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JP2778281B2 - 車両用アンチスキッド制御装置 - Google Patents
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JP2778281B2 - 車両用アンチスキッド制御装置 - Google Patents

車両用アンチスキッド制御装置

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JP2778281B2
JP2778281B2 JP3104395A JP10439591A JP2778281B2 JP 2778281 B2 JP2778281 B2 JP 2778281B2 JP 3104395 A JP3104395 A JP 3104395A JP 10439591 A JP10439591 A JP 10439591A JP 2778281 B2 JP2778281 B2 JP 2778281B2
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skid
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制動時における
車輪のスリップを適正量に保つための車両用アンチスキ
ッド制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両が制動される際、車輪に加えられる
制動力が路面の摩擦係数に対して過大であれば、車輪が
スリップして車両の走行安定性が低下する。そのため、
車両の制動時におけるブレーキ圧力を制御することによ
り、車輪のスリップ状態を回避して、車両の走行安定性
を高めるアンチスキッド制御が行われている。このアン
チスキッド制御においては、車輪のスリップ状態に応じ
てホイールシリンダのブレーキ圧力が減圧、保持、ある
いは増圧される。このような従来のアンチスキッド制御
において、特に駆動輪についてブレーキ圧力を減圧した
後に増圧制御を行うと車輪に振動が発生してしまい、適
正なアンチスキッド制御が行われない場合があるという
問題があった。
【0003】この問題を解決するために、特開昭63−
222962号公報に開示される装置が提案されてい
る。この装置では、アンチスキッド制御中にブレーキ圧
力の増圧開始を1制御サイクル中に少なくとも1回、一
定時間遅延させる車輪振動防止制御を行うことにより、
車輪の振動を抑制するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示される
装置の車輪振動防止制御は、車輪の振動が発生しやすい
状況(例えば、摩擦係数の小さな路面(以下、「低μ
路」と言う。)上の急制動時)においては有効である。
しかしながら上記装置では、ブレーキ圧力の増圧を遅延
する時間は、いかなる状況においても一定であるので、
振動の大きさによっては、ブレーキ圧力の増圧の遅延を
終了しても車輪の振動が充分に抑制されていない場合も
生ずる可能性がある。
【0005】また路面状態によっては、従来のアンチス
キッド制御を行っても車輪にはほとんど振動が発生しな
いことがある。しかしながら、上記装置では、アンチス
キッド制御中において常に振動防止制御を行うので、ブ
レーキ圧力の増圧を一定時間遅延してしまい、ブレーキ
圧力の増圧を開始する時期が遅れ、制動距離が延びてし
まうという問題がある。
【0006】そこで本発明は上記問題に鑑みてなされた
ものであって、アンチスキッド制御中、車輪の振動に応
じてブレーキ圧力の増圧を遅延することにより、車輪の
振動を確実に防止する車両用アンチスキッド制御装置を
提供することを第1の目的とする。
【0007】さらに本発明は、路面状態に応じて車輪の
振動防止制御の実行の可否を決定することにより、不必
要に振動防止制御が行われることを防止可能な車両用ア
ンチスキッド制御装置を提供することを第2の目的とす
る。
【0008】
【0009】本発明の車両用アンチスキッド制御装置
は、マスタシリンダと車輪のホイールシリンダとの間に
設けられ、前記ホイールシリンダのブレーキ圧力を制御
する圧力制御手段と、 制動時に前記車輪に過度のスリッ
プが発生すると前記スリップを制御すべく前記圧力制御
手段に対して前記ホイールシリンダのブレーキ圧力の減
圧、保持あるいは増圧を指令するスリップ制御手段と、
を設けた車両用アンチスキッド制御装置において、 摩擦
係数の大きいμ路面を走行中か否か判断する判断手段
と、 前記ホイールシリンダのブレーキ圧力制御によって
引き起こされる車輪の振動を防止する制御を行う防止制
御手段とを備える車両用アンチスキッド制御装置であっ
て、 前記判断手段によって摩擦係数の大きい路面を走行
中と判断されると、前記防止制御手段による車輪の振動
を防止する制御を中止することをその要旨とする。
【0010】
【作用】上記構成により、本発明の第1の車両用アンチ
スキッド制御装置は、車輪に過度のスリップが発生する
と、この車輪のスリップを抑制し、車輪に適正な制動力
が働くようにホイールシリンダのブレーキ圧力を制御す
る。
【0011】
【0012】ここで本発明の車両用アンチスキッド制御
装置は、摩擦係数の高い路面においては、車輪に振動が
発生することはまれであるとの前提に基づき、車両の走
行路面の摩擦係数が高いと判断されたときには、車輪の
振動を防止する制御を中止する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面に基づいて
説明する。図1において、ブレーキペダル20は、真空
ブースタ21を介してマスタシリンダ8に連結されてい
る。従って、ブレーキペダル20を踏み込むことにより
マスタシリンダ8に油圧が発生し、この油圧は、各車輪
(左前輪(FL輪),右前輪(FR輪),左後輪(RL
輪),右後輪(RR輪))に設けられたホイールシリン
ダ1,2,3,4に供給され、ブレーキ作用が行われ
る。
【0014】マスタシリンダ8は互いに同じ圧力のブレ
ーキ油圧を発生する2つの圧力室(図示せず)を有し、
各圧力室にはそれぞれ供給管40,50が接続されてい
る。供給管40は、連通管41,42に分岐している。
連通管41は、電磁弁11aを介してホイールシリンダ
1に連通するブレーキ管43と接続されている。同様に
連通管42は、電磁弁11cを介してホイールシリンダ
4に連通するブレーキ管44と接続されている。
【0015】供給管50も供給管40と同様な接続関係
にあり、連通管51,52に分岐している。連通管51
は、電磁弁11bを介してホイールシリンダ2に連通す
るブレーキ管53と接続される。同様に、連通管52
は、電磁弁11dを介してホイールシリンダ3に連通す
るブレーキ管54と接続されている。
【0016】ホイールシリンダ1,2,3,4は、それ
ぞれ左前輪(FL輪),右前輪(FR輪),左後輪(R
L輪),右後輪(RR輪)に設けられている。またホイ
ールシリンダ3,4に接続されるブレーキ管44,54
中には公知のプロポーショニングバルブ12,13が設
置されている。このプロポーショニングバルブ12,1
3は、後輪に供給されるブレーキ油圧を制御して前後輪
の制動力配分を理想配分に近づけるものである。
【0017】各車輪には、電磁ピックアップ式の車輪速
センサ15,16,17,18が設置され、制御装置
(以下、「ECU」と言う)27にその信号が入力され
る。ECU27は、入力された各車輪の車輪速度に基づ
いて各ホイールシリンダ1〜4のブレーキ油圧を制御す
べく、電磁弁11a〜11dに対して駆動信号を出力す
る。
【0018】電磁弁11a〜11dは、3ポート3位置
型の電磁弁で、図1のA位置においては、連通管41,
42,51,52とブレーキ管43,44,53,54
とを連通し、B位置においては、連通管41,42,5
1,52、ブレーキ管43,44,53,54、枝管4
7,48,57,58間を全て遮断する。また、C位置
においてはブレーキ管43,44,53,54と、枝管
47,48,57,58を連通する。
【0019】枝管47,48はともに排出管61に接続
され、枝管57,58はともに排出管71に接続され
る。これら排出管61,71はリザーバ10a,10b
に接続されている。リザーバ10a,10bは、各電磁
弁11a〜11dがC位置のとき、各ホイールシリンダ
1〜4から排出されるブレーキ液を一時的に蓄えるもの
である。
【0020】ポンプ9a、および9bは、リザーバ10
a,10bに蓄積されたブレーキ液を汲み上げてマスタ
シリンダ8側に還流させる。また、チェック弁7a,8
a,7b,8bは、リザーバ10a,10bから汲み上
げられたブレーキ液が再びリザーバ側に逆流するのを防
ぐためのものである。ストップスイッチ14は、運転者
がブレーキペダルを踏んでいるか否かを検出するもので
ある。
【0021】次に、図1の構成についてその作動を説明
する。図2、図3はECU27が行う処理の一例を示す
フローチャートであり、以下このフローチャートに基づ
いて作動を説明する。
【0022】図2は本実施例のメインルーチンであり、
所定間隔Tms(例えば5ms)毎に繰り返される。ステッ
プ100では各部の動作のチェックおよびフラグの初期
化等の初期化動作が行われる。
【0023】初期化動作が行われると、ステップ150
において、車輪速度センサ15〜18より出力される車
速信号に基づき、車輪速度および車輪加速度を算出す
る。そして、ステップ200において、ストップスイッ
チ14の検出信号により、ブレーキが踏まこまれている
か否かを判断する。踏み込まれていれば、ステップ40
0において振動防止制御を行うか否かの判断基準となる
タイムカウンタTをインクリントする。踏み込まれてい
なければ、ステップ300においてタイムカウンタTを
リセットする。
【0024】そして、ステップ500において、ステッ
プ150において算出された車輪速度および車輪加速度
より、車輪のロック傾向、あるいは車輪のスリップ率が
大きくなったか否かを判断する。そして、車輪のロック
傾向等が大きくなった場合には、アンチスキッド制御が
必要と判断し、ステップ600に進む。一方、車輪のロ
ック傾向等が大きくなければ、アンチスキッド制御が必
要ではないと判断し、ステップ150に戻る。
【0025】ステップ600では、タイムカウンタTが
所定値TA より大きいか否かを判断する。タイムカウン
タTが所定値TA 以下であれば、比較的低μ路において
急制動が行われ、通常のアンチスキッド制御では、車輪
の振動が発生すると判断し、ステップ800の振動防止
アンチスキッド制御を行うようにする。
【0026】つまり、高μ路においては、たとえ急制動
を行ったとしてもブレーキペダルを踏み込み始めてから
短時間の内にロック傾向が発生して、アンチスキッド制
御が行われることはまれである。従って、ブレーキペダ
ルの踏み込み開始時点からアンチスキッド制御が開始さ
れるまでの時間によって、走行路面の摩擦係数を推定す
ることができる。ここで、車両の走行路面が高μ路であ
る場合には、通常のアンチスキッド制御を行ったとして
も、車輪に振動が発生することはほとんどない。このた
め、ステップ600の判断結果により、走行路面が高μ
路もしくは制動状態が緩制動と推定されるときには、ス
テップ700に進む。
【0027】ステップ700では、車輪のスリップ率S
が所定値SA より小さいか否かを判断する。この所定値
A は高μ路における制動によっては、通常、発生する
ことがほとんどない値に設定されている。このため、ス
リップ率Sが所定値SA より小さければ比較的高μ路を
走行していると考えられ、振動防止制御を行なわず、通
常のアンチスキッド制御を行う。一方、スリップ率Sが
所定値SA 以上であれば、低μ路を走行していると考え
られるので、ステップ800の振動防止制御を行うよう
にする。
【0028】ここで、低μ路において緩制動を行ってい
る場合には、タイムカウンタTが所定値TA より大きく
なる場合がある。しかし、その制動状態が緩制動から急
制動に変化した場合には、タイムカウンタTが所定値T
Aより大にもかかわらず、車輪のスリップ率Sが大きく
なり、通常のアンチスキッド制御では、車輪に振動が発
生することがある。このため、本実施例では、車輪のス
リップ率の大きさによっても路面の摩擦係数の推定を行
っている。
【0029】従って、タイムカウンタTが所定値TA
り大きく、かつスリップ率Sが所定値SA より小さい場
合のみ通常のアンチスキッド制御を行い、上記条件以外
の場合は、振動防止制御を行うようになっている。
【0030】さて、次にステップ800にて実行される
振動防止制御の詳細な作動を図3に示すフローチャート
を用いて説明する。まず、ステップ805において、ア
ンチスキッド制御を行うべき車輪が駆動輪であるか否か
を判断する。アンチスキッド制御を行うべき車輪が駆動
輪でなければ、車輪の振動は発生しにくいと考えられる
ので、振動防止制御を行わず、ステップ900に進み、
通常のアンチスキッド制御を行う。アンチスキッド制御
を行うべき車輪が駆動輪であればステップ810に進
む。ステップ810では、このアンチスキッド制御が1
サイクル目であるか否かを判断する。ここで1サイクル
とは、図4に示すようにアンチスキッド制御が開始され
てブレーキ圧の減圧が始まってから、ブレーキ圧の減圧
が一旦終了し、その後ブレーキ圧が保持、増圧され、そ
して、再びブレーキ圧の減圧が始まるまでの間とする。
そして、この振動防止制御は、アンチスキッド制御の1
サイクル目に行うこととする。なぜなら車輪の振動とい
うものは、アンチスキッド制御の1サイクル目に最も激
しく発生するものであるので、アンチスキッド制御の1
サイクル目だけに振動防止制御を行えば車輪の振動を充
分防止することができるからである。また仮に、2サイ
クル目以降に振動防止制御を行ったとしても、車輪の振
動の防止効果はさほどなく、かえって制動距離が延びて
しまう可能性がある。
【0031】従って、ステップ810において、アンチ
スキッド制御が1サイクル目でないと判断されたときに
は、ステップ900に進んで、従来のアンチスキッド制
御を行い、1サイクル目であると判断された時には、ス
テップ815に進む。ステップ815においては、スリ
ップ状態に応じたブレーキ圧の減圧、および保持を行
う。このブレーキ圧の減圧、および保持は、公知のアン
チスキッド制御装置におけるものと同様であり、ここで
は説明を省略する。さてステップ815において、ブレ
ーキ圧の減圧、および保持を行った後、ステップ820
において、遅延タイマtが0であるか否かを判断する。
このステップ820では、すでにブレーキ圧の増圧を遅
延しているか否かを判断するためのものである。遅延タ
イマtが0であれば、ブレーキ圧の増圧を遅延していな
いと判断し、ステップ825に進んで、ブレーキ圧の増
圧を開始するタイミングであるか否かを判断する。この
ブレーキ圧の増圧を開始するタイミングは、車輪加速度
および車輪速度等に基づいて判断される。
【0032】また、ステップ825においてブレーキ圧
の増圧を開始するタイミングが来てないと判断すると、
ステップ855に進む。ステップ855では、遅延タイ
マtをリセットした後、ルーチンを終了する。一方、ス
テップ820の処理において、遅延タイマtが0でなけ
れば、すでにブレーキ圧の増圧を遅延している状態であ
るため、ステップ830に進む。また、ステップ825
の処理において、ブレーキ圧の増圧を開始するタイミン
グであると判断した場合も、ステップ830に進む。
【0033】ステップ830では、ブレーキ圧を増圧す
るか、それとも遅延を維持するかの判断を行うべく、遅
延タイマtが所定値ta よりも小さいか否かを判断す
る。遅延タイマtが所定値ta 以上であれば、すでに遅
延すべき時間が経過して増圧をしなければならない状態
であると判断し、ステップ860に進む。ステップ86
0では、従来のアンチスキッド制御の増圧制御を行いス
テップ870、及び890を経由して本ルーチンを終了
する。ここで、ステップ830において遅延タイマtが
所定値ta よりも小さければ、ブレーキ圧の増圧の遅延
を維持すべきであると判断し、ステップ835で遅延タ
イマtをインクリメントした後、ステップ840に進
む。
【0034】ステップ840では、車輪の振動状態を判
定すべく車輪加速度aが所定値a1 よりも小さいか否か
を判断する。車輪加速度aが所定値a1 よりも小さい
と、増圧開始を遅延したにも係わらず、車輪が大きなロ
ック傾向を示す様な激しい振動が生じており、遅延を延
長しなければならないと判断し、ステップ845に進
む。ステップ845では遅延タイマtをディクリメント
した後、ステップ850に進む。ステップ840におい
て車輪加速度aが所定値a1 以上であると、ステップ8
45の処理を行わずステップ850に進む。ステップ8
50では、ブレーキ圧の保持の信号を出力することによ
りブレーキ圧の増圧を遅延する。
【0035】その後、ステップ870に進み、車輪のロ
ック傾向が大きいか否かを判断する。ここで、ブレーキ
圧を保持しているにもかかわらず、車輪のロック傾向が
大きくなったときには、車輪のロックを回避しなければ
ならないと判断し、ステップ890に進み、ステップ8
15と同様にブレーキ圧の減圧、及び保持を行った後、
本ルーチンを終了する。車輪のロック傾向が大きくなけ
れば、そのまま保持を続け、本ルーチンを終了する。
【0036】一方、ステップ700においてスリップ率
Sが所定値SA よりも小さいと判断されると、ステップ
900において通常のアンチスキッド制御を行う。ステ
ップ900において行われるアンチスキッド制御は、公
知の技術を用いており、ここでは説明を省略する。
【0037】ステップ800、およびステップ900に
おける各アンチスキッド制御を行った後、ステップ10
00において、車輪のロック傾向、あるいは車輪のスリ
ップ率から、アンチスキッド制御を終了するか否かを判
断する。
【0038】アンチスキッド制御を終了すると判断する
と、ステップ150に戻る。アンチスキッド制御を終了
しないと判断すると、ステップ1100にて車輪速度,
車輪加速度を算出してステップ600に戻り、再び従来
のアンチスキッド制御、あるいは振動防止制御を行う。
【0039】以上述べたように本実施例においては、駆
動輪のアンチスキッド制御1サイクル目のブレーキ圧の
増圧開始タイミングにおいて、遅延タイマtが所定値t
a よりも小さい場合、ブレーキ圧の増圧開始を遅延す
る。そして、この遅延時間は、車輪振動防止制御中の車
輪加速度aによって補正されるようになっている。例え
ば、車輪加速度aが所定値a1 よりも小さい時は、遅延
タイマtをディクリメントすることによって、結果的に
遅延時間の延長を行う。また車輪加速度aが所定値a1
以上の時は、遅延時間の延長を行わず、一定時間のみ遅
延される。従って、一定時間+可変時間の遅延がなさ
れ、一定時間のみ増圧を遅延させても振動がおさまらな
い場合に対しても振動防止効果を発揮することが可能と
なる。また本実施例における振動防止制御を行った場
合、ブレーキ圧力と車輪速度のタイムチャートは図4に
示すようになる。このタイムチャートからわかるよう
に、増圧開始タイミングに一定時間+可変時間の遅延を
持たせているので車輪の振動に同期して増圧出力を繰り
返すことが無く、駆動輪のアンチスキッド制御が振動状
態に陥ることが回避される。
【0040】なお、本実施例おいては、ステップ150
とステップ1100が加速度算出手段に相当し、ステッ
プ830,835,850が遅延手段に相当し、ステッ
プ840が防止判断手段に相当し、ステップ845が延
長手段に相当し、ステップ600,700が高μ路判断
手段に相当し、ステップ800が防止制御手段に相当す
る。。
【0041】次に本発明の第2実施例について説明す
る。この第2実施例においては、装置の構成は第1実施
例と同じであるため、説明を省略する。上記第1実施例
では、図3に示す振動防止制御のフローチャートのステ
ップ830において遅延時間を規定する設定値ta は一
定であった。これに対し第2実施例では、この設定値t
a を可変とし、振動防止制御を行うか否かの判断基準と
なるタイムカウンタTの値に応じて決定するようにして
いる。すなわち、第2実施例における振動防止制御は、
図5に示すようにステップ825とステップ830の間
にステップ826の処理が挿入される。
【0042】このステップ826の処理は、図6に示す
マップを参照して設定値ta ’を算出する。このマップ
は、タイムカウンタTと設定値ta ’で決められる関数
であり、例えばタイムカウンタTが小さくなると、路面
の摩擦係数が小さく車輪の振動が激しいとして、設定値
a ’は大きい値をとる。するとステップ830におい
て増圧開始タイミングより長く遅延されるようになる。
逆に、タイムカウンタTが大きくなると、路面の摩擦係
数が大きく車輪の振動はさほど激しくないとして、設定
値ta ’は小さい値をとる。
【0043】このように第2実施例では、タイムカウン
タTの大きさに応じて設定値ta ’が決定されるので、
ステップ830におけるブレーキ圧を増圧するか、それ
とも遅延を維持するかの判断をきめ細やかにすることが
できる。
【0044】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。この第3実施例においても、装置の構成は第1実施
例と同じであるため、説明を省略する。この第3実施例
は、第1実施例の図3に示すフローチャートにおいて、
ステップ845の処理を変更することを特徴としてい
る。第1実施例では、遅延タイマtをディクリメントす
ることにより、遅延時間の延長をしているが、第3実施
例では、設定値t’を一定値α大きくすることにより、
遅延時間の延長をする。すなわちステップ840におい
てYESと判断されると、図7に示すステップ846の
ように、設定値をt’+αとする。この処理により、次
回のステップ830の処理における判断は、YESとな
りやすくなり第1実施例と同様に遅延時間の延長が実現
される。
【0045】なお、本発明のアンチスキッド制御装置は
上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱
しない限り以下の如く変形可能である。上記実施例で
は、ブレーキ圧の増圧の遅延は、増圧の開始時間を遅ら
せる制御であったが、増圧時の増圧量を低下させること
によって、増圧を遅延させても振動防止に対しての効果
は同様である。すなわち、図3のステップ850におい
て、ブレーキ圧を保持するのではなく、ステップ860
におけるブレーキ圧の増圧よりも緩やかな増圧、つまり
緩増圧を行うようにしてもよい。
【0046】
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の車両用アン
チスキッド制御装置は、路面状態に応じて車輪の振動防
止制御の実行可否を決定するすることにより、不必要に
車輪の振動抑制制御が行われることを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す構成図であ
る。
【図2】第1実施例の制御手順を示すフローチャートで
ある。
【図3】第1実施例の振動防止アンチスキッド制御を示
すフローチャートである。
【図4】第1実施例の処理を行った時の車輪速度とブレ
ーキ圧の変化を示すタイムチャートである。
【図5】第2実施例の制御の要旨を示すフローチャート
である。
【図6】第2実施例において、タイムカウンタTと設定
値ta ' の関係をグラフである。
【図7】第3実施例の制御の要旨を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1 ホイールシリンダ 2 ホイールシリンダ 3 ホイールシリンダ 4 ホイールシリンダ 8 マスタシリンダ 11a 電磁弁 11b 電磁弁 11c 電磁弁 11d 電磁弁 15 車輪速センサ 16 車輪速センサ 17 車輪速センサ 18 車輪速センサ 27 ECU

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダと車輪のホイールシリン
    ダとの間に設けられ、前記ホイールシリンダのブレーキ
    圧力を制御する圧力制御手段と、 制動時に前記車輪に過度にスリップが発生すると前記ス
    リップを制御すべく前記圧力制御手段に対して前記ホイ
    ールシリンダのブレーキ圧力の減圧、保持あるいは増圧
    を指令するスリップ制御手段と、 を設けた車両用アンチスキッド制御装置において、 摩擦係数の大きいμ路面を走行中か否か判断する判断手
    段と、 前記ホイールシリンダのブレーキ圧力制御によって引き
    起こされる車輪の振動を防止する制御を行う防止制御手
    段とを備える車両用アンチスキッド制御装置であって、 前記判断手段によって摩擦係数の大きい路面を走行中と
    判断されると、前記防止制御手段による車輪の振動を防
    止する制御を中止する車両用アンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 前記判断手段は、ブレーキペダルの踏み
    込み開始からアンチスキッド制御が開始されるまでの時
    間を計測する手段と車輪のスリップ量を監視する手段を
    備え、 その計測時間と車輪スリップ量により路面μの判断を行
    うことを特徴とする請求項1に記載の車両用アンチスキ
    ッド制御装置。
  3. 【請求項3】 前記防止制御手段は、前記スリップ制御
    手段によるスリップ制御の1サイクル目にのみ実行され
    ることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の
    車両用アンチスキッド制御装置。
  4. 【請求項4】 前記防止制御手段は、前記車輪の振動を
    防止する制御を駆動輪に対してのみ行うことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両用アン
    チスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】 前記防止制御手段は、前記ホイールシリ
    ンダにかかるブレーキ圧の増圧開始を所定時間遅延する
    ことによって車輪の振動を防止することを特徴とする請
    求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用アンチス
    キッド制御装置。
  6. 【請求項6】 前記防止制御手段は、前記車輪の振動状
    態を判定する手段を備えており、この振動状態の判定結
    果に基づいて前記増圧開始の遅延時間を補正することを
    特徴とする請求項5に記載の車両用アンチスキッド制御
    装置。
  7. 【請求項7】 前記防止制御手段は、前記車輪の車輪加
    速度に基づいて前記車輪の振動状態を判定する判定手段
    を備え、前記判断手段による摩擦係数の判断結果に判定
    手段による判定結果を加味して、前記車輪の振動を防止
    する制御を実行することを特徴とする請求項1乃至請求
    のいずれかに記載の車両用アンチスキッド制御装
    置。
  8. 【請求項8】 前記防止制御手段は、前記車輪の振動と
    同期しないように前記ホイールシリンダへの増圧開始の
    タイミングを調整することによって車輪の振動を防止す
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに
    記載の車両用アンチスキッド制御装置。
  9. 【請求項9】 前記防止制御手段は、前記スリップ制御
    手段が実行されている状態で実行されることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の車両用アン
    チスキッド制御装置。
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