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JP2817360B2 - シラン化合物 - Google Patents
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JP2817360B2 - シラン化合物 - Google Patents

シラン化合物

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JP2817360B2
JP2817360B2 JP14033590A JP14033590A JP2817360B2 JP 2817360 B2 JP2817360 B2 JP 2817360B2 JP 14033590 A JP14033590 A JP 14033590A JP 14033590 A JP14033590 A JP 14033590A JP 2817360 B2 JP2817360 B2 JP 2817360B2
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章 鷲見
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【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高機能発現単量体として有用な新規なシラ
ン化合物及びその中間体して有用な新規なシラン化合物
に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、末端に活性シリル基を有する化合物が、シーリ
ング剤又はコーティング剤等の広範な分野で用いられて
いる。
しかしながら、近年ますます高い性能、高耐熱性、高
機械的強度及び高硬度等が要求されるようになってお
り、現存するシラン化合物は、これら種々の要求に対し
て必ずしも満足のいくものではない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上述の従来技術の状況に鑑み、高耐熱性、
高機械的強度及び高硬度等を有する機能性高分子材料と
なり得る高機能発現単量体として、新規なシラン化合物
を提供することを目的とする。
(ロ)発明の構成 〔課題を解決する為の手段〕 本発明者等は、かかる目的を達成すべく種々検討した
結果、新規な高機能発現単量体として、下記一般式
〔I〕で示されるシラン化合物を見出し、又その中間体
として有用な下記一般式〔II〕で示される化合物を見出
した。
即ち、本発明は下記一般式〔I〕で示される化合物 〔式中R1は水素原子又はメチル基であり、R2は低級アル
コキシ基であり、R3は低級アルキル基又は水素原子であ
り、Xは−S−、−SO2−、−O−、−CONH−、−CH=C
H−、−CH2CH2−又は (R4及びR5は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル
基、トリフルオロメチル基又はトリクロロメチル基であ
り、互いに同じであっても違ってもよい)であり、nは
1、2又は3であり、mは0又は1である。但し、R2
メトキシ基でかつnが2であり、さらにR3がメチル基で
ある場合を除く。〕 及び下記一般式〔II〕で示される化合物である。
〔式中R1、R3、X、n及びmの意味は、特許請求の範囲
第1項に記載されたものと同じである。〕 一般式〔I〕におけるR2はメトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基又はブトキシ基等の低級アルコキシ基であ
り、R3はメチル基、エチル基、プロピル基等の低級アル
キル基、又は水素原子であり、一般式〔I〕で示される
本発明の化合物としては、例えば以下のものがある。
即ち、ジ〔4−(3−トリメトキシシリルプロピルオ
キシ)フェニル〕スルフィド、ジ〔4−(3−ジメトキ
シメチルシリル−2−メチルプロピルオキシ)フェニ
ル〕スルホン、ジ〔4−(3−ジエトキシエチルシリル
プロピルオキシ)フェニル〕エーテル、4,4′−ビス
(3−ジプロポキシメチルシリル−2−メチルプロピル
オキシ)ベンズアニリド、1,2−ビス〔4−(3−ジメ
トキシプロピルシリルプロピルオキシ)フェニル〕エチ
レン、1,2−ビス〔4−(3−トリメトキシシリル−2
−メチルプロピルオキシ)フェニル〕エタン、ビス〔4
−(3−ジメトキシメチルシリル−2−メチル−プロピ
ルオキシ)フェニル〕メタン、ジフルオロ−ビス〔4−
(3−ジメトキシシリルプロピルオキシ)フェニル〕メ
タン、1,1−ビス〔4−(3−トリブトキシシリル−2
−メチルプロピルオキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビ
ス〔4−(3−トリメトキシシリルプロピルオキシ)フ
ェニル〕プロパン、2−〔4−(3−トリメトキシシリ
ルプロピルオキシ)フェニル〕−2′−〔4−(3−ト
リエトキシシリルプロピルオキシ)フェニル〕プロパ
ン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔4−
(3−トリメトキシシリル−2−メチルプロピルオキ
シ)フェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロ
−2,2−ビス〔4−(3−トリメトキシシリルプロピル
オキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4−(3−
トリメトキシシリル−2−メチルプロピルオキシ)フェ
ニル〕プロパン及び3,3−ビス〔4−(3−トリメトキ
シシリルプロピルオキシ)フェニル〕ペンタン等があ
る。
又、一般式〔II〕で示される本発明の化合物として
は、例えば以下のものがある。
即ち、ジ〔4−(3−トリクロロシリルプロピルオキ
シ)フェニル〕スルフィド、ジ〔4−(3−ジクロロメ
チルシリル−2−メチルプロピルオキシ)フェニル〕ス
ルホン、ジ〔4−(3−ジメチルクロロシリルプロピル
オキシ)フェニル〕エーテル、4,4′−ビス(3−トリ
クロロシリル−2−メチルプロピルオキシ)ベンズアニ
リド、1,2−ビス〔4−(3−ジメトキシプロピルシリ
ルプロピルオキシ)フェニル〕エチレン、1,2−ビス
〔4−(3−トリクロロシリル−2−メチルプロピルオ
キシ)フェニル〕エタン、ビス〔4−(3−ジクロロメ
チルシリル−2−メチル−プロピルオキシ)フェニル〕
メタン、ジフルオロ−ビス〔4−(3−トリクロロシリ
ルプロピルオキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4
−(3−トリクロロシリル−2−メチルプロピルオキ
シ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−トリク
ロロシリル−2−メチルプロピルオキシ)フェニル〕プ
ロパン、2,2−ビス〔4−(3−ジクロロメチルシリル
−2−メチル−プロピルオキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−ジクロロエチルシリルプロピル
オキシ)フェニル〕プロパン、2−〔4−(3−ジクロ
ロエチルシリルプロピルオキシ)フェニル〕−2′−
〔4−(3−ジクロロメチルシリルプロピルオキシ)フ
ェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2
−ビス〔4−(3−トリクロロシリル−2−メチルプロ
ピルオキシ)フェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキ
サクロロ−2,2−ビス〔4−(3−トリクロロシリルプ
ロピルオキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4−
(3−ジクロロメチルシリル−2−メチルプロピルオキ
シ)フェニル〕プロパン、3,3−ビス〔4−(3−ジク
ロロエチルシリルプロピルオキシ)フェニル〕ペンタン
等がある。
前記一般式〔I〕で示される化合物〔以下単に化合物
〔I〕という)のうち、R1が水素原子である化合物は、
例えば特開昭59−223372号公報に記載された反応と同様
に、下記反応式(1)で示される反応(以下単に反応
(1)という〕の如く、アリルエーテル化合物〔III〕
とシリル化剤〔IV〕とを塩化白金酸6水和物の存在下で
反応させることにより、容易に製造できる。
〔式中R2、R3、X、n及びmの意味は、前記一般式
〔I〕におけるものと同じである。〕 一方、一般式〔I〕におけるR1がメチル基である化合
物は、上記反応(1)によっては合成できず、後述のと
おり、一般式〔II〕で示される化合物(以下単に化合物
〔II〕という)を経由する、反応式(2)及び反応式
(3)で示される反応〔以下各々単に反応(2)及び反
応(3)という〕によって容易に合成できる。
以下にまず、一般式〔I〕におけるR1が水素原子であ
る化合物〔I〕の製造方法の一例について詳しく説明す
る。
出発物質であるアリルエーテル化合物〔III〕をトル
エン又はベンゼン等の有機溶媒に溶かし、塩化白金酸6
水和物、アゾビスイソブチロニトリル又は過酸化ベンゾ
イル等のラジカル反応開始剤の存在下にシリル化剤〔I
V〕を滴加することにより反応せしめると、容易に化合
物〔I〕を製造することができる。シリル化剤〔IV〕の
好ましい反応比率は、アリルエーテル化合物〔III〕の
1モル当たり2〜3モルである。上記ラジカル反応開始
剤の好ましい使用量は、触媒として作用する量であれば
よく、例えば塩化白金酸6水和物の場合には、アリルエ
ーテル化合物〔III〕の1モル当たり、0.05〜0.2ミリモ
ルとすればよい。
反応(1)の好ましい反応温度は、着色を防ぐため、
0〜110℃、より好ましくは40〜60℃である。反応
(1)は2時間程度でほとんど完結するが、ガスクロマ
トグラフィー、1H−核磁気共鳴スペクトル又は13C−核
磁気共鳴スペクトル等で、反応の終結を確認するのが望
ましい。
反応(1)に用いるアリルエーテル化合物〔III〕の
好ましい例としては、2,2−ビス〔4−(2−プロペニ
ルオキシ)フェニル〕プロパン、ジ〔4−(2−プロペ
ニルオキシ)フェニル〕スルフィド、ジ〔4−(2−プ
ロペニルオキシ)フェニル〕スルホン、ジ〔4−(2−
プロペニルオキシ)フェニル〕エーテル、4,4′−ビス
(2−プロペニルオキシ)ベンズアニリド、1,2−ビス
〔4−(2−プロペニルオキシ)フェニル〕エチレン、
1,2−ビス〔4−(2−プロペニルオキシ)フェニル〕
エタン、ビス〔4−(2−プロペニルオキシ)フェニ
ル〕メタン、ジフルオロ−ビス〔4−(2−プロペニル
オキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(2−プ
ロペニルオキシ)フェニル〕エタン、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス〔4−(2−プロペニルオキ
シ)フェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロ
−2,2−ビス〔4−(2−プロペニルオキシ)フェニ
ル〕プロパン、1,1−ビス〔4−(2−プロペニルオキ
シ)フェニル〕プロパン及び3,3−ビス〔4−(2−プ
ロペニルオキシ)フェニル〕ペンタン等がある。
反応(1)に用いるシリル化剤〔IV〕の好ましい例と
しては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ト
リプロポキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエト
キシメチルシラン、ジプロポキシメチルシラン、ジメチ
ルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリクロ
ロシラン及びジクロロメチルシラン等がある。
かくして得られた化合物〔I〕は、精製せずともその
まま湿気硬化性材料等に利用できるが、必要に応じて減
圧蒸留等の手段により精製を行ってもよい。
次に、R1がメチル基である化合物〔I〕の製造方法の
一例を説明する。
下記反応(2)及び反応(3)の如く、メタリルエー
テル化合物〔V〕とシリル化剤〔VI〕とを、塩化白金酸
6水和物の存在下で反応させることにより、化合物〔I
I〕を合成し、さらに化合物〔II〕を塩基存在下でアル
コール〔VII〕と反応させることにより、化合物〔I〕
を容易に製造することができる。
〔式中R2、R3、X、m及びnの意味は、前記と同じであ
る。〕 このR1がメチル基であるシラン化合物〔I〕の製造方
法についてさらに詳しく説明すると、出発物質であるメ
タリルエーテル化合物〔V〕をトルエン、ベンゼン等の
有機溶媒に溶かし、塩化白金酸6水和物、アゾビスイソ
ブチロニトリル又は過酸化ベンゾイル等のラジカル反応
開始剤の存在下にシリル化剤〔VI〕を滴加することによ
り反応せしめると、容易に化合物〔II〕を製造すること
ができる。シリル化剤〔VI〕の好ましい反応比率は、メ
タリルエーテル化合物〔V〕の1モル当たり2〜4モル
である。上記ラジカル反応開始剤の好ましい使用量は、
触媒として作用する量であればよく、例えば塩化白金酸
6水和物の場合には、メタリルエーテル化合物〔V〕の
1モル当たり、0.05〜0.2ミリモルとすればよい。
反応(2)の好ましい反応温度は−90〜110℃、より
好ましくは0〜60℃である。反応(2)は4時間程度で
ほとんど完結するが、ガスクロマトグラフィー、1H−核
磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル等で
反応の終結を確認するのが望ましい。
反応(2)に用いるメタリルエーテル化合物〔V〕の
好ましい例としては、ジ〔4−(2−メチル−2−プロ
ペニルオキシ)フェニル〕スルフィド、ジ〔4−(2−
メチル−2−プロペニルオキシ)フェニル〕スルホン、
ジ〔4−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)フェニ
ル〕エーテル、4,4′−ビス(2−メチル−2−プロペ
ニルオキシ)ベンズアニリド、1,2−ビス〔4−(2−
メチル−2プロペニルオキシ)フェニル〕エチレン、1,
2−ビス〔4−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)
フェニル〕エタン、ビス〔4−(2−メチル−2−プロ
ペニルオキシ)フェニル〕メタン、ジフルオロ−ビス
〔4−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)フェニ
ル〕メタン、1,1−ビス〔4−(2−メチル−2−プロ
ペニルオキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−
(2−メチル−2−プロペニルオキシ)フェニル〕プロ
パン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔4−
(2−メチル−2−プロペニルオキシ)フェニル〕プロ
パン、1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロ−2,2−ビス〔4−
(2−メチル−2−プロペニルオキシ)フェニル〕プロ
パン、1,1−ビス〔4−(2−メチル−2−プロペニル
オキシ)フェニル〕プロパン及び3,3−ビス〔4−(2
−メチル−2−プロペニルオキシ)フェニル〕ペンタン
等がある。
反応(2)に用いるシリル化剤〔VI〕の好ましい例と
しては、トリクロロシラン、ジクロロシラン、ジクロロ
メチルシラン、ジクロロエチルシラン、ジクロロプロピ
ルシラン、ジメチルクロロシラン、ジエチルクロロシラ
ン及びジプロピルクロロシラン等がある。
かくして得られた化合物〔II〕は、精製せずともその
まま次の反応(3)に用いることができるが、必要に応
じて減圧蒸留等の手段により精製を行ってもよい。
上記のようにして得られた化合物〔II〕にアルコール
〔VII〕を加え、さらに塩基を滴加した後、副生する塩
を除去することにより、容易に化合物〔I〕を製造する
ことができる。
該反応(3)は発熱反応であるため、反応温度は−20
〜60℃が好ましい。反応(3)は4時間程度で完結する
が、ガスクロマトグラフィー、1H−核磁気共鳴スペクト
ル又は13C−核磁気共鳴スペクトル等で反応の終結を確
認するのが望ましい。
反応(3)に用いるアルコール〔VII〕の好ましい例
としては、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノ
ール及びtert−ブタノール等があり、これらの単独もし
くは混合物として用いることができる。
また、反応(3)に用いるアルコール〔VII〕の量
は、化合物〔II〕の塩素原子と当量でもよいが、反応の
進行を早めるために過剰量(1.5〜5倍当量)用いるの
が好ましい。
反応(3)に用いる塩基の好ましい例としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム及び
水酸化マグネシウム等の固体塩基のアルコール溶液又は
ピリジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジエ
チルアミン及びジメチルアミン等がある。
反応(3)により得られた化合物〔I〕をエーテル等
の溶媒で抽出する工程において、塩基が過剰に存在する
と化合物〔I〕と共に塩基が溶媒中に混入するため、高
純度の化合物〔I〕を得るには、反応(3)に用いる塩
基の量は、化合物〔II〕の塩素原子と当量程度とするこ
とが好ましい。
かくして得られた化合物〔I〕は、抽出以外の精製を
せずとも、そのまま湿気硬化性材料等に利用できるが、
必要に応じて減圧蒸留等の手段により精製を行ってもよ
い。
本発明の化合物〔I〕を重合反応により硬化させるに
は、化合物〔I〕と水を反応させることにより、Siに結
合したアルコキシ基を加水分解させ、続いて脱水縮合さ
せることにより高分子化すればよい。
硬化反応に必要な水は微量でよく、空気中の水分でも
充分あるが、水を適宜加えても良い。
上記の硬化反応を促進させるために、一般的な縮重合
促進剤を添加することが好ましく、例えばシーリング剤
の硬化触媒として一般に使用されている化合物、例えば
ジブチルスズラウレート等の化合物と塩基、例えばトリ
エチルアミン又はピリジンを併用することが好ましい。
上記硬化反応は、上記促進剤を使用すれば、室温にお
いて充分進行するが、加熱して硬化反応を行うことは、
硬化反応を更に促進させることができること及び加水分
解により生じるアルコールを揮散させることにより、高
硬度の硬化物を得ることができる点で好ましい。
加熱温度としては、室温以上でかつ化合物〔I〕の熱
分解温度以下の温度であればよく、一般に40〜200℃の
温度範囲で加熱すれば充分である。
加熱時間は、化合物〔I〕の特性に応じて適宜調整す
ればよい。
本発明の化合物〔I〕は、それ自体を単独で湿気硬化
させるか又は各種の湿気硬化可能な化合物と混合して硬
化させることにより、種々の有用な重合体となり、熱的
安定性及び化学的安定性等に優れ、かつ高強度及び高硬
度な高分子材料として種々の分野での応用が期待でき、
特にシーリング剤又はコーティング剤等に有用である。
〔実施例及び比較例〕
以下実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に
説明する。
実施例1 (2,2−ビス〔4−(3−トリメトキシシリルプロピル
オキシ)フェニル〕プロパンの合成) 温度計、滴下漏斗及び還流管を取り付けた300ml三ツ
口フラスコに、2,2−ビス〔4−(2−プロペニルオキ
シ)フェニル〕プロパン30.0g(0.098mol)、トルエン7
5ml及び塩化白金酸0.005gを入れ、溶解するまで撹拌を
続けた。その後トリメトキシシラン36.8g(0.300mol)
とトルエン75mlとを混合した溶液をゆっくりと滴下し、
滴下終了後更に55℃で1時間反応を続けた。1H−NMRス
ペクトルにより分析したところ、原料の2,2−ビス〔4
−(2−プロペニルオキシ)フェニル〕プロパンのオレ
フィンの吸収は完全に消失していた。
反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、トルエン及
び過剰のトリメトキシシランを濃縮することにより、2,
2−ビス〔4−(3−トリメトキシシリルプロピルオキ
シ)フェニル〕プロパン50.4gを得た(収率93%) 目的物が得られたことの確認を、質量スペクトル及び
赤外吸収スペクトル等によって行った。
〔質量スペクトル〕
計算値 m/e=553 実測値 m/e=553 〔赤外吸収スペクトル〕 ν=3060cm-1 芳香族C−H伸縮 ν=2950cm-1 CH伸縮 ν−2850cm-1 CH伸縮 ν=1250cm-1 C−O−C逆対称伸縮 ν=1185cm-1 Si−OCH3のSi−O伸縮 ν=1090cm-1 Si−OCH3のSi−O伸縮 ν=1020cm-1 C−O−C対称伸縮 実施例2 (2,2−ビス〔4−(3−トリクロロシリル−2−メチ
ルプロピルオキシ)フェニル〕プロパンの合成) 温度計、滴下漏斗及び還流管を取り付けた300ml三ツ
口フラスコに、2,2−ビス〔4−(2−メチル−2−プ
ロペニルオキシ)フェニル〕プロパン30.0g(0.09mo
l)、トルエン70ml及び塩化白金酸0.005gを入れ、溶解
するまで撹拌を続けた。その後トリクロロシラン50.0g
(0.37mol)とトルエン70mlとを混合した溶液を0℃で
ゆっくりと滴下し、滴下終了後更に60℃で4時間反応を
続けた。1H−NMRスペクトルにより分析したところ、原
料の2,2−ビス〔4−(2−メチル−2−プロペニルオ
キシ)フェニル〕プロパンのオレフィンの吸収は完全に
消失していた。
反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、トルエン及
び過剰のトリクロロシランを濃縮することにより、2,2
−ビス〔4−(1−トリクロロシリル−2−メチルプロ
ピルオキシ)フェニル〕プロパンを53.0g得た(収率97
%)。
目的物が得られたことの確認を、質量スペクトル等に
よって行った。
〔質量スペクトル〕
計算値 m/e=607 実測値 m/e=607 実施例3 (2,2−ビス〔4−(3−トリメトキシシリル−2−メ
チルプロピルオキシ)フェニル〕プロパンの合成) 温度計、滴下漏斗及び還流管を取り付けた300ml三ツ
口フラスコに、実施例2で合成した2,2−ビス〔4−
(3−トリクロロシリル−2−メチルプロピルオキシ)
フェニル〕プロパン15g(0.025mol)、メタノール30.4m
lを加え、0℃に保った。その後トリエチルアミン15.2g
(0.15mol)をゆっくりと滴下し、滴下終了後、更に室
温で2時間反応を続けた。
反応終了後、過剰のメタノールを減圧留去後、トリエ
チルアミン塩酸塩を除くために無水ジエチルエーテルを
加え、ろ過後ジエチルエーテルを減圧留去することによ
り、2,2−ビス〔4−(3−トリメトキシシリル−2−
メチルプロピルオキシ)フェニル〕プロパンを13.9g得
た(収率96%)。
目的物が得られたことの確認を、質量スペクトル及び
赤外吸収スペクトル等によって行った。
〔質量スペクトル〕
計算値 m/e=581 実測値 m/e=581 〔赤外吸収スペクトル〕 ν=3050cm-1 芳香族C−H伸縮 ν=2980cm-1 CH伸縮 ν−2950cm-1 CH伸縮 ν=2850cm-1 CH伸縮 ν=1250cm-1 C−O−C逆対称伸縮 ν=1182cm-1 Si−OCH3のSi−O伸縮 ν=1090cm-1 Si−OCH3のSi−O伸縮 ν=1020cm-1 C−O−C対称伸縮 実施例4 (2,2−ビス〔4−(3−ジクロロメチルシリル−2−
メチル−プロピルオキシ)フェニル〕プロパンの合成) 実施例2のトリクロロシランのかわりに、ジクロロメ
チルシランを用いた以外は、実施例2と同様の方法で合
成した。
目的物が得られたことの確認を、質量スペクトル等に
よって行った。
〔質量スペクトル〕
計算値 m/e=567 測定値 m/e=567 実施例5 (2,2−ビス〔4−(3−ジメトキシメチルシリル−2
−メチル−プロピルオキシ)フェニル〕プロパンの合
成) 実施例2で合成した2,2−ビス〔4−(3−トリクロ
ロシリル−2−メチルプロピルオキシ)フェニル〕プロ
パンのかわりに、実施例4で合成した2,2−ビス〔4−
(3−ジクロロメチルシリル−2−メチル−プロピルオ
キシ)フェニル〕プロパンを用いた以外は、実施例3と
同様の方法で合成した。
目的物が得られたことの確認を質量スペクトル及び赤
外吸収スペクトル等で行った。
〔質量スペクトル〕
計算値 m/e=549 測定値 m/e=549 〔赤外吸収スペクトル〕 比較例1 原料として、実施例1の2,2−ビス〔4−(2−プロ
ペニルオキシ)フェニル〕プロパンのかわりに、2,2−
ビス〔4−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)フェ
ニル〕プロパンを用いた以外は、実施例1と同様の方法
によって、前記一般式〔I〕においてR1がメチル基であ
る化合物〔I〕の合成を試みたが、実施例1とは異な
り、反応は進行しなかった。
参考例1 実施例3の2,2−ビス〔4−(3−トリメトキシシリ
ル−2−メチルプロピルオキシ)フェニル〕プロパンの
12.5重量部(以下、単に部と表す)、分子中にベンゼン
環を有せず、ジメトキシモノメチルシリル基及びポリプ
ロピレンオキサイド骨格を有する、分子量8000の市販の
オリゴマーであるMS−20A〔鐘淵化学工業(株)製〕25
部及びジブチルスズラウレート0.70部を混合し、室温で
3日硬化させた後さらに50℃で4日硬化させた。
硬化物の引張強度は10.7kg f/cm2であり、ショア硬度
は60.3であった。また熱重量分析(昇温速度20℃/分)
の結果、空気中で10%重量減少する温度は345℃であっ
た。
比較参考例1 MS−20Aを25部及びジブチルスズラウレート0.5部を混
合し、室温で3日硬化させた後さらに50℃で4日硬化さ
せた。
硬化物の引張強度は3.9kg f/cm2であり、ショア硬度
は8.5であった。また熱重量分析(昇温速度20℃/分)
の結果、空気中で10%重量減少する温度は250℃であっ
た。
以上の結果より、参考例1の硬化物は、比較例1の硬
化物に比較して、高い耐熱性、高機械的強度及び高い硬
度を示すことがわかる。
(ハ)発明の効果 本発明の化合物〔I〕は、湿気硬化させることによ
り、従来の湿気硬化性樹脂に比較して、高い耐熱性、高
い機械的強度及び高硬度を有する樹脂を提供することを
可能とし、本発明の化合物〔II〕は、一般式〔I〕にお
いてR1がメチル基である化合物を得るための中間体とし
て極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 馨 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東亞合成化学工業株式会社名古屋総合研 究所内 審査官 大久保 元浩 (56)参考文献 国際公開304416(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/12 C07F 7/18 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕で示される化合物。 〔式中R1は水素原子又はメチル基であり、R2は低級アル
    コキシ基であり、R3は低級アルキル基又は水素原子であ
    り、Xは−S−、−SO2−、−O−、−CONH−、−CH=C
    H−、 −CH2CH2−又は (R4及びR5は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル
    基、トリフルオロメチル基又はトリクロロメチル基であ
    り、お互いに同じであっても違ってもよい)であり、n
    は1、2又は3であり、mは0又は1である。但し、R2
    がメトキシ基でかつnが2であり、さらにR3がメチル基
    である場合を除く。〕
  2. 【請求項2】一般式〔II〕で示される化合物。 〔式中R1、R3、X、n及びmの意味は、特許請求の範囲
    第1項に記載されたものと同じである。〕
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