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JP2829662B2 - 遠心分級装置 - Google Patents
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JP2829662B2 - 遠心分級装置 - Google Patents

遠心分級装置

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JP2829662B2 JP4396190A JP4396190A JP2829662B2 JP 2829662 B2 JP2829662 B2 JP 2829662B2 JP 4396190 A JP4396190 A JP 4396190A JP 4396190 A JP4396190 A JP 4396190A JP 2829662 B2 JP2829662 B2 JP 2829662B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、種々の粒径の粒子群よりなる粉粒体と液体
とからなる原料スラリー9を円筒型の回転ボウル2に導
入し遠心力を作用させて粒子の分級を行なう湿式の遠心
分級装置に関し、特に粗粒産物中への微粒の混入割合を
低く抑えるようにした装置に関するものである。
[従来の技術] 種々の粒径の粒子群よりなる粉粒体を迅速に、しかも
サブミクロン領域の超低粒度で分級する目的で、液体中
での粒子の沈降速度を通常の重力下の場合よりも大にし
て分級を行なうことができる遠心分級装置が用いられて
いる。
従来のこの種の装置は、大別してバスケット型回分式
とスクリューデカンタ型連続式の二つが知られている。
まず、第3図により従来のバスケット型回分式遠心分
級装置について説明する。
第3図において原料スラリー9は原料スラリー供給管
5を通り回転ボウル2の内部に給液され、回転ボウル2
の回転ボウル底壁16を通り滞留液13中に流入する。
一方、回転ボウル2の上部のダムリング17の内周面か
らは、回転ボウル2の下部に流入した原料スラリー9に
より押し出されるかたちで滞留液13の一部が溢流しオー
バーフロー11としてオーバーフロー排出管7を通り装置
外に流出する。
供給された原料スラリー9は回転ボウル2の回転ボウ
ル底壁16や回転ボウル内壁15との摩擦力により回転ボウ
ル2と同じ回転数(通常500〜3000rpm)にまで加速され
るため、その結果回転ボウル2の中の滞留液13には数百
〜数千Gの遠心力が作用することになり、滞留液13の中
の粉粒体粒子は遠心力の作用する方向、すなわち回転ボ
ウル2の回転ボウル内壁15側へ沈降を開始する。
ここで、粉粒体粒子の液体中での沈降速度は粒径の大
きなものほど大であるので、沈降速度の大きな粗粒は回
転ボウル2の回転ボウル内壁15まで沈降してここに捕捉
されるが、沈降速度の小さな微粒は回転ボウル2の回転
ボウル内壁15まで沈降せず回転ボウル2の上部のダムリ
ング17の内周面から液体といっしょに溢流する。
このようにして供給された粉粒体は、溢流中の微粒産
物と回転ボウル2内の滞留液13中に残留する粗粒産物の
二産物に分別されて分級が行なわれる。
なお、回分式の装置では滞留液13中に残留する粗粒産
物が蓄積して分級性能に悪影響を及ぼすようになる前に
給液を停止して、粗粒産物を含む滞留液13を装置外に排
出する工程(通常は排出ポンプにより汲み上げる)が必
要となる。
従って、分級工程−粗粒産物の排出工程の二工程の繰
り返しからなる回分操作により分級は行なわれる。
次に、第4図により従来のスクリューデカンタ型連続
式遠心分級装置について説明する。
上述した回分式装置と異なる点は、回転ボウル2の回
転ボウル内壁15側に沈降する粗粒産物を連続的に回転ボ
ウル2外に排出できることであり、このため回転ボウル
2の下部は円錐形をなしており、さらにスクリューコン
ベアー18が内蔵されている。
このスクリューコンベアー18は差動装置によって回転
ボウル2よりも僅かに低い速度で回転するために、沈降
した粗粒産物はスクリューコンベアー18の先端部により
掻き取られながら微粒産物が溢流するのと反対方向に運
搬されて回転ボウル2の外部に排出される。
このように沈降する粗流産物を連続的に排出する機構
を有しているため、分級操作を連続して行なうことが可
能となっているが、分級そのものの基本的な機構はスク
リューデカンタ型連続装置も回分式装置と大差はない。
本発明は、回分式および連続式の装置に共通する分級
機構の改善により成し得たものであるため、次に従来の
遠心分級装置の分級機構についてさらに詳しく説明す
る。
湿式の遠心分級装置の分級機構については既に良く知
られており、例えば化学工学便覧(化学工学協会編,改
訂四版,p1115,1978〜丸善)に詳しい。
同文献によれば、回分式および連続式の遠心分級装置
を含む平行流型分級器の粒子の分級機構は次のように説
明される。
なお、ここでは構造の簡単な回分式装置を例にとって
説明を進める事にする。(第3図参照)。
原料スラリー9は、回転ボウル2の下端より流入し利
用的な平行流(回転軸に対して)を形成して回転ボウル
2内を上昇し回転ボウル2の上端より溢流するものと仮
定する。
回転ボウル2内の滞留液13中の粉粒体粒子は、スラリ
ーの移動する方向にスラリーと同速度(これをここでは
uHと表記する)で移動する一方、遠心分の作用する方
向、すなわち前記平行流に対し垂直方向に沈降速度uS
移動するから、結局uHとuSを合成する事で与えられる速
度uの方向で分級器内を移動する事になる。
ここで速度uHについては何れの粒子でも同一となる
が、速度us(液体中での粒子の沈降速度)は粒子の大き
さによって異なり粒径の大きなものほど沈降速度も大と
なるため、回転ボウル2内では粒径の大きな粒子ほど早
く回転ボウル内壁15まで沈降する。
回転ボウル2内に粒子が留まるか否かは、回転ボウル
2の下端から上端までスラリーが移動する時間内に粒子
が回転ボウル内壁15まで沈降するか否かで決定される。
スラリーが回転ボウル2内に滞留する時間内に回転ボ
ウル内壁15まで沈降しない沈降速度の小さい粒子のみが
液体と共に回転ボウル2外に溢流する事で分級が達成さ
れる。
従って、何れの粒径の粒子を境にして分級が行なわれ
るかは次のように計算される。
すなわち、粒子が滞留液13の滞留液液面14から回転ボ
ウル内壁15まで沈降するのに要する時間がスラリーの回
転ボウル2内に滞留する時間と等しい場合を境にして分
級が行なわれると考え、先ず1式を得る。
H/us=V/Q −1式 但し、H:沈降距離(滞留液液面14から回転ボウル内壁
15までの距離)、uS:粒子の沈降速度、V:回転ボウル2
内の滞留液13の容量、Q:原料スラリー9の給液速度(容
量速度)である。
次に、粒子の沈降速度uSはストークスの式に従い重力
場での粒子の終末沈降速度umに遠心効果Zを乗じたもの
に等しいと考え、2式を得る。
us=um・Z=(g・(ρ−ρ)・D2/18μ)Z −2式 但し、g:重力加速度、ρs:粒子の密度、ρL:液体の密
度、D:粒子の粒径、μ:液体の粘度である。2式を1式
に代入して整理すると、3式に示すような分離限界粒径
Dを与える式を得る。
D=(18・H・μ・Q/(V・g・(ρ−ρ)・Z))0.5 −3式 3式が示す通り、同一の原料スラリー(従って3式中
の密度、粘度の項が一定)を処理する場合、沈降距離H
および原料スラリー9の給液速度Qを大きくすると分離
限界粒径Dの値は大きくなり、回転ボウル2内の滞留液
23の容量Vおよび遠心効果Zを大きくすると分離限界粒
径Dの値は小さくなる。
従って、これらの因子を調整する事で、要求する粒径
が分級点となる分級操作を行なっていた。
以上、従来の装置での分級機構および分級点の理論計
算について示した。
なお、実際の装置では回転ボウル2内での滞留液13の
流動状態が理想的な平行流以外の液の乱れを含んでいる
ため、上記理論計算通りに分級が行なわれず若干の補正
が必要となる場合もある。
また、回転ボウル2内の滞留液13中にスクリューコン
ベアー18を挿入して沈降した粗粒を排出する機構を有す
るスクリューデカンタ型連続式遠心分級装置ではコンベ
アーによる粗粒の掻き取りにより生じる液の乱れのため
回分式の装置に比べて分級精度は幾分低下するのが一般
的と考えられている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問
題点を有していた。
しかしながら、このような従来型の遠心分級装置で実
際に0.6μm〜2μm程度の粒径を分級点とするような
分級試験を行なってみると、粉粒産物中に分級点以上の
粒径を有する粗粒が混入する割合は少なく、また、微粒
産物中に含まれる最大粒子径も前記理論計算により求め
た計算分級点と等差ないものの、粗粒産物中に分級点以
下の粒径を有する微粒が混入してくる割合は非常に高く
なることを知った。
工業的に分級を行なう場合、目的とする粒径(分級
点)を境にこれより粒径の小さい微粒産物と粒径の大き
い粗粒産物の二産物に完全に二分することが理想であ
り、上記のように粗粒産物中に微粒が混入するような場
合は1回の分級操作で得られた粗粒産物を繰り返し同一
の分級条件で処理する事で粗粒産物中に混入した微粒を
微粒産物中に溢粒させ微粒の回収率を高める必要が生じ
てくる。
以上のように、従来型の遠心分級装置では1回の分級
操作で得られる微粒産物及び粗粒産物の品位を同時に満
足させる事は不可能で、粗粒産物中に多量の微粒が混入
してくるという問題点がある事が判明した。
この原因を、前述した文献に示されているような分級
機構を参考にしながら検討してみると、従来型の遠心分
級装置により粗粒産物中への微粒の混入割合を低下させ
るには明らかにその分級機構に構造的な欠点が存在して
いるとの結論に達した。
すなわち、従来の装置では回転ボウル2内の滞留液13
中への原料スラリー9の供給方向と滞留液13の流れ方向
が異なり、両者は直交しているため原料スラリー9が供
給された段階で原料スラリー9と滞留液13は混合し合い
滞留液液面14以下のレベルの液中に粉粒体の一部が潜り
込んでしまう事は避けられない。
この事は、極端に言えば回転ボウル2に供給された段
階で回転ボウル内壁15にまで潜り込んでくる微粒も存在
し、本来滞留液液面14から沈降を開始すれば溢流するよ
うな沈降速度の小さい微粒も滞留液13と混合した段階で
回転ボウル内壁15に捕捉され粗粒産物中に混入してくる
場合もある事を意味している。
このような微粒の供給段階での滞留液13中への潜り込
みが粗粒産物中への微粒の粉れ込み多さの最大の原因と
考えられる。
上述した分級機構の中の分離限界粒径を与える3式か
らもこの事は明らかである。
沈降距離Hに注目して3式を整理すると、4式を得
る。
D=C・H0.5 −4式 但し、 C=(18・μ・Q/(V・g・(ρ−ρ)・Z))0.5 である。
4式は沈降距離H以外の分級条件が一定である場合、
分離限界粒径Dは沈降距離Hにより影響を受ける(Dは
Hの0.5乗に比例する)事を示している。
すなわち、滞留液液面14をH=1、回転ボウル内壁15
をH=0とすると、従来型の遠心分級装置では粉粒体の
一部は供給段階で滞留液液面14以下のレベルに潜り込ん
でしまい一定の沈降距離Hの位置から沈降が開始されず
にH=0〜1の間のほとんどすべての位置から粉粒体は
沈降を開始してしまうため、一定の分離限界粒径(分級
点)は得られない。
4式にH=0およびH=1を代入するとDの値はそれ
ぞれ0およびCとなり、従来型遠心分級装置の分離限界
粒径は常に液面(H=1)においての分離限界粒径の値
を上限とし下限は0という範囲をもった値となる。
この事は、一定の分級点を境に粉粒体を二分するとい
う分級の目的からすれば非常に不都合であり、液面H=
1においての分離限界粒径Cより粒径の小さな粒子でも
供給段階で液面以下のレベルに潜り込み、そのレベルに
おける分離限界粒径より粒径が小さくなる場合は回転ボ
ウル内壁15まで沈降してここに捕捉され粗粒産物として
回収されてしまう事を意味している。
そして、上述した従来の装置の問題点、すなわち、粗
粒産物中の微粒の紛れ込みの多い事がこのような従来の
装置の分級機構上の欠点(供給段階で粉粒体粒子の一部
が滞留液液面14以下のレベルに潜り込んでしまう事)に
起因していると理論的にも理解されるのである。以上、
第1の問題点について述べた。
この他に第2の問題点として、従来の装置では理想的
には平行流である事が望ましい回転ボウル2内でのスラ
リーの流れ状態に乱れが含まれ易い事が挙げられる。
これは、上述した通り従来の装置では原料スラリー9
の供給方向と回転ボウル2内でのスラリーの流れ方向が
直交している事に起因し、このため両液の混じり合う領
域では液の流れに乱れが生じる事は避けられない。
また、この両液の混じり合う領域は供給された原料ス
ラリー9が回転ボウル内壁15や回転ボウル底壁16との摩
擦により回転ボウル2と同じ回転数にまで加速される領
域でもあり、これら回転ボウル内壁15や回転ボウル底壁
16と液の流れとの速度差により、この領域での液の流れ
の乱れはさらに大きくなる。
遠心分級装置において分級が行なわれる領域(以下、
単に分級領域と略記する)は遠心力の作用により粒子が
沈降する領域と解釈することができ、この分級領域での
流れの状態が平行流に近いことが望まれる。
この意味で従来の装置では回転ボウル2内の滞留液13
全体が分級領域となっており、分級領域での流れの乱れ
の生じ易さは従来の装置の第2の問題点であった。
本発明の目的は、このような従来型遠心分級装置の有
する問題点を排除して、粗粒産物中に混入してくる微粒
の割合を低く抑える事ができるような高精度の分級を行
なう事が可能な遠心分級装置を提供する事にある。
本願は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
なされたものであり、その目的とするところは、次のよ
うな事のできるものを提供しようとするものである。
上記問題点に鑑み本発明による遠心分級装置は、回転
ボウル2内の分級領域に属する滞留液13の滞留液液面14
であって該滞留液の流れ方向に原料スラリー9を供給す
るための手段と、分級領域に属する滞留液13の液中であ
って該滞留液13の流れ方向に分級用液体10を供給するた
めの手段を有している点を問題点解決のための要旨とし
ているものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明のものは下記のよ
うになるものである。
第1図はこの発明の一実施例を示す図であり、バスケ
ット型回分式遠心分級装置に本発明を適用した例であ
る。
上述した問題点解決のための要旨を具体的に実現する
ために、下部に分級用液体通過孔22を有し、該分級用液
体通過22の直上の内面にリング20が固定されており、そ
の内面が滞留液13の滞留液液面14と接している円筒19
を、回転ボウル2の回転ボウルの底壁16に固定するとい
った技術的手段を講じている。
また、第2図はこの発明の他の実施例を示す図であ
り、スクリューデカンタ型連続式遠心分級装置に本発明
を適用した例である。この場合、上述した問題点解決の
ための要旨を実現するために、その内面が滞留液13の滞
留液液面14と接している円筒19の下端を、スクリューコ
ンベアー18の回転軸であって、かつ原料スラリー9およ
び分級用液体10の供給管でもある二重管構造の該回転軸
の原料スラリー通過孔21と分級用液体通過孔22の間に固
定されているリング20の外周面に固定するといった技術
的手段を講じている。
[作用] 本発明のものは下記のように作用する。
このように、原料スラリー9は回転ボウル2内の分級
領域に属する滞留液液面14の位置に、そして分級用液体
10は分級領域に属する滞留液13の液中にそれぞれ分けて
供給する事ですべての粉粒体粒子を滞留液液面14からの
み沈降させる事ができ、供給段階で粉粒体粒子の一部が
滞留液液面14以下の液中に潜り込む事は防止できる。
また、原料スラリー9および分級用液体10の分級領域
に属する滞留液13中への供給方向を滞留液13の流れ方向
と同一とする事で供給段階での液の混合による流れの乱
れを最小限に食い止める事ができる。
従って、このような構造を有する本発明による遠心分
級装置では回転ボウル2内の液の流動状態が理想的な平
行流に近く、かつ前述した分離限界粒径算出のための理
論式3式中のすべての因子が定まる事になり(沈降距離
Hの値もすべての粒子に対して一定となり)、理論式か
ら計算される分離限界粒径を境にして原料粉粒体を二分
するような理想的な分級を行なう事ができる。
第1図に示す本発明を適用したバスケット型回分式遠
心分級装置の作用を説明すると、次の通りである。
第1図のように構成されたものにおいては、原料スラ
リー9は回転ボウル2と同期回転しているリング20の上
面に供給され、この面との摩擦力により急速に加速され
ながらリング20の上面から円筒19の内面を伝わって滞留
液液面14に流入する。
よって、流入する段階では原料スラリー9の回転速度
は滞留液13の回転速度と殆ど同一となり、また、流入す
る方向も滞留液13の流れ方向と同一であることから流入
の際の液の流れの乱れは殆どない。
そして、すべての粉粒体粒子は滞留液液面14から一斉
に沈降を開始する。
一方、分級用液体10は回転ボウル底壁16に供給され、
この面との摩擦力により急速に加速されながら円筒19の
下部に設けられている分級用液体通過孔22を通り滞留液
13中に流入する。
滞留液13中に流入すると分級用液体10は円筒19の外面
と回転ボウル内壁15によって形成される平行な二つの面
に沿って流動するべく流れ方向を90度変えて回転ボウル
2内を上昇し、滞留液液面14に供給された原料スラリー
9と合流する。
本装置においては分級用液体10と原料スラリー9が合
流した以降から粉粒体粒子の遠心沈降が始まり分級が行
なわれる事になるので、回転ボウル2内のすべての滞留
液13が分級領域に属するのではなく、円筒19の上端より
上方に位置する滞留液13中のみが粒子の沈降が行なわれ
る分級領域となる。
従って、このように有孔円筒とリングを組み合わせた
簡単な構造物を従来の装置に配置せしめるだけでも、理
想的な分級の達成には極めて重要であるが、従来装置で
は不可能であった以下の二つの作用を容易に実現し得
る。
すなわち、回転ボウル2内の分級領域に属する滞留液
13の滞留液液面14からのみ粉粒体粒子を一斉に遠心沈降
させる事ができ、かつ分級領域に属する滞留液13の流れ
方向と同一方向に供給液を導入できるため分級領域にお
ける液の乱れが極めて少なく理想的な平行流に近い状態
で粒子の分級を行なう事ができる。
また、第2図に示すこの発明の他の実施例であるとこ
ろの本発明を適用したスクリューデカンタ型連続式遠心
分級装置の例においての作用を説明すると、次の通りで
ある。
第2図のように構成されたものにおいては、二重管構
造で内管が原料スラリー9の供給管、外管が分級用液体
の供給管となっているスクリューコンベアー18の回転軸
に設けられた原料スラリー通過孔21およびこれより下部
に位置する分級用液体通過孔22から、それぞれ原料スラ
リー9および分級用液体10が分かれて回転ボウル2内に
供給される。
供給された原料スラリー9は、原料スラリー通過孔21
と分級用液体通過孔22の間のスクリューコンベアー18の
回転軸に固定されているリング20の上面からリング20の
先端に固定されている円筒19の内面を伝わって滞留液液
面14に流入する。
一方、分級用液体10は、滞留液13中に流入すると円筒
19の外面と回転ボウル内壁15によって形成される平行な
二つの面に沿って流動するべく流れ方向を90度変えて回
転ボウル2内を上昇し、滞留液液面14に供給された原料
スラリー9と合流する。
従って、本装置においても分級用液体10と原料スラリ
ー9が合流した以降から粉粒体粒子の遠心沈降が始まり
円筒19の上端より上方に位置する滞留液13中のみが分級
領域となり、回転ボウル2内の分級領域に属する滞留液
13の滞留液液面14からのみ粉粒体粒子を一斉に遠心沈降
させる事ができ、かつ分級領域に属する滞留液13の流れ
方向と同一方向に供給液を導入できるため分級領域にお
ける液の乱れが極めて少なく理想的な平行流に近い状態
で粒子の分級を行なう事ができる。
なお、図中、1はケーシング、3は回転軸、4は回転
手段、5は原料スラリー供給管、6は分級用液体供給
管、7はオーバーフロー排出管、8はアンダーフロー排
出管、11はオーバーフロー、12はアンダーフローであ
る。
[発明の実施例] 実施例について図面を参照して説明する。
本発明を適用した装置と従来の装置を用いて分級性能
の比較試験を実施したところ、以下に示すような結果が
得られた。
実施例1 第1図に示すこの発明の一実施例であるところのバス
ケット型回分式遠心分級装置と第3図に示す従来の装置
を用い、粒度分布が第1表の通りである粉粒体(密度3.
5g/cm3)を下記条件で分級した。
結果を第2表に示す。
分級条件 本発明例:原料スラリー中の粉粒体濃度 1Wt% :原料スラリーの供給速度 60cm3/分 :分級用液体 脱イオン蒸留水 :分級用液体の供給速度 541cm3/分 :回転ボウルの有効容量 533cm3 :回転ボウルの有効沈降距離 2.3cm :回転ボウルの回転数 1500rpm :滞留液液面における遠心効果 125G :計算分級点 1.6μm 従来例 :原料スラリー中の粉粒体濃度 0.1Wt% :原料スラリーの供給速度 601cm3/分 :回転ボウルの有効容量 533cm3 :回転ボウルの有効沈降距離 2.3cm :回転ボウルの回転数 1500rpm :滞留液液面における遠心効果 125G :計算分級点 1.6μm 実施例2 実施例1の条件を下記のように変更して分級試験を実
施し、第3表に示す結果を得た。
分級条件 本発明例:原料スラリー中の粉粒体濃度 1Wt% :原料スラリーの供給速度 34cm3/分 :分級用液体 脱イオン蒸留水 :分級用液体の供給速度 304cm3/分 :回転ボウルの有効容量 533cm3 :回転ボウルの有効沈降距離 2.3cm :回転ボウルの回転数 3000rpm :滞留液液面における遠心効果 500G :計算分級点 0.6μm 従来例 :原料スラリー中の粉粒体濃度 0.1Wt% :原料スラリーの供給速度 338cm3/分 :回転ボウルの有効容量 533cm3 :回転ボウルの有効沈降距離 2.3cm :回転ボウルの回転数 3000rpm :滞留液液面における遠心効果 500G :計算分級点 0.6μm 実施例3 第2図に示すこの発明の他の実施例であるところのス
クリューデカンタ型連続式遠心分級装置と第4図に示す
従来の装置を用い、実施例1と同じ原料粉粒体を使用し
て下記条件で分級試験を行なった。
結果を第4表に示す。
分級条件 本発明例:原料スラリー中の粉粒体濃度 1Wt% :原料スラリーの供給速度 150cm3/分 :分級用液体 脱イオン蒸留水 :分級用液体の供給速度 1354cm3/分 :回転ボウルの有効容量 663cm3 :回転ボウルの有効沈降距離 2.0cm :スクリューコンベアーの回転数 1450rpm :回転ボウルの回転数 1500rpm :滞留液液面における遠心効果 140G :計算分級点 2.0μm 従来例 :原料スラリー中の粉粒体濃度 0.1Wt% :原料スラリーの供給速度 1504cm3/分 :回転ボウルの有効容量 663cm3 :回転ボウルの有効沈降距離 2.0cm :スクリューコンベアーの回転数 1450rpm :回転ボウルの回転数 1500rpm :滞留液液面における遠心効果 140G :計算分級点 2.0μm 上記実施例1〜3に示す通り、従来例および本発明例
による遠心分級装置とも0.6μm〜2.0μm程度の粒径を
計算分級点とする超微粒域での分級が可能でほぼこの計
算分級点以下の微粒のみが微粒産物として回収されてい
ることが確認されたが、微粒産物の回収率を比較すると
本発明による装置の方が著しく高くなっており、また、
粗粒産物の粒度分布を比較しても計算分級点以下の微粒
の含有割合は本発明による装置の方が著しく低くなって
いる事が分かる。
[発明の効果] 本発明は、上述の通り構成されているので次に記載す
る効果を奏する。
以上説明したように、本発明は遠心分級装置の回転ボ
ウル内の分級領域に属する滞留液に対して、その液面か
らのみ粉粒体粒子を一斉に遠心沈降させ、かつその液中
であって液の流れ方向と同一方向に分級用液体を導入す
る構成としたため、分級点以下の微粒の供給段階での液
中への潜り込みをなくす事ができ、分級領域における液
の乱れが極めて少なく理想的な平行流に近い状態で粒子
の分級を行なう事ができる。
その結果、粗粒産物中への微粒の混入割合を低く押さ
える事ができるような高精度な分級を行なう事が可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるバスケット型回分式遠
心分級装置の縦断面図、 第2図は本発明の他の実施例であるスクリューデカンタ
型連続式遠心分級装置の縦断面図、 第3図は従来のバスケット型回分式遠心分級装置の断面
図、 第4図は従来のスクリューデカンタ型連続式遠心分級装
置の断面図である。 1……ケーシング、 2……回転ボウル、 3……回転軸、 4……回転手段、 5……原料スラリー供給管、 6……分級用液体供給管、 7……オーバーフロー排出管、 8……アンダーフロー排出管、 9……原料スラリー、 10……分級用液体、 11……オーバーフロー、 12……アンダーフロー、 13……滞留液、 14……滞留液液面、 15……回転ボウル内壁、 16……回転ボウル底壁、 17……ダムリング、 18……スクリューコンベアー、 19……円筒、 20……リング、 21……原料スラリー通過孔、 22……分級用液体通過孔。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】種々の粒径の粒子群よりなる粉粒体と液体
    とからなる原料スラリー9を円筒型の回転ボウル2に導
    入し遠心力を作用させて粒子の分級を行なう湿式の遠心
    分級装置において、該装置は、回転ボウル2内の分級領
    域に属する滞留液13の滞留液液面14であって該滞留液13
    の流れ方向に原料スラリー9を供給するための手段と、
    分級領域に属する滞留液13の液中であって該滞留液13の
    流れ方向に分級用液体10を供給するための手段を有して
    いることを特徴とする遠心分級装置。
  2. 【請求項2】回転ボウル2内の分級領域に属する滞留液
    13の滞留液液面14であって該滞留液13の流れ方向に原料
    スラリー9を供給するための手段と、分級領域に属する
    滞留液13の液中であって該滞留液13の流れ方向に分級用
    液体10を供給するための手段は、下部に分級用液体通過
    孔22を有し、該分級用液体通過孔22の直上の内面にリン
    グ20が固定されており、その内面が滞留液13の滞留液液
    面14と接している円筒19を、回転ボウル2の回転ボウル
    底壁16に固定してなるものであるバスケット型回分式遠
    心分級装置に属する請求項1記載の遠心分級装置。
  3. 【請求項3】回転ボウル2内の分級領域に属する滞留液
    13の滞留液液面14であって該滞留液13の流れ方向に原料
    スラリー9を供給するための手段と、分級領域に属する
    滞留液13の液中であって該滞留液13の流れ方向に分級用
    液体10を供給するための手段は、その内面が滞留液13の
    滞留液液面14と接している円筒19の下端を、スクリュー
    コンベアー18の回転軸であってかつ原料スラリー9およ
    び分級用液体10の供給管でもある二重管構造の該回転軸
    の原料スラリー通過孔21と分級用液体通過孔22の間に固
    定されているリング20の外周面に固定してなるものであ
    るスクリューデカンタ型連続式遠心分級装置に属する請
    求項1記載の遠心分級装置。
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