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JP2812850B2 - コンクリートと埋設鋼材の間の付着力を調整する方法 - Google Patents
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JP2812850B2 - コンクリートと埋設鋼材の間の付着力を調整する方法 - Google Patents

コンクリートと埋設鋼材の間の付着力を調整する方法

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JP2812850B2 JP5064201A JP6420193A JP2812850B2 JP 2812850 B2 JP2812850 B2 JP 2812850B2 JP 5064201 A JP5064201 A JP 5064201A JP 6420193 A JP6420193 A JP 6420193A JP 2812850 B2 JP2812850 B2 JP 2812850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化したコンクリート体
と内部に埋設された鋼材との間の付着力を調整する方法
に係わる。
【0002】
【従来の技術】本発明は、硬化したコンクリートと、補
強用鋼材や、プレテンションまたはポストテンションの
鋼材や鋼線などの内部に埋設された鋼材との間の付着力
を(例えば、増減して)調整するための硬化コンクリー
トの電気化学的処理方法に関する。従来、硬化したコン
クリートの鋼材/コンクリート間の付着力を現場で制御
して変更させる方法は知られていないので、前記のよう
な方法は不可能であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、接触面
での充填性を高めるために、硬化したコンクリート構造
物内での鋼材/コンクリート間の付着面の状態を調整で
きることにある。コンクリートの初期硬化期間中に鋼材
表面でブリージング水が蓄積するせいや、あるいは、流
し込み作業のさいのコンクリートの締め固め不足のせい
で、補強用埋設鋼材または緊張部材間の付着面の充填性
がしばしば不完全となる。鋼材/コンクリート間の付着
面での充填不足の結果、水圧が掛かった構造部での漏水
や、鋼材周辺のコンクリート面の中性化や鋼材の腐食が
みられるようになる。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の作用効果】本発
明は、内部埋設鋼材をマイナス電極として、また、鋼材
から所定間隔あけて設置された、普通はコンクリート外
側表面上に位置する、分散電極体をプラス電極として使
用するコンクリートの電気化学的処理中において、埋設
鋼材と周囲コンクリートとの間の付着力が、電荷の作用
の結果、著しく変化するという発見に基づいて成された
ものである。付着力は、処理の初期段階では初期値以下
のレベルまで連続的に減少するが、継続処理すると付着
力は連続的に著しく増加する。その付着力の変動値は、
所定タイプのコンクリートについて予知可能であり、再
現性があることが判明した。そのため、一定の処理時間
と鋼材/コンクリート間の付着力の効果との関係のデー
タ基準値を作成することにより、既成構造物でのそのよ
うな付着力の予知可能な調整ができるようになる。
【0005】たとえば、両端固定された補強用鋼材を使
用した場合には、鋼材/コンクリート間の付着面での付
着力を増加させることが望まれる。補強されたコンクリ
ートの従来技術の電気化学的処理は、よく知られてお
り、内部鋼材はマイナス極として接続されており、外部
分散電極はプラス極として利用されている。そのような
例が、ベネスランドらの米国特許第4,832,903
号に記述されている。しかしながら、そのような従来技
術方法は、例えば、塩化物で汚染されたコンクリート構
造物や、あるいは、内部埋設鋼材までも腐食状態にある
コンクリート構造物のリハビリ処置に使用するのを目的
としている。本発明の技術方法は、腐食コンクリートに
関連して使用できるものであるが、本発明の処理方法
は、リハビリ処置のものではなくて、鋼材/コンクリー
ト間の付着面での付着力を制御したり調整したりするこ
とを目的としている。本発明の方法では、処理状態や制
御パラメータがリハビリ処置の場合とは全く異なる。
【0006】こうして、本発明によれば、硬化したコン
クリート体と内部に埋設された補強用鋼材、及び/又は
プレテンション又はポストテンションの鋼材との間の付
着力を調整する方法であって、 (a)直流電圧源を用意する工程と、 (b)前記内部埋設鋼材に前記電圧源のマイナス極を接
続する工程と、 (c)前記コンクリート体に結合した分散電極手段を作
成する工程と、 (d)前記分散電極手段を前記電圧源のプラス極に接続
する工程と、 (e)鋼材/コンクリート間の付着力と、前記鋼材と前
記分散電極手段の間に流れる埋設鋼材単位の全電流量と
の連続関係を示している、前記コンクリート体に適用可
能なデータを基準値を、必要なら最初に作成して、供給
する工程、 (f)前記電圧源を駆動して前記埋設鋼材と前記配設電
極手段との間に前記埋設鋼材の表面積1平方メートル当
たり0.1〜10アンペアの電流を流させる工程と、 (g)前記鋼材の単位あたりの全電荷量が、前記データ
基準値を作成した場合にはその計算された値になって、
前記埋設鋼材と前記コンクリートとの付着力の所定調整
値に達した時点で前記全処理を終了する工程とから成
る、コンクリート/埋設鋼材間の付着力調整方法が提供
される。
【0007】本発明の上記やその他の特徴と目的をより
完全に理解するために、以下の本発明の好適な実施例の
詳細な説明と付随図面とを参照されたい。
【0008】
【実施例】本発明によれば、鋼材/コンクリート間の付
着は、埋設された鋼材と、鋼材から一定間隔離れたコン
クリート表面に設定された分散電極との間に電流を流し
て行われる。図1は、その目的を達成するための典型的
なモデルを示している。図1の10で示されているの
は、補強(あるいはプレテンションまたはポストテンシ
ョンで緊張)されたコンクリート構造物である。図のコ
ンクリート本体は、コンクリートに埋設されコンクリー
トに囲まれた複数の補強鋼材12で補強されている。
【0009】直流電圧電源Gのマイナス極は埋設鋼材1
2に接続され、プラス極は分散電極13に接続されてお
り、電極13は、鋼やチタニウムなどの導電金属網で造
られている。図示の構成では、電極13は電解質担体1
4内に埋設されていて、電解質担体14は、例えば水溶
液や電解溶液で湿らせたセルロースパルプ繊維で形成さ
れている。セルロースパルプ繊維を使用する場合は、普
通その繊維をコンクリート11の外側表面15に吹き付
けて2層に形成する。繊維材はコンクリート表面に自力
で付着されるので、垂直な表面や下向表面にも散布可能
である。図1に図示されているように、第1層を吹き付
け形成した後に網状電極13を敷設して、網状電極の上
面に繊維材の第2層を作成する。
【0010】本発明では、特に分散電極の形態を特定は
しない。コンクリートの材質や面の向きが許せば、電極
13は液体内に浸漬してもよいし、あるいは、水分を含
んだ多孔体や布材に埋設してもよい。同様に、コンクリ
ート表面を電導層で覆ったり(または、電導性薄膜を直
接添付したり)することもできる。本発明の目的達成の
ために抜本的に必要なことは、内部埋設鋼材12とその
対抗電極との間に一定電流を通すために、所定区域に配
設された電極を装備することである。
【0011】電源Gの供給能力も、特に重要ではない。
しかしながら、実際の操作にあたっては、40V以下、
通常5〜40Vの、できれば調整可能の、直流電圧が供
給できるのが望ましい。安全性のためには、40ボルト
が適切上限値である。また、装置は、作業区域内の埋設
鋼材の表面積1平方メートルにつき0.1〜10アンペ
ア、通常0.5〜10アンペアの電流を供給できる電流
能力を有するのが好ましい。
【0012】図2には、鋼材表面積1平方メートルにつ
きアンペア・時間単位で示す埋設鋼材に印加された全電
荷量に対する、鋼材/コンクリート間の付着力のMPa
(メガパスカル)単位の値が曲線で表されている。図2
の実線は、標準組成コンクリートの平均値である。実線
の上下の点線は、前記平均値からの典型的偏差値曲線を
示している。
【0013】図2から明かなように、本発明の方法の第
1段階処理では、つまり、鋼材表面積1平方メートルに
つき4000〜5000アンペア・時間で電流供給する
時点までは、埋設鋼材と周囲コンクリートとの間の付着
力は減少している。図示のように、初期付着力はおよそ
1.8MPa であったのが、しだいに0.6から0.7MP
a まで下降して、そのとき電流供給量が鋼材表面積1平
方メートルにつきほぼ4300アンペア・時間になる。
【0014】そして、埋設鋼材と分散電極間の電流供給
をさらに継続させるに連れて、埋設鋼材と周囲コンクリ
ート間の付着力は増加し始める。さらに、電流量を増や
すと、付着力は劇的に初期値を超えて、最終的には最大
値に達する。図2のグラフでは、付着力の最大値は、鋼
材表面積1平方メートルにつきほぼ12000アンペア
・時間付近でおよそ5.7MPa までになる。
【0015】付着力は最大値になった後、電流供給を続
けても再び下降し始めるが、究極的にはほぼ水平になっ
て、鋼材表面積1平方メートルにつきほぼ14000〜
15000アンペア・時間の範囲の電流量で、比較的に
安定する。一般的には、最大付着力値を超えるような処
理を行う理由はない。実際、そのような処理は損失に過
ぎない。
【0016】図2のグラフは、平均的な品質のコンクリ
ートからの実測定値に基づいた曲線で図示されている。
同様のデータ基準値がどのような組成のコンクリートか
らも得ることができるが、図2の曲線値は、ほとんどの
実際的処理に適応している。図2からは、埋設普通鋼材
と周囲普通コンクリート間の付着力を低減するためには
鋼材表面積1平方メートルにつき7000アンペア・時
以下、好ましくは2000〜6000アンペア・時間
の電荷量を供給し、また付着力を高めるためには鋼材表
面積1平方メートルにつき7000〜15000アンペ
ア・時間、好ましくは8000〜12000アンペア・
時間の電荷量を供給すればよいことがわかる。
【0017】本発明の方法では、付着力が初期値を超え
るような処理がされる時点では、鋼材/コンクリート間
の付着面やその周辺にあるコンクリートの隙間は、鋼材
表面での電気化学的反応により生成された物質で充満し
ていることが観察されている。それら物質は、水酸化カ
ルシウムや炭酸カルシウムを含む多様な化合物の混合物
であると考えられる。この化学反応化合物による隙間充
填により、どんな場合にでも前記付着面が不浸透性とな
って密封される。
【0018】本発明の目的は、硬化したコンクリート構
造物内で鋼材/コンクリート間の付着力を現場調整でき
るようにした注目すべき予期しない効果を達成するはじ
めての方法である。例えば、普通コンクリート構造物に
埋設された標準的な両端固定鋼材では相互付着力を増加
させることが望ましい。普通コンクリート組成のデータ
基準値は簡単に作成することができ、ほとんどの種類の
コンクリートに適用することが可能である。綿密な構造
物の場合および/あるいはユニークなコンクリート構造
形態の場合には、一連の簡単なテストを実行することに
よりその特定組成コンクリートのデータ基準値を設定す
ることができる。それらデータ基準値は、特定組成を使
用する特殊構造物に適用できて、その構成制御に利用さ
れる。
【0019】上記の鋼材/コンクリート間の付着力を正
確に制御調節することに加えて、本発明の方法は、水分
や周囲空気の進入を防ぐために鋼材/コンクリート付着
面を効果的に密封するのにも利用できる。充填作用は、
鋼材/コンクリート付着面やその周辺のコンクリート隙
間での反応生成物の沈澱の効果であって、その区域のコ
ンクリートを外部の液体や気体がほぼ侵入不可にせしめ
る。
【0020】本発明の方法は、従来の技術や装置に、簡
単にかつ経済的に適用あるいは利用できる。例えば汎用
一例として、外部電極手段を構造物の外側表面に設置す
れば、処理終了後に洗い取るかまたは除去することがで
きる。上記で説明された本発明の実施例は好適な一例で
あって、請求項範囲の内容から逸脱することなく変更で
きるのは、言うまでもない。以下に本発明のいくつかの
好ましい実施態様について記載する。
【0021】(1)鋼材/コンクリート間の付着力と、
前記鋼材と前記分散電極手段の間に流れる埋設鋼材単位
の全電流量との連続関係を示している、コンクリート体
に適用可能なデータ基準値を最初に作成して、鋼材の単
位あたりの全電荷量が埋設鋼材と前記コンクリートとの
付着力の所定調整値に達する時点を、前記データ基準値
から計算した値によって知ることを特徴とする請求項1
記載の方法。
【0022】(2)前記データ基準値が、埋設鋼材の表
面域での単位あたりの全電流印加量と鋼材/コンクリー
ト間の付着力との連続関係を示すものであることを特徴
とする請求項第1項記載の方法。 (3)前記埋設鋼材へ供給される全電流印加量が、前記
鋼材と前記コンクリートとの間の付着力を所定分減少さ
せる値となった時点で、前記処理が終了することを特徴
とする請求項1記載の方法。
【0023】(4)前記埋設鋼材へ供給される全電流印
加量が、前記鋼材と前記コンクリートとの間の付着力を
所定分増加させる値となった時点で、前記処理が終了す
ることを特徴とする請求項1記載の方法。 (5)前記電圧供給源が、約40ボルト以下の直流電圧
を供給できる能力をもち、処理中に埋設鋼材の表面域の
1平方メートルにつき約0.1から約10アンペアの電
流を供給することを特徴とする請求項1記載の方法。
【0024】(6)(a)前記埋設鋼材は、引張力を受
けていない補強部材で構成されており、(b)前記処理
は、前記補強部材と前記コンクリートの間の付着力を増
加するよう制御されることを特徴とする請求項1記載の
方法。 (7)前記処理は、周囲コンクリートの隙間部を電気化
学的作用の生成物で充填することにより鋼材/コンクリ
ート間の付着面を充填できるよう、十分に継続して実行
されることを特徴とする上記(4)記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例を示したコンクリート
構造物の概略断面図である。
【図2】図2は、本発明の処理時間と、コンクリートと
それに埋設された鋼材との間の付着力の効果との関係を
示したグラフである。
【符号の説明】
10…補強されたコンクリート構造物 11…コンクリート 12…強鋼材 13…電極 14…電解質担体14 15…外側表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 23/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化したコンクリート体と内部に埋設さ
    れた補強用鋼材、及び/又はプレテンション又はポスト
    テンションの鋼材との間の付着力を調整する方法であっ
    て、 (a)直流電圧源を用意する工程と、 (b)前記内部埋設鋼材に前記電圧源のマイナス極を接
    続する工程と、 (c)前記コンクリート体に結合した分散電極手段を作
    成する工程と、 (d)前記分散電極手段を前記電圧源のプラス極に接続
    する工程と、 (e)前記電圧源を駆動して前記埋設鋼材と前記配設電
    極手段との間に前記埋設鋼材の表面積1平方メートル当
    たり0.1〜10アンペアの電流を流させる工程と、 (f)前記鋼材の単位あたりの全電荷量が前記埋設鋼材
    と前記コンクリートとの付着力の所定調整値に達した時
    点で前記全処理を終了する工程とから成る、コンクリー
    ト/埋設鋼材間の付着力調整方法。
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