JP2832982B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents
薄膜形成方法Info
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Landscapes
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱化学気相成長法(熱CVD法)を用いた薄膜
形成方法に関する。
形成方法に関する。
(従来の技術) 化学気相堆積法(CVD法)は、原料をガスで供給し、
気相あるいは基板表面における化学反応によって薄膜を
堆積する方法である。
気相あるいは基板表面における化学反応によって薄膜を
堆積する方法である。
従来、このCVD法を用いた薄膜形成方法としては、基
板表面に付着する原料気体分子を基板を加熱することに
より熱分解し所要の薄膜を堆積する熱CVD法、気相中あ
るいは基板表面に吸着した原料気体分子を光を照射して
光化学的または熱的に分解し堆積する光CVD法、気相中
の原料気体分子を放電あるいはマイクロ波によりプラズ
マ化し衝突過程により分解し堆積するプラズマCVD法な
どが知られている。これらのCVD法は、比較的低温で下
地へのダメージが少なく、多種多様の薄膜形成が可能で
あり、薄膜形成手段として様々な場面で用いられてい
る。
板表面に付着する原料気体分子を基板を加熱することに
より熱分解し所要の薄膜を堆積する熱CVD法、気相中あ
るいは基板表面に吸着した原料気体分子を光を照射して
光化学的または熱的に分解し堆積する光CVD法、気相中
の原料気体分子を放電あるいはマイクロ波によりプラズ
マ化し衝突過程により分解し堆積するプラズマCVD法な
どが知られている。これらのCVD法は、比較的低温で下
地へのダメージが少なく、多種多様の薄膜形成が可能で
あり、薄膜形成手段として様々な場面で用いられてい
る。
これまでに、CVD法を用いて様々な誘電体や半導体や
金属の薄膜の形成が行われている。たとえば熱CVD法を
用いた金属薄膜形成の一例としては、モリブテン(Mo)
やタンズステン(W)薄膜をシリコンの自然酸化膜上に
形成した例が、ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル
・ソサエティ誌(Journal of Electrochemical Societ
y)第117巻693〜700ページにカプラン(Kaplan)らによ
り報告されている。これによると、原料としてモリブテ
ンカルボニル(Mo(CO)6)、タングステンカルボニル
(W(CO)6)等のカルボニル化合物を用い、基板温度
500℃程度でMo、Wの薄膜を20Å/sec程度の堆積速度で
形成している。また、熱CVD法や光CVD法は、集光したレ
ーザ光を走査しながら基板上に照射することにより、あ
るいはマスクパターンを透過させて得られる光パターン
を基板上に照射することにより、基板上に微細なパター
ン状の薄膜を形成する、いわゆるレーザ直描法やパター
ン転写法に適用されている。この例としては、アプライ
ド・フィジックスB誌(Applied Physics B)第42巻55
〜66ページにギルゲン(Gilge)らにより、レーザ直描
法を用いて、Mo、W等の微細薄膜パターンをガラスやサ
ファイヤ基板上に描画した例がある。このなかでは、原
料としてWやMoのカルボニル化合物を、レーザ光源とし
てArレーザ(波長350nm)を用い、このレーザ光を3μ
m程度のスポット径に集光して基板に照射し、膜厚1000
Åの薄膜パターンを1μm/s程度レーザスキャン速度で
描画できたことが記述されている。
金属の薄膜の形成が行われている。たとえば熱CVD法を
用いた金属薄膜形成の一例としては、モリブテン(Mo)
やタンズステン(W)薄膜をシリコンの自然酸化膜上に
形成した例が、ジャーナル・オブ・エレクトロケミカル
・ソサエティ誌(Journal of Electrochemical Societ
y)第117巻693〜700ページにカプラン(Kaplan)らによ
り報告されている。これによると、原料としてモリブテ
ンカルボニル(Mo(CO)6)、タングステンカルボニル
(W(CO)6)等のカルボニル化合物を用い、基板温度
500℃程度でMo、Wの薄膜を20Å/sec程度の堆積速度で
形成している。また、熱CVD法や光CVD法は、集光したレ
ーザ光を走査しながら基板上に照射することにより、あ
るいはマスクパターンを透過させて得られる光パターン
を基板上に照射することにより、基板上に微細なパター
ン状の薄膜を形成する、いわゆるレーザ直描法やパター
ン転写法に適用されている。この例としては、アプライ
ド・フィジックスB誌(Applied Physics B)第42巻55
〜66ページにギルゲン(Gilge)らにより、レーザ直描
法を用いて、Mo、W等の微細薄膜パターンをガラスやサ
ファイヤ基板上に描画した例がある。このなかでは、原
料としてWやMoのカルボニル化合物を、レーザ光源とし
てArレーザ(波長350nm)を用い、このレーザ光を3μ
m程度のスポット径に集光して基板に照射し、膜厚1000
Åの薄膜パターンを1μm/s程度レーザスキャン速度で
描画できたことが記述されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、CVD法では以上に述べたいずれの方法
を用いても膜の堆積速度が遅く生産性が低いという問題
点があった。たとえば、LSI製造プロセスにおいては、
たびたび膜厚1μm程度の薄膜を形成することが必要と
なるが、通常のCVDプロセスでは上に示したように堆積
速度は1000Å/min程度であり、一つの薄膜を形成するの
に数十分の時間を要する。このような薄膜形成を何回も
繰り返せば、トータルのプロセス時間は数時間となり、
スループットを低下させる主要因となっている。このた
め、CVDプロセスにおいては、一度のプロセスで何枚も
のウエハーを一度に処理することが通常行われるが、最
近あるいは将来のウエハの大口径化に対処するために装
置の大型化がなされると、膜形成の均一性を守るためこ
のような複数枚ウエハを一括処理する方法も難しくな
り、膜形成の速度自体を向上することがスループットを
上げるために必要となる。
を用いても膜の堆積速度が遅く生産性が低いという問題
点があった。たとえば、LSI製造プロセスにおいては、
たびたび膜厚1μm程度の薄膜を形成することが必要と
なるが、通常のCVDプロセスでは上に示したように堆積
速度は1000Å/min程度であり、一つの薄膜を形成するの
に数十分の時間を要する。このような薄膜形成を何回も
繰り返せば、トータルのプロセス時間は数時間となり、
スループットを低下させる主要因となっている。このた
め、CVDプロセスにおいては、一度のプロセスで何枚も
のウエハーを一度に処理することが通常行われるが、最
近あるいは将来のウエハの大口径化に対処するために装
置の大型化がなされると、膜形成の均一性を守るためこ
のような複数枚ウエハを一括処理する方法も難しくな
り、膜形成の速度自体を向上することがスループットを
上げるために必要となる。
また、レーザ直描法を用いた薄膜パターン形成におい
ては、描画速度の遅さがこの方法の適用分野をLSIの配
線修正等の非量産分野に狭めており、描画速度の上昇が
この方法の量産分野への適用の可能性を広げるものとし
て様々な研究がなされている。
ては、描画速度の遅さがこの方法の適用分野をLSIの配
線修正等の非量産分野に狭めており、描画速度の上昇が
この方法の量産分野への適用の可能性を広げるものとし
て様々な研究がなされている。
本発明の目的は、このような従来技術のもつ問題点を
なくし、堆積速度が大きく生産性の優れた薄膜形成方法
を提供することにある。
なくし、堆積速度が大きく生産性の優れた薄膜形成方法
を提供することにある。
(問題を解決するための手段) 本発明は、熱分解反応を起こす化学物の気体雰囲気中
に設置された基板を加熱することにより、該基板上に薄
膜を堆積する薄膜形成方法において、該基板上の温度を
該化合物気体の凝縮温度以下にし、該基板上に凝縮した
該化合物が該基板加熱により熱脱離するのに要する時間
よりも短い時間幅を持ち、かつ該化合物の気体が該基板
再凝縮を起こすのに要する時間よりも長く、100μmsよ
り短い周期を持つパルス状の基板加熱手段を用いて該化
合物気体の分解温度以上の温度にパルス状に加熱するこ
とを特徴とし、これにより、該基板上に凝縮した原料分
子を有効に利用して高速に薄膜を形成するものである。
に設置された基板を加熱することにより、該基板上に薄
膜を堆積する薄膜形成方法において、該基板上の温度を
該化合物気体の凝縮温度以下にし、該基板上に凝縮した
該化合物が該基板加熱により熱脱離するのに要する時間
よりも短い時間幅を持ち、かつ該化合物の気体が該基板
再凝縮を起こすのに要する時間よりも長く、100μmsよ
り短い周期を持つパルス状の基板加熱手段を用いて該化
合物気体の分解温度以上の温度にパルス状に加熱するこ
とを特徴とし、これにより、該基板上に凝縮した原料分
子を有効に利用して高速に薄膜を形成するものである。
(作用) 本発明は、LSI基板上に金属の微細パターン薄膜をレ
ーザ直描法により描画する際に、光源としてパルスレー
ザ光源を用いた場合には連続(CW)レーザ光源を用いた
場合に比べてレーザ照射単位時間当たりの膜の堆積速度
が極めて速いという、発明者による実験事実から得られ
た新たな知見に基づいてなされた。この実験および結果
の考察について説明する。
ーザ直描法により描画する際に、光源としてパルスレー
ザ光源を用いた場合には連続(CW)レーザ光源を用いた
場合に比べてレーザ照射単位時間当たりの膜の堆積速度
が極めて速いという、発明者による実験事実から得られ
た新たな知見に基づいてなされた。この実験および結果
の考察について説明する。
この実験は、原料としてW(CO)6を用い、集光した
レーザ光による基板の局所加熱による熱CVD反応により
Wの微細パターンの薄膜を基板上に直接描画したもので
ある。実験に用いた装置の構成図を第2図に示す。レー
ザ光源1からの出射光は、ミラー2で反射されたレンズ
3で集光され、窓4を通してCVDセル5内に置かれた基
板6上に照射される。CVD原料ガスは、固体のW(CO)
6の設置されたガス供給系7を加熱しW(CO)6を昇華
させることによりこの蒸気を得、これがArガスで希釈さ
れてCVDセル5に導かれる。反応終了後の残ガスは排気
ユニット8で排気される。X−Yステージ9は、描画す
る配線の描画位置及び描画の走査方向・速度を制御す
る。レーザ光源1としては、パルス光源としてQスイッ
チNd:YAGレーザの第二高調波(532nm)およびCW光源と
してCW Arレーザ光源(515nm)を用いた。
レーザ光による基板の局所加熱による熱CVD反応により
Wの微細パターンの薄膜を基板上に直接描画したもので
ある。実験に用いた装置の構成図を第2図に示す。レー
ザ光源1からの出射光は、ミラー2で反射されたレンズ
3で集光され、窓4を通してCVDセル5内に置かれた基
板6上に照射される。CVD原料ガスは、固体のW(CO)
6の設置されたガス供給系7を加熱しW(CO)6を昇華
させることによりこの蒸気を得、これがArガスで希釈さ
れてCVDセル5に導かれる。反応終了後の残ガスは排気
ユニット8で排気される。X−Yステージ9は、描画す
る配線の描画位置及び描画の走査方向・速度を制御す
る。レーザ光源1としては、パルス光源としてQスイッ
チNd:YAGレーザの第二高調波(532nm)およびCW光源と
してCW Arレーザ光源(515nm)を用いた。
次にこの構成での動作を説明する。基板6をCVDセル
5の所定の位置に置く。次に排気ユニット8を動作さ
せ、CVDセル5内の空気を排気する。ガス供給系7よりA
rガスで希釈したW(CO)6ガスをCVDセル5内に流し、
レーザ光源1よりレーザ光を照射し、Wを堆積させる。
同時にXYステージ9を配線を形成する方向に操作させ
て、Wの画膜パターンを形成する。薄膜形成が終了した
ら、レーザ光の出射、およびガス供給を止め、配線形成
の一連の作業を終える。
5の所定の位置に置く。次に排気ユニット8を動作さ
せ、CVDセル5内の空気を排気する。ガス供給系7よりA
rガスで希釈したW(CO)6ガスをCVDセル5内に流し、
レーザ光源1よりレーザ光を照射し、Wを堆積させる。
同時にXYステージ9を配線を形成する方向に操作させ
て、Wの画膜パターンを形成する。薄膜形成が終了した
ら、レーザ光の出射、およびガス供給を止め、配線形成
の一連の作業を終える。
このようにして得られた結果の一例を、以下にパルス
レーザ光源を用いた場合、CWレーザ光源を用いた場合の
順に説明する。
レーザ光源を用いた場合、CWレーザ光源を用いた場合の
順に説明する。
パルスレーザ光源を用いた場合の実験条件は次の通り
である。照射レーザ光の繰り返し数は10KHz、パルス幅
は100ns、基板上でのスポットサイズは1μmである。C
VD原料のW(CO)6ガスは原料容器を63℃に加熱するこ
とにより得られ、蒸気圧は1torr、ガス全圧は1気圧で
ある。基板温度はW(CO)6ガス凝縮を起こす温度であ
る63℃より若干低めの60℃に設定した。基板温度を63℃
よりも高くすると、薄膜の形成は困難であった。X−Y
ステージの走査は1ステップ0.5μm、走査速度は0.25
μm/sである。この条件で描画を行うと、得られるW膜
の膜厚は照射レーザのピークパワーを上昇させると共に
増大するが、ピークパワーが100mW程度に達すると膜厚
は3000Å程度の値で飽和し、その時の線幅は1μmであ
った。また、膜厚が描画速度の逆数に比例することが確
かめられ、膜厚は1パルス当たりの堆積量と照射パルス
数の積に比例することがわかった。
である。照射レーザ光の繰り返し数は10KHz、パルス幅
は100ns、基板上でのスポットサイズは1μmである。C
VD原料のW(CO)6ガスは原料容器を63℃に加熱するこ
とにより得られ、蒸気圧は1torr、ガス全圧は1気圧で
ある。基板温度はW(CO)6ガス凝縮を起こす温度であ
る63℃より若干低めの60℃に設定した。基板温度を63℃
よりも高くすると、薄膜の形成は困難であった。X−Y
ステージの走査は1ステップ0.5μm、走査速度は0.25
μm/sである。この条件で描画を行うと、得られるW膜
の膜厚は照射レーザのピークパワーを上昇させると共に
増大するが、ピークパワーが100mW程度に達すると膜厚
は3000Å程度の値で飽和し、その時の線幅は1μmであ
った。また、膜厚が描画速度の逆数に比例することが確
かめられ、膜厚は1パルス当たりの堆積量と照射パルス
数の積に比例することがわかった。
次に比較のため、CWレーザ光源を用いて同じ基板上に
Wの微細パターン薄膜を直接描画した。実験条件は、照
射レーザ光のスポットサイズ1μmで他の条件はパルス
レーザ光源を用いた場合と同一にした。この条件で描画
を行うと、パルスレーザを用いた場合と同様に、照射レ
ーザのパワーを上昇させると共に得られるW膜の膜厚は
増大するが、パワーが100mW程度に達すると膜厚は3000
Å程度の値で飽和し、その時の線幅は1μmとパルスレ
ーザ光源を用いた場合と同じ程度であった。
Wの微細パターン薄膜を直接描画した。実験条件は、照
射レーザ光のスポットサイズ1μmで他の条件はパルス
レーザ光源を用いた場合と同一にした。この条件で描画
を行うと、パルスレーザを用いた場合と同様に、照射レ
ーザのパワーを上昇させると共に得られるW膜の膜厚は
増大するが、パワーが100mW程度に達すると膜厚は3000
Å程度の値で飽和し、その時の線幅は1μmとパルスレ
ーザ光源を用いた場合と同じ程度であった。
1ステップ(0.5μm)当たりの堆積量で二つの場合
の堆積の速さを比較してみると、どちらの場合も1ステ
ップ当たりの堆積量は0.5μm×1μm×3000Åと同一
であるが、パルスレーザを用いた描画の場合パルス幅
(100ns)×繰り返し数(10kHz)×1ステップの滞在時
間(2s)=2.0msの照射時間で上記のW薄膜を堆積する
のに比べて、CWレーザを用いた描画の場合1ステップの
滞在時間=2sと同じ照射時間で同じ量のW薄膜を堆積し
ている。従って単位照射時間当りの堆積量に直すとパル
スレーザを用いた場合にはCWレーザを用いた場合に比べ
て堆積が約1000倍も速いことがわかる。
の堆積の速さを比較してみると、どちらの場合も1ステ
ップ当たりの堆積量は0.5μm×1μm×3000Åと同一
であるが、パルスレーザを用いた描画の場合パルス幅
(100ns)×繰り返し数(10kHz)×1ステップの滞在時
間(2s)=2.0msの照射時間で上記のW薄膜を堆積する
のに比べて、CWレーザを用いた描画の場合1ステップの
滞在時間=2sと同じ照射時間で同じ量のW薄膜を堆積し
ている。従って単位照射時間当りの堆積量に直すとパル
スレーザを用いた場合にはCWレーザを用いた場合に比べ
て堆積が約1000倍も速いことがわかる。
次に、なぜパルスレーザ光源を用いた場合に、CWレー
ザ光源を用いた場合よりも単位照射時間当たりの堆積速
度が速いかを考えてみる。一般に化学反応においては、
反応により得られる生成物の生成速度は、化学反応の速
度および原料供給の速度によって決まる。反応速度が供
給速度に比べて小さく反応生成物の生成速度が前者によ
って決まるとき、この反応は反応律速であると言われ、
逆の時は供給律速であると言われる。熱CVD反応におい
ては、基板温度が比較的低いうちは基板加熱温度の上昇
と共に堆積速度は増大し堆積速度は反応速度により律速
されるが、更に基板温度を上昇させると堆積速度は飽和
し、原料用供給速度によって律速されるようになる。従
って、堆積速度の上限は原料供給速度で律速される値に
よって決まり、原料の供給速度が速ければ得られる堆積
速度の上限も大きい。
ザ光源を用いた場合よりも単位照射時間当たりの堆積速
度が速いかを考えてみる。一般に化学反応においては、
反応により得られる生成物の生成速度は、化学反応の速
度および原料供給の速度によって決まる。反応速度が供
給速度に比べて小さく反応生成物の生成速度が前者によ
って決まるとき、この反応は反応律速であると言われ、
逆の時は供給律速であると言われる。熱CVD反応におい
ては、基板温度が比較的低いうちは基板加熱温度の上昇
と共に堆積速度は増大し堆積速度は反応速度により律速
されるが、更に基板温度を上昇させると堆積速度は飽和
し、原料用供給速度によって律速されるようになる。従
って、堆積速度の上限は原料供給速度で律速される値に
よって決まり、原料の供給速度が速ければ得られる堆積
速度の上限も大きい。
熱CVD法における堆積反応領域への原料分子の供給機
構としては、(イ)気相中からの供給、(ロ)基板上反
応領域外に吸着した原料分子の表面拡散による供給、
(ハ)基板加熱以前に基板反応領域上に吸着していた原
料分子そのものからの供給、の三つが考えられている。
通常の熱CVDのように定常的に基板加熱を行う場合、
(ハ)の吸着分子そのものは反応の初期段階には堆積に
寄与すると思われるが、一度消費されてしまうともはや
堆積には寄与しない。
構としては、(イ)気相中からの供給、(ロ)基板上反
応領域外に吸着した原料分子の表面拡散による供給、
(ハ)基板加熱以前に基板反応領域上に吸着していた原
料分子そのものからの供給、の三つが考えられている。
通常の熱CVDのように定常的に基板加熱を行う場合、
(ハ)の吸着分子そのものは反応の初期段階には堆積に
寄与すると思われるが、一度消費されてしまうともはや
堆積には寄与しない。
そこで、この実験結果について堆積量と気相からの原
料供給の見積り量とを比較したところ、CWレーザを用い
た場合の堆積量は気相からの原料供給量よりも小さい
が、パルスレーザを用いた場合の堆積量は逆に気相から
の供給量よりも大きいことがわかった。これは、パルス
レーザ光を用いた描画では原料の供給が気相以外から有
効に行われていることを意味しており、(ロ)又は
(ハ)の機構により表面吸着相からの供給が起こってい
ることを示している。(イ)、(ロ)の供給機構は、パ
ルス光源を用いた場合もCW光源を用いた場合も共通に存
在しているので、もし(ロ)の表面拡散による供給が
(ハ)の吸着分子そのものの供給に比べて支配的であれ
ば、パルス光源の場合とCW光源の場合で違いは現れない
と思われるが、結果は違いが生じているので、パルス光
源を用いた場合には主に(ハ)の機構により原料供給が
起こって堆積が形成されることが結論される。同様の考
察から、CWレーザ光源を用いた場合には、主に(イ)の
気相からの原料供給が起こって堆積が形成されるこどが
結論される。
料供給の見積り量とを比較したところ、CWレーザを用い
た場合の堆積量は気相からの原料供給量よりも小さい
が、パルスレーザを用いた場合の堆積量は逆に気相から
の供給量よりも大きいことがわかった。これは、パルス
レーザ光を用いた描画では原料の供給が気相以外から有
効に行われていることを意味しており、(ロ)又は
(ハ)の機構により表面吸着相からの供給が起こってい
ることを示している。(イ)、(ロ)の供給機構は、パ
ルス光源を用いた場合もCW光源を用いた場合も共通に存
在しているので、もし(ロ)の表面拡散による供給が
(ハ)の吸着分子そのものの供給に比べて支配的であれ
ば、パルス光源の場合とCW光源の場合で違いは現れない
と思われるが、結果は違いが生じているので、パルス光
源を用いた場合には主に(ハ)の機構により原料供給が
起こって堆積が形成されることが結論される。同様の考
察から、CWレーザ光源を用いた場合には、主に(イ)の
気相からの原料供給が起こって堆積が形成されるこどが
結論される。
パルス光源を用いた場合に、なぜ(ハ)の吸着分子か
らの供給が有効に行われ、CW光源を用いた場合には吸着
分子から供給が行われないのかについては、極めて簡単
に説明できる。これは、CW光源を用いて基板加熱を行う
場合のように、定常的に基板加熱を行う場合、先にも述
べたように(ハ)の吸着分子そのものは反応の初期段階
には堆積に寄与すると思われるが、一度消費されてしま
うともはや堆積には寄与しない。これに対して、パルス
光源を用いて基板加熱を行う場合のように、パルス的に
基板加熱を行う場合、加熱と加熱の合間には堆積は行わ
れず、基板は冷却するため、基板上に再び原料分子が吸
着することが可能である。従って、基板加熱をパルス的
に行うことによって、基板上の吸着相を有効に利用した
堆積が可能になる。
らの供給が有効に行われ、CW光源を用いた場合には吸着
分子から供給が行われないのかについては、極めて簡単
に説明できる。これは、CW光源を用いて基板加熱を行う
場合のように、定常的に基板加熱を行う場合、先にも述
べたように(ハ)の吸着分子そのものは反応の初期段階
には堆積に寄与すると思われるが、一度消費されてしま
うともはや堆積には寄与しない。これに対して、パルス
光源を用いて基板加熱を行う場合のように、パルス的に
基板加熱を行う場合、加熱と加熱の合間には堆積は行わ
れず、基板は冷却するため、基板上に再び原料分子が吸
着することが可能である。従って、基板加熱をパルス的
に行うことによって、基板上の吸着相を有効に利用した
堆積が可能になる。
この実験においては、基板温度を凝縮温度以下にして
いるので、基板上には原料分子の凝縮が起こっている。
凝縮相の密度は気相の密度よりもはるかに大きいので、
この凝縮相を原料分子の供給源として堆積反応が起これ
ば、通常の熱CVD反応のように、気相からの原料供給を
利用する薄膜形成方法に比べてはるかに大きな堆積速度
を得られる。パルス光源を用いた場合、基板温度を凝縮
温度以上に上げたとき薄膜の形成が困難になるという実
験事実は、以上の結論を支持している。
いるので、基板上には原料分子の凝縮が起こっている。
凝縮相の密度は気相の密度よりもはるかに大きいので、
この凝縮相を原料分子の供給源として堆積反応が起これ
ば、通常の熱CVD反応のように、気相からの原料供給を
利用する薄膜形成方法に比べてはるかに大きな堆積速度
を得られる。パルス光源を用いた場合、基板温度を凝縮
温度以上に上げたとき薄膜の形成が困難になるという実
験事実は、以上の結論を支持している。
以上に得られた知見から、基板上にできるだけ多量の
原料分子を凝縮させ、パルス的に基板加熱を行うことに
よって高速な薄膜形成ができる可能性があることがわか
る。
原料分子を凝縮させ、パルス的に基板加熱を行うことに
よって高速な薄膜形成ができる可能性があることがわか
る。
つぎに、この基板加熱の持続時間幅および周期につい
て十分な条件を考え、高速薄膜形成の可能性について考
える。
て十分な条件を考え、高速薄膜形成の可能性について考
える。
基板加熱をおこなうと、堆積過程による原料分子の消
費と同時に熱脱離により凝縮相の分子数は減少する。従
って、少なくとも加熱により凝縮相が熱離脱するのに要
する時間t1以上加熱を続けると、凝縮相からの原料供給
はなくなり、気相からの原料供給が寄与するようにな
る。そこで基板加熱をこの時間t1で切断すると、基板は
冷却し再び凝縮相が形成される。この凝縮相の形成に要
する時間をt2とすると、少なくともt2以上の時間間隔を
おいて再び基板加熱を行うと、基板加熱前と同じ状態に
戻って堆積が繰り返される。従って、時間幅をt1より小
さく、繰り返し周期をt2より大きくなるように基板加熱
を変調して行うことにより、常に凝縮層からの原料供給
により堆積が起るようにすることが可能である。この条
件が満たされる範囲内で加熱の切り返しのレートをあげ
てやれば、堆積は各々の加熱サイクルの間で独立と考え
られるので、加熱の回数に比例して大きな堆積速度が得
られるようになる。繰り返し周期がt2程度あるいはそれ
以下になると、基板上への原料分子の再凝縮が不十分に
なり、前回の加熱サイクルの影響が現れてかえって堆積
速度は減少する。
費と同時に熱脱離により凝縮相の分子数は減少する。従
って、少なくとも加熱により凝縮相が熱離脱するのに要
する時間t1以上加熱を続けると、凝縮相からの原料供給
はなくなり、気相からの原料供給が寄与するようにな
る。そこで基板加熱をこの時間t1で切断すると、基板は
冷却し再び凝縮相が形成される。この凝縮相の形成に要
する時間をt2とすると、少なくともt2以上の時間間隔を
おいて再び基板加熱を行うと、基板加熱前と同じ状態に
戻って堆積が繰り返される。従って、時間幅をt1より小
さく、繰り返し周期をt2より大きくなるように基板加熱
を変調して行うことにより、常に凝縮層からの原料供給
により堆積が起るようにすることが可能である。この条
件が満たされる範囲内で加熱の切り返しのレートをあげ
てやれば、堆積は各々の加熱サイクルの間で独立と考え
られるので、加熱の回数に比例して大きな堆積速度が得
られるようになる。繰り返し周期がt2程度あるいはそれ
以下になると、基板上への原料分子の再凝縮が不十分に
なり、前回の加熱サイクルの影響が現れてかえって堆積
速度は減少する。
凝縮相にある分子は、ファンデルワース力などの弱い
分子間力で結び付いている。凝縮相の分子の濃度は、分
子の気相から基板上への凝縮速度と基板上から気相への
脱離速度のバランスによって決まる。凝縮速度や脱離速
度は基板温度によって異なる値を持ち、結局凝縮相の濃
度は基板温度によって決まる一定の値を持つ。基板を凝
縮の起こる低温状態から通常の堆積の起こる高温状態
(500〜1000℃)に所要時間の0の極限で急激に上昇さ
せたとき分子が脱離するのに要する時間は、高温状態に
おける平均吸着時間によって決まり、これは原料分子の
種類にもよるがおおよそ1μs以下と見積られる。従っ
て、基板を堆積の起こる温度まで加熱するのに要する時
間が1μsよりもきわめて小さい場合にはt1は1μs程
度であり、加熱に要する時間が1μsよりも大きい場合
にはt1はこの加熱に要する時間で決まる。また、基板を
通常堆積の起こる温度から凝縮の起こる低温状態に所要
時間0の極限で急激に下降させたとき分子が凝縮して凝
縮相の濃度が飽和するのに要する時間は、低温状態にお
ける平均吸着時間によって決まり、この時間も1μs程
度と見積られる。従って、基板が凝縮の起こる温度まで
冷却するのに要する時間が1μsよりもきわめて小さい
場合にはt2は1μs程度であり、冷却に要する時間が1
μsよりも大きい場合にはt2はこの冷却に要する時間で
決まる。通常、加熱に要する時間と冷却に要する時間は
同程度であるので、熱伝導がよく熱的時定数の小さい基
板を用いる場合や、レーザ直接描画やパターン転写によ
り微細パターンの薄膜を形成する際には基板加熱の面積
が小さいほど加熱や冷却に要する時間が短くなるので高
繰り返し化が可能であり、本発明が有効である。
分子間力で結び付いている。凝縮相の分子の濃度は、分
子の気相から基板上への凝縮速度と基板上から気相への
脱離速度のバランスによって決まる。凝縮速度や脱離速
度は基板温度によって異なる値を持ち、結局凝縮相の濃
度は基板温度によって決まる一定の値を持つ。基板を凝
縮の起こる低温状態から通常の堆積の起こる高温状態
(500〜1000℃)に所要時間の0の極限で急激に上昇さ
せたとき分子が脱離するのに要する時間は、高温状態に
おける平均吸着時間によって決まり、これは原料分子の
種類にもよるがおおよそ1μs以下と見積られる。従っ
て、基板を堆積の起こる温度まで加熱するのに要する時
間が1μsよりもきわめて小さい場合にはt1は1μs程
度であり、加熱に要する時間が1μsよりも大きい場合
にはt1はこの加熱に要する時間で決まる。また、基板を
通常堆積の起こる温度から凝縮の起こる低温状態に所要
時間0の極限で急激に下降させたとき分子が凝縮して凝
縮相の濃度が飽和するのに要する時間は、低温状態にお
ける平均吸着時間によって決まり、この時間も1μs程
度と見積られる。従って、基板が凝縮の起こる温度まで
冷却するのに要する時間が1μsよりもきわめて小さい
場合にはt2は1μs程度であり、冷却に要する時間が1
μsよりも大きい場合にはt2はこの冷却に要する時間で
決まる。通常、加熱に要する時間と冷却に要する時間は
同程度であるので、熱伝導がよく熱的時定数の小さい基
板を用いる場合や、レーザ直接描画やパターン転写によ
り微細パターンの薄膜を形成する際には基板加熱の面積
が小さいほど加熱や冷却に要する時間が短くなるので高
繰り返し化が可能であり、本発明が有効である。
上に述べた実験では、パルスレーザ光源のパルス周期
が1/10KHz=100μsであり、このときトータルの堆積速
度(単位時間当たりの堆積量、単位照射当たりの堆積量
ではない)としてはCWレーザ光源を用いた場合と同じ程
度にとどまっていた。この実験条件では基板の冷却に要
する時間は1μs以下であるため、パルス光源の繰り返
し数をさらに100倍程度上げることが可能であり、これ
により本発明の原理に基づいて、CWレーザを用いた場合
よりもトータルの堆積速度を向上させることができる。
上記の考察から、繰り返し数を上げていった場合の堆積
速度の変化は、CWレーザを用いて定常的に加熱を行った
場合を1として、第3図に示したように繰り返し数が比
較的小さいうちは繰り返し数に比例して増大するが、あ
る繰り返し数を超えると減少し1MHz程度の繰り返し数に
近づくと1に近づく曲線になると考えられる。この場
合、同一条件下でCWレーザを用いた場合に比べて最高で
100倍程度大きい堆積速度が期待できる。従って、この
方法を用いれば従来の熱CVDの様な定常的な加熱を行う
薄膜形成方法に比べて、きわめて高速に薄膜を形成する
ことが可能である。
が1/10KHz=100μsであり、このときトータルの堆積速
度(単位時間当たりの堆積量、単位照射当たりの堆積量
ではない)としてはCWレーザ光源を用いた場合と同じ程
度にとどまっていた。この実験条件では基板の冷却に要
する時間は1μs以下であるため、パルス光源の繰り返
し数をさらに100倍程度上げることが可能であり、これ
により本発明の原理に基づいて、CWレーザを用いた場合
よりもトータルの堆積速度を向上させることができる。
上記の考察から、繰り返し数を上げていった場合の堆積
速度の変化は、CWレーザを用いて定常的に加熱を行った
場合を1として、第3図に示したように繰り返し数が比
較的小さいうちは繰り返し数に比例して増大するが、あ
る繰り返し数を超えると減少し1MHz程度の繰り返し数に
近づくと1に近づく曲線になると考えられる。この場
合、同一条件下でCWレーザを用いた場合に比べて最高で
100倍程度大きい堆積速度が期待できる。従って、この
方法を用いれば従来の熱CVDの様な定常的な加熱を行う
薄膜形成方法に比べて、きわめて高速に薄膜を形成する
ことが可能である。
(実施例) 次に図を用いて本発明に関わる実施例について詳細に
説明する。この実施例は前記の実験の同じく、原料とし
てW(CO)6を用い、基板の加熱手段としてパルスレー
ザ光源を用いて、Wの微細パターンの薄膜を基板上に直
接描画した例である。
説明する。この実施例は前記の実験の同じく、原料とし
てW(CO)6を用い、基板の加熱手段としてパルスレー
ザ光源を用いて、Wの微細パターンの薄膜を基板上に直
接描画した例である。
第1図は本発明による実施例に用いられる薄膜形成装
置の構成図である。パルス幅および繰り返し数を任意に
変化できるパルス電源10によって駆動される半導体レー
ザ光源1(波長0.83nm)からの出射光は、ミラー2で反
射されたレンズ3で集光され、窓4を通してCVDセル5
内に置かれた基板6上に照射される。CVD原料ガスは、
固体のW(CO)6の設置されたガス供給系7を加熱しW
(CO)6を昇華させることによりこの蒸気を得て、これ
がArガスで希釈されてCVDセル5に導かれる。反応終了
後の残ガスは排気ユニット8で排気される、X−Yステ
ージ9は、描画する配線の描画位置及び描画の走査方向
・速度を制御する。
置の構成図である。パルス幅および繰り返し数を任意に
変化できるパルス電源10によって駆動される半導体レー
ザ光源1(波長0.83nm)からの出射光は、ミラー2で反
射されたレンズ3で集光され、窓4を通してCVDセル5
内に置かれた基板6上に照射される。CVD原料ガスは、
固体のW(CO)6の設置されたガス供給系7を加熱しW
(CO)6を昇華させることによりこの蒸気を得て、これ
がArガスで希釈されてCVDセル5に導かれる。反応終了
後の残ガスは排気ユニット8で排気される、X−Yステ
ージ9は、描画する配線の描画位置及び描画の走査方向
・速度を制御する。
次にこの構成での動作を説明する。基板6をCVDセル
5の所定の位置に置く。次に排気ユニット8を動作さ
せ、CVDセル5内の空気を排気する。ガス供給系7によ
りArガスで希釈したW(CO)6ガスをCVDセル5内に流
し、レーザ光源1よりレーザ光を照射し、Wを堆積させ
る。同時にX−Yステージ9を配線形成する方向に操作
させて、Wの薄膜パターンを形成する。薄膜形成が終了
したら、レーザ光の出射、およびガス供給を止め、配線
形成の一連の作業を終える。
5の所定の位置に置く。次に排気ユニット8を動作さ
せ、CVDセル5内の空気を排気する。ガス供給系7によ
りArガスで希釈したW(CO)6ガスをCVDセル5内に流
し、レーザ光源1よりレーザ光を照射し、Wを堆積させ
る。同時にX−Yステージ9を配線形成する方向に操作
させて、Wの薄膜パターンを形成する。薄膜形成が終了
したら、レーザ光の出射、およびガス供給を止め、配線
形成の一連の作業を終える。
このようにして得られた結果の一例を以下に説明す
る。CVD条件は次の通りである。照射レーザ光のピーク
パワーは100mW、パルス幅は100ns、基板上でのスポット
サイズは1μsである。CVD原料のW(CO)6ガスは原
料容器を63℃に加熱することにより得られ、蒸気圧は1t
orr、ガス全圧は1気圧である。基板温度はこの昇華温
度63℃より若干低めの60℃に設定し、基板上にW(CO)
6の凝縮状態をつくった。基板温度を昇華温度63℃より
若干低めの60℃に設定したのは、この原料の場合極端に
基板温度を低下させると基板上に直接W(CO)6の結晶
が析出してしまうので、これを防ぐためである。X−Y
ステージの走査は1ステップ0.5μmである。
る。CVD条件は次の通りである。照射レーザ光のピーク
パワーは100mW、パルス幅は100ns、基板上でのスポット
サイズは1μsである。CVD原料のW(CO)6ガスは原
料容器を63℃に加熱することにより得られ、蒸気圧は1t
orr、ガス全圧は1気圧である。基板温度はこの昇華温
度63℃より若干低めの60℃に設定し、基板上にW(CO)
6の凝縮状態をつくった。基板温度を昇華温度63℃より
若干低めの60℃に設定したのは、この原料の場合極端に
基板温度を低下させると基板上に直接W(CO)6の結晶
が析出してしまうので、これを防ぐためである。X−Y
ステージの走査は1ステップ0.5μmである。
この条件で、レーザ繰り返し数を(a)10KHz(周期1
00μs)、(b)100KHz(周期10μs)、(c)200KHz
(周期5μs)、(d)1MHz(周期1μs)に変化させ
て描画を行った。その結果、5000A以上膜厚のW線を描
画できる最高の走査速度は、(a)の場合には0.25μm/
s、(b)の場合には2.5μm/s、(c)の場合には20μm
/s、(d)の場合には5μm/sであり、CWレーザ光を用
いた場合に比べて80倍程度の走査速度(言い代えれば堆
積速度)で描画が可能であることが確かめられ、また高
速描画に最適な繰り返し数が存在することが確かめられ
た。
00μs)、(b)100KHz(周期10μs)、(c)200KHz
(周期5μs)、(d)1MHz(周期1μs)に変化させ
て描画を行った。その結果、5000A以上膜厚のW線を描
画できる最高の走査速度は、(a)の場合には0.25μm/
s、(b)の場合には2.5μm/s、(c)の場合には20μm
/s、(d)の場合には5μm/sであり、CWレーザ光を用
いた場合に比べて80倍程度の走査速度(言い代えれば堆
積速度)で描画が可能であることが確かめられ、また高
速描画に最適な繰り返し数が存在することが確かめられ
た。
以上の実施例では、基板上に集光したレーザ光を照射
して基板を局所的に加熱し熱CVD反応により微細な薄膜
パターンを直接描画する、いわゆるレーザ直描法で薄膜
を形成する例について述べたが、基板加熱の方法として
はパターン化したレーザ光やフラッシュランプ光を用い
て基板をパターン状に加熱するパターン転写法や、レー
ザ光や強力なフラッシュランプを基板に照射し基板全面
を加熱する方法を用いることができる。また、本発明の
原理に基づけば、このような光を用いる方法だけでな
く、基板が導電性のあるものではパルス電流加熱を用い
たり、誘電加熱を用いるなど、過渡的に基板加熱を行う
方法全てに適用できることは言うまでもない。
して基板を局所的に加熱し熱CVD反応により微細な薄膜
パターンを直接描画する、いわゆるレーザ直描法で薄膜
を形成する例について述べたが、基板加熱の方法として
はパターン化したレーザ光やフラッシュランプ光を用い
て基板をパターン状に加熱するパターン転写法や、レー
ザ光や強力なフラッシュランプを基板に照射し基板全面
を加熱する方法を用いることができる。また、本発明の
原理に基づけば、このような光を用いる方法だけでな
く、基板が導電性のあるものではパルス電流加熱を用い
たり、誘電加熱を用いるなど、過渡的に基板加熱を行う
方法全てに適用できることは言うまでもない。
さらに、この一実施例に置いては原料としてW(CO)
6を用い、W薄膜を堆積する例について述べたが、本発
明の原理に基づけば、本発明の効果が他の原料ガスを用
いて、絶縁体、半導体薄膜など他の薄膜を堆積する薄膜
形成方法全てに適用できることは言うまでもない。例え
ば原料としてシラン(SiH4)、銅ビスヘキサフルオロア
セチルアセトナート(Cu(hfac)2)、ジメチル金アセ
チルアセトナート(Me2Au(acac))、ジメチルアルミ
ハイドライド(Me2AlH)、モリブデンカルボニル(Mo
(CO)6)などを用いてアモルファスSi、Cu、Au、Al、
MoをSiまたはSiO2上またはSiNx上に堆積させたが、本発
明の効果が確認されている。
6を用い、W薄膜を堆積する例について述べたが、本発
明の原理に基づけば、本発明の効果が他の原料ガスを用
いて、絶縁体、半導体薄膜など他の薄膜を堆積する薄膜
形成方法全てに適用できることは言うまでもない。例え
ば原料としてシラン(SiH4)、銅ビスヘキサフルオロア
セチルアセトナート(Cu(hfac)2)、ジメチル金アセ
チルアセトナート(Me2Au(acac))、ジメチルアルミ
ハイドライド(Me2AlH)、モリブデンカルボニル(Mo
(CO)6)などを用いてアモルファスSi、Cu、Au、Al、
MoをSiまたはSiO2上またはSiNx上に堆積させたが、本発
明の効果が確認されている。
(発明の効果) 以上に述べたように、この発明の方法によれば、基板
上に凝縮した原料分子を有効に利用することができる。
このため従来のCVD方法に比べて高速に薄膜を基板上に
形成でき、LSIの製造プロセス等において生産性を向上
できる。
上に凝縮した原料分子を有効に利用することができる。
このため従来のCVD方法に比べて高速に薄膜を基板上に
形成でき、LSIの製造プロセス等において生産性を向上
できる。
第1図は本発明に基づく実施例に用いる薄膜形成装置の
構成図、第2図は従来の薄膜形成装置の構成図、第3図
は薄膜の堆積速度の基板加熱繰り返し数に対する依存性
を説明するための図である。 1……レーザ光源、2……ミラー、3……レンズ、4…
…窓、5……CVDセル、6……基板、7……ガス供給
系、8……排気ユニット、9……X−Yステージ、10…
…半導体レーザ駆動用パルス電源、11……パルス的な加
熱を行った場合の堆積速度を示す曲線。
構成図、第2図は従来の薄膜形成装置の構成図、第3図
は薄膜の堆積速度の基板加熱繰り返し数に対する依存性
を説明するための図である。 1……レーザ光源、2……ミラー、3……レンズ、4…
…窓、5……CVDセル、6……基板、7……ガス供給
系、8……排気ユニット、9……X−Yステージ、10…
…半導体レーザ駆動用パルス電源、11……パルス的な加
熱を行った場合の堆積速度を示す曲線。
Claims (2)
- 【請求項1】熱分解反応を起こす化合物を含む気体雰囲
気中に設置された基板を加熱することにより、該基板上
に薄膜を堆積する薄膜形成方法において、該基板の温度
を該化合物気体の凝縮温度以下にし、該基板上に凝縮し
た該化合物が該基板加熱により熱脱離するのに要する時
間よりも短い時間幅を持ち、かつ該化合物の気体が該基
板に再凝縮を起こすのに要する時間よりも長く100μs
より短い周期を持つパルス状の基板加熱手段を用いて、
該化合物気体の分解温度以上の温度にパルス状に基板を
加熱することを特徴とする薄膜形成方法。 - 【請求項2】時間幅が1μs以下であり、周期が1μs
以上100μs以下であるパルス状の基板加熱手段を用い
る、特許請求の範囲第一項記載の薄膜形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3150189A JP2832982B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 薄膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3150189A JP2832982B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 薄膜形成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02209483A JPH02209483A (ja) | 1990-08-20 |
| JP2832982B2 true JP2832982B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=12332980
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3150189A Expired - Lifetime JP2832982B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 薄膜形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP2832982B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1989
- 1989-02-10 JP JP3150189A patent/JP2832982B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02209483A (ja) | 1990-08-20 |
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