JP2851782B2 - ディスクバルブ - Google Patents
ディスクバルブInfo
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Description
混合栓に使用される可動弁体と固定弁体とからなるディ
スクバルブに関するものである。
ォーセットバルブは、2枚の円盤状弁体を互いに摺接し
た状態で相対摺動させることによって、各弁体に形成し
た流体通路の開閉を行うようになっている。
30と可動弁体20を互いの摺接面21、31で接した
状態として配置し、図6(B)に示すように、レバー4
0の操作で可動弁体20を摺動させることによって、互
いの弁体20、30に形成した流体通路22、32の開
閉を行い、流体の流量調整を制御するようになってい
た。
動性及びシール性が要求されるとともに、互いが絶えず
摺り合わされることから耐摩耗性に優れた材質が求めら
れており、上記可動弁体20及び固定弁体30として硬
質金属やセラミックスが使用されていた。
のであり、例えばシール性を高めようとすると摺接面を
極めて平滑にしなければならないが、逆に摺動性が損な
われることが知られており、この典型的な例がリンキン
グ(凝着)であった。これは極めて平滑な面を持った1
対の部材同志を摺り合わせたときに発生する引っかかり
や異音の発生、そしてついには張り付いて動かなくなる
ような現象のことであり、このようなリンキングを防止
するために、さまざまな解決案が考えられている。その
一例として1対の弁体のうち、一方の摺接面を中心線平
均粗さ(Ra)0.2μm以下の面とし、他方の摺接面
を中心線平均粗さ(Ra)0.3〜0.6μmの面とし
たディスクバルブを本出願人は先に提案している(特開
平1−116386号公報参照)。
244980号、62−4949号、62−37517
号公報には、一方の弁体を三次元網目構造の多孔質体と
し、この開気孔中に樹脂やオイルなどの潤滑剤を充填し
たものもあった。
少な凹凸を形成したディスクバルブでは、摺動性を保つ
ために潤滑剤が不可欠であり、しかも、一方の摺接面が
若干粗い面となっていることから、長期使用中に潤滑剤
が流出して凹凸を有する摺接面同士の摺動となるため
に、摺動トルクが大きくなるといった問題やシール性が
損なわれる恐れがあった。
中に劣化したり、ゴミ等が付着することによる摺動特性
の悪化を避けることができなかった。
になってしまい結局リンキングが発生していた。
たものにあっては、硬度の低い樹脂部分が先に削られて
は全面が削られるというように潤滑作用をなす樹脂が常
に相手材と接しないため、摺動トルクにばらつきがあっ
た。しかも、緻密な相手材に比べ多孔質体であるために
硬度が低く、その結果、短期間で磨耗してしまうという
問題があった。
係数の小さい非晶質ダイヤモンドが注目されており、こ
の非晶質ダイヤモンドから成る膜をセラミック部材に形
成した摺動部材が提案されている(特開平3−2231
90号公報参照)。
く、フォーセットバルブ等のディスクバルブに用いるに
は膜の剥離やシール性等の問題があり、まだ実用に供す
るものではなかった。
の非晶質硬質炭素膜を備えたディスクバルブを完成さ
せ、リンキングを生じることなくスムーズな摺動が可能
で、その性能を長期間にわたって維持することができる
ディスクバルブを提供することにある。
課題に鑑み、2枚の弁体からなるディスクバルブのう
ち、一方の弁体の摺接面を中心線平均粗さ(Ra)で
0.2μm以下、平坦度で1μm以下とし、他方の弁体
は中心線平均粗さ(Ra)が0.15〜0.4μmの基
体上に、膜厚が0.4〜1.0μmでかつラマン分光分
析におけるラマンスペクトルの2つのピークがそれぞれ
ダイヤモンドの1333cm-1とグラファイトの155
0cm-1の近傍に存在する非晶質硬質炭素膜を被覆して
摺接面を構成し、互いの摺接面同士を摺接させるように
したものである。
膜を形成してあるため、摺動性に優れリンキングを防止
できる。
面は、膜の密着性を考慮した最適な面粗さとしてあるた
めに膜の剥離がない。しかも、他方の弁体の摺接面も滑
らかな面としてあることから、膜を傷つけることなくシ
ール性を損なうことがない。その為、極めて長期間にわ
たり摺動特性を維持することができる。
であるフォーセットバルブの弁体同士を摺接させた状態
を示す斜視図であり、図2は可動弁体20のみを、図3
は固定弁体30のみをそれぞれ示す斜視図である。
30と可動弁体20を互いの摺接面21,31で接した
状態としておいて、可動弁体20を動かすことによっ
て、互いの弁体20、30に備えた流体通路22、32
の開閉を行い、流体の流量調整を行うようにしてある。
性に優れ変形し難い材質が要求されることから、真鍮や
ステンレス、或いは超硬合金などの硬質金属、又は、セ
ラミックスにより各弁体20、30を形成する。
ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等を主体とする焼結体
であって、助剤を所定量配合することで得られる。例え
ば、アルミナに対してはCaO 、SiO2、MgO のうち少なく
とも一種を、炭化珪素に対してはC、B、B4C 、Al
2O3 、Y2O3等を、さらに窒化珪素に対しては周期律表2
a、3a族元素の酸化物や窒化物をそれぞれ焼結助剤とし
て添加し、ジルコニアに対してはY2O3、CaO 、MgO など
の安定化剤を添加する。
面21は、表面粗さ(Ra)0.2μm以下の面に形成
する。これは、表面粗さが0.2μmより大きいと、摺
動時に固定弁体30の摺接面31を磨耗させてしまうか
らであり、好ましくは表面粗さ(Ra)0.1μm以下
の滑らかな面とすることが望ましい。又、シール性を保
つために摺接面21の平坦度は1μm以下とすることが
重要である。
4の表面に、PVD法、CVD法、スパッタリング法等
の薄膜形成手段により均一な非晶質硬質炭素膜33を被
覆して摺接面31を構成する。
度であるため耐磨耗性に優れ、動摩擦係数も非常に小さ
い材質であることから、潤滑剤を介さなくとも可動弁体
20との摺動トルクを大幅に軽減することができるとと
もに、その性能を長期間にわたって保つことができる。
性が悪く、可動弁体20との摺動に伴い基体34の表面
から剥離してしまう恐れがある。その為、基体34の表
面は中心線平均粗さ(Ra)0.15〜0.4μmの面
粗さに形成する。この理由としては、基体34の面粗さ
が中心線平均粗さ(Ra)0.15μmより小さいと充
分なアンカー効果が得られず、可動弁体20との摺動時
に膜33が剥がれてしまう恐れがあるからである。ただ
し、アンカー効果を持たせるために基体34の表面を中
心線平均粗さ(Ra)0.4μmより大きくすると、摺
接面31の凹凸が大きくなり過ぎ、逆にシール性が損な
われる。
小さいことから摺動トルクを大幅に軽減することができ
るものの、摺接面31が滑らか過ぎるとリンキングを生
じる恐れがあるため、固定弁体30の摺接面31は基体
34の表面と同等の面粗さとすることが重要であり、そ
の為、非晶質硬質炭素膜33の厚み幅hは0.4〜1.
0μmの範囲とする。
小さいと、薄すぎるために短期間で膜33が摩耗してし
まうからであり、逆に厚み幅hが1.0μmより大きい
と、厚み幅hのばらつきが大きくなり、均一な膜33を
形成することができないために摺接面31の面粗さが大
きくなってしまうからである。
(ビッカース硬度:10000kg/mm2 )ほど高い
硬度を有してはいないものの、ビッカース硬度で200
0〜5000kg/mm2 と非常に高い硬度を持った材
質であるために研摩加工を施すことは非常に大変であり
多大な労力を要する。その為、厚み幅hは1.0μm以
下としておけば短期間で膜33が摩耗してしまうことは
なく、又、均一な厚み幅hを持った膜33を形成するこ
とができるため、研摩加工の必要がない。
で結晶粒界が見られず、ガラスを割ったような形態をし
た非晶質構造をしたもので、規則的な結晶構造を持つダ
イヤモンドや立方晶窒化ほう素(cBN)、六方晶窒化
ほう素(hBN)とは異なる組成のものである。ただ
し、若干の結晶質を含んだ非晶質構造であってもよい。
又、この非晶質硬質炭素をグラファイトやダイヤモンド
の同定によく用いられるラマン分光分析装置を使って調
べると図4に示すようなダイヤモンドのピーク位置であ
る1333cm-1とグラファイトのピーク位置である1
550cm-1の近傍にそれぞれピークを持ったものとな
る。
は、ピークがダイヤモンド或いはグラファイトの何方か
一方に偏っていてもよく、好ましくはダイヤモンドのピ
ーク位置に偏っている方がよい。
する弁体を固定弁体30に用いた例を示したが、上記非
晶質硬質炭素膜を有する弁体を可動弁体20として用い
ても同様の効果が得られることは言うまでもない。
トバルブを例にとり具体的に説明する。
0及び固定弁体30を共にアルミナセラミックスで形成
し、上記固定弁体30をなす基体34の表面に非晶質硬
質炭素膜33を被覆する。
子径3μm程度のアルミナ粉末に、焼結助剤としてSi
O2 を0.5重量%以上で、且つMgO及びCaOをそ
れぞれ0.2重量%以上添加し、さらにバインダーを所
定量添加してボールミルにて混合粉砕したあと、スラリ
ー状の原料をスプレードライヤーで造粒する。次に得ら
れた造粒体を乾式形成したあと、酸化雰囲気中で約16
00℃の焼成温度にて焼成することでアルミナセラミッ
クスから成る弁体が得られる。
のものを使用することが必要で、純度90%未満のアル
ミナ粉末を使用すると、耐摩耗性が大きく劣ってしまう
ため、短期間で摩耗しシール性を保つことができない。
又、焼結助剤として添加するSiO2 、MgO、及びC
aOのうち、一つでも上記範囲を満足していないと摺動
時に脱粒を生じ、摺接面の面粗さを維持することができ
なくなるために水漏れを生じる。
に使用する時には、弁体をなすアルミナセラミックスが
急に熱せられるために耐熱衝撃性を高めておいた方がよ
い場合がある。このような時には焼結助剤以外にTiO
2 を合計に対して2〜10重量%の範囲で添加する。上
記範囲でTiO2 を添加すれば、アルミナセラミックス
の耐熱衝撃性を向上させることができ、万一100℃を
越える高温の温水が急に流入したとしても弁体を変形さ
せたり、破損することがない。
し、そのうちの一方を可動弁体20とし、その摺接面2
1を中心線平均粗さで0.2μm以下、且つ平坦度1μ
m以下となるように研摩する。
表面を中心線平均粗さで0.15〜0.4μm、且つ平
坦度1μm以下となるようにそれぞれ研摩加工を施し、
さらに、ベンゼン(C6 H6 )ガスをフィラメントでイ
オン化した炭素イオンをイオン加速器により基体34の
表面に蒸着させ、0.4〜1.0μmの厚み幅hを有す
る非晶質硬質炭素膜33を形成する。そして、上記可動
弁体20及び固定弁体30の互いの摺接面21,31を
摺接させれば本発明に係るフォーセットバルブを得るこ
とができる。
ォーセットバルブを試作し、固定弁体30をなす基体3
4の表面の面粗さをいろいろ変化させて摺動実験を行っ
た。
は、外径30mmで、厚み15mmの円盤状体に直径5
mmの流体通路22を穿設した可動弁体20と、外径4
0mmで、厚み5mmの円盤状体に直径5mmの流体通
路32を穿設するとともに、表面に非晶質硬質炭素膜3
3を被覆した固定弁体30とを組み合わせて構成してあ
る。又、可動弁体20の摺接面21は平坦度1μmで、
且つ中心線平均粗さ0.2μmに仕上げてあり、固定弁
体30をなす基体34の表面には、厚み幅hが0.5μ
mの非晶質硬質炭素膜33を被覆し、基体34の面粗さ
を表2に示すようにそれぞれ変化させたものを用意し
た。
で、且つMgOが0.5重量%、CaOが0.5重量
%、及びSiO2 が5.0重量%含有するアルミナセラ
ミックスにより形成してあり、可動弁体20は、固定弁
体30に比べ厚みが大きいことから耐熱衝撃性を高める
ため、アルミナ純度91%で、且つMgOが0.5重量
%、CaOが0.5重量%、SiO2 が5.0重量%、
及びTiO2 を3.0重量%含有するアルミナセラミッ
クスにより形成してある。
ーシングによって30Kgfの軸力で押さえつけなが
ら、流体通路22,32に80℃の温水を1Kg/cm
2 の圧力で注入し、可動弁体20を操作レバー40によ
り摺動させて行った。
中心線平均粗さで0.15μm未満であると膜33の剥
離が発生し、バルブとして使用できないことが判る。
又、基体34の面粗さが中心線平均粗さで0.4μmよ
り大きいと膜33の剥離はないものの摺接面31の凹凸
が大き過ぎるため、摺接面21,31間より水漏れが発
生した。
平均粗さ0.15〜0.4μmの面粗さに形成した固定
弁体30を有するフォーセットバルブでは膜33の剥離
がなく、又、水漏れを生じることもなくスムーズに可動
弁体20を摺動させることができた。
或いは炭化珪素や窒化珪素から成る固定弁体30につい
ても同様の実験を行ったが、弁体30の表面を中心線平
均粗さで0.15〜0.4μmの範囲に形成してあれ
ば、非晶質硬質炭素膜33が剥がれることはなく、スム
ーズに可動弁体20を摺動させることができた。
体20の摺接面21の面粗さと固定弁体30に被覆した
非晶質硬質炭素膜33の厚み幅hをそれぞれ変化させた
時の摺動荷重について実験を行った。
験例1で使用した形状のものを用意した。ただし、非晶
質硬質炭素膜33を被覆する基体34の表面は中心線平
均粗さで0.15〜0.4μmの範囲で設けてある。
接面21の面粗さと基体34に被覆した非晶質硬質炭素
膜33の厚み幅hはそれぞれ表2に示す通りである。な
お、比較・参考例として非晶質硬質炭素膜33を設けて
いないフォーセットバルブも用意して同様の実験を行っ
た。
1と同様の方法で行い、操作レバーを操作して可動弁体
20を10万回摺動させた時の摺動荷重が0.8Kgf
を超えていないものを摺動性良好として判断した。
3を備えていない試料No.6のバルブでは短期間で摺
接面21,31が摩耗してリンキングが発生し、摺動荷
重が増大してしまい、実用的ではなかった。
炭素膜33の厚み幅hが0.4μmより薄いために5万
回程度の摺動で膜33の摩耗が始まり、9万回程度で摺
動荷重が0.8kgfを超えてしまい、10万回をクリ
アすることができなかった。又、試料No.4のバルブ
では、可動弁体20の摺接面21が中心線平均粗さで
0.2μm以上であるために、2万回程度の摺動で膜3
3の摩耗が始まり、5万回程度で摺動荷重が0.8kg
fを超えてしまった。
o.4の可動弁体20より摺接面21の面粗さ滑らかで
あるものの、中心線平均粗さ(Ra)が0.2μmより
大きいために、4万回程度の摺動で非晶質硬質炭素膜3
3の摩耗が始まり、7万回程度で摺動荷重が0.8kg
fを越えてしまった。
びNo.2のバルブは、共に可動弁体20の摺接面21
が中心線平均粗さで0.2μm以下であり、且つ膜33
の厚み幅hが0.4〜1.0μmの範囲にあるために摺
動性に優れ、10万回の摺動に対しても膜33が残って
おり摺動荷重が0.8kgfを超えることはなかった。
或いは炭化珪素や窒化珪素で形成し、同様の実験をそれ
ぞれ行ったが、摺接面21を表面粗さ(Ra)0.2μ
m以下で、且つ平坦度1μm以下の面としてあれば10
万回の摺動でも摺動荷重が0.8kgfを超えるこはな
かった。
体からなるディスクバルブのうち、一方の弁体の摺接面
を中心線平均粗さ(Ra)で0.2μm以下、平坦度で
1μm以下とし、他方の弁体は中心線平均粗さ(Ra)
が0.15〜0.4μmの基体上に、膜厚が0.4〜
1.0μmでかつラマン分光分析におけるラマンスペク
トルの2つのピークがそれぞれダイヤモンドの1333
cm-1とグラファイトの1550cm-1の近傍に存在す
る非晶質硬質炭素膜を被覆して摺接面を構成し、互いの
摺接面同士を摺接させるようにしたことから、シール性
に優れるとともに、潤滑剤を用いなくとも優れた摺動性
が得られるためにリンキングを生じることがなく、その
性能を極めて長期間にわたって維持することができる。
ーセットバルブの弁体のみを示す斜視図である。
ラマンスペクトルを示すグラフである。
るサイクル数と摺動荷重の関係を示すグラフである。
斜視図で(A)は流体通路を開通させた図であり、
(B)は流体通路を遮断した図である。
Claims (1)
- 【請求項1】中心線平均粗さ(Ra)が0.2μm以
下、平坦度が1μm以下の摺接面を有する弁体と、中心
線平均粗さ(Ra)が0.15〜0.4μmである基体
の表面に、膜厚が0.4〜1.0μmでかつラマン分光
分析におけるラマンスペクトルの2つのピークがそれぞ
れダイヤモンドの1333cm -1 とグラファイトの15
50cm -1 の近傍に存在する非晶質硬質炭素膜を被覆し
て摺接面が構成された弁体との組み合わせからなるディ
スクバルブ。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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- 1993-12-24 JP JP32792493A patent/JP2851782B2/ja not_active Expired - Fee Related
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