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JP2824779B2 - 熱間圧延高張力鋼板の製造方法 - Google Patents
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JP2824779B2 - 熱間圧延高張力鋼板の製造方法 - Google Patents

熱間圧延高張力鋼板の製造方法

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JP2824779B2 JP8633089A JP8633089A JP2824779B2 JP 2824779 B2 JP2824779 B2 JP 2824779B2 JP 8633089 A JP8633089 A JP 8633089A JP 8633089 A JP8633089 A JP 8633089A JP 2824779 B2 JP2824779 B2 JP 2824779B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は熱間圧延高張力鋼板の製造方法に係り、詳し
くは、主として自動車のホイール材、ディスク材として
用いられる熱間圧延高張力鋼板の製造方法に係る。
従来の技術 例えば、自動車に用いられているホイールは重要な保
安部品であるため、ホイール用鋼板には強度の高い事が
要求される。これはホイールを構成しているリムならび
にディスクの両方の材料に共通して要求される特性であ
る。また、この特性の他に、リム固有に必要な特性とし
ては溶接性がある。リムの製造に用いられる溶接法は、
従来では、接触点に流れる短絡電流によって発熱溶接す
る、フラッシュバット溶接が主であったが、最近、突き
合わせ面に直流を流して溶接する、直流バット溶接に変
わりつつある。この直流バット溶接では溶接部が急熱、
急冷されるため、被溶接材である鋼板中のC当量を下げ
る必要がある。しかるに、単純にC当量を下げると、高
強度性が満足しなくなる。一方、ディスクはリムに比べ
てデザインが複雑であり、ディスク用材料には成形性が
よい事が要求される。これに対してもC当量が低い方が
一般には成形性が良いと言われているが、やはり、C当
量を下げると強度も低下する。
このように、リム材ならびにディスク材にそれぞれ要
求される特性が異なるため、従来はリム、ディスクをそ
れぞれ別種の鋼板で製造するか、あるいはディスクのデ
ザインを簡単なものにして成形性の低いリム用材でも使
用できるようにしていた。
すなわち、高強度性、高溶接性ならびに高成形性を低
C当量の成分系で実現することができればホイールのデ
ザインを損なうことなく、リムならびにディスク両用の
鋼板の製造が可能となる。従来法においては、このよう
な特性を有する鋼板の製造法は全く提案されていない。
発明が解決しようとする課題 本発明は上記問題の解決を目的とし、具体的には、低
C当量で溶接性、高強度性ならびに高成形性を有し、な
かでも、直流バット溶接性にすぐれる自動車ホイールの
リムならびにディスクの製造に好適な鋼板を製造する方
法を提案することを目的とする。
課題を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明は、重量でC:0.03〜0.10%、Si:0.1
0%以下、P:0.02〜0.1%ならびにAl:0.01〜0.1%を含
み、Mn:0.5%以下を含む条件のもとでNb:0.03〜0.5%を
含むか、あるいは、これら成分のほかに、B:0.0002〜0.
005%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる
鋼スラブを、1200〜1400℃の範囲に加熱均熱後、通常の
粗圧延、仕上げ圧延を行ない、730〜880℃で熱間圧延を
終了し、この熱間圧延終了後ただちに50℃/秒以上の冷
却速度で300〜700℃の温度域まで冷却し、巻き取ること
を特徴とする。
以下、本発明の手段たる構成ならびにその作用につい
て説明すると、次の通りである。
本発明者らは低C当量で高強度性、高溶接性ならびに
高成形性を有し、なかでも、直流バット溶接における溶
接性にすぐれる鋼板を製造するため、まず、母材引張強
度と直流バット溶接における溶接部(以下、単に直流バ
ット溶接部という。)の硬度に及ぼす種々の元素の影響
を調べた結果、次のような知見を得た。
第一に、第1図に示すように、Mn量を変化させた鋼板
(ベース分:C/0.09%、Si/0.07%、P/0.05%、Nb/0.06
%)について、母材を成す鋼板の引張強度(TS)と直流
バット溶接部のビッカース硬度(HV)をプロットする
と、Mn/0.5%を境として、それ以下では直流バット溶接
部の硬度は鋼板の引張強度の上昇と同じ傾きで変化する
のに対して、0.5%を越えると直流バット溶接部の硬度
上昇の傾きが鋼板の引張強度の上昇の傾きよりも大きな
傾きとなっていること、 第二に、析出硬化型成分として添加されるNbの量をMn
の量との関連のもとで変化させて鋼板の引張強度の変化
の推移を調べたところ、Mn量が0.5%を越えると、Nb添
加量の増加に伴う引張強度の増加はNb量が0.4%近傍で
飽和し、それ以上Nbを添加しても、引張強度は上昇しな
いことになる。
これに反し、Mn量が0.5%以下の場合には、Nbの添加
効果は良好に発揮され、Nb量を増加すると、それに伴っ
て引張強度はリニアに、つまり、直線的に上昇し、飽和
することがないこと、 がわかった。これにともなって、 第三に、第2図に示すように、P量を変化させた鋼板
(ベース成分:C/0.09%、Si/0.08%、Mn/0.49%、Al/0.
04%、Nb/0.07%)において、P量の増加は、直流バッ
ト溶接したときには、母材を成する鋼板の硬度を上昇さ
せる割には直流バット溶接部の硬度上昇が少なく、この
意味でPは有効成分として添加できること、 第四に、Mn量を0.5%以下に低減すると、伸びフラン
ジ加工性が改善されること、 第五に、Bを添加すると、このような析出強化鋼であ
っても、降伏強度が低下すること、 等がわかった。
更に進んで研究開発を行ない、この研究に基づいて本
発明は成立したものである。
以下、本発明方法を詳しく説明する。
本発明方法で用いる鋼スラブの組成は、重量%で、C:
0.03〜0.10%、Si:0.10%以下、Mn:0.5%以下、P:0.02
〜0.1%、Al:0.01〜0.1%、Nb:0.03〜0.5%を含有する
か、更にこれらの成分とともにB:0.0002〜0.005%を含
有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなっている。
この組成の鋼スラブを1200〜1400℃の範囲に加熱均熱
してから、通常の粗圧延、仕上げ圧延を行なって、730
〜880℃で熱間圧延を終了し、圧延終了後、直ちに50℃
/秒以上の冷却速度で300〜700℃の温度域まで冷却し、
巻き取って、熱間圧延鋼板を製造する。
この鋼板では、C、MnなどのC当量を低減するにも拘
らず、Nbは、その添加が十分に効果が発揮できる範囲内
で添加され、Pも適正量添加されているために、引張強
度が大きく、高強度性がある。
また、直流バット溶接法により溶接する場合にもC当
量が低く溶接性が損なわれることなく溶接部も適正な硬
度をもち、溶接性にすぐれ、更に、Mnが0.5%以下と低
いこともあって、ディスクなどのフランジ加工性にもす
ぐれている。
次に、鋼スラブ中に含有する各元素成分ならびにその
限定理由について説明する。
Cは、強度を高めるために必要な元素である。しか
し、すでに説明したとおり、突き合わせ面に直流を流し
て溶接する直流バット溶接では、この溶接部が急熱、急
冷されるため、Cが多いと、溶接部の硬度を上昇させ
る。このため、0.10%を上限とした。また、下限は強度
への寄与が少なくなるため、0.03%とした。
Siは強度向上には有用な成分である。しかし、あまり
多いと、熱延工程において赤色スケールと呼ばれる縞状
のスケールを発生させ、著しく美観を損ねるので、これ
の発生しない0.10%を上限とした。
Mnは、溶接部の硬度を上昇させず、Nb添加により強度
上昇を損ねない0.5%を上限とした。
Pは、溶接部の硬度分布を滑らかにする上で有効な成
分である。このため、第2図に示すとおり、溶接部の硬
度をあまり上昇させることなく、母材の鋼板の硬度を高
め、引張強度を高めることができる。
しかし、過剰に含有すると溶接後に冷却される際など
に粒界偏析を生じる恐れがあるので、溶接部の硬度の上
昇を適当な範囲にどどめて、母材の鋼板の強さを高めら
れる範囲として0.02〜0.1%の範囲とした。
Alは通常の脱酸に必要なものであり、その含有量を0.
01〜0.1%とした。
Nbは析出強化型合金成分として知られている。しか
し、本発明では、第1図に示す第一の知見にもとずいて
Mn量を0.5%以下にするが、第二の知見に示すように、M
n量が0.5%以下であると、Nbの添加させることによって
引張強度が直線状に上昇する。したがって、本発明でNb
を添加するのはMn0.5%以下の条件のもとにおける場合
に限られる。
しかし、Mn0.5%以下であっても、過剰なNbは靭性の
劣化を招くため、上限を0.5%とし、下限は引張強度60k
g/mm2以上となるように0.03%とした。
Bはフェライト結晶粒界り曲率を大きく、複雑にする
とともに第二相の形態を変化させ、降伏応力を低下させ
る効果がある。
この効果を出すためには0.0002%以上含有させること
が必要である。
しかし、過度にBを含有させると、溶接部の硬度を上
昇させるため、0.005%を上限とした。
次に、鋼スラブの処理条件について説明すると、次の
通りである。
スラブ加熱温度はNb添加量が0.03〜0.5%と高いた
め、通常よりは高めとすることが好ましく、1200〜1400
℃とした。仕上げ圧延終了温度はγ→α変態点を下回ら
ない範囲とする必要があるが、その温度は鋼スラブの成
分によっても多少温度が変るが、730〜880℃とした。圧
延終了後の冷却速度は材料の伸びを向上させるために重
要であり、圧延終了後ただちに50℃/秒以上の冷却速度
で冷却すると、高強度材でも30%以上の伸びが得られ
る。巻き取り温度は強度を制御する上で重要であり、45
〜65kg/mm2の強度を得るためには300〜700℃の温度範囲
にする必要がある。
実施例 実施例1. 機械特性に及ぼす熱延終了温度の影響を調べるため
に、第1表に示す成分の鋼を第2表に示す条件で熱間圧
延し、引張強度(TS)を調べた。その結果を第2表に示
した。圧延終了温度が本発明の範囲外の鋼の記号Aなら
びにEはTSが低く、本発明非適用例であり、その他の鋼
の記号B、C、D、F、GならびにHはTS>60kg/mm2
あり、本発明に適合するものであった。
実施例2. 第3表に示す成分の各鋼を第4表に示す熱間圧延条件
で圧延し、コイルの形状、コイルの表面状態、板厚中心
部の層状第二相の形成程度、引張強度、サイドベンド伸
びを調べるとともに、更に、直流バット溶接を行ない、
その溶接部のサイドベンド伸びを調べた。更に、引張試
験後の試片の破面およびサイドベンド試験後の破断面の
セパレーション発生の状況を調べた。また、製造した鋼
板を用いてホイールを試作し、ホイールの疲労強度を測
定した。ホイールの疲労強度には2種類の測定法があ
る。その一つはドラム耐久強度と称されるものであり、
ホイールにタイヤを装着し、回転するドラムに一定の荷
重で押しつけて回転させ、疲労クラックが発生するまで
の回転数で評価するものである。ここでは1000kgfの負
荷荷重で試験を行なった。もう一つの試験法はモーメン
ト耐久試験と称されるものであり、ホイールに回転曲げ
モーメントを負荷し、疲労クラックが発生するまでの回
転数で評価するものである。ここでは150kgf・mの回転
曲げモーメントを負荷した。それらの結果を第5表に示
した。第5表中の*印は本発明法非適用例を示すもの
で、以下その理由を述べると、次の通りである。
素材記号No.1はC量が低すぎるため、No.12はP量が
低すぎるため、No.19はNb量が低すぎるため、TSが低
い。No.4、9はMn量が高いため、また、No.7、16、22は
それぞれC、P、Nb量が高いため、DCバット溶接部のサ
イドベンド伸びが低い。No.8はSi量が高いため、鋼板表
面の赤色スケールが著顕である。また、No.5の鋼につい
ては熱間圧延条件を変化させた。それらのうち、No.5−
1、No.5−5、No.5−8は本発明の範囲外の条件である
ため、TSが低い(No.5−1、No.5−5)、成形性が悪い
(No.5−8)からである。
上記以外はすべて本発明適用例であり、いずれも高強
度性、高成形性、高溶接性をもつ鋼が得られた。
実施例3. 第3表に示す成分系はNb量が低いものを基準とした
が、Nb量の高い成分系を基準にし、更に、B添加の効果
調べるため、第6表に示す成分の各母材鋼を第7表に示
す熱間圧延条件で圧延し、各素材鋼を製造し、その機械
特性および直流バット溶接性を調べた。直流バット溶接
の条件を第8表に示した。
それら鋼種の機械特性と直流バット溶接部の最高硬度
を第9表に示した。本発明法で製造したものは良好に機
械特性、溶接部硬度が得られた。
<発明の効果> 以上詳しく説明したように、本発明では、重量でC:0.
03〜0.10%、Si:0.10以下、P:0.02〜0.1%、Al:0.01〜
0.1%を含み、Mn:0.5%を含む条件のもとで、Nb:0.03〜
0.5%を含むか、あるいは、これら成分のほかに、B:0.0
002〜0.005%を含有し、残部はFe及び不可避的不純物か
らなる鋼スラブを、1200〜1400℃の範囲に加熱均熱後、
通常の粗圧延、仕上げ圧延を行ない、730〜880℃で熱間
圧延を終了し、圧延終了後ただちに50℃/秒以上の冷却
速度で300〜700℃の温度域まで冷却し、巻き取る。
従って、特定成分の元素を含有する鋼スラブ、特にMn
0.5%以下のもとでNbを添加するため、その添加効果が
充分に発揮でき、このため、従来のフラッシュバットと
は溶接機構の異なる、直流バット溶接でも溶接性に優
れ、高強度性、高成形性の鋼板が得られ、この鋼板によ
ると、自動車ホイールのリム材ならびにディスク材の両
用の鋼板の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は母材をなす鋼板の引張強度と直流バット溶接し
たときの溶接部硬度とに対するMn量の影響を示すグラ
フ、第2図は母材をなす鋼板の硬度と直流バット溶接し
たときの溶接部硬度とに対するP量の影響を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−184630(JP,A) 特開 昭57−155347(JP,A) 特開 昭60−39119(JP,A) 特開 平2−77520(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 8/02,8/04 C21D 9/46,9/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量でC:0.03〜0.10%、Si:0.10%以下、
    P:0.02〜0.1%ならびにAl:0.01〜0.1%を含み、Mn:0.5
    %以下を含む条件のもとでNb:0.03〜0.5%を含むか、あ
    るいは、これら成分のほかに、B:0.0002〜0.005%を含
    有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼スラブ
    を、1200〜1400℃の範囲に加熱均熱後、通常の粗圧延、
    仕上げ圧延を行ない、730〜880℃で熱間圧延を終了し、
    この熱間圧延終了後ただちに50℃/秒以上の冷却速度で
    300〜700℃の温度域まで冷却し、巻き取ることを特徴と
    する直流バット溶接のときの溶接性にすぐれ、引張強度
    が60kg/mm2以上になる熱間圧延高張力鋼板の製造方法。
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