下の粒径のトナー粒子が12個数%以
下であると、高画質に有効なトナー粒子が少なく、特
に、コピーまたはプリントアウトをつづけることによっ
てトナーが使われるに従い、有効なトナー粒子成分が減
少して、本発明中で示すところのトナーの粒度分布のバ
ランスが悪化し、画質がしだいに低下してくる。また、
60個数%以上であると、トナー粒子相互の凝集状態が生
じやすく、本来の粒径以上のトナー塊となるため、荒れ
た画質となり、解像性を低下させ、または潜像のエッジ
部と内部との濃度差が大きくなり、中ぬけ気味の画像と
なりやすい。
また、16μm以上のトナー粒子が2.0体積%より多い
と、細線再現における妨げになるばかりでなく、転写に
おいて、感光体上に現像されたトナー粒子の薄層面に16
μm以上の粗めのトナー粒子が突出して存在すること
で、トナー層を介した感光体と転写紙間の微妙な密着状
態を不規則なものとして、転写条件の変動をひきおこ
し、転写不良画像を発生する要因となる。また、トナー
の体積平均粒径は5〜10μmであり、この値は先にのべ
た各構成要素と切りはなして考えることはできないもの
である。体積平均粒径5μm未満では、グラフィック画
像などの画像面積比率の高い用途では、転写紙上のトナ
ーの載り量が少なく、画像濃度の低いという問題点が生
じやすい。これは、先に述べた潜像におけるエッジ部に
対して、内部の濃度が下がる理由と同じ原因によると考
えられる。体積平均粒径10μmを超える場合では解像度
が良好でなく、また複写の初めは良くとも使用をつづけ
ていると画質低下を発生しやすいばかりでなく、転写紙
上のトナーの載り量が増え、複数回の熱ロール定着後に
はライン画像のつぶれを生ずるようになる。
また本発明中の磁性トナーに於いては、粒度分布が一
般式0.25≦S/▲▼≦0.45(但しSは磁性トナーの個
数分布の標準偏差,▲▼は個数平均粒径(μm)を
示す。)を満たすことが一つの特徴である。本発明中の
磁性トナーは先にも述べたように、従来多く用いられて
きた磁性トナーに比して体積平均粒径が5〜10μmと小
さく、5μm以下のトナー粒子を12〜60個数%と多く含
有していることを特徴としているが、さらにS/▲▼
を規制し、それぞれの個数平均粒径に見合った粒度分布
とすることで、より良い結果を得られることを知見し
た。S/▲▼は粒度分布の広がりを示し、小さいほ
ど、シャープであり、大きいほど、ブロードとなる。
体積平均粒径が5〜10μmの範囲内でかつ5μm以下
のトナー粒子を12〜60個数%含有する磁性トナーに於い
て、個数分布の変動係数が0.25以下になると、理由は明
確ではないが、トナー担持体上でのトナーコート層の厚
みが、大きくなり、感光体上、転写紙上のトナー層は厚
くなり、均一かつ薄層を効果的に形成することが困難で
ある。
また個数分布の変動係数が0.45以上になると粒度分布
がブロードになるため、トナー粒子の帯電性が不均一に
なり易く、そのため、トナー担持体上の現像位置でのト
ナー粒子の穂立ち状態が乱れ、さらに、感光体上、転写
紙上においても、トナー層は、粗で乱れやすく、本発明
の目的を十分に達成しえない。
本発明は、前述したところの特徴を有する磁性トナー
によって、適当な規制がなされ、目的を達成するもので
あるが、さらに、本発明中の磁性トナーに適正な画像形
成プロセス条件が組み合さることが、さらに好ましい。
まず、トナー担持体の静電荷潜像担持体に対向する磁
極の強さは、600〜1200Gであることが好ましく、より好
ましくは、800〜1000Gである。この現像位置の磁極の強
さは、磁性トナー中の磁性体含有比率によっても適正な
条件が変化することに留意する必要がある。この現像磁
極の磁力が弱すぎると静電荷潜像担持体上にトナーが過
剰に載り、転写材上でもトナーの載り量が過剰となるば
かりでなく、カブリトナーも著しく増加してしまう。磁
力が強すぎると、磁性トナーに対して、現像の束縛力と
して働く磁気的吸引力が大きくなるため、充分な画像濃
度を得るだけのトナーが静電荷潜像担持体上の潜像上に
供給されない。また、現像位置での磁性トナーの穂立ち
(磁気ブラシ)に於いてトナー粒子間の結合力が強くな
り過ぎ、ガサついた画像となる。本発明中の磁性トナー
は非常に現像性に富んだ粒径の小さなトナー粒子を多く
含有しているため、従来の磁性トナーに比べて現像磁極
の磁力を強めにして、ある程度現像性を抑えてやる必要
があるが、潜像に忠実なライン再現性、優れた細線再現
性・階調再現性等の本発明中の磁性トナーが有する利点
を生かすためには、現像磁極位置でのトナーの穂立ちの
長さが、70〜150μmとなるように、磁極の強さを選択
することが好ましい。
また、本発明中の磁性トナーは、比較的粒径が小さい
ことから、本発明の如く粒度分布を規定してもなおトナ
ー粒子の帯電量が低湿環境下等では過剰となる傾向があ
り、トナー担持体上のトナーコートが不安定となる場合
がある。このため、トナー担持体上のトナーコートを安
定させる手段として、トナー担持体及びトナー層規制部
材(ブレード)間でトナー層に働く磁気的規制力を規定
する必要がある。すなわち、トナー担持体とトナー層規
制部材との間隙距離、トナー担持体のトナー層規制部材
対向位置での磁力の強さ等を適切に選択する必要があ
る。トナー層規制部材が磁性ブレードである場合は、ト
ナー担持体との間隙距離は200〜300μmであることが好
ましい。弾性体等のブレードを用いる場合は、トナー担
持体への押しつけ圧を適切に選択すればよい。
また、トナー担持体の表面性もトナーコートの安定性
に関与する。トナー担持体としてステンレス製円筒状ス
リーブを用いた場合、スリーブ表面を鏡面化処理した場
合には、スリーブ単位面積当りのトナーコート量は増大
し、環境条件他によるトナー粒子の不均一な帯電の増大
によって、スリーブのトナーコートむらを生じ易くな
る。スリーブ表面を不定形粒子によるサンドブラスト処
理によって、微細な無数の切り込み或いはランダムな突
起で構成された凹凸粗面としたような現像スリーブで
は、理由は必ずしも明確ではないがスリーブ単位面積当
りのトナーコート量は比較的低く抑えられる。すなわ
ち、トナー担持体表面に適当な凹凸を与えることで、ト
ナー担持体上のトナーコート量を調節できる。然しなが
ら、トナー担持体表面の凹凸状態によっては、トナー成
分がトナー担持体表面に付着することでトナー粒子の均
一な帯電を防げることにもなりなねない。
次に静電荷潜像担持体上の潜像電位とトナー担持体の
電位との電位差の設定であるが、本発明中の磁性トナー
は、非常に現像性に優れており、電位差が300V以下であ
っても長時間の使用にわたって高画像濃度で鮮明な画像
を得ることが可能であるが、優れた階調再現性を生かし
より鮮明な画像を得るためには、電位差は350V以上であ
ることが好ましい。
また、静電荷潜像担持体とトナー担持体の間に振動電
界を付与し、現像を行なうプロセスに於いて、振動電界
が交流と直流バイアスの相乗によって与えられる場合、
直流バイアスは、トナー担持体の電位に関与し、先の潜
像とトナー担持体間の電位差を適切に設定し得るように
選択される。また交流バイアスは、従来の磁性トナーよ
りも高周波数とすることが望ましい。これら現像バイア
ス条件も磁性トナー中の磁性体含有量によって適正条件
が変化するが、高画像濃度を得つつ、カブリトナーが極
めて少なく、かつ鮮鋭な画像が得られるように磁性体含
有量を選択した場合、適正な交流バイアスは500〜2000V
pp、周波数1500〜3000Hz(従来の磁性トナーでは800〜2
200Hzが適正範囲)である。また交流バイアスの波形と
しては、正弦波もしくは矩形波が好ましい。
次に、静電荷潜像担持体とトナー担持体の間隙距離で
あるが、これは、小さすぎると潜像上の電荷がトナー担
持体上へリークしてしまい潜像の乱れを生じ、劣悪な画
像となる。また、大きすぎるとトナー担持体から潜像上
へのトナー粒子の移行が円滑に行なわれず、鮮明さを欠
いたガサついた画像となるため、静電荷潜像担持体とト
ナー担持体との間隙距離は、200〜500μmであることが
好ましく、より好ましくは250〜400μmである。
更に、静電荷潜像担持体の移動速度に対するトナー担
持体の移動速度の比率は、従来の磁性トナーに比べて大
きくすることが好ましい。これは、本発明中の磁性トナ
ーが、トナー担持体の現像位置磁極に於けるトナー粒子
の穂立ちが先述の如く比較的短かく、トナー担持体上の
トナーコート層が、従来の磁性トナーよりも薄くなるた
め、必要なトナー量を現像域に供給する意図であり、こ
の比率は120〜300%であることが好ましい。120%以下
では高画像濃度を得ることが困難であり、300%以上で
は、潜像上へのトナーの載り過ぎによる転写材上でのト
ナーの載り過ぎ及び細線のつぶれが問題となるばかり
か、カブリトナーの増加、トナー粒子の飛散による現像
システム及び転写材の汚れ等の不都合を生ずる。
もちろんこれら上述の現像プロセスの諸条件は、それ
ぞれが単一に考えられるべきものではなく、相互にバラ
ンスを取りあって設定されるべきものである。本発明に
おいては、現像プロセス諸条件と磁性トナーのマッチン
グにより、潜像上へのトナーの載り量を調整すること
で、転写材上のトナーの載り量を規制している。
このように現像プロセス条件によって、高画像濃度を
保障しつつ、転写材上でのトナーの載り量の規制に見合
う潜像上のトナーの載り量の規制が既に為されているた
め、転写条件は、静電荷潜像担持体上のトナー像をでき
るだけ忠実に再現できるように良好な転写効率を示すよ
う選択することが望まれる。
例えば、静電潜像をトナー像に現像した後、転写装置
で、トナー像に密着させた転写材の背面にトナーとは逆
極性の電荷を与え静電気的引力によってトナー像を静電
潜像保持体より分離する方法によって該トナー像を転写
材に転写し、その直後に分離装置で転写材の背面にACコ
ロナ等を与え該転写材の除電を行って像担持体から分離
するような謂ゆる静電分離を用いる場合に、現像後、転
写前に於いて転写性を改善するために、潜像担持体上の
トナー像にACコロナ等を与え、適当な電荷を付与するこ
とが知られている。だが、転写材上にトナー像が転写さ
れた後もトナー粒子が高い電荷を保持し続けるため熱ロ
ール定着時に飛び散り等の不都合を生じる。本発明中の
磁性トナーは、理由は明確ではないが、転写及び静電分
離に適当な潜像上のトナー粒子の帯電量が従来の磁性ト
ナーに比べて小さくなるため、現像後・転写前の潜像上
のトナー粒子への電荷の付与が不要或いは極めて少なく
て済むため熱ロール定着時の飛び散りを最小限に留め、
しかも鮮鋭な画質で、細線に至るまで忠実な転写を可能
としている。また転写効率も非常に優れている。
転写効率は、無論転写材の電気抵抗、環境条件等によ
って多少の変動があるものの、非常に安定して90%以上
の良好な値を与えるため、現像プロセス条件による潜像
上でのトナーの載り量の規制が、転写によって損われる
ことなく、転写材上でのトナーの載り量の規制に結びつ
いている。
また、本発明中の磁性トナーには荷電制御剤をトナー
粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)
して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像
システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
る。
特に、本発明では、トナー粒子の更に均一な帯電性が
求められるため、荷電制御剤は、微粒子状として用い
て、トナー粒子中或いはトナー粒子間での荷電制御剤の
分散性を向上させることが好ましい。この場合、この荷
電制御剤の個数平均粒径は、具体的には、4μm以下が
好ましく、より好ましくは3μm以下である。
本発明中に用いられる正電荷制御剤としては、ニグロ
シン及び脂肪酸金属塩等による変成物;トリブチルベン
ジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフ
ォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボ
レートなどの四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサ
イド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルス
ズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチ
ルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘ
キシルスズボレートなどのジオルガノスズボレートを単
独であるいは2種類以上組合せて用いることができる。
これらの中でも、ニグロシン系、四級アンモニウム塩の
如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
また、一般式 R1:H、CH3 R2,R3:置換または未置換のアルキル基(好ましくは、C1
〜C4) で表わされるモノマーの単重合体:または前述したよう
なスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルなどの重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤
として用いることができ、この場合これらの荷電制御剤
は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有
する。
本発明に用いることのできる負電荷性制御剤として
は、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、そ
の例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄
(II)アセチルアセトナート、3,5−ジターシャリーブ
チルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン
金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、
特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が
好ましい。
トナーに内添する際、このような荷電制御剤は、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部(更には0.2〜10
重量部)用いることが好ましい。
本発明中の磁性トナーは、磁性材料を含有している。
本発明において磁性トナーの均一な帯電性は特に求めら
れるものである。磁性トナー中の磁性材料の分散性が良
いことは、トナーの均一な帯電性に少なからず寄与す
る。このため、磁性材料は平均粒径が0.1〜1μm、好
ましくは0.1〜0.5μm程度のものが望まれる。
本発明中の磁性トナー中に含まれる磁性材料として
は、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェライト、鉄過剰型
フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのよう
な金属或はこれらの金属とアルミニウム、コバルト、
銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリ
リウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガ
ン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのよう
な金属との合金およびその混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体の磁性トナー中に含有される量とし
ては樹脂成分100重量部に対し40〜200重量部、好ましく
は樹脂成分100重量部に対し50〜150重量部であり、さら
に、好ましくは、65〜100重量部ある。磁性体量が少な
いとトナー粒子の載り過ぎによる細線のつぶれ、飛び散
り、解像力の悪化が発生し、これらは、複数回の熱ロー
ル定着を経ることで更に顕著となる。
また磁性体量が多過ぎると、画像濃度がうすく、細線
のとぎれなど鮮鋭さの欠けた画像となる。
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、下記
トナー用結着樹脂の使用が可能である。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、
ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単
重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチ
レン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチル
エーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共
重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体
などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノー
ル樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイ
ン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビ
ニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キ
シレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、ク
マロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式にお
いては、トナー像支持体部材上のトナー像の一部がロー
ラに転移するいわゆるオフセット現像、及びトナー像支
持部材に対するトナーの密着性が重要な問題である。よ
り少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存中
もしくは現像器中でブロッキングもしくはケーキングし
易い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮しなけ
ればならない。これらの現象にはトナー中の結着樹脂の
物性が最も大きく関与しているが、本発明者らの研究に
よれば、トナー中の磁性体の含有量を減らすと、定着時
にトナー像支持部材に対するトナーの密着性は良くなる
が、オフセットが起こり易くなり、またブロッキングも
しくはケーキングも生じ易くなる。それゆえ、本発明に
おいてオイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式
を用いる時には、結着樹脂の選択がより重要である。好
ましい結着物質としては、架橋されたスチレン系共重合
体もしくは架橋されたポリエステルがある。
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタ
クリニトリル、アクリルアミドなどのような二重結合を
有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えば、マ
レイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレ
イン酸ジメチルなどのような二重結合を有するジカルボ
ン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニル、
安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル類;例えば
エチレン、プロピレン、ブチレンなどのようなエチレン
系オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニルヘ
キシルケトンなどのようなビニルケトン類;例えばビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソ
ブチルエーテルなどのようなビニルエーテル類;等のビ
ニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
ここで架橋剤としては主として2個以上の重合可能な
二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビ
ニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタ
ンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2
個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン
などのジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有す
る化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
また、加圧定着方式を用いる場合には、圧力定着トナ
ー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラ
ストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンなどがある。
特に、本発明において、該結着樹脂の可溶分の分子量
分布が少なくとも2つ以上のピークをもち、ピーク分子
量が500〜12000および1.5万〜350万、好ましくは1500〜
10000および1.5万〜250万、さらに好ましくは2000〜100
00および2万〜150万が良い。
また、ピーク分子量が500〜12000の構成成分(A)と
1.5万〜350万の構成部分(B)の構成比が10:90から90:
10が良い。好ましくは、20:80から80:20が良い。さらに
好ましくは、30:70から70:30が良い。
このような結着樹脂を用いると、定着において、つぶ
れと、転写紙への結着がバランスよく行なわれ、本発明
のごとく多数回の定着を経てもトナー粒子がつぶれすぎ
たり、また、定着不良によって飛び散ったり乱れが生ず
ることがない。
結着樹脂のピーク分子量が1.5万〜350万の構成成分が
全結着樹脂の10wt%より少ない時、上記の効果は小さ
く、トナー粒子のつぶれ変形やオフセットによる画質の
乱れが生じる。
また、ピーク分子量が500〜12000の構成成分が全結着
樹脂の10wt%より少ないと、定着性が悪くなり、定着不
良のトナー粒子が定着ローラー表面で、定着ローラー面
と転写紙との帯電でおこる電界によって撹乱されて、と
びちり、尾引きのような画質劣化を発生し、多重コピー
によれば、さらに悪化する。
また、結着樹脂の分子量分布の測定は種々の方法があ
り、それにより若干の相異が生じる。従って以下の測定
法によって測定する。
即ち、ゲル・パーミェーション・クロマトグラフィー
(GPC)により、温度40℃,溶媒テトラヒドロフラン,
測定流量1.0ml/min,濃度0.1wt%THFを300μ注入す
る。試料の分子量測定にあたり、単分散ポリスチレン標
準試料により作成した検量線を使用する。カラムはこれ
になんら限定するものではないが、例えばショーデック
ス製KF−80Mや、KF802,803,804,805等がある。測定を適
確にするため、これらのカラムを組み合せるのが良い。
本発明において分子量分布より、構成成分比を求める
方法としては、分子量分布でピークをもつ山を最下点の
谷の部分で分離してそれぞれの山の積分値より、その比
をもって構成成分比とした。
本発明の磁性トナーは、必要に応じて添加剤を混合し
てもよい。着色剤としては従来より知られている染料、
顔料が使用可能であり、通常、結着樹脂100重量部に対
して0.5〜20重量部使用しても良い。他の添加剤として
は、例えばステアリン酸亜鉛の如き滑剤、あるいは酸化
セリウム、炭化ケイ素の如き研磨剤あるいは例えばコロ
イダルシリカ、酸化アルミニウムの如き流動性付与剤、
ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラック、
酸化スズ等の導電性付与剤がある。
また、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロ
クリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワ
ックス、パラフィンワックス等のワックス状物質を0.5
〜5wt%程度磁性トナーに加えることも本発明の好まし
い形態の1つである。
本発明に係る静電荷像現像用磁性トナーを作製するに
は磁性粉及びいビニル系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、
必要に応じて着色剤としての顔料又は染料、荷電制御
剤、その他の添加剤等をボールミルの如き混合機により
充分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルー
ダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹
脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は
溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密な分級をおこなっ
て本発明に係るところの磁性トナーを得ることが出来
る。
また、本発明中の磁性トナーにはシリカ微粉末を添加
することが好ましい。本発明の特徴とするような粒度分
布を有する磁性トナーでは、比表面積が従来のトナーよ
り大きくなる。摩擦帯電のために磁性トナー粒子と、内
部に磁界発生手段を有した円筒状の導電性スリーブ表面
と接触せしめた場合、従来の磁性トナーよりトナー粒子
表面とスリーブとの接触回数は増大し、トナー粒子の摩
耗やスリーブ表面の汚染が発生しやすくなる。本発明に
係る磁性トナーと、シリカ微粉末を組み合せるとトナー
粒子とスリーブ表面の間にシリカ微粉末が介在すること
で摩耗は著しく軽減される。これによって、磁性トナー
およびスリーブの長寿命化がはかれると共に、安定した
帯電性も維持することができ、長期の使用にもより優れ
た磁性トナーを有する現像剤とすることが可能である。
さらに、本発明で主要な役割をする5μm以下の粒径を
有する磁性トナー粒子は、シリカ微粉末の存在で、より
効果を発揮し、高画質の画像を安定して提供することが
できる。
またシリカ微粉体のうちで、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)の
範囲内のものが良好な結果を与える。磁性トナー100重
量部に対してシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましくは
0.1〜5重量部使用するのが良い。
また、本発明の磁性トナーを正荷電性磁性トナーとし
て用いる場合には、トナーの摩耗防止,スリーブ表面の
汚損防止のために添加するシリカ微粉体としても、負荷
電性であるよりは、正荷電性シリカ微粉体を用いた方が
帯電安定性を損うこともなく、好ましい。
正帯電性シリカ微粉体を得る方法としては、上述した
未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原紙を少なくとも
1つ以上有するオルガノ基を有するシリコンオイルで処
理する方法、あるいは窒素含有のシランカップリング剤
で処理する方法、またはこの両者で処理する方法があ
る。
尚、本発明において正荷電性シリカとは、ブローオフ
法で測定した時に、鉄粉キャリアーに対しプラスのトリ
ボ電荷を有するものをいう。
これらの処理された正荷電性シリカ微粉体の適用量
は、正荷電性磁性トナー100重量部に対して、0.01〜8
重量部のときに効果を発揮し、特に好ましくは0.1〜5
重量部添加した時に優れた安定性を有する正の帯電性を
示す。添加形態については好ましい態様を述べれば、正
荷電性磁性トナー100重量部に対して、0.1〜3重量部の
処理されたシリカ微粉体がトナー粒子表面に付着してい
る状態にあるのが良い。なお、前述した未処理のシリカ
微粉体も、これと同様の適用量で用いることができる。
又、本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要に応じ
てシランカップリング剤、疎水化の目的で有機ケイ素化
合物などの処理剤で処理されていても良い。
また、本発明において、フッ素含有重合体の微粉末、
例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフ
ルオライド等およびテトラフルオロエチレン−ビニリデ
ンフルオライド共重合体の微粉末を添加することは好ま
しい。特に、ポリビニリデンフルオライド微粉末が流動
性及び研磨性の点で好ましい。トナーに対する添加量は
0.01〜2.0wt%,特に0.02〜1.0wt%が好ましい。
特に、シリカ微粉末と上記微粉末と組み合わせた磁性
トナーにおいては、理由は明確ではないが、トナーに付
着したシリカの存在状態を安定化せしめ、例えば、付着
したシリカがトナーから遊離して、トナー摩耗やスリー
ブ汚損への効果が減少するようなことがなくなり、か
つ、帯電安定性をさらに増大することが可能である。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
った。
すなわち、測定装置としてはコールターカウンターTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布,体積分布
を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パ
ーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、電解液
は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加
える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3
分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II
型により、アパチャーとして100μアパチャーを用い
て、個数を基準として2〜40μの粒子の粒度分布を測定
した。
本発明において、ライン画像のつぶれは次に示すよう
な方法によって測定を行った。すなわち、ライン幅100
μmのオリジナル原稿を適正なる複写条件で片面コピー
した画像を、測定装置として、ルーゼックス450粒子ア
ナライザーを用いて、拡大したモニター画像から、イン
ジケーターによって線幅の測定を行う。このとき、線幅
の測定位置は、トナーの細線画像の幅方向に凹凸がある
ため、凹凸の平均的線幅をもって測定点とする。次に、
同一のオリジナルを用いて、適正なる複写条件で片面コ
ピーを10枚連続とり、これを再給紙台上に積載し、オリ
ジナルを白紙に変えて、トナー付着面にベタ白画像を10
枚連続とり、熱ロール定着を2度経たライン画像のライ
ン幅を上記と同様に測定する。これにより、ライン画像
のつぶれの値は、下記式によって算出する。
また、本発明において、細線のつぶれの評価に解像力
を用いた。解像力の測定は次の方法によって行った。す
なわち、線幅および間隔の等しい5本の細線よりなるパ
ターンで、1mmの間に2.8,3.2,3.6,4.0,4.5,5.0,5.6,6.
3,7.1又は8.0本あるように描かれているオリジナル画像
をつくる。この10種類の線画像を有するオリジナル原稿
を適正なる複写条件でコピーした画像を、拡大鏡にて観
察し、細線間が明確に分離している画像の本数(本/m
m)をもって解像力の値とする。
本発明において転写材上のトナーの載り量はいわゆる
吸収式ファラデーゲージ法を使用して求めた。オリジナ
ルに黒紙を用意し、これを適正なる複写条件でコピー
し、この転写紙を複写機内より転写後、定着前に抜き取
り、転写紙上にベタ黒画像の載った未定着画像を得る。
このベタ黒未定着画像に、ファラデーゲージの外筒を押
しつけて転写紙上の一定面積上のすべてのトナーを吸収
し、円筒のフィルターに採集してフィルターの重量増加
分より、転写材上の単位面積当りのトナー層の重量を計
算し、これをトナーの載り量とした。
[実施例] 以下、実施例中の部は重量分を意味する。
実施例1 上記材料をブレンダーでよく混合した後、150℃に設
定した2軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を
冷却し、カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット気流
を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕粉
を風力分級してさらに、微粉側を厳密に分級することで
分級粉を得た。この分級粉100部に疎水性乾式シリカ0.4
部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して一成分磁性ト
ナーとした。
この磁性トナーの粒度分布は第1表に示すとおりであ
った。
市販の複写機NP−3725(キヤノン社製)を改造して現
像スリーブの周速を可変にできるようにして機械のプロ
セススピード(感光体の移動速度)に対して150%に設
定し、現像バイアスは外部電源から付与し直流バイアス
VDCを250V,交流バイアスにVPP=1500V,周波数f=2,000
Hzの正弦波を使用し、スリーブ上に薄層にコートしたト
ナーを効率良く現像転写した。この磁性トナーのベタ黒
画像での転写材上のトナーの載り量を測定したところ、
1cm2当り0.87mgであった。
更に、画像濃度、片面コピー時のライン幅、解像力お
よび前述の評価方法に従って多重コピー時のライン幅、
解像力を評価した。この結果を第2表に示すように、多
重コピー後もライン画像につぶれを生ずることなく、細
線再現性に優れた、しかも高画像濃度である鮮鋭な画像
が得られた。また、転写紙の裏汚れ、再給紙ローラー汚
れ等も発生しなかった。
実施例2 上記材料を用いて、実施例1と同様にして一成分磁性
トナーを得た。この一成分磁性トナーの粒度分布は第1
表に示すとおりであった。
また、この一成分磁性トナーを用いて市販の複写機NP
−7550(キヤノン社製)を改造し、現像スリーブ周速を
25%更に速めて機械のプロセススピードの150%の600mm
/secとして、現像スリーブをスリーブの表面処理を変更
し、表面粗さが1.5μ(ティラーホプソン社製,微小表
面粗さ計を用い、JIS10点平均粗さ(RZ)「JIS B 060
1」により測定。)のものとして、実施例1同様に評価
を行なったところ、第2表に示すように、ライン画像の
つぶれがなく、高濃度の画像が得られ、転写紙の汚れも
発生しなかった。また、転写後、定着前の転写紙上のベ
タ黒画像でのトナーの載り量は1cm2当り0.77mgであっ
た。
実施例3〜6 実施例1で使用したトナーの代わりに第1表に示すよ
うな粒度分布のトナーを用いる以外は実施例1と同様に
して評価を行った。
これらのいずれも第2表に示すようにライン画像のつ
ぶれが少なく、転写紙汚れも発生せず、しかも高濃度で
鮮鋭な画像が得られた。それぞれの転写紙上のトナーの
載り量は第1表に示す。
比較例1 第1表に示す粒度分布を有するトナーを、市販の複写
機NP−3725(キヤノン社製)の改造機で現像スリーブの
周速を機械のプロセススピードの90%に設定して、実施
例1同様に評価を行った。この時転写紙上のベタ黒画像
でのトナーの載り量は1cm2当り0.58mgであった。
得られた画像は、多重コピー時の解像力,ライン画像
のつぶれの評価では良好な値を示したが、画像濃度が低
く、ライン画像も貧弱で鮮鋭さを欠いていた。
比較例2〜4 実施例1で使用したトナーの代わりに、第1表に示す
ような粒度分布のトナーを用いる以外は、実施例1と同
様にして、市販の複写機NP−3725(キヤノン社製)の改
造機を用いて評価を行った。
その結果、第2表に示すように、いずれも多重コピー
時に解像力が劣化しており、これは多重コピーによる細
線のつぶれを示している。また、ライン幅の測定によっ
てもライン画像のつぶれが顕著であった。
更に比較例4では、多重コピーでの再給紙時に再給紙
ローラーの圧着による転写紙とトナー付着面の摩擦のた
めに生ずる転写紙汚れが起った。
[発明の効果] 本発明は特定の粒度分布をもつ磁性トナーを用いるこ
とと、該磁性トナーに適性な画像プロセス条件を選択す
ることにより、転写材の両面に、或いは転写材の片面に
多重に画像を形成する画像形成方法に於いて、 (1)熱ロール定着を複数回経ても、ライン画像のつぶ
れ、飛び散り・カブリ等の劣化が実質的になく、 (2)再給紙の際に、給紙ローラーに汚れを生ずること
なく、転写材も汚すことなく、 (3)しかも少ないトナー消費量で高画像濃度かつ鮮鋭
で細線再現性・階調再現性に優れた画像を得ること、 を可能としている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るトナーが持つ粒径の場合における
転写材上のトナーの載り具合を模式的に示す図、第2図
は従来の多くのトナーが持つ粒径の場合における転写材
上のトナーの載り具合を模式的に示す図であり、第1図
及び第2図中の(a)は転写材上でのトナー層の断面
図、(b)は転写材上のトナー層を真上から見た図であ
る。 1,4……転写材、2,3……トナー W1,W2……トナー層厚み
フロントページの続き (72)発明者 藤原 雅次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 坂下 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−117553(JP,A) 特開 昭61−275766(JP,A) 特開 平2−151876(JP,A) 特開 平2−61652(JP,A) 特開 平1−219761(JP,A) 特開 昭60−162261(JP,A) 特開 昭63−301960(JP,A) 特開 平2−284156(JP,A) 特開 平1−295270(JP,A) 特開 平2−284151(JP,A) 特開 平2−101481(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/08 G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電荷潜像を担持する静電荷像担持体を磁
    性トナーで現像し、該静電荷像担持体上のトナー像を転
    写材へ転写し、該転写材上のトナー像を定着した後、該
    転写材のトナー像のある面に多重に、或いは該転写材の
    トナー像のある面の裏面に、上記と同様の工程を1回も
    しくは2回以上繰り返すことによって、該転写材の片面
    に多重に画像を形成するか、又は、該転写材の両面に画
    像を形成する画像形成方法に於いて、該磁性トナーは5
    μm以下の粒径を有するトナー粒子が12〜60個数%含有
    され、16μm以上の粒径を有するトナー粒子が2.0体積
    %以下で含有され、該磁性トナーが体積平均粒径で5〜
    10μmの範囲内にあり、該磁性トナーの粒度分布が下記
    一般式(1)を満たし、転写後・定着前に於ける転写材
    上のトナーの載り量が1cm2当り1.2mg以下で0.3mg以上で
    あることを特徴とする画像形成方法。
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