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JP2803935B2 - 色素レーザ装置 - Google Patents
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JP2803935B2 - 色素レーザ装置 - Google Patents

色素レーザ装置

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JP2803935B2
JP2803935B2 JP761392A JP761392A JP2803935B2 JP 2803935 B2 JP2803935 B2 JP 2803935B2 JP 761392 A JP761392 A JP 761392A JP 761392 A JP761392 A JP 761392A JP 2803935 B2 JP2803935 B2 JP 2803935B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、色素レーザ装置に関
し、特に光ノイズによる発振や増幅効率の低下を抑える
色素レーザ装置の発振器あるいは増幅器構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の色素レーザ装置の増幅器の
一例を示す斜視図であり、図において1は石英で作製さ
れ、互いに対向する外壁面が平行な直方体の色素溶液容
器、2は色素レーザ、3は色素レーザ2の励起光である
銅蒸気レーザ、4は色素溶液容器1の色素レーザ2の入
射面、5は色素溶液容器1の色素レーザ2の出射面であ
り、入射面4と出射面5とは互いに対向して平行に形成
されている。6は色素溶液容器1に充填される色素溶液
であり、この色素溶液6は、例えば色素としてのローダ
ミン6Gをアルコールに溶解したものが用いられる。
【0003】つぎに、上記従来の色素レーザ装置の増幅
器の動作について説明する。まず、色素溶液6を、色素
溶液容器1の中を充填するように、上から下へ流動させ
ている。ついで、色素レーザ2を色素溶液容器1の入射
面4に照射する。色素レーザ2は、入射面4から入射角
θ1で入射すると、いわゆるスネルの法則(容器の屈折
率n=入射角/透過角)に従って屈折して、色素溶液容
器1の容器壁を透過し、色素溶液6に入る。この時、色
素溶液容器1は石英で作製されており、その屈折率nは
色素溶液6の屈折率1.5とほぼ同じであるので、色素
レーザ2は色素溶液容器1と色素溶液6との境界面では
ほとんど屈折しない。さらに、色素レーザ2は、色素溶
液6中を通過して、色素溶液容器1の出射面5に達し、
出射面5から同様に屈折して出射角θ2で出射する。
【0004】そこで、ビーム径が色素溶液容器1の色素
溶液6中を通過する色素レーザ2の光路とほぼ一致する
ように線状に集光された銅蒸気レーザ3を、色素溶液6
中を通過する色素レーザ2の光路に沿ってほぼ一致する
ように、色素溶液容器1の側面から照射する。この時、
色素溶液6中の色素分子は、銅蒸気レーザ3の光子によ
り励起され、色素レーザ2の光子に誘導されて同方向に
同じ波長の光子をより多く輻射する。つまり、色素レー
ザ2は、色素溶液6中を通過中に増幅されて、出射面5
から出射することになる。
【0005】ここで、入射面4で反射する反射光が入射
光と同じ方向に戻らないように、色素レーザ2は適切な
入射角θ1で色素溶液容器1に入射するように構成され
ている。また、色素溶液容器1が互いに対向する外壁面
が平行な直方体で構成されていることから、色素レーザ
2の出射角θ2は入射角θ1と等しく、かつ入射光と出射
光との光軸は平行となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の色素レーザ装置
は以上のように構成されているので、色素溶液容器1の
出射面5で反射された光が、対向する入射面4との間を
往復し、この往復する光が色素溶液6中の色素分子を励
起する銅蒸気レーザ3のエネルギを繰り返し吸収してし
まい、さらに、色素溶液6中の色素分子が銅蒸気レーザ
3の光子により励起される際に発生する色素レーザ2と
異方向、異波長の光子、すなわち光ノイズが、色素溶液
容器1の対向する外壁面間を往復して増大してしまい、
色素レーザ2の発振や増幅効率が低下するという課題が
あった。
【0007】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、励起光のエネルギの損失を抑
え、光ノイズの発生と増大を抑え、レーザの発振や増幅
効率のよい色素レーザ装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係る色素レーザ装置は、単一材料からなる六面体の色素
溶液容器の相対する一対の端面を貫通するように設けら
れた流路に色素溶液を流通させ、レーザを該色素溶液容
器の相対する一対の側面の一方の側面である入射面から
入射させ、該流路内を流通する色素溶液を通過させた
後、一対の側面の他方の側面である出射面から出射さ
せ、励起光を該色素溶液容器の相対するもう一対の側面
の一方の側面から該流路内を流通する色素溶液に照射し
て、該レーザを発振または増幅する色素レーザ装置にお
いて、上記色素溶液容器の上記入射面と上記出射面と
は、互いに非平行となるように成形され、上記流路は、
上記色素溶液の流れ方向に直交する断面が矩形をなし、
かつ、相対する内壁面がほぼ平行となるように形成され
ているものである。
【0009】また、この発明の第2の発明に係る色素レ
ーザ装置は、上記色素溶液容器は、さらに上記相対する
一対の端面が互いに非平行となり、上記相対するもう一
対の側面が互いに非平行となるように成形されている
のである。
【0010】
【作用】この発明の第1の発明においては、色素溶液容
器の色素レーザの入射面と出射面とを非平行としている
ので、色素溶液容器の出射面で内側に反射した光が入射
面との間を往復することが低減され、この光の往復にと
もなう励起光のエネルギの損失を抑えられるとともに、
色素分子が励起される際に発生する色素レーザと異方
向、異波長の光子も、入射面と出射面との間を往復する
ことが低減され、光ノイズの増大を抑えられる。
【0011】また、この発明の第2の発明においては、
色素溶液容器の互いに対向する外壁面を非平行としてい
るので、色素溶液容器の出射面で内側に反射した光およ
び色素分子が励起される際に発生する色素レーザと異方
向、異波長の光子が、互いに対向する外壁面間、つまり
色素溶液容器の入射面と出射面との間、左右の外壁面
間、さらには上下の外壁面間を往復することが低減さ
れ、励起光のエネルギの損失および光ノイズの増大を一
層抑えられる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1. 図1はこの発明の第1の発明に係る一実施例を示す色素
レーザ装置の増幅器の斜視図であり、図において図2に
示した従来の色素レーザ装置の増幅器と同一または相当
部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図にお
いて、10は石英で六面体に作製された色素溶液容器で
あり、この色素溶液容器10は互いに対向する入射面4
出射面5とを非平行に、つまり入射面4と出射面5と
を角度θをもつように構成している。さらに、この色素
溶液容器10には、相対する両端面に開口する矩形断面
の流路が穿設されており、色素溶液が該流路を流通する
ようになっている。なお、流路の相対する内壁面はそれ
ぞれほぼ平行に形成されている。
【0013】つぎに、上記実施例1の動作について説明
する。色素溶液6が充填された色素溶液容器1の入射面
4に入射角θ1で入射した色素レーザ2は、図2に示し
た従来の色素レーザ装置の増幅器と同様に、スネルの法
則(容器の屈折率n=入射角/透過角)に従って屈折し
て、色素溶液容器10の容器壁を透過し、色素溶液6中
を通過して、出射面5から同様に屈折して出射角θ2
出射する。
【0014】そこで、ビーム径が線状に集光された銅蒸
気レーザ3を、色素溶液6中を通過する色素レーザ2の
光路に沿ってほぼ一致するように、色素溶液容器10の
側面から照射すると、色素溶液6中の色素分子は、銅蒸
気レーザ3の光子により励起され、色素レーザ2の光子
に誘導されて同方向に同じ波長の光子をより多く輻射す
る。つまり、色素レーザ2は、色素溶液6中を通過中に
増幅されて、出射面5から出射することになる。
【0015】この時、入射面4と出射面5とが角度θを
もって非平行に配置されているので、出射面5で反射さ
れる色素レーザ2の反射光は、入射面4と出射面5との
間を往復することが極めて少なくなり、銅蒸気レーザ3
のエネルギがこの反射光の往復により繰り返し吸収され
ることによる損失が、低減される。また、銅蒸気レーザ
3により色素分子が励起される際に発生する色素レーザ
2と異方向、異波長の光子、すなわち光ノイズは、同様
にして、入射面4と出射面5との間を往復することが低
減し、増大しない。
【0016】このように、上記実施例1によれば、入射
面4と出射面5とを非平行としているので、出射面で反
射された色素レーザ2の反射光による銅蒸気レーザ3の
エネルギの損失が低減され、さらに銅蒸気レーザ3によ
り色素分子が励起される際に発生する光ノイズが増大さ
れず、色素レーザ2の増幅効率を向上できるという効果
がある。
【0017】ここで、色素溶液容器10の屈折率をn、
入射面4と出射面5とのなす角度をθとすると、θ1
n・θ/2となるように色素レーザ2の入射角θ1を選
択することにより、色素レーザ2の入射角θ1と出射角
θ2とが等しくなり、入射する色素レーザ2の断面形状
と出射する色素レーザ2の断面形状とを等しくできる。
【0018】実施例2.上記実施例1では、色素溶液容
器10の入射面4と出射面5とを角度θをもって非平行
に形成した色素レーザ2の増幅器としているが、この実
施例2では、角度θをもって入射面4と出射面5とを非
平行に形成した色素溶液容器10の入射面4の外側に、
色素レーザ2の光軸の中心に垂直に全反射ミラーを配設
し、さらに色素溶液容器10の出射面5の外側に色素レ
ーザ2の光軸の中心に垂直に部分反射ミラーを配設し
て、色素レーザ2の発振器を構成している。
【0019】つぎに、上記実施例2の動作について説明
する。まず、銅蒸気レーザ3を色素溶液容器10に照射
する。色素溶液6の色素分子は、銅蒸気レーザ3により
励起されて光子を輻射し、この光子が色素溶液容器10
の容器壁を通過して入射面4から全反射ミラー方向に出
射する。そこで、全反射ミラーで全反射されて、入射面
4から入射し、色素溶液6中を通過して出射面5から部
分反射ミラー方向に出射する。さらに、部分反射ミラー
で所定の割合の光が反射され、再度出射面5から色素溶
液容器10内に入射する。
【0020】このようにして、銅蒸気レーザ3により色
素分子が励起されて発生した光子が、全反射ミラーと部
分反射ミラーとの間を往復することにより発振し、部分
反射ミラーから色素レーザ2が出射される。
【0021】上記実施例2によれば、色素溶液容器10
の入射面4と出射面5とが非平行に構成されているの
で、入射面4および出射面5で反射された光および光ノ
イズは入射面4と出射面5との間を往復することが極め
て少なくなり、銅蒸気レーザ3のエネルギの損失および
光ノイズの増大が抑えられ、色素レーザ2の発振効率を
向上できる。
【0022】実施例3. この実施例3は、この発明の第2の発明に係る一実施例
である。上記実施例1では、色素溶液容器10の入射面
4と出射面5とを非平行とするものとしているが、この
実施例3では、色素溶液容器10の互いに対向する外壁
面同士、つまり入射面4と出射面5との間に加えて、左
右の外壁面同士、さらには上下の外壁面同士を非平行と
している。
【0023】上記実施例3によれば、出射面5で反射さ
れる色素レーザ2の反射光、さらには銅蒸気レーザ3に
より色素分子が励起される際に発生する色素レーザ2と
異方向、異波長の光子が、色素溶液容器10の互いに対
向する外壁面同士間、つまり入射面4と出射面5との間
に加えて、色素溶液容器10の左右の外壁面間さらには
上下の外壁面間でも往復することが極めて少なくなり、
色素分子を励起する銅蒸気レーザ3のエネルギの損失が
低減されるとともに、光ノイズが増大されず、色素レー
ザ2の増幅効率が一層向上できる効果がある。
【0024】実施例4.上記実施例3では、色素溶液容
器10の互いに対向する外壁面同士を非平行とした色素
レーザ2の増幅器を構成しているが、この実施例4で
は、互いに対向する外壁面同士を非平行とした色素溶液
容器10の入射面4の外側に、色素レーザ2の光軸の中
心に垂直に全反射ミラーを配設し、さらに色素溶液容器
10の出射面5の外側に色素レーザ2の光軸の中心に垂
直に部分反射ミラーを配設して、色素レーザ2の発振器
を構成している。
【0025】上記実施例4によれば、入射面4および出
射面5で反射される反射光および光ノイズは、入射面4
と出射面5との間に加えて、色素溶液容器10の左右の
外壁面間さらには上下の外壁面間でも往復することが極
めて少なくなり、色素分子を励起する銅蒸気レーザ3の
エネルギの損失が低減されるとともに、光ノイズが増大
されず、色素レーザ2の発振効率が一層向上できる効果
がある。
【0026】なお、上記各実施例では、色素としてのロ
ーダミン6Gをアルコールに溶解した色素溶液6に励起
光として銅蒸気レーザ3を照射するものとして説明して
いるが、励起光は銅蒸気レーザ3に限らず色素であるロ
ーダミン6Gを励起できる波長を有していればよく、例
えばアルゴンレーザ、YAGレーザの第2高調波を用い
ることができる。
【0027】また、上記各実施例では、色素としてのロ
ーダミン6Gをアルコールに溶解した色素溶液6に励起
光として銅蒸気レーザ3を照射するものとして説明して
いるが、ローダミン8Gに限らず銅蒸気レーザ3により
励起される色素であればよく、例えば色素としてDCM
を用いることができる。
【0028】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0029】この発明の第1の発明に係る色素レーザ装
置によれば、色素溶液容器の入射面と出射面とは、互い
に非平行となるように成形され、流路は、色素溶液の流
れ方向に直交する断面が矩形をなし、かつ、相対する内
壁面がほぼ平行となるように形成されているので、色素
レーザの出射面での反射光および光ノイズが入射面と出
射面との間で往復することが抑えられ、励起光のエネル
ギの損失が低減されるとともに光ノイズの増大が抑制さ
れ、色素レーザの発振や増幅効率が向上できる。
【0030】また、この発明の第2の発明に係る色素レ
ーザ装置によれば、六面体の色素溶液容器の互いに対向
する外壁面同士それぞれ非平行としているので、色素
レーザの出射面での反射光および光ノイズが色素溶液容
器の入射面と出射面との間、左右の外壁面間、さらには
上下の外壁面間で往復することが抑えられ、励起光のエ
ネルギの損失が低減されるとともに光ノイズの増大が抑
制され、色素レーザの発振や増幅効率が一層向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す色素レーザ装置の増
幅器の斜視図である。
【図2】従来の色素レーザ装置の増幅器の一例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
2 色素レーザ 3 銅蒸気レーザ(励起光) 4 入射面 5 出射面 6 色素溶液 10 色素溶液容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 一郎 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平3−241784(JP,A) 特開 平2−125689(JP,A) 特開 昭63−232388(JP,A) 特開 昭54−88791(JP,A) 特開 昭49−122998(JP,A) 特開 平4−65180(JP,A) 実開 昭47−10467(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一材料からなる六面体の色素溶液容器
    の相対する一対の端面を貫通するように設けられた流路
    に色素溶液を流通させ、レーザを該色素溶液容器の相対
    する一対の側面の一方の側面である入射面から入射さ
    せ、該流路内を流通する色素溶液を通過させた後、一対
    の側面の他方の側面である出射面から出射させ、励起光
    を該色素溶液容器の相対するもう一対の側面の一方の側
    面から該流路内を流通する色素溶液に照射して、該レー
    ザを発振または増幅する色素レーザ装置において、上記色素溶液容器の上記入射面と上記出射面とは、互い
    に非平行となるように成形され、上記流路は、上記色素
    溶液の流れ方向に直交する断面が矩形をなし、かつ、相
    対する内壁面がほぼ平行となるように形成されている
    とを特徴とする色素レーザ装置。
  2. 【請求項2】 上記色素溶液容器は、上記相対する一対
    の端面が互いに非平行となり、上記相対するもう一対の
    側面が互いに非平行となるように成形されていることを
    特徴とする請求項1記載の色素レーザ装置。
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