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JP2853495B2 - クッション式摩擦クラッチ装置 - Google Patents
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JP2853495B2 - クッション式摩擦クラッチ装置 - Google Patents

クッション式摩擦クラッチ装置

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JP2853495B2
JP2853495B2 JP35123692A JP35123692A JP2853495B2 JP 2853495 B2 JP2853495 B2 JP 2853495B2 JP 35123692 A JP35123692 A JP 35123692A JP 35123692 A JP35123692 A JP 35123692A JP 2853495 B2 JP2853495 B2 JP 2853495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレートクッション式若
しくはセパレートクッション式の様にクラッチディスク
に軸方向に緩衝バネ力を付勢してなる自動車用摩擦クラ
ッチ装置に係り、特にクラッチ接続時に車両が振動を起
こす、いわゆるジャダを有効に阻止し得る自動車用摩擦
クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりエンジンと変速機との間の一時
的な動力断続を行うために、クラッチが用いられてお
り、かかるクラッチには摩擦クラッチと流体クラッチが
あるが、自動車用クラッチとしては摩擦クラッチ、特に
構造が比較的簡単で大きい動力を伝える事の出来る乾式
単板クラッチが多く用いられている。
【0003】かかるクラッチの基本構成を図1に基づい
て簡単に説明するに、エンジンの駆動側にはフライホイ
ール1、該フライホイール1に締着されたクラッチカバ
ー2、及びレリーズレバー3を介してクラッチカバー2
に対し軸方向に移動可能取り付けられたプレッシャプレ
ート4よりなり、プレッシャプレート4とクラッチカバ
ー2間にコイルバネ5を介装する。一方被駆動側として
フライホイール1とプレッシャプレート4間にクラッチ
ディスク6を配設すると共に、該クラッチディスク6の
ハブ中心スプラインボス6aに変速機側の入力軸にスプ
ライン連結する。かかる構成によりプレッシャプレート
4はバネ力により常にクラッチディスク6をフライホイ
ール1に圧着しており、その摩擦力でエンジン側の回転
力をクラッチディスク6を介して変速機側に伝達させる
事が出来る。そして、クラッチペダル10を踏む事によ
りレリーズフォーク8、レリーズベアリング9、レリー
ズレバー3を介してフライホイール1からプレッシャプ
レート4を離間させ、これによりクラッチを切る事が出
来る。尚、前記コイルバネ5の代りにダイヤフラムスプ
リングを用いたクラッチもあり、この場合はダイヤフラ
ムがレリーズレバー3の役目を兼ねている。
【0004】そして前記装置に組込まれるクラッチディ
スク6は、図2(A)に示すように中心にスプラインボ
ス6aを有するクラッチハブ61、トーションスプリン
グ62により回転方向に緩衝作用をもたせて前記ハブ6
1に取り付けられたディスクプレート63、該ディスク
プレート63のディスク面両側に配設したフェーシング
64a、64bからなり、そして図3(B)に示すよう
に発進時若しくは変速時に滑らかにクラッチディスク6
が接続可能に対面するフェーシング64a、64b間の
ディスクプレート63に波形板バネ状のクッションバネ
65をリベット締めし、前記フェーシング64a、64
b面間に軸方向に緩衝バネ力が付勢可能に構成してい
る。又このような構成を取らずに図2(B)及び図3
(A)に示すように、ディスクプレート63の外周側に
クッションバネ65(クションプレート)を配し、該ク
ッションバネ65が直接フェーシング面64a、64b
に対面可能に構成しているものもある。(これらをセパ
レートクッション式という) 尚、前記の様な構成を取る事なく、ディスクプレート自
体にクッションバネ機能をもたせ、前記フェーシング6
4a、64b面間に軸方向に緩衝バネ力が付勢可能に構
成しているものもある(プレートクッション式)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、前記装置におい
てはクラッチ接続時によりクッションバネを介して前記
フェース面間が繰り返し圧接され、而も該圧接は摩擦力
を介して圧接される為に、該フェース面間に摩擦熱が発
生する。この為前記クッションバネはこれらの摩擦熱や
高荷重に耐えられるだけの耐熱耐圧性を有するものが要
求されているが、必ずしも所望の目的を満足するものが
見当らず、へたり等が生じやすい。そして前記クッショ
ンバネにへたり等が生じると、フェーシング64a、6
4b面間に所望の緩衝バネ力を得る事が出来ず、言い換
えれば滑らかなクラッチ接続が出来ずクラッチ接続時に
車両が振動を起こす、いわゆるジャダを生じてしまう。
そしてかかる問題は前記ディスクプレートの一部をバネ
部材で構成したプレートクッション式の装置にも同様な
問題がある。
【0006】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、前
記ディスクプレートの一部をバネ部材で構成するか、若
しくはディスクプレートの一部にバネ部材を介装してク
ラッチディスクに軸方向に緩衝バネ力を付勢してなるク
ッション式摩擦クラッチ装置において、長期間使用によ
ってもなめらかなクラッチ接続を可能とし、これにより
前記したジャダを有効に阻止し得るクッション式摩擦ク
ラッチ装置を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明者は前記クッション
バネのへたりが必ずしも長期間継続的におこるものでな
く、所定時間経過した以降前記へたりが飽和し、以後経
時変化が生じない事を見出した。そこで本発明はクラッ
チディスク内の装着時に発生する摩擦熱に対応する略1
50〜250℃の温度で且つ所定荷重を印加させ、前記
バネ部材を所定量撓ませた状態でホットセット加工処理
を施した後、前記バネ部材を前記クラッチディスク内に
装着した事を特徴とする。
【0008】この場合前記ホットセット加工時の荷重は
後記するクラッチディスクへのプレッシャプレートの最
大押し付け荷重に対応する荷重を印加するのが好まし
い。又前記撓み量、言換えれば前記ホットセット加工処
理を施した後のクッションバネの面圧縮量を0.3〜
1.5mmに設定するのが良い。
【0009】
【作用】かかる技術手段によれば、予め熱へたりを生じ
させ、該熱へたりが飽和したクッションバネをクラッチ
ディスク6内に組込むものであるために、運転初期のみ
ならず長期間使用によってもバネへたりが生じる余地が
なく、なめらかなクラッチ接続を保証し、これにより前
記したジャダ等を有効に阻止し得る。而も本発明はへた
り除去を慣らし運転により行なうのではなく、前記ホッ
トセット加工でクラッチ接続時における摩擦熱と荷重を
連続的に印加した状態で行なうものである為に、短時間
で熱へたり除去を行なう事が出来、而も前記クッション
バネを所定圧で挟持させた治具を150〜250℃の雰
囲気温度を維持した電気炉内で熱処理するのみで、大量
処理が可能である。本発明によれば、前記ホットセット
加工処理を施した後のクッションバネの面圧縮量を0.
3〜1.5mmに設定してクラッチに装着する事によ
り、ジャダが発生せず又クラッチのひきずりも発生しな
かった。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0011】先ず図1乃至図3に示すセパレートクッシ
ョン式乾式単板クラッチにおいて、肉厚0.8mmのバ
ネ鋼(SK5M)で形成した板バネ部材を波形状に形成
し、ディスクプレートの円周上に8個のクッションバネ
65を配設すると共に、クラッチディスク6へのプレッ
シャプレート4の最大押し付け荷重を印加した場合のク
ッションバネ65の撓み量(以下面圧縮量という)が
0.45mm、0.52mm、0.62mm、0.75
mmに夫々設定して成るクラッチをトラックに装着し
て、クラッチを数回/km単位で繰り返し入り切りさせ
ながら500〜1000km走行させて実地テストを行
なった。
【0012】そして前記実地テストを行なったものにつ
いてジャダレベルと面圧縮量の関係について調べてみた
ところ、図4の結果を得た。又走行テスト前後のプレッ
シャプレート4の押し付け荷重変化と面圧縮量の関係を
図7(A)に示す。図7(A)より明らかなように走行
テスト前後で面圧縮量が変化し、又図4より明らかなよ
うに、前記実地テストの結果よりジャダの発生したもの
と発生しないものが存在するが、いずれも面圧縮量が
0.3mm以下になると運転者に有感的にジャダが発生
する事が確認出来た。次に前記クッションバネ65の面
圧縮量を1.7mmと大きく設定して成るクラッチをト
ラックに装着して、前記と同様な実地テストを行なった
所、ジャダは発生しなかったがクラッチの切れが悪くな
り、いわゆるひきずりが生じてしまった。そこで本発明
者は、前記クッションバネ65について前もってホット
セット加工処理を施し、加工処理後のクッションバネ6
5の面圧縮量を0.45mm、0.5mm、0.6m
m、0.7mmに夫々設定して成るクラッチをトラック
に装着して、前記と同様な実地テストを行なった所、い
ずれもジャダが発生せず、その実地テスト終了後の面圧
縮量も最初の面圧縮量と殆ど変化がなかった。又図7
(B)に示すように走行テスト前後のプレッシャプレー
ト4の押し付け荷重変化と面圧縮量についても変化がな
かった。
【0013】次に前記ホットセット加工について詳細に
説明する。図5はホットセット加工用のクッションバネ
挟持治具20で、上下両側に配した2枚の剛性板21の
間に中央のクッションバネ配置空間を挟んでその両側に
間隔設定用スペーサ25、圧縮コイルバネ24、ボルト
ナット22/23を左右両側に対称配置する。そして
例えばクッションバネ65の面圧縮量が0.5mmにな
るようにその高さを設定した前記スペーサ25を、前記
2つの剛性板21に介装した状態で配置空間内に複数の
クッションバネ65を配置する。この状態でボルトナッ
ト22/23を締め付けることによりスペーサ25に規
制された間隔まで前記クッションバネ65が挟圧され、
略クラッチディスク6へのプレッシャプレート4の最大
押し付け荷重に対応する荷重が前記クッションバネ65
に印加されることになる。この状態で前記クッションバ
ネ65を挟圧させた治具を電気炉内に装入し、約150
〜250℃の温度で所定時間加熱処理を行なう。
【0014】図6は前記加熱処理時間とクッションバネ
力の変化を示す時系列分布図である。本図より理解され
るように加熱処理時間が15分を経過するとクッション
バネ力の変化が安定し飽和する事が理解出来る。従って
前記熱処理時間を15分以上、例えば20分前後に設定
し得ることにより前もって容易に熱へたり量を除去出来
る事が理解できる。従って本発明によれば、前記ホット
セット加工処理を施した後のクッションバネ65の面圧
縮量を0.3〜1.5mmに設定してクラッチに装着す
る事により、ジャダが発生せず又クラッチのひきずりも
発生しなかった。尚、本実施例はセパレートクッション
方式の実施例について説明したが、ディスクプレートの
一部をバネ部材で構成したプレートクッション方式のク
ラッチ装置にも容易に適用し得る。
【0015】
【効果】以上記載した如く本発明によれば、セパレート
クッション方式若しくはプレートクッション方式のクラ
ッチ装置において、軸方向に緩衝バネ力を得るバネ部材
を前もってホットセット加工を施すことにより、長期間
使用によってもなめらかなクラッチ接続を可能とし、ジ
ャダを有効に阻止し得る。等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される乾式単板クラッチ装置の基
本構成図
【図2】前記装置に組込まれるクラッチディスク
【図3】前記クラッチディスクに組込まれたクッション
バネの配置状態を示す断面図で、(A)はクラッチディ
スクにリベット締めされた状態、(B)はフェース面間
に配置されている状態を示す。
【図4】ジャダレベルと面圧縮量の関係を示す分布図。
【図5】ホットセット加工用のクッションバネ挟持治具
を示す断面図
【図6】加熱処理時間とクッションバネ力の変化を示す
時系列分布図
【図7】走行テスト前後のプレッシャプレートの押し付
け荷重変化とクッションバネの面圧縮量の関係をし
(A)は従来、(B)は本実施例を示す。
【符号の説明】
65 クッションバネ 20 ホットセット用加工治具

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクプレートの一部をバネ部材で構成
    するか、若しくはディスクプレートの一部にバネ部材を
    介装してクラッチディスクに軸方向に緩衝バネ力を付勢
    してなるクッション式摩擦クラッチ装置において前記バ
    ネ部材を予め略150〜250℃の温度で且つ所定荷重
    を印加させ、前記バネ部材を所定量撓ませた状態でホッ
    トセット加工処理を施した後、前記バネ部材を前記クラ
    ッチディスク内に装着した事を特徴とするクッション式
    摩擦クラッチ装置
  2. 【請求項2】前記所定荷重を、略クラッチディスクへの
    プレッシャプレートの最大押し付け荷重に対応させて設
    定した請求項1記載のクッション式摩擦クラッチ装置
  3. 【請求項3】前記ホットセット加工処理を施した後のク
    ッションバネの面圧縮量を0.3〜1.5mmに設定し
    た請求項1記載のクッション式摩擦クラッチ装置
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