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JP2866434B2 - アルミノキサンの製造方法 - Google Patents
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JP2866434B2 - アルミノキサンの製造方法 - Google Patents

アルミノキサンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオレフィン系重合体やスチレン系重合体の製
造用触媒成分として好適に用いられるアルミノキサンの
製造方法に関し、詳しくは、高活性で、しかも貯蔵安定
性に優れた、均一なアルミノキサンを製造する方法に関
する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来からオレフィンやスチレンを、触媒の存在下に重
合して、オレフィン系重合体またはスチレン系重合体を
製造するにあたり、触媒として遷移金属化合物とアルミ
ノキサンの反応生成物を用いる方法が知られている(特
開昭62−36390号公報,同59−95292号公報等)。
ところで、アルミノキサン化合物は、一般にトルエン
等の芳香族系炭化水素溶媒に溶解して用いられるが、こ
の溶液を長期間にわたって保存すると、粘性のあるゲル
状アルミノキサン(アルミノキサン固体粒子)が析出
し、保存用容器の壁面にゲル状粒子が付着したり、ある
いは溶液中のアルミノキサン濃度が変化してしまうなど
という問題点があった。
そこで、これを解決する方法として、この溶液にアル
キルアルミニウムを添加する方法(特開平1−258686号
公報)が提案されている。
この方法によれば、ゲル成分のない均一なアルミノキ
サン溶液が得られるものの、アルキルアルミニウムの添
加により、触媒の重合活性を変えてしまい、また、生成
重合体の物性にも制限を与えるという問題があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、このような問題点を解決すべく鋭意研
究を進めた結果、有機アルミニウム化合物と水からアル
ミノキサンを製造する際または製造した後に、反応系内
に一価アルコールを存在させることにより、このような
問題のないアルミノキサンを製造することができること
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
すなわち本発明は、有機アルミニウム化合物と水から
アルミノキサンを製造する際または製造した後に、反応
系内に一価アルコールを存在させることを特徴とするア
ルミノキサンの製造方法を提供するものである。
換言すれば、本発明は有機アルミニウム化合物と水
からアルミノキサンを製造する際に、この反応系内に一
価アルコールを存在(共存)させるか、あるいは有機
アルミニウム化合物と水からアルミノキサンを製造した
後、これに一価アルコールを添加して触媒反応させるこ
とを特徴とするものである。
本発明で用いる有機アルミニウム化合物としては特に
限定はないが、一般式 AlR1R2R3 〔式中、R1,R2,R3は、それぞれ水素原子あるいは炭素数
1〜10のアルキル基を示し、R1,R2,R3はそれぞれ同一で
も異なっていてもよい。〕 で表わされるアルキルアルミニウム化合物が好適であ
る。
このようなアルキルアルミニウム化合物として具体的
には、例えばトリメチルアルミニウム,トリエチルアル
ミニウム,トリイソブチルアルミウムなどのトリアルキ
ルアルミニウムの他に、ジエチルアルミニウムヒドリ
ド,ジイソブチルアルミニウムヒドリドなどが挙げられ
る。
上記の如き有機アルミニウム化合物の中でも、トリア
ルキルアルミニウムが好まく、特にトリメチルアルミニ
ウムが好適である。
一方、上記有機アルミニウム化合物と反応させる水と
しては、通常の水,氷,蒸気の他に、各種の含水化合
物、例えば溶媒飽和水,無機物の吸着水、あるいは硫酸
銅五水塩(CuSO4・5H2O)などの金属塩含有結晶水等を
含むものである。
本発明では、上記した有機アルミニウム化合物と水か
らアルミノキサンを製造する際、または上記した有機ア
ルミニウム化合物と水からアルミノキサンを製造した後
に、反応系内に一価アルコールを存在させることを特徴
とするものである。
本発明で用いる一価アルコールとして具体的には例え
ば、メタノール,エタノール,プロパノール,ブタノー
ル等の直鎖アルキル基を持つアルコール;イソプロパノ
ール,イソブタノール,ターシャリーブタノール等の分
岐アルキル基を持つアルコール;フェノール,ベンズヒ
ドロール,トリフェニルメタノール等のフェニル基を持
つアルコール;シクロヘキサノール,シクロヘプタノー
ル等の環状アルキル基を持つアルコール等が挙げられ
る。
本発明において一価アルコールとしては、分岐アルキ
ル基を持つアルコールやトリフェニルメタノールのよう
な嵩高い基を有するアルコールが、アルミノキサン収率
が高く、好ましい。
本発明では上記した有機アルミニウム化合物,水およ
び一価アルコールの3者を接触させるが、接触方法とし
ては、例えば次のi)〜iii)に示す3つの方法が挙げ
られる。
i)水およびアルコールを有機溶媒に溶解しておき、こ
れに有機アルミニウム化合物を添加する方法。
ii)有機アルミニウム化合物およびアルコールを有機溶
媒中で反応させ、これに水を添加する方法。
iii)有機アルミニウム化合物と水を有機溶媒中で反応
させ、この反応生成物(すなわちアルミノキサン)にア
ルコールを添加する方法。
上記したi)とii)の方法は、前記した有機アルミ
ニウム化合物と水からアルミノキサンを製造する際に、
この反応系内に一価アルコールを存在(共存)させる方
法に含まれるものであり、一方、iii)の方法は、前記
した有機アルミニウム化合物と水からアルミノキサン
を製造した後、これに一価アルコールを添加して接触反
応させる方法である。
このうち、i)の方法が、アルミノキサン収率をも向
上させるので好ましい。
なお、上記反応は無溶媒下でも進行するが、溶媒中で
行なうことが好ましい。
ここで用いる有機溶媒としては、脂肪族炭化水素およ
び芳香族炭化水素が挙げられ、具体的にはヘキサン,ヘ
プタン,デカン等の脂肪族炭化水素やベンゼン,トルエ
ン,p−キシレン,m−キシレン,o−キシレン,エチルベン
ゼン,プロピルベンゼン,クメン等の芳香族炭化水素が
挙げられる。
また、添加するアルコール量は、有機アルミニウム化
合物と水との反応時に添加する場合(前記i)とii)の
方法の場合)は、有機アルミニウム化合物に対し、0.00
1〜0.7倍モル,好ましくは0.01〜0.5倍モル添加すると
よい。
ここで添加するアルコール量が0.001倍モル未満であ
ると、効果が認められ難く、一方、0.7倍モルを超えて
使用すると、触媒成分として重要なアルキル基がアルコ
ールと反応するために、アルキル基残量が減るため、触
媒成分としての効果が低下する傾向がある。
一方、有機アルミニウム化合物と水との反応後に添加
する場合(前記iii)の方法の場合)には、上記の場合
よりもR/Al比(量)が少なくなるため、生成アルミノキ
サン中のアルミニウム原子に対し、0.0001〜0.5倍モ
ル、好ましくは0.001〜0.3倍モル添加するとよい。
ここで添加するアルコール量が0.0001倍モル未満であ
ると、効果が認められ難く、一方、0.5倍モルを超えて
使用すると、触媒成分として重要なアルキル基がアルコ
ールと反応するために、アルキル基残量が減るため、触
媒成分としての効果が低下する傾向がある。
なお、反応条件としては上記したi)とii)の方法の
場合、通常のアルミノキサンの調製(例えば、特開昭62
−36390号公報,特開昭59−95292号公報,特開昭64−16
803号公報などを参照)と同様の条件で行なえばよい。
一方、iii)の方法の場合、通状の条件でアルミノキ
サンを調製した後、一価アルコールを70℃以下の温度、
より具体的には通常0℃〜70℃、好ましくは20℃〜50℃
の温度で、アルコールを直接あるいは希釈溶液として液
状態で添加することが好ましい。
このようにして得られたアルミノキサンは、そのまま
で、あるいは濃縮したり、乾燥したりして用いればよ
い。
ここで濃縮あるいは乾燥は、0〜200℃,好ましくは1
0℃〜150℃の温度で、かつ大気圧ないし減圧下で行なえ
ばよい。
ここで200℃を超えて濃縮あるいは乾燥は行なうと、
アルミノキサン自体の熱分解が生じるため、好ましくな
い。
この濃縮処理により、純度の高いアルミノキサンが得
られる。
このようにして得られたアルミノキサンは、トルエン
等の芳香族炭化水素溶媒に溶解された形で反応に用いら
れる。
叙上の如くして得られたアルミノキサンは、遷移金属
化合物と組み合わせて、オレフィン系重合体、例えばポ
リエチレン,アタクチックポリプロピレン,アイソタク
チックポリプロピレン,ポリブテン−1,ポリ4−メチル
ペンテン−1等やエチレン−プロピレン共重合体等、も
しくはスチレン重合体、詳しくはシンジオタクチック構
造を有するスチレン系重合体、更には、プロピレンの低
重合用触媒成分として使用することができる。
なお、ここで遷移金属化合物としては、周期律表第IV
〜VIII族の遷移金属の中から、目的とする重合体の種類
に合わせて選定すればよい。また、遷移金属化合物中の
遷移金属と、アルミノキサン中のアルミニウムの比や重
合温度などの反応条件は、通常の条件で行なえばよい。
〔実施例〕
次に本発明を実施例により説明する。
実施例1 (1) アルミノキサンの調製 アルゴン置換した内容積500mlのガラス製容器に、ト
ルエン100ml,硫酸銅5水塩(CuSO4・5H2O)17.7g(71mm
ol)およびイソブタノールを3.3ml(36mmol)入れ、5
℃に冷却し、トリメチルアルミニウム(TMA)9.6g(133
mmol)を滴下した。この際、メタンガスは約36mmol発生
し、トリメチルアルミニウムとイソブタノールとが1:1
で反応していることが判った。
その後、40℃で8時間反応させ、固体成分を除去した
後、得られた溶液を50℃で撹拌を行ないつつ、トルエン
の留去を行なった。溶液が除去できたところで、温度を
110℃まで上げ、留出分が無くなるまで乾燥を行なっ
た。
この結果、接触生成物であるアルミノキサンを4.64g
得た。
これを20mlのトルエンを溶解し、乾燥窒素雰囲気下で
1ヵ月間放置したが、ゲル状析出物は生成しなかった。
(2) エチレンの重合 窒素置換した内容積1のオートクレーブに、トルエ
ン400mlと、上記(1)で得られたアルミノキサンをア
ルミニウム原子として1mmolおよび遷移金属化合物とし
てビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロライド
5μmolを順次加えた後、80℃に昇温した。
次にオートクレーブ中に、エチレンを連続的に導入
し、8kg/cm2において1時間重合反応を行なった。反応
後、メタノールを添加して触媒を分解した後、乾燥して
ポリエチレン142gを得た。触媒の重合活性は312kg/g−Z
rであった。
(3) スチレンの重合 窒素置換した内容積1のオートクレーブに、スチレ
ン400ml,トリイソブチルアルミニウムを4mmol,上記
(1)で得られたアルミノキサンをアルミニウム原子と
して4mmolおよび遷移金属化合物としてペンタメチルシ
クロペンタジエニルチタントリメトキサイド20μmolを
加え、70℃で1時間重合反応を行なった。反応終了後、
生成物を塩酸・メタノール混合液で洗浄して、触媒成分
を分離除去し、乾燥して重合体102.1gを得た。触媒の重
合活性は107kg/g−Tiであった。この重合体のラセミペ
ンタッドでのシンジオタクティシティー13C−NMR測定に
より97%であった。
これらの結果を第1表に示す。
比較例1 (1) アルミノキサンの調製 実施例1(1)において、イソブタノールを用いなか
ったこと以外は、実施例1(1)と同様にして、アルミ
ノキサンの合成を行ない、3.9gの固体成分を得た。
これを20mlのトルエンに溶解し、乾燥窒素雰囲気下で
1ヵ月間放置したところ、ゲル状析出物が生成した。
(2) エチレンの重合 実施例1(2)において、アルミノキサンとして上記
(1)で得られたアルミノキサンを用いたこと以外は、
実施例1(2)と同様にしてエチレンの重合を行ない、
ポリエチレン130gを得た。触媒の重合活性は286kg/g−Z
rであった。
(3) スチレンの重合 実施例1(3)において、アルミノキサンとして上記
(1)で得られたアルミノキサンを用いたこと以外は、
実施例1(3)と同様にしてエチレンの重合を行ない、
シンジオタクチックポリスチレン91.4gを得た。触媒の
重合活性は95kg/g−Tiであった。
これらの結果を第1表に示す。
実施例2 (1) メチルアルミノキサンの調製 実施例1(1)において、イソブタノールの代わり
に、ターシアリーブタノールを用いたこと以外は、実施
例1(1)と同様にしてアルミノキサンの製造を行な
い、4.3gの固体成分(メチルアルミノキサン)を得た。
これを20mlのトルエンに溶解し、乾燥窒素雰囲気下で
1ヵ月間放置したが、ゲル状析出物は生成しなかった。
(2) エチレンの重合 実施例1(2)において、アルミノキサンとして上記
(1)で得られたアルミノキサンを用いたこと以外は、
実施例1(2)と同様してエチレンの重合を行なった。
触媒の重合活性は321kg/g−Zrであった。
(3) スチレンの重合 実施例1(3)において、アルミノキサンとして上記
(1)で得られたアルミノキサンを用いたこと以外は、
実施例1(3)と同様にしてスチレンの重合を行なっ
た。触媒の重合活性は108kg/g−Tiであった。
これらの結果を第1表に示す。
実施例3〜8 実施例1(1)において、用いるアルコールの種類お
よび使用量を第1表に示す条件に変えたこと以外は、実
施例1(1)と同様にして種々のアルミノキサンを得
た。
これらを20mlのトルエンに溶解し、乾燥窒素雰囲気下
で1ヵ月間放置したが、いずれもゲル状析出物は生成し
なかった。
以下、このアルミノキサンを用いたこと以外は実施例
1(2)および実施例1(3)と同様にして、エチレン
およびスチレンの重合をそれぞれ行なった。
これらの結果を第1表に示す。
実施例9 (1) アルミノキサンの調製 比較例1(1)で得られたメチルアルミノキサンをア
ルミニウム原子として30mmol用い、これに室温でイソブ
タノール0.6ml(6.5mmol)を添加して、均一溶液を得
た。
これを乾燥窒素雰囲気下で1ヵ月間放置したがゲル状
析出物は生成しなかった。
(2) エチレンの重合 実施例1(2)において、アルミノキサンとして上記
(1)で得られたアルミノキサンを用いたこと以外は、
実施例1(2)と同様にしてエチレンの重合を行なっ
た。触媒の重合活性は311kg/g−Zrであった。
(3) スチレンの重合 実施例1(3)において、アルミノキサンとして上記
(1)で得られたアルミノキサンを用いたこと以外は、
実施例1(3)と同様にしてスチレンの重合を行なっ
た。触媒の重合活性は106kg/g−Tiであった。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、ゲルのない均一アルミノキサ
ン溶液を得ることができる。
したがって、従来のようにアルキルアルミニウムなど
を添加しなくとも貯蔵安定性に極めてすぐれており、ア
ルキルアルミニウムの添加による弊害がない。
また、本発明の方法によれば、アルミノキサン収率が
優れている上に、得られるアルミノキサンは高触媒活性
を有する。
それ故、本発明はオレフィン系重合体やスチレン系重
合体の製造用触媒成分の製造に有効に利用することがで
きる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機アルミニウム化合物と水からアルミノ
    キサンを製造する際または製造した後に、反応系内に一
    価アルコールを存在させることを特徴とするアルミノキ
    サンの製造方法。
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