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JP2820134B2 - 鋳造装置 - Google Patents
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JP2820134B2 - 鋳造装置 - Google Patents

鋳造装置

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JP2820134B2
JP2820134B2 JP26736996A JP26736996A JP2820134B2 JP 2820134 B2 JP2820134 B2 JP 2820134B2 JP 26736996 A JP26736996 A JP 26736996A JP 26736996 A JP26736996 A JP 26736996A JP 2820134 B2 JP2820134 B2 JP 2820134B2
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piston
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稔 魚住
厚 太田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天井部を備える筒状の
ゲート部材を鋳型に形成された溶湯通路の開口部に被
せ、その溶湯通路を塞ぐとともに、そのゲート部材の内
側に溶湯を蓄える構造の鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これに関連する鋳造装置(吸引鋳造装
置)が、本出願人によって出願された平成3年特許願第
306999号の明細書および図面において提案されて
いる。前記吸引鋳造装置は、図5に示されるように、鋳
型(下型4)に形成された溶湯通路8aとキャビティ6
との間を遮断するとともに溶湯リザーバとしても機能す
るゲートピストン7を備えている。前記ゲートピストン
7は上板7uを有する筒状の部材であり、下限位置まで
下降してその先端面(下端面)7sが下型4の上面4j
に面接触することにより、溶湯通路8aとキャビティ6
との間を遮断できるようになっている。また、前記ゲー
トピストン7の上板7uの中央には通気性の焼結ベント
7dが装着されており、その焼結ベント7dを介してゲ
ートピストン7の内側が真空ポンプ(図示されていな
い)と連通している。さらに、前記ゲートピストン7の
内壁面にはセラミックが溶射されることにより断熱層7
eが形成されており、ゲートピストン7の昇温抑制及び
溶湯の保温が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
吸引鋳造装置によると、ゲートピストン7の内壁面にセ
ラミックを溶射して断熱層7eを形成する構造であるた
め、断熱層7eとゲートピストン7との間の熱膨張率の
差に起因して前記断熱層7eがゲートピストン7から剥
離し易いという問題がある。請求項1に記載の発明は、
ゲートピストンに対する断熱部材(断熱層)の取付け方
法を改良することにより、両者の熱膨張率の差に起因し
た断熱部材の剥離を防止して、ゲートピストンの耐久性
を向上させようとするものである。ここまで
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
各部構造を有する鋳造装置によって解決される。即ち、
請求項1に係る鋳造装置は、天井部を備える筒状のゲー
ト部材を鋳型に形成された溶湯通路の開口部に被せ、そ
の溶湯通路を塞ぐとともに、そのゲート部材の内側に溶
湯を蓄える構造の鋳造装置において、ゲート部材は、そ
の外壁を構成するゲートピストンと、内壁を構成する断
熱部材とを有しており、前記断熱部材は、天井部で前記
ゲートピストンに取付けられていること特徴とする。こ
のため、溶湯の熱によって断熱部材とゲートピストンと
が異なる熱膨張率でそれぞれに膨張しても、天井部以外
の部位で断熱部材とゲートピストンとは自由に相対変位
できるため、ゲートピストンに対する断熱部材の取付け
箇所(天井部)には両者の熱膨張率の違いに起因した力
がほとんど加わることはない。したがって、断熱部材が
ゲートピストンから外れ難くなり、ゲート部材の耐久性
が向上する。
【0005】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕以下、図1、図2に基づいて本発
明の第1の実施の形態に係る鋳造装置について説明す
る。ここで、図1は、本実施の形態に係る鋳造装置で使
用されるゲート部材の詳細図、図2は、本実施の形態に
係る鋳造装置の全体縦断面図を表している。前記鋳造装
置は、図2に示されるように、上型52と下型54とか
ら構成される鋳型50を備えており、その上型52と下
型54とが型締めされた状態で前記鋳型50の内部中央
にはキャビティ56が形成される。さらに、前記キャビ
ティ56の中央部には、堰部56bを介して湯口部56
aが形成されており、この湯口部56aの部分で前記キ
ャビティ56は溶湯通路58と連通している。
【0006】前記溶湯通路58は、前記下型54の中央
縦方向に設けられた通路58aと、その通路58aに連
通した状態で前記下型54の下面に接続された円筒状の
ストーク58bとから構成される。そして、前記ストー
ク58bの先端部分は、上方が開放した溶解炉60に貯
留されるアルミニウム合金溶湯62(以下、溶湯62と
いう)の内に浸漬されている。また、下型54とストー
ク58bとの合わせ面には耐熱ゴム製のOリング64が
設けられており、これによって溶湯通路58の気密性が
確保されている。
【0007】前記キャビティ56の湯口部56aと前記
溶湯通路58との接続部分には、前記湯口部56aを開
閉するためのゲート機構70が設置されている。前記ゲ
ート機構70はゲートピストン72と、このゲートピス
トン72を軸方向に変位させるための移動機構(図示さ
れていない)および前記ゲートピストン72と前記移動
機構とを連結するためのピン74を備えている。前記ゲ
ートピストン72は、図1にその詳細断面図が示されて
いるように、筒状に成形されてその上端部が上板72u
によって蓋をされている。そして、この上板72uの中
央にゲートピストン72と移動機構とを連結するための
ピン74の一端が接続されている。さらに、上板72u
の中心には貫通孔72kが形成されており、この貫通孔
72kの部分に溶湯62を通過させることなく気体のみ
を通過させることができる焼結ベント76が取り付けら
れている。
【0008】前記ピン74の内部には軸心方向に排気通
路74cが形成されており、この排気通路74cの一端
が通気性の前記焼結ベント76を介して前記ゲートピス
トン72の内部空間に連通している。また、前記排気通
路74cの他端が図示されていない減圧装置に接続され
ている。この構造によって、前記減圧装置が作動すると
ゲートピストン72の内部空間が排気通路74c、焼結
ベント76を介して減圧される。
【0009】前記ゲートピストン72の内側には、セラ
ミック(窒化珪素Si3N4 熱伝導率0.05〜0.09cal/cm.se
c. ℃)で製作されたコップ形状の断熱部材80が装着
されている。前記断熱部材80はその外径がゲートピス
トン72の内径にほぼ等しく製作されており、コップの
底(天井部)に相当する部分の中央が上方に突出してい
る。そして、この突出部の先端に鍔80tが設けられて
おり、さらに前記突出部の中心には貫通孔80kが形成
されている。
【0010】この断熱部材80の突出部および鍔80t
は金属製のカップリング82と嵌め合わされている。そ
して、このカップリング82が前記ゲートピストン72
の上板72uにボルト78で止められることにより、前
記断熱部材80はゲートピストン72に固定される。な
お、カップリング82には中央に貫通孔82kが形成さ
れており、この貫通孔82kによって断熱部材80の貫
通孔80kとゲートピストン72の上板72uに形成さ
れた貫通孔72kとが連通するようになる。
【0011】前記上型52の中央には縦に開孔52aが
形成されており、この開孔52aに前記ゲートピストン
72が摺動自在に収納されている。そして、前記ゲート
ピストン72が下限位置まで下降してその先端面72s
(断熱部材80の先端を除く)が下型54の表面に当接
した状態で、前記ゲートピストン72が下型54に形成
された通路58aに被せられ、その通路58aが塞がれ
るとともにキャビティ56の湯口部56aが閉鎖され
る。ここで、断熱部材80の外径は下型54に形成され
た通路58aの内径よりも小さく製作されている。この
ため、前記ゲートピストン72の先端面72sが下型5
4の表面に当接しても、前記断熱部材80の先端はこの
下型54の表面に当接することがない。即ち、前記ゲー
トピストン72と断熱部材80とが本発明のゲート部材
を構成するようになる。
【0012】前記ゲートピストン72がキャビティ56
の湯口部56aを閉鎖した状態で前記減圧装置が駆動さ
れると前記溶湯通路58の内部は負圧となり、前記溶解
炉60に蓄えられている溶湯62はストーク58bから
吸引されて断熱部材80の内側80r(以後、溶湯リザ
ーバ80rという)にまで導かれる。なお、前記ストー
ク58b内の減圧度は400mmHg (5.332 ×104 Pa)程度
に設定される。また、前記ゲートピストン72が上方に
摺動して、ゲートピストン72の先端面が下型54の表
面から離れると、下型54の通路58aおよびキャビテ
ィ56の湯口部56aが開放されて、前記溶湯リザーバ
80rは溶湯通路58およびキャビティ56の双方と連
通するようになる。なお、前記ゲートピストン72の外
側面と上型52の開孔52aの内壁面との間には耐熱ゴ
ム製のOリング73が設けられており(図2参照)、ゲ
ートピストン72が上下に摺動してもシール性が悪化し
ないようになっている。
【0013】前記鋳型50の内部に形成されたキャビテ
ィ56は、図2に示されるように、上型52と下型54
との合わせ面に生じた隙間53を介して上型52の内部
に形成された減圧通路52cと連通している。そして、
この減圧通路52cが図示されていない真空ポンプに接
続されている。なお、キャビティ56と鋳型50の外部
との気密性を確保するために、上型52と下型54との
合わせ面の縁部分には耐熱ゴム製のOリング53aが設
けられている。この構造により、前記ゲートピストン7
2が湯口部56aを閉鎖した状態で前記真空ポンプが駆
動されるとキャビティ56の内部が所定の減圧度〔20To
rr(2.666 ×103 Pa)以下〕まで減圧される。
【0014】さらに、キャビティ56の上部には、この
キャビティ56に充填された溶湯62を加圧するための
加圧ピストン52dが設置されている。この加圧ピスト
ン52dは、上型52の内部に形成されたシリンダ52
e内を上下方向に摺動できるようになっており、図示さ
れていないピストン駆動機構によって作動される。な
お、前記加圧ピストン52dによる加圧力は200 〜1000
Kg/cm2(1.96×107 〜9.8 ×107Pa )程度の値に設定さ
れる。
【0015】次に、本実施の形態に係る鋳造装置の機能
を説明する。先ず、ゲートピストン72によってキャビ
ティ56の湯口部56aが閉鎖され、真空ポンプによっ
て前記キャビティ56の内部が減圧される。さらに、減
圧装置によってゲートピストン72内の溶湯リザーバ8
0r及び溶湯通路58が減圧されて、図2に示されるよ
うに、溶解炉60に蓄えられている溶湯62がストーク
58bを介して前記溶湯リザーバ80rまで吸引され
る。溶湯リザーバ80rが溶湯62で満たされた状態
で、キャビティ56内が所定の減圧度にまで減圧される
と、次に、ゲートピストン72が上昇してキャビティ5
6の湯口部56aが開放される。これによって溶湯通路
58および溶湯リザーバ80rの内部に蓄えられていた
溶湯62が速やかにキャビティ56の内部に吸引され
る。
【0016】ここで、前記キャビティ56内に溶湯62
が吸引される際に、この吸引が緩やかであればキャビテ
ィ56に供給される溶湯62は溶湯通路58によってほ
ぼ補えるために、溶湯リザーバ80r内の湯面の低下は
ほとんどない。しかしながらキャビティ56からの吸引
が速い場合には、溶湯通路58によって供給される溶湯
量では不足するため、この不足分が溶湯リザーバ80r
に蓄えられている溶湯62によって補われる。ここで、
溶湯リザーバ80rに蓄えられている溶湯62の湯面は
湯口部56aよりも高い位置にあるために、溶湯62が
急速に吸引されても溶湯リザーバ80r内の気体等がキ
ャビティ56に吸引されることはない。このため鋳造欠
陥が防止される。
【0017】このようにしてキャビティ56の内部に溶
湯62が充填されると、ゲートピストン72が下降して
キャビティ56の湯口部56aが再び閉鎖され、加圧ピ
ストン52dによってキャビティ56内の溶湯62が所
定圧力で加圧される。また、これと平行して前記排気通
路74cが大気開放され、溶湯通路58および溶湯リザ
ーバ80rに蓄えられていた溶湯62が溶解炉60内に
戻されて、鋳造が終了する。
【0018】このように本実施例によると、前記断熱部
材80はゲートピストン72と別体に製作されて、この
ゲートピストン72の内側に装着されるようになってい
る。このため、前記断熱部材80の厚みを必要十分な値
に設定でき、ゲートピストン72の断熱性が向上する。
この結果、ゲートピストン72の温度上昇が小さくな
り、焼き付き、かじり等の不具合も発生し難くなる。ま
た、溶湯62の保温性が良くなり、鋳造毎に断熱部材8
0の内壁面に発生する凝固片も極めて薄く、除去が簡単
になる。
【0019】さらに、この断熱部材80はその天井部だ
けがゲートピストン72の上板72uにカップリング8
2を介して固定されている。このため、溶湯62の熱に
よって断熱部材80とゲートピストン72とが異なる熱
膨張率でそれぞれに膨張しても、天井部以外の部位で断
熱部材80とゲートピストン72とは自由に相対変位で
きるため、ゲートピストン72に対する断熱部材80の
取付け箇所(天井部)には両者72,80の熱膨張率の
違いに起因した力がほとんど加わることはない。したが
って、断熱部材80がゲートピストン72から外れ難く
なり、ゲート部材の耐久性が向上する。
【0020】〔第2の実施の形態〕次に、図3、図4に
基づいて本発明の第2の実施の形態に係る鋳造装置の説
明を行う。図3は、本実施例に係る鋳造装置で使用され
るゲートピストン172の詳細断面図、図4は、本実施
例に係る鋳造装置の全体縦断面図を表している。前記鋳
造装置は上型152と下型154とから構成される鋳型
150を備えており、この上型152と下型154とが
型締めされた状態で前記鋳型150の内部中央にはキャ
ビティ156が形成される。さらに、前記キャビティ1
56の中央部には、堰部156bを介して湯口部156
aが形成されており、この湯口部156aの部分で前記
キャビティ156は溶湯通路158と連通している。
【0021】前記溶湯通路158は、前記下型154の
中央縦方向に設けられた通路158aと、その通路15
8aに連通した状態で前記下型154の下面に接続され
た円筒状のストーク158bとから構成される。そし
て、前記ストーク158bの先端部分が溶解炉160に
貯留された溶湯162内に浸漬されている。ここで、前
記溶解炉160は密閉構造をしており、その上部側面に
は開口160aが形成されている。そしてこの開口16
0aが前記溶解炉160の内部を加圧するための加圧装
置(図示されていない)に接続される。なお、下型15
4とストーク158bとの合わせ面には耐熱ゴム製のO
リング164が設けられており、これによって溶湯通路
158の気密性が確保されている。
【0022】前記キャビティ156の湯口部156aと
前記溶湯通路158との接続部分には、前記湯口部15
6aを開閉するためのゲート機構170が設置されてい
る。このゲート機構170はゲートピストン172と、
このゲートピストン172を軸方向に変位させるための
移動機構(図示されていない)および前記ゲートピスト
ン172と前記移動機構とを連結するためのピン174
を備えている。
【0023】前記ゲートピストン172は、図3にその
詳細断面図が示されているように、筒状に成形されてそ
の上端部が上板172uによって蓋をされている。そし
て、この上板172uの中央にゲートピストン172と
移動機構とを連結するためのピン174の一端が接続さ
れている。さらに上板172uの中心には貫通孔172
kが形成されており、この貫通孔172kの部分に気体
のみを通過させることができる焼結ベント176が取り
付けられている。前記ピン174の内部には軸心方向に
排気通路174cが形成されており、この排気通路17
4cの一端が前記焼結ベント176を介して前記ゲート
ピストン72の内部空間に連通している。また、前記排
気通路174cの他端が大気開放されている。
【0024】前記ゲートピストン172の内側には、T
i合金(Ti-6A1-4V 熱伝導率 0.018cal/cm.sec.℃ )で
製作されたコップ形状の断熱部材180が装着されてい
る。この断熱部材180は金属製であるために第1の実
施の形態で使用された窒化珪素と比較して加工が簡単で
ある。このため、前記断熱部材180のコップの底部
(天井部)に相当する部位が直接、ゲートピストン17
2の上板172uにボルト178で止められる。さら
に、断熱部材180の天井部には中央に貫通孔180k
が形成されており、この貫通孔180kがゲートピスト
ン172の上板172uに形成された貫通孔172kと
接続されるようになっている。なお、断熱部材180の
上面とゲートピストン172の上板172uとの合わせ
目にはシール用の耐熱性Oリング184が配設されてい
る。
【0025】また、前記断熱部材180の先端部は、ゲ
ートピストン172の先端面172sよりも突出してお
り、このゲートピストン172が下限に位置した状態
で、断熱部材180の先端面180sが下型154の表
面に当接するようになる。なお、この構造により、ゲー
トピストン172の閉鎖時の衝撃がこの断熱部材180
に対して直接加わることになるが、断熱部材180が金
属製で脆くはないために破損等することがない。即ち、
前記ゲートピストン172と断熱部材180とが本発明
のゲート部材を構成するようになる。
【0026】また、前記ゲートピストン172が上方に
摺動して、ゲートピストン172の先端面が下型154
の表面から離れると、下型154の通路158aおよび
キャビティ156の湯口部156aが開放されて、前記
溶湯リザーバ180rは溶湯通路158およびキャビテ
ィ156の双方と連通するようになる。なお、ゲートピ
ストン172の外側面と上型152の開孔152aの内
壁面との間には耐熱ゴム製のOリング173(図4参
照)が設けられており、ゲートピストン172が上下に
摺動してもシール性が悪化しないようになっている。
【0027】鋳型150の内部に形成されたキャビティ
156は、図4に示されるように、上型152と下型1
54との合わせ面に生じた隙間153を介して上型15
2の内部に形成された減圧通路152cと連通してい
る。そして、前記減圧通路152cが図示されていない
真空ポンプに接続されている。なお、キャビティ156
と鋳型150の外部との気密性を確保するために、上型
152と下型154との合わせ面の縁部分には耐熱ゴム
製のOリング153aが設けられている。この構造によ
り、前記ゲートピストン172が湯口部156aを閉鎖
した状態で前記真空ポンプが駆動されるとキャビティ1
56の内部が所定の減圧度〔20Torr(2.666 ×103 Pa)
以下〕まで減圧される。
【0028】さらに、キャビティ156の上部には、こ
のキャビティ156に充填された溶湯62を加圧するた
めの加圧ピストン152dが設置されている。この加圧
ピストン152dは、上型152の内部に形成されたシ
リンダ152e内を上下方向に摺動できるようになって
おり、図示されていないピストン駆動機構によって作動
される。なお、前記加圧ピストン152dによる加圧力
は200 〜1000Kg/cm2(1.96×107 〜9.8 ×107Pa )程度
の値に設定される。
【0029】次に、本実施の形態に係る鋳造装置の機能
を説明する。先ず、ゲートピストン172によってキャ
ビティ156の湯口部156aが閉鎖され、真空ポンプ
によって前記キャビティ156の内部が減圧される。さ
らに、加圧装置によって前記溶解炉160の内部が加圧
されて、この溶解炉160に蓄えられている溶湯162
の湯面が押圧され、溶湯162がストーク158bを介
してゲートピストン172の溶湯リザーバ180rまで
押し上げられる。溶湯リザーバ180rが溶湯162で
満たされた状態で、キャビティ156内が所定の減圧度
にまで減圧されると、次に、ゲートピストン172が上
昇してキャビティ156の湯口部156aが開放され
る。これによって溶湯通路158および溶湯リザーバ1
80rの内部に蓄えられていた溶湯162が速やかにキ
ャビティ156の内部に吸引される。
【0030】このようにして、キャビティ156の内部
に溶湯162が充填されると、ゲートピストン172が
下降してキャビティ156の湯口部156aが再び閉鎖
され、加圧ピストン152dによってキャビティ156
内の溶湯162が所定圧力で加圧される。また、これと
平行して前記溶解炉160の内部が大気に開放されて、
溶湯通路158および溶湯リザーバ180rに蓄えられ
ていた溶湯162が溶解炉160内に戻され、鋳造が終
了する。
【0031】このように本実施例によると、断熱部材1
80はゲートピストン172と別体に製作されて、この
ゲートピストン172の内側に装着されるようになって
いる。このため、前記断熱部材180の厚みを必要十分
な値に設定でき、ゲートピストン172の断熱性が向上
する。この結果、ゲートピストン172の温度上昇が小
さくなり、焼き付き、かじり等の不具合も発生し難くな
る。また、溶湯162の保温性が良くなり、鋳造毎に断
熱部材180の内壁面に発生する凝固片も極めて薄く、
除去が簡単になる。
【0032】さらに、前記断熱部材180はその天井部
だけがゲートピストン172の上板172uに固定され
ている。このため、溶湯の熱によって断熱部材180と
ゲートピストン172とが異なる熱膨張率でそれぞれに
膨張しても、天井部以外の部位で断熱部材180とゲー
トピストン172とは自由に相対変位できるため、ゲー
トピストン172に対する断熱部材180の取付け箇所
(天井部)には両者172,180の熱膨張率の違いに
起因した力がほとんど加わることはない。したがって、
断熱部材180がゲートピストン172から外れ難くな
り、ゲート部材の耐久性が向上する。さらに、前記断熱
部材180は金属製であるために、セラミックスと比較
すると加工が簡単でその形状を自由に設定することがで
きる。また加工が簡単なためにコストの低減が図れる。
【0033】なお、本実施の形態に係る鋳造装置では、
Ti合金製の断熱部材180を有するゲートピストン1
72を使用した例を示したが、第1の実施の形態に示す
セラミック製の断熱部材80を有するゲートピストン7
2を使用することも可能である。 また、逆に、第1の
実施の形態に係る鋳造装置で使用したセラミック製の断
熱部材80を有するゲートピストン72を、本実施の形
態に示すTi合金製の断熱部材180を有するゲートピ
ストン172に変更することも可能である。
【0034】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、この本発明の実施の形態には請求の範囲に記載し
た技術的事項以外に次のような技術的事項を有するもの
であることを付記しておく。 (1) 請求項1に記載された鋳造装置において、断熱
部材は、ゲートピストンと別体に製作されることを特徴
とする鋳造装置。このため、断熱部材の厚みを希望する
値に設定することができる。 (2) 請求項1に記載された鋳造装置において、前記
ゲート部材は、ゲートピストンと断熱部材とを固定する
天井部分に通気性のベントが装着されており、そのゲー
ト部材の内部空間が前記ベントを介して減圧装置と連通
しており、さらに、ゲートピストンと断熱部材との間に
は、そのゲートピストンと断熱部材とを連結する周囲に
シール用のリングが装着されていること特徴とする鋳造
装置。ゲートピストンと断熱部材との間に隙間が形成さ
れていても、ゲート部材の内部空間の気密性が保持され
る。
【0035】
【発明の効果】本発明によると、ゲートピストンに対す
る断熱部材の取付け箇所には両者の熱膨張率の違いに起
因した力がほとんど加わることがないため、断熱部材が
ゲートピストンから外れ難くなり、ゲート部材の耐久性
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る鋳造装置で使
用されるゲート部材の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る鋳造装置の全
体縦断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る鋳造装置で使
用されるゲート部材の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る鋳造装置の全
体縦断面図である。
【図5】従来の鋳造装置で使用されるゲートピストンの
断面図である。
【符号の説明】
50 鋳型 52 上型 54 下型 56 キャビティ 58 溶湯通路 72 ゲートピストン(ゲート部材) 80 耐熱部材(ゲート部材) 172 ゲートピストン(ゲート部材) 180 耐熱部材(ゲート部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 恭行 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−212528(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 18/06 509 B22D 18/02 B22D 18/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井部を備える筒状のゲート部材を鋳型
    に形成された溶湯通路の開口部に被せ、その溶湯通路を
    塞ぐとともに、そのゲート部材の内側に溶湯を蓄える構
    造の鋳造装置において、 ゲート部材は、その外壁を構成するゲートピストンと、
    内壁を構成する断熱部材とを有しており、 前記断熱部材は、天井部で前記ゲートピストンに取付け
    られていること特徴とする鋳造装置。
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