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JP2862200B2 - 発泡性フッ素ゴム組成物およびフッ素ゴム発泡体 - Google Patents
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JP2862200B2 - 発泡性フッ素ゴム組成物およびフッ素ゴム発泡体 - Google Patents

発泡性フッ素ゴム組成物およびフッ素ゴム発泡体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発泡性フッ素ゴム組成
物、特には耐熱性、耐薬品性、機械的強度などが優れて
いることから、自動車用、化学用および機械産業などを
中心に広い分野で使用されるフッ素ゴム発泡体を作るた
めの発泡性フッ素ゴム組成物およびこれから常圧熱気加
硫により成形されたフッ素ゴム発泡体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プラスチック発泡体については従来から
ポリウレタンフォームが代表的なものとして各方面に広
く利用されているが、これには耐熱性、耐薬品性に劣る
という不利がある。そのため、これについては耐熱性の
優れたシリコーンゴム発泡体が工業化されているが、こ
れには殆どの有機溶剤に対して膨張してしまうという不
利がある。したがって、この発泡体については耐熱性、
耐薬品性の優れたフッ素ゴムをスポンジ化したフッ素ゴ
ム発泡体も提案されているが、このフッ素ゴムには加工
性が悪く、高価であるし、硬度50以下の成形品を得るこ
とが不可能とされていることから、低硬度化と共に単位
体積当りのコストを低減した発泡性フッ素ゴムも工業化
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このフッ素ゴ
ムについては過酸化物架橋以外にアミン系やポリオール
系の架橋形態もあるものの、これらの架橋形態には酸化
マグネシウムや水酸化カルシウムなどのアルカリ性物質
の添加が必要であるが、これらは発泡剤の安定性に悪影
響を与えるし、アミン系ではアミン架橋系フッ素ゴム組
成物そのものが保存安定性の劣るものであるという不利
がある。
【0004】また、このポリオール系のものについて
は、ポリオール架橋剤と共に触媒作用をする架橋促進剤
としてのオニウム塩やイミニウム塩の配合が必要である
が、これらの化合物は発泡剤との相互作用でフッ素ゴム
組成物の安定性を悪くするという不利がある。そのた
め、この発泡性フッ素ゴム組成物は過酸化物架橋系のも
のが一般的に使用されているのであるが、この過酸化物
架橋系のものには成形時の圧力不足によって架橋が不充
分となったり、スキン層の形成が困難になるという不利
があり、これはまた常圧熱気加硫(HAVと略記する)
による架橋では発泡と安定なスキン層の形成ができない
という欠点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決した発泡性フッ素ゴム組成物および発泡
体に関するもので、この発泡性フッ素ゴム組成物はポリ
オール架橋系フッ素ゴム100重量部、1分子中のOH基
の少なくとも1個がシリル化されたポリオール架橋剤
0.1〜10重量部、受酸剤1〜20重量部、触媒 0.1〜10重
量部および発泡剤3〜20重量部よりなることを特徴とす
るものであり、このフッ素ゴム発泡体はこの発泡性フッ
素ゴム組成物を常圧熱気加硫により発泡させてなること
を特徴とするものである。
【0006】すなわち、本発明者らは安定性がよく、表
面スキン層の形成も容易で、HAV架橋もできる発泡性
フッ素ゴム組成物を開発すべく種々検討した結果、これ
についてはポリオール架橋系フッ素ゴム、ポリオール架
橋剤、受酸剤、触媒および発泡剤からなる公知の発泡性
フッ素ゴム組成物において、ここに使用するポリオール
架橋剤としてのポリヒドロキシ芳香族化合物または含フ
ッ素化ポリ脂肪族化合物の1分子中のOH基の少なくと
も1個をシリル化すると、この組成物が受酸剤としての
酸化マグネシウムや水酸化カルシウムなどのアルカリ性
化合物を添加したものでも発泡剤の安定性に悪影響は与
えられず、オニウム塩やイミニウム塩などの触媒を添加
してもこの組成物の安定性は悪くならず、表面スキン層
の成形も容易となり、さらには金型成型だけでなくHA
V架橋もできるようになるということを見出し、ここに
使用する各成分の配合比などについての研究を進めて本
発明を完成させた。以下にこれをさらに詳述する。
【0007】
【作用】本発明は発泡性フッ素ゴム組成物およびフッ素
ゴム発泡体に関するものであり、この発泡性フッ素ゴム
組成物は前記したようにポリオール架橋系フッ素ゴム 1
00重量部、1分子中のOH基の少なくとも1個がシリル
化されたポリオール架橋剤 0.1〜10重量部、受酸剤1〜
20重量部、触媒 0.1〜10重量部および発泡剤3〜20重量
部よりなることを特徴とするものであり、このフッ素ゴ
ム発泡体はこの発泡性フッ素ゴム組成物はこれをHAV
架橋してなることを特徴とするものであるが、この発泡
性フッ素ゴム組成物には安定性が高く、表面スキン層の
形成も容易で、金型成形だけでなくHAV架橋も可能で
あるという有利性が与えられ、このフッ素ゴム発泡体に
はセルの均一性が良好で、スキン層にピンホールやしわ
が全くないという有利性が与えられる。
【0008】本発明の発泡性フッ素ゴム組成物はポリオ
ール架橋系フッ素ゴム、ポリオール架橋剤、受酸剤、触
媒および発泡剤とからなるものであるが、このポリオー
ル架橋系フッ素ゴムは高度にフッ素化された弾性共重合
体で、これにはビニリデンフルオライドとヘキサフルオ
ロプロペンとの弾性共重合体、ビニリデンフルオライド
とテトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロペン、
トリフルオロエチレン、ビニルフルオライド、パーフル
オロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピ
ルビニルエーテル)などの一種または二種以上との弾性
共重合体などが例示されるが、これらのうちではビニリ
デンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン二元弾性共
重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロペン三元弾性共重合体が好ま
しいものとされる。
【0009】また、本発明で使用されるポリオール架橋
剤は上記したように1分子中のOH基の少なくとも1個
がシリル化されたものとされる。このシリル化されたポ
リオール架橋剤はポリヒドロキシ芳香族化合物または含
フッ素化ポリ脂肪族化合物とされ、これにはビスフェノ
ールA、ビスフェノールB、ビスフェノールAF、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン、ヒドロキシレゾルシ
ン、2−t−ブチルヒドロキノン、2−メチルレゾルシ
ン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒド
ロキシナフタレン、2,2,−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、3,3,5,5−テトラクロロビスフ
ェノールA、4,4−ジヒドロキシジフェニル、CF2(CF
2CH2OH)2、HOCH2(CF2)4OCF(CF3)CH2OH、CF2(CFHCF2CH2O
H)2 、(CF2)3(CFHCF2CH2OH)2などが例示されるが、特に
好ましいものとしてはビスフェノールA、ビスフェノー
ルB、ビスフェノールAF、ヒドロキノンなどがあげら
れる。
【0010】これらのポリオール架橋剤はこれらの1分
子中に含有されているOH基の少なくとも1個がシリル
化されたものであることが必要とされることから、これ
らは
【化1】 [R1 、R2 、R3 がOH基と反応しない有機基または
けい素を含む有機基で、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロ
プロピル基、または-OSi(CH3)3などとされる基、XはO
H基と反応する官能基で、−H、−Cl、−OH、−N
HR4 (R4 は有機基またはけい素を含む有機基)]で
示されるシリル化剤でシリル化されたものとする必要が
ある。
【0011】このシリル化剤としてはヘキサメチルジシ
ラザンが好ましいものとされ、このものはポリヒドロキ
シ化合物と常温で反応してこれをシリル化することがで
きるが、このときのシリル化はポリヒドロキシ化合物中
のOH基をすべてシリル化することが好ましいが、これ
は分子中の少なくとも1個のOH基がシリル化されたも
のであってもよい。このシリル化されたポリオール架橋
剤としては次式
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】 (ここにR5 は同一または異種の炭素数1〜10の1価の
有機基、例えばメチル基、エチル基、ビニル基、メトキ
シ基、エトキシ基で例示される基または水素原子、R6
はFまたはH)で示されるものが例示とされる。
【0012】なお、このシリル化されたポリオール架橋
剤としては特に次式
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】 (ここにR5 は同一または異種の炭素数1〜10の1価の
有機基、例えばメチル基、エチル基、ビニル基、メトキ
シ基、エトキシ基などまたは水素原子、R6 はFまたは
H)で示されるものが好適とされる。
【0013】このシリル化されたポリオール架橋剤の添
加量はポリオール架橋系フッ素ゴム、 100重量部に対し
て 0.1重量部以下ではこの組成物から作られるフッ素ゴ
ムが機械的な物理特性の劣るものとなり、10重量部以上
添加しても作られるフッ素ゴムにそれ以上の物性の優位
性は与えられず、むしろブリードの危険性が発生するの
で、これは 0.1〜10重量の範囲とすることが必要とされ
るが、この好ましい範囲は 0.5〜5重量部とされる。な
お、このポリオール架橋剤はこれが前記の方法でシリル
化されていることから、これを添加した発泡性フッ素ゴ
ム組成物には後記する受酸剤を添加しても後記する発泡
剤の安定性は悪くならず、表面スキン層の形成も容易と
なり、HAV架橋もできるようになるという有利性が与
えられる。
【0014】つぎにこの発泡性フッ素ゴム組成物を構成
する受酸剤は公知のものでよく、これには酸化マグネシ
ウム、酸化カルシウム、酸化鉛、水酸化カルシウム、ス
テアリン酸バリウム、ステアリン酸ナトリウムなどが例
示され、これらはその単独または2種以上の組合わせで
配合してもよいが、この添加量はポリオール架橋系フッ
素ゴム 100重量部に対して1〜20重量部とすればよい。
【0015】また、この発泡性フッ素ゴム組成物にはこ
の組成物の架橋促進剤として作用する触媒を添加する必
要があるが、この触媒も公知のものとすればよく、した
がってこれには一般式
【化12】 (ここにR7 、R8 、R9 、R10は炭素数1〜20の一価
炭化水素基、ZはPまたはN、Yはハロゲン原子)で示
されるもの、または一般式 (R11)3P=N=P(R12)3 +Y- (ここにR11、R12は炭素数1〜20の一価炭化水素基、
Yはハロゲン原子)で示されるオニウム塩またはイミニ
ウム塩とすればよく、このオニウム塩としてはベンジル
トリフェニルホスホニウムクロライドまたはブロマイド
がイミニウム塩としてはビスベンジルジフェニルホスフ
ィンイミニウムクロライドなどが例示されるが、この添
加量はポリオール架橋系フッ素ゴム 100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは 0.2〜3重量部とすればよ
い。
【0016】さらに、この発泡性フッ素ゴム組成物には
これを発泡性のものとするために発泡剤の添加が必要と
されるが、これは気泡の安定性ということから有機発泡
剤とすることがよく、これには公知のN,N−ジメチル
−N,N−ジニトロソテレフタルアミド、ジニトロソペ
ンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾジカルボンアミド、パラトルエンスルホニルヒ
ドラジド、P,P−オキシビスベンゼンスルホニルヒド
ラジド、パラトルエンスルホニルセミカルバジド、トリ
ヒドラジノトリアジンなどが例示されるが、これにはそ
の分解温度を調整するために尿素系、有機酸系、金属塩
系の助剤を添加してもよいし、発泡助剤を含有させて発
泡温度の調整された有機発泡剤を用いてもよい。なお、
この発泡剤の添加量はポリオール架橋系フッ素ゴム 100
重量部に対して3重量部未満では少なすぎて発泡が安定
せず、20重量部以上とするとフッ素ゴム組成物に架橋阻
害が発生するので、3〜20重量部の範囲とする必要があ
るが、この好ましい範囲は5〜15重量部とされる。
【0017】本発明の発泡性フッ素ゴム組成物は上記し
たポリオール架橋系フッ素ゴム、1分子中のOH基の少
なくとも1個がシリル化されたポリオール架橋剤、受酸
剤、触媒および発泡剤の所定量を混合し、これらをゴム
用2本ロール、ニーダー、加圧ニーダー、バンバリーミ
キサーなどを用いて均一に混練することによって得るこ
とができ、これには充填剤としてのシリカ、カーボンブ
ラック、アルミナ、ベンガラ、クレイ、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、ポリテトラフルオロエチレン粉末、各
種導電性フィラー、各種放熱性フィラーなどを添加して
もよいが、補強性の点からはこの充填剤はシリカ、カー
ボンブラックとすることがよく、特にはMTカーボンブ
ラックが好ましいものとされるが、本発明がスポンジ化
を目的とするものであることからこの添加量は少ないこ
とが望ましく、したがってこれは30重量部以下とするこ
とがよい。
【0018】このようにして製られた本発明の発泡性フ
ッ素ゴム組成物はポリオール架橋剤の1分子中のOH基
の少なくとも1個がシリル化されていることから、保存
安定性の優れたものとなるが、これからフッ素ゴム発泡
体を得るための成型装置は従来より使用されているゴム
用加工機であればよく、これにはゴム用プレスによる金
型成型、カレンダーロールおよび押出機によるHAVや
スチーム架橋による成型などが例示されるが、このもの
はいずれの場合も作業性が良好であることから特殊な装
置を用いることなく容易に加工することができる。
【0019】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、
例中で使用されるポリオール架橋系フッ素ゴム1はビニ
リデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン2元系共
重合体・FC2260[住友スリーエム(株)製商品名]、
ポリオール架橋系フッ素ゴム2はビニリデンフルオライ
ド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン
3元系共重合体・FC2650[住友スリーエム(株)製商
品名]であり、ポリオール架橋剤はビスフェノールAF
(Riedel−dehaen社製)、シリル化剤はヘキサメチルシ
ラザン・LS−7150[信越化学工業(株)製商品名]、
受酸剤は酸化マグネシウム・キョーマグ 150#[協和化
学(株)製商品名]、水酸化カルシウム[関東化学
(株)製・試薬]、触媒(架橋促進剤)はベンジルフェ
ニルホスニウムクロライド[関東化学(株)製・試
薬]、発泡剤はセルマイクCAP 250[三共(株)製商
品名]、カーボンブラックはサーマックスMT[ハーバ
ー社製商品名]、過酸化物はパーヘキサ25B[日本油脂
(株)製商品名]、架橋剤はTAIC[日本化成(株)
製商品名]である。
【0020】実施例1 シリル化剤 19.3g(0.12モル)にトルエン 10gを加えた
溶液にビスフェノールAF 33.6g(0.1 モル)を添加
し、混合撹拌したところ、常温で反応が始まりアンモニ
ア臭と共にガスが発生し粉末であるビスフェノールAF
の溶解が観察された。これはシリル化剤であるヘキサメ
チルシラザンが分解してアンモニアを発生してビスフェ
ノールAFのOH基をシリル化したと推定できるが、溶
解が終了した後に減圧してトルエンおよび揮発成分を除
去した結晶物をFT−TRにより分析したところ、図1
に示したとおりのチャートが得られ、これにはOH基の
吸収が測定されていないことから、ビスフェノールAF
がシリル化されたことを確認された。
【0021】ついでこのシリル化されたビスフェノール
AFを架橋剤(処理架橋剤)として、表1に示した配合
物を作成したところ、この作業性に何も問題はなかった
ので、この組成物を70℃×3分で2mm厚のシートにプレ
フォーム成形したのち、このプレフォームシートを 165
℃×20分の条件で4mm厚のシート金型で成形したとこ
ろ、良好なスキン層を有する均一なセル成型品を得るこ
とができ、このものの硬度、比重、その他の物性は表1
に示すものであった。なお、このプレフォームシートを
150℃の乾燥機に60分間放置したところ、厚さにややバ
ラつきがあるが、スキン層が良好なスポンジ成型物を得
ることができ、さらにこの組成物を80℃で4時間放置し
たが、このものはその後の成形においても何ら成型品に
変化がなかったことから、保存安定性の優れた組成物で
あることが確認された。また、この組成物はこれを70℃
×3分で2mm厚のプレフォーム成形したのち、150℃の
オーブン中に10分間放置したところ、スポンジ成型物が
得られたが、このスポンジ成型物はセルの均一性が良好
で、スキン層にはピンホールは全くなく、しわも殆ど見
られなかった。
【0022】
【表1】
【0023】実施例2 ポリオール架橋系フッ素ゴム2を使用し、表1に示した
ように発泡剤を15重量部に増加し、処理架橋剤の添加量
を 1.4重量部に減少して実施例1と同様の条件で成型し
たところ、セルがやや大きくなったものの良好な成型品
を得ることができた。
【0024】実施例3 ポリオール架橋系フッ素ゴム1を使用し、表1に示した
ように発泡剤の量を5重量部に減少したが、処理架橋剤
の量を 5.6重量部に増加し、実施例1と同様の方法で2
mm厚の金型成型でプレフォームシートを作ったところ、
厚さが不均一となったのでプレフォームシートを3mmと
して成型したところ、セルが微細になって比重が大きく
なったほかは実施例1と同様な結果が得られた。
【0025】比較例1 実施例1におけるヘキサメチルジシラザンでシリル化し
た処理架橋剤をシリル化しない未処理架橋剤としたほか
は実施例1と同じ配合の配合物を混練し、実施例1と同
じ条件で成型を行なったところ、スポンジ状の成型体は
得られたが、これは表1に示したようにセルの均一性が
劣り、スキン層の形成も不十分なものであり、この組成
物を80℃の乾燥機中に4時間放置したのちにスポンジ成
型して得られたものは発泡の不均一性が増してスキン層
の形成もわるく、表面に凹凸があり、保存安定性のわる
いものになっていた。
【0026】比較例2 実施例1における発泡剤の量を25重量部に増量したほか
は実施例1と同じ配合とし、これについて実施例1と同
様条件で成型したところ、得られた成型品は表1に示し
たように架橋阻害のために未架橋状態のものとなり、ス
キン層の形成も不十分で満足できる成形品は得られなか
った。
【0027】比較例3 ポリオール架橋系フッ素ゴム1、発泡剤、カーボンブラ
ックの配合量は実施例1と同じとしたが、これについて
は受酸剤、触媒を添加せず、過酸化物と架橋助剤を表1
のように配合して過酸化物架橋させて成型したところ、
表1に示したようにこの成形品は安定したスキン層の形
成が困難で、セルも不均一なものなり、この組成物につ
いては実施例1と同様に常圧熱気加硫でスポンジを成型
したところ、成型物は得られたもののこれはセルが不均
一で、スキン層にはしわが多く、数ヶ処に破れのあるこ
とが確認された。
【0028】
【発明の効果】本発明は発泡性フッ素ゴム組成物に関す
るものであり、これは前記したようにポリオール架橋系
フッ素ゴム 100重量部、分子中にシリル化されたOH基
を少なくとも1個有するポリオール架橋剤 0.1〜10重量
部、受酸剤1〜20重量部、触媒0.1〜10重量部および発
泡剤3〜20重量部よりなることを特徴とするものである
が、このものはポリオール架橋剤がそのOH基の少なく
とも1個がシリル化されたものとされているので、受酸
剤の添加による発泡剤の安定化、この組成物の安定性が
悪くなることがなくなるし、成型で得られる成型品の表
面スキン層の形成が容易となり、金型成型だけでなくH
AV架橋もできるようになるという有利性が与えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製されたポリオール架橋剤として
のビスフェノールAFをシリル化して得たシリル化ビス
フェノールAFのFT−IRチャートを示したものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/00 - 9/42 C08L 15/00 - 15/02,27/12 - 27/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオール架橋系フッ素ゴム 100重量部、
    1分子中のOH基の少なくとも1個がシリル化されたポ
    リオール架橋剤 0.1〜10重量部、受酸剤1〜20重量部、
    触媒0.1〜10重量部、および発泡剤3〜20重量部よりな
    ることを特徴とする発泡性フッ素ゴム組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した発泡性フッ素ゴム組成
    物を常圧熱気加硫により発泡させてなることを特徴とす
    るフッ素ゴム発泡体。
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