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JP2844337B2 - 電源用トランス磁心 - Google Patents
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JP2844337B2 - 電源用トランス磁心 - Google Patents

電源用トランス磁心

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JP2844337B2
JP2844337B2 JP63049213A JP4921388A JP2844337B2 JP 2844337 B2 JP2844337 B2 JP 2844337B2 JP 63049213 A JP63049213 A JP 63049213A JP 4921388 A JP4921388 A JP 4921388A JP 2844337 B2 JP2844337 B2 JP 2844337B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、パワートランス等の磁心に関する。
<従来の技術> スイッチング電源用等に用いられるパワートランスの
磁心には、Mn−Zn系フェライトが利用されている。
ところで、近年、これらに用いられるパワートランス
は小型化が要求され、このため動作周波数が500kHz以上
の高周波領域となってきつつある。
しかし、このような周波数領域においては、従来のMn
−Zn系フェライトでは電力損失が甚大なものとなる。
そこで、本発明者等は、副成分としてTiO2、Ta2O5、S
iO2およびCaOを含有する超低損失フェライトを提案して
いる(特願昭61−205223号)。
<発明が解決しようとする課題> しかし、これらの副成分を含有する上記のフェライト
であっても電力損失の低減は充分ではなく、さらに低損
失のフェライトが要望されている。
本発明は、低損失の電源用トランス磁心を提供するこ
とを目的とする。
<課題を解決するための手段> このような目的は、下記の本発明によって達成され
る。
すなわち、本発明は、MnO、ZnOおよびFe2O3を主成分
とするフェライト焼結体から形成され、 平均結晶粒径が5μm以下であり、結晶粒径が10μm
を超える結晶粒子の数が結晶粒子全体の3%以下であ
り、 80℃、1000kHz、50mTでの損失が410mW/cm3以下である 動作周波数500kHz以上で使用される電源用トランス磁
心である。
また、上記フェライト焼結体は、TiO2、Ta2O5、SiO2
およびCaOから選ばれる少なくとも1種を副成分として
含有することが好ましい。
以下、本発明の具体的構成を、詳細に説明する。
本発明のフェライト焼結体はMnO、ZnOおよびFe2O3
主成分とするMn−Zn系フェライトであり、その組成比に
特に制限はなく、上記のような平均結晶粒径および粒径
分布を有すれば本発明の効果は実現する。しかし、より
低損失のフェライト焼結体を得るためには、上記の副成
分を少なくとも1種、好ましくは全て含有することが好
ましい。
これらの副成分は、下記の範囲で含有されることが好
ましい。
500ppm≦TiO2≦6000ppm 100ppm≦Ta2O5≦2000ppm 150ppm≦SiO2≦270ppm 500ppm≦CaO≦2000ppm 副成分の含有量の限定理由は、以下のとおりである。
TiO2が上記範囲未満となると、損失が増加する。ま
た、フェライト焼結体を電源用フェライトとして用いる
場合、発熱を伴なうが、TiO2が上記範囲未満なると損失
の温度特性曲線が高温側にシフトしすぎ、実用的な温度
域において低損失なものが得られない。
TiO2が上記範囲を超えると、損失は減少するが、損失
の温度特性の曲線が低温側にシフトし、発熱を伴なう電
源用フェライトとしては好ましくない。
Ta2O5が上記範囲を外れると、損失が増加する。
SiO2が上記範囲未満となると、比抵抗が低下してQが
悪化する。
SiO2が上記範囲を超えると、損失が増加する他、透磁
率が減少してしまう。
なお、SiO2は主成分の原料に不純物として100ppm程度
含まれている場合がある。
この場合、仮焼成後に添加するSiO2量をその分だけ減
じ、焼結後に上記範囲のSiO2が含有されるようにするこ
とが好ましい。
CaOが上記範囲未満であると、結晶粒界が薄くなり、
渦電流損が増加する。
CaOが上記範囲を超えると、損失が増加する。
なお、本発明のフェライト焼結体にCaOが含有される
場合、結晶粒子中のCaは、下記のような分布にて存在す
ることが好ましい。
すなわち、イオンミリングを行ないながらオージェ分
析を行なうか、あるいはイオンミリングを間欠的に行な
い各イオンミリング後にオージェ分析を行ないCa含有量
プロファイルを測定したとき、Ca含有量はピークに向け
て漸増あるいはピークから漸減するが、このときCa含有
量がピークに対し半減したときのピークからの距離が5
〜10Åであることが好ましい。なお、Ca含有量のピーク
は、結晶粒界と一致するものと考えられる。このような
Ca分布を有することにより、損失はなお一層低いものと
なる。
なお、主成分であるMnO、ZnOおよびFe2O3の含有量
は、 31.1モル%≦MnO≦43.8モル% 4.0モル%≦ZnO≦13.5モル% 52.2モル%≦Fe2O3≦55.4モル% であることが好ましい。
フェライト焼結体の組成は、化学分析あるいは蛍光X
線分析等により測定することができる。
本発明のフェライト焼結体は、平均結晶粒径が5μm
以下であり、結晶粒径が10μmを超える結晶粒子の数が
結晶粒子全体の3%以下とされる。
平均結晶粒径が5μmを超えると、損失が増大する。
結晶粒径が10μmを超える結晶粒子の数が結晶粒子全
体の3%を超えても、損失が増大する。
この場合の平均結晶粒径は、以下のように規定する。
まず、フェライト焼結体の断面に現われる結晶粒子の
断面積の平均、すなわち、結晶粒子1個あたりの断面積
を求める。次に、この断面積と同じ面積の大円を与える
球の直径を求める。本発明では、この値を平均結晶粒径
とする。
また、10μmを超える結晶粒径を有する結晶粒子と
は、フェライト焼結体の断面に現われる結晶粒子の断面
の長径が10μmを超えるものとする。
このような測定は、例えば、フェライト焼結体を鏡面
研磨後、塩酸等によりエッチングし、これを500〜1000
倍程度の走査型電子顕微鏡により撮影して得られた写真
を用い、少なくとも面積が2500μm2以上の範囲について
測定することにより行なえばよい。
なお、さらに低損失のフェライト焼結体を得るために
は、上記の平均結晶粒径および結晶粒径分布の他、下記
のような結晶粒径分布を有することが好ましい。
すなわち、上記の測定法を用いたき、10μm以上の結
晶粒径を有する結晶粒子の面積が全体の面積に対し15%
以下であることが好ましく、また、最大結晶粒径が15μ
mを超えないことが好ましい。この場合の結晶粒径も、
上記と同様に結晶粒子の断面長径である。
このようなフェライト焼結体は、公知のフェライト焼
結法により得られるが、上記のような平均結晶粒径およ
び結晶粒径分布を容易に得るためには、以下に示す方法
により製造されることが好ましい。
まず、好ましくは特公昭47−11550号公報等に記載さ
れている噴霧焙焼により製造されたFe2O3とMn2O3の混合
粉末にZnOを加え、ボールミル等により混合粉砕する。
粉砕後の平均一次粒子径は、0.8〜1.0μm程度であるこ
とが好ましい。
なお、上記の副成分を添加する場合、添加は混合粉砕
の前に行なうことが好ましい。
粉砕後の粉末を乾燥した後、成形する。
この成形体を焼結する。焼結温度は、焼結時の雰囲気
にもよるが、1150〜1250℃であることが好ましい。ま
た、焼結時の雰囲気は、酸素を1.0〜3.0%含む窒素雰囲
気であることが好ましい。焼結時間は、3〜4時間であ
ることが好ましい。また、焼結温度までの昇温速度は10
0〜200℃/時間、焼結温度からの降温速度は150〜200℃
/時間であることが好ましい。そして、降温時には、ス
ピネル相平衡を維持するように、温度降下に伴なって雰
囲気制御を行なうことが好ましい。
以上に説明した本発明のフェライト焼結体はスイッチ
ング電源用トランス磁心等に好適に用いられるが、特
に、動作周波数500〜1000kHz程度、磁束密度20〜100m
T、温度60〜120℃程度にて使用されるパワートランス用
磁心に用いる場合、低損失特性が効果的に実現する。
<実施例> 以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明をさらに
詳細に説明する。
[実施例1] 噴霧焙焼によりFe2O3とMn2O3との混合粉末を製造し、
これにZnOと副成分としてTiO2、Ta2O5、SiO2およびCaO
を加え、ボールミルにより混合粉砕した。粉砕後の平均
一次粒子径は、0.85μmであった。
粉砕後の粉末を乾燥した後、成形した。
この成形体を、酸素を2.0%含む窒素雰囲気で焼結温
度1200℃にて焼結した。焼結時間は、3時間とした。ま
た、焼結温度までの昇温速度は、空気中にて100℃/時
間、焼結温度からの降温速度は150℃/時間とした。
このようにして得られたフェライト焼結体の組成を蛍
光X線分析により分析した結果、MnO37モル%、ZnO9モ
ル%、Fe2O354モル%、TiO23000ppm、Ta2O5600ppm、SiO
2200ppm、CaO1200ppmであった。このものを、サンプルN
o.1とした。
なお、サンプルの形状は、外形20mm、内径10mm、高さ
5mmのトロイダル状とした。
次に、焼結条件を変えて、サンプルNo.1と同一の組成
で種々の平均結晶粒径および結晶粒径分布を有するフェ
ライト焼結体を作製した(サンプルNo.2〜7)。各サン
プルの焼結条件を、表1に示す。
サンプルNo.1およびサンプルNo.5のフェライト焼結体
を鏡面研磨後、塩酸によりエッチングし、研磨面を750
倍の走査型電子顕微鏡により撮影した写真を、それぞれ
第1図および第2図に示す。これらのサンプルおよび他
のサンプルの平均結晶粒径(d)、10μmを超える結晶
粒径をもつ結晶粒子の数の結晶粒子全体に占める割合
(N10)、10μmを超える結晶粒径をもつ結晶粒子の全
面積に対する面積比(S10)および最大結晶粒径(15μ
mを超えている結晶粒子が存在する場合は○、存在しな
い場合は×で示す)を、表1に示す。
なお、平均結晶粒径および結晶粒径分布の算出は、下
記のようにして行なった。
まず、上記のようにして得られた写真上に50μm×50
μmの正方形の区画をとり、この区画中に存在する結晶
粒子の数を算定した。
ただし、区画の境界に存在する結晶粒子は、1/2個と
して数えた。この数をnとし、下記式により平均結晶粒
径dを算出した。
また、N10、S10および最大結晶粒径算出には、結晶粒
子の長径を用いた。
S10は、10μmを超える結晶粒径を有する結晶粒子の
うち、結晶粒径が最大のもの最小のものとの平均値を算
出し、この値を直径とする円の面積を求め、この面積に
10μmを超える結晶粒径を有する結晶粒子の総数を乗
じ、これらにより得られた面積の全面積に対する割合を
計算して求めた。
これらのサンプルについて、下記表1に示す周波数
(f)および磁束密度(B)にて電力損失の測定を行な
った。なお、測定時のサンプルの温度は、80℃であっ
た。
結果を表1に示す。
[実施例2] 組成が、MnO37モル%、ZnO10モル%、Fe2O353モル%
であり、平均結晶粒径および結晶粒径分布が上記サンプ
ルNo.1〜7と同等のフェライト焼結体サンプルを、実施
例1に準じて作製した。
これらのサンプルについて実施例1と同様な測定を行
なったところ、平均結晶粒径および結晶粒径分布に依存
した電力損失特性がみられ、これは実施例1の各サンプ
ルにおける平均結晶粒径および結晶粒径分布に依存した
電力損失特性と同等のものであった。
[実施例3] 実施例1にて得られたサンプルNo.1および5のフェラ
イト焼結体のCa含有量プロファイルを、イオンミリング
を行ないながらオージェ分析することにより測定した。
結果を第3図に示す。
なお、第3図において縦軸はCa含有量、横軸はCa含有
量のピークを示す位置からの距離を示す。
<発明の効果> 本発明の電源用トランス磁心のフェライト焼結体は、
所定の平均結晶粒径および結晶粒径分布を有するため損
失が低いものである。
また、本発明の電源用トランス磁心のフェライト焼結
体が、所定の副成分を含有する場合、損失はなお一層低
いものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、フェライト焼結体の結晶粒子を
示す図面代用写真である。 第3図は、フェライト焼結体のCa含有量プロファイルで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 俊夫 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−84177(JP,A) 特開 昭62−219903(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】MnO、ZnOおよびFe2O3を主成分とするフェ
    ライト焼結体から形成され、 平均結晶粒径が5μm以下であり、結晶粒径が10μmを
    超える結晶粒子の数が結晶粒子全体の3%以下であり、 80℃、1000kHz、50mTでの損失が410mW/cm3以下である 動作周波数500kHz以上で使用される電源用トランス磁
    心。
  2. 【請求項2】10μmを超える結晶粒子の面積が全体の15
    %以下である請求項1の電源用トランス磁心。
  3. 【請求項3】TiO2、Ta2O5、SiO2およびCaOから選ばれる
    少なくとも1種を副成分として含有する請求項1または
    2の電源用トランス磁心。
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