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JP2806248B2 - 内燃機関の触媒劣化診断装置 - Google Patents
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JP2806248B2 - 内燃機関の触媒劣化診断装置 - Google Patents

内燃機関の触媒劣化診断装置

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JP2806248B2
JP2806248B2 JP6040090A JP4009094A JP2806248B2 JP 2806248 B2 JP2806248 B2 JP 2806248B2 JP 6040090 A JP6040090 A JP 6040090A JP 4009094 A JP4009094 A JP 4009094A JP 2806248 B2 JP2806248 B2 JP 2806248B2
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fuel ratio
air
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正明 内田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排出ガスの
浄化を行う触媒の劣化状態を診断する装置の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気を清浄化する装置とし
て、空燃比を検出する酸素センサの出力に基づいて空燃
比を理論空燃比にフィードバック制御するとともに、排
気通路にHC、COの酸化と、NOの還元とを同時に行
う三元触媒を備えたものが広く実用化されている。三元
触媒は、性能が劣化すると転換効率が次第に低下して排
気浄化に支障を来す。性能が劣化した触媒は交換するな
どの処置を取ることが望ましく、そこで、このような触
媒の劣化状態を判定するために、従来から特開昭63−
205441号公報に開示されるような装置が知られて
いる。
【0003】これは、内燃機関の排気通路に介装した触
媒の上流側及び下流側にそれぞれ酸素センサを配設し、
上流側酸素センサの出力信号を主にして空燃比フィード
バック制御を実行するとともに、両センサの出力信号の
比較から触媒の劣化を診断するものである。
【0004】すなわち、空燃比フィードバック制御の実
行中には、主に上流側酸素センサの出力信号に基づいて
例えば疑似的な比例積分制御により燃料供給量が制御さ
れ、実際の空燃比は理論空燃比を境にして僅かにリッ
チ、リーンに振れ、上流側酸素センサの出力信号は図8
(a)に示すように、周期的にリッチ、リーンを繰り返
し、三元触媒の酸化、還元機能も最大に維持される。
【0005】一方、触媒を通過した排気の空燃比は、触
媒の働きによって酸素がストレージされるため、排気中
の残存酸素濃度の変動は非常に穏やかなものとなって、
図8(b)に示すように、下流側酸素センサの出力信号
は殆どリッチ、リーンに振れることがなく、上流側酸素
センサの出力信号に比して振幅が小さくなる。
【0006】触媒の劣化によって酸素ストレージ能力が
低下してくると、触媒の上流側と下流側の排気中の酸素
濃度がそれほど変わらなくなり、下流側酸素センサの出
力信号は図8(c)に示すように、上流側酸素センサの
出力信号に近似した周期で反転を繰り返すとともに、振
幅も大きくなる。
【0007】したがって、上流側酸素センサのリッチ、
リーンの反転周期T1と、下流側酸素センサのリッチ、
リーンの反転周期T2との比T2/T1を求め、この比が
所定値以下となったときに触媒が劣化したものと判定す
る。
【0008】この種の触媒の劣化診断装置としては、特
開平4−1449号公報にも提案されるように、上流側
と下流側の酸素センサの出力信号の周波数比が所定値以
上(周期比の場合には所定値以下)と判定された回数が
所定回数以上連続した場合に触媒の劣化を判定するもの
も知られている。
【0009】このような触媒劣化診断装置においては、
空燃比が若干リッチ側あるいは若干リーン側にシフトさ
れた運転条件を触媒の診断領域とすることで劣化の判定
を容易にしている。
【0010】これは、空燃比が理論空燃比に設定された
運転条件では、触媒が正常な状態にあっても下流側酸素
センサの出力が図9の(C)に示すようにしきい値(理
論空燃比)を境にして反転して触媒が劣化したと誤診断
されることがあり、これを防ぐために空燃比をリッチま
たはリーンにシフトさせた領域で触媒の診断を行うもの
で、触媒が正常な状態において空燃比をリッチまたはリ
ーン側に若干シフトした状態では下流側酸素センサの出
力が図9の(A)、(E)に示すようにしきい値をよぎ
ることがなく、一方、触媒が劣化すると図9の(B)、
(F)に示すようにしきい値をよぎることから容易に劣
化状態を判別することができるのである。なお、図9は
簡便のためセンサ出力を矩形波とした。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
触媒劣化診断装置においては、空燃比が若干リッチ側あ
るいは若干リーン側にシフトされた運転条件を触媒の診
断領域とすることで劣化の判定を容易にしている。
【0012】これは、空燃比が理論空燃比に設定された
運転条件では、触媒が正常な状態にあっても下流側酸素
センサの出力が図9の(C)に示すようにしきい値(理
論空燃比)を境にして反転するため触媒が劣化したと誤
診断されることがあり、これを防ぐために空燃比をリッ
チまたはリーンに若干シフトさせた領域で触媒の診断を
行うもので、触媒が正常な状態において空燃比をリッチ
またはリーン側に若干シフトした状態では下流側酸素セ
ンサの出力が図9の(A)、(E)に示すようにしきい
値をよぎることがなく、一方、触媒が劣化すると図9の
(B)、(F)に示すようにしきい値をよぎることから
容易に劣化状態を判別することができるのである。
【0013】しかしながら、上記のようなフィードバッ
ク制御を行う触媒劣化診断装置にあっては、リッチまた
はリーンへ若干シフトさせた空燃比が理論空燃比へ向け
てずれた場合、下流側酸素センサの出力は図10の図1
0の(A)、(D)から図10の(B)、(F)へず
れ、触媒が正常な状態にあっても下流側酸素センサの出
力がしきい値をよぎるために触媒が劣化状態にあると誤
診断することがあるという問題点があった。
【0014】そこで本発明は、上記の問題点に鑑みてな
されたもので、空燃比のずれによる影響を抑制して精度
良く触媒の劣化を診断可能な内燃機関の触媒劣化診断装
置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は図1に示す
ように、排気通路に介装された触媒と、触媒の上流に配
設された上流側空燃比センサ50と、触媒の下流に配設
された下流側空燃比センサ51と、前記上流側空燃比セ
ンサ50の出力に基づいて空燃比を理論空燃比にフィー
ドバック制御する手段52とを備えてなる内燃機関にお
いて、内燃機関の運転条件が予め運転条件に応じて区分
けされた複数の触媒診断領域のうちのひとつにあること
を判定する診断領域判定手段53と、この判定結果が触
媒診断領域となったときに前記上流側空燃比センサ50
の出力と下流側空燃比センサ51の出力を比較すること
により触媒の劣化状態を検出する手段54、少なくとも
2つ以上の触媒診断領域において前記劣化状態の検出結
果が劣化を示すときに触媒が劣化したことを判定する手
段55とを備える。
【0016】また、第2の発明は図1に示すように、排
気通路に介装された触媒と、触媒の上流に配設された上
流側空燃比センサ50と、触媒の下流に配設された下流
側空燃比センサ51と、前記上流側空燃比センサ50の
出力に基づいて空燃比を理論空燃比にフィードバック制
御する手段52とを備えてなる内燃機関において、内燃
機関の運転条件が予め運転条件に応じて区分けされた複
数の触媒診断領域のうちのひとつにあることを判定する
診断領域判定手段53と、この判定結果が触媒診断領域
となったときに前記上流側空燃比センサ50及び下流側
空燃比センサ51の出力をそれぞれしきい値と比較して
計数した反転回数の比に基づいて触媒の劣化状態を検出
する手段54と、少なくとも2つ以上の触媒診断領域に
おいて前記劣化状態の検出結果が劣化を示すときに触媒
が劣化したことを判定する手段55とを備える。
【0017】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記診断領域判定手段53に設定され
た複数の触媒診断領域のうち少なくとも一つを空燃比フ
ィードバック制御がリッチ側で行われる運転条件に設定
するとともに、同じく複数の触媒診断領域のうち少なく
とも一つを空燃比フィードバック制御がリーン側で行わ
れる運転条件に設定する。
【0018】
【作用】第1の発明は、運転条件の判定結果が予め設定
された複数の触媒劣化診断領域のうちのひとつに入る
と、上流側空燃比センサの出力と下流側空燃比センサの
出力の比較を行う。この比較結果に基づいて触媒の劣化
を診断領域毎に判定し、少なくとも2つ以上の診断領域
で触媒の劣化状態が検出された場合にのみ触媒の劣化を
判定するため、誤診断を抑制して精度の高い触媒の劣化
診断を行うことができる。
【0019】また、第2の発明は、運転条件の判定結果
が予め設定された複数の触媒劣化診断領域のうちのひと
つに入ると、上流側空燃比センサの出力と下流側空燃比
センサの出力をそれぞれしきい値と比較して計数した反
転回数の比に基づいて触媒の劣化状態を診断領域毎に検
出し、少なくとも2つ以上の診断領域で触媒の劣化状態
が検出された場合にのみ触媒の劣化を判定するため、誤
診断を抑制して精度の高い触媒の劣化診断を行うことが
できる。
【0020】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記診断領域判定手段に設定される複
数の触媒診断領域のうち少なくとも一つが空燃比フィー
ドバック制御がリッチ側で行われる運転条件に、同じく
複数の触媒診断領域のうち少なくとも一つが空燃比フィ
ードバック制御がリーン側で行われる運転条件に設定さ
れたため、リッチ、リーン側のそれぞれについて触媒の
劣化を検出することができ、空燃比がずれた場合にも誤
診断を起こすことなく正確な診断を行うことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0022】図2に示すように、エンジン1の排気通路
2には三元触媒で構成された触媒コンバータ13が介装
され、この触媒コンバータ13の上流には空燃比センサ
としての上流側酸素センサ14が、同じく下流には下流
側酸素センサ15がそれぞれ配設される。
【0023】これら上流側酸素センサ14、下流側酸素
センサ15は共に排気ガス中の残存酸素濃度に応じた起
電力を発生するもので、特に理論空燃比を境にして起電
力が急変し、理論空燃比より過濃(以下、リッチ)側で
高レベル(約1V程度)になる一方、希薄(リーン)側
で低レベル(約100mmV程度)となるものである。
【0024】一方、エンジン1の吸気通路3には各吸気
ポートへ向けて燃料を供給する燃料噴射弁17が各気筒
毎に配設され、吸入空気量を検出するエアフローメータ
18を通過した空気はスロットル弁19で絞られてから
各吸気ポートへ流入する。
【0025】4はコントロールユニットで、例えばマイ
クロプロッセッサ等により構成されて、エンジン1の吸
気通路3に燃料噴射弁17を介して供給する燃料供給量
を、基本的には理論空燃比となるようフィードバック制
御する。
【0026】このため、コントロールユニット4には、
機関回転数を検出するクランク角センサ19、冷却水の
水温を検出する水温センサ16、エアフローメータ18
からの信号がそれぞれ入力されるとともに、上流側酸素
センサ14及び下流側酸素センサ15からの信号が入力
されて、吸入空気量に対して所定の比率となるよう設定
した燃料供給量を上流側酸素センサ14の出力に基づい
てフィードバック制御するとともに、さらに下流側酸素
センサ15の出力に基づいて補正して、正しく理論空燃
比となるように燃料の噴射量を補正する。
【0027】この空燃比フィードバック制御についての
概要を説明すると、まず、エアフローメータ18が検出
した吸入空気量Qとクランク角センサ19が検出した機
関回転数Neに基づいて燃料噴射弁17からの基本噴射
量を決定する基本パルス幅TpをTp=K×Q/Neに
より算出する。この基本パルス幅Tpは燃料噴射弁17
の開弁時間を制御するもので、以下この基本パルス幅T
pを燃料の基本噴射量Tpとする。
【0028】この基本噴射量Tpに増量補正やフィード
バック補正等の補正を加えて燃料噴射弁17の駆動パル
ス幅Tiを決定するのであり、この駆動パルス幅Tiは
次式により求められる。
【0029】 Ti=Tp×COEF×α+Ts (1) ここで、COEFは各種増量補正係数を示し、例えば冷
却水温度に応じた水温増量補正、高速高負荷時の空燃比
補正などからなる。また、Tsは燃料噴射弁17の無効
時間を補正するためにバッテリ電圧に応じて付加される
電圧補正係数である。
【0030】ここで、αは主に上流側酸素センサ14の
検出信号に基づいて演算されたフィードバック補正係数
であり、上流側酸素センサ14の出力信号を理論空燃比
に対応する所定のスライスレベルと比較し、この出力信
号がリッチ側あるいはリーン側への反転に基づいて疑似
比例積分により求められた値であり、このαが1以上で
あればリッチ側へ、1未満であればリーン側へ空燃比が
補正される。
【0031】例えば、上流側酸素センサ14から図11
(a)に示すような出力信号が検出された場合、これに
対応するフィードバック補正係数αは図11(b)のよ
うに変化する。フィードバック補正係数αは上述したよ
うに、疑似的な比例積分により求められるもので、上流
側酸素センサ14の所定のスライスレベル(S/L)を
横切ってリッチ側からリーン側へ反転すると、フィード
バック補正係数αには所定の比例分PLが加算され、さ
らに所定の積分定数ILの傾きで積分分が徐々に加算さ
れる。このフィードバック補正係数αは上述のように基
本噴射量Tpに乗じられ、実際の空燃比は徐々に燃料の
濃度を増大させる。
【0032】そして、上流側酸素センサ14の出力信号
がリーン側からリッチ側へ反転すると、フィードバック
補正係数αから所定の比例分PRが減算されるととも
に、所定の積分定数IRの傾きで積分分が徐々に減算さ
れる。このような制御の繰り返しによって、実際の空燃
比は1〜2Hz程度の周波数で変化しながらほぼ理論空
燃比近傍に保持される。
【0033】このフィードバックによる空燃比制御中に
なんらかの燃料の増減を行う場合、例えば低水温時や高
速高負荷時、あるいは減速中の燃料カット時等には、上
記フィードバック補正係数αが1に固定されるととも
に、実質的にオープンループ制御となるのである。
【0034】このような空燃比フィードバック制御中に
おいて、コントロールユニット4は上流側酸素センサ1
4及び下流側酸素センサ15の出力の反転回数に基づい
て触媒コンバータ13が正常に機能しているかどうかを
判定する触媒劣化診断を行う。すなわち、上流側酸素セ
ンサ14の出力の単位時間当たりの反転回数が所定回数
以上となる期間に上流側酸素センサ14の出力と下流側
酸素センサ15の出力の比に基づいて触媒の劣化を判断
し、コントロールユニット4に接続された警告灯30を
判定結果に応じて点灯するのである。
【0035】この反転回数比に基づく触媒の劣化診断制
御動作について図4〜6のフローチャートに基づいて説
明する。なお、この診断制御動作は、例えば所定時間毎
に行われるもので、具体的にはマイクロプロセッサのタ
イマ割り込み処理などによって実行される。
【0036】まず、ステップS1では空燃比のフィード
バック制御を行うための条件が成立したかどうかを判定
するもので、この条件としては例えば、 1.車速VSPが所定範囲以内。
【0037】2.機関回転数Neが所定範囲以内。
【0038】3.機関負荷、すなわち基本噴射量Tpが
所定範囲以内。
【0039】等の予め設定された条件1〜3を全て満足
した場合に限ってステップS2の処理へ進む。なお、車
速VSPはコントロールユニット4に接続された図示し
ない車速センサからの信号を示す。
【0040】ステップS2では上流側酸素センサ14の
出力がリッチか否かを判定し、現在の空燃比がリッチで
あればステップS8の処理へ進む一方、リーンであれば
ステップS3の処理へ進む。
【0041】ステップS3においては、前回の空燃比フ
ィードバック制御に於ける上流側酸素センサ14の出力
がリッチか否かを判定し、リーンからリッチへ反転した
場合であればステップS4、S5へ進む一方、リーンの
領域にとどまる場合にはステップS6、S7へ進む。
【0042】同様にしてステップS8においては、前回
の空燃比フィードバック制御に於ける上流側酸素センサ
14の出力がリッチか否かを判定し、リッチからリーン
へ反転した場合であればステップS9、S10へ進む一
方、リッチの領域にとどまる場合にはステップS11、
S12へ進む。
【0043】このステップS3、S8の判定において、
空燃比がリーンまたはリッチの領域にとどまる場合に
は、ステップS6、S11でリーンまたはリッチの継続
時間を計測する周期カウンタTfをインクリメントした
後に、ステップS7、S12で上述の積分分IL、−IR
をそれぞれ加算する。
【0044】一方、空燃比がリッチからリーンへ、ある
いはリーンからリッチへ反転した場合にはステップS
4、S9で触媒の診断処理を行った後に、ステップS
5、S10で上述の比例分PL、−PRを加算する。
【0045】ここで、空燃比が反転したときに行われる
ステップS4、S9の処理は同一のものであり、図4、
図5に示す触媒劣化診断処理が行われる。
【0046】この触媒劣化診断処理では、まず、ステッ
プS21で空燃比が同一の領域に所定の時間を越えてと
どまっていないかを判定し、同一の領域にある時間が所
定時間未満であれば、ステップS22で上流側酸素セン
サ14の出力の反転回数Cfを加算した後に、この上流
側酸素センサ14の反転回数Cfが所定回数Nf以上計
測されたことを条件にステップS24の診断処理へ進む
(ステップS23)。
【0047】ステップS23の判定で反転回数Cfが所
定回数Nf未満である場合には診断処理を行わずに上記
ステップS5またはS10へ戻る。
【0048】また、ステップS21の判定において、上
流側酸素センサ14の出力が所定時間以上同一の領域に
ある場合には、上流側酸素センサ14に異常がある場合
であり、この場合には診断処理を行わずに周期カウンタ
Tf、上流側反転回数Cf及び下流側酸素センサ15の
出力の反転回数Crをリセットした後に上記ステップS
5またはS10へ戻る。
【0049】上流側酸素センサ14の出力の反転回数C
fは上記ステップS22で計数されるが、下流側酸素セ
ンサ15の出力の反転回数Crは、図6に示すフローチ
ャートに基づいて所定時間毎に実行される。
【0050】すなわち、ステップS31で上記ステップ
S1と同様の条件で空燃比のフィードバック制御領域に
あるかを判定し、ステップS32で読み込んだ下流側酸
素センサ15の出力がリッチからリーンに反転した場合
(ステップS33、S34)、あるいはリーンからリッ
チに反転した場合(ステップS33、S35)にはステ
ップS36で下流側酸素センサ15の反転回数Crを加
算し、そうでない場合には加算せずに処理を終了する。
【0051】こうして、求められた上流側及び下流側酸
素センサ14、15の出力の反転回数Cf、Crに基づ
いてステップS24では図5に示す診断処理が行われ
る。
【0052】まず、ステップS51において、現在のエ
ンジン1の運転条件が予め設定された複数の診断領域の
うちの一つにあるかを判定する。
【0053】これら診断領域は図7に示すように、機関
回転数と負荷に応じて区分けされた領域として与えら
れ、これら診断領域のうちの少なくとも一つは低回転
数、低負荷でリーン側にシフトされた領域Aに設定さ
れ、同じく少なくとも一つは高回転数、高負荷でリッチ
側にシフトされた領域Bに設定される。なお、ここでは
簡便のため、領域A、Bの2つが予め設定された場合に
ついて詳述する。
【0054】運転条件が領域AまたはBのどちらか一方
にあれば、ステップS52で上記のように求めた上流側
及び下流側酸素センサ14、15の出力の反転回数C
f、Crから反転回数比HZRATEを次式により算出
する。
【0055】HZRATE=Cf/Cr (2) 次に、ステップS53で現在のエンジン1の運転条件が
領域A、Bのどちらにあるかを判定し、領域Aにあれば
ステップS54へ、領域BにあればステップS55の処
理へ進む。
【0056】ステップS54では、反転回数比HZRA
TEと所定の値CNGHZとを比較し、反転回数比HZ
RATEが所定値CNGHZ以上であれば、触媒コンバ
ータ13が劣化したと判断し、劣化検出フラグFLAG
aに1をセットする(ステップS56)一方、反転回数
比HZRATEが所定値CNGHZ未満でであれば劣化
検出フラグFLAGbに0をセットする。
【0057】診断領域が領域Bであると判断されたステ
ップS55以降の場合にも同様にして反転回数比HZR
ATEと所定の値CNGHZとを比較し、反転回数比H
ZRATEが所定値CNGHZ以上であれば、触媒コン
バータ13が劣化したと判断し、劣化検出フラグFLA
Gbに1をセットする(ステップS56)一方、反転回
数比HZRATEが所定値CNGHZ未満であれば劣化
検出フラグFLAGbに0をセットする。
【0058】そして、ステップS60ではこうして演算
され劣化検出フラグFLAGa、bを乗算することで触
媒コンバータ13の劣化状態を判定する。
【0059】この乗算による積が1となった場合にはす
べての診断領域A、Bで劣化が検出されているため触媒
コンバータ13は劣化したと判定し、ステップS61で
警告灯30を点灯させることで運転者に注意を促す一
方、積が0である場合には診断領域のうちの少なくとも
一つが正常な状態を検出したためであり、触媒コンバー
タ13は正常であると判定するとともに、ステップS6
2へ進んで警告灯30を消灯させるのである。
【0060】こうして、触媒の劣化を判定した後に図4
のフローチャートに戻り、ステップS25〜27で周期
カウンタTf、反転回数Cf、Crをリセットして次の
診断に備えてから図3のステップS5あるいはステップ
S10へ戻るのである。
【0061】なお、図3のフローチャートにおいて、ス
テップS1で運転条件がフィードバック制御領域になけ
れば触媒コンバータの劣化診断を行わず、ステップS1
3〜16で周期カウンタTf、反転回数Cf、Crをそ
れぞれリセットして次の診断に備え、さらにフィードバ
ック補正係数αを1にクランプする。
【0062】以上のように構成され、次に全体の作用を
説明すると、コントロールユニット4はステップS1の
判定でエンジン1の運転条件がフィードバック制御領域
に入ると、しきい値(理論空燃比)に基づく反転回数C
f、Crがそれぞれ検出され、さらにエンジン1の運転
条件が診断領域AまたはBのどちらか一方にある場合に
触媒コンバータ13の劣化検出がステップS54〜S5
9で行われる。
【0063】劣化の検出結果はそれぞれの診断領域A、
Bに対応した劣化検出フラグa,bにセットされ、ステ
ップS60ですべての診断領域における劣化検出フラグ
の積が1となった場合に限り触媒コンバータ13が劣化
したと判定する。
【0064】診断領域Aは図7に示したようにエンジン
1が低回転かつ低負荷の運転条件で空燃比が若干リーン
側にシフトされた領域に設定され、診断領域Bも同様に
エンジン1が高回転かつ高負荷の運転条件で空燃比が若
干リッチ側にシフトされた領域に設定されるため、ステ
ップS60の判定で触媒コンバータ13の劣化を正確に
判定することができる。
【0065】例えば、空燃比が全体的にリーン側へずれ
たとすると、上述の図10の(A)に示したように若干
リッチ側にシフトした空燃比が図7に示した診断領域B
に対応し、図10の(B)に示したように空燃比が全体
的にリーン側へずれると、診断領域Bにおいては触媒コ
ンバータ13が正常な状態でも劣化と検出されて劣化検
出フラグFLAGbに1がセットされる。しかしなが
ら、運転条件が変化して図10の(D)に示したような
若干リーン側に設定された診断領域Aでは空燃比がリー
ン側にずれても触媒コンバータ13が正常であれば劣化
検出フラグFLAGaには0がセットされるため、ステ
ップS60における積は0となって誤診断することはな
い。
【0066】これに対して、触媒コンバータ13が劣化
した状態であれば、図9の(B)、(F)に示したよう
に、空燃比がリーンまたはリッチのいずれに設定されて
いても下流側酸素センサ15の出力は理論空燃比をよぎ
るため劣化検出フラグFLAGa、FLAGbは共に1
がセットされて確実に劣化を診断することができるので
ある。
【0067】このように、複数の診断領域のうち少なく
とも一つを空燃比がリーン側に設定された運転条件に設
定するとともに、少なくとも一つを空燃比がリッチ側に
設定された運転条件に設定し、これら複数の診断領域に
おける劣化の検出結果の積に基づいて触媒コンバータ1
3の劣化を判定するようにしたため、空燃比の変動に伴
う誤診断を抑制して診断精度を向上させることが可能と
なる。
【0068】なお、上記実施例において、上流側酸素セ
ンサ14、下流側酸素センサ15の出力の反転回数C
f、Crに基づいて劣化の判定を行ったが、図8に示し
たように、反転周期T1、T2に基づく周期比で劣化の判
定を行うこともできる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明は、排気
通路に介装された触媒と、触媒の上流に配設された上流
側空燃比センサと、触媒の下流に配設された下流側空燃
比センサと、前記上流側空燃比センサの出力に基づいて
空燃比を理論空燃比にフィードバック制御する手段とを
備えてなる内燃機関において、内燃機関の運転条件が予
め運転条件に応じて区分けされた複数の触媒診断領域の
うちのひとつにあることを判定する診断領域判定手段
と、この判定結果が触媒診断領域となったときに前記上
流側空燃比センサの出力と下流側空燃比センサの出力を
比較することにより触媒の劣化状態を検出する手段、少
なくとも2つ以上の触媒診断領域において前記劣化状態
の検出結果が劣化を示すときに触媒が劣化したことを判
定する手段とを備え、例えば複数の触媒診断領域のうち
少なくともひとつが正常であれば劣化の判定を行わず、
すべての触媒診断領域で劣化が検出されたときに触媒の
劣化を判定するようにしたため、誤診断を抑制して触媒
の劣化診断を向上させることが可能となる。
【0070】また、第2の発明は、排気通路に介装され
た触媒と、触媒の上流に配設された上流側空燃比センサ
と、触媒の下流に配設された下流側空燃比センサと、前
記上流側空燃比センサの出力に基づいて空燃比を理論空
燃比にフィードバック制御する手段とを備えてなる内燃
機関において、内燃機関の運転条件が予め運転条件に応
じて区分けされた複数の触媒診断領域のうちのひとつに
あることを判定する診断領域判定手段と、この判定結果
が触媒診断領域となったときに前記上流側空燃比センサ
及び下流側空燃比センサの出力をそれぞれしきい値と比
較して計数した反転回数の比に基づいて触媒の劣化状態
を検出する手段と、少なくとも2つ以上の触媒診断領域
において前記劣化状態の検出結果が劣化を示すときに触
媒が劣化したことを判定する手段とを備え、例えば複数
の触媒診断領域のうち少なくともひとつが正常であれば
劣化の判定を行わず、すべての触媒診断領域で劣化が検
出されたときに触媒の劣化を判定するようにしたため、
誤診断を抑制して触媒の劣化診断を向上させることが可
能となる。
【0071】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記診断領域判定手段に設定された複
数の触媒診断領域のうち少なくとも一つを空燃比フィー
ドバック制御がリッチ側で行われる運転条件に設定する
とともに、同じく複数の触媒診断領域のうち少なくとも
一つを空燃比フィードバック制御がリーン側で行われる
運転条件に設定し、空燃比がリッチ側及びリーン側の触
媒診断領域がともに触媒の劣化状態を検出したときに触
媒の劣化を判定するようにしたため、空燃比がリーンま
たはリッチ側にずれても正確に触媒の劣化診断を行うこ
とが可能となって、診断精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1または第2の発明のいずれかひとつの構成
を示すクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図3】触媒劣化診断の制御の一例を示すフローチャー
トの全体図である。
【図4】同じく上流側酸素センサの反転回数の計数処理
を示すフローチャートである。
【図5】同じく下流側酸素センサの反転回数の計数を示
すフローチャートである。
【図6】同じく触媒劣化診断の制御の一例を示すフロー
チャートである。
【図7】負荷と回転数に応じて設定された診断領域を示
す図である。
【図8】上流側酸素センサと下流側酸素センサの出力波
形を示すグラフである。
【図9】空燃比をリーン、リッチにそれぞれシフトさせ
た場合の下流側酸素センサの出力波形を示すグラフで、
(A)、(C)はそれぞれ触媒が正常な状態を、
(B)、(D)は触媒が劣化した状態を示す。
【図10】触媒が正常な状態で空燃比がずれた場合の下
流側酸素センサの出力波形を示すグラフで、(A)〜
(C)はリッチ側にシフトした場合を、(D)〜(F)
はリーン側にシフトした場合を示す。
【図11】上流側酸素センサの出力信号とフィードバッ
ク補正係数とを示すグラフである。
【符号の説明】
4 コントロールユニット 13 触媒コンバータ 14 上流側酸素センサ 15 下流側酸素センサ 50 上流側空燃比センサ 51 下流側空燃比センサ 52 フィードバック制御手段 53 診断領域判定手段 54 劣化状態検出手段 55 劣化判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01N 3/20 F02D 41/14 310

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気通路に介装された触媒と、触媒の上
    流に配設された上流側空燃比センサと、触媒の下流に配
    設された下流側空燃比センサと、前記上流側空燃比セン
    サの出力に基づいて空燃比を理論空燃比にフィードバッ
    ク制御する手段とを備えてなる内燃機関において、内燃
    機関の運転条件が予め運転条件に応じて区分けされた複
    数の触媒診断領域のうちのひとつにあることを判定する
    診断領域判定手段と、この判定結果が触媒診断領域とな
    ったときに前記上流側空燃比センサの出力と下流側空燃
    比センサの出力を比較することにより触媒の劣化状態を
    検出する手段と、少なくとも2つ以上の触媒診断領域に
    おいて前記劣化状態の検出結果が劣化を示すときに触媒
    が劣化したことを判定する手段とを備えたことを特徴と
    する内燃機関の触媒劣化診断装置。
  2. 【請求項2】 排気通路に介装された触媒と、触媒の上
    流に配設された上流側空燃比センサと、触媒の下流に配
    設された下流側空燃比センサと、前記上流側空燃比セン
    サの出力に基づいて空燃比を理論空燃比にフィードバッ
    ク制御する手段とを備えてなる内燃機関において、内燃
    機関の運転条件が予め運転条件に応じて区分けされた複
    数の触媒診断領域のうちのひとつにあることを判定する
    診断領域判定手段と、この判定結果が触媒診断領域とな
    ったときに前記上流側空燃比センサ及び下流側空燃比セ
    ンサの出力をそれぞれしきい値と比較して計数した反転
    回数の比に基づいて触媒の劣化状態を検出する手段と、
    少なくとも2つ以上の触媒診断領域において前記劣化状
    態の検出結果が劣化を示すときに触媒が劣化したことを
    判定する手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の触
    媒劣化診断装置。
  3. 【請求項3】 前記診断領域判定手段に設定された複数
    の触媒診断領域のうち少なくとも一つを空燃比フィード
    バック制御がリッチ側で行われる運転条件に設定すると
    ともに、同じく複数の触媒診断領域のうち少なくとも一
    つを空燃比フィードバック制御がリーン側で行われる運
    転条件に設定したことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の内燃機関の触媒劣化診断装置。
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