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JP2860551B2 - ケーブル用導電性止水テープ - Google Patents
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JP2860551B2 - ケーブル用導電性止水テープ - Google Patents

ケーブル用導電性止水テープ

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JP2860551B2
JP2860551B2 JP63286399A JP28639988A JP2860551B2 JP 2860551 B2 JP2860551 B2 JP 2860551B2 JP 63286399 A JP63286399 A JP 63286399A JP 28639988 A JP28639988 A JP 28639988A JP 2860551 B2 JP2860551 B2 JP 2860551B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ケーブル内に水が浸入した際、ケーブルの
長手方向と内部方向へ走水するのを防止するケーブル用
導電性止水テープに関するものである。
<従来の技術> 従来において、ケーブル内に浸入してくる水の走水を
防止するため、導電性止水テープを使用することは公知
である。
例えば、第4図及び第5図は電力ケーブルの構造の一
例を示す断面図である。導体9の外側に内部導電層10、
絶縁体11、外部導電層12、導電性止水テープ13、金属遮
蔽層14、絶縁性止水テープ15、シース16が順次設けられ
ている。
前記構造などのケーブルの外被が劣化あるいは何らか
の事故により破損し、水がケーブル内に浸入してくる
と、外被下に配置されている絶縁性止水テープ及び導電
性止水テープは、外被を通過して浸入してくる水を吸収
し膨張して、その浸入箇所付近のみにて止水させ、ケー
ブル内の長手方向や内部方向に走水することを防止し、
ケーブルの水による事故を未然に防ぐという優れた止水
機能をもっている。
これらのケーブル用導電性止水テープとして種々の形
態のテープが提案されている。例えば、(1)吸水膨潤
性物質と導電性物質とパルプ短繊維とを混合したタイプ
(実開昭59−180317号)、(2)吸水性基布に、半導電
性ゴムと高吸水性樹脂を混練した混和物を積層したこと
を特徴とするタイプ(実開昭60−3513号)、(1)吸水
性繊維と熱融着性繊維とからなる吸水繊維層と、合成繊
維ウエブを導電性物質を含有せしめた樹脂結合剤で結合
した導電性繊維層との積層体で構成され、上記積層繊維
間相互を前記熱融着性繊維の軟化溶融により結合固着せ
しめてなることを特徴とするタイプ(実開昭61−277110
号)、(4)プラスチック繊維布テープの表面に、導電
性ポリマーの溶液を塗布し含浸させた後、その片面ある
いは両面に5〜20重量%の割合で高吸水性樹脂を含む導
電性コンパウンドを被覆することを特徴とする塗布タイ
プ(特開昭62−105316号)、(5)吸水膨潤性物質を低
融点熱可塑性樹脂粉末と共に2枚の半導電性不織布間に
固着挟持させたサンドイッチタイプなどである。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、これらの従来の導電性止水テープは、
夫々次のような問題点がある。
(1)混合タイプ導電性止水テープは、ケーブルへのテ
ーピング中に必要な強度を基材や補強材を使用せずに親
水性のパルプ繊維の絡み合いで得ており、より強度を得
るためプレス圧縮加工を行っている。また、テープに必
要な止水性能及び導電性を得るため、多くの吸水性樹脂
粉末及び導電性物質を配合しており、得られた強度は低
いが、親水性のパルプ繊維と吸水性樹脂粉末が表面に露
出しているため、遮蔽層に銅テープを用いた比較的ケー
ブル内に大きな隙間が少ない低圧の電力ケーブルでは、
優れた止水性能を発揮する。しかしながら、ケーブル内
に大きな隙間を有する遮蔽層に銅ワイヤーを用いる高圧
の電力ケーブルでは、テープにクッション性がないため
銅ワイヤー周辺の空間が大きくなり、必要な止水性能が
得られず、強度が弱く耐挫傷性が悪いため使用できな
い。更に、吸水性樹脂粉末とパルプ繊維と導電性物質と
からなる吸水層は固着されていないため、広幅シートの
テープ状への裁断時、あるいはケーブルへのテーピング
時などに吸水性樹脂粉末や導電性物質などが脱落する難
点があり、該発明の止水テープが高湿度環境下で吸湿す
ると、吸水性樹脂が吸湿して体積膨張を生じ、パルプ繊
維の絡み合いが弱くなって強度が著しく低下するという
問題がある。更には、パルプ繊維及び吸水膨潤性物質は
微生物分解性であり、ケーブルの長期使用中に止水テー
プのパルプ繊維及び天然物ベースの吸水膨潤性物質が微
生物で分解され、止水能力が大巾に低下するという致命
的な欠陥を有する。
(2)積層タイプ導電性止水テープは、吸水性樹脂粉末
が半導電性ゴムに混練されているため、広幅シートのテ
ープ状への裁断時、あるいはケーブルへのテーピング時
などに吸水性樹脂粉末が脱落しない長所がある。しかし
ながら、吸水性樹脂粉末が疎水性のゴムで完全に被覆さ
れているため、ケーブル内に浸入してきた水と接した
際、水に対する漏れ性が悪く、吸水性樹脂粉末が吸水す
るまでに時間がかかり、止水するまでの走水距離が長く
なる難点がある。更に、吸水性基布であるセルロース系
不織布スーパーラブ(商標:旭化成社製)は微生物分解
性であり、止水能力が長期使用中に大巾に低下するとい
う致命的な欠陥を有する。
(3)吸水性繊維と熱融着性繊維とからなる吸水層と導
電層を積層した導電性止水テープは、吸水性アクリル繊
維などを用いているため、微生物分解性がなく、ケーブ
ル内に水が浸入した際、直ちに水を吸水し膨潤して短い
走水距離にて止水する優れた初期止水効果を持っている
が、吸水性繊維の吸水倍率が低いため、止水した水が時
間経過と共に徐々に走水し、長い距離に亘って走水して
しまうという難点がある。更に、吸水層は絶縁であるた
めに厚さ方向には導電性がなく、金属遮蔽層を持つ高圧
ケーブルには使用できない。
(4)塗布タイプ導電性止水テープは、吸水性樹脂粉末
がバインダーで固着されているため、広幅シートのテー
プ状への裁断時、あるいはケーブルへのテーピング時な
どに吸水性樹脂粉末が脱落しない長所がある。しかしな
がら、吸水性樹脂粉末が疎水性の樹脂バインダーで完全
に被覆されているため、ケーブル内に浸入してきた水と
接した際、水に対する漏れ性が悪く、吸水性樹脂粉末が
吸水するまでに時間がかかり、止水するまでの走水距離
が長くなる難点がある。
(5)サンドイッチタイプ導電性止水テープは、吸水性
樹脂粉末が不織布に強固に固着されていないため、広幅
シートのテープ状への裁断時、あるいはケーブルへのテ
ーピング時などに、テープの端部より吸水性樹脂粉末が
脱落する難点がある。更に、表裏はそれぞれ導電性を有
するが、中間の吸水層は絶縁であるために厚さ方向には
導電性がなく、金属遮蔽層をもつ高圧ケーブルには使用
できない。
本発明の目的は、従来の導電性止水テープの上述した
問題点を解決し、かつ長期間に亘って使用しても微生物
による分解がないため止水性能の低下がなく、テープ状
への裁断時やケーブルへのテーピング時などに、吸水性
樹脂粉末が脱落せず、乾燥時あるいは吸湿時にも十分な
強度を有し、水がケーブル内に浸入した際、瞬時に吸水
・膨潤して水の侵入箇所付近のみにて止水させ、ケーブ
ル内の長手方向及び内部方向に走水するのを防止し、か
つ厚さ方向にも十分な導電性を有する止水テープを提供
することにある。
<課題を解決するための手段> 前記目的を達成する本発明のケーブル用導電性止水テ
ープは、合成繊維からなる織物又は不織布シートの片面
又は両面に、微生物分解性のない粉末あるいは粒状の吸
水性樹脂、合成樹脂又は合成ゴムのバインダー、カーボ
ンや黒鉛や金属粉末の導電性物質、及び合成繊維の短繊
維を必須成分とした吸水性導電樹脂組成物を塗布するこ
とで吸水性導電層にクッション性を付与したことを特徴
とする。
また、本発明のケーブル用導電性止水テープは、前記
吸水性導電層に、導電加工を施した又は施さない低目付
不織布シートをウェットラミしたことを特徴とする。
本発明に用いる基材は、吸水性導電加工時及びケーブ
ルへのテーピング時の張力に耐える強度を有し、微生物
で分解されないものであり、可撓性を有するものが望ま
しい。よって、基材としては合成繊維からなる織物又は
不織布シートが良く、材質面からポリプロピレン、ナイ
ロン、ポリエステル、アクリルが使用できるが、特に価
格、強度の面からは、スパンボンド法で製造される長繊
維不織布が有利である。
本発明に用いる合成樹脂又は合成ゴムのバインダー
は、吸水性樹脂及び導電性物質の脱落を防止して、吸水
性樹脂及び導電性物質を基材に密着させる作用をするも
のであり、微生物分解性のない100%合成品である。合
成樹脂又は合成ゴムとしては、アクリル系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エチレン系共
重合体樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリイソブチレンゴ
ム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン・プロピレン
ゴムなどでハロゲン原子を含まないものが好ましい。ハ
ロゲン原子を含むバインダーを用いると、長期使用中に
塩酸を発生して銅を腐食させるからである。
本発明に用いる粉末あるいは粒状の吸水性樹脂は、水
と接触した時に水に溶けることなく、自重の数10倍から
数1000倍の吸水能力を有する合成ポリマーで、かつ微生
物分解性のない100%合成品であれば良く、例えば、ア
クリル酸塩系架橋物、酢酸ビニル・アクリル酸エステル
共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール・無水マレイ
ン酸塩反応物、イソブチレン・マレイン酸共重合体架橋
物、アクリル酸塩・アクリルアミド共重合体、アクリル
酸・ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンオキサイ
ド変性物などが好適であり、単独あるいは2種以上配合
しても良い。吸水性樹脂の配合量は、バインダー100重
量部に対して20〜1000重量部が好適である。20重量部以
下では止水効果が発揮されず、1000重量部以上では吸水
性樹脂の脱落の問題を生じる。
本発明に用いる導電性物質は、カーボンブラック、黒
鉛、金属粉末、導電性カーボン繊維の短繊維などが好適
であり、単独あるいは2種以上配合しても良い。導電性
物質の配合量は、バインダー100重量部に対して10〜500
重量部が好適である。10重量部以下では十分な導電性を
得ることができず、500重量部以上では相対的なバイン
ダーの量が少なくなり、バインダーによる脱落防止効果
が発揮されないからである。
本発明の大きな特徴として、吸水性導電樹脂組成物に
合成繊維の短繊維を配合する。合成繊維の短繊維は吸水
性導電樹脂組成物に分散して、本来ニュートニアン流動
性を示す吸水性導電樹脂組成物をチキソトロピー流動性
に変化させ、吸水性導電樹脂組成物を塗布して有機溶剤
を乾燥する際に塗膜の収縮を小さくし、乾燥塗膜内に微
細な導水路を形成し、吸水性導電層の吸水能力を著しく
増加させると共に乾燥塗膜を厚くしてクッション性を付
与するものである。合成繊維の短繊維としては、微生物
分解性のない合成物であり、材質的には、ポリプロピレ
ン、ナイロン、ポリエステル、アクリルが好ましく、繊
維の太さは0.1〜5デニール、繊維の長さは0.5〜10mmが
好適である。
本発明に用いる吸水性導電組成物は、基材の片面又は
両面に塗布するために、有機溶剤中に溶解・分散して塗
料とする。有機溶剤としては、基材を溶解せず前記バイ
ンダーたる合成樹脂や合成ゴムを溶解し得るものは全て
使用できるが、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼ
ン、メチルエチルケトン、アセトン、ヘキサン、メチル
イソブチレン、酢酸エチル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、シクロヘキサン、アルコールなどの汎用溶剤が
好適である。
本発明に用いる吸水性導電組成物は、前述した配合剤
のほかに、目的に合わせて次のような配合剤を配合する
ことができる。例えば、バインダーたる合成樹脂や合成
ゴムを架橋させたり加硫させたりするための架橋剤、加
硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、耐老化性を改良するため
の老化防止剤、銅などの金属遮蔽層の腐食を防止するた
めの防錆剤、吸水層の水に対する漏れ性を改良して吸水
能力を増加させるための湿潤剤、コスト低減のための充
填剤、難燃性を付与するための難燃剤、バインダーに柔
軟性を付与する軟化剤、加工性を改善するための加工助
剤などである。
本発明の導電性止水テープは、短繊維含有吸水性導電
層の表面平滑性、耐摩耗性、吸湿による表面のベタツキ
などを改善するために、保護層たる低目付不織布シート
をウェットラミなどにより、短繊維含有吸水性導電層に
貼り合わせることもできる。低目付不織布シートは、吸
水性導電加工時の張力に耐えうる強度を有し、微生物に
分解されないものであり、可撓性を有するものが望まし
い。よって、材質面からポリプロピレン、ナイロン、ポ
リエステル、アクリルなどが使用できるが、特に価格と
強度の面から、スパンボンド法で製造される長繊維不織
布シートが有利である。低目付不織布シートの目付とし
ては、3〜30g/m2が適当である。3g/m2以下では吸水性
導電加工に耐えうる強度を持たないし、30g/m2以上では
ウェットラミ加工において、短繊維含有吸水性導電樹脂
組成物が不織布シートの反対面に十分に滲み出ず、厚さ
方向に十分な導電性を得られないためである。尚、低目
付不織布シートは、あらかじめ導電処理を施したものも
使用できる。
この発明の導電性止水テープの形成は、色々な方法に
よることができる。以下においてその一例を説明する。
バインダーと、吸水性樹脂と、導電性物質と、合成繊
維の短繊維と、有機溶剤と、必要に応じて架橋剤、充填
剤、老化防止剤、湿潤剤などを所望量とり、ニーダー、
ボールミル、撹拌機などにより十分に混合して短繊維含
有吸水性導電樹脂組成物を得る。
得られた短繊維含有吸水性導電樹脂組成物を、公知コ
ーティング方法によって基材の片面もしくは両面に塗布
し、必要に応じて低目付不織布シートをウェットラミし
た後乾燥する。短繊維含有吸水性導電樹脂組成物を片面
のみしかコーティングしない場合は、バインダーと、導
電性物質と、有機溶剤と、必要に応じて架橋剤、充填
剤、老化防止剤、吸水性樹脂、潤滑剤などを所望量と
り、ニーダー、ボールミル、撹拌機などにより十分に混
合した導電性樹脂組成物を、その反対面に塗布し乾燥す
る。必要に応じて加熱処理を行って加硫又は架橋させ
る。
次に本発明のケーブル用導電性止水テープを図面によ
り詳述する。第1図は、本発明のケーブル用導電性止水
テープの構造の一例を示す断面図である。本発明のケー
ブル用導電性止水テープは、合成繊維の織物又は不織布
シートからなる基材2aの片面に、短繊維含有吸水性導電
樹脂組成物1aを塗布し、その反対面に吸水性樹脂含有導
電性樹脂組成物3aが塗布されている。4aは合成繊維の短
繊維、5aは吸水性樹脂、6aは導電性物質、7aはバインダ
ーを示している。短繊維含有吸水性導電樹脂組成物1a及
び吸水性樹脂含有導電性樹脂組成物3aは、基材2aの内部
に浸透して表裏一体となっており、テープ厚さ方向にも
優れた導電性を有し、かつ基材2aの内部にも吸水性樹脂
を有するため基材の内部を水が走水することもなく、優
れた止水能力を有する。
第2図は、両面に短繊維含有吸水性導電樹脂組成物を
有する本発明のケーブル用導電性止水テープの構造の一
例を示す断面図である。本発明のケーブル用導電性止水
テープは、合成繊維の織物又は不織布シートからなる基
材2bの両面に、短繊維含有吸水性導電樹脂組成物1bが塗
布されている。4bは合成繊維の短繊維、5bは吸水性樹
脂、6bは導電性物質、7bはバインダーを示している。短
繊維含有吸水性導電樹脂組成物1bは基材2bの内部に浸透
して表裏一体となっており、テープの厚さ方向にも優れ
た導電性を有し、かつ基材2b内部にも吸水性樹脂を有す
るため基材の内部を水が走水することもなく、優れた止
水能力を有する。
第3図は、基材と低目付不織布シートの間に、短繊維
含有吸水性導電樹脂組成物を有する、本発明の導電性止
水テープの一例を示す断面図である。本発明のケーブル
用導電性止水テープは、合成繊維の織物又は不織布シー
トからなる基材2cの片面に、吸水性樹脂含有導電性樹脂
組成物3cを塗布し、その反対面に短繊維含有吸水性導電
樹脂組成物1cに低目付不織布シート8がウェットラミさ
れている。4cは合成繊維の短繊維、5cは吸水性樹脂、6c
は導電性物質、7cはバインダーを示している。短繊維含
吸水性導電樹脂組成物1c及び空水性樹脂含有導電性樹脂
組成物3cは、基材2cの内部に浸透して表裏一体となって
おり、更に低目付不織布シート8はウェットラミされて
いるため、短繊維含有吸水性導電樹脂組成物1cが低目付
不織布シート8の内部及び反対面に滲み出して全体を被
覆している。このためテープの厚さ方向にも優れた導電
性を有し、かつ基材2c及び低目付不織布シート8の内部
にも吸水性樹脂を有するため、基材2c及び低目付不織布
シート8の内部を水が走水することもなく、優れた止水
能力を有する。
短繊維含有吸水性導電樹脂組成物1aは合成繊維の短繊
維4aを含んでいるので、同一付着量時、非常に嵩高で厚
みが厚く、クッション性に富んでいる。嵩高い分、吸水
性導電層内に短繊維によって形成された微細な導水路を
含有していることになる。従って、本発明のケーブル用
導電性止水テープを用いると、クッション性の効果で銅
ワイヤーを用いた高圧の電力ケーブルなどのケーブル内
の凹凸に馴染んで、ケーブル内に水走りにとって不利と
なる余分な空間(走水空隙)ができるのを防止する。第
4図及び第5図はその一例を示すケーブルの断面構造図
である。15は短繊維含有吸水層を有する絶縁性止水テー
プであり、金属遮蔽層たる銅ワイヤー14が本発明の導電
性止水テープ13及び絶縁性止水テープ15に食い込んで、
浸入してきた水が走水する空間(走水空隙)を小さくし
ている。更に、従来技術の導電性止水テープでは、ケー
ブル内に浸入してきた水を吸水性導電層の表面から順次
吸水して膨張するのに対し、本発明のケーブル用導電性
止水テープでは、吸水性導電層の微細な導水路を通して
吸水性導電層全体に水が行き渡り、吸水性導電層にある
吸水性樹脂全体が瞬時に吸水して膨張するため、優れた
初期止水性能を発揮する。よって、ケーブルの長手方向
及び内部方向に走水するのを水の侵入箇所付近のみで止
水させることができる。また、本発明のケーブル用導電
性止水テープは、吸水性樹脂及び導電性物質がバインダ
ーで固着されているので、裁断加工時及びケーブル製造
時、吸水性樹脂や導電性物質が脱落せず、更には微生物
で分解されて止水性能が低下することがなく、ハロゲン
化合物を含んでいないので、銅を腐食する塩酸などの発
生がなく、ケーブルに数十年間といった長期信頼性が得
られる。更に、基材を用いているため強度が強く、吸湿
による強度低下もないため、遮蔽層に銅ワイヤーを用い
た高圧の電力ケーブルに用いても、優れた止水性能と耐
挫傷性を発揮する。更に、本発明のケーブル用導電性止
水テープは、短繊維含有吸水性導電樹脂組成物を塗布す
る際に、必要に応じて導電加工を施した低目付不織布シ
ートを貼り合わせることによって、短繊維含有吸水性導
電層の表面平滑性や耐摩耗性及び吸湿による表面べたつ
きなどを改善することができ、ケーブル製造時に優れた
加工性を付与することができる。
本発明のケーブル用導電性止水テープは、低圧/高圧
の電力ケーブルは勿論、制御用ケーブルや通信ケーブル
の遮蔽用止水テープとしても使用でき、応用範囲が非常
に広く実用上極めて有用である。
<実施例> 実施例1 ブチルゴム100重量部と、アセチレンブラック100重量
部と、老化防止剤3重量部と、オイル20重量部とをバン
バリーミキサーで混練し、オープンロールでシート状に
した後、チップ状に裁断してトルエン300重量部を加え
て撹拌機で溶解する。次に、この溶液に吸水性樹脂粉末
アクアリックCA−W(日本触媒化学工業社製)200重量
部及びポリエステル短繊維(1.5デニル×3mm長)15重量
部を加えて、十分に撹拌し分散させて短繊維含有吸水性
導電樹脂組成物を得た。この短繊維含有吸水性導電樹脂
組成物をポリエステル長繊維不織布シート(旭化成工業
社製E1070:目付量70g/m2)の両面に乾燥付着量150g/m2
で塗布・乾燥し、幅25mmに裁断して本発明のケーブル用
導電性止水テープを得た。テープの厚さは0.50mm、単位
重量は220g/m2、厚さ方向体積抵抗率9.5×103Ω−cm、
長さ方向体積抵抗率4.7×10Ω−cmだった。
実施例2 ブチルゴム100重量部と、アセチレンブラック100重量
部と、老化防止剤3重量部と、オイル20重量部とをバン
バリーミキサーで混練し、オープンロールでシート状に
した後、チップ状に裁断してトルエン300重量部を加え
て撹拌機で溶解する。次に、この溶液に吸水性樹脂粉末
アクアリックCA−W(日本触媒化学工業社製)200重量
部を加えて、十分に撹拌し分散させて吸水性導電樹脂組
成物を得た。この吸水性導電樹脂組成物をポリエステル
長繊維不織布シート(旭化成工業社製E1070:目付量70g/
m2)の片面に乾燥付着量20g/m2で塗布・乾燥する。次に
その反対面に、実施例1で得られた短繊維含有吸水性導
電樹脂組成物を乾燥付着量130g/m2で塗布する。この
時、低目付ポリエステル長繊維不織布シート(旭化成工
業社製E1012:目付量12g/m2)を貼り合わせ、低目付ポリ
エステル長繊維不織布シートの反対面に短繊維含有吸水
性導電樹脂組成物が十分に沁み出した後乾燥し、幅25mm
に裁断して本発明のケーブル用導電性止水テープを得
た。テープの厚さは0.52mm、単位重量は232g/m2、厚さ
方向体積抵抗率9.2×103Ω−cm、長さ方向体積抵抗率4.
8×10Ω−cmだった。
比較例 実施例2で得られた吸水性導電樹脂組成物を、ポリエ
ステル長繊維不織布シート(旭化成工業社製E1070:目付
量70g/m2)の両面に乾燥付着量150g/m2で塗布・乾燥
し、幅25mmに裁断して従来技術のケーブル用導電性止水
テープを得た。テープの厚さは0.35mm、単位重量は220g
/m2、厚さ方向体積抵抗率9.0×103Ω−cm、長さ方向体
積抵抗率4.6×10Ω−cmだった。
試験例 実施例1及び実施例2で得られた本発明のケーブル用
導電性止水テープと比較例で得られた従来技術のケーブ
ル用導電性止水テープの止水効果を調べるため、下記模
擬試験を行った。
即ち、外径20mm、長さ1.5mの直線状ガラス棒に前記25
mm幅の導電性止水テープを1/2ラップで螺旋状に巻付け
た。導電性止水テープを巻付けたガラス棒を内径25mm、
長さ1.5mの直線状ガラス管内に差し込み、ガラス棒がガ
ラス管の中心部に保持されるように固定した。次に、こ
の複合ガラス管の片側よりチューブ管を通して、高さ1.
2mの距離から容器に採取されている水道水をガラス管内
に流出させた。その結果、実施例1の導電性止水テープ
は35cmの走水距離にて完全に水を止水していた。この状
態で30日間放置していたが走水距離は35cmであり、水の
浸入直後と変わりなかった。また、実施例2の導電性止
水テープは39cmの走水距離にて完全に水を止水してい
た。この状態で30日間放置していたが走水距離は39cmで
あり、水の浸入直後と変わりなかった。一方、比較例の
導電性止水テープは1.5mの距離にて止水することができ
ず、水の注入直後にガラス管の片端から水が流出し、そ
の後もわずかではあるが水が流出し続けた。この結果か
ら分かるように、本発明のケーブル用導電性止水テープ
の優れた止水性能が確認された。
<発明の効果> 本発明のケーブル用導電性止水テープは、合成繊維の
織物又は不織布シートと基材として片面又は両面に、合
成樹脂又は合成ゴムのバインダーと、微生物分解性のな
い吸水性樹脂と、導電性物質と、合成繊維の短繊維を必
須成分とした短繊維含有吸水性導電層を積層したもの、
或いは、この短繊維含有吸水性導電層に低目付不織布シ
ートを貼り合わせたものであり、100%合成品からなる
ため、微生物で分解されず、ハロゲン原子を含まないた
め塩酸を発生して金属を腐食することもなく、ケーブル
に長期信頼性を与える。しかも、導電性止水テープから
吸水性樹脂の粉末あるいは粒子が、加工中脱落すること
もない。また、合成繊維の短繊維が導電性止水テープに
嵩高さとクッション性を付与するため、ワイヤーストラ
ンド遮蔽電力ケーブルなどの大きな内部空間(走水空
隙)に食い込んで内部空間を極めて小さくでき、止水性
能を著しく向上できる。更に、表裏の導電層が基材の内
部を通して一体化しているため、テープの厚さ方向にも
優れた導電性を有する。
本発明のケーブル用導電性止水テープは、電力ケーブ
ルは勿論、制御用ケーブルや通信ケーブルの遮蔽用止水
テープとしても使用でき、応用範囲が非常に広く実用上
極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図及び第3図は、本発明のケーブル用導
電性止水テープの一例を示した断面図である。第4図
は、本発明のケーブル用導電性止水テープを適用した電
力ケーブルの一例を示した断面図、第5図は、第4図の
一部拡大図である。 1a:短繊維含有吸水性導電層 2a:基材 3a:吸水性導電層 4a:短繊維 5a:吸水性樹脂 6a:導電性物質 7a:バインダー 1b:短繊維含有吸水性導電層 2b:基材 4b:短繊維 5b:吸水性樹脂 6b:導電性物質 7b:バインダー 1c:短繊維含有吸水性導電層 2c:基材 3c:吸水性導電層 4c:短繊維 5c:吸水性樹脂 6c:導電性物質 7c:バインダー 8:低目付不織布シート 9:導体 10:内部導電層 11:絶縁体 12:外部導電層 13:導電性止水テープ 14:金属遮蔽層(ワイヤーストランド) 15:絶縁性止水テープ 16:シース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−105316(JP,A) 実開 昭59−180317(JP,U) 実開 昭62−41529(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01B 7/28 H01B 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維の織物又は不織布シートの片面又
    は両面に、微生物分解性のない粉末あるいは粒状の吸水
    性樹脂、合成樹脂又は合成ゴムのバインダー、カーボン
    や黒鉛や金属粉末の導電性物質、及び合成繊維の短繊維
    を必須成分とした吸水性導電樹脂組成物を塗布すること
    で、吸水性導電層にクッション性を付与したことを特徴
    とするケーブル用導電性止水テープ。
  2. 【請求項2】前記吸水性導電層に、導電処理を施した又
    は施さない合成繊維の低目付不織布シートをウェットラ
    ミしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載し
    たケーブル用導電性止水テープ。
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