JP2817604B2 - 鋼板の気相浸珪処理装置における排ガス処理方法 - Google Patents
鋼板の気相浸珪処理装置における排ガス処理方法Info
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Description
耐食性、耐熱性、耐酸化性等の特性改善を目的として鋼
板表層もしくは鋼板全体にSiを富化するための気相浸
珪処理法(化学気相蒸着法)において、気相浸珪処理装
置を構成する浸珪処理炉から排気される排ガスの処理方
法に関する。
理方法が知られている。この方法は、圧延が容易なSi
含有量の比較的少ない鋼板に気相浸珪処理することでS
iを富化し、磁気特性等に優れた高珪素鋼板を得る方法
であり、例えば、特開昭62−227078号や特開昭
63−26324号等では、鋼板をSiCl4がmol
分率で5〜35%含まれる無酸化性ガス雰囲気中におい
て1023〜1200℃の温度で連続的に浸珪処理し、
高珪素鋼板を得ている。通常、この浸珪処理ではSiの
供給用原料ガスとしてSiCl4ガスが使用され、この
SiCl4は下記の反応式により鋼板と反応してSiが
鋼板中に浸透するとともに、反応副生成物として多量の
FeCl2(塩化第一鉄)が発生する。 SiCl4+5Fe→Fe3Si+2FeCl2↑
処理炉から排気される。排ガス中のFeCl2は102
3℃以上では気相状態であるが、炉から排気されて温度
が低下するとともに液相を経て結晶状の固相となる。こ
のため、排ガスが排気部の配管等の低温壁面に接触する
とFeCl2が壁面に結晶化して成長し、壁面に固く堆
積することになる。このFeCl2の堆積量は処理時間
の経過とともに増大し、最終的には排気部の配管等を閉
塞してしまい、浸珪処理の続行が事実上不可能となる。
うな排ガス中のFeCl2を除去するための排ガス処理
装置として、排ガスを熱交換器方式の1次クーラでFe
Cl2の融点(670℃)以下の温度まで冷却すること
でFeCl2を微粉状に析出させ、これをフィルタ装置
で回収するようにした装置が提案されている。
理装置は、FeCl2を微粉状に析出させるための1次
クーラが排ガスを伝熱壁に接触させて冷却する、いわゆ
る熱交換器方式のものであるため、FeCl2が熱交換
器の管壁等に結晶化して固く堆積し、器内のガス流路を
閉塞するという問題があり、この場合も長時間連続して
浸珪処理を実施することができない。
た排ガス中に含まれるFeCl2が、排ガス処理系内の
壁面に堆積してガス流路を閉塞することを防止すること
ができる排ガス処理方法を提供することにある。
のFeCl2をガス流路の壁面等に結晶化させることな
く固化させる方法について検討を行い、その結果、浸珪
処理炉から排気されるSiCl4およびFeCl2を含む
排ガスを気流中で急冷すると、FeCl2が微粉状に固
化することを見出した。本発明は、このような知見に基
づきなされたもので、その特徴とする構成は以下の通り
である。
ガスを接触させることにより鋼板を気相浸珪処理する装
置における排ガス処理方法において、浸珪処理炉から排
気されたSiCl4およびFeCl2を含む排ガスを、1
023℃以下の固体壁面に接触させることなくガス混合
クーラ内に導き、該ガス混合クーラ内において排ガスよ
りも低温の無酸化性ガスまたはSiCl4を含む無酸化
性ガスと混合することにより冷却し、混合平均温度67
0℃未満の混合ガスとすることによりガス中のFeCl
2を微粉状に固化させることを特徴とする鋼板の気相浸
珪処理装置における排ガス処理方法。
ガスを接触させることにより鋼板を気相浸珪処理する装
置における排ガス処理方法において、浸珪処理炉から排
気されたSiCl4およびFeCl2を含む排ガスを、1
023℃以下の固体壁面に接触させることなくガス混合
クーラ内に導き、該ガス混合クーラ内において排ガスよ
りも低温の無酸化性ガスまたはSiCl4を含む無酸化
性ガスと混合することにより冷却し、混合平均温度67
0℃未満の混合ガスとすることによりガス中のFeCl
2を微粉状に固化させ、次いで、該混合ガス中のFeC
l2を除去した後、該混合ガスの少なくとも一部を、浸
珪処理炉から排気された排ガスを冷却するために該排ガ
スに混合されるガスとして使用することを特徴とする鋼
板の気相浸珪処理装置における排ガス処理方法。
ると液相の細かいミストとなり、さらに冷却されるとミ
ストがそのまま気流中で微粉状の固体となる。このよう
な微粉状のFeCl2は低温壁面等に接触しても結晶化
して成長することはなく、また、壁面に一時的に付着し
たとしても気流に吹き飛ばされるため堆積することはな
い。したがって、炉から排気された排ガスをFeCl2
の沸点である1023℃以下の固体壁面に接触させるこ
となくガス混合クーラ内に導き、このガス混合クーラ内
で冷却ガスを混合することにより気流中でFeCl2の
融点である670℃未満の温度まで冷却すれば、排ガス
中のFeCl2は気流中で微粉状に固化し、排ガス流路
の壁面等に結晶化して堆積することはない。微粉状のF
eCl2はそのまま気流に随伴して気送され、これをフ
ィルタ等により容易に除去できる。
る。図1は本発明の排ガス処理法の概要を示すもので、
1は浸珪処理炉、2はガス混合クーラ、3は冷却ガス混
合部、4は冷却ガス供給管である。浸珪処理炉1から排
気される排ガスは、キャリアガスたる無酸化性ガス(A
r,He等の不活性ガスまたはN2若しくはこれらの混
合ガス等)に浸珪反応に利用されなかったSiCl4お
よび反応副生成物たるFeCl2が含まれた1023℃
以上の高温ガスである。浸珪処理炉から排気された排ガ
スは1023℃以上の高温に維持され且つ1023℃以
下の固体壁面に接触させることなくガス混合クーラ2に
導かれ、このガス混合クーラ内で冷却ガスを混合するこ
とにより、気流中でFeCl2の融点である670℃未
満の温度まで冷却される。
を通じて比較的低温(排ガスよりも低温)の冷却ガスを
供給しており、この冷却ガスをクーラ壁面から中心方向
に向けて流すか或いはクーラ壁面に沿って流すことで、
高温の排ガスが直接クーラ壁面に触れないようにしてあ
る。冷却ガスのクーラ内への供給方法は、例えば、図2
に示すようにクーラの周方向の数箇所に、冷却ガスをク
ーラ内壁面に沿って高速で吹き出すことができるスリッ
ト状の吹出口6(5aはヘッダ)を設け、この吹出口6
から吹き出す冷却ガスによりクーラ内壁全体を冷却ガス
の旋回流で覆うようにしてもよい。また、図3に示すよ
うに壁面全体(5bはヘッダ)からガスを中心方向に向
けて吹き出すようにしてもよい。
排ガス中のFeCl2をその融点以下の温度まで気流中
で冷却することにより、FeCl2は気流中で微粉状に
固化し、また、FeCl2が壁面に結晶化して堆積する
ことはない。微粉状のFeCl2はそのまま気流に随伴
して気送され、下流側のフィルタ等により回収除去され
る。また、微粉状のFeCl2はクーラやガス流路の壁
面に一時的に付着したとしても気流に吹き飛ばされるた
め堆積することはない。
r,He等の不活性ガスまたはN2若しくはこれらの混
合ガス等)またはSiCl4を含む無酸化性ガスが用い
られる。また、排ガスに対して冷却ガスを混合した後の
混合ガス平均温度は、FeCl2の融点未満の温度であ
る670℃未満とすることが必要である。これは、混合
ガスの平均温度が670℃未満にならないと、排ガス中
に気相のFeCl2が残留し、これがガス混合クーラ下
流側のガス流路の壁面に結晶化して固形物を形成するた
めである。
ガスを1023℃以下の固体壁面に接触させることなく
ガス混合クーラ2に導く必要があり、したがって、滲珪
処理炉1の排気部とガス混合クーラ2間のガス流路の壁
面が1023℃以下となる恐れがある場合には、そのガ
ス流路の壁面をヒータ等で加熱する必要がある。
スは、ガス中から微粉状のFeCl2を回収除去後、そ
の少なくとも一部を再びガス混合クーラ2に循環させ、
排ガスの冷却ガスとして再利用することが好ましい。
いる。ガス混合クーラ2で冷却された排ガス(排ガスと
冷却ガスとの混合ガス)は、さらに2次冷却装置7によ
り冷却され低温化された後、フィルタ装置8(バグフィ
ルタ等)および補助フィルタ装置9でFeCl2粉が除
去され、その一部が送風機11によりガス混合クーラ2
に冷却ガスとして供給される。また、浸珪処理炉から排
出された排ガス量分だけは、送風機10によりSiCl
4回収装置12およびガス洗浄装置13からなる排ガス
処理系に送られ、SiCl4を完全に回収した後、大気
放散される。このような循環系を設けることにより、排
ガス処理系に新たな冷却ガスを補給することなく、経済
的に排ガスを処理することが可能となる。なお、上記2
次冷却装置7は、排ガス中のFeCl2が既に微粉化し
ているため、従来の熱交換器方式のものを使用できる。
浸珪処理炉において、3%Si鋼帯を連続的に浸珪処理
して6.5%Si鋼帯を製造する際に、浸珪処理炉から
排気された排ガスを図6に示されるガス混合クーラ2に
導入して、冷却ガスとしてN2を混合し、混合後のガス
平均温度が400℃になるまで冷却した。図6に示すガ
ス混合クーラ2は、図2に示す方式と同じくクーラの周
方向の数箇所(3箇所)に冷却ガスをクーラ内壁面に沿
って高速で吹き出すことができる吹出口6(5aはヘッ
ダ)を設け、この吹出口6から吹き出す冷却ガスにより
クーラ内壁全体を冷却ガスの旋回流で覆うようにしたも
のである。また、比較例として、浸珪処理炉から排気さ
れた排ガスを図7に示される通常のシェルアンドチュー
ブ型の熱交換器に通し、200℃まで冷却した。
ガス処理系内でのFeCl2の堆積状況を比較した。図
8は処理時間に対応したガス冷却装置(図6のガス混合
クーラおよび図7の熱交換器)前後の差圧の変化を示し
たもので、図7の通常の熱交換器を使用した場合では時
間の経過とともに徐々に差圧が増加し、最終的に排ガス
の吸引ができなくなり、浸珪処理が継続不可能となっ
た。これに対し、図6のガス混合クーラを使用した場合
には、数十時間経過後も差圧の変化はなく、長時間連続
的に浸珪処理を行うことができた。
較例において、排ガス吸引ができなくなった時点で熱交
換器を取り外し、そのガス流路管内面を観察した際のF
eCl2の付着状況を示したものであり、同図に示すよ
うに管内面には結晶状に付着・成長したFeCl2が厚
く堆積していた。これに対して、同じ時間使用した図6
のガス混合クーラを開放してその内壁面を観察したが、
微粉状のFeCl2が僅かに付着している程度で、固い
結晶状の堆積物は観察されなかった。すなわち、図6に
示すガス混合クーラを使用した本発明例では、クーラ内
の気流中でFeCl2が微粉化し、内壁にFeCl2が結
晶状に付着、成長するのが防止されることが確認され
た。排ガス中から捕集されたFeCl2粉の粒度分布を
図10に示す。同図に示すように、FeCl2は平均数
μmの微粉となっていることが判る。
製造用の連続浸珪処理炉において、3%Si鋼帯を連続
的に浸珪処理して6.5%Si鋼帯を製造する際に、図
4に示す排ガス処理装置により排ガスを冷却・処理し
た。ガス混合クーラ2としては図6に示されるものを用
い、浸珪処理炉1から排気された排ガスを導入して、冷
却ガスとしてN2を混合し、混合後のガス平均温度が4
00℃になるまで冷却した。図11に操業中における浸
珪処理炉の炉圧の変化とガス混合クーラ前後の差圧の変
化を示す。これによれば、長時間浸珪処理を行っても炉
圧および差圧に変化はなく、本発明法によれば長時間連
続的に浸珪処理を実施できることが確認できた。
から排気された排ガス中のFeCl2を気流中で微粉化
することによりFeCl2の堆積による排ガス処理系の
閉塞を防止し、浸珪処理を長期間連続して実施すること
が可能となる。また、排ガスの一部を系内で循環させて
排ガスの冷却ガスとして用いるため、系外から冷却ガス
を補給することなく、経済的な排ガス処理を行うことが
できる。
一例を示す説明図であり、(a)はクーラの水平断面、
(b)はクーラの縦断面を示している。
他の例を示す説明図であり、(a)はクーラの水平断
面、(b)はクーラの縦断面を示している。
示す説明図
示す説明図
ラを示す説明図であり、(a)はクーラの水平断面、
(b)はクーラの縦断面を示している。
ューブ型の熱交換器を示す説明図
却装置前後の差圧の変化を示したグラフ
を観察した際のFeCl2の付着状況を示した図面
FeCl2粉の粒度分布を示すグラフ
ガス混合クーラ前後の差圧の変化を示すグラフ
合部、4…冷却ガス供給管、5a、5b…ヘッダ、6…
吹出口、7…2次冷却装置、8…フィルタ装置、9…補
助フィルタ装置、10、11…送風機、12…SiCl
4回収装置、13…ガス洗浄装置
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼板にSiCl4を含む無酸化性ガスを
接触させることにより鋼板を気相浸珪処理する装置にお
ける排ガス処理方法において、浸珪処理炉から排気され
たSiCl4およびFeCl2を含む排ガスを、1023
℃以下の固体壁面に接触させることなくガス混合クーラ
内に導き、該ガス混合クーラ内において排ガスよりも低
温の無酸化性ガスまたはSiCl4を含む無酸化性ガス
と混合することにより冷却し、混合平均温度670℃未
満の混合ガスとすることによりガス中のFeCl2を微
粉状に固化させることを特徴とする鋼板の気相浸珪処理
装置における排ガス処理方法。 - 【請求項2】 鋼板にSiCl4を含む無酸化性ガスを
接触させることにより鋼板を気相浸珪処理する装置にお
ける排ガス処理方法において、浸珪処理炉から排気され
たSiCl4およびFeCl2を含む排ガスを、1023
℃以下の固体壁面に接触させることなくガス混合クーラ
内に導き、該ガス混合クーラ内において排ガスよりも低
温の無酸化性ガスまたはSiCl4を含む無酸化性ガス
と混合することにより冷却し、混合平均温度670℃未
満の混合ガスとすることによりガス中のFeCl2を微
粉状に固化させ、次いで、該混合ガス中のFeCl2を
除去した後、該混合ガスの少なくとも一部を、排ガスを
冷却するために該排ガスに混合されるガスとして使用す
ることを特徴とする鋼板の気相浸珪処理装置における排
ガス処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34417993A JP2817604B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 鋼板の気相浸珪処理装置における排ガス処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34417993A JP2817604B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 鋼板の気相浸珪処理装置における排ガス処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07173604A JPH07173604A (ja) | 1995-07-11 |
| JP2817604B2 true JP2817604B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=18367244
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34417993A Expired - Fee Related JP2817604B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 鋼板の気相浸珪処理装置における排ガス処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP2817604B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6168709B2 (ja) * | 2012-08-03 | 2017-07-26 | Jfeスチール株式会社 | 晶析装置及び晶析方法 |
| JP5994754B2 (ja) * | 2013-08-23 | 2016-09-21 | Jfeスチール株式会社 | 浸珪処理装置 |
| JP6256496B2 (ja) * | 2015-03-06 | 2018-01-10 | Jfeスチール株式会社 | 晶析装置および晶析方法 |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP34417993A patent/JP2817604B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH07173604A (ja) | 1995-07-11 |
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