JP2812465B2 - 酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents
酸化物超電導体の製造方法Info
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は超微粒子状の酸化物超電導体を製造する方
法に関する。
法に関する。
「従来の技術」 近年に至り、臨界温度が液体窒素温度を超える値を示
す酸化物系の超電導体が種々発見されている。この種の
酸化物超電導体は、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu
−O系、Tl−Ca−Ba−Cu−O系などに代表される酸化物
であり、液体ヘリウムで冷却する必要があった従来の合
金系あるいは金属間化合物系の超電導体に比較して格段
に有利な冷却条件で使用できることから、有望な超電導
体として応用開発が進められている。
す酸化物系の超電導体が種々発見されている。この種の
酸化物超電導体は、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu
−O系、Tl−Ca−Ba−Cu−O系などに代表される酸化物
であり、液体ヘリウムで冷却する必要があった従来の合
金系あるいは金属間化合物系の超電導体に比較して格段
に有利な冷却条件で使用できることから、有望な超電導
体として応用開発が進められている。
ここで従来から、この種の酸化物超電導体を製造する
方法の代表例として、粉末法(混練法)と共沈法が知ら
れている。
方法の代表例として、粉末法(混練法)と共沈法が知ら
れている。
前記粉末法とは、酸化物超電導体を構成する元素を含
有する複数の化合物粉末(例えば、Y−Ba−Cu−O系の
場合、Y2O3粉末とBaO粉末とCuO粉末)を所定の割合で混
合し、仮焼した後に、粉砕してプレス成形を行い、得ら
れた成形体を焼結して酸化物超電導体を製造する方法で
ある。また、共沈法とは、酸化物超電導体を構成する元
素を含む溶液を作成し、この溶液に(NH4)2CO3などの
沈澱剤を添加し、更にCu(NO3)2などの添加剤を加え
てろ過し、採集物を乾燥させた後に粉砕して粉末を得、
この粉末を焼成した後にプレス成形を行い、成形体を焼
結して酸化物超導電体を製造する方法である。
有する複数の化合物粉末(例えば、Y−Ba−Cu−O系の
場合、Y2O3粉末とBaO粉末とCuO粉末)を所定の割合で混
合し、仮焼した後に、粉砕してプレス成形を行い、得ら
れた成形体を焼結して酸化物超電導体を製造する方法で
ある。また、共沈法とは、酸化物超電導体を構成する元
素を含む溶液を作成し、この溶液に(NH4)2CO3などの
沈澱剤を添加し、更にCu(NO3)2などの添加剤を加え
てろ過し、採集物を乾燥させた後に粉砕して粉末を得、
この粉末を焼成した後にプレス成形を行い、成形体を焼
結して酸化物超導電体を製造する方法である。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、現在得られている酸化物超電導体のバルク
にあっては、臨界温度は液体窒素温度を超えるものの、
臨界電流密度は数百〜1万A/cm2程度であって、実用的
な線材用として必要とされる10万A/cm2には及ばない状
況である。この理由は、酸化物超電導体を製造する場
合、粉末をプレス成形して得られた成形体を焼結しても
成形体の内部には微細な気孔が存在する関係から、焼結
密度が理論密度の100%にはならないために、電流パス
が少なくなるためであるとされている。従って成形体の
内部の気孔を少なくして焼結密度を向上させるならば、
臨界電流密度も向上するものと推定できるが、前記粉末
法で得られる粉末の粒径は5μm程度、共沈法で得られ
る粉末の粒径は1〜2μm程度であるために、これらの
粉末をプレス成形して焼結しても焼結密度には限界があ
り、結果的に焼結密度を向上できないために、高い臨界
電流密度を有する酸化物超電導体を得ることができない
問題があった。
にあっては、臨界温度は液体窒素温度を超えるものの、
臨界電流密度は数百〜1万A/cm2程度であって、実用的
な線材用として必要とされる10万A/cm2には及ばない状
況である。この理由は、酸化物超電導体を製造する場
合、粉末をプレス成形して得られた成形体を焼結しても
成形体の内部には微細な気孔が存在する関係から、焼結
密度が理論密度の100%にはならないために、電流パス
が少なくなるためであるとされている。従って成形体の
内部の気孔を少なくして焼結密度を向上させるならば、
臨界電流密度も向上するものと推定できるが、前記粉末
法で得られる粉末の粒径は5μm程度、共沈法で得られ
る粉末の粒径は1〜2μm程度であるために、これらの
粉末をプレス成形して焼結しても焼結密度には限界があ
り、結果的に焼結密度を向上できないために、高い臨界
電流密度を有する酸化物超電導体を得ることができない
問題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもの
で、臨界電流密度の高い酸化物超電導線などを製造する
ために用いることができる超微粒子状の酸化物超電導体
を製造することができるとともに、融点の異なる元素を
含む組成系の超微粒子状の酸化物超電導体を構成元素割
合の整った状態で製造することができる方法を提供する
ことを目的とする。
で、臨界電流密度の高い酸化物超電導線などを製造する
ために用いることができる超微粒子状の酸化物超電導体
を製造することができるとともに、融点の異なる元素を
含む組成系の超微粒子状の酸化物超電導体を構成元素割
合の整った状態で製造することができる方法を提供する
ことを目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明は、前記課題を解決するために、ガスの循環経
路内に反応炉と補集装置を組み込み、循環経路に沿って
不活性ガスと水素ガスと酸素ガスの少なくとも1つを循
環可能に構成し、反応炉内に導電ベースと電極を設けた
プラズマアーク装置を用いて行う製造方法であって、反
応炉内に設けた導電ベースに複数の収納部を設け、これ
ら収納部の各々に別々の電極を対峙させて設け、酸化物
超電導体を構成する元素を含有する原料を前記各収納部
に収納し、前記各電極と導電ベースの各収納部との間で
個々に温度の異なるプラズマアークを生じさせて前記原
料から酸化物超電導体を構成する元素の超微粒子を発生
させるとともに、前記ガスの少なくとも1つを循環させ
て反応炉内の超微粒子を補集装置に送り、超微粒子を回
収するものである。
路内に反応炉と補集装置を組み込み、循環経路に沿って
不活性ガスと水素ガスと酸素ガスの少なくとも1つを循
環可能に構成し、反応炉内に導電ベースと電極を設けた
プラズマアーク装置を用いて行う製造方法であって、反
応炉内に設けた導電ベースに複数の収納部を設け、これ
ら収納部の各々に別々の電極を対峙させて設け、酸化物
超電導体を構成する元素を含有する原料を前記各収納部
に収納し、前記各電極と導電ベースの各収納部との間で
個々に温度の異なるプラズマアークを生じさせて前記原
料から酸化物超電導体を構成する元素の超微粒子を発生
させるとともに、前記ガスの少なくとも1つを循環させ
て反応炉内の超微粒子を補集装置に送り、超微粒子を回
収するものである。
「作用」 電極と導電ベース間でプラズマアークを発生させて原
料を溶融することにより原料の溶融部分から酸化物超電
導体またはその前駆体の超微粒子が発生する。この超微
粒子をガスとともに補集装置に搬送することにより酸化
物超電導体の超微粒子または酸化物超電導体の前駆体の
超微粒子が補集される。なお、不活性ガスと水素ガスを
反応炉に送ることにより原料から酸化物超電導体の前駆
体の超微粒子が発生し、不活性ガスと酸素ガスを反応炉
に送ることにより原料から酸化物超電導体の超微粒子が
発生する。
料を溶融することにより原料の溶融部分から酸化物超電
導体またはその前駆体の超微粒子が発生する。この超微
粒子をガスとともに補集装置に搬送することにより酸化
物超電導体の超微粒子または酸化物超電導体の前駆体の
超微粒子が補集される。なお、不活性ガスと水素ガスを
反応炉に送ることにより原料から酸化物超電導体の前駆
体の超微粒子が発生し、不活性ガスと酸素ガスを反応炉
に送ることにより原料から酸化物超電導体の超微粒子が
発生する。
なお、導電ベースの各収納部に収納された原料は融点
の異なる元素を含んでいるが、各収納部と電極との間で
発生させるプラズマアークの温度を収納部毎に個々に調
整することができ、それにより各収納部毎に所定の割合
の超微粒子を発生させることができ、よって所望の組成
比の酸化物超電導体の超微粒子またはその前駆体微粒子
が得られる。
の異なる元素を含んでいるが、各収納部と電極との間で
発生させるプラズマアークの温度を収納部毎に個々に調
整することができ、それにより各収納部毎に所定の割合
の超微粒子を発生させることができ、よって所望の組成
比の酸化物超電導体の超微粒子またはその前駆体微粒子
が得られる。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
第1図は本発明方法を実施する場合に用いて好適な装
置の一例を示すもので、この例の装置は、ガスの循環経
路に反応炉2と補集装置3と循環ポンプ4を組み込んで
構成されている。
置の一例を示すもので、この例の装置は、ガスの循環経
路に反応炉2と補集装置3と循環ポンプ4を組み込んで
構成されている。
前記反応炉2は、内部を調圧可能な密閉構造にされ、
その底部には銅などの導電性の金属材料からなる水冷可
能な導電ベース5が設けられ、反応炉2の天井部の中央
には排気管6が接続されるとともに、排気管6の両側方
には導電ベース5の上面中央部近くまで延出するパイプ
7,8が貫通され、これらのパイプ7,8の内部にロッド状の
銅又はタングステンなどからなる電極が組み込まれてい
る。また、パイプ7,8には供給管9が接続され、供給管
9に仕切弁10を介して酸素ガスの供給源(ガスボンベ)
12とArガスの供給源(ガスボンベ)13と水素ガスの供給
源(ガスボンベ)14が各々接続されていて、供給源12,1
3,14に設けられている仕切弁16,17,18と前記仕切弁10を
適宜選択して開閉することにより反応炉2に酸素ガスと
Arガスと水素ガスの少なくとも1つを送ることができる
ようになっている。また、前記供給管9には接続管19を
介して循環ポンプ4の排出部が接続されている。
その底部には銅などの導電性の金属材料からなる水冷可
能な導電ベース5が設けられ、反応炉2の天井部の中央
には排気管6が接続されるとともに、排気管6の両側方
には導電ベース5の上面中央部近くまで延出するパイプ
7,8が貫通され、これらのパイプ7,8の内部にロッド状の
銅又はタングステンなどからなる電極が組み込まれてい
る。また、パイプ7,8には供給管9が接続され、供給管
9に仕切弁10を介して酸素ガスの供給源(ガスボンベ)
12とArガスの供給源(ガスボンベ)13と水素ガスの供給
源(ガスボンベ)14が各々接続されていて、供給源12,1
3,14に設けられている仕切弁16,17,18と前記仕切弁10を
適宜選択して開閉することにより反応炉2に酸素ガスと
Arガスと水素ガスの少なくとも1つを送ることができる
ようになっている。また、前記供給管9には接続管19を
介して循環ポンプ4の排出部が接続されている。
一方、前記排気管6には、粒径1μm以下の超微粒子
を補集可能な微細な透孔を有するフィルタ20を備えた補
集装置3が接続され、補集装置3の排出部には接続管21
を介して循環ポンプ4の吸入部が接続されている。
を補集可能な微細な透孔を有するフィルタ20を備えた補
集装置3が接続され、補集装置3の排出部には接続管21
を介して循環ポンプ4の吸入部が接続されている。
なお、前記排気管6と接続管21と接続管19と供給管9
とパイプ7によってガスの循環経路が構成される。更
に、導電ベース5の上面中央部には2つの収納部が形成
され、各収納部に対して電極の先端部が臨ませられてい
る。また、第1図において、符号22はパイプ7に組み込
まれた電極と導電ベース5の一方の収納部に通電するた
めの電源装置を示し、符号22′はパイプ8に組み込まれ
た電極と導電ベース5の他方の収納部に通電するための
電源装置を示し、パイプ7の電極と一方の収納部との間
と、パイプ8の電極と他方の収納部との間の各々にプラ
ズマアークを生じさせることができるようになってい
る。
とパイプ7によってガスの循環経路が構成される。更
に、導電ベース5の上面中央部には2つの収納部が形成
され、各収納部に対して電極の先端部が臨ませられてい
る。また、第1図において、符号22はパイプ7に組み込
まれた電極と導電ベース5の一方の収納部に通電するた
めの電源装置を示し、符号22′はパイプ8に組み込まれ
た電極と導電ベース5の他方の収納部に通電するための
電源装置を示し、パイプ7の電極と一方の収納部との間
と、パイプ8の電極と他方の収納部との間の各々にプラ
ズマアークを生じさせることができるようになってい
る。
次に前記構成の装置を用いて酸化物超電導体の超微粒
子または超電導体の前駆体の超微粒子を製造する方法に
ついて説明する。
子または超電導体の前駆体の超微粒子を製造する方法に
ついて説明する。
酸化物超電導体の超微粒子を製造するには、まず、原
料を用意する。この原料は、製造する酸化物超電導体の
種類に合わせて種々のものが用いられる。まず、Y−Ba
−Cu−O系の酸化物超電導体を製造する場合には、Yの
金属チップとBaの金属チップとCuの金属チップをY:Ba:C
u=1:2:3の割合になるような量を用意して使用する。な
おここで、YとBaの融点が大きく異なるので、YとBaの
金属チップを使用する場合は、図面にも示すように2つ
の凹部状の収納部を導電ベース5の上面に形成し、Yの
金属チップを1つの収納部に挿入し、BaとCuの金属チッ
プを他の収納部に挿入するものとする。なお、原料とし
て用いる金属チップは酸化物超電導体を構成する元素か
らなる合金、例えばBa−Cu合金チップなどを用いても良
い。なおまた、Bi−Sr−Ca−Cu−O系あるいはTl−Ca−
Ba−Cu−O系の酸化物超電導体を製造する場合は、これ
らの各酸化物超電導体の構成元素の金属チップあるいは
合金チップを各酸化物超電導体の好ましい組成比率に合
わせて混合した原料を使用すれば良い。
料を用意する。この原料は、製造する酸化物超電導体の
種類に合わせて種々のものが用いられる。まず、Y−Ba
−Cu−O系の酸化物超電導体を製造する場合には、Yの
金属チップとBaの金属チップとCuの金属チップをY:Ba:C
u=1:2:3の割合になるような量を用意して使用する。な
おここで、YとBaの融点が大きく異なるので、YとBaの
金属チップを使用する場合は、図面にも示すように2つ
の凹部状の収納部を導電ベース5の上面に形成し、Yの
金属チップを1つの収納部に挿入し、BaとCuの金属チッ
プを他の収納部に挿入するものとする。なお、原料とし
て用いる金属チップは酸化物超電導体を構成する元素か
らなる合金、例えばBa−Cu合金チップなどを用いても良
い。なおまた、Bi−Sr−Ca−Cu−O系あるいはTl−Ca−
Ba−Cu−O系の酸化物超電導体を製造する場合は、これ
らの各酸化物超電導体の構成元素の金属チップあるいは
合金チップを各酸化物超電導体の好ましい組成比率に合
わせて混合した原料を使用すれば良い。
原料を用意したならば、この原料を導電ベース5の中
央部の各収納部に必要量設置し、供給源12,13から酸素
ガスとArガスの混合ガスを反応炉2に送るとともに、循
環ポンプ4を作動させて循環経路に沿って前記混合ガス
を循環させ、2つの電極と導電ベース5との間でプラズ
マアークを発生させる。この際に反応炉2に送る混合ガ
スは酸素ガス濃度を5〜50%程度にすることが好まし
く、20〜40%に設定することがより好ましい。この理由
は、酸素濃度0〜30%程度までは酸素濃度が高い程超微
粒子の発生量を増加させることができるが、30%を超え
ると発生量が減少するためである。ただし酸化物超電導
体を生成させる場合に酸素が不足すると特性の良好なも
のが得られないので混合ガス中の酸素ガスの濃度は30%
に近い値にすることが好ましい。
央部の各収納部に必要量設置し、供給源12,13から酸素
ガスとArガスの混合ガスを反応炉2に送るとともに、循
環ポンプ4を作動させて循環経路に沿って前記混合ガス
を循環させ、2つの電極と導電ベース5との間でプラズ
マアークを発生させる。この際に反応炉2に送る混合ガ
スは酸素ガス濃度を5〜50%程度にすることが好まし
く、20〜40%に設定することがより好ましい。この理由
は、酸素濃度0〜30%程度までは酸素濃度が高い程超微
粒子の発生量を増加させることができるが、30%を超え
ると発生量が減少するためである。ただし酸化物超電導
体を生成させる場合に酸素が不足すると特性の良好なも
のが得られないので混合ガス中の酸素ガスの濃度は30%
に近い値にすることが好ましい。
反応炉2の内部では2つの電極が発生させた各プラズ
マアークの熱により2つの原料は溶融されて溶融部分か
ら酸化物超電導体の超微粒子が煙状になって発生する。
この際に、Yの融点が1509℃であり、Baの融点が710℃
であり、Cuの融点が1083℃であることを考慮すると、Y
の融点が高いので、Yの金属チップ側に用いるプラズマ
アークの温度は他方のプラズマアークの温度より高くな
るように設定してプラズマアークを生じさせるようにす
る。このようにプラズマアークの温度を調節することで
YとBaとCuの超微粒子を所定の割合で生じさせることが
でき、各超微粒子の反応により酸化物超電導体あるいは
その前駆体の超微粒子が生成する。このように発生され
た超微粒子は混合ガスとともに排気管6を介して補集装
置3に送られて補集される。以上の操作により粒径1μ
m以下の極めて微細な酸化物超電導体又はその前駆体の
超微粒子を得ることができる。なお、超微粒子が除去さ
れた後の混合ガスは循環ポンプ4により接続管19に送ら
れ、供給管9を介して再度反応炉2に送られて再利用さ
れる。
マアークの熱により2つの原料は溶融されて溶融部分か
ら酸化物超電導体の超微粒子が煙状になって発生する。
この際に、Yの融点が1509℃であり、Baの融点が710℃
であり、Cuの融点が1083℃であることを考慮すると、Y
の融点が高いので、Yの金属チップ側に用いるプラズマ
アークの温度は他方のプラズマアークの温度より高くな
るように設定してプラズマアークを生じさせるようにす
る。このようにプラズマアークの温度を調節することで
YとBaとCuの超微粒子を所定の割合で生じさせることが
でき、各超微粒子の反応により酸化物超電導体あるいは
その前駆体の超微粒子が生成する。このように発生され
た超微粒子は混合ガスとともに排気管6を介して補集装
置3に送られて補集される。以上の操作により粒径1μ
m以下の極めて微細な酸化物超電導体又はその前駆体の
超微粒子を得ることができる。なお、超微粒子が除去さ
れた後の混合ガスは循環ポンプ4により接続管19に送ら
れ、供給管9を介して再度反応炉2に送られて再利用さ
れる。
以上説明したように補集された酸化物超電導体の超微
粒子はそのままプレス成形して成形体を得、この成形体
を焼結することにより超電導体のバルクを得るためなど
の目的で使用することができる。また、酸化物超電導体
の超微粒子を金属管に充填して縮径加工を施し、その後
に熱処理することにより酸化物超電導線を製造すること
ができる。
粒子はそのままプレス成形して成形体を得、この成形体
を焼結することにより超電導体のバルクを得るためなど
の目的で使用することができる。また、酸化物超電導体
の超微粒子を金属管に充填して縮径加工を施し、その後
に熱処理することにより酸化物超電導線を製造すること
ができる。
以上のように粒径1μm以下の超微粒子を用いて加圧
成形を行って超電導体を製造すると、成形体の内部に存
在する気孔を従来よりも遥かに少なくすることができ、
圧密度の高い成形体を得ることができるので、焼結密度
を従来より高めることができ、臨界電流密度の高い酸化
物超電導体を製造することができる。また、酸化物超電
導線を製造する場合も同様な理由から臨界電流密度の高
い酸化物超電導線から得られる。
成形を行って超電導体を製造すると、成形体の内部に存
在する気孔を従来よりも遥かに少なくすることができ、
圧密度の高い成形体を得ることができるので、焼結密度
を従来より高めることができ、臨界電流密度の高い酸化
物超電導体を製造することができる。また、酸化物超電
導線を製造する場合も同様な理由から臨界電流密度の高
い酸化物超電導線から得られる。
一方、酸化物超電導体の前駆体の超微粒子を製造する
場合は、Arガスと水素ガスを送るか、あるいは、Arガス
のみを送るか、または、酸素ガスを少量含むArガスを反
応炉に送り、前記と同様な操作を行うことにより前駆体
の超微粒子を製造することができる。この前駆体の超微
粒子は前記酸化物超電導体の超微粒子と同様に酸化物超
電導体のバルクの製造、あるいは超電導線の製造に利用
することができる。以上のように前記方法を実施する
と、反応炉2内に送るガスの種類を変更することによ
り、容易に酸化物超電導体あるいはその前駆体の超微粒
子を製造することができる。なお、同一のガスを反応炉
2に送る場合であっても、酸素ガス濃度を変更すること
によって酸素含有量の異なる酸化物超電導体の超微粒子
を製造することができる。
場合は、Arガスと水素ガスを送るか、あるいは、Arガス
のみを送るか、または、酸素ガスを少量含むArガスを反
応炉に送り、前記と同様な操作を行うことにより前駆体
の超微粒子を製造することができる。この前駆体の超微
粒子は前記酸化物超電導体の超微粒子と同様に酸化物超
電導体のバルクの製造、あるいは超電導線の製造に利用
することができる。以上のように前記方法を実施する
と、反応炉2内に送るガスの種類を変更することによ
り、容易に酸化物超電導体あるいはその前駆体の超微粒
子を製造することができる。なお、同一のガスを反応炉
2に送る場合であっても、酸素ガス濃度を変更すること
によって酸素含有量の異なる酸化物超電導体の超微粒子
を製造することができる。
「実施例」 第1図に示す構成の装置を用いてY−Ba−Cu−O系の
超電導体の超微粒子を製造した。
超電導体の超微粒子を製造した。
原料としてYの金属チップとBaの金属チップとCuの金
属チップをY:Ba:Cu=1:2:3の割合となるように用意し、
導電ベースの収納部に設置し、導電ベースを水冷して原
料も冷却した。
属チップをY:Ba:Cu=1:2:3の割合となるように用意し、
導電ベースの収納部に設置し、導電ベースを水冷して原
料も冷却した。
次に反応炉内を排気した後に、反応炉内にArガスを圧
力460/760mmHg、水素ガスを圧力300/760mmHgの割合の混
合ガスを導入し、循環ポンプを作動させて混合ガスを流
速10/分で循環させるとともに、タングステン製の電
極に20〜50Vの電圧を印加して反応炉内にプラズマアー
クを発生させて原料を溶解して超微粒子を発生させた。
プラズマアークにより発生した超微粒子を前記混合ガス
とともに回収装置に送り、混合ガス中の超微粒子を補集
した。
力460/760mmHg、水素ガスを圧力300/760mmHgの割合の混
合ガスを導入し、循環ポンプを作動させて混合ガスを流
速10/分で循環させるとともに、タングステン製の電
極に20〜50Vの電圧を印加して反応炉内にプラズマアー
クを発生させて原料を溶解して超微粒子を発生させた。
プラズマアークにより発生した超微粒子を前記混合ガス
とともに回収装置に送り、混合ガス中の超微粒子を補集
した。
以上の操作により平均粒径0.1〜1.0μm程度の超微粒
子が得られた。
子が得られた。
「発明の効果」 以上説明したように本発明は、プラズマアークにより
超電導体の原料を溶解させて超微粒子を発生させ、これ
を循環ガスで補集装置に送って補集するために、循環ガ
スに酸素ガスを含有させてプラズマアークの熱で反応さ
せることにより酸化物超電導体の超微粒子を得ることが
できる。また、循環ガスに酸素ガスを含まないガスを用
いるならば、酸化物超導電体の前駆体の超微粒子を得る
ことができる。更に、導電ベースの各収納部に酸化物超
電導体の原料を収納しているので、各収納部と電極との
間で発生させるプラズマアークの温度を調整することで
各収納部毎に適量の組成の超微粒子を発生させることが
でき、これらを循環ガスによりまとめて補集することに
より所望の組成比の酸化物超電導体の超微粒子またはそ
の前駆体微粒子が得られる。そして、このように製造さ
れた超微粒子を加圧成形して焼結することによって従来
より気孔の少ない圧密度の高い酸化物超電導体を得るこ
とができる。また、前記超微粒子を金属管に充填して縮
径加工を施した後に熱処理するならば、従来より気孔の
少ない圧密度の高い酸化物超電導体を備えた超電導線を
得ることができる。従って、前記超微粒子を用いること
により臨界電流密度の高い酸化物超電導体あるいは酸化
物超電導線を製造することができる。
超電導体の原料を溶解させて超微粒子を発生させ、これ
を循環ガスで補集装置に送って補集するために、循環ガ
スに酸素ガスを含有させてプラズマアークの熱で反応さ
せることにより酸化物超電導体の超微粒子を得ることが
できる。また、循環ガスに酸素ガスを含まないガスを用
いるならば、酸化物超導電体の前駆体の超微粒子を得る
ことができる。更に、導電ベースの各収納部に酸化物超
電導体の原料を収納しているので、各収納部と電極との
間で発生させるプラズマアークの温度を調整することで
各収納部毎に適量の組成の超微粒子を発生させることが
でき、これらを循環ガスによりまとめて補集することに
より所望の組成比の酸化物超電導体の超微粒子またはそ
の前駆体微粒子が得られる。そして、このように製造さ
れた超微粒子を加圧成形して焼結することによって従来
より気孔の少ない圧密度の高い酸化物超電導体を得るこ
とができる。また、前記超微粒子を金属管に充填して縮
径加工を施した後に熱処理するならば、従来より気孔の
少ない圧密度の高い酸化物超電導体を備えた超電導線を
得ることができる。従って、前記超微粒子を用いること
により臨界電流密度の高い酸化物超電導体あるいは酸化
物超電導線を製造することができる。
第1図は本発明方法を実施する際に用いて好適な装置を
示す構成図である。 2……反応炉、3……補集装置、4……循環ポンプ、 5……導電ベース、6……排気管、7,8……パイプ、 9……供給管、12,13,14……ガスの供給源、 19……接続管、21……接続管。
示す構成図である。 2……反応炉、3……補集装置、4……循環ポンプ、 5……導電ベース、6……排気管、7,8……パイプ、 9……供給管、12,13,14……ガスの供給源、 19……接続管、21……接続管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 正一 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 山之内 宏 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−51307(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 1/00 - 23/08 H01L 39/00 - 39/24 H01B 12/00 C01B 13/14
Claims (1)
- 【請求項1】ガスの循環経路内に反応炉と採集装置を組
み込み、循環経路に沿って不活性ガスと水素ガスと酸素
ガスの少なくとも1つを循環可能に構成し、反応炉内に
導電ベースと電極を設けたプラズマアーク装置を用いて
行う製造方法であって、 反応炉内に設けた導電ベースに複数の収納部を設け、こ
れら収納部の各々に別々の電極を対峙させて設け、酸化
物超電導体を構成する元素を含有する原料を前記複数の
収納部に収納し、前記各電極と導電ベースとの間で個々
に温度の異なるプラズマアークを生じさせて前記各収納
部の原料から酸化物超電導体を構成する元素の超微粒子
を発生させるとともに、前記ガスの少なくとも1つを循
環させて反応炉内の超微粒子を採集装置に送り、超微粒
子を回収することを特徴とする酸化物超電導体の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63172032A JP2812465B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63172032A JP2812465B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0222103A JPH0222103A (ja) | 1990-01-25 |
| JP2812465B2 true JP2812465B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=15934267
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63172032A Expired - Fee Related JP2812465B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2812465B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63145336A (ja) * | 1986-12-09 | 1988-06-17 | Matsushita Electric Works Ltd | ポリイミド樹脂成形材料の製造方法 |
| JPH02196007A (ja) * | 1989-01-24 | 1990-08-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 超伝導体の製造法 |
| JPH0340908A (ja) * | 1989-02-17 | 1991-02-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 超伝導体の製造法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0832547B2 (ja) * | 1987-08-20 | 1996-03-29 | 古河電気工業株式会社 | 酸化物系超電導体の製造方法 |
-
1988
- 1988-07-11 JP JP63172032A patent/JP2812465B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0222103A (ja) | 1990-01-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |