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JP2803364B2 - ディジタル制御装置 - Google Patents
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JP2803364B2 - ディジタル制御装置 - Google Patents

ディジタル制御装置

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JP2803364B2
JP2803364B2 JP3501365A JP50136591A JP2803364B2 JP 2803364 B2 JP2803364 B2 JP 2803364B2 JP 3501365 A JP3501365 A JP 3501365A JP 50136591 A JP50136591 A JP 50136591A JP 2803364 B2 JP2803364 B2 JP 2803364B2
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勝彦 中林
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磯村  重則
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はディジタル制御装置に関するものであり、特
に内燃機関のアイドル回転数を制御するシステムの内部
状態を考慮してそのシステムを動的なシステムとして捕
らえて、その内部状態を規定する状態変数量に従って求
まる制御値に対応してアイドル回転数を制御する装置に
関するものである。
背景技術 従来、この種の内燃機関のアイドル回転数制御装置と
しては、例えば特開昭59−145339号公報において示され
ており、特にこの公報ではアイドル回転数をフィードバ
ック制御しない機関状態からフィードバック制御する機
関状態へと移行した際に機関回転数がスムーズに目標回
転数へと落ち着くように工夫した構成が示されている。
しかしながら、上記公報に示される構成では回転数の
フィードバック制御を開始すると判断した際に、回転数
の制御のための制御値を求める際に用いられる状態変数
量及び検出回転数と目標回転数との偏差の積分項の各初
期値を、スロットルバルブが全閉となった時とフィード
バック制御を開始すると判断した時との検出回転数に応
じて与えるようにしているので、スロットルバルブが全
閉となった時とフィードバック制御を開始すると判断し
た時との検出回転数に対応して状態変数量及び積分項の
各初期値を備えておかなければならず、また、初期値を
上記回転数に対応してきめ細かく設定してあったとして
も、内燃機関のアイドル回転数を制御するシステムの内
部状態は機関回転数が一義的に決まるものではないの
で、与えられた初期値が真に適切なものかは全く不明で
あって、場合によっては目標回転数への収束性を悪化さ
せてしまう恐れがあるという問題があった。
従って、本発明は前述のような問題点を鑑みてなされ
たものであり、第1の目的とするところは、前記アクチ
ュエータが内燃機関の内部状態とは関係のない値で駆動
されている状態から内燃機関の内部状態に応じて設定さ
れる値で駆動される状態へ移行した時の、目標回転数へ
の収束性を向上させるディジタル制御装置を提供するこ
とにある。
また、従来は、エアコン等の負荷外乱が入ったら、フ
ィードバック制御により演算された値を外乱に応じた補
正量で加減して、アイドル回転数の過渡応答を改善する
こともおこなわれている。
ところで、内燃期間のアイドル回転数制御装置では、
アイドル回転数を制御するためのアクチュエータ(例え
ば、アイドルスピードコントロールバルブ)の可動範囲
等を考慮して最終的に出力される制御値(制御ソレノイ
ドを制御するデューティ信号のデューティ比)を所定の
上下限(0%〜100%)に制御するということが一般に
行われている。また、特開昭59−43942号公報に示され
ているように最終的に出力される制御値を定めるために
用いられる前回の演算タイミングで求められた制御値、
検出回転数等から定められる状態変数量や目標回転数と
検出回転数との偏差の積分値が過剰に大きくなったり小
さくなったりしてアクチュエータの作動に悪影響を引き
起こしてしまうということを防ぐために、積分値並びに
状態変数量に対しても上下限を設けて制限している。
その為に、最終制御値、積分値、状態変数量に上下限
を設けてなる上記装置に外乱に応じた補正量でフィード
バック制御により演算された値を加減する従来技術にお
いて述べた構成を適用した場合には、検出回転数が目標
回転数よりも高くて最終制御値が最小にされてもその時
に負荷外乱が入っていると補正量が加えられていて、最
終制御値の下限よりも所定量だけ大きな値以下になれな
いことがある。そしてこのような場合ではアイドルスピ
ードコントロールバルブが所定量だけ開いた状態に維持
されてしまうため、検出回転数を目標回転数に収束させ
ることができずに高い回転数に維持されてしまう恐れが
ある。
従って、本発明の第2の目的は負荷外乱等の影響を考
慮して制御値をフィードフォワード的に修正するにあた
って、上述のような問題が生じない、極めて制度良く目
標回転数に検出回転数を制御できるように改善したディ
ジタル制御装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は高精度でかつ低次数の動
的モデルを構築して、この構築された動的モデルに依り
極めて制度のよい制御が実現し得るディジタル制御装置
を提供することにある。
発明の開示 このため、本発明では、今回の制御値が今回の状態変
数量と無関係に設定されている間も常に状態変数量を設
定するようにした。
これにより、今回の制御値が今回の状態変数量とは無
関係に設定される状態から今回の状態変数量に応じて設
定される状態へ移行した場合においても、今回の状態変
数量が既に設定されているため、目標制御値への収束性
が大幅に向上する。
また、本発明では、負荷の状態変化が検知されると、
その時に積分値が、その状態変化に従って所定範囲内に
制限される前にフィードフォード的に修正され、積分値
は所定範囲内でフルに変動できて、負荷外乱に応じたフ
ィードフォワード修正が施されても制御値も所定範囲内
でフルに変動可能となるようにした。よって、上述した
従来技術のような検出回転数が目標回転数よりも高くて
最終制御値が最小にされても、その時に負荷外乱が入っ
ていると補正量が加えられていて、最終制御値の下限よ
りも所定量だけ大きな値以下になれず、アイドルスピー
ドコントロールバルブが所定量だけ開いた状態に維持さ
れてしまい、検出回転数を目標回転数に収束させること
ができずに、高い回転数に維持されてしまうといった問
題は解消でき、精度良く検出回転数を目標回転数に収束
させることができるようになる。
また、本発明を構成するにあたって、制御システムに
対する動的モデルを、むだ時間を考慮して、詳しくはむ
だ時間部分とそれ以降の部分とに分けて、それぞれにつ
いて動的モデルを離散系で同定している。そして、これ
ら同定した動的モデルに基づいて制御システム全体の動
的モデルが予め構築されている。そしてこのようにむだ
時間を考慮して動的モデルを構築することで高精度な動
的モデルを得ることができる。そして本発明では、この
予め構築された動的モデルに基づいて、制御入出力量に
応じて状態変数量を決定し、この状態変数量に基づいて
制御入力量を出力しているので、簡単な構成で(低次数
の動的モデルを用いて)、高精度の制御が実現できるよ
うになるという優れた効果がある。
また、本発明を内燃機関のアイドル回転数制御に適用
することにより、低次数の動的モデルを用いて、即ち簡
単な構成で高精度なアイドル回転数制御が実現できるよ
うになる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明のブロック構成図、第2図は本発明の
実施例が適用される内燃機関及びその周辺機器を示す概
略構成図、第3図はモデル化作動の説明図、第4図は制
御信号に対する回転数の特性図、第5図、第6図はアイ
ドル回転数を制御するシステムのブロック線図、第7図
〜第10図は積分器が1つの場合のISCバルブ制御プログ
ラムのフローチャート、第11図〜第13図は積分器が2つ
の場合のISCバルブ制御プログラムのフローチャート、
第14図〜第28図は他の実施例の要部内容を示すフローチ
ャートである。
本発明を実施するための最良の形態 以下、実施例を説明する。この実施例のブロックは、
第1図に示すように、内燃機関の回転数を検出する回転
数検出手段と、 内燃機関の回転数を調節する回転数調節手段と、前記
回転数検出手段で検出される検出回転数が所望の目標回
転数に一致するように前記回転数調節手段を制御するた
めの制御値を所定の周期毎に演算し、その制御値に応じ
た制御信号を出力する制御手段とを備える内燃機関のア
イドル回転数制御装置にあって、 前記制御手段は、 前記検出回転数と前回の演算タイミングで設定された
状態変数量と前記回転数調節手段に対して出力した前記
制御信号に対応した前記制御値とに応じて状態変数量を
設定し、該状態変数量に応じて今回の制御値を設定する
第1の制御値設定手段と、 前記検出回転数と前回の演算タイミングで設定された
状態変数量と前記回転数調節手段に対して出力した前記
制御信号に対応した前記制御値とに応じて状態変数量を
設定し、該状態変数量とは無関係な値に今回の制御値を
設定する第2の制御値設定手段と、 前記内燃機関の状態に応じて前記第1の制御値設定手
段と前記第2の制御値設定手段とのいずれかを選択する
選択手段とを備えている。
以下に本発明を適用したアイドル回転数制御装置につ
いて図面を用いて説明する。第2図は、以下に説明する
アイドル回転数制御が行われるエンジン10とその周辺装
置を示す概略構成図である。図示するように本実施例で
は、エンジン10の点火時期,燃料噴射量,アイドル回転
数の各々の制御が、電子制御装置20により行われるが、
ここではアイドル回転数の制御を中心に説明する。
エンジン10は車両に搭載されており、第2図に示すよ
うに、4気筒4サイクルの火花点式のものであって、そ
の吸入空気は上流より、エアクリーナ21,エアフローメ
ータ22,吸気管23,サージタンク24,吸気分岐管25を介し
て各気筒に吸入され、一方燃料は図示しない燃料タンク
より圧送されて吸気分岐管25に設けられた燃料噴射弁26
a,26b,26c,26dから噴射・供給されるよう構成されてい
る。また、エンジン10には、点火回路27から供給される
高電圧の電気信号を各気筒の点火プラグ28a,28b,28c,28
dに分配するディストリビュータ29、このディストリビ
ュータ29内に設けられエンジン10の回転数Neを検出する
回転数センサ30,スロットルバルブ31を開度THを検出す
るスロットルセンサ32,エンジン10の冷却水温Thwを検出
する暖機センサ33、同じくその吸気温度Tamを検出する
吸気温センサ34が備えられている。回転数センサ30はエ
ンジン10のクランク軸と同期して回転するリングキヤに
対向して設けられるもので、回転数に比例してエンジン
10の1回転、即ち720℃Aに24発のパルス信号を出力す
る。スロットルセンサ32はスロットルバルブ31の開度TH
に応じたアナログ信号と共に、スロットルバルブ31がほ
ぼ全閉であることを検出するアイドルスイッチからのオ
ン−オフ信号も出力する。
一方、エンジン10の吸気系には、スロットルバルブ31
を迂回し、エンジン10のアイドル時における吸入空気量
ARを制御するバイパス通路40が設けられている。バイパ
ス通路40は、空気導管42,43と空気制御弁(以下、ISCバ
ルブと呼ぶ)44とから構成されている。このISCバルブ4
4は、基本的には比例電磁式(リニアソレノイド)制御
弁であり、ハウジング45の中に移動可能に設定したプラ
ンジャ46の位置によって、上記空気導管42と43との間の
空気通路面積を可変制御するものである。ISCバルブ44
は、通常はプランジャ46が圧縮コイルばね47によって上
記空気通路面積が零となる状態に設定されているが、励
磁コイル48に励磁電流を流すことによって、プランジャ
46が駆動されて空気通路を開くように構成されている。
即ち、励磁コイル48に対する励磁電流を連続的に変化制
御することによってバイパス空気流量が制御されるもの
である。この場合、励磁コイル48に対する励磁電流は、
励磁コイル48に印加するパルス幅のデューティ比を制御
する所謂パルス幅変調PWMを行なうことで制御されてい
る。
このISCバルブ44は、燃料噴射弁26a乃至26dや点火回
路27と同様に電子制御装置20によって駆動制御されるも
ので、上述したものの他にもダイヤフラム制御式の弁、
ステップモータ制御による弁等が適宜用いられる。
電子制御装置20は、周知のセントラル・プロセッシン
グ・ユニット(CPU)52,リード・オンリー・メモリ(RO
M)52,ランダム・アクセス・メモリ(RAM)53,バックア
ップRAM54等を中心に算術論理演算回路として構成さ
れ、上述した各センサからの入力を行なう入力ポート56
や各アクチュエータへ制御信号を出力する出力ポート58
等と、バス59を介して相互に接続されている。電子制御
装置20は、入力ポート56を介して、吸入空気量AR,吸気
温度Tam,スロットル開度TH,冷却水温Thwおよび回転数Ne
等を入力し、これらに求づいて燃料噴射量τ,点火時期
Iq,ISCバルブ開度θ等を算出し、出力ポート58を介して
燃料制御弁26a乃至26d,点火回路27,ISCバルブ44の各々
に制御信号を出力する。これらの制御のうち、アイドル
回転数制御について以下に説明する。
電子制御装置20は、アイドル回転数制御を行なうため
に、予め次の手法で設計されている。
(1)制御対象のモデリング(同定) 本案ではエンジン10のアイドル回転数を制御するシス
テムのモデルに、むだ時間P(=0,1,2…)を持つ次数
〔n,m〕の自己回帰移動平均モデルを用い、さらに外乱
dを考慮して近似している。まず、自己回帰移動平均モ
デルを用いたアイドル回転数を制御するシステムのモデ
ルは、 Ne(i)=a1・Ne(i−1)+a2・Ne(i−2)+ ……+an・Ni(i−n)+b1・u(i−1−p) +b2・u(i−2−p) ……+bm・u(i−m−p) ……(1) で近似でき、さらに外乱dを考慮して本案の制御システ
ムのモデルを Ne(i)=a1・Ne(i−1)+a2・Ne(i−2)+ ……+an・Ni(i−n)+b1・u(i−1−p) +b2・u(i−2−p)……+bm・u(i−m −p)+d(i−1) ……(2) として近似できる。
そして、本実施例ではアイドル回転数を制御する系
を、n=m=2として次数〔2,2〕の自己回帰移動平均
モデルを用い、これにサンプリング時間(むだ時間)に
よる遅れpをp=2として、 Ne(i)=a1・Ne(i−1)+a2・Ne(i−2) +b1・u(i−3)+b2・u(i−4) ……(3) を得る。これに更に外乱dを考慮してアイドル回転数を
制御する系のモデルを、 Ne(i)=a1・Ne(i−1)+a2・Ne(i−2)+b1 ・u(i−3)+b2・u(i−4)+d(i
−1) ……(4) して近似する。尚、ここで、uはISCバルブ44の制御値
を示すものであって、本実施例では励磁コイル48に印加
されるパルス信号のデューティ比に相当する。また、i
は最初のサンプリング開始からの制御回数を示す変数で
ある。
こうして近似したモデルに対し、ステップ応答を用い
てアイドル回転数を制御する系の伝達関数Gを求め、こ
れから上記モデルの各定数a1,a2,b1,b2を実験的に定め
ることは容易である。定数a1,a2,b1,b2を定めることに
より、アイドル回転数を制御する系のモデルが定まった
ことになる。
次に、さらに改良された制御対象を同定する手順を第
3図に示すフローチャートに基づいて説明する。
まずステップ101にて制御対象のステップ応答を観測
する。ISCバルブ開度を所定開度Δθだけ増加させるよ
うなデューティ比信号D1=D0+ΔD(D0は現在のデュー
ティ比、ΔDはISCバルブ開度をΔθだけ増加させるデ
ューティ比)を出力する。そして、その時の回転数の挙
動を測定する。回転数の挙動は第4図に示されるよう
に、ISCバルブ開度の所定開度Δθだけ増加されるデュ
ーティー比D1の信号が出力されると、むだ時間Lだけ遅
れて回転数Neが増加しはじめる。
次にステップ102にて、モデルの分離を行う。ステッ
プ101で測定したむだ時間Lに応じて、制御システムの
動的モデルをむだ時間Lの部分とそれ以降の部分とに分
離する。
そしてステップ103にて、第1の動的モデルとしての
むだ時間Lの部分同定を行う。ここでは、むだ時間Lを
連続系でモデル同定した時の伝達関数G(S)は、 であり、無限次数である。しかし、サンプリング周期Δ
tを Δt=L/N (は任意の整数)と設定することにより、むだ時間Lを
離散系でモデル同定した時の伝達関数Ga1(z)は Ga1(z)=1/zN となる。本実施例では、L=240msecでありN=2とし
てΔt=240/2=120msecとする。
つまり Ga1(z)=1/z2 … となる。よって、第1の動的モデルは離散系において第
式のような簡単な伝達関数となる。
次にステップ104にて、第2の動的モデルとしてのむ
だ時間L以降の部分のモデル同定を行う。サンプリング
周期を前述のΔtとした離散系の動的モデルは Ga2(z)=(b1z+b2)/(z2+a1z+a2) … という伝達関数で表すことができる。
ここで、伝達関数Ga2(z)の定数a1,a2,b1,b2は最小
二乗法等により実験的に求めることができる。
最後にステップ105にて、ステップ103およびステップ
104にてそれぞれ同定された動的モデルに対する伝達関
数Ga1(z),Ga2(z)に基づいて、システム全体の動
的モデルの伝達関数Ga(z)を構築すると となる。
ここで、Ga(z)=Ne(z)/u(z)である。ここ
で、Ne(z)は制御出力量である回転数の関数、u
(z)は制御入力量であるパルス信号のデューティー比
の関数である。そこで第式をNe(z)に関して整理す
ると Ne(z)=(a1z-1+a2z-2)×Ne(z) +(b1z-3+b2z-4)×u(z) …′ となる。ここで、z-1は時間遅れ演算子を表している。
よって、推定回転数Ne(i)は第′式より Ne(i)=a1・Ne(i−1)+a2・Ne(i−2) +b1・u(i−3)+b2・u(i−4)… という式で推定可能となる。第式に外部dを考慮する
と、推定回転数Ne(i)は、 Ne(i)=a1・Ne(i−1)+a2・Ne(i−2) +b1・u(i−3)+b2・u(i−4) +d(i−1) … により算出できる。
尚、ここで、uはISCバルブ44の制御入力量を示すも
のであって、本実施例では例示コイル48に印加されるパ
ルス信号のデューティー比に相当する。また、iは最初
のサンプリング開始からの制御回数を示す変数である。
なお、第3図ステップ104では、直接離散系の動的モ
デルを求めているが、連続系の動的モデルは G(s)=Kωm 2/(S2+2TωmS+ωm 2) となる。ここで、回転上昇量ΔNe1,オーバーシュート量
ΔNe2,オーバーシュート発生時間tov,ISCバルブ変化量
Δθとすると である。
この連続系の伝達関数G(s)をサンプリング周期Δtで
離散化処理をして、離散系の伝達関数Gaz(z)を求め
るようにしてもよい。
また被制御対象をアイドル回転数を制御するシステム
としたものについて説明したが、このモデリング手法は
制御入力量をアクチュエータに入力後、ある時間(むだ
時間)経過後制御出力量が変化するようなシステムであ
れば、どのような制御システムに対しても適応可能であ
る。
このように、改良されたモデリング手法では、制御シ
ステムに対する動的モデルを、むだ時間を考慮して、詳
しくはむだ時間部分とそれ以降の部分とに分けて、それ
ぞれについて動的モデルを離散系で同定している。そし
て、これら同定した動的モデルに基づいて制御システム
全体の動的モデルが予め構築されている。そしてこのよ
うにむだ時間を考慮して動的モデルを構築することで高
精度な動的モデルを得ることができる。そして、この予
め構築された動的モデルに基づいて、制御入出力量に応
じて状態変数量を決定し、この状態変数量に基づいて制
御入力量を出力しているので、簡単な構成(低次数の動
的モデルを用いて)、高精度の制御が実現できるように
なるという優れた効果がある。
また、この手法を内燃機関のアイドル回転数制御に適
用することにより、低次数の動的モデルを用いて、即ち
簡単な構成で高精度なアイドル回転数制御が実現できる
ようになる。
さらに、動的モデルの同定においてサンプリング周期
を、むだ時間のN分の1(Nは任意の整数)に設定して
離散系で動的モデルを同定することにより、むだ時間部
分が低次数の動的モデルに同定できる。したがって制御
装置における制御演算に用いられる演算式が簡単なもの
となり、演算負荷を低減することができるという効果も
生じる。
上式(4)を を用いて書き直すと、 を得る。従って、取りもなおさず は、 X1(i)=Ne(i),X2(i)=Ne(i−1), X3(i)=u(i−1),X4(i)=u(i−2), X5(i)=u(i−3) ……(6) となる。
(3)レギュレータの設計 一般の最適レギュレータは、出力を目標値に収束させ
る働きは持っていない。従って、アイドル制御の場合
は、目標回転数と実回転数との誤差(e(i)=NT
(i)−Nei))を導入した拡大系のレギュレータが必
要となる。よって本実施例では、 とすることを狙う。
また、特開昭64−8336号公報に示されているように、
積分器を1個しか持たないと、目標回転権がステップ的
に変化する時(例えばエアコンON/OFFの切換、ND間
のシフトチェンジ等)は目標回転数との偏差を生じずに
収束するが、目標回転数がランプ変化する時(例えば暖
機時、始動時、レーシング後)には一定量の偏差を有し
たまま制御されてしまうという問題があった。よって、
本実施例では目標回転数がランプ変化する場合は2個の
積分器での演算を実行し、ステップ変化または変化しな
い場合は1個の積分器での演算を実行することも狙う。
(i)外乱d(i),目標回転数NF(i)が一定の場合 条件より(1−q-1)d(i)=0,(1−q-1)NF(i) =0 (qは時間推移作用素) よって、e(i+1)=NF(i+1)−Ne(i+1)に
(1−q-1)を作用させると、 (1−q-1)e(i+1)=(1−q-1)(NF(i+1) −Ne(i+1)) =−(1−q-1)Ne(i+1) ここで、(1−q-1)Ne(i+1)=a1(1−q-1)x1(i) +a2(1−q-1)x2(i) +b1(1−q-1)x4(i) +b2(1−q-1)x5(i) であるから、次の拡大系が得られる。
式に最適レギュレータを用いると、 (1−q-1)u(i)=K1(1−q-1)x1(i) +K2(1−q-1)x2(i) +K3(1−q-1)x3(i) +K4(1−q-1)x4(i) +K5(1−q-1)x5(i) +Kae(i)となる。
両辺を(1−q-1)で割ると、 ここで、1−q-1 とすると、 u1(i)=u1(i−1)+Ka(NF−Ne(i)) …(9) となる。
よって、ISCバルブ44の制御値u(i)は、 u(i)=K1Ne(i)+K2Ne(i−1) +K3u(i−1)+K4u(i−2) +K5u(i−3)u1(i) …(8) として求められる。なお、 は最適フィードバックゲイン、Kaは積分定数である。
(ii)外乱d(i)、目標回転数NF(i)がランプ状に
変化する場合 ランプ状に目標回転数が変化することにより、 NF(i)−NF(i−1)=NF(i−1)−NF(i−2) (傾きが一定) すなわち、(1−q-1)d(i)=0,(1−q-12NF
(i)=0 よって、e(i+1)=NF(i+1)−Ne(i+1)に
(1−q-1を作用させると、(1−q-12e(i+
1) =(1−q-1(NF(i+1) −Ne(i+1)) =−(1−q-12Ne(i+1) ここで、(1−q-12Ne(i+1)=a1(1−q-12x1(i) +a2(1−q-12x2(i) +b1(1−q-12x4(i) +b2(1−q-12x5(i) であるから、次の拡大系が得られる。
∵(1−q-12e(i+1)=−a1(1−q-12x1(i) −a2(1−q-12x2(i) −b1(1−q-12x4(i) −b2(1−q-12x5(i) (1−2q-1+q-2)e(i+1)=−a1(1−q-12x1(i) −a2(1−q-12x2(i) −b1(1−q-12x4(i) −b2(1−q-12x5(i) e(i+1)=−a1(1−q-12x1(i) −a2(1−q-12x2(i) −b1(1−q-12x4(i) −b2(1−q-12x5(i) +2e(i)−e(i−1) 式に最適レギュレータを用いると、 (1−q-12u(i)=K1(1−q-12x1(i) +K2(1−q-12x2(i) +K3(1−q-12x3(i) +K4(1−q-12x4(i) +K5(1−q-12x5(i) +Kae(i)+Kbe(i−1) となる。両辺を(1−q-1で割ると、 となる。
ここで、 とすると、 (1−2q-1+q-2)u1(i)=e(i) すなわち、u1(i)−2u1(i−1)+u(i−2)=
e(i)となる。
よって、u1(i)=2u1(i−1)−u1(i−2)+e(i) ……(9)′ したがって、制御値u(i)は、 u(i)=K1Ne(i)+K2Ne(i−1) +K3u(i−1)+K4u(i−2) +K5u(i−3)+Kau1(i)+Kbu1(i−1) ……(8)′ として、求められる。
第5図および第6図は、上述の如くモデリングしたア
イドル回転数を制御するシステムのブロック線図であっ
て、この第5図および第6図では、制御値u(i−1)
をu(i)から導くためにZ-1変換を用いて表示しが、
これは過去の制御値u(i−1)をRAM53に記憶して
き、次の制御の時点で読み出して用いることに相当す
る。
なお、第5図および第6図において一点鎖線でかこま
れたブロックP1が回転数を目標回転数にフィードバック
制御している状態において、 を定める部分、ブロックP2が上記積分項u1(i)を求め
る部分(累積部)、及びブロックP3がブロックP1で定め
られた とブロックP2で求められた積分項u1(i)とから今回の
制御値u(i)を演算する部分を示している。
及び積分定数Ka,Kbの決定 及び積分定数KaKbは、例えば以下の手法によって決定で
きる。
(最適サーボ系) 及び積分定数Ka,Kbは、評価関数、 を最小とするように決定される。ここで、評価関数Jと
は、ISCバルブ44の制御値u(i)の動きを制約しつ
つ、制御出力としてのアイドル回転数Ne(i)の目標回
転数NFからの偏差を最小にしようと意図したものであ
り、制御値u(i)に対する制約の重み付けは、重みの
パラメータQ,Rの値によって変更することができる。従
って、重みパラメータQ,Rの値を種々換えて最適な制御
特性がえられるまでのシミュレーションを繰り返し、 を定めればよい。
そして上述の はモデル定数a1,a2,b1,b2に依存している。そこで、実
際のアイドル回転数を制御する系の変動 (パラメータ変動)に対するシステムの安定性 (ロバスト性)を保証しようとすると、モデル定数a1,a
2,b1,b2の変動分を見込んで 及び積分係数Ka,Kbを設計する必要がある。従ってシュ
ミレーションはモデル定数a1,a2,b1,b2の現実に生じ得
る変動を加味して行ない、安定性を満足する 及び積分定数Ka,Kbを定める。変動要因としては、ISCV
バルブ44のへたりやバイパス通路の目詰まり等の経時的
変化の他、負荷変動等によるものも考えることができ
る。なお、この 及びKa,Kbは例えば小さな負荷変動状態に対応するもの
と大きな負荷変動状態に対応するものとの2種類など事
前に複数個備えられていてもよく、負荷変動状態に応じ
て切り替えるようにすることも考えられる。
以上、制御対象のモデリング,状態変数量表示の方
法,レギュレータの設計,最適のフィードバックゲイン
の決定について説明したが、これらは予め決定され求め
られており、電子制御装置20の内部ではその結果すなわ
ち、第(8),(9)式または(8)′,(9)′式の
みを用いて実際の制御を行なう。
ところで、本実施例では第(8),(9)式または
(8)′,(9)′式を使ったフィードバック処理を行
なうのはエンジン10の状態が所定のフィードバック実行
条件を満たすときのみであって、フィードバック実行条
件を満たさない場合(オープン状態)は第(8),
(9)式または(8)′,(9)′式を使った処理は電
子制御装置2の内部では実行せず、他の所定の処理に従
って、ISCバルブ44に対する制御値を決定する。さらに
本実施例ではオープン状態において次のフィードバック
処理に備えた処理を制御値を決める演算タイミング毎に
実行している。
以下に上述のフィードバック処理の他にオープン状態
でのオープン処理を加味した電子制御装置20のCPU51で
実行される処理内容を第7図,第8図,第9図,第10図
を用いて説明する。
第7図のフローチャートはISCバルブ44の制御プログ
ラムであって、図示しないIGスイッチが閉じられている
状態で所定時間毎に(例えば100msec毎)に割込により
実行される。
まず割込により処理が開始されると、ステップ302に
おいてエンジン10の始動完了後3sec経過したかを判別す
る。これはエンジン始動直後のエンジン不安定状態から
脱したと認められる状態から制御するためのものであ
る。なお、エンジン10の始動完了は、例えばエンジン10
の回転数Neが500rpmを上回ったら、始動完了と判断す
る。
ステップ302で始動完了後3sec経過したと判別された
場合は、ステップ304に進んでスロットルバルブ31が全
閉であってアイドルスイッチがオン(LL:ON)であるか
を判別する。ステップ304でLL:ONであると判別した場合
には、ステップ306に進んで、暖機完了後かを判別し、
暖機完了後であればステップ308に進む。
ステップ308ではフィードバック(F/B)処理を実行し
ているときに1セットされるフラグ(F/Bフラグ)が1
になっているかを判別し、F/Bフラグ=1であればステ
ップ310に進む。ステップ310では、オープン状態からフ
ィードバック処理を実行する状態へと移った直後にセッ
トされる目標値持上量NFOPENが5rpm未満かを判別する。
NFOPEN<5rpmであればステップ312にて持上量NFOPENを
0にしてからステップ314に進む。またNFOPEN≧5rpmで
あれば、ステップ316でF/B状態に移ってF/B処理を開始
してから1sec経過したかを判別し、経過していなければ
ステップ314に進み、経過していれば持上量NFOPENを5rp
mだけ少ない値に修正(NFOPEN←NFOPEN−5rpm)してか
らステップ314に進む。ステップ314では基準回転数NFB
(例えば700rpm)に上記持上量NFOPENを加えて目標回転
数NFを定める。
ステップ320では上記ステップ314で定められた目標回
転数NFに対応して後述するF/B処理を実行する。
一方上記ステップ308にてF/Bフラグ=0と判別された
場合には、ステップ322に進み、回転数センサ30の信号
に基づいて得た最新の回転数Nenと基準回転数NFBに所定
値NA(例えば200rpm)を加えたものとを比較し、Nen≦N
FB+NAであればステップ324に進み、Nen>NFB+NAであ
ればステップ326に進む。ステップ326ではLL:ON後3sec
経過したかを判別し、経過していればステップ324に進
む。
ステップ324ではF/Bフラグに1をセットしてからステ
ップ328に進みステップ328では持上量NFOPENを最新の回
転数Nenから基準回転数NFBを引いて求めてから、上記ス
テップ310に進む。従ってステップ328の処理によりF/B
処理開始時における目標回転数NFの初期値にはF/B処理
を開始すると判断した時点の回転数が設定されることい
なる。
またステップ302において、始動後3sec経過していな
い場合、またはステップ304においてLL:OFFの場合、ま
たはステップ306において暖機完了前の場合またはステ
ップ326でLL:ON後3sec経過していない場合には、ステッ
プ330に進む。ステップ330ではF/Bフラグを0にセット
し、続くステップ332にて後述するオープン処理を実行
する。
ステップ320またはステップ332での処理を終えると、
ステップ334にて次のフィードバック処理に備えた後述
する記憶処理を実行し、本制御プログラムを一旦終了
し、他のエンジン制御プログラムに移る。
第8図のフローチャートはステップ320のF/B処理で外
乱、目標回転数が一定の場合を示すもので、上記第
(8),(9)式に基づく処理が実行される。詳しく
は、ステップ402で最新の回転数NenをNe(i)に代入
し、ステップ404で上記第(9)式の演算を実行してu1
(i)を求め、続いてステップ406で第(8)式の演算
を実行して今回の制御値u(i)を求める。そしてこの
ようにして求めた今回の制御値u(i)に応じたデュー
ティ比の制御信号を出力ポート58からISCバルブ44に対
して出力させる。
即ち、最新の回転数Nenを演算用にNe(i)にセット
し、このNe(i)と目標回転数NFとの偏差を前回の処理
で求められていてRAM53に記憶されていた積分項u1(i
−1)に加えて今回のu1(i)を定める。そしてセット
したNe(i)と前回の処理において今回のF/B処理に備
えてRAM53に記憶されていた前回の状態変数量Ne(i−
1),u(i−1),u(i−2),u(i−3)とか10ら今
回の状態変数量〔Ne(i) Ne(i−1) u(i−
1) u(i−2) u(i−3)〕を定めて、この今
回の状態変数量と最適フィードバックゲインと行列演算
し、さらにKa・u1(i)を加えて今回の制御値u(i)
を定めている。
第9図にステップ332のオープン処理のフローチャー
トを示す。このオープン処理では、ステップ502におい
て今回の制御値u(i)を所定値u0に設定する。なおこ
の所定値u0はデューティ比として100%や0%や50%な
どの任意の一定値でもよく、また冷却水温Thwなどの検
出パラメータに応じて定められる値であってもよい。
ステップ504では最新の回転数NenをNe(i)に代入す
る。そしてステップ506ではステップ504でセットされた
Ne(i)とRAM53に記憶されているNe(i−1),u(i
−1),u(i−2),u(i−3)とステップ502で設定
した今回の制御値u(i)とから第(8)式に基づいて
今回設定した制御値u(i)と現在の状態変数量に合致
した積分項u1(i)を逆演算する。
なお、このオープン処理時における状態変数量はステ
ップ540でセットされたNe(i)とRAM53に記憶されてい
るNe(i−1),u(i−1),u(i−2),u(i−3)
から〔Ne(i) Ne(i−1) u(i−2) u(i
−2) u(i−3)〕で表現される。
そしてステップ508ではステップ502で設定した今回の
制御値u(i)に応じてデューティ比の制御信号の出力
ポート58からISCバルブ44に対して出力させる。
次に第10図のフローチャートを用いてステップS334の
記憶処理を説明する。この処理ではまずステップ602に
おいて直前に実行されたステップ320(F/B処理)とステ
ップ332(オープン処理)とのいずれかで設定された状
態変数量におけるNe(i),u(i−2),u(i−1)を
それぞれNe(i−1),u(i−3),u(i−2)に代入
し、また上記ステップ320またはステップ332にて定めた
今回の制御値u(i)ならびにu1(i)をそれぞれu
(i−1),u1(i−1)に代入する。
次にステップ604では上記ステップ602で定めたNe(i
−1),u(i−3),u(i−2),u(i−1),u1(i
−1)をRAM53に記憶する。
即ち、上記記憶処理ではステップ320,332で用いたNe
(i),u(i−2),u(i−1)及び同ステップで定め
た制御値u(i)を用いて次回のF/B処理及び次回のオ
ープン処理におけるu1(i)の逆演算に備えて記憶され
ている状態変数量を更新して記憶している。また、ステ
ップ320(F/B処理)で定まったu1(i)も次回のF/B処
理に備えて記憶している。さらにステップ332(オープ
ン処理)で算出されたu1(i)も次のF/B処理における
第(9)式によるu1(i)算出の際の初期値として記憶
している。しかも本実施例では次回の演算タイミングで
の処理で用いられる形に変更(ステップ602)してから
記憶している。
従って上記ISCバルブ44の制御プログラムによれば、
オープン状態にある間もRAM53内に記憶されている状態
変数量がオープン状態での回転数やISCバルブ44に対す
る制御値に基づいて更新されており、またオープン状態
にある間オープン処理実行時での状態変数量と制御値と
からu1の初期値を次回のF/B処理に備えて算出している
ので、オープン状態からF/B状態へと移った時のF/B処理
に用いられる状態変数量及びu1の初期値は直前のオープ
ン状態でのアイドル回転数を制御するシステムの状態を
表現したものとなっている。従ってF/B状態へと移行し
た直後の回転数の変化は極めて滑らかなものとできるよ
うになる。また、F/B開始直後から最適な状態変数量が
定められるようになることから、素早く目標回転数へと
収束させられるようになる。
また、上述の処理ではオープン状態からF/B状態に移
ってF/B処理を開始する際の目法回転数NFの初期値をF/B
処理を開始すると判断した時点の実際の回転数Nenとな
るよう処理している。
例えばF/B処理開始時には目標回転数はその時の実際
の回転数とは関係なく定めるとF/B処理開始時から目標
回転数と実回転数との偏差が生じ、場合によっては目標
回転数よりも実回転数の方が400〜500rpmも大きい場合
があって、このような状態でF/B処理が開始されると大
きな偏差に従ってISCバルブ44を実回転数を下げようと
急に閉じ側に制御される。そしてこのような実回転数を
目標回転数へと下げようとしている状態で車載エアコン
がオンされるなどエンジン負荷が投入された場合には回
転数の低下速度が助長されて実回転数が目標回転数より
大きくアンダーシュートし、場合によってはエンジンス
トールに陥ってしまうという恐れがあるが、F/B開始時
の目標回転数の初期値を上述の如く設定することで、そ
のような問題は解消できるようになる。また上記処理で
はF/B開始時持上量NFOPENを実回転数Nenと基準回転数NF
Bとの差とし、この持上量NFOPENをF/B開始後1secの間ホ
ールドしているので、例えば車両の減速運転からアイド
ル状態へと移ってF/B状態へと入っていった場合には回
転数はアイドル回転へと下っている状態では回転数の低
下速度が抑制されて、回転数の急激な回転落ちが防止で
きる。
さらにF/B開始後1sec経過してから持上量NFOPENを所
定値づつ零になるまで減少させているので、目標回転数
NFの減少に追従して実回転数が滑らかに基準回転数NFB
まで低下していくようになる。
即ち、上記の処理によればオープン状態からF/B状態
へと移行していった際の回転数は極めて滑らかな挙動を
示すようになり、極めて安定したアイドル状態が得ら
れ、運転性を格段に向上できるようになる。
以上、第8,9,10図では、外乱、目標回転数が一定また
はステップ変化する場合について述べてきたが(式
(8),(9))、外乱、目標回転数がランプ状に変化
する場合については(式(8)′,(9)′)、第11,1
2,13図のフローチャートに示す。
このように、目標回転数が前回と代わらない又はステ
ップ状に変化する場合については、1個の積分器で演算
され、ランプ状に変化する場合については2個の積分器
で演算されることになり、目標回転数との偏差をなくす
ことができる。
ところで上記第7図の処理におけるステップ334の記
憶処理では次回の処理に対応した形で状態変数量,積分
項を記憶していたが、ステップ320,332での演算処理で
用いた形のまま状態変数量,積分項を記憶しておき、次
回の処理のステップ320,332の処理内でその時の演算に
対応する状態変数量に変換するようにしてもよい。
具体的には第14図,第15図,第16図に示すようにF/B
処理ではステップ702にて記憶されていた前回の状態変
数量Ne(i),u(i−2),u(i−1),u(i)をそれ
ぞれNe(i−1),u(i−3),u(i−2),u(i−
1)に代入し、また前回の積分項u1(i)をu1(i−
1)に代入し、さらに最新の回転数NenをNe(i)に代
入する。これにより今回の状態変数量〔Ne(i) Ne
(i−1) u(i−1) u(i−2) u(i−
3)〕が設定されるようになる。そしてステップ704,70
6,708ではそれぞれ第8図のステップ404,406,408と同じ
処理が行われる。
またオープン処理ではステップ802にて記憶されてい
た前回の状態変数量Ne(i),u(i−2),u(i−
1),u(i)をそれぞれNe(i−1),u(i−3),u
(i−2),u(i−1)に代入し、また最新の回転数Ne
nをNe(i)に代入する。これにより今回の状態変数量
〔Ne(i) Ne(i−1) u(i−1) u(i−
2) u(i−3)〕が設定されるようになる。そして
ステップ804,806,808ではそれぞれ第9図のステップ50
2,506,508と同じ処理が行われる。
そして記憶処理ではステップ902にて第14図,第15図
図示の処理で得られた状態変数量Ne(i),u(i−
2),u(i−1),u(i)及びu1(i)をそのままの形
で次回の処理に備えてRAM53に記憶する。
また上記第7図の処理ではオープン状態からF/B状態
にも移った際のF/B処理における目標回転数NFの初期値
をF/B処理を開始すると判断した時点の回転数そのもの
としていたが、F/B処理を開始すると判断した時点の回
転数に所定値を換算したもの、あるいは減算したものと
してもよい。具体的には第17図に示すように、ステップ
322でNen≦NFB+NAであると判別されてステップ323に進
んで場合は、補正値NBに+α(例えば+50rpm)をセッ
トしてステップ324に進む。またNen≦NFB+NAでなくLL:
ON後3sec経過したとしてステップ325に進んだ場合は、
補正値NBに−αをセットしてステップ324に進む、そし
てステップ324でF/Bフラグに1がセットされたあとで、
ステップ328で持上量NFOPENにNen−NFB+NBの演算結果
を代入し、そしてステップ310へと進むようにする。第1
7図の処理によれば、レーシング後のように急激な回転
低下によりF/B開始となった場合には持上量NFOPENが所
定値だけ大きくなるよう補正値NBしているので、F/B開
始時における目標回転数NFはF/B開始と判断した時の実
回転数より補正値NBだけ高い値に設定されることによ
り、上記実施例のものより回転数の低下速度抑制の点で
優れたものとなる。また、実回転数Nenは高いままだがL
L:ON後3sec経過してF/B開始となった場合は、持上量NFO
PENを補正値NBで小さくして目標回転数NFの初期値を小
さくしているので上記実施例のものよりもF/B開始して
から通常アイドル時の目標回転数である基準回転数NFB
へと素早く落ち付くようになる。
さらに上記実施例では過去の入出データのそのものの
値を用いて状態変数量を構築するように構成された装置
を用いて説明したが、特開昭59−14339号公報,特開昭5
9−7752号公報に示されるような状態観測器で状態変数
量を推定するようにした装置に適用した実施例を説明す
る。なお、基本的には全体的なISCバルブ44に対する制
御プログラムは前述の第7図と同じであり、ステップ32
0,332,334のみ相違するので該ステップに相当する部分
を第18図〜第20図を用いて説明する、また基本的な技術
に関しては上記公報に示されているので説明は省略す
る。
まず第18図図示のF/B処理においてステップ1102では
前回の演算タイミングにおいて記憶されていた積分項u
10に目標回転数NFと実回転数Nenとの偏差を加えて今回
の積分項u1を算出する。ステップ1104では実回転数Nen
の基準設定値Na(例えば650rpm)からのズレΔNを計算
する。ステップ1106では前回の演算タイミングで記憶さ
れていた状態変数量X10,X20,X30と、同じく記憶されて
いた制御値uの基準設定値uaに対する増分Δu0と、ステ
ップ1104で求めたズレΔNとを最適ゲイン(b1,b2,b3,b
4),(q1,q2,q3,q4)で重みづけ加算して今回の状態変
数量X1,X2,X3,X4を求める。ステップ1108ではステップ1
102で求めた今回のu1とステップ1106で求めた今回の状
態変数量X1,X2,X3,X4に最適ゲインK1,K2,K3,K4,K5を乗
じて加算して今回の増分Δuを求める。ステップ1110で
は今回の制御値uを基準設定値uaと増分Δuとから決定
する。そしてステップ1112では決定された今回の制御値
uに応じたデューティ比の制御信号を出力ポート58から
ISCバルブ44に対して出力させる。
次に第19図図示のオープン処理において、ステップ12
02では今回の制御値uを所定値u0に設定する。なお、こ
の所定値u0は前記実施例のステップ502のものと同様で
ある。ステップ1204ではステップ1202で設定された制御
値uと基準設定値uaとから今回の増分Δuを求める。ス
テップ1206では実回転数Nenの基準設定値Naからのズレ
ΔNを計算する。ステップ1208では前記実施例と同じく
次のF/B処理に備えてこのオープン状態での状態変数量X
1,X2,X3,X4を第18図のステップ1106での処理と同じ処理
により求める。ステップ1210ではステップ1204,1208で
求まった今回の増分Δu、並びに状態変数量X1,X2,X3,X
4に従って前述の実施例と同様、その時点の状態に見合
うu1を逆演算する。そしてステップ1212ではステップ12
02で設定した制御値uに応じたデューティ比の制御信号
を出力ポート58からISEバルブ44に対して出力させる。
次に第20図図示の記憶処理において、次のF/B処理に
備えてステップ1302では上述のF/B処理とオープン処理
とのいずれかが実行されて定まった今回の演算タイミン
グでのX1,X2,X3,Δu,u1をそれぞれX10,X20,X30,Δu0,u
10とし、ステップ1304ではこれらX10,X20,X30,Δu0,u10
をRAM53に記憶する。
すなわち、本実施例でもオープン状態ではその時点で
の状態に対応して状態変数量X1,X2,X3,X4を求めると共
に、求めた状態変数量ならびに定めた制御値uに関連す
る増分Δuとから積分項u1を逆演算している。そしてオ
ープン状態中での求められた状態変数量X1,X2,X3を次回
のF/B処理に備えて現在記憶されている前回の状態変数
量X10,X20,X30に代えてすなわち更新して記憶してい
る。またu1に関しても前回の演算タイミングで記憶され
ているu10に代えて逆演算して求まったu1を記憶してい
る。なお、上述の実施例では暖機完了後をF/B条件の1
つとしていたが、この条件を削除し、暖機中からF/B処
理が行なわれるようにしてもよい。ただし、暖機中の空
気量不足を補うために、メカニカルなエアバルブをISC
バルブ44に対してエアバルブをISCバルフに対して並設
することが好ましい。
また、ISCバルブ44の可動範囲及び直線性を考慮してI
SCバルブ44に対する制御値(デューティ比)を20%〜80
%の上下限で制限しているものに適応した第2実施例を
第21図に示すフローチャートに基づいて説明する。第21
図に示すフローチャートは、第8図中のステップ404と
ステップ406との間にステップ410〜ステップ413の処理
が挿入され、また、ステップ406とステップ408との間に
ステップ414〜ステップ416の処理が挿入されたものであ
る。
まず、ステップ402で最新の回転数NenをNe(i)に代
入し、ステップ404で上記第(9)式の演算を実行してu
1(i)を求める。
ステップ410ではステップ404で求められたu1(i)が
前回の演算タイミングで定められたu1(i−1)に所定
値αを加えた値に比べて大きいかを判断する。また、ス
テップ411ではステップ404にて求められた積分項u
1(i)が前回のタイミングで定められたu1(i−1)
から所定値βを減じた値に比べて小さいかを判断する。
そして、ステップ410でu1(i)>u1(i−1)+αで
あると判断した場合は、ステップ412にてu1(i)にu1
(i−1)+αを代入し、ステップ411でu1(i)<u1
(i−1)−βであると判断した場合には、ステップ41
3にてu1(i)にu1(i−1)−βを代入する。すなわ
ち、前回のu1(i−1)を基準として今回のu1(i)が
所定範囲内に収まるようにガードしている。
次のステップ406では、第(8)式に基づいて今回の
制御値u1(i)を算出する。なお、今回の制御値u
1(i)を算出するために用いられるNe(i−1),u
(i−1),u(i−2),u(i−3)は前回の本処理に
おいてこのフィードバック処理に備えて第7図中のステ
ップ334の記憶処理で記憶されていたもので、これらのN
e(i−1),u(i−1),u(i−2),u(i−3)と
今回の処理で求められたNe(i)とにより今回の が設定される。つまり、ステップ406では、このように
設定された今回の と予め定めておいた とを行列演算して、さらに今回の制御値u1(i)を定め
ている。
次に、ステップ414ではステップ406で算出した今回の
制御値u1(i)が所定の上下限(20〜80%)の範囲内に
あるかを判断する。そして、ステップ415では範囲外で
あって、上限値(80%)を超えていれば、今回の制御値
u(i)を80%に設定し、下限値(20%)を下回ってい
るようなら今回の制御値u(i)を20%に設定する。
ステップ415にて今回の制御値u(i)の制限を行っ
た後はステップ416に進む。ステップ416ではこの制御値
u(i)の制限に対応して、制限された制御値u(i)
と状態変数量とが第8式を満足するように次式によりu1
(i)が逆演算される。そして、ステップ408でステッ
プ406又はステップ415にて設定された今回の制御値u
(i)に応じたデューティ比の制御信号を出力ポート58
からISCバルブ44に対して出力させる。
従って、第21図に示すようなISCバルブ44の制御によ
れば、フィードバック処理において最終的な制御値u
(i)を所定の上限値と下限値との範囲内に制御する。
そして、制御値u(i)が制限されている間は、制限さ
れた制御値u(i)と状態変数量とが第8式を満足する
ようにu1(i)が逆演算される。
よって、制限がかかる方向とは逆の方向に制御値u
(i)をエンジン状態に対応して敏感に変化させられる
ようになり、よってバルブ44を応答よく動作させられる
ようになる。つまり。上記従来技術で述べた応答遅れと
いった問題は充分に抑制できるようになる。
さらには、制御値が制限されている状態から制限され
ない状態に移った直後における初期値(u1(i))が制
限されない状態に移る直前のエンジン状態に見合った状
態変数量に対応して定められた値となっているので、上
記移行時におけるu1の変化を滑らかなものとでき、よっ
て制御値も滑らかに変化するので、上記移行時の回転変
動は抑制されたものとすることができる。
また、第21図に示す実施例では、ステップ415で今回
の制御値u(i)が制限されている間は、ステップ416
でu1(i)を逆演算している。しかし、第22図に示すよ
うに、ステップ415で今回の制御値u(i)が制限され
ている間は、ステップ417で今回のu1(i)を前回の演
算タイミングにおけるu1(i−1)にホールドするよう
にしてもよい。
次に、第18図に示す実施例において前述のように今回
の制御値u(i)が制限される場合について第23図に示
すフローチャートに基づいて説明する。第23図に示すフ
ローチャートは、第18図中のステップ1108とステップ11
10との間にステップ1120〜ステップ1122の処理が挿入さ
れたものである。
ステップ1120では、ステップ1108で前述のようにして
演出した今回の増分Δu(i)が所定の上下限(Δumin
〜Δumax)の範囲内にあるかを判断する。そして、ステ
ップ1121では今回の増分Δu(i)が範囲外であって、
上限値Δumanを越えていれば、今回の増分Δu(i)を
上限値Δumaxに設定する。また、下限値Δuminを下回っ
ているようなら今回の増分Δu(i)を下限値Δumin
設定する。そして、ステップ1122で前述のようにu
1(i)を次式により逆演算する。
u1(i)=−(Δu(i)+K2・X1(i)+K3・X
2(i)+K4・X3(i)+K5・X4(i))/K1 ステップ1110で、ステップ1108又はステップ1121によ
り設定された今回の増分Δu(i)と基準設定値uaとに
応じて今回の制御値uを設定する。
次に、空気制御弁としてステップモータ制御による弁
(ステップモータ式制御弁)を用いたアイドル回転数制
御装置に本発明を適用した場合の一実施例について説明
する。
電子制御装置20のCPU51で実行される処理内容を第24
図に示すフローチャートを用いて説明する。
第24図のフローチャートはステップ式制御弁の制御プ
ログラムであって、前述のISCバルブの実施例と同様にI
Gスイッチが閉じられている状態で所定時間如に(例え
ば100msec毎)により処理が開始されると、ステップ200
1においてエンジン10の作動状態がアイドル回転数のス
ィードバック制御を実行する条件に合致しているかを判
断する。フィードバック条件としては、第7図のフロー
チャートに示すように、始動完了後所定時間(例えば3s
ec)経過していること、スロットルバルブ31が全閉であ
ること、及び暖機完了後であることがあり、全ての条件
が成立しているとき、ステップ2004に進み、エンジン回
転数が目標回転数となるようにフィードバック制御を行
う。
一方、ステップ2001でフィードバック条件が成立して
いないと判断した場合には、ステップ2002以降のオープ
ン処理を行う。
このオープン処理ではまずステップにて今回の制御値
u(i)を所定値u0に設定する。なお、この所定値u0
デューティ比として100%や0%や50%などの任意の一
定値でもよく、また冷却水温Thwなどの検出パラメータ
に応じて定められる値であってもよい。
次にステップ2003にて検出回転数NenをNe(i)に代
入する。そしてステップ2016へ進む。
また、ステップ2004では、冷却水温Thw,吸気温度Tam,
エアコンのオンオフ状態及び自動変速機のレンジ位置等
により目標回転数NFを決める。
ステップ2005では、最新の検出回転数NenをNe(i)
に代入して、ステップ2006ではステップ2004で決めた上
記目標回転数NFとステップ2005で定めたNe(i)との偏
差に基づいて積分値u1(i)を第(9)式により更新す
る。
次のステップ2007では、第(8)式に基づいて今回の
制御値u(i)を算出する。なお、今回の制御値u
(i)を算出するために用いられるNe(i−1),u(i
−1),u(i−2),u(i−3)は前回の本処理の後述
するステップ2022においてこのフィードバック処理に備
えて記憶されていたもので、これらのNe(i−1),u
(i−1),u(i−2),u(i−3)と今回の処理で求
められたNe(i)とにより今回の が設定される。
つまり、ステップ2007では、このように設定された今
回の と予め定めておいた とを行列演算して、さらに今回のu1(i)を加えて今回
の制御値u(i)を定めている。
次に、ステップ2008ではステップ2007で算出した今回
の制御値u(i)が所定の上下限(20〜80%)の範囲内
にあるかを判断する。そして、ステップ2009では範囲外
であって、上限値(80%)を越えていれば、今回の制御
値u(i)を80%に設定し、下限値(20%)を下回って
いるようなら今回の制御値u(i)を20%に設定する。
ステップ2009にて今回の制御値u(i)の制限を行っ
た後はステップ2016に進む。
一方、ステップ2008で今回の制御値u(i)が前述の
上下限の範囲内にある場合はステップ2010へ進む。ステ
ップ2010で検出回転数Ne(i)と目標回転数NFとの偏差
の絶対値が所定値(例えば本実施例では25rpm)以下か
否かを判断する。ここで、偏差の絶対値が所定値以下の
場合はステップ2011でフラグFSTAがセット(FSTA=1)
されているか否かを検出する。ここで、フラグFSTAはフ
ィードバック制御中において回転数が目標回転数付近で
定常状態にある時にセットされるものである。ステップ
2100においてフラグFSTAがセットされている時、即ち定
常状態にある時はステップ2015へ進む。
また、ステップ2011においてフラグFSTAがセットされ
ていない時はステップ2012でカウンタCをカウントアッ
プ(C←C+1)する。ここで、カウンタCは、前述の
偏差の絶対値が所定値以下となってからの経過時間を計
測するものである。続くステップ2013でカウンタCが所
定値(例えは本実施例では50)以上、即ち前述の偏差の
絶対値が所定値以下となってから所定時間(例えば、本
実施例では5秒)経過しているか否かを判断する。所定
時間経過していない場合はステップ2019へ進む。
一方、所定時間経過している場合は、定常状態にある
と判断してステップ2104でフラグFSTAをセットし(FSTA
←1)し、ステップ2015へ進む。
そして、定常状態にある場合はステップ2015で今回の
制御値u(i)を定常状態の制御値uAV(i)に設定し
ステップ2016へ進む。
ステップ2016では、ステップ2009で今回の制御値u
(i)が制限された時、オープン処理においてステップ
2002で今回の制御値u(i)が所定値u(i)に設定さ
れた時、及び定常状態においてステップ2015で今回の制
御値u(i)が定常状態の制御値uAV(i)に設定され
た時、即ち今回の制御値u(i)が とは無関係な値に設定された場合、今回の制御値u
(i)と とが第(8)式を満足するようにu1(i)を次式により
逆演算する。
u1(i)←u(i)−K1・Ne(i)−K2・Ne(i−
1)−K3・u(i−1) −K4・u(i−2)−K5・u(i−
3) そして、ステップ2019へ進む。ステップ2019では今回
の制御値u(i)に対して次式でなまし処理をして、定
常状態の制御値uAV(i)を算出する。
uAV(i)={7×uAV(i−1)+u(i)}/8 ここで、uAV(i−1)は前回の制御タイミングで算
出された定常状態の制御値である。
続く、ステップ202では、ステップ2002,ステップ200
7,ステップ2009,ステップ2015のいずれかにおいて設定
された今回の制御値u(i)に応じたデューティ比の制
御信号を出力ポート58からステップモータ式制御弁に対
して出力する。
そして、ステップ2021では、以上のようにして設定さ
れたNe(i),u(i−2),u(i−1),u(i),u
1(i),uAV(i)をそれぞれNe(i−1),u(i−
3),u(i−2),u(i−1),u1(i−1),uAV
(i)に代入する。続くステップ2022ではステップ2021
で設定したNe(i−1),u(i−3),u(i−2),u
(i−1),u1(i−1),uAV(i)をRAM53に記憶し、
本処理を終了する。
また、前述のステップ2019では定常状態の制御値uAV
(i)を今回の制御値u(i)をなまし処理することに
より設定しているが、次式のように制御値u(i)の平
均値を定常状態の制御値uAV(i)とするようにしても
よい。
uAV(i)={u(i)+u(i−1)+u(i−
2)+u(i−3)}/4以上の処理により、定常状態
(例えば、本実施例では目標回転数NFと回転数との偏差
が25rpm以下となってから5秒以上経過している状態)
においては、今回の制御値u(i)を定常状態の制御値
uAV(i)に設定する。この定常状態の制御値uAV(i)
は定常状態である場合は更新されない。従って、ステッ
プモータ式制御弁の操作量の変動を抑制することがで
き、その耐久性を向上できる。
また、今回の制御値u(i)が定常状態の制御値uAV
(i)に設定している間は、今回の制御値u(i)と とが第(8)式を満足するように積分項u1(i)が逆演
算されている。従って、定常状態から非定常状態への移
行時の回転変動を抑制することができる。
以上述べたように、特に第7図では、オープンループ
時も常に状態変数量は設定される。よって、今回の制御
値が今回の状態変数量とは無関係に設定される状態から
今回の制御値が今回の状態変数量に応じて設定される状
態へ移行した場合においても、今回の状態変数量が既に
設定されているため、応答よく調節手段を動作させられ
るようになり、目標回転数への収束性が向上するという
優れた効果がある。
次に例えばDレンジ等の負荷が入力された場合、フィ
ードフォード的に制御値を修正するとにあたり目標回転
数よりも高い回転数に組持されてしまう不具合をなくす
ために改善された実施例について説明する。
ところで、本実施例ではISCバルブ44の可動範囲に合
わせてISCバルブ44に対する制御値(デューティ比)を
0%〜100%の上下限で制限している。また状態変数量X
1(i)〜X5(i)並びに積分項u1(i)についても所
定の上下限で制限している。
さらに本実施例では上述のエアコンや自動変速機等の
エンジン10に対する負荷の状態や、回転数センサ30から
の出力に基づいて得られる回転数Neの状態に応じてフィ
ードフォワード制御も合わせて行っており、特に本実施
例では上記の如く制御値、状態変数量、積分項に対して
それぞれ上下限が設定されているものに対応したフィー
ドフォワード処理を実行している。
以下に電子制御装置20のCPU51で実行される処理内容
を第25図,第26図を用いて説明する。
第25図のフローチャートはISCバルブ44の制御プログ
ラムであって、図示しないIGスイッチが閉じられている
状態で所定時間毎に(例えば100msec毎)に割込により
実行される。
まず割込により処理が開始されると、ステップ3302に
おいてエンジン10の作動状態がアイドル回転数のフィー
ドバック制御を実行する条件に合致しているかを判断す
る。フィードバック条件としては、始動完了後所定時間
(例えば3sec)経過していること、スロットルバルブ31
が全閉であること、及び暖機完了後であることがあり、
全ての条件が成立しているとき、ステップ3304に進む。
ステップ3304では、ニュートラルスイッチ64がオン
か、即ち自動変速機が中立レンジ(ニュートラルあるい
はパーキング)にあるかを判断し、中立レンジにあって
スイッチ64がオンであればステップ3306に、また走行レ
ンジ(ロー、セカンド、ドライブ、リバースのいずれ
か)にあってスイッチ64がオフであればステップ3308に
進む。
ステップ3306は基準回転数NFBを700rpmにセットし、
また次のステップ3310では前にセットされていた目標回
転数NFに5rpmを加える。次にステップ3312ではステップ
3310で求めた目標回転数NFと基準回転数NFBとを比較し
て、NF>NFBであればステップ3314で基準回転数NFBを目
標回転数NFとしてセットする。
一方ステップ3308では基準回転数NFBを600rpmにセッ
トし、次のステップ3316では前にセットされていた目標
回転数NFから5rpmを引く。次にステップ3318ではステッ
プ3316で求めた目標回転数NFと基準回転数NFBとを比較
して、NF<NFBであればステップ3320で基準回転数NFBを
目標回転数NFとしてセットする。
つまり、ステップ3304〜3320では自動変速機が中立レ
ンジにある場合と走行レンジにある場合とで目標回転数
の基本レベルが切替えられており、さらに中立レンジと
走行レンジとの切り替わり直後は直ちに切替後のレンジ
に合わせた目標回転数をセットするのではなく、時間経
過に合わせて徐々に切替後のレンジに合わせた目標回転
数へと変更している。具体的には中立レンジから走行レ
ンジへと切り替えられた直後は目標回転数NFが700rpmか
ら100msec毎に5rpmずつ600rpmになるまで減らされる。
また逆に走行レンジが中立レンジへと切り替えられた直
後は目標回転数NFが600rpmから100msec毎に5rpmずつ700
rpmになるまで増やされる。
なお、上述の如く、走行レンジの方が中立レンジより
も目標回転数の基本レベル(基準回転数NFB)を低くす
るのはクリープ現象を抑制するためである。
次にステップ3322及びステップ3324ではそれぞれ前回
のニュートラルスイッチ64の状態を確認し、ニュートラ
ルスイッチ64の状態が前回と今回とで相違し、自動変速
機のレンジの切替が生じたと判断されると、それぞれス
テップ3326,3328で上述したRAM53に記憶されている積分
項u1(i−1)をフィードフォワード的に一度だけ修正
する。具体的にはステップ3326では自動変速機が走行レ
ンジから中立レンジに切り替えられてエンジン10に対す
る負荷が減少するので、βだけ積分項u1(i−1)を
切替後の一度だけ減少補正しており、ステップ3328では
逆にエンジン10に対する負荷が増加するので、αだけ
積分項u1(i−1)を切替後の一度だけ増加補正してい
る。
次にステップ3330,3332ではエアコンスイッチ62が前
回と今回との間で切り替っているか、つまり車載エアコ
ンがオン、あるいはオフに切り替えられたかを判断す
る。そしてエアコンがオフの状態からオンに切り替えら
れたと判断した場合はステップ3334にて、エンジン10に
対する負荷が増加するので、αだけ積分項u1(i−
1)を切替後の一度だけ増加補正し、逆にエアコンがオ
ンの状態からオフに切り替えられたと判断した場合には
ステップ3326にて、βだけ積分項u1(i−1)を切替
後の一度だけ減少補正する。
次にステップ3338,3340では前回の処理タイミングに
おける検出回転数Neoから今回の処理タイミングにおけ
る検出回転数Nenを引いて求まる回転数の変動分、特に
降下分が所定値Aより大きいかを判断し、大きい場合に
は積分項u1(i−1)をαだけ増加補正する。
次にステップ3342,3344では検出回転数Nenがアイドル
回転数として上下限値Ne max(例えば1600rpm),Ne min
(例えば400rpm)の範囲内にあるかを判断し、下限値Ne
minより検出回転数Nenが下回っていると判断した場
合、ステップ3346で積分項u1(i−1)をαだけ増加
補正し、逆に上限値Nemaxより検出回転数Nenが上回って
いると判断した場合、ステップ3348で積分項u1(i−
1)をβだけ減少補正する。
次にステップ3350では後述する演算において用いられ
るNe(i)に上記下限値Ne minを代入し、またステップ
3352ではNe(i)に上記上限値Ne maxを代入し、ステッ
プ3354ではNe(i)に検出回転数Nenを代入する。すな
わち、ステップ3350,3352,3354ではNe(i)を所定の上
下限(Ne min〜Ne max)の範囲内に制限している。
続くステップ3356では上述の処理により定められた、
あるいは修正されたNF,Ne(i)、およびu1(i−1)
を用いて今回の積分項u1(i)を上記第(9)式に基づ
いて算出する。そして次のステップ3358,3360では算出
した積分項u1(i)が所定の上下限(0%〜100%)の
範囲内にあるかを判断し、上限(100%)を越えている
ならステップ3362にて積分項u(i)を100%に設定
し、下限(0%)を下回っているならステップ3364にて
積分項u1(i)を0%に設定する、なお、この積分項u1
(i)の上下限は上記第(8)式で求められる制限値u
(i)によってISCバルブ44を実際に動かせれる範囲と
なるよう設定されている。
次のステップ3366では第(8)式に基づいて今回の制
御値u(i)を算出する。なお、今回の制御値u(i)
を算出するために用いられるNe(i−1),u(i−
1),u(i−2),u(i−3)は前回の本処理において
このフィードバック処理に備えて記憶されていたもの
で、これらのNe(i−1),u(i−1),u(i−2),u
(i−3)と今回の処理で求められたNe(i)とにより
今回の が設定される。
つまりステップ3366では、このように設定された今回
と予め定めておいた とを行列演算して、さらに今回の積分項u1(i)を加え
て今回の制御値u1(i)を定めている。なお上記 におけるNe(i),Ne(i−1)は上記ステップ3342,33
44,3350,3352,3354の処理により所定の上下限の範囲内
に制限されている。
次にステップ3368,3370ではステップ3366で算出した
今回の制御値u(i)が所定の上下限(0%〜100%)
の範囲内にあるかを判断し、上限(100%)を越えてい
ればステップ3372にて今回の制御値u(i)を100%に
設定し、下限(0%)を下回っているようならステップ
3374にて今回の制御値u(i)を0%に設定する。な
お、制御値u(i)の上下限はISCバルブ44を実際に動
かせられる範囲となるよう設定されている。またこのよ
うに制御値u(i)を所定範囲で制限することで、上記 におけるu(i−1),u(i−2),u(i−3)も所定
の上下限(0%〜100%)内に制限されることになる。
そしてステップ3376にて上述の如くして決められた今
回の制御値u(i)に応じたデューティ比の制御信号を
出力ポート58からISCバルブ44に対して出力させる。
ところで上記ステップ3302にてフィードバック条件が
成立していないと判断した場合には、ステップ390のオ
ープン処理に進む。
第4図にオープン処理の内容を示す。このオープン処
理ではまずステップ402にて今回の制御値u(i)を所
定値u0に設定する。なお、この所定値u0はデューティ比
として100%や0%や50%など任意の一定値でもよく、
また冷却水温Thwなどの検出パラメータに応じて定めら
れる値であってもよい。次にステップ404,406,408,410,
412では上述のステップ342,344,350,354と同様、検出回
転数Nenとアイドル回転数における上下限Ne max,Ne min
とを比較して、Nen>Ne maxならばNe(i)にNe maxを
代入し、Nen<Ne minならばNe(i)にNe minを代入
し、Ne min≦Nen≦Ne maxならばNe(i)にNenを代入す
る。次にステップ414では、ステップ408,410,412でセッ
トされたNe(i)とRAM53に記憶されているNe(i−
1),u(i−1),u(i−2),u(i−3)とステップ
402で設定した今回の制御値u(i)とから第(8)式
に基づいて今回設定した制御値u(i)と現在の状態変
数量に合致した積分項u1(i)を逆演算する。
なお、このオープン処理時における状態変数量はステ
ップ3408,3410,3412でセットされたNe(i)とRAM53に
記憶されているNe(i−1),u(i−1),u(i−
2),u(i−3)から〔Ne(i) Ne(i−1) u
(i−1) u(i−2) u(i−3)〕で表現され
る。
そして続くステップ3416,3418,3420,3422では上記ス
テップ3414で求められた積分項u1(i)が0%〜100%
の上下限内にあるかを判断し、100%を上回っているの
であれば積分項u1(i)を100%に設定し、逆に0%を
下回っているのであれば積分項u1(i)を0%に設定す
る。そして、以上の処理を終えると、上記ステップ3376
に進む。
ステップ3376での処理を実行した後、ステップ3378で
はステップ3304〜3374のフィードバック処理とステップ
3390のオープン処理とのいずれかで設定された状態変数
量におけるNe(i),u(i−2),u(i−1)をそれぞ
れNe(i−1),u(i−3),u(i−2)に代入し、ま
た上記フィードバック処理またはオープン処理にて定め
た今回の制御値u(i)ならびにu1(i)をそれぞれu
(i−1),u1(i−1)に代入する。
次にステップ3380では上記ステップ3378で定めたNe
(i−1),u(i−3),u(i−2),u(i−1),u1
(i−1)をRAM53に記憶する。
即ち、上記記憶処理ではフィードバック処理,オープ
ン処理で用いたNe(i),u(i−2),u(i−1)及び
同じく各処理で定めた制御値u(i)を用いて次回のフ
ィードバック処理と次回のオープン処理における積分項
の逆演算の処理とに備えて記憶されている状態変数量を
更新して記憶している。また、フィードバック処理で定
まった積分項u1(i)も次回のフィードバック処理に備
えて記憶している。さらにオープン処理で算出された積
分項u1(i)も次のフィードバック処理における第
(9)式による積分項算出の際の初期値として記憶して
いる。しかも本実施例では次回の演算タイミングでの処
理で用いられる形に変更(ステップ3378)してから記憶
している。
従って上記ISCバルブ44の制御プログラムによれば、
エアコンや自動変速機等のエンジン10に対する負荷状態
の切り替わりに対応して、記憶しておいた積分項u1(i
−1)を一回だけフィードフォワード的に修正し、この
修正した積分項u1(i−1)を用いて今回の積分項u
1(i)を決め、この今回の積分項u1(i)を上下限内
に収まるように制限をしているので、積分項u1(i)は
上記フィードバックフォワード修正に影響されることな
く、上下限内をフルに変動可能となるため、制御値u
1(i)もフルに変動可能となり、上述した従来技術の
如く、制御値u(i)が上記負荷の作動状態により目標
回転数より検出回転数の方が高いのにもかかわらず、小
さくできなくISCバルブ44を閉じれないというような問
題を引き起こしてしまう恐れは解消できる。
また、アイドル回転数の急降下が生じた場合には直ち
に積分項u1(i−1)をフィードフォワード修正してい
るので、何らかの外乱によりエンジン10の負荷が急増し
てもエンストを充分に防止できる。またさらに、アイド
ル回転数が所定の上下限に達したら、上下限内に収まる
方向に積分項u1(i−1)をフィードフォワード的に修
正しているので、エンジン10への負荷が急に増えたり、
あるいは減ったりしてアイドル回転数が目標回転数から
大きくはずれて上下限に達するようになっても、直ちに
ISCバルブ44が上記フィードフォワード修正に対応して
開度が大きくされる、あるいは小さくされることから目
標回転数側へとすぐに戻される。しかもフィードバック
処理も同時に行っているので、アイドル回転数はスムー
ズに目標回転数へと復帰させることができる。
また上述の処理ではオープン処理時には次のフィード
バック処理に備えて状態変数量の更新、ならびに積分項
u1(i)の逆演算を実行しているので、オープンからフ
ィードバックに入った直後のアイドル回転数は極めてス
ムーズにしかも素早く目標値に落ち着くようになる。
また、さらに応答性に優れた上述の現代制御を用いた
アイドル回転数制御では、目標回転数を急変させるとオ
ーバーシュート、アンダーシュートが大きくなり、大き
な回転変動を引き起こしてしまうが、上記処理において
は自動変速機の中立レンジと走行レンジとの切替時に直
ちに中立レンジ用、あるいは走行レンジ用の目標回転数
に変更するのではなく、切替時点から時間経過に従って
除去に切替指定されたレンジに対応する目標回転数へと
変更していくので、上述のようなオーバーシュート、ア
ンダーシュートによる大きな回転変動は無くなる。しか
も上記処理では、クリープ防止のために走行レンジにセ
ットされた場合に目標回転数を低下させており、負荷が
増えたときに目標回転数を低下させる形となり、直ちに
目標回転数を下げると、エンストを引き起こす可能性が
極めて大きくなるが、上述の如くであるのでこのような
負荷が増えているにもかかわらず、目標回転数を下げな
ければならない場合においては特に有効であり、応答性
の高い現代制御を用いたアイドル回転数制御にあっては
必須の技術である。
ところで上記第25図の処理においては、記憶されてい
た積分項u1(i−1)をフィードフォワード修正し、さ
らにこの修正した積分項u1(i−1)にNFとNe(i)と
の差に応じた累積処理を施して今回の積分項u1(i)を
得ているが、フィードフォワード修正したものを今回の
積分項u1(i)としてフィードフォワード修正したもの
はNFとNe(i)との差に応じた累積処理を行わないよう
にしてもよい。
また、上記処理ではステップ3342〜ステップ3354にて
積分項u1(i−1)をフィードフォワード修正するため
の検出回転数Nenに対する上下限値と状態変数量として
用いるNe(i)の上下限値とをNe max、Ne minと同じ値
にしていたが、それぞれの上下限値は別々の値であって
もよい。
また上記処理では自動変速機のレンジが切り替えられ
た時やエアコンが切り替えられた時や回転数が急低下し
た時や回転数が上下限に達した時には予め定めて所定量
(α123412)で記憶していた積分
u1(i−1)を直接加減することで積分項u1(i)の修
正を行っていたが、第5図に示すように上述の変動に対
応してその時に設定されている目標回転数NFを加減して
仮の目標回転数NF′を作って積分項u1(i)を修正する
ようにしてもよい。第5図において、詳しくは上述の変
化が生じずにステップ3322とステップ3324とのいずれか
とステップ3330,ステップ3332,ステップ3338,ステップ3
342,ステップ3344,ステップ3354を経由してステップ336
5に進んだ場合は。上述と同様の処理を実行し、逆に上
述の変化のいずれかが生じた場合にはステップ3326′,
ステップ3328′,ステップ3334′,ステップ3336′,ス
テップ3340′,ステップ3346′,ステップ3348′のいず
れかで仮の目標回転数NF′がセットされて、ステップ33
65′で今回の積分項u1(i)が定められる。
なお、ステップ3326′,ステップ3328′,ステップ33
34′,ステップ3336′,ステップ3340′を経てステップ
3365′に進む場合は、ステップ3341にてNe(i)の設定
処理、即ちステップ3342,3344,3350,3352,3354と同じ処
理によりNe(i)を設定してからステップ3365′に進
む。
さらに上記実施例では過去の入出データのそのものの
値を用いて状態変数量を構築するように構成された装置
を用いて説明したが、特開昭59−46353号公報に示され
るような状態観測器で状態変数量を推定するようにした
装置に適用した実施例を第6図により説明する。なお、
基本的には全体的なISCバルブ44に対する制御プログラ
ムは前述の第3図と同じである。また、基本的な技術に
関しては上記公報に示されているので説明は省略する。
第28図において、ステップ3302〜3348については第3
図と同じである。ステップ3344,3346,3348のいずれかの
処理を終えると、ステップ3602にて前回の演算タイミン
グにて記憶されていて、上述のステップ3304〜3348の処
理により必要に応じて修正された積分項u1(i−1)、
及び目標回転数NFと検出回転数Nenとの偏差に基づいて
積分項u1(i)を求める。次にステップ3604では求めた
積分項u1(i)が上下限(−ua〜100−ua)の範囲内に
あるかを判別し、範囲外ならばステップ3606にて上限値
100−ua又は下限値−uaにより制限する。ステップ3608
では検出回転数Nenの基準設定値Na(例えば650rpm)か
らのズレΔNを計算する。ステップ3616では前回の演算
タイミングで記憶されていた状態変数量X1(i−1),X
2(i−1),X3(i−1)と、同じく記憶されていた制
御値u(i)の基準設定値uaに対する増分Δu(i−
1)と、ステップ3608で求めたズレΔNとを最適ゲイン
(b1,b2,b3,b4),(q1,q2,q3,q4)で重みづけ加算して
状態変数量X1(i),X2(i),X3(i),X4(i)を求
める。ステップ3612,3614ではステップ3610で求めた状
態変数量を構成する各値X1(i)〜X4(i)がそれぞれ
所定の上下限の範囲内にあるかを判断し、範囲外のもの
があれば上限値又は下限値で制限する。ステップ3616で
はステップ3602〜3606の処理を経て得た今回の積分項u1
(i)とステップ3610〜3614の処理を経て得た今回の状
態変数量X1(i),X2(i),X3(i),X4(i)に最適
ゲインK1,K2,K3,K4,K5を乗じて加算して今回の積分Δu
(i)を求める。ステップ3618では制御値u(i)を基
準設定値uaと増分Δu(i)とから求める。ステップ36
20,3622ではステップ3618で求めた制御値u(i)が所
定の上下限(0〜100)の範囲内にあるかを判断し、範
囲外であれば上限値(100)又は下限値(0)で制限し
て、今回の制御値u(i)を決定する。そしてステップ
642では決定された今回の制御値u(i)に応じたデュ
ーティ比の制御信号を出力ポート58からISCバルブ44に
対して出力させる。
次にステップ3302にてフィードバック条件不成立と判
断されて行われるオープン処理において、ステップ3624
では今回の制御値u(i)を所定値u0に設定する。な
お、この所定値u0は前記実施例のステップ3402のものと
同様である。ステップ3626ではステップ3624で設定され
た制御値u(i)と基準設定値uaとから今回の増分Δu
(i)を求める。ステップ3628では検出回転数Nenの基
準設定値NaからのズレΔNを計算する。ステップ3630で
は前記実施例と同じく次のフィードバック処理に備えて
このオープン状態での状態変数量X1(i),X2(i),X3
(i),X4(i)をステップ3610での処理と同じ処理に
より求める。ステップ3632,3634ではステップ3612,3614
と同じ処理にて状態変数量を構成する各値X1(i)〜X4
(i)を上下限内に制限する。ステップ3636では上記オ
ープン処理の各ステップを経て求まった今回の増分Δu
(i)、並びに状態変数量X1(i),X2(i),X
3(i),X4(i)に従って前述の実施例と同様、積分項
u1(i)を逆演算する。ステップ3638,3640ではステッ
プ3604,3606と同様にして求めた積分項u1(i)を上下
限内に制限する。そして、ステップ3642ではステップ36
24で設定した制御値u1(i)に応じた,デューティ比の
制御信号を出力ポート58からISCバルブ44に対して出力
させる。
次に次のフィードバック処理に備えてステップ3644で
は上述のフィードバック処理とオープン処理とのいずれ
かが実行されて定まった今回の演算タイミングでのX
1(i),X2(i),X3(i),Δu(i),u1(i)をそ
れぞれX1(i−1),X2(i−1),X3(i−1),Δu
(i−1),u1(i−1)とし、ステップ646ではこれら
X1(i−1),X2(i−1),X3(i−1),Δu(i−
1),u1(i−1)をRAM53に記憶して、今回の演算、制
御処理を終了し、他の処理に移る。
なお、上述の実施例では暖機完了後をF/B条件の1つ
としていたが、この条件を削除し、暖機中からF/B処理
が行われるようにしてもよい。ただし、暖機中の空気量
不足を補うために、メカニカルなエアバルブをISCバル
ブ44に対して並設することが好ましい。
また、上記の実施例ではいずれも一定時間毎に演算を
実行していたが、所定の回転角が検出される毎に演算を
実行してもよい。
また、さらに上述の実施例においては第25図のステッ
プ3304〜ステップ3320の処理により目標回転数NFを自動
変速機のレンジ切換時に徐々に変更していたために、目
標回転数NFが変化している間は検出回転数Nenが目標回
転数NFとずれを生じるようになってしまうので、第25図
のステップ3356の処理を次式のようにする。
U1(i)=2・u1(i−1)−u1(i−2)+Ka・
(NF−Ne(i)) また、この処理に合わせて、ステップ3378ではu1(i
−2)←u1(i−1)という処理を付け加え、ステップ
3380ではu1(i−2)も記憶するようにさせる。このよ
うにすれば、目標回転数NFに変化が上述のように生じて
も、検出回転数Nenはずれなしに、あるいは極めて小さ
なずれを持って、目標回転数NFに追従するようになる。
なお、第27図のステップ3365′、第28図のステップ3602
に関しても同様である。
以上述べたように、本実施例によれば、状態変化検知
手段にて負荷の常態変化が検知されると、その時に積分
値算出手段で算出される積分値が積分値修正手段にて、
その状態変化に従って積分値制限手段で所定範囲に制限
される前にフィードフォワード的に修正されるので、積
分値は所定範囲内でフルに変動できて、負荷外乱に応じ
たフィードフォワード修正が施されても制御値も所定範
囲内でフルに変動可能となる。よって、上述した従来技
術のような検出回転数が目標回転数よりも高くて最終制
御値が最小にされても、その時に負荷外乱が入っている
と補正量が加えられていて、最終制御値の下限よりも所
定量だけ大きな値以下になれず、アイドルスピードコン
トロールバルブが所定量だけ開いた状態に維持されてし
まい、検出回転数を目標回転数に収束させることができ
ずに、高い回転数に維持されてしまうといった問題は解
消でき、精度良く検出回転数を目標回転数に収束させる
ことができるようになるという優れた効果がある。
産業上の利用可能性 以上詳述したように、本発明によれば、特開昭に内燃
機関のアイドル回転数制御装置において、外乱があった
場合でも目標回転数に実回転数を素早く収束させること
が可能となる。
フロントページの続き (72)発明者 磯村 重則 愛知県刈谷市原崎町3―617 (72)発明者 近藤 利雄 愛知県刈谷市末広町1―12―6 (56)参考文献 特開 昭64−8336(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00 395

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転数を検出する回転数検出手
    段と、 内燃機関の回転数を調節する回転数調節手段と、 前記回転数検出手段で検出される検出回転数が所望の目
    標回転数に一致するように前記回転数調節手段を制御す
    るための制御値を所定の周期毎に演算し、その制御値に
    応じた制御信号を出力する制御手段とを備えるディジタ
    ル制御装置にあって、 前記制御手段は、 前記検出回転数と前回の演算タイミングで設定された状
    態変数量と前記回転数調節手段に対して出力した前記制
    御信号に対応した前記制御値とに応じて状態変数量を設
    定し、該状態変数量に応じて今回の制御値を設定する第
    1の制御値設定手段と、 前記検出回転数と前回の演算タイミングで設定された状
    態変数量と前記回転数調節手段に対して出力した前記制
    御信号に対応した前記制御値とに応じて状態変数量を設
    定し、該状態変数量とは無関係な値に今回の制御値を設
    定する第2の制御値設定手段と、 前記内燃機関の状態に応じて前記第1の制御値設定手段
    と前記第2の制御値設定手段とのいずれかを選択する選
    択手段と を備えることを特徴とするディジタル制御装置。
  2. 【請求項2】前記第1の制御値設定手段は、 前記検出回転数と前記目標回転数との偏差に応じた値と
    前回の演算タイミングで算出された積分項とに応じて今
    回の積分項を算出する積分項算出手段と、 前記今回の状態変数量と前記今回の積分項とに応じて今
    回の制御値を演算する制御値演算手段とを備えることを
    特徴とする請求項1記載のディジタル制御装置。
  3. 【請求項3】前記積分項設定手段は、 前記選択手段で前記第2の制御値設定手段が選択された
    場合、前記今回の制御値と前記今回の状態変数量とに応
    じて前記積分項の初期値を設定する積分初期値設定手段
    を備えることを特徴とする請求項2に記載のディジタル
    制御装置。
  4. 【請求項4】前記選択手段は、 前記内燃機関がアイドル状態にある場合、前記第1の制
    御値設定手段を選択する第1の選択手段を備えることを
    特徴とする請求項3に記載のディジタル制御装置。
  5. 【請求項5】前記制御手段は、 前記内燃機関が非アイドル状態からアイドル状態へ移行
    した時の前記検出回転数を前記目標回転数の初期値とし
    て設定する目標回転数初期値設定手段と、 前記目標回転数を前記目標回転数初期値から予め定めら
    れた所定回転数までの所定の割合で変化させる目標回転
    数設定手段と を備えることを特徴とする請求項4に記載のディジタル
    制御装置。
  6. 【請求項6】前記選択手段は、 前記制御値が所定範囲外である場合、前記第2の制御値
    設定手段を選択する第2の選択手段を備えることを特徴
    とする請求項5に記載のディジタル制御装置。
  7. 【請求項7】前記選択手段は、 前記内燃機関が前記第1の制御値設定手段で設定される
    制御値で制御されている場合において、前記検出回転数
    と前記目標回転数との偏差に応じた値が所定値以下の
    時、前記第2の制御値設定手段を選択する第3の選択手
    段を備えることを特徴とする請求項6に記載のディジタ
    ル制御装置。
  8. 【請求項8】前記第2の制御値設定手段は、 前記第3の選択手段で前記第2の制御値設定手段が選択
    された場合は、今回の制御値を前回の演算タイミングに
    おいて設定された制御値に応じた値に再設定する再設定
    手段を備えることを特徴とする請求項7に記載のディジ
    タル制御装置。
  9. 【請求項9】前記再設定手段は、 前記第1の制御値設定手段で設定される制御値を所定の
    フィルタ処理により補正する制御値補正手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項8に記載のディジタル制御装置。
  10. 【請求項10】内燃機関の回転数を検出する回転数検出
    手段と、 内燃機関の回転数を調節するために機関に備えられた調
    節手段と、 前記調節手段を制御するための制御値を所定の周期毎に
    演算し、その制御値に応じた制御信号を出力する制御手
    段とを備えるディジタル制御装置であって、 前記制御手段は、 前記回転数検出手段で検出された回転数が目標回転数と
    一致するようにフィードバック制御する状態に前記内燃
    機関があることを判別する判別手段と、 前記判別手段がフィードバック制御する状態にあると判
    別した場合に、前記回転数検出手段で検出され回転数と
    前回の演算タイミングで記憶された状態変数量と前記調
    節手段に対して出力した前記制御信号に対応した前記制
    御値もしくは該制御値に関連した値とに応じて今回の状
    態変数量を定め、前記回転数検出手段で検出された回転
    数と前記目標回転数との偏差を積分した積分値と前記定
    めた状態変数量とから、今回の制御値をフィードバック
    演算し、前記定めた状態変数量を次回のフィードバック
    演算に備えて記憶処理する第1演算処理手段と、 前記判別手段がフィードバック制御する状態にないと判
    別した場合に、今回の制御値を所定値に設定し、前記記
    憶されている状態変数量を前記設定された制御値もしく
    は該制御値に関連した値と前記回転数検出手段で検出さ
    れた回転数と前記記憶されている状態変数量とに応じて
    更新して次の前記フィードバック演算に備えて記憶処理
    する第2演算処理手段と、 前記第1演算処理手段と前記第2演算処理手段とのいず
    れか一方にて求められた前記制御値に応じた前記制御信
    号を出力する出力手段と を含むことを特徴とするディジタル制御装置。
  11. 【請求項11】内燃機関の回転数を検出する回転数検出
    手段と、 内燃機関の回転数を調節する回転数調節手段と、 前記検出手段の検出回転数が所望の目標回転数に一致す
    るように前記調節手段を制御するための制御値を所定の
    周期毎に演算し、その制御値に応じた制御信号を出力す
    る制御手段とを備えるディジタル制御装置であって、 前記制御手段は、 前記検出回転数と前記調節手段に付して出力して前記制
    御信号に対応した前記制御値もしくは該制御値に関連し
    た値とに応じて状態変数量を設定する状態変数量設定手
    段と、 前記設定手段で設定された前記状態変数量が所定範囲内
    にあるかを判断し、前記状態変数量が範囲外のときは所
    定範囲に制限する状態変数量制御手段と、 前記検出回転数と前記目標回転数の偏差の積分値を求め
    る積分値算出手段と、 前記算出手段で算出された前記積分値が所定範囲内にあ
    るかを判断し、前記積分値が範囲外のときは所定範囲に
    制限する積分値制限手段と、 前記状態変数量制限手段を介して得られた状態変数量と
    前記積分値制限手段を介して得られた前記積分値とを用
    いて制御値を演算する制御値演算手段と、 前記演算手段で演算された制御値が所定範囲内にあるか
    を判断し、前記制御値が範囲外のときは所定範囲に制限
    する制御値制限手段と、 前記内燃機関に対する負荷状態が変化したことを検知す
    る状態変化検知手段と、 前記内燃機関に対する負荷状態が変化したことを検知す
    る状態変化検知手段と、 前記状態変化検知手段にて前記状態変化が検知された時
    に、前記算出手段で算出される前記積分値を検知された
    状態変化に対応して修正する積分値修正手段とを含んで
    なることを特徴とするディジタル制御装置。
  12. 【請求項12】前記内燃機関は前記変速機付車両に搭載
    されており、前記状態変化検知手段は自動変速機の走行
    レンジと中立レンジとの切り替わりを検知することを特
    徴とする請求項11記載のディジタル制御装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載のディジタル制御装置にお
    いて、前期制御手段は、 前記自動変速機の走行レンジと中立レンジとを判別する
    レンジ判別手段と、 前記レンジ判別手段で判別されたレンジに従った前記目
    標回転数を選択するとともに、レンジ切り替わり後は替
    わり後のレンジに応じた目標回転数へと徐々に目標回転
    数を変更する目標回転数設定手段とを含むことを特徴と
    するディジタル制御装置。
  14. 【請求項14】前記積分値演算手段は前記検出回転数と
    前記目標回転数との偏差と、前回の演算タイミングで求
    められた積分値と、前々回の演算タイミングで求められ
    た積分値とを用いて算出することを特徴とする請求項13
    記載の内燃機関のアイドル回転数制御装置。
  15. 【請求項15】被制御対象の作動状態を検出する検出手
    段と、 前記被制御対象の作動を調節する駆動部材を駆動するア
    クチュエータと、 前記検出手段により検出された作動状態に応じて前記ア
    クチュエータを制御するための制御データを所定周期毎
    に演算し、前記制御データに応じた制御信号を出力する
    制御手段とを有するディジタル制御装置であって、 前記制御手段は、 予め構築された動的モデルに基づいて、前記演算タイミ
    ングにおいて求めた前記制御データと前記検出手段に点
    検された作動状態とに応じて状態変数量と決定する決定
    手段と、 前記被制御対象が所要の作動状態となるように前記状態
    変数量に応じて前記制御信号を出力する出力手段とを備
    え 前記動的モデルは、前記制御信号が前記アクチュエータ
    に入力されてから作動状態が変化しはじめるまでのむだ
    時間を離散系で同定した第1の動的モデルと前記むだ時
    間以降の部分を離散系で同定した第2の動的モデルとに
    基づいて構築されたものであることを特徴とするディジ
    タル制御装置。
  16. 【請求項16】内燃機関の回転数を検出する検出手段
    と、 前記回転数を調節するアクチュエータと、 前記検出手段により検出された回転数に応じて前記アク
    チュエータを制御するための制御データを所定周期毎に
    演算し、前記制御データに応じた制御信号を出力する制
    御手段とを有するディジタル制御装置であって、 前記制御手段は、 予め構築された動的モデルに基づいて、前記演算タイミ
    ングにおいて求めた前記制御データと前記検出手段にて
    検出された回転数とに応じて状態変数量を決定する決定
    手段と、 前記回転数が所望の回転数となるように前記状態変数量
    に応じて前記制御信号を出力する出力手段を備え、 前記動的モデルは、前記制御信号が前記アクチュエータ
    に入力されてから回転数が変化しはじめるまでのむだ時
    間を離散系で同定した第1の動的モデルと前記むだ時間
    以降の部分を離散系で同定した第2の動的モデルとに基
    づいて構築されたものであることを特徴とするディジタ
    ル制御装置。
  17. 【請求項17】前記制御装置における前記所定周期は、
    前記むだ時間のN分の1(Nは任意の整数)であること
    を特徴とする請求項16記載のディジタル制御装置。
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