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JP2850697B2 - 両面艶消し塗被紙の製造方法 - Google Patents
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JP2850697B2 - 両面艶消し塗被紙の製造方法 - Google Patents

両面艶消し塗被紙の製造方法

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JP2850697B2 JP9290093A JP9290093A JP2850697B2 JP 2850697 B2 JP2850697 B2 JP 2850697B2 JP 9290093 A JP9290093 A JP 9290093A JP 9290093 A JP9290093 A JP 9290093A JP 2850697 B2 JP2850697 B2 JP 2850697B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は両面艶消し塗被紙の製造
方法に関する。更に詳しく述べるならば、本発明は表裏
差がなく、両面ともに表面性に優れた両面艶消し塗被紙
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】艶消し塗被紙は印刷に際し、上品で落ち
着いた印刷効果が得られるので、単色印刷から高級多色
印刷の分野にまで広く使われており、需要は更に伸びつ
つある。艶消し塗被紙は原紙に顔料と接着剤を主成分と
する塗料を塗被、乾燥させた後、塗被紙の表面をロール
で処理することによって紙表面に艶消し効果を付与して
得られるものであるが、塗被紙の表面を処理する方法と
して、表面が平滑な金属ロールによる軽度の圧接処理法
から最近は粗面化ロールを用いて圧接処理する方法に変
わりつつある。
【0003】粗面化ロールを用いる塗被紙の表面の処理
方法は、粗面化ロールの表面のパターンを紙との圧接に
より、紙面に転写しようとするもので、技術の進歩によ
り以前は問題とされていた紙面における光沢の不均一
性、いわゆるグロスモットルがなくなり、紙面の肌合が
きめ細かい点で好ましい。
【0004】しかしながら、艶消し処理を施す際、粗面
化ロールによる処理が塗被紙の片面ずつ行われるため、
艶消し面に表裏差が生じ易く、最も深刻なのは光沢度に
差が出易いことである。逆に艶消し処理を両面同時に施
そうとして、塗被紙を粗面化ロール同士からなるニップ
に通しても紙面を傷つけ、紙切れが生ずるだけなので、
粗面化ロールと弾性ロールとの間に通して片面毎に処理
しなければならない。即ち、この場合、粗面化ロールに
当接する面のみに艶消しが施され、結局両面を同時に艶
消し処理することはできない。
【0005】従って、例えば塗被紙の表と裏を各1回ず
つ粗面化ロールに当接して艶消し処理を施す場合、表面
を先ず粗面化ロールに当接させるならば、裏面は弾性ロ
ールに当接しており、その処理を終え、次に裏面を粗面
化ロールに当接させると表面は弾性ロールに当接して処
理される。このようにして得られる塗被紙の表面は、最
終段で当接するロール表面の影響をより大きく受け、表
面は弾性ロールの表面が平坦なため、裏面が艶消しを施
されるのとは逆に光沢を付与されるので、表面は裏面に
比べ光沢度が高くなるのである。通紙の最初の段ではこ
の逆の現象が見られるが、最終段で塗被紙に当接するロ
ールの影響の方がはるかに強いのである。そこでロール
の影響を軽減するため、最終段では弾性ロール同士のニ
ップに塗被紙を通し、表裏差の解消に或る程度効果を上
げているが、基本的には紙面の表裏差を解消できていな
いのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、粗面化ロールと弾性ロールからなるカレン
ダーによる表面処理で得られる両面艶消し塗被紙の表裏
差を解消するために、塗被紙の片面を最初に処理する際
の粗面化ロールとその後その反対面を処理する際の粗面
化ロールの双方のロール表面の形状と粗さに着目し、鋭
意研究した結果、両者の表面形状に微かな差を設けるこ
とにより、表裏差の殆どない、両面とも表面性の優れた
両面艶消し塗被紙が得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】粗面化ロールにこのような工夫をしなけれ
ばならない理由は、前記の如く、塗被紙の両面艶消しは
粗面化ロール同士の間に塗被紙を通して両面同時に艶消
しを付与させることができないので、塗被紙の片面毎に
それぞれ粗面化ロールに当接させて処理するが、そうす
ると特に最終段において粗面化ロールに当接した面と弾
性ロールに当接した面との間にどうしても表裏差が出る
ためである。
【0008】この表裏差は粗面化ロールと弾性ロールと
の表面の性質が異なることが原因であるが、粗面化ロー
ルに当接する面は、その反対面に当接する弾性ロールと
は線接着でなく、或るニップ幅を有する均一な密着のた
め粗面化ロールのパターンが転写できるのである。そこ
で、最終段において粗面化ロールと弾性ロールとで、当
接して処理された塗被面をそれぞれ比較してみると、前
者のロールに当接した面は当然ながら艶消しが付与され
ているが、後者のロールに当接した面は紙面が滑らかに
なり、艶が出て光沢性が付与されている。
【0009】即ち、光沢度については両方のロール間で
明らかに作用効果が相反しており、最終段で弾性ロール
に当接した面は粗面化ロールに当接する面より光沢度が
高くなるのである。このように、粗面化ロールと弾性ロ
ールとでは各々異なった役割を担っており、この組み合
わせロールで塗被紙の両面の表面性を近づけようとする
こと自体無意味である。
【0010】しかしながら、紙面の表裏差を解消する手
段として、最終段で弾性ロールに当接する面が付与され
る光沢度の増加分に見合った分だけを、その前の段で粗
面化ロールに当接して施される艶消しを強めておき、即
ち光沢度を下げておくことが効果的である。このような
考えに基づいて、塗被紙の片面に艶消し処理を施す際に
粗面化ロールの表面粗さを、あとでその反対面を艶消し
処理するための粗面化ロールのものより大きくして粗く
しておけば良いことが特開平4-91294号公報に開示され
ている。しかしながら、この方法では塗被紙の光沢度の
表裏差は縮められても、表面の肌合に表裏差が見られる
ので好ましいものではない。
【0011】以上の検討結果を基に鋭意研究した結果、
先ず片面の艶消し処理するための粗面化ロールAと、あ
とでその反対面を艶消し処理するための粗面化ロールB
において、Aの表面粗さの方をBのものよりマクロ的に
粗くするだけでは、例えそのような粗面化ロールで塗被
紙を圧接して艶消しを施しても光沢度における表裏差は
解消できても、紙面の肌合の表裏差を解消することがで
きない。又、本発明者等は、粗面化ロールの表面が長さ
1mmの間にランダムに10〜35μmの大きな起伏が3〜12
個設けられた粗面とされ、更に該粗面上に2〜8μmの小
さな起伏が形成されている粗面化ロールを単に複数本組
み合わせて用いると白紙の表面性と印刷後の表面性に極
めて優れる両面塗被紙を得ることができることを提案し
た(特願平3ー351068号)が、依然として塗被紙の肌合の
表裏差を解消することができていない。即ち、粗面化ロ
ール表面のマクロ的な粗さではなく、更に微細部につい
て、粗面化ロールAとBとの間に差を設けて初めて紙面
の肌合の表裏差の解消に有効であることが分かった。
【0012】即ち、これは、マクロ的な表面粗さに相当
する大きな起伏を設け、更に大きな起伏である粗面の上
に更にミクロ的な表面粗さに相当する小さな起伏を設け
た粗面化ロールを用いて初めて達成し得ることである
が、粗面化ロールAとBに設けられた大きな起伏からな
る粗面の上に更に設けられている小さな起伏について両
者の間に差を設けるのが最も効果的であることが判明し
た。
【0013】本発明の目的は、白紙光沢度と肌合におい
て表裏差が殆どなく、両面とも表面性の優れた両面艶消
し塗被紙の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙に顔料と
接着剤を主成分とする塗料を塗被、乾燥させた後得られ
る塗被紙を、粗面化ロールの表面が長さ1mmの間にラ
ンダムに10〜35μmの大きな起伏が3〜12個設けられた
粗面とされ、更に該粗面上に1〜10μmの小さな起伏が
形成されている粗面化ロールと弾性ロールとの間に通す
ことによって、粗面化ロールに当接する面のみ艶消しと
なし、その後反対面を別の前記粗面化ロールに当接する
ように処理して、両面とも艶消しとする両面艶消し塗被
紙の製造方法において、先に該塗被紙の片面を艶消し処
理するための粗面化ロールの小さな起伏をx1μm、小
さな起伏を含めた大きな起伏の山のピークと谷のピーク
との高低差をy1μmとし、あとで該塗被紙の反対面を
艶消し処理するための粗面化ロールの小さな起伏をx2
μm、小さな起伏を含めた大きな起伏の山のピークと谷
のピークとの高低差をy2μmとした時、下記式(1) x2+6≧x1≧x2+1 ・・・(1) 及び下記式(2) 1.1y2>y1>0.9y2 ・・・(2) の関係式を満足する粗面化ロールと弾性ロールとの間に
少なくとも1回通した後の塗被紙のJIS P 8142による角
度75度で測定された光沢度の表裏差が10ポイント以下で
あり、且つJIS B 0601で定義される2次元表面粗さ(R
a)の表裏差が0.05μm以下であることを特徴とする両
面艶消し塗被紙の製造方法である。
【0015】本発明をより具体的に述べるならば、本発
明の片面に艶消しを付与するための粗面化ロールAに設
けられている小さな起伏x1、大小の起伏を含めた山の
ピークと谷のピークとの高低差をy1及びその反対面に
艶消しを付与するための粗面化ロールBにおける同様の
2、y2が前記式(1)及び式(2)を満足する範囲内
で粗面化ロールの表面を設定し、更にそのような粗面化
ロールと弾性ロールで組み合わされたロール間に通紙し
て処理されて得られる塗被紙面の光沢度に表裏差がなく
なるように処理を施せば、肌合の表裏差もなく、所望の
効果が得られる。
【0016】このように粗面化ロールAとBのそれぞれ
の小さな起伏x1とx2との間に1〜6μm、好ましくは2
〜4μmの範囲内の差をつけておけば得られる塗被紙の
光沢度は変わらない。もし、x1とx2との差を6μmを
超えたものにすると、最終段で弾性ロールに当接する面
の方が、粗面化ロールに当接する面より光沢度が低いと
いう今までと逆の結果になり、この後更に弾性ロール同
士のニップに通して処理してもその表裏差は補いきれな
い。x1とx2との差が1μm未満では、光沢度の表裏差
を解消することができない。
【0017】一方、粗面化ロールに設けられている大き
な起伏についても、AとBとで差を設けておかないと、
小さな起伏の場合ほどではないが、光沢度が変わり、紙
面の肌合に大きな影響を及ぼすので、式(2)を満足し
なければならない。この式(2)の範囲内であれば、y
1はy2より小さい場合があっても良い。即ち、小さな起
伏x1とx2との間に差を設けた時、紙面の肌合にやや差
が見られた時等、y1をy2より幾分小さ目とすれば、肌
合を改良することができる。
【0018】本発明に用いられる粗面化ロールは、鋼鉄
製或いは合金製ロールにサンドブラスト法、腐蝕法等に
よって粗面とされたもの或いはその表面に更にクロムメ
ッキ処理されたもので、該ロール表面に長さ1mmの間
に10〜35μmの大きな起伏(ロール表面の山のピークと
谷のピークの高低差)がランダムに3〜12個設けられて
粗面が形成されており、更に該粗面の上に1〜10μmの
小さな起伏が形成されている。
【0019】粗面化ロールと組み合わされて用いられる
弾性ロールとしてコットン、アスベスト、ウール或いは
ポリウレタン、ポリエーテル等のプラスチック製のもの
等を挙げることができ、特に制限はなく公知のものをそ
のまま用いれば良いが、通常は硬度(ASTM規格D−2240
によるショアーD硬度)が80゜以上のものが効果的であ
る。
【0020】本発明で用いられる塗被紙用顔料として
は、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、サチンホワイト、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、タルク、シリ
カ、活性白土、珪藻土、プラスチックピグメント等の一
般に塗被紙用塗料に用いられる顔料を挙げることがで
き、とりわけ重質炭酸カルシウムを主成分とし、これら
の顔料を適宜選択して組み合わされたものが好適に用い
られる。
【0021】更に、本発明で用いられる塗被液用接着剤
としては、カゼイン、大豆蛋白、酵母蛋白、澱粉、酸化
澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱
粉、酵素変性澱粉等の変性澱粉、セルロース誘導体のよ
うな天然接着剤及びスチレン・ブタジエン系共重合体、
メチルメタクリレート・ブタジエン系共重合体等の共役
ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル重合体若しくは共重合体等のアクリ
ル系重合体ラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体
のような酢酸ビニル系重合体ラテックス、ポリビニルア
ルコールのような合成接着剤等が挙げられ、これらの接
着剤の1種又は2種以上が用いられ、顔料100重量部当
り5〜30重量部配合される。
【0022】本発明のために用いられる塗被液の調製に
際しては、分散剤、流動変性剤、消泡剤、着色剤等の通
常塗被液に用いられる各種助剤が必要に応じて適宜選択
して用いられる。
【0023】前記の如く調製された塗被液は、木材パル
プ、古紙パルプ等のセルロースパルプを原料として構成
され、公知の抄紙機で抄造された原紙の両面に、所望に
応じて片面当り10〜35g/m2の範囲で塗被される。
【0024】塗被方式に関しては特に限定されず、一般
の塗被紙の製造に用いられるブレードコーター、エアナ
イフコーター、バーコーター、ロールコーター、チャン
プレックスコーター等の中から適宜選択して用いられ、
単層或いは多層に塗被され、3〜8%の水分含有量まで乾
燥されて巻取られる。
【0025】このようにして得られた塗被紙は、本発明
の粗面化ロールと弾性ロールとの間を圧接して通過させ
られ、ニップ線圧、温度、塗料の塗被量を調整すること
によって、JIS P 8142に従って角度75度で測定される塗
被紙の白紙(印刷前)光沢度の表裏差が10ポイント以
下、好ましくは0〜8ポイント、且つJIS B 0601で定義さ
れる白紙の二次元表面粗さ(Ra)の表裏差が0.05μm以
下、好ましくは0〜0.04μmの範囲内にある両面艶消し
塗被紙が得られる。逆に白紙光沢度の差が10ポイントを
超える場合或いは白紙の二次元表面粗さに0.05μmを超
える表裏差があれば、もはや両面とも優れた表面性があ
るとはとはいえず、高級な用途への応用は向かない。
【0026】本発明によれば、粗面化ロールに設けられ
る小さな起伏の大きさを調節することにより、紙面の肌
合に影響を及ぼさずに塗被紙の白紙光沢度を調節するこ
とができるので、紙面の肌合に影響を及ぼすマクロ的な
表面粗さを変えるという公知の方法より優れている。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、もちろん本発明はこれによって何等限定さ
れるものではない。尚、以下、部及び%とあるのは、す
べて重量部及び重量%を示す。
【0028】実施例1 フリーネス450mlCSF(カナダ標準フリーネス)の広葉樹
晒クラフトパルプ(LBKP)60%、フリーネス400mlCSFの
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)15%及び塗被紙の損紙2
5%からなる混合原料パルプ100部当りに、順次カチオン
化澱粉(王子ナショナル社製、ケートF)0.5部、硫酸
バンド(硫酸アルミニウムの18結晶水塩)0.3部、アル
ケニルコハク酸系サイズ剤(三菱石油社製、ファイブラ
ン81)0.06部、重質炭酸カルシウム(自社製、湿式粉砕
品)6部、沈降性炭酸カルシウム(東洋電化工業社製、T
NC C-10 )6部、ポリアクリルアミド系歩留向上剤(ア
ライドコロイド社製、パーコール57)0.03部の順に添加
して紙料を得て、公知の長網抄紙機で抄紙し、更に紙の
両面にサイズプレスで下記処方の表面サイズ剤を紙当り
で2.0g/m2塗布して乾燥し、次いでマシンカレンダー
において30Kg/cmのロールニップ線圧で圧接した後
塗被用原紙として巻取った。得られた原紙の米坪量は8
2.0g/m2で、原紙の二次元表面粗さは2.4μmであっ
た。
【0029】サイズプレス液の処方 酵素変性澱粉(自社製) 80% ポリビニルアルコール(日本合成化学社製、T-330H) 17% スチレンアクリル酸系サイズ剤(荒川化学工業社製、ホ゜リマロン1308S) 3%
【0030】前記のようにして得られた原紙の両面に下
記に示される組成の塗被液を片面当り18g/m2ブレー
ドコーターにより表、裏の順に塗被し、公知の乾燥機で
乾燥して紙の水分含有量が6%の塗被紙を製造した。
【0031】塗被液の組成 カオリン(エンゲルハード社製、商品名:ウルトラホワ
イト90)28%及び平均粒子径1μmの重質炭酸カルシウ
ム(自社製、粉砕炭酸カルシウム)46%、沈降性炭酸カ
ルシウム(白石工業社製、商品名:ブリリアント15)16
%及び平均粒子径2μmのサチンホワイト(自社製)10
%からなる顔料混合物を混合機に入れ、これに攪拌しな
がら顔料100部当り接着剤として酸化澱粉(王子コーン
スターチ社製、商品名:王子エースA)4部及びラテッ
クス(日本合成ゴム社製、商品名:JSR-0632)11部、分
散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.3部、潤滑剤として
ステアリン酸カルシウム0.4部、保水剤としてアクリル
系樹脂(BASF社製、アクロゾールC-50L)0.2部、蛍光染
料0.2部を順次添加し、十分混合分散した後、5%水酸化
ナトリウム水溶液を用いてpHをアルカリ性に調整して塗
被液を製造した。
【0032】次いで、粗面化ロールの表面に17μmの大
きな起伏が、長さ1mmの間にランダムに6個設けられて
なる粗面の上に、更に5μmの小さな起伏が形成され、
大小の起伏を含めた山のピークと谷のピークとの差が22
μmである硬質粗面化ロールAが1本と大きな起伏は17
μmで数も6個と同じであるが、小さな起伏が4μmに形
成されており、大小の起伏を含めた山のピークと谷のピ
ークとの差が21μmである粗面化ロールB1本及びASTM
規格D−2240によるショアーD硬度が85°であるコットン
製の弾性ロール(由利ロール社製、フィルマット)2本
が配置され、図1に示されるスーパーカレンダーにおい
て、前記のようにして得られた塗被紙の片面、即ち表面
(抄紙機における非ワイヤー面)が粗面化ロールAに1
回当接し、その後続いて反対面、即ち裏面(抄紙機にお
けるワイヤー面)がBに1回当接するように通紙した。
スーパーカレンダーでは、粗面化ロールの表面温度40
℃、ロールニップ線圧200Kg/cm、通紙速度600m/
分で処理し、得られた両面艶消し塗被紙の品質評価を次
の方法で行った。
【0033】品質評価の方法 (1)白紙光沢度 JIS P 8142に従い、角度75度で測定した。(2)白紙の二次元表面粗さ 小坂研究所製の表面粗さ測定機(形式:SE-3AK型)を使
用し、JIS B 0601に従い測定し、中心線平均粗さ(Ra)
で示した。
【0034】実施例2 粗面化ロールの大きな起伏については実施例1と同じで
あるが、小さな起伏が6μmであり、大小の起伏を含め
た山のピークと谷のピークとの差が23μmである粗面化
ロールA、同様に小さな起伏が4μmであり、大小の起
伏を含めた山のピークと谷のピークとの差が21μmであ
る粗面化ロールBを各1本、ショアーD硬度が90°のポリ
エーテル樹脂製弾性ロール(ヤマウチ社製、YCR-5500)5
本及びチルドロール3本が配置され、図2に示されるス
ーパーカレンダーで実施例1と同様にして得られた塗被
紙の表面が粗面化ロールAに2回当接し、裏面が粗面化
ロールBに2回当接するように通紙した。スーパーカレ
ンダーでは、粗面化ロールの表面温度40℃、ロールニッ
プ線圧160Kg/cm、通紙速度600m/分で処理し、得
られた両面艶消し塗被紙の品質評価を実施例1と同じ要
領で行った。
【0035】実施例3 粗面化ロールの表面に11μmの大きな起伏が長さ1mm
の間にランダムに7個設けられてなる粗面の上に、更に6
μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含めた山の
ピークと谷のピークとの差が17μmである粗面化ロール
Aと14μmの大きな起伏が長さ1mmの間にランダムに6
個設けられた粗面の上に、更に3μmの小さな起伏が形
成され、大小の起伏を含めた山のピークと谷のピークと
の差が17μmである粗面化ロールBを各1本及びショア
ーD硬度が85゜のポリエーテル樹脂製弾性ロール(ヤマ
ウチ社製、YCR-5100)2本が配置され、図1に示される
スーパーカレンダーで実施例1と同様にして得られた塗
被紙の表面が粗面化ロールAに1回当接し、その後裏面
が粗面化ロールBに1回当接するように通紙した。スー
パーカレンダーの処理と得られた両面艶消し塗被紙の品
質評価を実施例1と同様にして行った。
【0036】実施例4 粗面化ロールの表面に13μmの大きな起伏が長さ1mm
の間にランダムに6個設けられてなる粗面の上に、更に8
μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含めた山の
ピークと谷のピークとの差が21μmである粗面化ロール
Aと21μmの大きな起伏が長さ1mmの間にランダムに5
個設けられてなる粗面の上に、更に2μmの小さな起伏
が形成され、大小の起伏を含めた山のピークと谷のピー
クとの差が23μmである粗面化ロールBを各1本、ショ
アーD硬度が85゜のコットン製弾性ロール(由利ロール
社製、フィルマット)5本及びチルドロール3本が配置さ
れ、図2に示されるスーパーカレンダーで実施例1と同
様にして得られた塗被紙の表面が粗面化ロールAに2回
当接し、塗被紙の裏面が粗面化ロールBに2回当接する
ように通紙した。スーパーカレンダーでの処理条件は実
施例2と同じにし、得られた両面艶消し塗被紙の品質評
価を実施例1と同様にして行った。
【0037】比較例1 粗面化ロールの表面に17μmの大きな起伏が長さ1mm
の間にランダムに6個設けられてなる粗面の上に、更に5
μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含めた山の
ピークと谷のピークとの差が22μmである粗面化ロール
AとBの2本(仕様は2本共同じ)及び実施例3で用いた
のと同じ弾性ロール(ポリエーテル樹脂製、ショアーD
硬度85°)2本が配置され、図1に示されるスーパーカ
レンダーで実施例1と同様にして得られた塗被紙の表面
と裏面がそれぞれ粗面化ロールに1回ずつ当接するよう
に通紙した。スーパーカレンダーでの処理及び得られた
両面艶消し塗被紙の品質評価を実施例1と同様にして行
った。
【0038】比較例2 粗面化ロールの表面に18μmの大きな起伏が長さ1mm
の間にランダムに6個設けてなる粗面の上に、更に5μm
の小さな起伏が形成され、大小の起伏を含めた山のピー
クと谷のピークとの差が23μmである粗面化ロールAと
粗面化ロールの表面に16μmの大きな起伏が長さ1mm
の間にランダムに6個設けられてなる粗面の上に、更に5
μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含めた山の
ピークと谷のピークとの差が21μmである粗面化ロール
Bを各1本及び実施例1と同じ弾性ロール2本が配置さ
れ、図1に示されるスーパーカレンダーで実施例1と同
様にして得られた塗被紙を、表面が粗面化ロールAに1
回当接し、裏面が粗面化ロールBに1回当接するように
通紙した。スーパーカレンダーの処理及び得られた両面
艶消し塗被紙の品質評価を実施例1と同様にして行っ
た。
【0039】比較例3 粗面化ロールの表面に11μmの大きな起伏が長さ1mm
の間にランダムに7個設けられてなる粗面の上に、更に8
μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含めた山の
ピークと谷のピークとの差が19μmである粗面化ロール
Aと粗面化ロールの表面に17μmの大きな起伏が長さ1
mmの間にランダムに6個設けられてなる粗面の上に、
更に1μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含め
た山のピークと谷のピークとの差が18μmである粗面化
ロールBを各1本、実施例3と同じ弾性ロール5本及び
チルドロール3本が配置され、図2に示されるスーパー
カレンダーで実施例1と同様にして得られた塗被紙を、
表面が粗面化ロールAに2回当接し、裏面が粗面化ロー
ルBに2回当接するように通紙した。スーパーカレンダ
ーの処理は実施例2と同様にし、得られた両面艶消し塗
被紙の品質評価を実施例1と同様にして行った。
【0040】比較例4 粗面化ロールの表面に15μmの大きな起伏が長さ1mm
の間にランダムに6個設けられてなる粗面の上に、更に5
μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含めた山の
ピークと谷のピークとの差が20μmである粗面化ロール
Aと粗面化ロールの表面に14μmの大きな起伏が長さ1
mmの間にランダムに6個設けられてなる粗面の上に、
更に4μmの小さな起伏が形成され、大小の起伏を含め
た山のピークと谷のピークとの差が18μmである粗面化
ロールBが各1本、ショアーD硬度が95゜のポリエーテ
ル樹脂製弾性ロール(ヤマウチ社製、YCR-5600)が2本
配置され、図1に示されるスーパーカレンダーで 実施
例1と同様にして得られた塗被紙を、表面が粗面化ロー
ルAに1回当接し、裏面が粗面化ロールBに1回当接す
るように通紙した。スーパーカレンダーの処理及び得ら
れた両面艶消し塗被紙の品質評価を実施例1と同様にし
て行った。
【0041】実施例1〜4で得られた結果を表1に、比
較例1〜4で得られた結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表から明らかなように、塗被紙の最初の片
面が当接する粗面化ロールと続いてその反対面が当接す
る粗面化ロールとの間で、それぞれの粗面の上に設けら
れる小さな起伏の大きさに適正な違いがあって、且つ粗
面化ロールの表面の大小の起伏を含めた山のピークと谷
のピークとの差についても違いが所定の範囲内で設けら
れておれば、このようなスーパーカレンダーで表面を処
理して得られた両面艶消し塗被紙の白紙光沢度及び表面
粗さには表裏差が殆ど見られず、良好な品質が得られる
(実施例1〜4)。
【0045】一方、2本の粗面化ロールの表面形状が同
一で(比較例1)、塗被紙の表面と裏面がそれぞれ表面
処理されると、最初に粗面化ロールに当接して処理され
た面は、光沢度が一旦低下するが、この面は続いてすぐ
弾性ロールに当接し、更にその後再び弾性ロールに当接
するので光沢度がかなり高くなり、その反対面は、最初
に弾性ロールに当接するが、その後に続く粗面化ロール
での表面処理によって光沢度を低下させてしまうので、
最後の段階における弾性ロールによる1回の表面処理の
みでは光沢度を挽回し得ない。即ち、塗被面が最初に粗
面化ロールで処理される場合、その後に用いられる弾性
ロールによる塗被紙の表面の当接処理回数によって光沢
度が大幅に異なり、塗被紙のかようなスーパーカレンダ
ー処理においては塗被紙の表裏で弾性ロールに当接する
回数には必ず差が生じるので、塗被紙の表裏とも同じ表
面粗さの形状を有する粗面化ロールで当接処理される場
合、光沢度には必ず表裏差が出る。塗被紙のスーパーカ
レンダー処理の最終段において塗被紙が弾性ロール同士
のニップに通紙されず、粗面化ロールと弾性ロールとの
ニップに通紙して処理されたままの場合は、光沢度並び
に肌合(表面粗さ)の表裏差は更にひどく大きくなる。
【0046】このようなスーパーカレンダー処理におい
て塗被紙の光沢度、肌合等の表裏差を無くするために、
粗面化ロールの表面粗さにおいて差を設けようとして、
粗面化ロールの大きな起伏に差を設けても、その粗面の
上に設けられる小さな起伏に差を設けない限り、表裏差
を解消する効果が出ない(比較例2)。しかしながら、
そのような2本の粗面化ロールの間に小さな起伏で差を
設けても、その差が適正域を超えていれば、逆に反対面
の光沢度が出過ぎるので表裏差は依然として解消できな
い(比較例3)。
【0047】又、2本の粗面化ロールの表面形状におい
て、大小の起伏を含めた、山のピークと谷のピークとの
差が前記2本の粗面化ロール間で10%を超えて違いが存
在すると、得られる塗被紙の光沢度の表裏差が無くなっ
ても、表面粗さに差が生じ、肌合の差となって現れる
(比較例4)。即ち、艶消しのために用いる粗面化ロー
ル間の表面粗さの調整は、マクロ的な表面粗さにおいて
差を設けたのでは紙面の肌合に差が生ずるので、マクロ
的な表面粗さは極力変えず、ミクロ的な表面粗さにおい
て差を設けるのが良い。
【0048】
【発明の効果】塗被紙を粗面化ロールと弾性ロールとの
組み合わせられた装置で艶消し処理する際、処理後の塗
被紙の両面の光沢度と表面粗さ(肌合)の表裏差を無く
するために、塗被紙の片面を艶消し処理するための粗面
化ロールとその反対面を艶消し処理するための粗面化ロ
ールとの間で、粗面化ロールの粗面の上に設けられる小
さな起伏で示される表面粗さにおいて適正な差を設ける
ことが有効であり、本発明は表裏差が無く、両面ともに
表面性に優れた両面艶消し塗被紙の製造方法を提供でき
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗被紙の表面及び裏面を粗面化ロールに各1回
当接させて両面艶消し塗被紙を得るための各種ロールか
ら構成されるスーパーカレンダー装置において、塗被紙
の通紙状況を示す断面模式図である。塗被紙の表面を上
にして導入。
【図2】塗被紙の表面及び裏面を粗面化ロールに各2回
当接させて両面艶消し塗被紙を得るための各種ロールか
ら構成されるスーパーカレンダー装置において、塗被紙
の通紙状況を示す断面模式図である。塗被紙の裏面を上
にして導入。
【符号の説明】
A・・・・粗面化ロール B・・・・粗面化ロール 1・・・・弾性ロール 2・・・・チルドロール 3・・・・ペーパーロール 4・・・・塗被紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 25/08 D21H 19/36 - 19/64 D21G 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙に顔料と接着剤を主成分とする塗料
    を塗被、乾燥させた後得られる塗被紙を、粗面化ロール
    の表面が長さ1mmの間にランダムに10〜35μmの大き
    な起伏が3〜12個設けられた粗面とされ、更に該粗面上
    に1〜10μmの小さな起伏が形成されている粗面化ロー
    ルと弾性ロールとの間に通すことによって、粗面化ロー
    ルに当接する面のみ艶消しとなし、その後反対面を別の
    前記粗面化ロールに当接するように処理して、両面とも
    艶消しとする両面艶消し塗被紙の製造方法において、先
    に該塗被紙の片面を艶消し処理するための粗面化ロール
    の小さな起伏をx1μm、小さな起伏を含めた大きな起
    伏の山のピークと谷のピークとの高低差をy1μmと
    し、あとで該塗被紙の反対面を艶消し処理するための粗
    面化ロールの小さな起伏をx2μm、小さな起伏を含め
    た大きな起伏の山のピークと谷のピークとの高低差をy
    2μmとした時、下記式(1) x2+6≧x1≧x2+1 ・・・(1) 及び下記式(2) 1.1y2>y1>0.9y2 ・・・(2) の関係式を満足する粗面化ロールと弾性ロールとの間に
    少なくとも1回通した後の塗被紙のJIS P 8142による角
    度75度で測定された光沢度の表裏差が10ポイント以下で
    あり、且つJIS B 0601で定義される2次元表面粗さ(R
    a)の表裏差が0.05μm以下であることを特徴とする両
    面艶消し塗被紙の製造方法。
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