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JP2887082B2 - 情報記録媒体およびその作製方法 - Google Patents
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JP2887082B2 - 情報記録媒体およびその作製方法 - Google Patents

情報記録媒体およびその作製方法

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JP2887082B2
JP2887082B2 JP31236794A JP31236794A JP2887082B2 JP 2887082 B2 JP2887082 B2 JP 2887082B2 JP 31236794 A JP31236794 A JP 31236794A JP 31236794 A JP31236794 A JP 31236794A JP 2887082 B2 JP2887082 B2 JP 2887082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱、電界、磁界または
光等の外部刺激によって、記録および消去を繰り返し行
うことができる情報記録媒体およびその作製方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、外部刺激によって画像の形成およ
び消去を可逆的に行なうことの可能な記録材料および記
録媒体に関する技術が注目されている。例えば、熱によ
って情報の記録および消去が可逆的にできる感熱性記録
材料として、有機低分子化合物を高分子化合物中に分散
した複合膜からなるもの(特開昭54−119377号
公報、特開昭57−82087号公報)、高分子液晶か
らなるもの(特開昭59−10930号公報、特開昭6
3−223066号公報、特開昭62−14114号公
報、特開平2−2513号公報)および複数の高分子化
合物をブレンドしたもの(特開昭63−37994号公
報、特開昭63−23234号公報)等が知られてい
る。また、支持体上にロイコ化合物と熱的に反応して顕
色または減色する顕減色剤および高分子化合物等のバイ
ンダーを主成分とする材料を用いて、熱により発色およ
び消色ができる可逆性感熱記録媒体(特開平2−188
294号公報)が知られている。これらの中で、光散乱
度が可逆的に変化する有機低分子化合物/高分子化合物
の複合材料および高分子液晶は優れた耐久性を有してい
ることから実用性の高いものである。上記した材料は、
通常、プラスチックフィルム等のシート状基材上に記録
層として形成され、その記録層上には保護層を形成して
構成される記録媒体として使用されるものであり、これ
らに関する技術は、特開昭62−14114号公報、特
開平2−2513号公報、Polym.Commu
n.,Vol.24,364(1983)、Japan
Display,p260(1986)等に開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、外部からの刺
激によって光散乱度が可逆的に変化する記録層を有する
情報記録媒体は、フィルム等のシート状基材の上に記録
材料を塗布する方法によって作製される。このフィルム
としては、通常巻状物が使用されており、該フィルム上
に記録層を形成させるには、巻状物から一定のフィルム
を記録層の形成工程(塗布、乾燥)に供給し、記録層が
形成されたフイルムは再びもとの形状である巻状物とし
て保管される。さらに、この記録層の上に保護層等を形
成する場合には、この記録層を形成した巻状物を使用し
て、記録層の形成と同様の工程が繰り返される。情報記
録媒体は、上記した方法で得られる巻状物を所望の大き
さに切断することにより作製されるものである。しかし
ながら、フィルム上に記録層を形成して後、これを巻状
物とする工程において、記録層を形成する材料の種類に
よっては、記録層が隣接するフィルム面(記録層を形成
していない面)に貼着してしまう結果、記録層の脱離お
よびフィルムの変形等を引き起こすという問題がある。
さらにまた、情報記録媒体の特性を向上させることを目
的として、記録層に熱を付与して架橋させる場合、一般
に巻状物の状態で熱処理を行なうために、隣接するフィ
ルム面に接着する現象がさらに拡大するという問題があ
った。本発明は、従来の技術における上記のような問題
点を解消するためになされたものであって、その目的
は、情報記録媒体の作製工程において、記録層を形成し
たシート状基材を巻状物にしても、記録層とシート状基
材との接着を防止できる情報記録媒体の積層構成および
その作製方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録媒体の
作製方法は、シート状基材の片面に、記録層に対して接
着性の低い低接着性層を形成し、次にその他の面に、
鎖または側鎖に液晶性を示す分子が結合した高分子液晶
よりなり、外部刺激によって光散乱度が可逆的に変化す
る記録層を形成し後、形成されたシート状積層物を巻
状物の状態で熱処理することを特徴とする。
【0005】先ず、本発明の作製方法によって形成され
情報記録媒体の構成について、図面を参照して説明す
る。図1(a)〜(c)は、本発明の作製方法によって
形成された情報記録媒体の態様を示す。図1において、
1は記録層、2はシート状基材、3は低接着性層、4は
保護層、5は光反射層である。図1(a)のものは、シ
ート状基材2の片面に記録層1を形成し、その基材の他
の面に低接着性層3を形成した構成である。図1(b)
のものは、図1(a)の構成に加えて、記録層の上に保
護層4を形成した構成を示すものである。図1(c)の
ものは、図1(b)の構成に加えて、記録層1とシート
状基材2との間に光散乱度の向上を目的として光反射層
5を形成した構成を示すものである。
【0006】次に、本発明の作製方法によって形成され
情報記録媒体を構成する各層について説明する。本発
における情報記録媒体を構成する、外部刺激によって
光散乱度が可逆的に変化する記録層1は、可視情報の記
録および消去を可逆的に行うことができるものであっ
て、主鎖または側鎖に液晶性を示す分子が結合した高分
子液晶よりなり、外部からの熱等を付与することによっ
て光散乱度が可逆的に変化し、白濁状態および透明状態
をそれぞれ交互に繰り返すことのできるものである。
【0007】
【0008】
【0009】高分子液晶としては、主鎖にメソゲン基
(液晶性を示す分子)を有する主鎖型高分子液晶および
側鎖にメソゲン基を結合した側鎖型高分子液晶等が知ら
れているが、本発明においては、特に側鎖型高分子液晶
を使用することが好ましい。本発明に使用する側鎖型高
分子液晶としては、下記する構造例1、構造例2または
構造例3で表わされる繰り返し構造単位から構成される
ものを使用することが好ましい。
【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基、nは1〜30の
整数、Aは下記(a)〜(k)から選択されるメソゲン
基を示す。)
【0010】
【化2】 (式中、XおよびYは、それぞれ単結合、−N=N−、
−N(→O)=N−、−CH=N−、−N=CH−、−
COO−、−C(C=O)−、エチニレン基から選択さ
れる基を表わし、R1 はアルコキシ基、ハロゲン原子、
シアノ基、カルボキシル基、アルキル基から選択される
基を表わし、pは1〜5の中から選択される整数を示
し、pが2以上の場合、それぞれR1 は異なるものであ
ってもよい。)
【0011】また、本発明においては、メソゲンモノマ
ーと非メソゲンモノマーとの共重合により得られる、側
鎖に非メソゲン成分を共重合した相分離型高分子液晶を
使用することが好ましい。この高分子液晶としては、特
開平4−218024号公報および特開平6−1886
6号公報に開示されている。これらの高分子液晶を用い
ると、記録像のコントラストが大幅に向上し、かつ感熱
特性を最適化することが可能である。さらに、本発明で
は、架橋された高分子液晶を使用することが好ましく、
マルチドメイン構造を持つ架橋された高分子液晶が特に
好ましい。高分子液晶を光学異方性をもつ特定の大きさ
のドメインの集合体からなるマルチドメイン構造として
架橋させることにより、高速かつ安定な記録および消去
を実現させるものを得ることができる。マルチドメイン
構造とは、光学異方性(複屈折率)を持つ複数の微小な
ドメインの集合体からなる構造を呼び、光を強く散乱す
る構造である。特にマルチドメイン構造は、ドメインの
大きさがドメインの分布数の極大において、その直径が
0.2〜1.5μmの範囲にある場合、最も強く光を散
乱することから好ましい。
【0012】高分子液晶の架橋は、高分子液晶を記録層
として形成した後、得られたシート状積層物を巻状物の
状態に巻き取り、熱、光、電子線等の外部刺激によって
架橋する方法によって行うことができる。本発明におい
て、架橋に使用される高分子液晶としては、主鎖または
側鎖の1成分として反応性基を含有する化合物が挙げら
れる。これらの化合物においては、反応性基を利用し
て、所望により、触媒および多官能反応性化合物を添加
して架橋を行うことができる。反応性基の具体例として
は、ビニル基、アクリレート基、メタクリレート基、エ
ポキシ基等の複素環基やイソシアネート基等の付加や重
合可能な基、水酸基、アミノ基、酸アミド基、チオール
基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、金属ア
ルコラート基、マグネシウムハライド基(グリニヤール
試薬)等が好ましい。触媒としては、各種紫外線重合開
始剤、熱重合開始剤等が、多官能反応性化合物として
は、多官能イソシアネート化合物、多官能エポキシ化合
物、多官能メラミン化合物、多官能アルデヒド化合物、
多官能アミン化合物、多官能カルボキシル化合物等がそ
れぞれ好ましく使用される。高分子液晶を架橋させる技
術の例としては、Makromol.Chem.Rap
id Commun.,Vol.2,317(198
1)、Makromol.Chem.,Vol.66
7,188(1987)、Angew.Chem.Ad
v.Mater.,Vol.101,1437(198
9)、Makromol.Chem.,Vol.18
7,1915(1989)等に開示されている。
【0013】側鎖型高分子液晶は、通常、重合可能なメ
ソゲンモノマーを重合させるか、または水素化ポリシリ
コーン等の反応性ポリマーに付加反応可能なメソゲン化
合物を付加させて製造することができる。これらに関す
る技術は、Makromol.Chem.,179,p
273(1978)、Eur.Polym.J.,1
8,p651(1982)、Mol.Cryst.Li
q.Cryst.,169,p167(1989)等に
開示されている。本発明に使用される高分子液晶は、上
記方法と同様にして製造することができる。上記した重
合可能なメソゲンモノマーおよび付加反応可能なメソゲ
ン化合物としては、ビフェニル系、フェニルベンゾエー
ト系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン
系、アゾベンゼン系、アゾメチン系、フェニルピリミジ
ン系、ジフェニルアセチレン系、ビフェニルベンゾエー
ト系、シクロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系等
の剛直な分子(メソゲン)に、好ましくは所定の長さの
アルキルスペーサーを介して、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル基やビニル基が結合した種々化合物
等が代表的なものとして挙げることができる。
【0014】これらの化合物の代表的な構造例を下記に
示す。これらは代表的な構造例であって本発明はこれに
限定されるものではない。 CH2 =C(R)−COO−(CH2 l −O−A CH2 =C(R)−COO−A CH2 =CH−(CH2 l −O−A (式中、Ra は水素またはメチル基、lは1〜30の中
から選ばれる整数を表わし、Aは前記構造例1における
メソゲン基Aと同様である。)
【0015】また、本発明の高分子液晶の作製におい
て、上記メソゲンモノマーとともに共重合または共付加
させる非メソゲンモノマーおよび非メソゲン化合物とし
ては、記録像のコントラストの向上および熱特性の最適
化に有益な化合物であることが好ましく、例えば、(メ
タ)アクリル酸アルキルおよびその誘導体、スチレンお
よびその誘導体、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピロリドン、
1−ヘキセン、1−オクテン等、および後架橋するため
の反応性基を持つ化合物である(メタ)アクリル酸、ω
−カルボキシ−ポリカプロラクトン−モノ(メタ)アク
リレート、スルホン酸ビニル、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−(メタ)アクリロキシエチルアシッドフォ
スフェート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロキシエチ
ルサクシネート、フタル酸モノ(メタ)アクリレート、
2−(メタ)アクリロキシエチル(2−ヒドロキシエチ
ル)フタレート、4−(メタ)アクリロキシアルキルオ
キシ−ベンゾイックアシッド、グリセリル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシ基置換スチレン、(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−プロ
ペン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール等を挙る
ことができるが、これらに限定されるものではない。上
記した化合物をメソゲンモノマーと共重合または高分子
液晶に共付加させるには、単量体単位として0.1〜7
0モル%の範囲で使用することが好ましい。
【0016】本発明の高分子液晶は、上記したモノマー
および反応性化合物を用いて、ラジカル重合、イオン重
合等による単独重合反応、共重合反応によって、あるい
は反応性ポリマーへの付加反応によって製造することが
できる。使用する高分子液晶の重量平均分子量は、1,
000〜100万の範囲にあることが好ましく、特に1
万〜50万の範囲が好ましい。また、共重合体の形態
は、ランダム、ブロック、グラフト、交互等の種々の形
態が可能である。
【0017】本発明の情報記録媒体に、熱制御を利用し
た相変化型の記録/消去方法の原理について説明する。
高分子液晶を有する情報記録媒体の記録層は、初期には
光学異方性マルチドメイン構造を有することから光散乱
(白濁)状態を呈している。この情報記録媒体に記録す
る場合には、サーマルヘッドやレーザー光等を用いて部
分加熱して高分子液晶を等方性(透明)状態に変換し、
その後急冷させると、加熱された部分が等方性のままガ
ラス状態で固定され、記録部分は透明となる。一方、こ
れを消去する場合には、加熱後、記録時に比べてゆっく
りと冷却していって初期の光散乱状態に戻すことにより
消去させることができる。以上の操作を繰り返すことに
より、可逆的に何度も記録/消去を行なうことができる
ものである。この記録/消去を行なうための加熱手段と
しては、例えば、サーマルヘッドを用いる場合、サーマ
ルヘッドに印加されるパルス幅やエネルギーを制御する
ことによって達成できる。これとは逆に、記録層の初期
を透明状態とし、記録を白濁状態として行うこともでき
る。また、この記録/消去方法は、電界や磁界を利用す
ることによっても実施することができる。
【0018】本発明の上記した高分子液晶には、各種の
特性の向上を図るために、種々の成分を加えることがで
きる。例えば、耐候性の向上を目的として、ヒンダード
アミンやヒンダードフェノール等の各種酸化防止剤を添
加してもよく、また、記録のコントラストを向上させる
目的で、アントラキノン系、スチリル系、アゾメチン系
およびアゾ系等の各種二色性色素を添加してもよい。ま
た、光散乱性の向上を目的として、各種蛍光色素を添加
してもよい。さらにまた、レーザー光を用いて熱書き込
みを効率的に行なうために、各種レーザー光吸収色素
(780〜830nmの一般的な半導体レーザーを用い
る場合は、フタロシアニン、スクアリリウムやアズレニ
ウム等の近赤外吸収色素が使用可能)を添加することが
好ましい。以上に挙げた各種成分は、いずれも組成物中
に0.01〜5重量%の範囲で添加することが好まし
い。その他に、高分子液晶には、さらに低分子液晶化合
物を1〜20重量%の範囲内で添加することができる。
【0019】次に、本発明のシート状基材2としては、
ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、テフロン樹脂に代表される樹脂のフィルム、各種の
金属フイルム、紙およびコーティング紙等を使用するこ
とが好ましい。使用されるシート状基材の厚みは、1〜
1,000μmの範囲から選択されるが、好ましくは1
0〜200μmの範囲である。
【0020】また、低接着性層3としては、有機化合
物、無機化合物および高分子化合物から選択される材料
によって形成されるが、上記した記録層を構成している
材料と接着し難い(低接着性)材料であることが必要で
あり、特に、記録層を構成している材料に比べて表面自
由エネルギーの低い材料を使用することが好ましい。使
用される材料としては、ワックス類、オイル類、無機化
合物、シリコーン化合物、シラン系カップリング化合
物、シリコーン系樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、
テフロン、ポリフッ化ビニルやポリフッ化ビニリデン等
のフッ素系樹脂等が好ましいものとして挙げられる。な
かでも、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂が、特に
好ましく使用される。低接着性層は、これらの材料をシ
ート状基材上にスパッタリング、蒸着、吸着または塗布
等の方法で形成させることが好ましい。低接着性層の厚
みは、1nm〜100μmの範囲から選択されるが、好
ましくは0.1〜20μmである。
【0021】保護層4は、記録/消去を繰り返すことに
よる記録層の劣化を防止するために、記録層の表面上に
形成させることが好ましい。保護層としては、耐熱性の
高い材料を使用することが望ましく、フッ素系樹脂、シ
リコーン系樹脂、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂や電子線
硬化樹脂等が挙げられる。保護層は、複数層積層されて
いてもよく、またその厚みは、好ましくは0.1〜20
μmの範囲から選択される。また、光反射層5は、記録
層の光散乱度を向上させるために、シート状基材と記録
層との間または剥離性に優れる層との間に好ましく形成
させることが好ましい。その材料としては、アルミニウ
ム、銀、錫、マグネシウム、金、白金等の金属膜が好ま
しく使用され、蒸着またはスパッタリング法等により形
成される。その厚みは0.001〜100μmの範囲で
ある。
【0022】以下に、本発明の情報記録媒体の作製方法
について、具体例を挙げて説明する。 (低接着性層の形成)巻状物としたシート状基材を一定
速度で引き出し、そのシート状基材の片面に低接着性層
を形成する材料の溶剤溶液を塗布して、記録層との剥離
性に優れた塗布層を設け、これを乾燥させてシート状基
材上に低接着性層を形成させ、得られた片面に低接着性
層を形成したシート状基材を巻き取って、もとの巻状物
とする。 (記録層の形成)上記した片面に低接着性層を形成した
シート状基材の巻状物を一定速度で引き出し、低接着性
層が形成された面の他面上に、記録層を形成する材料の
溶剤溶液を塗布し、これを乾燥させてシート状基材上に
記録層を形成させることにより、片面に低接着性層を、
また、その他面上に記録層をそれぞれ形成したシート状
基材を巻き取って、再びもとの巻状物とする。 上記した各層を形成するための塗布は、ブレードコータ
ー、グラビアロールコーター、ダイコーター等の一般的
な塗布方法で行うことができる。また、記録層上に保護
層を形成する場合にも、上記と同様な方法で形成させる
ことができる。
【0023】
【実施例】
(低接着性層の形成)アルミニウム蒸着ポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム(幅40cm、厚み7
5μm)の巻状物からフィルムを引き出し、アルミニウ
ム蒸着面の他の面に、ポリフッ化ビニリデン(VDF、
ダイキン社製)のアセトン−シクロヘキサノン混合溶液
をグラビアロールを用いて連続的に塗布し、乾燥させて
PETフィルム上に膜厚2μmの低接着性層を形成させ
て、これを巻き取った。 (記録層の形成)メソゲンモノマーとして、4−アクリ
ロキシヘキシルオキシ−4′−シアノ−ビフェニル19
0gおよび反応性モノマーとして、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート10gを使用し、重合開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリル(AIBN)1.0g、溶媒と
してメチルエチルケトン(MEK)400mlを用いて
重合を行った。得られた重合体をエチルアルコールを沈
殿溶媒として3回繰り返し沈殿させて精製し、下記構造
式(1)で示される高分子液晶を合成した。
【化3】
【0024】上記高分子液晶100gに、架橋剤とし
て、多官能イソシアネート化合物である4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート4g,溶剤として、ME
K/トルエン(重量比1:1)300gを加えた溶液を
調整した。低接着性層を形成した上記アルミニウム蒸着
PETフィルムの巻状物からフィルムを引き出し、低接
着性層の他面に高分子液晶組成物溶液をグラビアロール
を用いて連続的に塗布し乾燥させることにより、PET
フィルム上に膜厚5μmの記録層を形成し、これを巻き
取った。この記録層を形成した巻状物の状態で高分子液
晶層を架橋させるために、50℃の保温室内に24時間
放置して熱処理を行なった。 (保護層の形成および情報記録媒体の作製)上記の熱処
理を行なった巻状物からフィルムを引き出し、記録層上
に紫外線硬化組成物(アロニックスUV、東亜合成社
製)をグラビアロールを用いて連続的に塗布し、次いで
高圧水銀ランプを用いて硬化させることにより、膜厚約
2μmの保護層を形成させて後、これを巻き取った。得
られた巻状物を所定の大きさに切断することで、情報記
録媒体を作製した。
【0025】比較例 基材として実施例と同一のアルミニウム蒸着フィルムを
使用し、これに低接着性層を形成させることなく、実施
例と同様な方法で高分子液晶からなる記録層を形成させ
た。該フイルムを巻状物とし、この巻状物の状態で熱処
理することにより高分子液晶の架橋を行った。その結
果、記録層はPETフィルムに接着してしまい、次工程
へのフィルムの引き出し時にはフィルムの折れや記録層
の脱離が発生してしまい、情報記録媒体の作製は困難で
あった。
【0026】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体の作製方法は、シ
ート状基材の片面に、記録層に対して接着性の低い低接
着性層を形成し、次にその他の面に、上記の外部刺激に
よって光散乱度が可逆的に変化する記録層を形成した
後、形成されたシート状積層物を巻状物の状態で熱処理
することができるから、情報記録媒体を極めて迅速かつ
容易に作製することができる。本発明によって得られた
情報記録媒体は、巻状物としても、また、記録層の架橋
等を目的として巻状物の状態で熱処理しても、記録層と
シート状基材との接着を防止することができる。さら
に、その低接着性層は、表面自由エネルギーまたは表面
摩擦の低い化合物を用いることから、防汚性や機械的な
滑り性に優れた特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の作製方法によって形成された情報記
録媒体を示す構成例の断面図である。
【符号の説明】
1…記録層、2…シート状基材、3…低接着性層、4…
保護層、5…光反射層。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1333 G02F 1/13 101 G02F 1/13 505 G09F 9/00 - 9/46 B41M 5/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材の片面に、記録層に対して
    接着性の低い低接着性層を形成し、次にその他の面に、
    主鎖または側鎖に液晶性を示す分子が結合した高分子液
    晶よりなり、外部刺激によって光散乱度が可逆的に変化
    する記録層を形成し後、形成されたシート状積層物
    巻状物の状態で熱処理することを特徴とする情報記録媒
    体の作製方法。
  2. 【請求項2】 記録層が、熱処理によって架橋されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体の作製方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の作製方法によって作製
    された情報記録媒体。
JP31236794A 1994-11-24 1994-11-24 情報記録媒体およびその作製方法 Expired - Lifetime JP2887082B2 (ja)

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