JP2882264B2 - 工業炉の炉体形状変化計測方法およびこれに用いるマーカー - Google Patents
工業炉の炉体形状変化計測方法およびこれに用いるマーカーInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種工業炉の炉体形状
変化、すなわち炉体の膨張および炉壁の損耗を適確に計
測する方法とこれに用いるマーカーに関する。
変化、すなわち炉体の膨張および炉壁の損耗を適確に計
測する方法とこれに用いるマーカーに関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉、高炉、加熱炉等の工業炉の
炉壁は、耐火物で構築されているが、この炉壁は、熱の
影響や被処理材との接触により、溶損、亀裂等の損傷を
生じることがある。この損傷は、炉の老朽化を進める要
因となるため、その損傷状況を見極め、的確なタイミン
グで炉の補修を施すことが、炉を長く使用するために重
要となる。
炉壁は、耐火物で構築されているが、この炉壁は、熱の
影響や被処理材との接触により、溶損、亀裂等の損傷を
生じることがある。この損傷は、炉の老朽化を進める要
因となるため、その損傷状況を見極め、的確なタイミン
グで炉の補修を施すことが、炉を長く使用するために重
要となる。
【0003】炉の損傷状況の指標の1つとして、炉を構
成する耐火物の膨張量を測定する方法が従来より利用さ
れている。たとえば、コークス炉の場合を例に採ると、
炉体は煉瓦で構成され、1100〜1300℃程度の温度で操業
されている。このコークス炉の損傷は、稼働率の変化に
よる炉温変化、装炭、乾留、窯出しによる炉温の変化、
石炭乾留時の膨張率、コークス押し出しの炉壁に対する
圧力等により発生する。これらの原因により、煉瓦の目
地切れ、亀裂等の損傷が発生、進展し、ひいてはコーク
ス炉の老朽化を進展させる。
成する耐火物の膨張量を測定する方法が従来より利用さ
れている。たとえば、コークス炉の場合を例に採ると、
炉体は煉瓦で構成され、1100〜1300℃程度の温度で操業
されている。このコークス炉の損傷は、稼働率の変化に
よる炉温変化、装炭、乾留、窯出しによる炉温の変化、
石炭乾留時の膨張率、コークス押し出しの炉壁に対する
圧力等により発生する。これらの原因により、煉瓦の目
地切れ、亀裂等の損傷が発生、進展し、ひいてはコーク
ス炉の老朽化を進展させる。
【0004】上記の損傷のうち、亀裂拡大は炉体の炉長
方向の伸びにより発生する。したがって、炉長方向の長
さを一定期間毎に測定すれば、炉体膨張、すなわち亀裂
拡大の進行を定量的に把握することができる。よって、
逆に炉長を精度良く測定することができれば、コークス
炉炉体の炉寿命推定、適性な老朽化対策を実施するため
にきわめて有効である。
方向の伸びにより発生する。したがって、炉長方向の長
さを一定期間毎に測定すれば、炉体膨張、すなわち亀裂
拡大の進行を定量的に把握することができる。よって、
逆に炉長を精度良く測定することができれば、コークス
炉炉体の炉寿命推定、適性な老朽化対策を実施するため
にきわめて有効である。
【0005】コークス炉の炉長測定方法は、従来、たと
えば実開昭61-39136号公報に開示された、炉締め金物表
面あるいは保護板までの距離を炉外部に設けた基準点か
らトランシットを用いて間接的に測量する方法がある。
また、特開平3-245009号公報では、押し出し機側炉口お
よび消化車側炉口についてそれぞれレーザ変位計を用い
て測定し炉全体の伸びを測定する方法を開示している。
えば実開昭61-39136号公報に開示された、炉締め金物表
面あるいは保護板までの距離を炉外部に設けた基準点か
らトランシットを用いて間接的に測量する方法がある。
また、特開平3-245009号公報では、押し出し機側炉口お
よび消化車側炉口についてそれぞれレーザ変位計を用い
て測定し炉全体の伸びを測定する方法を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
実開昭61-39136号公報による方法は、人手による測定で
あるため、測定する人の個人差による誤差を生じ易いも
のである。
実開昭61-39136号公報による方法は、人手による測定で
あるため、測定する人の個人差による誤差を生じ易いも
のである。
【0007】また、特開平3-245009号公報による方法で
は、経年変化により炉蓋の保護板である金物に熱歪が生
じており、煉瓦の伸びによる変化量だけを抽出するのは
困難である。さらには、炉の天井部の異常セリ出しによ
り、保護板と煉瓦面の間に隙間が生じており、煉瓦の伸
びによる変化量だけを抽出するのは困難である。
は、経年変化により炉蓋の保護板である金物に熱歪が生
じており、煉瓦の伸びによる変化量だけを抽出するのは
困難である。さらには、炉の天井部の異常セリ出しによ
り、保護板と煉瓦面の間に隙間が生じており、煉瓦の伸
びによる変化量だけを抽出するのは困難である。
【0008】また、これらの従来技術は、コークス炉以
外に採用する場合にも、同様の問題を生じるものであ
る。
外に採用する場合にも、同様の問題を生じるものであ
る。
【0009】一方、コークス炉の寿命予測およびこれに
基づく補修対策を採る際に、その壁面を構成する煉瓦の
損耗量(摩耗量)を知ることもできれば、きわめて有効
であるが、これを定量的に知る有効な方法がないのが現
状である。
基づく補修対策を採る際に、その壁面を構成する煉瓦の
損耗量(摩耗量)を知ることもできれば、きわめて有効
であるが、これを定量的に知る有効な方法がないのが現
状である。
【0010】したがって、本発明の課題は、コークス炉
等の各種工業炉の亀裂拡大による炉体の膨張量を正確に
測定し、これらの工業炉の損傷状況を把握し、炉の寿命
の推定精度を向上させることにある。また、工業炉の損
傷の指標として、壁面の損耗をも定量的に検知すること
により、炉の寿命の推定精度を高め、適確な補修対策を
講じるることができるようにすることにある。
等の各種工業炉の亀裂拡大による炉体の膨張量を正確に
測定し、これらの工業炉の損傷状況を把握し、炉の寿命
の推定精度を向上させることにある。また、工業炉の損
傷の指標として、壁面の損耗をも定量的に検知すること
により、炉の寿命の推定精度を高め、適確な補修対策を
講じるることができるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本願
の第1発明の工業炉の炉体膨張計測方法は、炉内壁面の
複数の測定点に対応して配置した撮像装置により各測定
点付近を撮像し、前記各撮像装置と基準点との各離間距
離を測定し、前記各撮像装置上での各測定点位置を、前
記各離間距離に基づいて、前記基準点を基準とする座標
に変換し、この変換された座標上での各測定点位置間の
相対距離の経時的変化に基づいて炉体の膨張を計測する
ことを特徴とするものである。
の第1発明の工業炉の炉体膨張計測方法は、炉内壁面の
複数の測定点に対応して配置した撮像装置により各測定
点付近を撮像し、前記各撮像装置と基準点との各離間距
離を測定し、前記各撮像装置上での各測定点位置を、前
記各離間距離に基づいて、前記基準点を基準とする座標
に変換し、この変換された座標上での各測定点位置間の
相対距離の経時的変化に基づいて炉体の膨張を計測する
ことを特徴とするものである。
【0012】また、この炉体膨張計測などに有効な本願
の第2発明の工業炉の壁面マーカーは、撮像装置による
撮像対象としてのマーカーであって、炉内壁面に埋設さ
れ、壁の深さ方向に順次縮径する頭部と、アンカー部
と、前記頭部とアンカー部との間に径が細い首部とを有
し、前記頭部の外面が前記壁面に面一で埋設され、少な
くとも前記頭部の壁深さ方向のある長さの指標部分は他
の壁面部分と実質的に同一の速度で摩耗する材質からな
り、さらに前記指標部分は他の壁面部分と撮像したとき
画像的に区別される状態にあることを特徴とするもので
ある。
の第2発明の工業炉の壁面マーカーは、撮像装置による
撮像対象としてのマーカーであって、炉内壁面に埋設さ
れ、壁の深さ方向に順次縮径する頭部と、アンカー部
と、前記頭部とアンカー部との間に径が細い首部とを有
し、前記頭部の外面が前記壁面に面一で埋設され、少な
くとも前記頭部の壁深さ方向のある長さの指標部分は他
の壁面部分と実質的に同一の速度で摩耗する材質からな
り、さらに前記指標部分は他の壁面部分と撮像したとき
画像的に区別される状態にあることを特徴とするもので
ある。
【0013】さらに、本願の第3発明の工業炉の炉壁の
損耗量の計測方法は、工業炉の壁面に、壁深さ方向に外
径が順次狭まる頭部を有するマーカーを、その頭部表面
を前記壁面と面一として埋設し、このマーカーを前記壁
面を睨む撮像装置により撮像し、撮像したマーカー上の
3点以上を抽出し、これらの抽出点を通る常に一定の条
件の下で想定した図形の径または面積を求め、この径ま
たは面積の経時的変化に基づいて前記壁の損耗量を計測
することを特徴とするものである。
損耗量の計測方法は、工業炉の壁面に、壁深さ方向に外
径が順次狭まる頭部を有するマーカーを、その頭部表面
を前記壁面と面一として埋設し、このマーカーを前記壁
面を睨む撮像装置により撮像し、撮像したマーカー上の
3点以上を抽出し、これらの抽出点を通る常に一定の条
件の下で想定した図形の径または面積を求め、この径ま
たは面積の経時的変化に基づいて前記壁の損耗量を計測
することを特徴とするものである。
【0014】
(第1発明の作用)第1発明に従って、炉内壁面の複数
の測定点に対応して配置した撮像装置により各測定点付
近を撮像し、前記各撮像装置と基準点との各離間距離を
測定し、前記各撮像装置上での各測定点位置を、前記各
離間距離に基づいて、前記基準点を基準とする座標に変
換することにより、変換された座標上での各測定点位置
間の相対距離を知ることができる。したがって、この変
換された座標上での各測定点位置間の相対距離の経時的
変化を測定すれば、結果として炉体の膨張を計測するこ
とになる。
の測定点に対応して配置した撮像装置により各測定点付
近を撮像し、前記各撮像装置と基準点との各離間距離を
測定し、前記各撮像装置上での各測定点位置を、前記各
離間距離に基づいて、前記基準点を基準とする座標に変
換することにより、変換された座標上での各測定点位置
間の相対距離を知ることができる。したがって、この変
換された座標上での各測定点位置間の相対距離の経時的
変化を測定すれば、結果として炉体の膨張を計測するこ
とになる。
【0015】かかる計測方法においては、基本的に光学
上の計測に依存するものの、人為的要素を排除できるの
で、測定精度が高いものとなる。また、炉壁自体に測定
点を設定しているために、炉壁煉瓦のみの膨張を計測で
き、真の炉体膨張を正確に計測でき、結果として、炉の
寿命を適確に把握できる。
上の計測に依存するものの、人為的要素を排除できるの
で、測定精度が高いものとなる。また、炉壁自体に測定
点を設定しているために、炉壁煉瓦のみの膨張を計測で
き、真の炉体膨張を正確に計測でき、結果として、炉の
寿命を適確に把握できる。
【0016】(第2発明および第3発明の作用)上記第
1発明に用いる測定点としては、たとえばコークス炉を
考えると、石炭の装入およびコークスの排出過程におけ
る摩擦により摩耗し、また、高温下に置かれることか
ら、少なくとも耐摩耗性および耐熱性が要求される。さ
らに、機械的な力が作用しても、容易に脱落しないこと
が要求される。この場合、測定点としてのマーカーとし
て、耐摩耗性が極度に高いものを使用すると、コークス
炉の炉壁煉瓦が摩耗したとき、マーカーが炉壁煉瓦より
突出した状態となり、これを放置しておくと、やがて石
炭またはコークスとの接触により折損したり、埋め込ん
だマーカーが脱落する危険性がある。
1発明に用いる測定点としては、たとえばコークス炉を
考えると、石炭の装入およびコークスの排出過程におけ
る摩擦により摩耗し、また、高温下に置かれることか
ら、少なくとも耐摩耗性および耐熱性が要求される。さ
らに、機械的な力が作用しても、容易に脱落しないこと
が要求される。この場合、測定点としてのマーカーとし
て、耐摩耗性が極度に高いものを使用すると、コークス
炉の炉壁煉瓦が摩耗したとき、マーカーが炉壁煉瓦より
突出した状態となり、これを放置しておくと、やがて石
炭またはコークスとの接触により折損したり、埋め込ん
だマーカーが脱落する危険性がある。
【0017】しかるに、第2発明にしたがって、マーカ
ーとして炉壁煉瓦と実質的に同一の速度で摩耗する材質
のものを使用すると、マーカーの折損や脱落は生じな
い。また、マーカーの壁深さ方向に首部を形成し、この
首部より先端にアンカー部を形成しておくことで、マー
カーを埋設した後において、脱落を確実に防止できる。
ーとして炉壁煉瓦と実質的に同一の速度で摩耗する材質
のものを使用すると、マーカーの折損や脱落は生じな
い。また、マーカーの壁深さ方向に首部を形成し、この
首部より先端にアンカー部を形成しておくことで、マー
カーを埋設した後において、脱落を確実に防止できる。
【0018】一方、壁の深さ方向に順次縮径する頭部
を、その外面が壁面に面一で埋設し、さらにこの頭部は
他の壁面部分と撮像したとき画像的に区別される状態に
ある、たとえば煉瓦と材質が異なるものを使用すること
で、壁面の摩耗の進行に伴ってマーカー自体も摩耗し、
その外面面積が順次小さくなるので、その面積または径
の経時的変化を捉えることにより、逆に壁面の損耗量を
求めることができ、炉の寿命の予測を行うことができ
る。
を、その外面が壁面に面一で埋設し、さらにこの頭部は
他の壁面部分と撮像したとき画像的に区別される状態に
ある、たとえば煉瓦と材質が異なるものを使用すること
で、壁面の摩耗の進行に伴ってマーカー自体も摩耗し、
その外面面積が順次小さくなるので、その面積または径
の経時的変化を捉えることにより、逆に壁面の損耗量を
求めることができ、炉の寿命の予測を行うことができ
る。
【0019】
【実施例】以下本発明を図面を参照しながら実施例によ
りさらに詳説する。以下の説明においては、工業炉とし
てコークス炉を代表例として説明するが、他の工業炉に
おいても本発明を適用できることは明らかである。
りさらに詳説する。以下の説明においては、工業炉とし
てコークス炉を代表例として説明するが、他の工業炉に
おいても本発明を適用できることは明らかである。
【0020】(第1発明について)第1発明では、図1
に示すように、コークス炉1の炉内耐火物面に測長の目
印となる測定点としてのマーカー2A,2Bを埋設す
る。このマーカーの数は複数であればその数を限定され
るものではないが、実施例では2個設けてある。
に示すように、コークス炉1の炉内耐火物面に測長の目
印となる測定点としてのマーカー2A,2Bを埋設す
る。このマーカーの数は複数であればその数を限定され
るものではないが、実施例では2個設けてある。
【0021】マーカー2A、2Bにそれぞれ対応してこ
れを睨むテレビカメラなどからなる撮像装置5A,5B
が測定ラック3内に設置され、これらにより観察用窓4
A,4Bを通してそれぞれマーカー2A,2B付近を撮
像する。撮像装置5A,5Bより得られるそれぞれの画
像7A,7B内で、マーカー2A,2Bの視野内の座標
位置X1,Y1,X2,Y2が測定される。一方、トラ
ンシットなどからなる距離測定装置6により、撮像装置
5A,5Bと任意の基準点15との離間距離L1,L2
が測定される。
れを睨むテレビカメラなどからなる撮像装置5A,5B
が測定ラック3内に設置され、これらにより観察用窓4
A,4Bを通してそれぞれマーカー2A,2B付近を撮
像する。撮像装置5A,5Bより得られるそれぞれの画
像7A,7B内で、マーカー2A,2Bの視野内の座標
位置X1,Y1,X2,Y2が測定される。一方、トラ
ンシットなどからなる距離測定装置6により、撮像装置
5A,5Bと任意の基準点15との離間距離L1,L2
が測定される。
【0022】前述の各マーカーの座標位置X1,Y1,
X2,Y2、および離間距離L1,L2の値は演算装置
8に入力され、マーカー2A,2Bと基準点15との相
対的位置が算出される。
X2,Y2、および離間距離L1,L2の値は演算装置
8に入力され、マーカー2A,2Bと基準点15との相
対的位置が算出される。
【0023】なお、この場合は、距離測定装置6の位置
を基準点15としている。基準点は、測定の便宜上、距
離測定装置6のある位置とすることが好ましいが、他の
任意の位置でもよい。
を基準点15としている。基準点は、測定の便宜上、距
離測定装置6のある位置とすることが好ましいが、他の
任意の位置でもよい。
【0024】次いで、前記各測定値に基づいて、マーカ
ー2A,2Bの視野画像上の位置を基準点15を基準と
する座標に変換する方法を説明する。図4は、基準点1
5とマーカー2A,2Bの位置関係を示す図である。い
ま、距離測定装置6の位置に設定した基準点15を原点
とする座標系をx−y座標系とすると、このx−y座標
系では、マーカー2A,2Bの位置座標(x1,y1)およ
び(x2,y2)は、同図に示すように、次記の通りであ
る。 x1 =L1+X1 x2 =L2+X2 y1 =Y1 y2 =Y2 これらのマーカー2A,2Bの位置座標(x1,y1)およ
び(x2,y2)を一定期間毎に知ることによりマーカー2
A,2Bの移動量を測定し、この値を、炉体の膨張量
(収縮量)の代表値として使用することができる。具体
的には、マーカー間の水平方向および鉛直方向の相対的
な距離を次式により求めることにより、炉体の膨張を計
測することができる。 水平方向マーカー間距離=|L2−L1|+|X2−X
1| 鉛直方向マーカー間距離=|Y2−Y1| かくして、上記式によって炉壁面に設定したマーカー間
の相対的位置を直接測定することができるため、マーカ
ー間距離測定値は炉を構成する耐火物壁面の伸びにだけ
依存させることが可能となる。したがって、従来例と異
なり、煉瓦の伸びによる変化量だけを抽出することがで
きる。
ー2A,2Bの視野画像上の位置を基準点15を基準と
する座標に変換する方法を説明する。図4は、基準点1
5とマーカー2A,2Bの位置関係を示す図である。い
ま、距離測定装置6の位置に設定した基準点15を原点
とする座標系をx−y座標系とすると、このx−y座標
系では、マーカー2A,2Bの位置座標(x1,y1)およ
び(x2,y2)は、同図に示すように、次記の通りであ
る。 x1 =L1+X1 x2 =L2+X2 y1 =Y1 y2 =Y2 これらのマーカー2A,2Bの位置座標(x1,y1)およ
び(x2,y2)を一定期間毎に知ることによりマーカー2
A,2Bの移動量を測定し、この値を、炉体の膨張量
(収縮量)の代表値として使用することができる。具体
的には、マーカー間の水平方向および鉛直方向の相対的
な距離を次式により求めることにより、炉体の膨張を計
測することができる。 水平方向マーカー間距離=|L2−L1|+|X2−X
1| 鉛直方向マーカー間距離=|Y2−Y1| かくして、上記式によって炉壁面に設定したマーカー間
の相対的位置を直接測定することができるため、マーカ
ー間距離測定値は炉を構成する耐火物壁面の伸びにだけ
依存させることが可能となる。したがって、従来例と異
なり、煉瓦の伸びによる変化量だけを抽出することがで
きる。
【0025】一方、撮像装置5A,5Bと基準点15と
の離間距離測定方法としては、図1に示す測定ラック3
をたとえばスクリューネジ5C,5C送りなどにより炉
1内に挿入する時の挿入量を測定する方法や、あるい
は、建築,土木等に使用する光波測距儀やトランシット
により撮像装置5A,5Bの部分をターゲットとして測
定する方法などを挙げることができる。
の離間距離測定方法としては、図1に示す測定ラック3
をたとえばスクリューネジ5C,5C送りなどにより炉
1内に挿入する時の挿入量を測定する方法や、あるい
は、建築,土木等に使用する光波測距儀やトランシット
により撮像装置5A,5Bの部分をターゲットとして測
定する方法などを挙げることができる。
【0026】なお、光波測距儀にて距離を測定する場
合、光波測距儀は、その原理上光の速度を利用するが、
大気中の光の速度は屈折率に依存し、屈折率は、大気温
度によって変化する。そのために、光波測距儀の測定精
度を向上させるために、当該測定装置内の大気温度分布
を抑制することが望ましい。大気温度分布の抑制のため
の方法としては、たとえば測定装置を断熱材で覆い、炉
壁面からの熱の伝達を抑制したり、測定装置内を冷却す
る手段を設ける方法がある。
合、光波測距儀は、その原理上光の速度を利用するが、
大気中の光の速度は屈折率に依存し、屈折率は、大気温
度によって変化する。そのために、光波測距儀の測定精
度を向上させるために、当該測定装置内の大気温度分布
を抑制することが望ましい。大気温度分布の抑制のため
の方法としては、たとえば測定装置を断熱材で覆い、炉
壁面からの熱の伝達を抑制したり、測定装置内を冷却す
る手段を設ける方法がある。
【0027】距離測定装置が、各撮像装置5A,5B
と、たとえば測定ラック3を介して一体となり、それら
の間の距離が既知であれば不要とも考えられるが、炉内
挿入中に測定ラック3の長さが熱膨張により変化するな
どの理由により、膨張度の測定精度を高めるためには、
前記の距離測定は必要である。
と、たとえば測定ラック3を介して一体となり、それら
の間の距離が既知であれば不要とも考えられるが、炉内
挿入中に測定ラック3の長さが熱膨張により変化するな
どの理由により、膨張度の測定精度を高めるためには、
前記の距離測定は必要である。
【0028】図2は第1発明における第2実施例を示し
たもので、測定ラック3内にテレビカメラ5A,5Bに
付随してコーナーキューブ9A,9Bが設けられ、炉外
に置かれた光波測距儀10A,10Bにより各コーナー
キューブ9A,9Bまでの距離L1,L2を測定する例
である。7は画像処理装置である。この測定原理は、第
1実施例と同様であるので説明を省略する。
たもので、測定ラック3内にテレビカメラ5A,5Bに
付随してコーナーキューブ9A,9Bが設けられ、炉外
に置かれた光波測距儀10A,10Bにより各コーナー
キューブ9A,9Bまでの距離L1,L2を測定する例
である。7は画像処理装置である。この測定原理は、第
1実施例と同様であるので説明を省略する。
【0029】図3は、第1発明における第3実施例を示
したもので、測定ラック3内にミラー13およびビーム
スプリッタ14を設け、炉外部に設けた撮像装置である
テレビカメラ5によりマーカー2A,2B付近の画像を
得る構成となっている。
したもので、測定ラック3内にミラー13およびビーム
スプリッタ14を設け、炉外部に設けた撮像装置である
テレビカメラ5によりマーカー2A,2B付近の画像を
得る構成となっている。
【0030】ミラー13およびビームスプリッタ14は
テレビカメラ5の撮像方向に対して45°の角度で設置
され、それぞれマーカー2B,2Aその像を反射し、そ
の射影をテレビカメラ5により、対応するミラー13お
よびビームスプリッタ14までの焦点距離を調節するこ
とで撮像する。L1,L2の測定やマーカー2A,2B
の位置演算方法は実施例1と同様である。
テレビカメラ5の撮像方向に対して45°の角度で設置
され、それぞれマーカー2B,2Aその像を反射し、そ
の射影をテレビカメラ5により、対応するミラー13お
よびビームスプリッタ14までの焦点距離を調節するこ
とで撮像する。L1,L2の測定やマーカー2A,2B
の位置演算方法は実施例1と同様である。
【0031】この第3実施例においては、測定ラック3
内には、ミラー13、ビームスプリッタ14、コーナー
キューブ9A,9Bからなる光学部品のみ設けるため、
実施例1および実施例2に比較し、冷却能力が少なくて
済む。
内には、ミラー13、ビームスプリッタ14、コーナー
キューブ9A,9Bからなる光学部品のみ設けるため、
実施例1および実施例2に比較し、冷却能力が少なくて
済む。
【0032】使用するマーカーとしては、耐火物に設け
られ、耐火物壁面の挙動に合わせて移動するものであれ
ばよい。たとえば、炉壁面を構成している煉瓦の目地を
利用してもよいし、また、一部煉瓦面を加工、たとえば
凹凸加工して利用してもよい。あるいは、これら煉瓦の
目地等が視認困難な場合は、セラミックス等の耐火物で
作成した、背景と異なるマーカーを直接煉瓦に埋め込ん
で利用してもよい。
られ、耐火物壁面の挙動に合わせて移動するものであれ
ばよい。たとえば、炉壁面を構成している煉瓦の目地を
利用してもよいし、また、一部煉瓦面を加工、たとえば
凹凸加工して利用してもよい。あるいは、これら煉瓦の
目地等が視認困難な場合は、セラミックス等の耐火物で
作成した、背景と異なるマーカーを直接煉瓦に埋め込ん
で利用してもよい。
【0033】(第2発明および第3発明について)前述
の通り、コークスの炉の寿命の予測に際して、炉体の膨
張以外に、炉壁の摩耗も指標として有効に用いることで
できる。そこで、第2発明においては、炉壁の損耗(摩
耗)量を計測するに適しており、かつ炉壁からの脱落が
ないマーカーを提供する。
の通り、コークスの炉の寿命の予測に際して、炉体の膨
張以外に、炉壁の摩耗も指標として有効に用いることで
できる。そこで、第2発明においては、炉壁の損耗(摩
耗)量を計測するに適しており、かつ炉壁からの脱落が
ないマーカーを提供する。
【0034】このために、第2発明においては、マーカ
ー2を炉壁煉瓦に埋設する。マーカー2(マーカー2A
に相当する)の埋設個所としては、図5に示すように、
比較的煉瓦の損傷が少ない窯口から1.5m付近で、か
つ亀裂に入り難いハンマーブリック19(図6参照、寸
法を併示した)に埋設することができる。高さ方向の埋
設数は、1個でも複数個でもよい。複数個埋設する場合
には、損耗量を平均化処理するなどして総合的に判断で
きる。
ー2を炉壁煉瓦に埋設する。マーカー2(マーカー2A
に相当する)の埋設個所としては、図5に示すように、
比較的煉瓦の損傷が少ない窯口から1.5m付近で、か
つ亀裂に入り難いハンマーブリック19(図6参照、寸
法を併示した)に埋設することができる。高さ方向の埋
設数は、1個でも複数個でもよい。複数個埋設する場合
には、損耗量を平均化処理するなどして総合的に判断で
きる。
【0035】マーカー2の形状例を図7に示す。すなわ
ち、壁の深さ方向に順次縮径する円錐形の頭部20と、
アンカー部21と、これらの間に径が細い首部22とを
有する。頭部20が外面が、壁面すなわちハンマーブリ
ック19に面一で埋設されている。マーカー2はハンマ
ーブリック19と実質的に同一の速度で摩耗する材質の
ものとされる。ここで、摩耗の指標部分、たとえば頭部
20の表面からある深さ部分のみをハンマーブリック1
9と実質的に同一の速度で摩耗する材質のものとし、他
の部分は非摩耗性の材料で形成することもできる。実施
例においては、全体が同材質で形成してある。頭部20
の外面には、中心点25を示すために、図示のように十
字の切り込みやポンチ孔などを刻設してある。
ち、壁の深さ方向に順次縮径する円錐形の頭部20と、
アンカー部21と、これらの間に径が細い首部22とを
有する。頭部20が外面が、壁面すなわちハンマーブリ
ック19に面一で埋設されている。マーカー2はハンマ
ーブリック19と実質的に同一の速度で摩耗する材質の
ものとされる。ここで、摩耗の指標部分、たとえば頭部
20の表面からある深さ部分のみをハンマーブリック1
9と実質的に同一の速度で摩耗する材質のものとし、他
の部分は非摩耗性の材料で形成することもできる。実施
例においては、全体が同材質で形成してある。頭部20
の外面には、中心点25を示すために、図示のように十
字の切り込みやポンチ孔などを刻設してある。
【0036】マーカー2の埋設に際しては、新設のコー
クス炉の場合には、予めマーカー2を埋設した煉瓦を積
むことができるが、既設のコークス炉に埋設する場合、
炭化室の幅が400〜460mm程度で狭いので、たとえ
ば図8に示す態様で埋設作業を行うことができる。すな
わち、レール50上を炉団方向に走行する作業台車51
の作業デッキ52から、チェーンブロック54により吊
持しながら、作業足場室53を炉内に進出させ、その作
業足場室53の窓から、作業員がドリルにてマーカー2
の長さ分を正確に孔開けし、その孔にマーカー2を円周
方向に90度間隔で介在させるアンカー材23と共に挿
入し、耐火モルタル24にて固定するものである。この
埋設完了状態を図9に示す。このように、埋設作業スペ
ースが狭いので、ドリルによる孔開け作業は斜めとなる
ので、図7にも示されているように、マーカー2もたと
えば炉壁深さ方向に対して軸線を約60度の角度で傾か
せてある。新設のコークス炉用に対しては、かかる工夫
は不要である。
クス炉の場合には、予めマーカー2を埋設した煉瓦を積
むことができるが、既設のコークス炉に埋設する場合、
炭化室の幅が400〜460mm程度で狭いので、たとえ
ば図8に示す態様で埋設作業を行うことができる。すな
わち、レール50上を炉団方向に走行する作業台車51
の作業デッキ52から、チェーンブロック54により吊
持しながら、作業足場室53を炉内に進出させ、その作
業足場室53の窓から、作業員がドリルにてマーカー2
の長さ分を正確に孔開けし、その孔にマーカー2を円周
方向に90度間隔で介在させるアンカー材23と共に挿
入し、耐火モルタル24にて固定するものである。この
埋設完了状態を図9に示す。このように、埋設作業スペ
ースが狭いので、ドリルによる孔開け作業は斜めとなる
ので、図7にも示されているように、マーカー2もたと
えば炉壁深さ方向に対して軸線を約60度の角度で傾か
せてある。新設のコークス炉用に対しては、かかる工夫
は不要である。
【0037】マーカー2の材質の選定に当たり、摩耗速
度とともに、マーカー2を撮像したとき画像的に背景、
すなわち煉瓦と区別できることが必要である。
度とともに、マーカー2を撮像したとき画像的に背景、
すなわち煉瓦と区別できることが必要である。
【0038】このために、マーカー2の材質としては、
煉瓦と同一のものやある種のセラミックスを用いること
ができる。煉瓦と同材質の場合には、背景の煉瓦との画
像的区別ができないので、着色材を混入ししておく、表
面に着色材を含有した層をセラミックス溶射などにより
形成することができる。
煉瓦と同一のものやある種のセラミックスを用いること
ができる。煉瓦と同材質の場合には、背景の煉瓦との画
像的区別ができないので、着色材を混入ししておく、表
面に着色材を含有した層をセラミックス溶射などにより
形成することができる。
【0039】一般に材質が相違すれば、画像的な区別は
容易である。したがって、マーカー2を煉瓦と異なる材
質のセラミックスで作製するのが望ましい。このセラミ
ックス材料のうち、煉瓦とほぼ同一の摩耗性を示す材料
としては、たとえば炉壁煉瓦が珪石煉瓦である場合、ア
ルミナ99%、残部窒化珪素であるセラミックを好適に
用いることができる。このセラミックは、また、珪石煉
瓦より熱膨張率が低く、体積変動(部分膨張)による形
状変化が起こりにくく、頭部の外面の形状が楕円等とは
なりにくい。また、アルミナ主体であるために、耐食
性、耐熱性がよく、割れのおそれも少ない。アルミナの
量としては、90〜99.6%が好ましい。アルミナの
含有量が少ないと、摩耗量が少なく、損耗量の指標とは
なり難い。
容易である。したがって、マーカー2を煉瓦と異なる材
質のセラミックスで作製するのが望ましい。このセラミ
ックス材料のうち、煉瓦とほぼ同一の摩耗性を示す材料
としては、たとえば炉壁煉瓦が珪石煉瓦である場合、ア
ルミナ99%、残部窒化珪素であるセラミックを好適に
用いることができる。このセラミックは、また、珪石煉
瓦より熱膨張率が低く、体積変動(部分膨張)による形
状変化が起こりにくく、頭部の外面の形状が楕円等とは
なりにくい。また、アルミナ主体であるために、耐食
性、耐熱性がよく、割れのおそれも少ない。アルミナの
量としては、90〜99.6%が好ましい。アルミナの
含有量が少ないと、摩耗量が少なく、損耗量の指標とは
なり難い。
【0040】かかるマーカー2は、炉体の膨張の計測の
ためには、第1発明のように、炉長方向に複数埋設さ
れ、その中心点25を座標点として、炉体の膨張計測に
用いられる。
ためには、第1発明のように、炉長方向に複数埋設さ
れ、その中心点25を座標点として、炉体の膨張計測に
用いられる。
【0041】他方で、マーカー2単独で炉壁の損耗の指
標とすることができる。すなわち、煉瓦の損耗と同時に
マーカー2自体も損耗する。マーカー2の損耗に伴っ
て、炉内の露出している円錐形頭部20の外面の面積も
順次小さくなる。したがって、経時的にその頭部20の
外面に面積変化を捉えることにより、炉壁の損耗量を知
ることができる。
標とすることができる。すなわち、煉瓦の損耗と同時に
マーカー2自体も損耗する。マーカー2の損耗に伴っ
て、炉内の露出している円錐形頭部20の外面の面積も
順次小さくなる。したがって、経時的にその頭部20の
外面に面積変化を捉えることにより、炉壁の損耗量を知
ることができる。
【0042】たとえば、マーカー2を前述のように、壁
面を睨む撮像装置により撮像し、得られた画像上の複数
の点、たとえば図10に示すように、A,B,C,Dの
4点を抽出し、これらの抽出点を通る常に一定の条件の
下で想定した図形、図示例においては円として、その円
の面積を求める。この演算に際しては、A,B,C,D
の4点を座標化し、それぞれ(XA ,YA )、(XB ,
YB )、(XC ,YC)、(XD ,YD )とする。これ
ら各座標の中心点25からの距離(半径)rA、rB 、
rC 、rD を、次記(1)〜(4)式により、それぞれ
算出する。
面を睨む撮像装置により撮像し、得られた画像上の複数
の点、たとえば図10に示すように、A,B,C,Dの
4点を抽出し、これらの抽出点を通る常に一定の条件の
下で想定した図形、図示例においては円として、その円
の面積を求める。この演算に際しては、A,B,C,D
の4点を座標化し、それぞれ(XA ,YA )、(XB ,
YB )、(XC ,YC)、(XD ,YD )とする。これ
ら各座標の中心点25からの距離(半径)rA、rB 、
rC 、rD を、次記(1)〜(4)式により、それぞれ
算出する。
【0043】
【数1】
【0044】求められたこれら半径rA 、rB 、rC 、
rD の値より、(5)式によって、マーカー2の頭部の
平均半径rを算出する。
rD の値より、(5)式によって、マーカー2の頭部の
平均半径rを算出する。
【0045】
【数2】
【0046】マーカー2の平均半径rの2倍が、その平
均直径Dである。マーカー2の損耗量は、マーカー2の
平均直径Dに反比例する。したがって、この関係は、次
記の(6)式にて表すことができる。 S=KD+n(K,nは定数)………(6) よって、演算装置8により、(6)式に基づいて、マー
カー2の損耗量、すなわち炉壁の損耗量を計測できる。
均直径Dである。マーカー2の損耗量は、マーカー2の
平均直径Dに反比例する。したがって、この関係は、次
記の(6)式にて表すことができる。 S=KD+n(K,nは定数)………(6) よって、演算装置8により、(6)式に基づいて、マー
カー2の損耗量、すなわち炉壁の損耗量を計測できる。
【0047】なお、前述のマーカーの頭部形状を円錐形
状としたが、たとえば、角錐形状としてもよく、横断面
形状が限定されるものではない。また、面積を求めるに
際して、抽出点は3点以上であればよい。ただし、経時
的変化を求めるのであるから、常に一定の条件で図形を
想定することが必要となる。なお、頭部の勾配は、演算
が若干複雑になるが、一様である必要はない。
状としたが、たとえば、角錐形状としてもよく、横断面
形状が限定されるものではない。また、面積を求めるに
際して、抽出点は3点以上であればよい。ただし、経時
的変化を求めるのであるから、常に一定の条件で図形を
想定することが必要となる。なお、頭部の勾配は、演算
が若干複雑になるが、一様である必要はない。
【0048】<実験例>コークス炉の窯口から約1.5
mの位置にあるハンマーブリックに、マーカー2,2を
埋設し、炉壁の損耗量(=マーカー2の損耗量)および
炉の膨張量を5年間計測した。マーカー2は、アルミナ
99%、残部窒化珪素としたセラミックのものを使用し
た。その結果を表1に示す。
mの位置にあるハンマーブリックに、マーカー2,2を
埋設し、炉壁の損耗量(=マーカー2の損耗量)および
炉の膨張量を5年間計測した。マーカー2は、アルミナ
99%、残部窒化珪素としたセラミックのものを使用し
た。その結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から判るように、コークス炉の膨張量
とともに、炉壁の損耗量をも定量的に把握できることが
判明した。その結果、炉体損傷度が的確に把握でき、補
修タイミング、炉体寿命の計算の判断に大いに役立っ
た。
とともに、炉壁の損耗量をも定量的に把握できることが
判明した。その結果、炉体損傷度が的確に把握でき、補
修タイミング、炉体寿命の計算の判断に大いに役立っ
た。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よれば、炉壁の膨張量を直接的に計測するため、煉瓦等
の亀裂拡大による炉体の膨張量のみを反映した測定値を
得ることができる。さらに、炉壁の損耗量を適確に計測
できる。したがって、適正な老朽化対策の実施による炉
命延長、炉の寿命推定精度向上による張り替え時期への
反映等の保守管理を適確に実施することが可能となる。
よれば、炉壁の膨張量を直接的に計測するため、煉瓦等
の亀裂拡大による炉体の膨張量のみを反映した測定値を
得ることができる。さらに、炉壁の損耗量を適確に計測
できる。したがって、適正な老朽化対策の実施による炉
命延長、炉の寿命推定精度向上による張り替え時期への
反映等の保守管理を適確に実施することが可能となる。
【図1】第1発明の第1実施例を示した説明図である。
【図2】第1発明の第2実施例の説明図である。
【図3】第1発明の第3実施例の説明図である。
【図4】第1発明によるマーカー位置測定の原理を示し
た図である。
た図である。
【図5】コークス炉におけるマーカーの埋設位置例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図6】ハンマーブリックの説明用斜視図である。
【図7】マーカー例の斜視図である。
【図8】マーカーの埋設作業態様例の概要説明図であ
る。
る。
【図9】マーカーの埋設状態縦断面図である。
【図10】マーカー頭部の面積算出例の説明図である。
1…コークス炉、2A,2B…マーカー、5A,5B…
撮像装置、6…距離測定装置、8…演算装置、15…基
準点、20…頭部、21…アンカー部、22…首部。
撮像装置、6…距離測定装置、8…演算装置、15…基
準点、20…頭部、21…アンカー部、22…首部。
フロントページの続き (72)発明者 富山 博次 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 佐地 孝文 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F27D 1/00 C10B 41/00 G01B 11/00 - 11/30
Claims (3)
- 【請求項1】炉内壁面の複数の測定点に対応して配置し
た撮像装置により各測定点付近を撮像し、前記各撮像装
置と基準点との各離間距離を測定し、 前記各撮像装置上での各測定点位置を、前記各離間距離
に基づいて、前記基準点を基準とする座標に変換し、こ
の変換された座標上での各測定点位置間の相対距離の経
時的変化に基づいて炉体の膨張を計測することを特徴と
する工業炉の炉体膨張計測方法。 - 【請求項2】撮像装置による撮像対象としてのマーカー
であって、炉内壁面に埋設され、壁の深さ方向に順次縮
径する頭部と、アンカー部と、前記頭部とアンカー部と
の間に径が細い首部とを有し、前記頭部の外面が前記壁
面に面一で埋設され、少なくとも前記頭部の壁深さ方向
のある長さの指標部分は他の壁面部分と実質的に同一の
速度で摩耗する材質からなり、さらに前記指標部分は他
の壁面部分と撮像したとき画像的に区別される状態にあ
ることを特徴とする工業炉の壁面マーカー。 - 【請求項3】工業炉の壁面に、壁深さ方向に外径が順次
狭まる頭部を有するマーカーを、その頭部表面を前記壁
面と面一として埋設し、このマーカーを前記壁面を睨む
撮像装置により撮像し、撮像したマーカー上の3点以上
を抽出し、これらの抽出点を通る常に一定の条件の下で
想定した図形の径または面積を求め、この径または面積
の経時的変化に基づいて前記壁の損耗量を計測すること
を特徴とする工業炉の炉壁の損耗量の計測方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30946393A JP2882264B2 (ja) | 1992-12-09 | 1993-12-09 | 工業炉の炉体形状変化計測方法およびこれに用いるマーカー |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4-329625 | 1992-12-09 | ||
| JP32962592 | 1992-12-09 | ||
| JP30946393A JP2882264B2 (ja) | 1992-12-09 | 1993-12-09 | 工業炉の炉体形状変化計測方法およびこれに用いるマーカー |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06229684A JPH06229684A (ja) | 1994-08-19 |
| JP2882264B2 true JP2882264B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=26565965
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30946393A Expired - Lifetime JP2882264B2 (ja) | 1992-12-09 | 1993-12-09 | 工業炉の炉体形状変化計測方法およびこれに用いるマーカー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2882264B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003315035A (ja) * | 2002-04-19 | 2003-11-06 | Jfe Steel Kk | コークス炉炉壁形状計測方法 |
| JP6641190B2 (ja) * | 2016-02-22 | 2020-02-05 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 変位計測システム、タービン設備及び変位計測方法 |
-
1993
- 1993-12-09 JP JP30946393A patent/JP2882264B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06229684A (ja) | 1994-08-19 |
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