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JP2853891B2 - ブレーキ摩擦材 - Google Patents
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JP2853891B2 - ブレーキ摩擦材 - Google Patents

ブレーキ摩擦材

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JP2853891B2
JP2853891B2 JP20035990A JP20035990A JP2853891B2 JP 2853891 B2 JP2853891 B2 JP 2853891B2 JP 20035990 A JP20035990 A JP 20035990A JP 20035990 A JP20035990 A JP 20035990A JP 2853891 B2 JP2853891 B2 JP 2853891B2
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brake
binder
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、自動車等に使用されるブレーキ摩擦材に
係り、特に、低温〜高温領域(300〜600℃)の摩擦係数
μを高い状態に安定させることができるブレーキパッド
に関するものである。
「従来の技術とその課題」 従来、自動車等のブレーキ摩擦材としては、基材とし
て鋼繊維、潤滑材として黒鉛、充填材として硫酸バリウ
ム、結合材としてフェノール樹脂がそれぞれ用いられ、
これら各成分が均一となるように充分に混合撹拌した後
に、成形することにより作製されていた。
ところで、ブレーキ摩擦材を例えばラリー、ダートラ
といったレースに使用する(300〜600℃の低温〜高温以
下の中温領域で使用する)場合に、該ブレーキ摩擦材の
結合材として使用されていたフェノール樹脂が熱により
分解してしまい、該フェノール樹脂から発生したガスが
ディスクとの間に入り込み、これによってブレーキ摩擦
材の摩擦係数μが低下するという問題が発生していた。
また、この種のブレーキ摩擦材では、基材として高強
度、高硬度の鋼繊維を使用しており、このため、ブレー
キ摩擦材と摺動するディスクが傷付くことを防止するた
めに、潤滑材として該ディスクとの潤滑性に優れた黒鉛
を多量に添加する必要があった。しかしながら、このよ
うな潤滑材の多量添加は、高温時において、ブレーキ摩
擦材とディスクとの摩擦係数μを低下させるという利点
があるものの、一方で低温から600〔℃〕という広い温
度範囲で満た場合に、摩擦係数μが変動する要因となる
という問題を発生させていた。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであっ
て、黒鉛の使用量は最小限に抑え、同時にディスクが傷
付くことを防止しつつ、ディスクに対して摩擦係数μを
高い状態に、かつ安定して維持させることができるブレ
ーキ摩擦材の提供を目的とする。
「課題を解決するための手段」 上記の目的を達成するために、本発明では、基材に、
潤滑材、充填材、結合材等を配合して得られるブレーキ
摩擦材において、前記結合材として縮合多環芳香族炭化
水素からなる樹脂(Condensed Polynueclear Aromatic
Hydrocarbon;COPNA樹脂と略記する)を用い、前記潤滑
材として、黒鉛を5wt%以下の割合で配合させるように
している。
そして、このように構成されたブレーキ摩擦材によれ
ば、結合材として用いた縮合多環芳香族炭化水素からな
る樹脂(COPNA樹脂)は耐熱性、潤滑性に優れたもので
あるので、潤滑材である黒鉛を減量(5wt%以下に設
定)させたとしても、ブレーキ摩擦材と摺動するディス
クが傷付くことを防止できる。また、前記摩擦係数の変
動要因となる黒鉛の配合割合を最小限に抑えることがで
きるので、特に高温時において摩擦係数μが低下するこ
ともなく、その結果、低温から600〔℃〕という広い温
度範囲において、摩擦係数μを安定した状態に維持する
ことができる効果が得られる。
また、特に前記COPNA樹脂はベンゼン環に“−OH,−CH
2,−CH2OH"などの基を含まないものであるので、パッド
温度が高くなった場合であっても、前記結合材からはガ
スが発生することがなく、これによってディスクとの間
の摩擦係数μを高い状態に維持することができるという
効果が得られる。
つまり、本発明のブレーキ摩擦材によれば、黒鉛の使
用量を最小限に抑えつつ、ディスクが傷付くことを防止
し、かつディスクに対して摩擦係数μを高い状態にかつ
安定して維持することができる効果が得られる。
「実施例」 本発明に係るブレーキ摩擦材を作製してその効果を確
認した。
まず、その製造工程を以下に示す。
(1) 基材として鋼繊維、セラミック繊維、ケブラー
などのアラミド繊維、結合材としてピッチ系のCOPNA樹
脂、潤滑材として黒鉛、充填材としての硫酸バリウム、
その他(低温時に摩擦係数を向上させるための銅繊維
(基材)及びカシュー樹脂(結合材)など)を用意し
た。
なお、前記セラミック樹脂、アラミド樹脂はある程度
の摩擦係数μ、強度をそれぞれ確保するために配合され
るものであり、前記黒鉛は高温での耐摩耗性を向上さ
せ、かつ摩耗摩擦特性を熱的に安定、維持させるために
配合させるものであり、前記硫酸バリウムは熱的に安定
した充填材として配合されるものである。
また、前記結合材として用いた、残炭率の高いピッチ
系のCOPNA樹脂は縮合多環構造であり、かつ前記潤滑材
として用いた黒鉛の構造と近似するものであり、これに
より黒鉛との良好な接着性が期待できるものである。ま
た、前記COPNA樹脂は,耐熱性及び摺動性を有し、更に
ベンゼン環に“−OH,−CH2,−CH2OH"などの基を含まな
いものであるので、パッド温度が高くなった場合であっ
ても、前記結合材からはガスが発生することがなく、こ
れによってディスクとの間の摩擦係数μを高い状態に維
持できるものである。
なお、この黒鉛は後述する「実施例」、「比較例
」の試料において配合されている。
(2) 前記材料は、第1図に示す表の通りに配合し、
更に、これをヘンシェルミキサにより混合撹拌した後、
所定の金型に投入して常温で圧縮成形した。なお、この
ときの成形圧力は3000〔kgf/cm2〕である。
(3) 前記(2)で成形した成形材を所定の治具に取
り付け、270〔℃〕で4時間、更に300〔℃〕で4時間焼
成して硬化させた。
これによって第1図の「実施例」の項に符号〜を
示すブレーキ摩擦材を得た。
また、前記ブレーキ摩擦材〜と比較するために、
結合材としてCOPNA樹脂を用い、潤滑材として黒鉛を10w
t%添加(多量に添加)したブレーキ摩擦材を作製し
た。つまり、この比較例として作製したブレーキ摩擦材
4は、ブレーキ摩擦材〜との比較において、結合材
としてCOPNA樹脂を用いれば、高温時に摩擦係数μの変
動要因となる黒鉛の配合割合を、低く抑えることができ
ることを証明するためのものである。
なお、このブレーキ摩擦材の成形条件(圧力、温
度)は、本発明に係るブレーキ摩擦材〜の成形条件
(圧力、温度)と温じに設定されている。
そして、上記のように作製したブレーキ摩擦材〜
の摩擦特性を、「ブレーキライニングパッド摩耗ダイナ
モメータ試験(社団法人、自動車技術会規格C−40
6)」に従って低温から600〔℃〕の温度範囲で試験し、
その試験結果である、ロータに対する摩擦係数μと、ブ
レーキ摩擦材〜の摩耗量〔mm〕とを求め、第2図の
表に示すようにまとめた。
そして、上記のような試験を行った場合に、第2図の
表から明らかなように、実施例〜及び比較例では
共にパッド摩耗量が0.5〔mm〕以下と小さく、耐摩耗性
に優れていることが確認された。また、ロータであるデ
ィスクへの攻撃性(ロータに生じた傷の程度)(図示
略)も0.05〔μm〕以下と小さく、ブレーキ性能に優れ
ていることが確認された。
また、黒鉛が多量(10wt%以上)に配合された比較例
のブレーキ摩擦材では、摩擦係数μが最小(min)の
0.26から最大(max)の0.36と範囲が大きく、摩擦係数
μの変動が大きいことが確認されたが、黒鉛が少量(5w
t%以下)しか配合されていない実施例〜のブレー
キ摩擦材料では、それぞれ0.35〜0.39、0.32〜0.36、0.
36〜0.40と範囲が小さく、摩擦係数μの変動が小さく、
安定していることが確認された。
また、実施例〜のブレーキ摩擦材の方が、比較例
として示したブレーキ摩擦材と比較して相対的に高い
摩擦係数μが得られることも確認された。
なお、本実施例では、ブレーキ摩擦材のその他の成分
に銅繊維を用いたが、これに限定されず、銅粉であって
同様の耐摩耗性を奏することが確認されている。また、
前記潤滑材として用いた黒鉛は5wt%以下であれば、耐
熱係数μの変動範囲は小さいことが実験により確認され
ている。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明によれば、結合
材としては、耐熱性及び潤滑性に優れたCOPNA樹脂を用
いたので、潤滑材である黒鉛を減量(5wt%以下に配
合)させたとしても、ブレーキ摩擦材と摺動するディス
クが傷付くことを防止できる。
また、前記摩擦係数の変動要因となる黒鉛の配合割合
を最小限に抑えることができるので、特に高温時におい
て摩擦系μが低下することもなく、その結果、低温から
高温(600〔℃〕以下)という広い温度範囲において、
摩擦係数μが変動することなく安定した状態に維持する
ことができる効果が得られる。
また、特に前記COPNA樹脂はベンゼン環に“−OH,−CH
2,−CH2OH"などの基を含まないものであるので、パッド
温度が高くなった場合であっても、前記結合材からはガ
スが発生することがなく、これによってディスクとの間
の摩擦係数μを高い状態に維持することができるという
効果が得られる。
つまり、本発明のブレーキ摩擦材によれば、ディスク
が気付付くことを防止しつつ、黒鉛の使用量を最小限に
抑えかつディスクに対して摩擦係数μを高い状態に、か
つ安定して維持できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の一実施例を示す図であっ
て、第1図は本発明に係るブレーキ摩擦材の成分とこれ
と比較するためのブレーキ摩擦材の成分とをそれぞれ示
す表、第2図は耐摩耗性とディスクに対する摩擦性とを
測定した結果を示す表である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材に、潤滑材、充填材、結合材等を配合
    して得られるブレーキ摩擦材において、 前記結合材として縮合多環芳香族炭化水素からなる樹脂
    が用いられ、 前記潤滑材として、黒鉛が5wt%以下の割合で配合され
    ていることを特徴とするブレーキ摩擦材。
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